JP4748638B2 - 液体化粧料塗布用パフ - Google Patents

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Description

本発明は、液体遮断層を設けた、柔軟性に優れる植毛タイプの液体化粧料塗布用パフに関する。
さらに詳しくは、本発明は、液体遮断層として被膜層を接合した構造でありながら、基体の低反撥弾性発泡体が有する柔軟性を損なうことのない、製品としてソフトタッチ感と塗布性能に優れる液体化粧料塗布用パフに関する。
リキッドファンデーションのような液状化粧料が過度に内部へ浸透することを防止するために、表面付近に液体遮断性の被膜を設けた構造の液体化粧料塗布用パフは本出願前に公知であり、既に種々の提案がなされている。
代表的なものとして、実開昭53−146483号公報(特許文献1)には、発泡体の表面に合成樹脂被膜を塗布及びキャスト法によって形成し、その上面に接着剤を介してパイルを植設したパフについて記載されている。この技術では、液体遮断性を確保するための必要量の合成樹脂を使用すると、樹脂が発泡体の内部まで浸透しやすく得られるパフの風合いは非常に固いものとなり、触感と塗布感が悪いものであった。発泡体として柔軟な基材を使用しても風合いの改善には限界があった。
また、発泡体の表面をホットプレスすることにより表面を溶融せしめて被膜を形成した後、接着層を介してパイルを植毛する技術が特開昭58−97305号公報(特許文献2)に記載されている。
この技術によると、液体遮断性を表面に付与するためには連続気泡を潰すべく表面層を十分に溶融させねばならず、風合いが極度に固くなる問題点を有していた。発泡体として柔軟な基材を使用しても風合いの改善には限界があった。
そこで、本発明者らは、先に特開2001−128730号公報(特許文献3)に開示されているように、基体として低反撥弾性ポリウレタン発泡体を使用し、その上に合成ゴム等の薄膜層を設け、さらに植毛を形成することによって、風合いの柔らかな化粧用パフを得る技術を提案した。しかしながら、この技術では、基体の低反撥弾性が薄膜層の付与によって損なわれやすく、ソフトな風合いと肌面へのフィット性等塗布性能は未だ十分ではなかった。
実開昭53−146483号公報 特開昭58−97305号公報 特開2001−128730号公報
上述した問題点を解決すべく本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の基体と特定のフィルムを選定して接合することによって、基体が本来有する柔軟な低反撥弾性を損失することなく、高い液体遮断性とハンドリング時や塗布時のソフト感を両立せしめる技術を見出し、本発明に到達した。
そこで、本発明では、基体とフィルム界面での接着安定性が良好で、長期の使用にも耐え、もみ洗い等のハードな使用にも十分な反復使用性のある、コストパフォーマンスの高いパフを提供することを課題とする。
本発明では、基体とフィルム間の界面接着強度が高く、且つ高温湿潤状態下での接着強度の劣化は小さいので、もみ洗いを繰り返したり、ハードな使用を行っても、数年もの長期間にわたってフィルム剥離の問題もなく、優れた耐久性と液体遮断性を維持するとともに、塗布面から基体内部への化粧料の浸透がないので、化粧料を浪費することもなく、非常に経済的であるし、塗布面の対面側を手で把持すると、化粧料が直接手指に付着せず汚れることもないパフ、特に液体化粧料塗布用パフを供給することができる。
本発明は、以下の構成を有することで上記課題を解決したものであり、以下の通りのものである。
本発明の請求項1に係る発明の液体化粧料塗布用パフは、低反撥弾性を有するポリウレタン発泡体からなる基体の一面側には、ポリウレタンホットメルトフィルム、接着剤層及び植毛面が形成されており、該植毛面が液体化粧料の塗布面を形成しており、上記基体の他面側にはホットメルトフィルムを介在させることなく、接着剤層及び植毛面が形成されており、上記ポリウレタンホットメルトフィルムが液体遮断層であり、その厚みが10〜100μmの範囲にあり、その融点が60〜160℃の範囲にあり、そのシェア硬度が50〜100の範囲にあることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る発明の液体化粧料塗布用パフは、常温で無加重状態の厚みに対して20%の厚みになるまで加重してそのままの圧縮状態で1分間置いた後、加重を除去して元の厚みに復元するまでの時間を測定する回復性試験において、2秒以上30秒以下の復元時間で徐々に回復することを特徴とする。
