JP4753228B2 - 化粧用パフ - Google Patents

化粧用パフ Download PDF

Info

Publication number
JP4753228B2
JP4753228B2 JP2005109797A JP2005109797A JP4753228B2 JP 4753228 B2 JP4753228 B2 JP 4753228B2 JP 2005109797 A JP2005109797 A JP 2005109797A JP 2005109797 A JP2005109797 A JP 2005109797A JP 4753228 B2 JP4753228 B2 JP 4753228B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
puff
hot melt
coating material
cosmetic puff
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005109797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006288468A (ja
Inventor
憲司 中村
興司 中村
Original Assignee
憲司 中村
興司 中村
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 憲司 中村, 興司 中村 filed Critical 憲司 中村
Priority to JP2005109797A priority Critical patent/JP4753228B2/ja
Publication of JP2006288468A publication Critical patent/JP2006288468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4753228B2 publication Critical patent/JP4753228B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、中芯と塗布素材を有する溶断・溶着型化粧用パフに関する。さらに詳しくは、溶着された接合部が多数回の揉み洗濯にも耐える、高い接着強度を有し、かつパフ側面溶着部にバリがなく、パフ側面の使用時にも肌にソフトな触感を与える化粧用パフに関する。
従来、パフで化粧料を肌面に塗布する際に、特に凹凸部分など細かい作業を行うには、パフの塗布面のみならず、パフの側面を使用することが一般に行われている。
しかし、用いるパフが加熱金型を使用した溶断・溶着タイプの従来パフの場合、パフ側面にいわゆる“バリ”ができ易く、パフを肌に当てただけでこすらなくても肌面の痛い問題があった。そこで、同種又は異種のスポンジシート材を積層した基材を超音波加熱法により、溶断・溶着して接合した化粧用パフについて、本発明者らは、特願2003−335068号(特許文献1)にて提案した。
この技術の特徴は、溶断刃の部分に感電センサーを組み込んだ超音波加熱装置により、接合部を過剰に加熱することなく、実用強度を保持しつつ基材を互いに接合せしめるものである。
本技術で製造したパフについて実用性を探求したが、接合部にはバリが形成されず、塗布面と同等の感触が得られる利点があるものの、基材の積層数が多い場合、耐揉み洗濯性の点で問題があり、より強力な接合強度を有する化粧用パフの開発が必要となった。
一方、接合部の接着強度の向上した溶着型パフについて種々提案がなされている。例えば、実開昭55−008489号公報(特許文献2)には、基体の中心部に熱溶融性フィルムを挟みこみ、両外側表面には合成樹脂皮膜を形成した構造の液状化粧料塗布用パフが記載されている。この技術によれば、接合部は熱溶融性フィルムと合成樹脂皮膜と基体が完全に溶融しあった構造であり、パフ側面に所謂バリが出てパフ側面は全く塗布用に適さない点、接合工程で空気抜け不良が発生し易い欠点を有していた。また、塗布面が該合成樹脂皮膜であるために保液性が全くなく、液状化粧料の塗布用には不向きであった。
