JPH06253894A - 1,5−アンヒドログルシトールの定量法 - Google Patents

1,5−アンヒドログルシトールの定量法

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JPH06253894A
JPH06253894A JP6597993A JP6597993A JPH06253894A JP H06253894 A JPH06253894 A JP H06253894A JP 6597993 A JP6597993 A JP 6597993A JP 6597993 A JP6597993 A JP 6597993A JP H06253894 A JPH06253894 A JP H06253894A
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glucose
phosphate
nad
atp
reaction
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JP6597993A
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Shigeru Tajima
茂 田島
Toshio Tanabe
田辺  敏雄
Reiko Machida
礼子 町田
Tomoko Takezawa
智子 竹澤
Minoru Masuda
増田  稔
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】血清等の試料中の1,5−アンヒドログルシト
ールを迅速に精度よく定量する方法を提供すること。 【構成】試料中の1,5−アンヒドログルシトールをピ
ラノースオキシダーゼまたはL−ソルボースオキシダー
ゼを用いて測定する際に、試料に対して予め、グルコキ
ナーゼ及び/またはヘキソキナーゼによる酵素反応と、
ATPリサイクル供給反応と、グルコースのリン酸化に
よって生じたグルコース−6−リン酸をさらに別物質に
変換する酵素反応の処理を同時に行うことを特徴とする
1,5−アンヒドログルシトールの定量法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糖尿病の診断マーカーと
して用いられている1,5−アンヒドログルシトール
(以下1,5−AGと略す)の正確、迅速でかつ自動分
析装置にも適用可能な測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1,5−AGは、グルコースと類似構造
を持つ環状ポリオールである。この1,5−AGは、健
常人の血液中に、グルコースに次ぎ高濃度(個人毎に一
定値を持つ)で存在するが、糖尿病患者では、1,5−
AGの濃度は特異的に低下し、かつその低下率が顕著で
あることから、糖尿病の診断に用いられる様になった。
【0003】従来、1,5−AGを測定するには、ガス
クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーなどの分
離分析法が用いられていたが、煩雑なため、実用化され
なかった。一方、最近になって、1,5−AGを酸化す
る酵素(以下1,5−AG酸化酵素という)が見いださ
れ、これを応用した測定法(特公平3−24200号公
報)が開発された。また、1,5−AG酸化酵素ではあ
るが、基質特異性が厳密でないピラノースオキシダーゼ
叉はL−ソルボースオキシダーゼを用い、これら酵素と
反応性を有する1,5−AG以外の糖類(以下、夾雑糖
類という)を選択的に除去するいくつかの方法のうちの
1つと組み合わせた測定法(特開昭63−185397
号公報)が開発された。
【0004】この特開昭63−185397号公報に
は、夾雑糖類(ヒト血中では主としてグルコース)の除
去法として、(1)イオン交換樹脂(ミニカラム)で吸
着する方法、(2)塩酸で分解する方法、(3)水素化
ホウ素ナトリウムで還元する方法、(4)グルコースオ
キシダーゼで酸化する方法、(5)ヘキソキナーゼでリ
ン酸化する方法が開示されている。これらの方法のう
ち、(1)の方法が最も厳密かつ簡便であり、現在、こ
の方法を用いた用手法の1,5−AG測定キットが診断
薬として開発され、上市されている。しかしながら、多
忙な臨床現場を考えると、カラム操作を必要とする用手
法のキットでは、必ずしも簡便とは言えず、自動化法の
開発に強い期待がかけられている。
【0005】そこで、カラム操作が不要であり、生化学
検査用に市販されている汎用の自動分析装置へも応用可
能な(5)の夾雑糖類(主としてグルコース)の酵素に
よるリン酸化法が注目され、特開平1−320998号
公報、特開平2−104298号公報、特開平3−27
299号公報にその改良法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、血液中では
グルコースは空腹時で800〜1,200mg/L、食後で
も1,400mg/L程度の量にコントロールされている。
ところが糖尿病になるとこれ以上に上昇し、3,000
から4,000mg/Lに上がることもまれではなく、1
0,000mg/Lに上昇することも有り得る。一方、1,
