JPH04335899A - L−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸の高感度定量法および定量用組成物 - Google Patents

L−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸の高感度定量法および定量用組成物

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JPH04335899A
JPH04335899A JP13832591A JP13832591A JPH04335899A JP H04335899 A JPH04335899 A JP H04335899A JP 13832591 A JP13832591 A JP 13832591A JP 13832591 A JP13832591 A JP 13832591A JP H04335899 A JPH04335899 A JP H04335899A
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成 植田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床生化学検査、食品
検査等におけるL−グリセロール−3−リン酸またはジ
ヒドロキシアセトンリン酸の酵素サイクリング反応を用
いた新規な高感度定量法および定量用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、臨床検査分野において、成分分析
には化学法に代わり、より特異性の高い酵素法が普及し
つつある。L−グリセロール−3−リン酸を測定する方
法としては、グリセロール−3−リン酸オキシダーゼ(
EC  1.1.3.21)を用いて、生じた過酸化水
素をペルオキシダーゼ反応等を用いて検出可能な物質に
変換する方法、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
(ホスフエート)(NAD(P))の存在下にグリセロ
ール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(EC  1.1.
1.8、EC  1.1.1.94)を用いて還元型補
酵素の340nmにおける吸収を分光学的に測定する方
法等が知られており、これらの方法は、例えば血清中の
トリグリセライドやグリセロールを測定する際に、L−
グリセロール−3−リン酸を生成する他の酵素反応系と
併せて、共役反応系として用いられている。
【0003】このうち、グリセロール−3−リン酸デヒ
ドロゲナーゼは下記の反応を触媒する酵素である。
【化2】 この反応は、平衡が大きく左側に偏っているため、L−
グリセロール−3−リン酸を定量するときのように、正
反応の方向に反応を進行させるためには、反応液のpH
を9〜10のアルカリ側にし、しかも、生成物であるジ
ヒドロキシアセトンリン酸を反応系から除去することが
必要になる。このためには、反応液にヒドラジンやセミ
カルバジド等の捕捉剤を加え正反応を促進させなければ
ならない。また、生成した還元型NAD(P)をジアホ
ラーゼ、ニトロブルーテトラゾリウムを用いてホルマザ
ン色素とし、測定する方法もあるが、この色素は不溶性
であり、自動分析器には適さない。グリセロール−3−
リン酸デヒドロゲナーゼは、その逆反応を利用して、ジ
ヒドロキシアセトンリン酸の定量のためにも用いられる
。この反応系はアルドラーゼ(EC  4.1.2.1
3)、トリオ−スリン酸イソメラーゼ(EC  5.3
.1.1)活性測定等に活用されている。
【0004】一般に、酵素を用いて分析を行う場合、測
定しようとする対象物質を分光学的に検出可能な過酸化
水素や還元型NAD(P)等に変換することが行われ、
この場合、検出可能な物質の量は化学量論的に測定対象
物と等しくなる。現在、この検出可能な物質を測定する
方法としては、分光分析機器を用いる方法が最も普及し
ているが、これも感度上に限界があり、測定対象物の含
量が少ない場合適さないという欠点があった。そこで、
測定対象物の含量が少ない場合や、測定対象物を含む被
検体が少量の場合等は、分光分析よりも感度の優れた蛍
光分析、発光分析等が行われている。しかしながら、こ
れらの方法も臨床検査等の汎用検査においては、機器の
普及という点からはあまり適したものではなかった。
【0005】また、微量の物質を測定するその他の方法
としては、該物質が等量の補酵素等に変換できる場合、
2種類の酵素を用いて補酵素等を増幅する、いわゆる酵
素サイクリング法が知られている。例えば、NADサイ
クリング、CoAサイクリング、ATPサイクリングな
どがあるが、これらの方法は臨床検査等のルーチン分析
においては、操作が煩雑なため、殆ど用いられていない
のが現状であった。しかしながら、最近、グリセロール
−3−リン酸オキシダーゼ及びグリセロール−3−リン
酸デヒドロゲナーゼを組合せた、操作の簡便な酵素サイ
クリング反応によるL−グリセロール−3−リン酸また
はジヒドロキシアセトンリン酸の高感度定量法が報告さ
れているが(特公平2−20239号)、これらは具体
的には、該サイクリング反応によって減少する還元型N
ADの量または増加する過酸化水素量を検出するもので
あり、還元型NADの340nmにおける吸光度の減少
を分光学的に測定する以外には、別の検出のための反応
系を組み合わせて、これらの変化量を検出しなければな
らない。
【0006】高感度測定法がもたらす利点としては、測
定対象物の含量が少ない場合はもとより、測定に必要な
検体量を減らすことができるため、例えば血清のように
種々の成分を含むものを被検体に用いる場合は、その測
定系に及ぼす共存物質の影響を小さくすることができる
。また、ある限られた被検体量で検査できる項目数を増
やすことも可能である。更に、検体が人血液である場合
などは、採血量を減らすことができるため、被採血者へ
の心理的な負担を軽減することもできるし、廃棄物の減
