JP3036708B2 - D−グルコース−6−リン酸の高感度定量法および定量用組成物 - Google Patents

D−グルコース−6−リン酸の高感度定量法および定量用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床生化学検査、食品
検査等におけるグルコース−6−リン酸の酵素サイクリ
ング反応を用いた新規な高感度定量法および定量用組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、臨床検査分野において、成分分析
には化学法に代わり、より特異性の高い酵素法が普及し
つつある。グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ
(EC 1.1.1.49)は、酵素的分析に広く用い
られている酵素のひとつであり、下記の反応を触媒す
る。 D−グルコース−6−リン酸+NAD(P)+ = D−グルコノ−δ−ラクトン−6−リン酸+NAD
(P)H+H+
【0003】本酵素は、ATP、グルコースなどの定量
や、クレアチンキナーゼなどの酵素活性測定時の共役酵
素として他の酵素と組み合わせて用いられている。例え
ば、グルコースを定量する際には、ヘキソキナーゼ(E
C 2.7.1.1)の作用でATPの存在下にD−グ
ルコース−6−リン酸に変換し、グルコース−6−リン
酸デヒドロゲナーゼ反応に導いて測定を行っている。こ
の場合、反応によって生成した還元型NAD(P)の量
を、一般的には340nmにおける吸収を分光学的に測
定するのであるが、他に、ジアホラーゼ、ニトロブルー
テトラゾリウムを用いてホルマザン色素として測定する
方法もある。しかし、この色素は不溶性であり、自動分
析器には適さない。更に、NADPの代わりにチオNA
DPを用いる方法も報告されており(臨床検査(臨時増
刊)、Vol .22、p1232、1978)、これに
より感度がになっている。
【0004】上記以外にも、グルコース−6−リン酸デ
ヒドロゲナーゼは、α−アミラーゼ(EC 3.2.
1.1)、ホスホグルコムターゼ、ホスホヘキソースイ
ソメラーゼ(EC 5.3.1.9)の活性測定や、D
−ソルビトール、D−フルクトースの定量等に用いられ
ており、臨床検査分野においては、応用範囲の広い酵素
である。
【0005】このうち、無機リンは、シュークロースホ
スホリラーゼとホスホグルコムターゼの酵素反応系によ
ってD−グルコース−6−リン酸に転換され測定されて
いる(臨床検査 機器 試薬、Vol .13、p113
7−1143、1990)。また、D−フルクトースの
測定は、ヘキソキナーゼ、ホスホグルコースイソメラー
ゼを用いてD−グルコース−6−リン酸に変換したのち
測定されているが、ヘキソキナーゼはD−グルコースに
も作用するため、D−フルクトースに特異的なフルクト
キナーゼを用いた測定法についての報告もある(Ana
l.Biochem.,54、205、1973)。血
清中のD−フルクトースは、正常値が約40μmol /
1と少量であり、糖尿病で上昇するとの報告もあり(日
本臨床、47、p468、1989、増刊号)、高感度
が望まれている。
【0006】一般に、酵素を用いて分析を行う場合、測
定しようとする対象物質を分光学的に検出可能な過酸化
水素や還元型NAD(P)等に変換することが行われ、
この場合、検出可能な物質の量は化学量論的に測定対象
物と等しくなる。現在、この検出可能な物質を測定する
方法としては、分光分析機器を用いる方法が最も普及し
ているが、これも感度上に限界があり、測定対象物の含
量が少ない場合適さないという欠点があった。
【0007】そこで、測定対象物の含量が少ない場合
や、測定対象物を含む被検体が少量の場合等は、分光分
析よりも感度の優れた蛍光分析、発光分析等が行われて
いる。しかしながら、これらの方法も臨床検査等の汎用
検査においては、機器の普及という点からあまり適した
ものではなかった。また、微量の物質を測定するその他
の方法としては、該物質が等量の補酵素等に変換できる
場合、2種類の酵素を用いて補酵素等を増幅する、いわ
ゆる酵素サイクリング法が知られている。例えば、NA
Dサイクリング、CoAサイクリング、ATPサイクリ
ングなどがあるが、これらの方法は、臨床検査等のルー
チン分析においては、操作が煩雑なため、殆ど用いられ
ていないのが現状であった。
【0008】高感度測定法がもたらす利点としては、測
定対象物の含量が少ない場合はもとより、測定に必要な
検体量を減らすことができるため、例えば血清のように
種々の成分を含むものを被検体に用いる場合は、その測
定系に及ぼす共存物質の影響を小さくすることができ
る。また、ある限られた被検体量で検査できる項目数を
増やすことも可能である。更に、検体が人血液である場
合などは、採血量を減らすことができるため、被採血者
への心理的な負担を軽減することもできるし、廃棄物の