5−AGの量は0〜50mg/Lの範囲に分布しており、健
常者で平均23〜25mg/L(グルコースのおよそ1/4
0)、糖尿病患者ではずっと少なくなって平均4〜7mg
/Lであり、1mg/L以下(グルコースの数千分の1)とな
ることも有る。従って、10,000mg/Lのグルコース
を完全に除去できる方法でないと、1,5−AGを充分
精度良く測定できる方法とは言えない。すなわち、グル
コース濃度が10,000mg/Lの糖尿病患者の血液で
は、グルコースの99.99%が除去できても1mg/Lの
グルコースが残存し、1,5−AGの測定値は上昇し、
正確に測定できない。
【0007】従って、1,5−AGに対する特異性が悪
く、むしろグルコースと強く反応する様なピラノースオ
キシダーゼ叉はL−ソルボースオキシダーゼを用い、汎
用の生化学分析装置で測定可能な1,5−AG自動測定
法を開発するためには、カラム処理を用いることなくグ
ルコースを主とする夾雑糖類を完全に除去する方法が必
要となる。
【0008】しかし、特開昭63−185397号公報
の前記(5)の方法、即ち、グルコースの除去の為にヘ
キソキナーゼを用い、残存する1,5−AGをピラノー
スオキシダーゼで測定する方法では、ヘキソキナーゼで
完全にグルコースを除去できなかったり、ピラノースオ
キシダーゼの反応時間が長く、正確な定量を迅速に行う
ことが出来ないなどの問題点がある。
【0009】また、特開平1−320998号公報及び
特開平3−27299号公報では、グルコースの処理
に、グルコース6位リン酸化酵素(グルコキナーゼ叉は
ヘキソキナーゼ)を用い、さらにこの反応を完結させる
ため、グルコース−6−リン酸脱水素酵素を組み合わ
せ、グルコースのリン酸化反応の平衡を完全にグルコー
ス−6−リン酸に向かわせる工夫がなされている。しか
しながら、これらの方法でヒト血清叉は血漿中の1,5
−AGの測定を行なった場合、共存する血清タンパク質
によって干渉が起こるため、あらかじめ煩雑な除タンパ
ク操作が必要となり、自動化法に向かないなどの問題点
がある。
【0010】また、特開平2−104298号公報にお
いては、グルコースを主とする夾雑糖類の処理にグルコ
キナーゼ叉はヘキソキナーゼを用い、さらにATP供給
系としてピルビン酸キナーゼとその基質であるホスフォ
エノールピルビン酸を作用させる方法が提案されてお
り、これにより、グルコースの6位リン酸化に必要なA
TP(アデノシン三リン酸)の濃度をさげ、1,5−A
Gのピラノースオキシダーゼによる酸化反応への過剰A
TPによる阻害を回避でき、かつ、汎用の自動分析装置
にフィット可能な短時間処理が可能になったとしてい
る。しかし、ガスクロマトグラフィーと対比した検体で
の測定精度を見ると、臨床応用にはいまだ不十分である
という問題点がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決する簡便で実用的な1,5−AGの測定方法、
即ち、汎用の自動分析装置にも応用可能な方法を検討し
た結果、試料中の1,5−AGをピラノースオキシダー
ゼまたはL−ソルボースオキシダーゼを用いて測定する
際に、試料中のグルコースを酵素を用いてリン酸化する
反応に、ATPリサイクリル系を併用し、リン酸化によ
って生じたグルコース−6−リン酸をさらに酵素的に別
物質に変換する反応を同時に行う事により、グルコース
を実質的に完全に変換させ、1,5−AGを精度よく定
量することができることを見出し、本発明を完成した。
【0012】即ち、本発明は、(1)試料中の1,5−
AGをピラノースオキシダーゼまたはL−ソルボースオ
キシダーゼを用いて測定する際に、試料に対して予め、
グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼによる酵素
反応と、ATPリサイクル供給反応と、グルコースのリ
ン酸化によって生じたグルコース−6−リン酸をさらに
別物質に変換する酵素反応の処理を同時に行うことを特
徴とする1,5−AGの定量法、(2)ATPリサイク
ル供給反応が、 1.ピルビン酸キナーゼとホスフォエノールピルビン
酸、 2.アセテートキナーゼとアセチルリン酸、 3.ピルビン酸キナーゼ、ホスフォグリセリン酸ムター
ゼ、エノラーゼと3−ホスフォグリセリン酸、又は、 4.クレアチンキナーゼとクレアチンホスフェート を使用する酵素反応である上記(1)記載の定量法、
【0013】(3)グルコース−6−リン酸を別物質に
変換する酵素反応が、グルコース−6−リン酸脱水素酵
素、NAD(P)とNAD(P)Hを補酵素とする酸化
還元酵素、該酸化還元酵素の基質およびNAD(P)お
よび/またはNAD(P)Hを用いる酵素反応である上
記(1)または(2)の定量法、(4)グルコース−6
−リン酸を別物質に変換する酵素反応が、グルコースリ
ン酸イソメラーゼを用いる方法である上記(1)叉は
(2)の定量法、
【0014】(5)NAD(P)とNAD(P)Hを補
酵素とする酸化還元酵素及び該酸化還元酵素の基質が 1.グルタミン酸脱水素酵素と2−ケトグルタル酸とア
ンモニウム塩、 2.乳酸脱水素酵素とピルビン酸、又は、 3.リンゴ酸脱水素酵素とオキザロ酢酸 である上記(3)の定量法、に関するものである。