少により環境汚染を軽減することに貢献することにもな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとくL−グリ
セロール−3−リン酸及びジヒドロキシアセトンリン酸
の酵素を用いた測定について種々の方法が知られており
、酵素サイクリング法による高感度な測定法も報告され
ているが、それらの欠点を有さない更に簡便で高感度な
方法が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点につき鋭意検討した結果、L−グリセロール−3−
リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸の定量におい
て、チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド類(以
下、チオNAD類という)およびチオニコチンアミドア
デニンジヌクレオチドホスフエート類(以下、チオNA
DP類という)からなる群より選ばれた一つと、ニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下、NAD類と
いう)およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホ
スフエート類(以下、NADP類という)からなる群よ
り選ばれた一つの補酵素に作用するグリセロール−3−
リン酸デヒドロゲナーゼおよびチオNAD(P)類とN
AD(P)類との2種の補酵素を用いることにより、サ
イクリング反応を形成せしめることを見出し、かつその
反応後における吸光度の測定に際し、NAD(P)類の
アナログであるチオNAD(P)類とNAD(P)類の
還元型吸収波長がそれぞれ400nm付近、340nm
付近と異なつていることを利用し、他物質の吸収波長の
混雑が回避できる酵素サイクリング反応が実施でき、高
感度な測定が可能であることを確認し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、グリセロール−3−リン酸デヒロゲ
ナーゼを用いた酵素サイクリング反応を実施するに当り
、上記二種類の補酵素の一つにチオNAD(P)類を使
用して、どちらか一方の補酵素の変化量のみを分別定量
するものであり、その結果、L−グリセロール−3−リ
ン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸を高感度に測定
できるものである。
【0010】本発明は、上記のような知見に基づいて完
成されたものであって、L−グリセロール−3−リン酸
またはジヒドロキシアセトンリン酸を含有する被検液に
、(1)チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホ
スフエート類(以下チオNADP類という)及びチオニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下チオNA
D類という)からなる群より選ばれた一つと、ニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドホスフエート類(以下N
ADP類という)及びニコチンアミドアデニンジヌクレ
オチオド類(以下NAD類という)からなる群より選ば
れる一つとを補酵素とし、少なくともL−グリセロール
−3−リン酸を基質としてジヒドロキシアセトンリン酸
を生成する可逆反応をなすグリセロール−3−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ、(2)A1、(3)B1、を含有する
試薬を作用せしめて、次の反応式
【0011】
【化1】(式中、A1はチオNADP類、チオNAD類
、NADP類またはNAD類を示し、A2はA1の還元
型生成物を示し、B1はA1がチオNADP類またはチ
オNAD類のときは還元型NADP類または還元型NA
D類を、A1がNADP類またはNAD類のときは還元
型チオNADP類または還元型チオNAD類を示し、B
2はB1の酸化型生成物を示す)で表されるサイクリン
グ反応を形成せしめ、該反応によって変化するA2また
はB1の量を測定することを特徴とするL−グリセロー
ル−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸の高
感度定量法を提供するものである。
【0012】更にまた本発明は、次の成分(1)〜(3
) (1)チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホス
フエート類(以下チオNADP類という)及びチオニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下チオNAD
類という)からなる群より選ばれた一つと、ニコチンア
ミドアデニンジヌクレオチドホスフエート類(以下NA
DP類という)およびニコチンアミドアデニンジヌクレ
オチド類(以下NAD類という)からなる群より選ばれ
た一つとを補酵素とし、少なくともL−グリセロール−
3−リン酸を基質としてジヒドロキシアセトンリン酸を
生成する可逆反応をなすグリセロール−3−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ、(2)A1、(3)B1、(但し、A1
はチオNADP類、チオNAD類、NADP類またはN
AD類を示し、A2はA1の還元型生成物を示し、B1
はA1がチオNADP類またはチオNAD類のときは還
元型NADP類または還元型NAD類を、A1がNAD
P類またはNAD類のときは還元型チオNADP類また
は還元型チオNAD類を示す)を含有することを特徴と
するL−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシ
アセトンリン酸の定量用組成物を提供するものである。
【0013】本発明において用いられる、グリセロール
−3−リン酸デヒドロゲナーゼとは少なくともL−グリ
セロール−3−リン酸+NAD(P)+ =ジヒドロキ