減少により環境汚染を軽減することに貢献することにも
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとくグルコー
ス−6−リン酸デヒドロゲナーゼを用いて種々の物質、
酵素活性が測定されているが、これらは何れも高感度測
定法とはいいがたく、特に含量の少ない物質や酵素活性
の測定については簡便で高い感度な方法が望まれてい
る。また、ヘキソキナーゼと組み合わせてD−グルコー
スを高感度に測定できれば、酵素免疫法にける標識用
酵素として頻用されているβ−ガラクトシダーゼの活性
測定への応用も考えられる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点につき鋭意検討した結果、グルコース−6−リン酸
の定量において、チオニコチンアミドアデニンジヌクレ
オチド類(以下、チオNAD類という)およびチオニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチドホスフエート類(以
下、チオNADP類という)からなる群より選ばれた一
つと、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド類(以
下、NAD類という)およびニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチドホスフエート類(以下、NADP類とい
う)からなる群より選ばれた一つの補酵素に作用するグ
ルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼおよびチオNA
D(P)類とNAD(P)類との2種の補酵素を用いる
ことにより、サイリング反応を形成せしめることを見出
し、かつその反応における吸光度の測定に際し、NAD
(P)類のアナログであるチオNAD(P)類とNAD
(P)類の還元型吸収波長がそれぞれ400nm付近、
340nm付近と異なつていることを利用し、他物質の
吸収波長の混雑が回避できる酵素サイクリング反応が実
施でき、高感度な測定が可能であることを確認し、本発
明を完成するに至った。
【0011】すなわち、グルコース−6−リン酸デヒド
ロゲナーゼを用いた酵素サイクリング反応を実施するに
当り、上記二種類の補酵素の一つにチオNAD(P)類
を使用して、どちらか一方の補酵素の変化量のみを分別
定量するもので、その結果、D−グルコース−6−リン
酸を高感度に測定できるものである。
【0012】本発明は、上記のような知見に基づいて完
成されたものであって、D−グルコース−6−リン酸を
含有する被検液に、(1)チオニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチドホスフエート類(以下チオNADP類と
いう)及びチオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
類(以下チオNAD類という)からなる群より選ばれた
一つと、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフ
エート類(以下NADP類という)及びニコチンアミド
アデニンジヌクレオチオド類(以下NAD類という)か
らなる群より選ばれる一つとを補酵素とし、少なくとも
D−グルコース−6−リン酸を基質としてD−グルコノ
−δ−ラクトン−6−リン酸を生成する可逆反応をなす
グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、(2)A
1、(3)B1、を含有する試薬を作用せしめて、次の
反応式
【0013】
【化2】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
を示し、B1はA1がチオNADP類またはチオNAD
類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を、
A1がNADP類またはNAD類のときは還元型チオN
ADP類または還元型チオNAD類を示し、B2はB1
の酸化型生成物を示す)で表されるサイクリング反応を
形成せしめ、該反応によって変化するA2またはB1の
量を測定することを特徴とするD−グルコース−6−リ
ン酸の高感度定量法、並びに上記(1)、(2)及び
(3)を含有することを特徴とするD−グルコース−6
−リン酸定量用組成物を提供するものである。
【0014】本発明において用いられる、グルコース−
6−リン酸デヒドロゲナーゼ(EC1.1.1.49)
とは、少なくともD−グルコース−6−リン酸+NAD
(P)+ =D−グルコノ−δ−ラクトン−6−リン酸+
NAD(P)H+H+ なる反応を触媒するものであっ
て、チオNADP類およびチオNAD類からなる群より
選ばれた一つと、NADP類およびNAD類からなる群
より選ばれた一つを補酵素とするものなら特に限定され
ない。
【0015】本酵素の具体例としては、動植物に広く分