【0015】ここで、NAD(P)とはニコチンアミド
アデニンジヌクレオチド及び/またはニコチンアミドア
デニンジヌクレオチドリン酸(酸化型)のことを示し、
NAD(P)HとはNAD(P)の還元体のことを示
し、ATPとはアデノシン三リン酸を示し、ATPリサ
イクル供給反応とはADP(アデノシン二リン酸)をA
TPに変換する反応を言う。
【0016】以下、本発明の1,5−AG定量法につい
て詳細に説明する。本発明は、2段階の反応からなり第
1段の反応(処理)で試料中に大量に存在するグルコー
スを1,5−AGを酸化する酵素とは反応しない物質に
完全に変換し、第2段の反応によって1,5−AGを定
量することからなっている。
【0017】第1段の反応はグルコキナーゼ及び/また
はヘキソキナーゼをもちいてグルコースをグルコース−
6−リン酸に変換する系とグルコース−6−リン酸をさ
らに変換する系を併用しグルコースを完全に消去してい
る。グルコースをリン酸化する系では、ATPリサイク
ル供給系を用い、酵素と基質の組み合わせとしては、
(a)ピルビン酸キナーゼとホスフォエノールピルビン
酸、(b)ピルビン酸キナーゼ、ホスフォグリセリン酸
ムターゼ、エノラーゼと3−ホスフォグリセリン酸、
(c)アセテートキナーゼとアセチルリン酸(d)クレ
アチンキナーゼとクレアチンホスフェート等が挙げられ
る。
【0018】グルコース−6−リン酸を別物質に変換す
る系の酵素としてはグルコース−6−リン酸脱水素酵
素、グルコースリン酸イソメラーゼ等が挙げられる。グ
ルコースリン酸イソメラーゼを用いる場合は6−ホスフ
ォフルクトキナーゼを併用してさらに平衡をずらすこと
も可能であり、併用したほうがグルコース−6−リン酸
を無くす効果は大きい。グルコース−6−リン酸脱水素
酵素を用いる場合、補酵素としてNAD(P)が必要で
あり、反応によりNAD(P)Hが生成するので、NA
D(P)HをNAD(P)に変換する酵素系を組み合わ
せる事によって更に効率よく反応が進行する。NAD
(P)リサイクル供給系の酵素と基質の組み合わせとし
ては(e)乳酸脱水素酵素とピルビン酸、(f)グルタ
ミン酸脱水素酵素と2−ケトグルタル酸とアンモニウム
塩、(g)リンゴ酸脱水素酵素とオキザロ酢酸等が挙げ
られる。また、ATPリサイクル供給系にピルビン酸キ
ナーゼを用い、NAD(P)リサイクル供給系に乳酸脱
水素酵素を用いた場合は、ピルビン酸キナーゼによる反
応でピルビン酸が生成するため乳酸脱水素酵素の基質の
ピルビン酸は添加する必要は無い。
【0019】第2段の反応はピラノースオキシダーゼ及
び/またはL−ソルボースオキシダーゼを用いた酸化反
応であり、これによって1,5−AGが定量される。具
体的に、第1段の反応に用いる酵素、試薬の組み合わせ
を例示すると以下のようになる。
【0020】A.(a)グルコキナーゼ及び/またはヘ
キソキナーゼ及び、(b)ATP及び/またはADP及
び、(c)ATPとADPを補酵素とするリン酸転移酵
素及び、(d)ATPとADPを補酵素とするリン酸転
移酵素の基質及び、(e)グルコース−6−リン酸脱水
素酵素及び、(f)NAD(P)及び/またはNAD
(P)H及び、(g)NAD(P)とNAD(P)Hを
補酵素とする酸化還元酵素及び、(h)NAD(P)と
NAD(P)Hを補酵素とする酸化還元酵素の基質
【0021】A' .(a)グルコキナーゼ及び/または
ヘキソキナーゼ及び、(b)ATP及び/またはADP
及び、(c)ピルビン酸キナーゼ及び、(d)ホスフォ
グリセリン酸ムターゼ及び、(e)エノラーゼ及び、
(f)3−ホスフォグリセリン酸(g)グルコース−6
−リン酸脱水素酵素及び、(h)NAD(P)及び/ま
たはNAD(P)H及び、(i)NAD(P)とNAD
(P)Hを補酵素とする酸化還元酵素及び(j)NAD
(P)とNAD(P)Hを補酵素とする酸化還元酵素の
基質
【0022】B.(a)グルコキナーゼ及び/またはヘ
キソキナーゼ及び、(b)ATP及び/またはADP及
び、(c)ATPとADPを補酵素とするリン酸転移酵
素及び、(d)ATPとADPを補酵素とするリン酸転
移酵素の基質及び、(e)グルコースリン酸イソメラー
ゼ及び、(f)6−ホスフォフルクトキナーゼ
【0023】C.(a)グルコキナーゼ及び/またはヘ
キソキナーゼ及び、(b)ATP及び/またはADP及
び、(c)ATPとADPを補酵素とするリン酸転移酵
素及び、(d)ATPとADPを補酵素とするリン酸転
移酵素の基質及び、(d)グルコースリン酸イソメラー
【0024】さらに具体的に酵素及び試薬の組み合わせ
とその使用量を例示すると、通常は次のとおりである。 A−1. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォエノールピルビン酸:0.4〜50mM (e)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (f)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜50mM (g)グルタミン酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (h)2ーケトグルタル酸:0.2〜50mM (i)アンモニウム塩:1〜100mM