シアセトンリン酸+NAD(P)H+H+ なる反応を
触媒するものであって、チオNADP類およびチオNA
D類からなる群より選ばれた一つと、NADP類および
NAD類からなる群より選ばれた一つを補酵素とするも
のなら特に限定されない。
【0014】本酵素の具体例としては、ウサギ筋肉やサ
ツカロミセス  カールスベルゲンシス(Saccha
romyces  carlsbergensis)等
に由来するNADに特異的な酵素(EC  1.1.1
.8)と、NADおよびNADP両方の補酵素に作用す
る大腸菌(E.Coli)由来の酵素(EC  1.1
.1.94)が知られている(酵素ハンドブツク、p3
、p35、朝倉書店(1983)。このうち、ウサギ筋
肉由来の酵素は例えば、ベーリンガーマンハイム社、シ
グマ社より市販されており、補酵素に対する相対活性は
100mMトリス塩酸(pH9.5)ではNADを用い
た時を100%とすると、チオNADで2%程度であり
、NADPには作用しない。NADPについては、逆反
応で10%程度の活性を示すという報告もある(臨床酵
素ハンドブツク、p260、講談社(1982))。他
の起源の酵素についても適宜系に使用可能であり、使用
する酵素の補酵素NAD(P)類、チオNAD(P)類
に対する特異性としては、基質であるL−グリセロール
−3−リン酸に対して反応性を有するものであればよく
、そのような酵素の性質はこれら補酵素と基質を用いて
確認できるものである。
【0015】又、A1およびB2で示される補酵素はチ
オNADP類、チオNAD類、NADP類、NAD類を
示すが、チオNADP類またはチオNAD類としては、
例えばチオニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホス
フエート(チオNADP)、チオニコチンアミドヒポキ
サンチンジヌクレオチドホスフエート、およびチオニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチド(チオNAD)、チ
オニコチンアミドヒポキサンチンジヌクレオチドが挙げ
られる。
【0016】又、NADP類またはNAD類としては、
例えばニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフエ
ート(NADP)、アセチルピリジンアデニンジヌクレ
オチドホスフエート(アセチルNADP)、アセチルピ
リジンヒポキサンチンジヌクレオチドホスフエート、ニ
コチンアミドヒポキサンチンジヌクレオチドホスフエー
ト(デアミノNADP);及びニコチンアミドアデニン
ヌクレオチド(NAD)、アセチルピリジンアデニンジ
ヌクレオチド(アセチルNAD)、アセチルピリジンヒ
ポキサンチンジヌクレオチド、ニコチンアミドヒポキサ
ンチンジヌクレオチド(デアミノNAD)が挙げられる
【0017】本発明のA1およびB1において例えばA
1がチオNAD(P)類である場合、B1はNAD(P
)H類であることが必要であり、A1およびB1の関係
において一つのチオ型補酵素を使用するものである。又
、定量に用いるグリセロール−3−リン酸デヒドロゲナ
ーゼが(チオ)NAD類のみを補酵素とする場合は、上
述のチオNAD類とNAD類より、また、用いるグリセ
ロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼが(チオ)NAD
P類のみを補酵素とする場合は、上述のチオNADP類
及びNADP類より、また用いるグリセロール−3−リ
ン酸デヒドロゲナーゼが(チオ)NAD類及び(チオ)
NADP類を共に補酵素とする場合は、上述のチオNA
D類およびチオNADP類と上述のNAD類およびNA
DP類より適宜選択して用いればよい。
【0018】本発明の高感度定量法を用いれば、被検液
中にもともと含有されているL−グリセロール−3−リ
ン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸を測定すること
ができるが、更に、これらの物質を遊離または生成する
酵素系における基質や、その酵素活性を測定することも
できる。更に、本発明の高感度定量法を用いれば、上記
のようなL−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロ
キシアセトンリン酸を遊離、または生成する酵素系と連
結し得る、単一の、もしくは複数の工程からなる酵素系
における基質や、その酵素活性をも測定することができ
る。これらの酵素系は、特に限定されるものではないが
、例えば以下に示す種々の酵素の反応系が挙げられる。
【0019】L−グリセロール−3−リン酸を遊離生成
する酵素反応系: (1)ATP、グリセロールとグリセロキナーゼ(EC
  2.7.1.30)の酵素反応系によって遊離、生
成するL−グリセロール−3−リン酸を定量するための
もの。 グリセロール+ATP→L−グリセロール−3−リン酸
+ADP (2)上記(1)の酵素反応系におけるグリセロールが
ホスフアチジルグリセロールとホスホリパーゼD(EC
  3.1.4.4)の酵素反応系由来である場合ホス
フアチジルグリセロール+H2 O→グリセロール+ホ
スフアチジン酸 (3)上記(1)の酵素反応系におけるグリセロールが
、モノ、ジまたはトリグリセライドとリパーゼ(EC 
 3.1.1.3)の酵素反応系由来である場合
【00
20】グリセライド+nH2 O→n脂肪酸+グリセロ
ール (4)上記(1)の酵素反応系におけるATPが、クレ
アチンリン酸、ADPとクレアチンキナーゼ(EC  
2.7.3.2)の酵素反応系由来である場合クレアチ
ンリン酸+ADP→クレアチン+ATP(5)上記(1
)の酵素反応系におけるATPが、ホスフオエノールピ
ルビン酸、ADPとピルビン酸キナーゼ(EC  2.
7.1.40)の酵素反応系由来である場合 ホスフオエノールピルビン酸+ADP→ピルビン酸+A
TP (6)上記(1)の酵素反応系におけるATPが、アセ
チルリン酸、ADPと酢酸キナーゼ(EC  2.7.