布し、乳腺組織、赤球、肝、植物、微生物などから精
製されている。また、酵母等に見られるように一般
ADP特異的であるが、ロイコノストツク メセンテ
ロイデス(Leuconostoc mesente
oides)、アゾトバクター ヴイネランデイ(Az
otobacter vinelandii)、シュ
ドモナス フルオロエツセンス(Pseudomona
s fluorescens)などの酵素は、NADに
も作用する(酵素ハンドブツク、p20〜21、朝倉書
店(1983))。
【0016】また、バチルス ステアロサーモフイラス
(Bacillus stearothermophi
lus)由来の酵素も同様にNAD、NADP共に作用
する(生化学、ol .52、p819、1980)。
このうち、酵母、ロイコノストツク メセンテロイデス
(Leuconostoc measenteroi
es)由来の酵素は例えば、オリエンタル酵母工業、ベ
ーリンガーマンハイム社、シグマ社等より市販されてお
り、例えば、シグマ社より市販されているパン酵母由来
の酵素の補酵素に対する相対活性は40mMトリス塩酸
(pH7.1)ではNADPを用いた時を100とする
と、チオNADPで67%程度であり、NADには全く
作用しなかった。
【0017】また、(株)東洋紡より市販されているロ
イコノストツク メセンテロイデス由来のものについて
は、同様にNADPを用いた時を100とすると、チオ
NADPで27%、NADで176%、またチオNAD
では49%であった。さらに、東洋醸造(株)より市販
されているバチルス エスピー(Bacilluss
p.)由来の酵素については、40mMリン酸緩衝液
(pH7.0)では、NADPを用いた時を100%と
して、チオNADPが40%、NADで7%、チオNA
Dでは34%であった。他の起源の酵素についても適宜
系に使用可能であり、使用する酵素の補酵素NAD
(P)類、チオNAD(P)類に対する特異性は、基質
であるD−グルコース−6−リン酸に対して反応性を有
するものであればよく、そのような酵素の性質はこれら
補酵素と基質を用い確認できるものである。
【0018】又、A1およびB2で示される補酵素は、
チオNADP類、チオNAD類、NADP類、NAD類
を示すが、チオNADP類またはチオNAD類として
は、例えばチオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
ホスフエート(チオNADP)、チオニコチンアミドヒ
ポキサンチンジヌクレオチドホスフエート、チオニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド(チオNAD)および
チオニコチンアミドヒポキサンチンジヌクレオチドが挙
げられる。
【0019】又、NADP類またはNAD類としては、
例えばニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフエ
ート(NADP)、アセチルピリジンアデニンジヌクレ
オチドホスフエート(アセチルNADP)、アセチルピ
リジンヒポキサンチンジヌクレオチドホスフエート、ニ
コチンアミドヒポキサンチンジヌクレオチドホスフエー
ト(デアミノNADP);及びニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチド(NAD)、アセチルピリジンアデニン
ジヌクレオチド(アセチルNAD)、アセチルピリジン
ヒポキサンチンジヌクレオチド、ニコチンアミドヒポキ
サンチンジヌクレオチド(デアミノNAD)が挙げられ
る。
【0020】本発明のA1およびB1において例えばA
1がチオNAD(P)類である場合、B1はNAD
(P)H類であることが必要であり、A1およびB1の
関係において一つのチオ型補酵素を使用するものであ
る。又、定量に用いるグルコース−6−リン酸デヒドロ
ゲナーゼが(チオ)NAD類のみを補酵素とする場合
は、上述のチオNAD類とNAD類より、また、用いる
グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼが(チオ)N
ADP類のみを補酵素とする場合は、上述のチオNAD
P類及びNADP類より、また用いるグルコース−6−
リン酸デヒドロゲナーゼが(チオ)NAD類及び(チ
オ)NADP類を共に補酵素にする場合は、上述のチオ
NAD類およびチオNADP類と上述のNAD類および
NADP類より適宜選択して用いればよい。
【0021】本発明の高感度定量法を用いれば、被検液
中にもともと含有されているD−グコース−6−リン
酸を測定することができるが、又、これらの物質を遊
離、生成する酵素系における基質や、その酵素活性を測
定することもできる。更に、本発明の高感度定量法を用
いれば、上記のようなD−グルコース−6−リン酸を遊
離、または生成する酵素系と連結し得る、単一の、もし
くは複数の工程からなる酵素系における基質や、その酵