【0025】A−2. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォエノールピルビン酸:0.4〜50mM (e)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (f)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (g)乳酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml
【0026】A−3. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォエノールピルビン酸:0.4〜50mM (e)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (f)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (g)リンゴ酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (h)オキザロ酢酸:0.2〜50mM
【0027】A−4. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)アセテートキナーゼ:0.3〜50U/ml (d)アセチルリン酸:0.5〜50mM (e)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (f)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (g)グルタミン酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (h)2ーケトグルタル酸:0.2〜50mM (i)アンモニウム塩:1〜100mM
【0028】A−5. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)アセテートキナーゼ:0.3〜50U/ml (d)アセチルリン酸:0.5〜50mM (e)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (f)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (g)乳酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (h)ピルビン酸:0.2〜50mM
【0029】A−6. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)アセテートキナーゼ:0.3〜50U/ml (d)アセチルリン酸:0.5〜50mM (e)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (f)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (g)リンゴ酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (h)オキザロ酢酸:0.2〜50mM
【0030】A−7. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォグリセリン酸ムターゼ:0.5〜50U
/ml (e)エノラーゼ:0.5〜50U/ml (f)3−ホスフォグリセリン酸:0.5〜50mM (g)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (h)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (i)グルタミン酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (j)2ーケトグルタル酸:0.2〜50mM (k)アンモニウム塩:1〜100mM
【0031】A−8. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォグリセリン酸ムターゼ:0.5〜50U
/ml (e)エノラーゼ:0.5〜50U/ml (f)3−ホスフォグリセリン酸:0.5〜50mM (g)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (h)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (i)乳酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml
【0032】A−9. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォグリセリン酸ムターゼ:0.5〜50U
/ml (e)エノラーゼ:0.5〜50U/ml (f)3−ホスフォグリセリン酸:0.5〜50mM (g)グルコース−6−リン酸脱水素酵素:1〜100
U/ml (h)NAD(P)及び/またはNAD(P)H:0.