さらに、特開平10−313938号公報(特許文献3)には、内側の周縁部に溶着シートを使用して接合部の接着強度を向上せしめた化粧用パフが記載されているが、この技術では溶着シートをドーナッツ型形状に成形し、これを目的の部位に載置せねばならず、正確な位置決めが難しくて製造工程が非常に煩雑であり、不良が出易い問題があった。また、溶着部は、最も内側であり接合不良が発生しやすいこと、塗布素材である布生地を内側に折り返して「絞り」を設けた構造であるために接合部の強度が弱くなりやすい問題があった。
特願2003−335068号 実開昭55−008489号公報 特開平10−313938号公報
上記問題点に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、超音波を利用した溶断・溶着接合の手段で、特定のホットメルトシートを特定の積層構成で挿入することで、接合部における接合強度を高めて、長期間にわたって揉み洗濯を繰り返しても耐えられるように改善せしめながら、従来パフのような使用素材の熱溶融による溶融物の突出に起因するバリを生じることなく、接合パフ側面部のソフトな感覚を具備する化粧用パフを提供することを課題とする。
また、溶断・溶着による接合工程で該接合部において空気抜け不良による接合不良やフクレのごとき外観不良の発生することのない溶断・溶着型の化粧用パフを提供することも課題とする。
さらに、上記の品質改善に加え、リキッドファンデーションや化粧用ローションのような液状化粧料の塗布用として液体遮断性にも優れる化粧用パフを提供することも課題とする。
上記課題を達成するために、請求項1に係る発明の化粧用パフは、中芯シート及びその両面側に接合された塗布素材の積層体からなる適宜形状の化粧用パフにおいて、前記中芯シートと前記塗布素材の間に通気性ホットメルトシートが接合されるとともに、前記塗布素材の周縁部が溶断・溶着されて接合部を形成しており、該接合部の摩擦抵抗値(B)と化粧料を塗布する塗布素材面の摩擦抵抗値(A)の比率(B/A)が1.0〜1.5の範囲にあり、上記通気性ホットメルトシートの通気度が、JIS L1096で定められた通気度0.5〜500cm 3 /cm 2 /secの範囲にあることを特徴とする。
請求項2に係る発明の化粧用パフは、前記中芯シートが、スポンジシート又は不織布であることを特徴とする。
請求項3に係る発明の化粧用パフは、前記塗布素材が、スポンジシート、植毛シート、植毛ホットメルトシート、立毛布帛又は合成皮革の群から選ばれた同一又は相異なる素材であることを特徴とする。
本発明の化粧用パフは、パフ周辺の接合部における溶着強度が高く、耐揉み洗濯性に優れ、長期間にわたって何度も揉み洗いを施しながら使用しても接合部が剥離することはなく、さらに各種器具によって洗濯・脱水を繰り返しても接合部が剥離することはなく、耐久性に優れている。
また、本発明の化粧用パフは、上記のように高い接合強度を有する一方、素材の熱溶融による溶着部は溶融接合部に内包され、結果的にパフ側面の外側へ突出して突起や突条を形成してバリができることはなく、肌触りがソフトで、柔肌の人が長時間使用しても痛みはなく、耐久性も抜群である。
さらに、本発明の化粧用パフは、パフ側面を塗布部として活用できるので、顔面の凹凸が大きい部分でもきめ細かな作業ができ、化粧料の塗り斑を生じることはない。
さらにまた、パフ形状にするための溶断・溶着において、内部空間に閉塞され易い空気がうまく外部に逃がされているので、接合部に空気閉じ込めによるフクレのような外観不良、内圧上昇による接合部のパンクがないので、歩留まり改善においても顕著な効果がある。
以下に本発明の好ましい実施の形態について具体的に説明する。
本発明の化粧用パフは、中芯の両側に塗布素材が積層されてなる構造を有する。
本発明で使用する中芯は、塗布具として使用するのに必要な適度の反撥弾性、コシ又はボリューム感を付与するために使用する。
中芯の素材は、特に限定されるものではないが、スポンジシート、織物、編み物類又は不織布などであることが好ましい。経済性の点ではスポンジシート、不織布が特に好ましい。このような素材を形成する材料としては、公知のもので十分である。たとえば、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)などの各種ゴム類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)などのポリエステル類、各種ナイロンなどのポリアミド類、ポリウレタン類、セルロース類などを挙げることができる。これらをブレンドしたり、共重合して使用することもできる。スポンジシートの場合、気泡構造は、独立気泡、連続気泡又はこれらの混在型種々の形態がある。密度(又は空隙率)は、目的に応じて製造工程での発泡倍率の制御により所定の範囲に設定すればよい。