2.1)の酵素反応系である場合 アセチルリン酸+ADP→酢酸+ATP
【0021】ジ
ヒドロキシアセトンリン酸を遊離、生成する酵素反応系
: (7)フルクトース−1,6−ジリン酸とフルクトース
ジリン酸アルドラーゼ(EC  4.1.2.13)の
酵素反応系によって遊離、生成するジヒドロキシアセト
ンリン酸を定量するためのもの フルクトース−1,6−ジリン酸→D−グリセロアルデ
ヒド−3−リン酸+ジヒドロキシアセトンリン酸(8)
D−グリセロアルデヒド−3−リン酸とトリオースホス
フエートイソメラーゼ(EC  5.3.1.1)の酵
素反応系由来である場合 D−グリセロアルデヒド−3−リン酸→ジヒドロキシア
セトンリン酸
【0022】A1およびB1の量は被検体中のL−グリ
セロール−3−リン酸とヒドロキシアセトンリン酸の合
計量に比較して過剰量であること、かつグリセロール−
3−リン酸デヒドロゲナーゼのA1及びB1それぞれに
対するKm値に比較して過剰量であることが必要であり
、特にL−グリセロール−3−リン酸とジヒドロキシア
セトンリン酸の合計量の20〜10000倍モルが好ま
しい。本発明のL−グリセロール−3−リン酸またはジ
ヒドロキシアセトンリン酸定量用組成物においては、A
1及びB1の濃度は0.02〜100mM、特に0.0
5〜20mMが好ましく、グリセロール−3−リン酸デ
ヒドロゲナーゼの量は10〜1000u/ml、特に2
0〜400u/mlが好ましいが、その量は被検体の種
類等により適宜決定することができ、これ以上の量を用
いることもできる。
【0023】また本発明にはその変形例として、以下の
方法も包含するものである。即ち、本発明はL−グリセ
ロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸
を含有する被検液に、(1)チオNADP類及びチオN
AD類からなる群より選ばれた一つと、NADP類及び
NAD類からなる群より選ばれる一つとを補酵素とし、
少なくともL−グリセロール−3−リン酸を基質として
ジヒドロキシアセトンリン酸を生成する可逆反応をなす
グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、(2)A
1、(3)B1または/およびB2、(4)L−グリセ
ロール−3−リン酸に作用せず、B2からB1への反応
を形成する第二のデヒドゲロゲナーゼ及び該第二のデヒ
ドロゲナーゼの基質、を含有する試薬を作用せしめて、
次の反応式
【0024】
【化3】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
を示し、B1はA1がチオNADP類またはチオNAD
類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を、
A1がNADP類またはNAD類のときは還元型チオN
ADP類または還元型チオNAD類を、B2はB1の酸
化型生成物を示し、B2からB1への反応はB2を補酵
素として第二のデヒドロゲナーゼにてB1を生成する酵
素反応を示す)で表されるサイクリング反応を形成せし
め、該反応によって変化するA2の量を測定することを
特徴とするL−グリセロール−3−リン酸またはジヒド
ロキシアセトンリン酸の高感度定量法である。
【0025】本発明に包含される上記の方法においては
、グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼがNAD
類及びNADP類を共に補酵素とする場合、2つの補酵
素にチオNAD類とNAD類もしくはNADP類との組
合せ、またはチオNADP類とNAD類もしくはNAD
P類との組合せを選んだときには、さらに、被検体に(
4)成分のL−グリセロール−3−リン酸に作用せず、
B2からB1への反応を形成する第二のデヒドロゲナー
ゼ及び該第二のデヒドロゲナーゼの基質を作用せしめる
ことにより、後記反応式(II)のごとく、B1とB2
の間にB1の再生のための反応系を付与せしめることに
より当該サイクリング反応を形成させるのである。
【0026】この場合、第二のデヒドロゲナーゼに関し
ては、この測定系において実質的にA1に作用し得ない
条件を設定することが好ましく、そのためには、例えば
A1を本質的に補酵素として利用しない酵素を選択する
組合せ、A1とB2の量的関係により第二のデヒドロゲ
ナーゼが実質的にA1に作用しない条件を選択する組合
せ等により条件を設定することができる。定量に際して
は反応により生成したA2の量を測定する。
【0027】
【化4】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
を示し、B1はA1がチオNADP類またはNAD類の
ときは還元型チオNAD類または還元型NAD類を、A
1がチオNAD類またはNAD類のときは還元型チオN
ADP類または還元型NADP類を示し、B2はB1の
酸化型生成物を示し、B2からB1への反応はB2を補
酵素としてB1を生成する酵素反応を示す)
【0028
】上記の成分(4)を用いるL−グリセロール−3−リ
ン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸定量用組成物に
おいて、A1の濃度は0.02〜100mM、特に0.
05〜20mMが好ましく、B2または/及びB1の濃
度は0.05〜5000μM、特に5〜500μMが好
ましい。L−グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナー
ゼの濃度は10〜1000u/ml、特に20〜500
u/mlが好ましく、第二のデヒドロゲナーゼはB2に
対するKm値(mM単位)の20倍量(u/ml単位)
以上になるように調製すればよく、例えば1〜100u
/mlが好ましく、また第二のデヒドロゲナーゼの基質
は過剰量、例えば0.05〜20mMが好ましい。これ
らの量は被検体の種類等により適宜決定することができ
、これ以上の量を用いることもできる。
【0029】第二のデヒドロゲナーゼはB1の再生のた
めに補助的に添加するものであり、これによってB1の
使用量を少なくすることが可能となり、特にB1が高価
な場合は有効である。又、B1の代わりにB2あるいは
B1とB2の混合物を用いて反応を行つてもよい。この
場合、B1または/及びB2の使用量は特に限定される
ものではないが、一般的にはA1の1/10モル以下が
好ましい。
【0030】第二のデヒドロゲナーゼ及びその基質とし
ては、例えばB2がNAD類またはチオNAD類のとき
は、アルコールデヒドロゲナーゼ(EC  1.1.1
.1)とエタノール、グリセロールデヒドロゲナーゼ(
EC  1.1.1.6)(E.Coli由来)とグリ
セロール、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(EC  1.1
.11.37)(ブタ心筋、ウシ心筋由来)とL−リン
ゴ酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼ(E
C  1.1.1.12)(ウサギ骨格筋、肝、酵母、
E.Coli由来)とD−グリセロアルデヒドリン酸と
リン酸。
【0031】B2がNADP類またはチオNADP類の
ときは、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(E
C  1.1.1.49)(酵母由来)とグルコース−
6−リン酸、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(EC  
1.1.1.42)(酵母、ブタ心筋由来)とイソクエ
ン酸、グリオキシル酸デヒドロゲナーゼ(EC1.2.