4〜100mM (i)リンゴ酸脱水素酵素:0.2〜50U/ml (j)オキザロ酢酸:0.2〜50mM
【0033】B−1. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォエノールピルビン酸:0.4〜50mM (e)グルコースリン酸イソメラーゼ:0.1〜50U
/ml (f)6−ホスフォフルクトキナーゼ:0.1〜50U
/ml
【0034】B−2. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜20U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜10mM (c)アセテートキナーゼ:0.3〜50U/ml (d)アセチルリン酸:0.5〜50mM (e)グルコースリン酸イソメラーゼ:0.1〜50U
/ml (f)6−ホスフォフルクトキナーゼ:0.1〜50U
/ml
【0035】B−3. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォグリセリン酸ムターゼ:0.5〜50U
/ml (e)エノラーゼ:0.5〜50U/ml (f)3−ホスフォグリセリン酸:0.5〜50mM (g)グルコースリン酸イソメラーゼ:0.1〜50U
/ml (h)6−ホスフォフルクトキナーゼ:0.1〜50U
/ml
【0036】C−1. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォエノールピルビン酸:0.4〜50mM (e)グルコースリン酸イソメラーゼ:0.1〜50U
/ml
【0037】C−2. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)アセテートキナーゼ:0.3〜50U/ml (d)アセチルリン酸:0.5〜50mM (e)グルコースリン酸イソメラーゼ:0.1〜50U
/ml
【0038】C−3. (a)グルコキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼ:
0.2〜50U/ml (b)ATP及び/またはADP:0.1〜50mM (c)ピルビン酸キナーゼ:0.3〜50U/ml (d)ホスフォグリセリン酸ムターゼ:0.5〜50U
/ml (e)エノラーゼ:0.5〜50U/ml (f)3−ホスフォグリセリン酸:0.5〜50mM (g)グルコースリン酸イソメラーゼ:0.1〜50U
/ml これら酵素及び試薬は同時に添加してもよく、叉、任意
の順序で添加してもよい。
【0039】試料に上記酵素及び試薬を添加することに
より、これらが試料に作用し、グルコキナーゼ及び/ま
たはヘキソキナーゼにより、グルコースはグルコース−
6−リン酸に変換され、同時にATPはADPに変換さ
れる。叉、ホスフォエノールピルビン酸の存在下ピルビ
ン酸キナーゼにより及び/またはアセチルリン酸の存在
下アセテートキナーゼにより、及び/または、3−ホス
フォグリセリン酸の存在下ホスフォグリセリン酸ムター
ゼ、エノラーゼ、ピルビン酸キナーゼにより、及び/又
は、クレアチンホスフェートの存在下クレアチンキナー
ゼによりADPはATPに変換される。さらに、Aでは
グルコース−6−リン酸脱水素酵素により、グルコース
−6−リン酸は6−ホスフォグルコノラクトンに変換さ
れ、同時に、NAD(P)はNAD(P)Hに変換さ
れ、叉、2−ケトグルタル酸とアンモニウム塩の存在
下、グルタミン酸脱水素酵素により、あるいはピルビン
酸の存在下、乳酸脱水素酵素により、あるいはオキザロ
酢酸の存在下、リンゴ酸脱水素酵素により、NAD
(P)HはNAD(P)に変換されるという反応系が確
立され、試料中のグルコースが完全に消去される。ま
た、Cではグルコースリン酸イソメラーゼにより、グル
コース−6−リン酸はフルクトース−6−リン酸に変換
されるという反応系が確立され、さらに、Bでは6−ホ
スフォフルクトキナーゼにより、フルクトース−6−リ
ン酸はフルクトース−1,6−二リン酸に変換され、試
料中のグルコースの完全な消去が行われる。
【0040】本発明で用いられる試料としては種々のも
のが使用でき、1,5−AGを定量したいものならとく
に制限はなく、例えば髄液、血漿、血清、尿等の体液や
植物、動物組織などの抽出物および、それらの除蛋白物
等、グルコース及び1,5−AGを含む試料が挙げられ
る。ここで用いられる酵素の分類は次の通りであり、グ
ルコキナーゼ、ヘキソキナーゼ、グルコース−6−リン
酸脱水素酵素、ピルビン酸キナーゼ、アセテートキナー
ゼ、ホスフォグリセリン酸ムターゼ、エノラーゼ、グル
コースリン酸イソメラーゼ、6−ホスフォフルクトキナ
ーゼ、グルタミン酸脱水素酵素、乳酸脱水素酵素、リン
ゴ酸脱水素酵素、クレアチンキナーゼはIUPAC−I
UBの命名法で、それぞれEC2.7.1.2、EC
2.7.1.1、EC1.1.1.49、EC2.7.