低反撥弾性を有するスポンジシートを使用することもできる。中芯が不織布の場合、厚み、目付、密度は格段制限されるものではない。
次に、本発明で使用する塗布素材は、パウダリー化粧料、液状化粧料、リキッドファンデーション、ペースト又はクリームなど各種の化粧料を表面に安定に保持でき、化粧料を皮膚面へ簡単に移動できる塗布機能を有する素材であれば、特に限定されない。かかる塗布素材として使用するシート材は、スポンジシート、植毛シート、植毛されたホットメルトシート、立毛布帛又は合成皮革の群から選ばれるものが好ましい。中芯を挟んで片側と他方の塗布素材が同一でもよく、同種のものでもよく、異種のものでもよい。
塗布素材としてスポンジシートを使用する場合、中芯と同じ素材を使用してもよく、異なるものであってもよい。植毛シートは、基材表面に静電植毛などの方法で植毛を施したものである。かかる基材、植毛の種類、特性は限定されるものではない。立毛布帛は、表面にパイルを形成した織物、編物、不織布又は起毛処理を施した織物、編物又は不織布などである。合成皮革として使用できるものは、特に限定されるものではなく、スエード調合成皮革、ヌバック調合成皮革又は銀付皮革などがある。
本発明のパフは、上記中芯と塗布素材の間に通気性ホットメルトシートを積層して接合した構造を有するものである。その理由は、ホットメルトシートを中芯と塗布素材の間に挿入することによって異種の素材を使用する場合でも積層体の接合が確実なものとなるからである。
該通気性ホットメルトシートは、パフの機械的強度向上の為に挿入され、中芯、塗布素材と互いに接着された構造を有することが好ましい。接着は、例えば、熱ロール処理、熱プレス、熱風処理、その他の予備的加熱手段によって行われる。このとき、全面にわたって接着されていてもよく、部分的な接着であってもよい。通気性があることによって、かかる接着が旨く行われる。
さらにホットメルトシートが、通気性を有することを必要としたのは、後の溶断・溶着による接合工程で、圧縮が加わったときに内部空間に残留し易い空気を抜けやすくするためである。通気性がないと、空気が閉じ込められて、フクレのような外観不良が発生したり、外圧が加わったときにパンクしてはじけやすくなるからである。通気性は、JIS L1096で定められる通気度が0.5〜500cm3/cm2/secの範囲であることが好ましい。通気度が、0.5cm3/cm2/sec未満では、空気抜けが悪くなり、接合工程で不良を生じ易く、通気度が500cm3/cm2/secを越えると、空気抜けは良いものの接合強度が十分でなくなったり、液状化粧料を使用する場合、化粧料が内部まで浸透しすぎ経済的でなくなる。該通気度は、好ましくは1〜450cm3/cm2/sec、さらに好ましくは3〜400cm3/cm2/sec程度である。通気度がこの範囲のものであれば、特に素材は限定されない。
上述の通気性ホットメルトシートとして好ましく使用できるものには、パンチングフィルム、穿孔フィルム、メッシュフィルムなどのような穴あきホットメルトフィルムやホットメルト不織布、紙などがある。該穴あきホットメルトフィルムの平均孔径は、0.5〜3mm程度が好ましい。孔形状、孔径分布は、特段限定されない。
不織布の場合は、スパンボンド、メルトブロー、スパンレース、カーディングウェブ又はニードルパンチフェルト、紙など任意の形態がある。接着前の厚さは、特に限定されるものではないが、熱伝導性を考慮して0.05〜0.5mm程度の薄物を使用することが好ましい。また、不織布の場合の目付量は、10〜100g/m2程度が好ましい。
該ホットメルトシートの素材は、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イソブチレン等のポリオレフィン類、ブチルゴム、ニトリルゴムなどの各種ゴム類、エポキシ、シリコーン変性エポキシ、アクリル変性エポキシ系等のエポキシ類、シリコーン類、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン類又はアイオノマー類等の低融点ポリマからなる繊維から構成される不織布又は任意の不織布基材にこれらの低融点成分を含有させた不織布などを用いることができる。該ホットメルトシートの形態は、特に限定されるものではない。加工性、取扱い性の点で、これら素材の融点は、60〜130℃程度が好ましい。融点が、60℃を下回ると常温での粘着性が大きくなり加工性、取扱い性が悪くなり、130℃を越えると、接合強度を向上し難くなるからである。好ましくは、70〜120℃程度である。これらの中で、塗布素材や中芯との溶着安定性、伸縮性を具備する点で、ポリアミド系、ポリウレタン系、ゴム系のものが特に好ましい。