1.17)(Pseudomonas  oxalat
icus由来)CoAとグリオキシル酸、ホスホグルコ
ン酸デヒドロゲナーゼ(EC  1.1.1.44)(
ラツト肝、ビール酵母、E.Coli由来)と6−ホス
ホ−D−グルコン酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒド
ロゲナーゼ(EC  1.2.1.13)(植物葉緑体
由来)とD−グリセロアルデヒド−3−リン酸とリン酸
、ベンズアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC  1.2
.1.7)(pseudomonas  fluore
scens由来)とベンズアルデヒド等が挙げられる。
【0032】さらに、本発明の別の変形例としては、以
下の各方法もまた本発明に包含される。即ち、本発明は
L−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセ
トンリン酸を含有する被検液に、(1)チオNADP類
及びチオNAD類からなる群より選ばれた一つと、NA
DP類及びNAD類からなる群より選ばれる一つとを補
酵素とし、少なくともL−グリセロール−3−リン酸を
基質としてジヒドロキシアセトンリン酸を生成する可逆
反応をなすグリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ
、(2)A1または/およびA2、(3)B1、(5)
L−グリセロール−3−リン酸に作用せず、A2からA
1への反応を形成する第三のデヒドゲロゲナーゼ及び該
第三のデヒドロゲナーゼの基質、を含有する試薬を作用
せしめて、次の反応式(III)
【0033】
【化5】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
を示し、B1はA1がチオNADP類またはチオNAD
類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を、
A1がNADP類またはNAD類のときは還元型チオN
ADP類または還元型チオNAD類を示し、B2はB1
の酸化型生成物を示し、A2からA1への反応はA2を
補酵素として第三のデヒドロゲナーゼにてA1を生成す
る酵素反応を示す)で表されるサイクリング反応を形成
せしめ、該反応によって変化するB1の量を測定するこ
とを特徴とするL−グリセロール−3−リン酸またはジ
ヒドロキシアセトンリン酸の高感度定量法である。
【0034】更に、本発明は次の成分(1)〜(4)(
1)チオNADP類及びチオNAD類からなる群より選
ばれた一つと、NADP類及びNAD類からなる群より
選ばれる一つとを補酵素とし、少なくともL−グリセロ
ール−3−リン酸を基質としてジヒドロキシアセトンリ
ン酸を生成する可逆反応をなすL−グリセロール−3−
リン酸デヒドロゲナーゼ、 (2)A1、(3)B1または/およびB2、(4)L
−グリセロール−3−リン酸に作用せず、B2からB1
への反応を形成する第二のデヒドゲロゲナーゼ及び該第
二のデヒドロゲナーゼの基質、
【0035】(但し、A1はチオNADP類、チオNA
D類、NADP類またはNAD類を示し、A2はA1の
還元型生成物を示し、B1はA1がチオNADP類また
はチオNAD類のときは還元型NADP類または還元型
NAD類を、A1がNADP類またはNAD類のときは
還元型チオNADP類または還元型チオNAD類を示し
、B2はB1の酸化型生成物を示す)を含有することを
特徴とするL−グリセロール−3−リン酸またはジヒド
ロキシアセトンリン酸の定量用組成物である。
【0036】更にまた、本発明は次の成分(1)〜(3
)および(5) (1)チオNADP類及びチオNAD類からなる群より
選ばれた一つと、NADP類及びNAD類からなる群よ
り選ばれる一つとを補酵素とし、少なくともL−グリセ
ロール−3−リン酸を基質としてジヒドロキシアセトン
リン酸を生成する可逆反応をなすL−グリセロール−3
−リン酸デヒドロゲナーゼ、(2)A1または/および
A2、(3)B1、(5)L−グリセロール−3−リン
酸に作用せず、A2からA1への反応を形成する第三の
デヒドゲロゲナーゼ及び該第三のデヒドロゲナーゼの基
質、
【0037】(但し、A1はチオNADP類、チオNA
D類、NADP類またはNAD類を示し、A2はA1の
還元型生成物を示し、B1はA1がチオNADP類また
はチオNAD類のときは還元型NADP類または還元型
NAD類を、A1がNADP類またはNAD類のときは
還元型チオNADP類または還元型チオNAD類を示し
、B2はB1の酸化型生成物を示す)を含有することを
特徴とするL−グリセロール−3−リン酸またはジヒド
ロキシアセトンリン酸の定量用組成物である。
【0038】上記した本発明に包含される測定方法、定
量組成物においては、グリセロール−3−リン酸デヒド
ロゲナーゼがNAD類及びNADP類を共に補酵素とす
る場合、2つの補酵素にチオNAD類とNAD類もしく
はNADP類との組合せ、または、チオNADP類とN
AD類もしくはNADP類との組合せを選んだときには
、更に被検体に(5)成分のL−グリセロール−3−リ
ン酸に作用せず、A2からA1への反応を形成する第三
のデヒドロゲナーゼ及び該第三のデヒドロゲナーゼの基
質を作用せしめることにより、後記反応式(III)の
ごとく、A1とA2の間にA1の再生のための反応系を
付与せしめることにより当該サイクリング反応を形成さ
せるのである。
【0039】この場合、第三のデヒドロゲナーゼに関し
ては、この測定系において実質的にB1に作用し得ない
条件を設定することが好ましく、そのためには、例えば
B1を本質的に補酵素として利用しない酵素を選択する
組合せ、B1とA2の量的関係により第三のデヒドロゲ
ナーゼが実質的にB1に作用しない条件を選択する組合
せ等により条件を設定することができ、定量に際しては
B1の消費量を測定する。
【0040】
【化5】(式中、A1はチオNADP類、チオNAD類
、NADP類またはNAD類を示し、A2はA1の還元
型生成物を示し、B1はA1がチオNADP類またはN
ADP類のときは還元型チオNAD類または還元型NA
D類を、A1がチオNAD類またはNAD類のときは還
元型チオNADP類または還元型NADP類を示し、B
2はB1の酸化型生成物を示し、A2からA1への反応
はA2を補酵素としてA1を生成する酵素反応を示す)
【0041】この成分(5)を用いるL−グリセロール
−3−リン酸またはジドロキシアセトンリン酸定量用組
成物において、B1の濃度は0.02〜100mM、特
に0.05〜20mMが好ましく、A2または/及びA
1の濃度は0.05〜5000μM、特に5〜500μ
Mが好ましい。グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナ
ーゼの濃度は10〜1000u/ml、特に20〜50
0u/mlが好ましく、第三のデヒドロゲナーゼはA2
に対するKm値(mM単位)の20倍量(u/ml単位
)以上になるように調製すればよく、例えば1〜100
u/mlが好ましく、また第三のデヒドロゲナーゼの基
質は過剰量、例えば0.05〜20mMが好ましく、ま
た第三のデヒドロゲナーゼの基質は過剰量、例えば0.