素活性をも測定することができる。これらの酵素系は、
特に限定されるものではないが、例えば以下に示す種々
の酵素の反応系が挙げられる。
【0022】(1)ATP、D−グルコースとヘキソキ
ナーゼ(EC 2.7.1.1)の酵素反応系によって
遊離、生成するD−グルコース−6−リン酸を定量する
ためのもので、ATPまたはD−グルコース定量、ま
たはヘキソキナーゼの活性測定のための反応系。 Dグルコース+ATP→D−グルコース−6−リン酸+
ADP
【0023】(2)D−フルクトース−6−リン酸とホ
スホグルコースイソメラーゼ(EC5.3.1.9)の
酵素反応系によって遊離、生成するD−グルコース−6
−リン酸を定量するためのもの。 D−フルクトース−6−リン酸→D−グルコース−6−
リン酸
【0024】(3)D−グルコース−1−リン酸、D−
グルコース−1,6−ジリン酸とホスホグルコムターゼ
(EC 2.7.5.1)の酵素反応系によって遊離、
生成するD−グルコース−6−リン酸を定量するための
もの。 D−グルコース−1−リン酸+D−グルコース−1,6
−ジリン酸→D−グルコース−6−リン酸+D−グルコ
ース−1,6−ジリン酸
【0025】(4)上記(2)の酵素反応系におけるD
−フルクトース−6−リン酸が、D−フルクトース−
1,6−ジリン酸、無機リンと6−ホスホフルクトキナ
ーゼ(EC 2.7.1.90)の酵素反応系である場
合。 D−フルクトース−1,6−ジリン酸+無機リン→D−
フルクトース−6−リン酸+ピロリン酸
【0026】(5)上記(2)の酵素反応系におけるD
−フルクトース−6−リン酸が、D−フルクトースとフ
ルクトキナーゼ(EC 2.7.1.4)またはヘキソ
キナーゼ(EC 2.7.1.1)の酵素反応系由来で
ある場合。 D−フルクトース+ATP→D−フルクトース−6−リ
ン酸+ADP
【0027】(6)上記(3)のD−グルコース−1−
リン酸がグリコーゲン、無機リンとグリコーゲンホスホ
リラーゼ(EC 2.4.1.1)の酵素反応系由来で
ある場合。 (グリコーゲン)n+無機リン→D−グルコース−1−
リン酸+(グリコーゲン)n−1
【0028】(7)上記(3)のD−グルコース−1−
リン酸がシユクロース、無機リンとシユークロースホ
スホリラーゼ(EC 2.4.1.7)の酵素反応系由
来である場合。 シユークロース+無機リン→D−グルコース−1−リン
酸+D−フルクトース
【0029】(8)上記(1)の酵素反応系におけるA
TPが、クレアチリン酸、ADPとクレアチンキナー
ゼ(EC 2.7.3.2)の酵素反応系由来である場
合。 クレアチンリン酸+ADP→クレアチン+ATP
【0030】(9)上記(1)の酵素反応系におけるA
TPが、ホスホエノールピルビン酸、ADPとピルビン
酸キナーゼ(EC 2.7.1.40)の酵素反応系由
来である場合。 ホスホエノールピルビン酸+ADP→ピルビン酸+AT
【0031】(10)上記(1)の酵素反応系における
ATPが、アセチルリン酸、ADPと酢酸キナーゼ(E
C 2.7.2.1)の酵素反応系由来である場合。 アセチルリン酸+ADP→酢酸+ATP
【0032】(11)上記(5)の酵素反応系における
D−フルクトースが、D−ソルビトール、NADとソル
ビトールデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.14)
の酵素反応系由来である場合。 D−ソルビトール+NAD + →D−フルクトース+NA
DH+H+
【0033】(12)上記(1)の酵素反応系における
D−グルコースが、β−ラクトースと、β−D−ガラク
トシダーゼ(EC 3.2.1.23)の酵素反応系由
来である場合。 β−ラクトース+H2 O→D−ガラクトース+D−グル
コース
【0034】A1およびB1の量は被検体中のD−グル
コース−6−リン酸量に比較して過剰量であること、か
つグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼのA1及び
B1それぞれに対するKm値に比較して過剰量であるこ
とが必要であり、特にD−グルコース−6−リン酸量
20〜10000倍モルが好ましい。
【0035】本発明のD−グルコース−6−リン酸定量
用組成物においては、A1およびB1の濃度は0.02
〜100mM、特に0.05〜20mMが好ましく、グ
ルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの量は1〜10
00u/ml、特に2〜400u/mlが好ましいが、その
量は被検体の種類等により適宜決定することができ、こ
れ以上の量を用いることもできる。
【0036】また本発明にはその変形例として、以下の
方法も包含するものである。即ち、本発明定量法は、グ
ルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼが(チオ)NA