中芯シートと塗布素材の間に挿入する通気性ホットメルトシートは、中芯シートに対して片側のみであってもよく、両側に積層してもよい。好ましくは中芯シートの両面側に接合しておくと、補強効果が高められる。
本発明の化粧用パフは、超音波又は高周波の利用による内部加熱手段を使用し、加熱時間を溶断エッジに設けたセンサーで制御することにより、必要十分な時間で溶断・溶着され製造されるものである。従って、過度に溶融されることがないので、バリが外部まで突出されることはない。従来の外部加熱方式による加熱刃による溶断・溶着技術では、バリが発生する。また、超音波又は高周波の利用による内部加熱手段であっても、上記センサーによる制御がないとバリを生じ易いものとなる。
かかる手段により、化粧用パフの形状に成形する。成形形状は特に限定されるものではなく、円形、楕円形又は偏芯形状など任意の形状に成形が可能である。
本発明の化粧用パフは、パフ側面の接合部において、バリが存在せず、引っかかり感がないので、塗布面と同等のソフトな感触を肌に与えるもので、柔肌の人の化粧にも適するものである。肌をこするときの感触に対応する摩擦抵抗値は、塗布面の摩擦抵抗値を(A)、パフ側面接合部の摩擦抵抗値を(B)とするとき、両者の比率(B/A)が、1.0〜1.5の範囲に規制する。この範囲外であると、塗布作業において違和感を覚え易く、化粧料の塗布ムラを生じ易くなる。
(実施例)
本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。
2枚の塗布素材(厚さ2mmのNBRラテックススポンジ)2の間に、目付25g/m2のポリウレタンホットメルト不織布3(日本ミラクトラン(株)製)2枚と、中芯シート1として厚さ5mmのポリウレタンスポンジを挿入した図1Aの積層基材を調製した。
この積層基材を、熱風式加熱装置を通じて予備加熱し、ホットメルトシート3と中芯シート、塗布素材を互いに熱接着した後、超音波発振ホーン治具を備え、上下(上側が抜き型金属刃となっている)の成形型間に通電回路を持つ超音波ウエルダーに挿入した。
抜型金属刃の先端が下型に接触すると同時に、センサーが感知して超音波の発振を瞬間的に停止した。超音波の発振を停止したまま、押圧を継続した。
得られた化粧用パフは、融着部が全く露出することなく、接合部に内包された融着構造となっており、塗布素材と中芯シートは、ホットメルト不織布3により強固に接合されていた。接合部の拡大写真を図2に、その模式拡大図を図3に示す。
パフ側面を用いて、化粧料を肌に塗布しても肌触りはソフトであり、きめ細かな塗布作業が可能であった。塗布面の摩擦抵抗値(A)と接合部の摩擦抵抗値(B)の平均比は、1.10(各試料の(B/A);1.10、1.09、1.08、1.12、1.11、1.12、1.13、1.07、1.08、1.11)であった。
得られたスポンジパフで、化粧料を塗布するとき、パフ側面を使用しても柔軟で肌に優しい感触が得られ、使用違和感があったり、化粧料の塗布ムラを生じることはなく、小鼻周りのように凹凸の激しい箇所でも塗布性に優れていた。この化粧用パフを長期にわたって使用し、揉み洗濯を繰り返しても接合部が剥離することはなく、著しく耐久性が優れていた。
塗布素材として、厚さ2mmのNBRラテックススポンジ2と、厚さ1.5mmの合成皮革4の間に、目付25g/m2のポリウレタンホットメルト不織布3(カネボウ繊維(株)製「エクスパンシオーネUHO−25」厚さ0.2mm)2枚と、中芯シート1として厚さ5mmのポリウレタンスポンジを挿入した図1Bの積層基材を調製した。
この基材シートを、クリアランスを調整した熱ロール式加熱装置を通じて予備加熱し、ホットメルトシート3と中芯シート、塗布素材を互いに全面的に熱接着した後、実施例1の超音波ホーンを備えた超音波ウエルダーに挿入した。
実施例1に示した超音波ウエルダーを用い、抜型金属刃の先端が下型に接触すると同時にセンサーが感知して超音波の発振を瞬間的に停止した。超音波の発振を停止したまま、押圧を継続した。