05〜20mMが好ましい。これらの量は被検体の種類
等により適宜決定することができ、これ以上の量を用い
ることもできる。
【0042】第三のデヒドロゲナーゼはA1の再生のた
めに補助的に添加するものであり、これによってA1の
使用量を少なくすることが可能となり、特にA1が高価
な場合には有効である。また、A1の代わりにA2ある
いはA1とA2の混合物を用いて反応を行ってもよい。 この場合、A1または/及びA2の使用量は特に限定さ
れるものではないが、一般的にはB1の1/10モル以
下が好ましい。
【0043】第三のデドロゲナーゼの基質としては、例
えば、A1がNAD類またはチオNAD類のときは、ア
ルコールデヒドロゲナーゼ(EC  1.1.1.1)
とアセトアルデヒド、グリセロールデヒドロゲナーゼ(
EC  1.1.1.6)(E.Coli由来)とジヒ
ドロキシアセトン、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(EC 
 1.1.1.37)(ブタ心筋、ウシ心筋由来)とオ
キザロ酢酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒドロゲナー
ゼ(EC  1.1.1.12)(ウサギ骨格筋、肝、
酵母、E.Coli由来)と1,3−ジホスホ−D−グ
リセリン酸。
【0044】A1がNADP類またはチオNADP類の
ときは、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(E
C  1.1.1.49)(酵母由来)とグルコノラク
トン−6−リン酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒドロ
ゲナーゼ(EC  1.2.1.13)(植物葉緑体由
来)と1,3−ジホスホ−D−グリセリン酸等が挙げら
れる。
【0045】反応液組成については、使用するグリセロ
ール−3−リン酸デヒドロゲナーゼの各種補酵素間の相
対活性等を考慮して2種の補酵素を適宜選択し、その後
正反応/逆反応の至適pH条件を酵素サイクリング反応
が効率よく進行するように設定すればよい。これら使用
する酵素は単独でも、あるいは適宜2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。斯くして、調製された本発明のL−
グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセトン
リン酸定量用組成物によって被検体中のL−グリセロー
ル−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸を測
定するには、上記成分(1)〜(3)、(1)〜(4)
、あるいは(1)〜(3)及び(5)を含有する組成物
に被検体0.001〜0.5mlを加え、約37℃の温
度にて反応させ、反応開始一定時間後の2点間の数分な
いし数十分間、例えば3分後と4分後の1分間、または
3分後と8分後の5分間における生成されたA2の量ま
たは消費されたB1の量を、それぞれの吸収波長に基づ
く吸光度の変化によつて測定すればよい。
【0046】例えば、A2がチオNADH、B1がNA
DHの場合、A2の生成を400nm付近の吸光度の増
加により測定するか、あるいはB1の消費を340nm
付近の吸光度の減少により測定し、既知濃度のL−グリ
セロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリン
酸を用いて測定したときの値と比較すれば、被検液中の
L−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセ
トンリン酸量をリアルタイムで求めることができる。
【0047】また、本発明定量法は、被検体中のL−グ
リセロール−3−リン酸またはジヒドロキシアセトンリ
ン酸そのもを酵素サイクリング反応に導くものであり、
被検液中の共存物質の影響を受けにくいため、被検液の
ブランク測定を省略することができ、レイトアツセイに
よる簡便な測定を成し得る。尚、本発明においてはA2
またはB1の測定に当り、吸光度測定の代わりに他の公
知の測定法を使用して定量を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】上述のごとく、本発明は還元型の吸収波
長の異なる補酵素を用いるため測定誤差が生じず、また
、酵素のサイクリング反応を組合せることによつて感度
を増大させることができるため、少量の検体で迅速かつ
正確に被検体中のL−グリセロール−3−リン酸または
ジヒドロキシアセトンリン酸を定量することができる。
【0049】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に述べ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例  1 L−グリセロール−3−リン酸の定量 <反応液> 40  mM  グリシンNaOH緩衝液(pH10.