従来技術では、このような風合いの優れ、且つ耐久性のあるパフを得ることはできなかったが、本発明の液体化粧料塗布用パフは、それぞれ公知の素材の組合せの工夫によって、基体が元来有している低反撥弾性の特性を損なうことなく、パフ製品の状態でも保持することが初めて可能となった。
また、本発明のパフは、発泡体からなる基体とフィルムが接合された構造のパフ製品として、低反撥弾性に優れるものである。
そして、本発明の液体化粧料塗布用パフは、ハンドリング感がソフトであるので、化粧時に指でパフを保持するとき、疲れを感じさせないものである。また、化粧料を塗布する際の肌当て性に優れ、マシュマロのようなソフトな感触のパフを実現することができる。パフの変形追従性が優れているので、顔面の目元、小鼻の周りのような複雑な立体的凹凸形状を有する部分に対しての易変形性と肌への密着性に優れ、化粧料をムラなく塗布することができる。
本発明のパフは、独立気泡の少ない低反撥弾性の発泡体を基体として使用するために、ホットメルトフィルムとの熱的接合時にも空気膨張にともなう、いわゆるフクレやメクレのような外観不良が発生することはなく、商品価値の低下を防ぐことができる。
また、本発明の液体化粧料塗布用パフは、上述するような優れた使用性を有しているので、リキッドファンデーション、乳液、エマルジョン、ローション、化粧水、ジェル、クリーム、オイル等水性又は油性の様々な種類の液状化粧料の塗布用として幅広く使用することが可能である。
以下、本発明の好ましい態様について具体的に説明する。
本発明で使用するポリウレタンホットメルトフィルムは、液状化粧料の基体への浸透を防止するために、ポリウレタン発泡体と熱的に接合し一体化する。一体化状態におけるフィルムと基体との密着性、接着性を安定化するために材質としてポリウレタン系を選定する。
ポリウレタンホットメルトフィルムは、基体の片側のみに接合する。この構造にすることによって、接合工程において中の空気が膨張してパフがふくれ、製品不良となることがない。
上記ポリウレタンホットメルトフィルムは、基体の低反撥弾性を損ねないために柔軟性を有することが必要である。ポリウレタン構造の結合は、特に限定されるものではないが、エーテル結合、エステル結合、アミド結合のようなソフトセグメントを有するポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリアミド系ポリウレタン又はこれらの共重合体が好ましい。
本発明の液体化粧料塗布用パフを図面で説明すると、ポリウレタン発泡体のような基体1の一面側には、液体遮断層として機能するホットメルトフィルム2及び、接着剤層3の表面上の植毛4を備えている。上記基体の他面側にはホットメルトフィルムを介在させることなく、直接的に接着剤層3及びその表面の植毛4が形成されている。
基体1とホットメルトフィルム2の接合は、接着状態を安定化するためにホットメルトフィルムの融点は、低融点であることが好ましく、融点は60〜160℃の範囲が適当である。ホットメルトフィルムの融点が60℃を下回ると、常温での粘着性が強くなり、取り扱い性が悪くなる。また、融点が160℃を越えると、ホットメルトフィルムの剛性が高くなり、パフ全体としてのソフト感が低下しやすい。さらに好ましくは、融点70〜150℃の範囲が良い。
ホットメルトフィルムの厚みは、10〜100μmの範囲が好ましい。フィルム厚みが10μmを下回ると、柔らか過ぎて、加工時の取り扱い性が低下しやすく、また、傷が入った場合液体遮断性が損なわれる懸念もある。その厚みが、100μmを越えると、フィルムの剛性が高くなり、パフ全体としてのソフト感が低下しやすい。さらに好ましくは、20〜80μmの範囲が適当である。また、JIS―K6301で規定されるショア硬度は、50〜100の範囲が好ましい。ショア硬度が50を下回ると、取り扱い性が低下し易く、100を越えると、フィルムの剛性が高くなり、パフ全体としてのソフト感が低下しやすい。さらに好ましくは、ショア硬度が60〜90の範囲のものが適当である。このような特性を有するホットメルトフィルムを選択して基体と接合することで、基体の有する低反撥弾性は損なわれることはない。