得られた化粧用パフは、融着部が全く露出することなく、接合部に内包された融着構造となっており、塗布素材と中芯シートは、ホットメルト不織布により強固に接合されていた。
またパフ側面を用いて、化粧料を肌に塗布しても肌触りはソフトであり、きめ細かな塗布作業が可能であった。塗布面の摩擦抵抗値(A)と接合部の摩擦抵抗値(B)の平均比は、1.04(各試料の(B/A);1.05、1.03、1.04、1.02、1.06、1.05、1.06、1.02、1.03、1.05)であった。
得られたスポンジパフで、化粧料を塗布するとき、パフ側面を使用しても、実施例1のものと同様に、柔軟で、肌に優しい感触が得られ、違和感があったり、化粧料の塗布ムラを生じることはなく、小鼻周りのように凹凸の激しい箇所でも塗布性に優れていた。この化粧用パフを長期にわたって使用し、揉み洗濯を繰り返しても接合部が剥離することはなく、著しく耐久性が優れていた。
塗布素材として、厚さ2mmの綿ベルベット(グランド糸にナイロンを使用)6と厚さ2mmのポリウレタンスポンジ2の間に、目付24g/m2のポリアミドホットメルト不織布3(日東紡績(株)製「PQA1001」厚さ0.1mm)2枚と、中芯シート1として厚さ5mmのポリウレタンスポンジを挿入した図1Cの積層基材を調製した。
この基材シートを、クリアランスを調整した熱ロール式加熱装置を通じて予備加熱し、ホットメルトシートと中芯シート、塗布素材を互いに全面的に熱接着した後、実施例1の超音波ホーンを備えた超音波ウエルダーに挿入した。
実施例1に示した超音波ウエルダーを用い、抜型金属刃の先端が下型に接触すると同時にセンサーが感知して超音波の発振を瞬間的に停止した。超音波の発振を停止したまま、押圧を継続した。
得られた化粧用パフは、融着部が全く露出することなく、接合部に内包された融着構造となっており、塗布素材と中芯シートは、ホットメルト不織布により強固に接合されていた。
また、パフ側面を用いて、化粧料を肌に塗布しても肌触りはソフトであり、きめ細かな塗布作業が可能であった。塗布面の摩擦抵抗値(A)と接合部の摩擦抵抗値(B)の平均比は、1.29(各試料の(B/A);1.25、1.27、1.31、1.35、1.29、1.27、1.31、1.28、1.30、1.27)であった。
得られたスポンジパフで、化粧料を塗布するとき、パフ側面を使用しても、実施例1のものと同様に柔軟で肌に優しい感触が得られ、違和感を覚えたり、化粧料の塗布ムラを生じることはなく、小鼻周りのように凹凸の激しい箇所でも塗布性に優れていた。この化粧用パフを長期にわたって使用し、揉み洗濯を繰り返しても接合部が剥離することはなく、著しく耐久性が優れていた。
塗布素材として、厚さ3mmの綿ベルベット(グランド糸にポリエチレンテレフタレートを使用)6と厚さ2mmのポリウレタンスポンジ2の間に、目付24g/m2のポリアミドホットメルト不織布3(日東紡績(株)製「PQA1001」厚さ0.1mm)2枚と、中芯シートとして厚さ2mmのニードルパンチ不織布7を挿入した積層基材(図1Dに積層構成を示す)を調製した。
この基材シートを、クリアランスを調整した熱ロール式加熱装置を通じて予備加熱し、ホットメルトシートと中芯、塗布素材を互いに全面的に熱接着した後、実施例1の超音波ホーンを備えた超音波ウエルダーに挿入した。
実施例1と同様に抜型金属刃の先端が下型に接触すると同時にセンサーが感知して超音波の発振を瞬間的に停止した。超音波の発振を停止したまま、押圧を継続した。
得られた化粧用パフは、融着部が全く露出することなく、接合部に内包された融着となっており、塗布素材と中芯シートは、ホットメルト不織布により強固に接合されていた。
また側面を用いて、化粧料を肌に塗布しても肌触りはソフトであり、きめ細かな塗布作業が可能であった。塗布面の摩擦抵抗値(A)と接合部の摩擦抵抗値(B)の平均比は、1.21(各試料の(B/A);1.23、1.20、1.21、1.19、1.25、1.17、1.21、1.23、1.19、1.22)であった。
得られたスポンジパフで、化粧料を塗布するとき、側面を使用しても柔軟で肌に優しい感触が得られ、違和感を覚えたり、塗布ムラを生じることはなく、小鼻周りのように凹凸の激しい箇所でも塗布性に優れていた。この化粧用パフを長期に亘って使用し、揉み洗濯を繰り返しても接合部が剥離することはなく、著しく耐久性が優れていた。