0)4  mM  チオNAD(シグマ社製)0.1 
 mM  還元型NAD(オリエンタル酵母社製)2 
 mM  EDTA 200u/ml  グリセロール−3−リン酸デヒドロ
ゲナーゼ(ベーリンガー社製:ウサギ筋肉由来)
【00
50】<操作>上記試薬1mlをキユベツトにとり、0
、20、40、60、80、100μMのL−グリセロ
ール−3−リン酸(ベーリンガー社製)溶液をそれぞれ
20μl添加し、37℃にて反応を開始させた。 反応開始後2分目と5分目の400nmにおける吸光度
を読み取り、その差を求めた。その結果を図1に示した
。図1から明らかなように、L−グリセロール−3−リ
ン酸量に対する吸光度変化量は良好な直線性を示した。
【0051】実施例  2 グリセロールの定量 <反応液(1)> 20  mM  トリス塩酸緩衝液(pH8.0)1 
 mM  ATP(シグマ社製) 1  mM  塩化マグネシウム 0.3u/ml  グリセロールキナーゼ(東洋醸造社
製:ストレプトマイセスカナス(Streptomyc
es  canus)由来)
【0052】<反応液(2)> 100  mM  グリシンNaOH緩衝液(pH10
.0) 8  mM  チオNAD(シグマ社製)0.2  m
M  還元型NAD(オリエンタル酵母社製)5  m
M  EDTA 400u/ml  グリセロール−3−リン酸デヒドロ
ゲナーゼ(ベーリンガー社製:ウサギ筋肉由来)
【00
53】<操作>上記の反応液(1)0.5mlをキユベ
ツトにとり、0、20、40、60、80、100μM
のグリセロール溶液をそれぞれ20μl 添加し、37
℃に加温した。グリセロール添加後2分目に反応液(2
)を0.5ml添加し、37℃にて酵素サイクリング反
応を開始した。反応液(2)添加後2分目と5分目の4
00nmにおける吸光度を読み取り、そのを求めた。 その結果を図2に示した。図2から明らかなように、グ
リセロール量に対する吸光度変化量は良好な直線性を示
した。
【0054】実施例  3 L−α−ホスフアチジル−DL−グリセロールの定量<
反応液(1)> 20  mM  トリス塩酸緩衝液(pH8.0)1 
 mM  ATP(シグマ社製) 1  mM  塩化マグネシウム 1  mM  塩化カルシウム 0.3u/ml  グリセロールキナーゼ(東洋醸造社
製:ストレプトマイセスカナス(Streptomyc
es  canus)由来) 2u/ml  ホスホリパーゼ−D(東洋醸造社製:ス
トレプトマイセスクロモフスカス(Streptomy
ces  chromofuscus)由来)
【005
5】<反応液(2)> 100  mM  グリシンNaOH緩衝液(pH10
.0) 8  mM  チオNAD(シグマ社製)0.16  
mM  還元型デアミノNAD(シグマ社製)5  m
M  EDTA 1360u/ml  グリセロール−3−リン酸デヒド
ロゲナーゼ(ベーリンガー社製:ウサギ筋肉由来)
【0
056】<操作>100mg/mlのL−α−ホスフア
チジル−DL−グリセロール溶液(クロロホルム:メタ
ノール(98:2))(シグマ社製)をエバポレータに
て蒸発乾固し、2500倍容の0.5%トリトンX−1
00(シグマ社製)溶液を用いて溶解させた(4.0μ
g/ml)。このものを水で希釈し0.8、1.6、2
.4、3.2、4.0μg/mlのL−α−ホスフアチ
ジル−DL−グリセロール溶液を調製した。
【0057】上記反応液(1)0.5mlをキユベツト
にとり、0.8、1.6、2.4、3.2、4.0μg
/mlのL−α−ホスフアチジル−DL−グリセロール
溶液をそれぞれ50μl 添加し、37℃に加温した。 L−α−ホスフアチジル−DL−グリセロール添加後5
分目に反応液(2)を0.5ml添加し、37℃にて酵
素サイクリング反応を開始した。反応液(2)添加後2
分目と7分目の400nmにおける吸光度を読み取り、
その差を求めた、その結果を図3に示した。図3から明
らかなように、L−α−ホスフアチジル−DL−グリセ
ロール量に対する吸光度変化量は良好な直線性を示した
【0058】実施例  4 血清中トリグリセリドの定量 <反応液(1)> 100u/ml  リパーゼ(東洋醸造社製:クロモバ
クテリウム・ビスコサム(Chromobacteri
um  viscosum)由来 5  mM  塩化カルシウム 1%      トライトンX−10020  mM 
 トリス塩酸緩衝液(pH8.0)
【0059】<反応
液(2)> 20  mM  トリス塩酸緩衝液(pH8.0)1 
 mM  ATP(シグマ社製) 1  mM  塩化マグネシウム 0.3u/ml  グリセロールキナーゼ(東洋醸造社
製:ストレプトマイセスカナス(Streptomyc
es  canus)由来)
【0060】<反応液(3)> 100  mM  グリシンNaOH緩衝液(pH10
.0) 8  mM  チオNAD(シグマ社製)0.2  m
M  還元型NAD(オリエンタル酵母社製)5  m
M  EDTA 400u/ml  グリセロール−3−リン酸デヒドロ
ゲナーゼ(ベーリンガー社製:ウサギ筋肉由来)
【00
61】<操作>上記の反応液(1)0.2mlをキユベ
ツトにとり、37℃にて予備加熱した。3種類の血清サ
ンプルをそれぞれにつき4μl 各キユベツトに加え、
37℃にて反応を5分間行った。その後、反応液(2)
を0.3 ml 添加し、37℃にて3分間反応せしめ
た後に反応液(3)を0.5ml添加し、37℃にて酵
素サイクリング反応を開始した。反応液(3)添加後2
分目と5分目の400nmにおける吸光度を読み取り、
その差を求めた。試薬ブランクとして血清サンプルの代
わりに蒸留水を加えたものについて同様の測定を行った
。図2の標準曲線よりグリセロール量を求め、血清中の
トリグリセリド量を求めた結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】実施例  5 血清中トリグリセリドの定量 <反応液(1)> 100u/ml  リパーゼ(東洋醸造社製:クロモバ
クテリウム・ビスコサム(Chromobacteri
um  viscosum)由来 5  mM  塩化カルシウム 1%      トライトンX−10020  mM 
 トリス塩酸緩衝液(pH8.0)
【0064】<反応
液(2)> 20  mM  トリス塩酸緩衝液(pH8.0)1 