また、ポリウレタンホットメルトフィルムは、片面に植毛を施し、該植毛面が外側となって塗布面を形成するように基体の片側に接合される。フィルムに形成された植毛面は液体化粧料の塗布面であり、肌にソフトな感触を与えたり、化粧料を適度に保持するので、ムラなく化粧料を肌面に伸ばすのに資する。一方、塗布面(植毛面)の下層が液体遮断層となり、液状化粧料が基体に浸透して、化粧料の過度の浪費を防止する効果がある。
本発明のパフで使用する基体1は、低反撥弾性を有するポリウレタン発泡体からなるものである。発泡構造は、特に限定されるものではないが、連続気泡が主体であり、一部は連続しない気泡が存在する構造をとるものである。
基体の密度値(JIS K6400に準拠して測定)は、通常0.05〜0.15g/cm程度であることが好ましい。0.05g/cmを下回ると基体の強度が弱くなり、製品不良の原因になりやすい。一方、0.15g/cmを超えると、柔軟性が乏しくなりやすい。さらに好ましくは、0.07〜0.12g/cm程度の範囲が好都合である。また、セル数値(JIS K6400に準拠して測定)は、40〜120個/インチが好ましい。40個/インチを下回ると、気泡が大きくなりすぎ、基体の強度が弱くなりやすい。基体の気泡数が、120個/インチを越えると、気泡が細かくなり、硬くなりやすいからである。さらに好ましくは、50〜110個/インチの範囲にある。
また、基体の硬さ(JIS K6400に準拠して測定)は、50〜180N程度が好ましい。50N未満ではボリューム感に乏しくなり、逆に180Nを超えると硬くなりすぎやすい。さらに好ましくは、60〜170Nの範囲である。圧縮永久歪(残留歪)の値(JIS K6400に準拠して測定)は、15%以下が好ましい。15%を超えると、コシがなくなり塗布性能が低下しやすいからである。さらに好ましくは、1〜10%の範囲である。
基体を構成するポリウレタンの化学的構造は、ソフトセグメントが多い柔軟な構造であるものが好ましく、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリアミド系ポリウレタン又はこれらの共重合体が好ましい。ホットメルトフィルムとの接着性向上の観点では、同種の化学構造を有するポリマーを選択することが好ましく、ポリエステル系ポリウレタン同士の組み合わせが接着安定性と適度のコシを賦与する点で殊に好ましい。
本発明において、ポリウレタン発泡体等の基体とホットメルトフィルムを接合して得られるパフ製品の低反撥弾性の基準は、常温で、無加重状態の厚みに対して20%の厚みになるまで加重してそのままの圧縮状態で1分間置いた後、加重を除去して元の厚みに復元するまでの時間を測定する回復性試験(評価方法は、特開2001−128730号公報に記載される方法に準じる。)において、2秒間以上30秒以下の復元時間で徐々に回復する特性を有するものをいう。
また、本発明のパフの別な特性として、JIS K6401に定められる硬度は、120N以下が好ましい。120Nを超えると、硬すぎてソフト感が消失するからである。さらに好ましくは、10〜100Nの範囲が適当である。
また、JIS K6401に定められる反撥弾性率は、30%以下であるのが好ましい。30%を超えると、コシが硬すぎてソフト感が消失するからである。さらに好ましくは、1〜25%の範囲が適当である。
本発明の液体化粧料塗布用パフは、その両面が同色であってもよいが、液体遮断層側を識別する目的で、互いに異なる色に着色することができる。植毛の繊維を着色する方法、基体の発泡体を着色する方法、ホットメルトフィルムを着色する方法等を採用することができる。本発明のパフをカラフルな色に着色すると、ファッション感覚をユーザーが楽しむことができるし、斬新さや高級感を製品に与えることもできる。色は何ら限定されるものではない。
本発明の液体化粧料塗布用パフでは、親水加工を塗布面に施すことが適当である。