〔比較例〕
目付25g/m2のポリウレタンホットメルト不織布を挿入しない以外は、実施例1と同じ積層構成の基材を、実施例1の超音波ホーンを備えた超音波ウエルダーに挿入した。
実施例1と同様に抜型金属刃の先端が下型に接触すると同時にセンサーが感知して超音波の発振を瞬間的に停止した。超音波の発振を停止したまま、押圧を継続した。
得られた化粧用パフは、融着部が全く露出することなく、接合部に内包された融着となっていた。塗布面の摩擦抵抗値(A)と接合部の摩擦抵抗値(B)の平均比は、1.17(各試料の(B/A);1.10、1.24、1.18、1.15、1.16、1.15、1.18、1.19、1.23、1.11)であった。
このスポンジパフは、外面的には接合しており、化粧料を塗布すると、柔軟で肌に優しく、短期の使用では耐揉み洗濯性も問題がなかったが、接合溶着部は図4及び図5に示すように、通気性ホットメルトシートで補強されていないので、長期間にわたって、揉み洗濯を繰り返すと接合部が剥離し、耐久性がなかった。
本発明の化粧用パフの積層構成を示す模式図である。 本発明の化粧用パフの積層構成を示す模式図である。 本発明の化粧用パフの積層構成を示す模式図である。 本発明の化粧用パフの積層構成を示す模式図である。 実施例1の化粧用パフの接合部付近の断面写真である。 当該部の模式拡大図である(図中の丸囲み内は接合部を示す)。 比較例の化粧用パフの長時間使用後の接合部付近の拡大断面写真である。 当該部の模式拡大図で、空白部は接着不良を示す。
符号の説明
1 中芯シート(スポンジシート)
2 スポンジシート
3 通気性ホットメルトシート
4 合成皮革
6 立毛布帛
7 中芯シート(不織布)

Claims (3)

  1. 中芯シート及びその両面側に接合された塗布素材の積層体からなる適宜形状の化粧用パフにおいて、
    前記中芯シートと前記塗布素材の間に通気性ホットメルトシートが接合されるとともに、前記塗布素材の周縁部が溶断・溶着されて接合部を形成しており、該接合部の摩擦抵抗値(B)と化粧料を塗布する塗布素材面の摩擦抵抗値(A)の比率(B/A)が1.0〜1.5の範囲にあり、上記通気性ホットメルトシートの通気度が、JIS L1096で定められた通気度0.5〜500cm 3 /cm 2 /secの範囲にあることを特徴とする化粧用パフ。
  2. 前記中芯シートが、スポンジシート又は不織布であることを特徴とする請求項1に記載の化粧用パフ。
  3. 前記塗布素材が、スポンジシート、植毛シート、植毛ホットメルトシート、立毛布帛又は合成皮革の群から選ばれた同一又は相異なる素材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧用パフ。
JP2005109797A 2005-04-06 2005-04-06 化粧用パフ Active JP4753228B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005109797A JP4753228B2 (ja) 2005-04-06 2005-04-06 化粧用パフ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005109797A JP4753228B2 (ja) 2005-04-06 2005-04-06 化粧用パフ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006288468A JP2006288468A (ja) 2006-10-26
JP4753228B2 true JP4753228B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=37409746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005109797A Active JP4753228B2 (ja) 2005-04-06 2005-04-06 化粧用パフ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4753228B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012081164A (ja) * 2010-10-14 2012-04-26 Asahi Kogyo Kk 化粧用柔軟シートおよびその製法