D類および(チオ)NADP類を補酵素とする場合にお
いて、2つの補酵素にチオNAD類とNAD類もしくは
NADP類との組み合わせ、またはチオNADP類とN
AD類もしくはNADP類との組み合わせを選んだとき
には、更に被検体に(4)成分のD−グルコース−6−
リン酸に作用せず、B2からB1への反応を形成する第
二のデヒドロゲナーゼ及び該第二のデヒドロゲナーゼの
基質を作用せめることにより、後記反応式(II)のご
とく、B1とB2の間B1の再生のための反応系を付与
せしめることにより当該サイクリング反応を形成せしめ
得る。
【0037】この場合、第二のデヒドロゲナーゼに関し
ては、この測定系において実質的にA1に作用し得ない
条件を設定することが好ましく、例えばA1を本質的に
補酵素として利用しない酵素を選択する組み合わせ、A
1とB2の量的関係により第二のデヒドロゲナーゼが実
質的にA1に作用しない条件を選択する組み合わせが例
示される。定量の際には反応により生成したA2の量を
測定する。
【0038】
【化3】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
を示し、B1はA1がチオNADP類またはNADP類
のときは還元型チオNAD類または還元型NAD類を、
A1がチオNAD類またはNAD類のときは還元型チオ
NADP類または還元型NADP類を示し、B2はB1
の酸化型生成物を示し、B2からB1への反応はB2を
補酵素として第二のデヒドロゲナーゼにてB1を生成す
る酵素反応を示す)。
【0039】上記の成分(4)を用いるD−グルコース
−6−リン酸定量用組成物において、A1の濃度は0.
02〜100mM、特に0.05〜20mMが好まし
く、B2または/及びB1の濃度は0.05〜5000
μM、特に5〜500μMが好ましい。グルコース−6
−リン酸デヒドロゲナーゼの濃度は1〜1000u/m
l、特に2〜400u/mlが好ましく、第二のデヒドロ
ゲナーゼはB2に対するKm値(mM単位)の20倍量
(u/ml単位)以上になるように調製すればよく、例え
ば1〜100u/mlが好ましく、また第二のデヒドロゲ
ナーゼの基質は過剰量、例えば0.05〜20mMが好ま
しい。これらの量は被検体の種類等により適宜決定する
ことができ、これ以上の量を用いることもできる。
【0040】第二のデヒドロゲナーゼはB1の再生のた
めに補助的に添加するものであり、これによってB1の
使用量を少なくすることが可能となり、特にB1が高価
な場合は有効である。又、B1の代わりにB2あるいは
B1とB2の混合物を用いて反応を行つてもよい。この
場合、B1または/及びB2の使用量は特に限定される
ものではないが、一般的にはA1の1/10モル以下が
好ましい。
【0041】第二のデヒドロゲナーゼ及びその基質とし
ては、例えばB2がNAD類またはチオNAD類のとき
は、アルコールデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.
1)とエタノール、グリセロールデヒドロゲナーゼ(E
C 1.1.1.6)(E.oli由来)とグリセロ
ール、L−グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ
(EC 1.1.1.8)(ウサギ筋肉由来)とL−グ
リセロール−3−リン酸、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ
(EC 1.1..37)(ブタ心筋、ウシ心筋由
来)とL−リンゴ酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒド
ロゲナーゼ(EC1.1.1.12)(ウサギ骨格筋、
肝、酵母、E.oli由来)とD−グリセロアルデヒ
ドリン酸とリン酸などが挙げられる。
【0042】また、B2がNADP類またはチオNAD
P類のときは、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(EC
1.1.1.42)(酵母、ブタ心筋由来)とイソクエ
ン酸、グリオキシル酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.
2.1.17)(Pseudomonas oxala
ticus由来)とCoAとグリオキシル酸、ホスホグ
ルコン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.44)
(ラツト肝、ビール酵母、E.oli由来)と6−ホ
スホ−D−グルコン酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒ
ドロゲナーゼ(EC 1.2.1.13)(植物葉緑体
由来)とD−グリセロアルデヒド−3−リン酸とリン
酸、ベンズアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.