水性化粧料を使用するときに化粧料の保持性の点で効果的である。親水化のための処理方法として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルやソルビタン脂肪酸エステル等の界面活性剤やポリビニルアルコールやポリアクリル酸(塩)等の水溶性ポリマーをコーティングする方法、プラズマ処理法、親水性ポリマーをグラフト重合する方法、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等のリン脂質による処理法、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのホモポリマー又は2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの共重合体等のリン脂質ポリマーによる処理法等が挙げられる。
これらの中では、植毛や基体との親和性、定着安定性の点で、上記リン脂質ポリマーを含有する処理剤で処理し、塗布面に該ポリマーを含有せしめると、親水性と抗菌性が得られるのでパフとして好都合である。
本発明の液体化粧料塗布用パフの製造方法について説明する。
先ず基体に使用するポリウレタン発泡体シートを準備する。ポリウレタン発泡体ブロックをスライス等の方法によって所定の厚みとする。スライスしたものを、必要に応じて、質感を与えるために前処理としてプレス加工を施しておいてもよい。
しかる後、ポリウレタンホットメルトフィルムを貼り合わせ、接合する。フィルムと基体とはドライラミネート、ホットプレス、熱ロールプレス、超音波接着、高周波加熱又は火炎による溶射等加熱手段と圧着手段を併用した任意の手段で全面にわたって熱的に接着されて接合される。
熱的接合以外に、溶剤や接着剤を使用して接合することも可能である。フィルムの貼り合わせは、基体の片側に行う。熱的接合の場合、接着温度は、完全接着と皺防止の観点から、好ましくはホットメルトフィルムが粘着性を発現する温度以上であり、基体が熱変形を起こす温度以下の範囲で適宜選択される。
上記接合体にアクリル系、ウレタン系又はゴム系等の任意のエマルジョン接着剤をコーティング、塗布又は噴霧等の方法で表面に付与した後、静電植毛等の方法によって、植毛面を形成する。接着剤の付与量は、製品の柔軟性を損なわない点と、植毛の脱離防止性の観点を考慮して設定すればよい。目安としては、80〜120g/m2程度である。植毛の形成は、ホットメルト側の片面のみでもよく、両側面であってもよい。
なお、予め片面に植毛を形成したポリウレタンホットメルトフィルムを基体に貼り合わせ、接合することも可能である。
上記植毛の素材は、特に限定されるものではないが、綿、麻、絹又は獣毛等の天然繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン類、ポリウレタン類、ポリアクリルニトリル、ビニロンもしくはレーヨン等のような合成繊維又は再生繊維の1種又は2種以上を選択して使用することができる。これらは、染色、原着等の方法で着色された繊維を使用することができる。
植毛は、通常0.5〜3dtex程度の繊度のものを好ましく使用できる。また、繊維長(パイル長)は0.1〜3mm程度のものを好ましく使用できる。植毛の密度は特に限定されるものでなく、化粧料の保持性と肌への触感を考慮して適宜設定すればよい。
上記植毛体を乾熱処理により、接着剤に含まれていた液分を揮散せしめ乾燥物を得る。この乾燥物を溶断・溶着や、打ち抜き等の手段によって目的の形状に成形する。形状、寸法等は何ら限定されるものではない。必要に応じ、上述の工程のいずれかで、種々の表面処理を施すこともできる。必要に応じて、所定の形状に端面を研磨したり、成形物表面における未接着の植毛等を除去して本発明の液体化粧料塗布用パフを得る。
さらに、リボン又は帯状等の任意の形態の持ち手を取り付けることもできる。
(実施例)
以下、実施例によってさらに詳しく本発明を説明する。
基体として厚み7mmの低反撥弾性を有するポリエーテル系ポリウレタン発泡体シートを準備した。この基体の片側面に、厚み30μmのポリエーテル系ポリウレタンホットメルトフィルム(融点100℃)を積層し、120℃に加熱したカレンダロールを通して熱接合した。この接合に際しても、気泡内の空気の熱膨張に伴うフクレ等の不良は発生することはなかった。このように得られた接合体は、低反撥弾性が保持されていた。