WO2014003480A1 (ko) * 2012-06-29 2014-01-03 (주)아모레퍼시픽 도포용 스펀지를 포함하는 화장료 조성물 용기
KR200464761Y1 (ko) * 2012-10-31 2013-01-16 한국화장품 주식회사 화장료 주입공간을 구비한 화장료 수용체
KR101406292B1 (ko) * 2013-07-01 2014-06-12 주식회사 삼화플라스틱 화장용 퍼프 및 그 제조방법
KR101917217B1 (ko) * 2016-03-14 2018-11-09 주식회사 엘지생활건강 화장용 퍼프
JP2020005684A (ja) * 2018-07-03 2020-01-16 雪ヶ谷化学工業株式会社 化粧用パフ及びその製造方法
JP2021069526A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 株式会社タイキ パウダー化粧用パフおよび、その製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4014022B2 (ja) * 1999-04-05 2007-11-28 株式会社資生堂 化粧用パフ及びその製造方法
JP3566892B2 (ja) * 1999-11-01 2004-09-15 中村 憲司 化粧用塗布具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006288468A (ja) 2006-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4753228B2 (ja) 化粧用パフ
JP3547138B2 (ja) 防水加工布の改良された接合構造
KR101291866B1 (ko) 일회용 마스크 및 그 제조 방법
KR100298379B1 (ko) 팬티형1회용기저귀의융착방법
JP5704594B2 (ja) 化粧料入りパフ
JP3792970B2 (ja) 手袋
CN102975401B (zh) 材料幅及其制造方法
JP5346302B2 (ja) 皮膚接触製品及びこれを製造する方法
MXPA05006363A (es) Produccion de una hoja continua con diseno entintado.
JP2005179858A (ja) 手袋の製造方法及び当該製造方法により得られた不織布を構成材料とする手袋
JP4443377B2 (ja) 吸収性物品
JP2005118433A (ja) 化粧用パフ
JP4748638B2 (ja) 液体化粧料塗布用パフ
JP3096208B2 (ja) 吸収性物品の表面シート
JP4107414B2 (ja) 多層吸収性物品
JP3999183B2 (ja) 化粧用パフの製造方法
GB2433413A (en) Glove liner made from laminated material
JP2013116192A (ja) 化粧用接触冷感パフ及び容器
JP4459775B2 (ja) シート状パック材
JP2876216B2 (ja) 吸収性物品の複数層を有する表面シートの製造方法
JP2021069526A (ja) パウダー化粧用パフおよび、その製造方法
JP3067537U (ja) 清浄用ボディパフ
JPH0130169Y2 (ja)
JP3244671U (ja) 化粧用パフ
WO2018186306A1 (ja) 液状ファンデーション化粧料塗布具、及びその化粧料塗布具の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110302

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110302

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110518

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4753228

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250