2.1.7)(seudomonas fluore
scens由来)とベンズアルデヒド等が挙げられる。
【0043】さらに、本発明定量法は、グルコース−6
−リン酸デヒドロゲナーゼが(チオ)NAD類及び(チ
オ)NADP類を共に補酵素とする場合において、2つ
の補酵素にチオNAD類とNAD類もしくはNADP類
との組み合わせ、または、チオNADP類とNAD類も
しくはNADP類との組み合わせを選んだときには、更
に被検体に(5)成分のD−グルコース−6−リン酸に
作用せず、A2からA1への反応を形成する第三のデヒ
ドロゲナーゼ及び該第三のデヒドロゲナーゼの基質を作
用せしめることにより、後記反応式(III )のごとく、
A1とA2の間にA1の再生のための反応系を付与せし
めることにより、当該サイクリング反応を形成せしめ得
る。
【0044】この場合、第三のデヒドロゲナーゼに関し
ては、この測定系において実質的にB1に作用し得ない
条件を設定することが好ましく、例えばB1を本質的に
補酵素として利用しない酵素を選択する組み合わせ、B
1とA2の量的関係により第三のデヒドロゲナーゼが実
質的にB1に作用しない条件を選択する組み合わせ等が
例示される。定量の際にはB1の消費量を測定する。
【0045】
【化4】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
を示し、B1はA1がチオNADP類またはNAD類の
ときは還元型チオNADP類または還元型NAD類を、
A1がチオNAD類またはNAD類のときは還元型チオ
NADP類または還元型NADP類を示し、B2はB1
の酸化型生成物を示し、A2からA1への反応はA2を
補酵素として第三のデヒドロゲナーゼにてA1を生成す
る酵素反応を示す)
【0046】すなわち、第三のデヒドロゲナーゼはA1
の再生のために補助的に添加するものであり、これによ
ってA1の使用量を少なくすることが可能となり、特に
A1が高価な場合には有効である。また、A1の代わり
にA2あるいはA1とA2の混合物を用いて反応を行っ
てもよい。この場合、A1または/及びA2の使用量は
特に限定されるものではないが、一般的にはB1の1/
10モル以下が好ましい。
【0047】この成分(5)を用いるD−グルコース−
6−リン酸定量用組成物において、B1の濃度は0.0
2〜100mM、特に0.05〜20mMが好ましく、
A2または/及びA1の濃度は0.05〜5000μ
M、特に5〜500μMが好ましい。グルコース−6−
リン酸デヒドロゲナーゼの濃度は1〜1000u/ml、
特に2〜400u/mlが好ましく、第三のデヒドロゲナ
ーゼはA2に対するKm値(mM単位)の20倍量(u/
ml単位)以上になるように調製すればよく、例えば1〜
100u/mlが好ましく、また第三のデヒドロゲナーゼ
の基質は過剰量、例えば0.05〜20mMが好まし
く、これらの量は被検体の種類等により適宜決定するこ
とができ、これ以上の量を用いることもできる。
【0048】第三のデドロゲナーゼ及びその基質として
は、例えば、A1がNAD類またはチオNAD類のとき
は、アルコールデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.
1)とアセトアルデヒド、グリセロールデヒドロゲナー
ゼ(EC 1.1.1.6)(E.Coli由来)とジ
ヒドロキシアセトン、L−グリセロール−3−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.8)(ウサギ筋肉
由来)とジヒドロキシアセトンリン酸、リンゴ酸デヒド
ロゲナーゼ(EC 1.1.1.37)(ブタ心筋、ウ
シ心筋由来)とオキザロ酢酸、グリセロアルデヒドリン
酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.12)(ウサ
ギ骨格筋、肝、酵母、E.Coli由来)と1,3−ジ
ホスホ−D−グリセリン酸、A1がNADP類またはチ
オNADP類のときは、グリセロアルデヒドリン酸デヒ
ドロゲナーゼ(EC 1.2.1.13)(植物葉緑体
由来)と1,3−ジホスホ−D−グリセリン酸等が挙げ
られる。
【0049】反応液組成については、使用するグルコー
ス−6−リン酸デヒドロゲナーゼの各種補酵素間の相対
活性等を考慮して2種の補酵素を適宜選択し、その後正
反応/逆反応の至適pH条件を酵素サイクリング反応が
効率よく進行するように設定すればよい。これら使用す
る酵素は単独でも、あるいは適宜2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0050】斯くして、調製された本発明のD−グルコ
ース−6−リン酸定量用組成物によって、被検体中のD
−グルコース−6−リン酸を測定するには、上記成分
(1)〜(3)、(1)〜(4)、あるいは(1)〜
(3)及び(5)を含有する組成物に、被検体0.00
1〜0.5mlを加え、約37℃の温度にて反応させ、反
応開始一定時間後の2点間の数分ないし数十分間、例え
ば3分後と4分後の1分間、または3分後と8分後の5
分間における生成されたA2の量または消費されたB1
の量を、それぞれの吸収波長に基づく吸光度の変化によ
つて測定すればよい。例えば、A2がチオNADH、B
1がNADHの場合、A2の生成を400nm付近の吸