次いで、アクリルエマルジョン系接着剤を両側に塗布し(塗布量100g/m2)、静電植毛機を通して、ナイロン6のパイル(繊度1.2dtex、パイル長0.4mm)を両側に植毛した(片側のパイルは白色、反対側はベージュ色に着色)。この植毛体をトムソン刃によって直径60mmの円形形状に打ち抜き、周囲を研磨加工してパフ製品を得た。この製品の圧縮復元時間は3秒間であり、JIS K6401に定められる硬度は、73N、反撥弾性率は、18%であり、低反撥弾性に優れていた。
得られたパフは、ポリウレタンホットメルトフィルム接合側の面で液体化粧料として水性ジェルを顔面に塗布したところ、指でのホールド感、肌触りが非常にソフトで、変形しやすいので小鼻の周りのように凹凸が大きい部分でも、化粧に不慣れな人でも塗りムラなく、均一に化粧料を延展することができた。
さらに化粧料の内部への浸透は全く無く、長期に亘って使用し、クリーニングを度々行っても、フィルムが剥離することなく、液体の遮断性が低下することは無かった。
基体として厚み8mmの低反撥弾性を有するポリエステル系ポリウレタン発泡体シートを準備した。この基体の片側面に、厚み25μmのポリエステル系ポリウレタンホットメルトフィルム(融点110℃)を積層し、130℃に加熱したカレンダロールを通して熱接合した。この接合に際しても、気泡内の空気の熱膨張に伴うフクレ等の不良は発生することはなかった。このように得られた接合体は、低反撥弾性が保持されていた。
次いで、アクリルウレタンのエマルジョン接着剤を両側に塗布し(塗布量95g/m2)、静電植毛機を通して、ポリトリメチレンテレフタレートのパイル(繊度1.1dtex、パイル長0.5mm)を両側に植毛した(両側のパイルは白色に着色)。この植毛体をトムソン刃によって直径60mmの円形形状に打ち抜き、周囲を研磨加工してパフ製品を得た。この製品の圧縮復元時間は4秒間であり、JIS K6401に定められる硬度は、83N、反撥弾性率は、21%であり、低反撥弾性に優れていた。
得られたパフは、ポリウレタンホットメルトフィルム接合側の面で液体化粧料としてリキッドファンデーションを顔面に塗布したところ、指でのホールド感、肌触りが非常にソフトで、変形しやすいので、小鼻の周りのように凹凸が大きい部分でも、化粧に不慣れな人でも塗りムラなく、均一に化粧料を延展することができた。さらに化粧料の内部への浸透は全く無く、長期に亘って使用し、クリーニングを度々行っても、フィルムが剥離することなく、液体の遮断性が低下することは無かった。
基体として厚み7mmの低反撥弾性を有するポリエーテル系ポリウレタン発泡体シートを準備した。この基体の片側面に、厚み25μmのポリエステル系ポリウレタンホットメルトフィルム(融点110℃)を積層し、130℃に加熱したカレンダロールを通して熱接合した。この接合に際しても、気泡内の空気の熱膨張に伴うフクレ等の不良は発生することはなかった。このように得られた接合体は、低反撥弾性が保持されていた。
次いで、アクリルウレタンのエマルジョン接着剤を両側に塗布し(塗布量105g/m2)、静電植毛機を通して、ポリエチレンテレフタレートのパイル(繊度1.3dtex、パイル長0.4mm)を両側に植毛した(両側のパイルはピンク色に着色)。この植毛体をトムソン刃によって直径60mmの円形形状に打ち抜き、周囲を研磨加工してパフ製品を得た。この製品の圧縮復元時間は4秒間であり、JIS K6401に定められる硬度は、79N、反撥弾性率は、26%であり、低反撥弾性に優れていた。
得られたパフは、ポリウレタンホットメルトフィルム接合側の面で液体化粧料として水性ローションを顔面に塗布したところ、指によるホールド感、肌触りが非常にソフトで、変形しやすいので小鼻の周りのように凹凸が大きい部分でも、化粧に不慣れな人でも塗りムラなく、均一に化粧料を延展することができた。さらに化粧料の内部への浸透は全く無く、長期に亘って使用し、クリーニングを度々行っても、フィルムが剥離することなく、液体の遮断性が低下することは無かった。