 mM  ATP(シグマ社製) 1  mM  塩化マグネシウム 0.3u/ml  グリセロールキナーゼ(東洋醸造社
製:ストレプトマイセスカナス(Streptomyc
es  canus)由来)
【0065】<反応液(3)> 100  mM  グリシンNaOH緩衝液(pH10
.0) 8  mM  チオNAD(シグマ社製)0.2  m
M  還元型NAD(オリエンタル酵母社製)5  m
M  EDTA 400u/ml  グリセロール−3−リン酸デヒドロ
ゲナーゼ(ベーリンガー社製:ウサギ筋肉由来)
【00
66】<操作>上記の反応液(1)0.2mlをキユベ
ツトにとり、37℃にて予備加熱した。3種類の血清サ
ンプルをそれぞれにつき4μl 各キユベツトに加え、
37℃にて反応を5分間行った。その後、反応液(2)
を0.3 ml 添加し、37℃にて3分間反応せしめ
た後に反応液(3)を0.5ml添加し、37℃にて酵
素サイクリング反応を開始した。反応液(3)添加後2
分目と5分目の400nmにおける吸光度を読み取り、
その差を求めた。試薬ブランクとして血清サンプルの代
わりに蒸留水を加えたものについて同様の測定を行った
。図2の標準曲線よりグリセロール量を求め、血清中の
トリグリセリド量を求めた結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】L−グリセロール−3−リン酸の定量曲線であ
る。
【図2】グリセロールの定量曲線である。
【図3】L−α−ホスフアチジル−DL−グリセロール
の定量曲線である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  被検体に、(1)チオニコチンアミド
    アデニンジヌクレオチドホスフエート類(以下、チオN
    ADP類という)およびチオニコチンアミドアデニンジ
    ヌクレオチド類(以下、チオNAD類という)からなる
    群より選ばれる一つと、ニコチンアミドアデニンジヌク
    レオチドホスフエート類(以下、NADP類という)お
    よびニコチンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下、
    NAD類という)からなる群より選ばれる一つとを補酵
    素とし、少なくともL−グリセロール−3−リン酸を基
    質としてジヒドロキシアセトンリン酸を生成する可逆反
    応をなすグリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、
    (2)A1、(3)B1、を含有する試薬を作用せしめ
    て、次の反応式 【化1】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
    P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
    を示し、B1はA1がチオNADP類またはチオNAD
    類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を、
    A1がNADP類またはNAD類のときは還元型チオN
    ADP類または還元型チオNAD類を示し、B2はB1
    の酸化型生成物を示す)で表されるサイクリング反応を
    形成せしめ、該反応によって変化するA2またはB1の
    量を測定することを特徴とするL−グリセロール−3−
    リン酸またはジヒドロキシアセトンリン酸の高感度定量
    法。
  2. 【請求項2】  チオNADP類がチオニコチンアミド
    アデニンジヌクレオチドホスフエート(チオNADP)
    またはチオニコチンアミドヒポキサンチンジヌクレオチ
    ドホスフエートである請求項1記載の高感度定量法。
  3. 【請求項3】  チオNAD類がチオニコチンアミドア
    デニンジヌクレオチド(チオNAD)またはチオニコチ
    ンアミドヒポキサンチンジヌクレオチドである請求項1
    記載の高感度定量法。
  4. 【請求項4】  NADP類がニコチンアミドアデニン
    ジヌクレオチドホスフエート(NADP)、アセチルピ
    リジンアデニンジヌクレオチドホスフエート(アセチル
    NADP)およびニコチンアミドヒポキサンチンジヌク
    レオチドホスフエート(デアミノNADP)からなる群
    より選ばれた補酵素である請求項1記載の高感度定量法
  5. 【請求項5】  NAD類がニコチンアミドアデニンジ
    ヌクレオチド(NAD)、アセチルピリジンアデニンジ
    ヌクレオチド(アセチルNAD)およびニコチンアミド
    ヒポキサンチンジヌクレオチド(デアミノNAD)から
    なる群より選ばれた補酵素である請求項1記載の高感度
    定量法。
  6. 【請求項6】  次の成分(1)〜(3)(1)チオN
    ADP類およびチオNAD類からなる群より選ばれた一
    つと、NADP類およびNAD類からなる群より選ばれ
    る一つとを補酵素とし、少なくともL−グリセロール−
    3−リン酸を基質としてジヒドロキシアセトンリン酸を
    生成する可逆反応をなすグリセロール−3−リン酸デヒ
    ドロゲナーゼ、(2)A1、(3)B1、(式中、A1
    はチオNADP類、チオNAD類、NADP類またはN
    AD類を示し、A2はA1の還元型生成物を示し、B1
    はA1がチオNADP類またはチオNAD類のときは還
    元型NADP類または還元型NAD類を、A1がNAD
    P類またはNAD類のときは還元型チオNADP類また
    は還元型チオNAD類を示す)を含有することを特徴と
    するL−グリセロール−3−リン酸またはジヒドロキシ
    アセトンリン酸の定量用組成物。
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EP0727495A3 (en) * 1995-02-17 1996-11-06 Kureha Chemical Ind Co Ltd Quantification of inorganic phosphate and trehalose
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