光度の増加により測定するか、あるいはB1の消費を3
40nm付近の吸光度の減少により測定し、既知濃度の
D−グルコース−6−リン酸を用いて測定したときの値
と比較すれば、被検液中のD−グルコース−6−リン酸
量をリアルタイムで求めることができる。
【0051】また、本発明定量法は、被検体中のD−グ
ルコース−6−リン酸そのものを酵素サイクリング反応
に導くものであり、被検液中の共存物質の影響を受けに
くいため、被検液のブランク測定を省略することがで
き、レイトアツセイによる簡便な測定を成し得る。尚、
本発明においてはA2またはB1の測定に当り、吸光度
測定の代わりに他の公知の測定法を使用して定量を行う
ことができる。
【0052】
【発明の効果】上述のごとく、本発明は還元型の吸収波
長の異なる補酵素を用いるため測定誤差が生じず、ま
た、酵素のサイクリング反応を組合せることによつて感
度を増大させることができるため、少量の検体で迅速か
つ正確に被検体中のD−グルコース−6−リン酸を定量
することができる。
【0053】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に述べ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例 1 D−グルコース−6−リン酸の定量 <反応液> 50 mM トリス塩酸緩衝液(pH7.1) 1 mM チオNADP(シグマ社製) 0.5 mM 還元型NAD(オリエンタル酵母社
製) 5 mM EDTA 38u/ml グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ
(シグマ社製:パン酵母由来)
【0054】<操作> 上記試薬1mlをキユベツトにとり、0、5、10、1
5、20、25μMのD−グルコース−6−リン酸溶液
をそれぞれ50μl 添加し、37℃にて反応を開始させ
た。反応開始後2分目と分目の400nmにおける吸
光度を読み取り、その差を求めた。その結果を図1に示
した。図1から明らかなように、D−グルコース−6−
リン酸量に対する吸光度変化量は良好な直線性を示し
た。
【0055】実施例 2 D−グルコース−6−リン
酸の定量 <反応液> 50 mM トリス塩酸緩衝液(pH7.1) 1 mM チオNADP(シグマ社製) 2 mM 還元型NADP(オリエンタル酵母社製) 2 mM EDTA 84.4u/ml グルコース−6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ(東洋紡社製:ロイコノストック メセンテロイデ
ス(Leuconostoc mesenteroid
es)由来)
【0056】<操作>上記試薬1mlをキユベツトにと
り、0、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0μM
のD−グルコース−6−リン酸溶液をそれぞれ20μl
添加し、37℃にて反応を開始させた。反応開始後2分
目と4分目の400nmにおける吸光度を読み取り、そ
の差を求めた。実施例1と同様、その結果を図2に示し
た。図2から明らかなように、D−グルコース−6−リ
ン酸量に対する吸光度変化量は良好な直線性を示した。
【0057】実施例 3 D−グルコース−6−リン
酸の定量 <反応液> 50 mM MES酸緩衝液(pH6.5) 0.5 mM チオNADP(シグマ社製) 2 mM 還元型NADP(オリエンタル酵母社製) 2 mM EDTA 24.8u/ml グルコース−6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ(東洋醸造社製:バチルス エスピー(Bacil
lus sp.)由来)
【0058】<操作>上記試薬1mlをキユベツトにと
り、0、10、20、30、40、50μMのD−グル
コース−6−リン酸溶液をそれぞれ20μl 添加し、3
7℃にて反応を開始させた。反応開始後2分目と4分目
の400nmにおける吸光度を読み取り、その差を求め
た。その結果を図3に示した。図3から明らかなよう
に、D−グルコース−6−リン酸量に対する吸光度変化
量は良好な直線性を示した。
【0059】実施例 4 D−フルクトースの定量 <反応液(I)> 50 mM MES酸緩衝液(pH7.0) 0.5 mM チオNADP(シグマ社製) 2 mM 塩化マグネシウム 0.5 mM ATP 1 u/ml ヘキソースキナーゼ(酵母由来、オリエン
タル酵母工業社製) 3.6 u/ml ホスホグルコースイソメラーゼ(酵母
由来、ベーリンガーマンハイム社製) 24.8 u/ml グルコース−6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ(東洋醸造社製:バチルス エスピー(Baci
llus sp.)由来)
【0060】<反応液(II)> 50 mM MES酸緩衝液(pH7.0) 20 mM 還元型NADP(オリエンタル酵母工業社
製) 50 mM EDTA
【0061】<操作>上記反応液(I)0.9mlをキユ
ベツトにとり、0、10、20、30、40、50μM
のD−フルクトース溶液をそれぞれ20μl 添加し、3
7℃にて反応を開始させた。反応開始後5分後に、反応
液(II)を0.1ml加え、酵素サイクリング反応を開