基体として厚み7mmの低反撥弾性を有するポリエステル系ポリウレタン発泡体シートを準備した。この基体の片側面に、厚み30μmのポリエステル系ポリウレタンホットメルトフィルム(融点100℃)を積層し、120℃に加熱したカレンダロールを通して熱接合した。この接合に際しても、気泡内の空気の熱膨張に伴うフクレ等の不良は発生することはなかった。このように得られた接合体は、低反撥弾性が保持されていた。
次いで、アクリルエマルジョン系接着剤を両側に塗布し(塗布量100g/m2)、静電植毛機を通して、ナイロン6のパイル(繊度1.1dtex、パイル長0.4mm)を両側に植毛した(片側のパイルは白色、反対側はベージュ色に着色)。この植毛体をトムソン刃によって直径60mmの円形形状に打ち抜き、周囲を研磨加工してパフ製品を得た。
さらに、ポリウレタンホットメルトフィルム接合側の面に2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体の5%水溶液(日本油脂(株)“リピジュア(登録商標)HM―500”)をコーティング後、定着処理した。
この処理面は水性化粧料の保持性向上の点で特に効果が高く、抗菌効果にも優れていた。
得られた製品の圧縮復元時間は、5秒間であり、JIS K6401に定められる硬度は、68N、反撥弾性率は、18%であり、低反撥弾性に優れていた。
このパフのポリウレタンホットメルトフィルム接合側の面で液体化粧料として化粧水を顔面に塗布したところ、指でのホールド感、肌触りが非常にソフトで、変形しやすいので小鼻の周りのように凹凸が大きい部分でも、化粧に不慣れな人でも塗りムラなく、均一に化粧料を延展することができた。さらに化粧料の内部への浸透は全く無く、長期に亘って使用し、クリーニングを度々行っても、フィルムが剥離することなく、液体の遮断性が低下することは無かった。
(比較例)
基体として厚み7mmの低反撥弾性を有するポリエーテル系ポリウレタン発泡体シートを準備した。この基体の片側面に、厚み20μmの低融点ポリアミドフィルム(融点90℃)を積層し、110℃に加熱したカレンダロールを通して熱接合した。このように得られた接合体は、コシが強く低反撥弾性が失われた。
次いで、アクリルエマルジョン系接着剤を両側に塗布し(塗布量100g/m2)、静電植毛機を通して、ナイロン6のパイル(繊度1.2dtex、パイル長0.4mm)を両側に植毛した(片側のパイルは白色、反対側はベージュ色に着色)。この植毛体をトムソン刃によって直径60mmの円形形状に打ち抜き、周囲を研磨加工してパフ製品を得た。この製品の圧縮復元時間は1秒未満であり、JIS K6401に定められる硬度は、146N、反撥弾性率は、46%であり、低反撥弾性は示さなかった。
この比較例のパフは、フィルム接合側の面で液体化粧料として水性エマルジョンを顔面に塗布したところ、指でのホールド感、肌触りが硬く、変形しにくいので特に小鼻の周りの凹凸が大きい部分への化粧料の塗布が極めて難しかった。さらに基体とフィルムとの接着強度は、経時的劣化が顕著で、短期の使用でもフィルムが部分剥離し、品位が損なわれた。
本発明の液体化粧料塗布用パフの断面における積層構成を示す模式図である。
符号の説明
1 基体(ポリウレタン発泡体)
2 ホットメルトフィルム(液体遮断層)
3 接着剤層
4 植毛(塗布面)

Claims (2)

  1. 低反撥弾性を有するポリウレタン発泡体からなる基体の一面側には、ポリウレタンホットメルトフィルム、接着剤層及び植毛面が形成されており、該植毛面が液体化粧料の塗布面を形成しており、上記基体の他面側にはホットメルトフィルムを介在させることなく、接着剤層及び植毛面が形成されており、上記ポリウレタンホットメルトフィルムが液体遮断層であり、その厚みが10〜100μmの範囲にあり、その融点が60〜160℃の範囲にあり、そのシェア硬度が50〜100の範囲にあることを特徴とする液体化粧料塗布用パフ。
  2. 前記液体化粧料塗布用パフが常温で無加重状態の厚みに対して20%の厚みになるまで加重してそのままの圧縮状態で1分間置いた後、加重を除去して元の厚みに復元するまでの時間を測定する回復性試験において、2秒以上30秒以下の復元時間で徐々に回復することを特徴とする請求項1に記載の液体化粧料塗布用パフ。
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