始させた。反応液(II)添加後2分目と4分目の40
0nmにおける吸光度を読み取り、その差を求めた。そ
の結果を図4に示した。図4から明らかなように、D−
フルクトース量に対する吸光度変化量は良好な直線性を
示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】D−グルコース−6−リン酸の定量曲線であ
る。
【図2】D−グルコース−6−リン酸の定量曲線であ
る。
【図3】D−グルコース−6−リン酸の定量曲線であ
る。
【図4】D−フルクトースの定量曲線である。
【化2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/25 - 1/66 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体に、 (1)チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホス
    フエート類(以下、チオNADP類という)およびチオ
    ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下、チオ
    NAD類という)からなる群より選ばれる一つと、ニコ
    チンアミドアデニンジヌクレオチドホスフエート類(以
    下、NADP類という)およびニコチンアミドアデニン
    ジヌクレオチド類(以下、NAD類という)からなる群
    より選ばれる一つとを補酵素とし、少なくともD−グル
    コース−6−リン酸を基質としてD−グルコノ−δ−ラ
    クトン−6−リン酸を生成する可逆反応をなすグルコー
    ス−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、 (2)A1、 (3)B1、 を含有する試薬を作用せしめて、次の反応式 【化1】 (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
    P類またはNAD類を示し、A2はA1の還元型生成物
    を示し、B1はA1がチオNADP類またはチオNAD
    類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を、
    A1がNADP類またはNAD類のときは還元型チオN
    ADP類または還元型チオNAD類を示し、B2はB1
    の酸化型生成物を示す)で表されるサイクリング反応を
    形成せしめ、該反応によって変化するA2またはB1の
    量を測定することを特徴とするD−グルコース−6−リ
    ン酸の高感度定量法。
  2. 【請求項2】 チオNADP類がチオニコチンアミドア
    デニンジヌクレオチドホスフエート(チオNADP)ま
    たはチオニコチンアミドヒポキサンチンジヌクレオチド
    ホスフエートである請求項1記載の高感度定量法。
  3. 【請求項3】 チオNAD類がチオニコチンアミドアデ
    ニンジヌクレオチド(チオNAD)またはチオニコチン
    アミドヒポキサンチンジヌクレオチドである請求項1記
    載の高感度定量法。
  4. 【請求項4】NADP類がニコチンアミドアデニンジヌ
    クレオチドホスフエート(NADP)、アセチルピリジ
    ンアデニンジヌクレオチドホスフエート(アセチルNA
    DP)、アセチルピリジンヒポキサンチンジヌクレオチ
    ドホスフエートおよびニコチンアミドヒポキサンチンジ
    ヌクレオチドホスフエート(デアミノNADP)からな
    る群より選ばれた補酵素である請求項1記載の高感度定
    量法。
  5. 【請求項5】 NAD類がニコチンアミドアデニンジヌ
    クレオチド(NAD)、アセチルピリジンアデニンジヌ
    クレオチド(アセチルNAD)、アセチルピリジンヒポ
    キサンチンジヌクレオチドおよびニコチンアミドヒポキ
    サンチンジヌクレオチド(デアミノNAD)からなる群
    より選ばれた補酵素である請求項1記載の高感度定量
    法。
  6. 【請求項6】 次の成分(1)〜(3) (1)チオNADP類およびチオNAD類からなる群よ
    り選ばれた一つと、NADP類およびNAD類からなる
    群より選ばれる一つとを補酵素とし、少なくともD−グ
    ルコース−6−リン酸を基質としてD−グルコノ−δ−
    ラクトン−6−リン酸を生成する可逆反応をなすグルコ
    ース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、(2)A1、
    (3)B1、(式中、A1はチオNADP類、チオNA
    D類、NADP類またはNAD類を示し、A2はA1の
    還元型生成物を示し、B1はA1がチオNADP類また
    はチオNAD類のときは還元型NADP類または還元型
    NAD類を、A1がNADP類またはNAD類のときは
    還元型チオNADP類または還元型チオNAD類を示
    す)を含有することを特徴とするD−グルコース−6−
    リン酸の定量用組成物。
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