1.40、EC2.7.2.1、EC5.4.2.1、
EC4.2.1.11、EC5.3.1.9、EC2.
7.1.11、(EC1.4.1.2、EC1.4.
1.3、EC1.4.1.4)、(EC1.1.1.2
7、EC1.1.1.28)、(EC1.1.1.3
7、EC1.1.1.82)、EC2.7.3.2に分
類しうるものであれば、特に制限はなく、市販のものを
使用しうる。
【0041】この反応(処理)は通常、1〜400mM、
pH5〜10のバッファー中で、10〜60℃で1〜6
0分程度行なわれる。バッファーとしてはリン酸バッフ
ァー、クエン酸バッファー、クエン酸リン酸バッファ
ー、酢酸バッファー、トリス−塩酸バッファー、グッド
のバッファー、イミダゾールバッファー、トリエタノー
ルアミンバッファー等が挙げられる。反応の際、塩類を
共存させるのが好ましく、塩類としては塩化マグネシウ
ム、酢酸マグネシウム等のマグネシウム塩、塩化カリウ
ム、硫酸カリウム等のカリウム塩、塩化アンモニウム等
のアンモニウム塩等が挙げられる。これらの塩は、1〜
100mM程度用いるのが好ましいが、特に限定はされな
い。
【0042】上記第1段の反応により試料中のグルコー
スを消去した後、第2段の反応で1,5−AGをピラノ
ースオキシダーゼ叉はL−ソルボースオキシダーゼを用
いて定量する。この1,5−AGの定量法は公知であ
り、特開平3−24200号、特開昭63−18539
7号、特開平1−320998号公報等に記載された方
法に従って行うことができる。
【0043】例えば次のようにして行うことができる。
即ち、例えば前記A、A’、B又はCの組み合わせによ
り試料中のグルコースを消去した後、これに、酸素等の
電子受容体の存在下、ピラノースオキシダーゼ叉はL−
ソルボースオキシダーゼを添加し、4〜50℃好ましく
は25〜40℃で、30秒〜3時間、好ましくは2分〜
1時間インキュベートし、次いで生成する過酸化水素等
の電子受容体の還元体等を測定し、別に作製した検量線
から1,5−AG量を求めれば良い。
【0044】ピラノースオキシダーゼ及び/またはL−
ソルボースオキシダーゼはIUPAC−IUBの命名法
でそれぞれEC1.1.3.10及びEC1.1.3.
11に分類しうるものであれば、特に制限はなく、市販
のものを使用しうる。これら酵素は、通常0.5〜50
0U/mL好ましくは1〜50U/mLの濃度で使用され
る。
【0045】具体例を示すとつぎのとおりである。例え
ば、電子受容体の還元体が過酸化水素の場合、過酸化水
素を検出する方法としては、高感度に検出できる方法で
あればいずれであっても良く、数多くの方法が利用でき
る。これらのうちで最も一般的に用いられている方法
は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)を
触媒酵素として、各種のHRP基質を過酸化水素で酸化
するものであり、酸化反応の結果生成した色素、ケイ光
物質や化学発光をそれぞれ吸光度測定、ケイ光測定及び
発光測定すれば良い。
【0046】色素を生成するHRPの基質としては2,
2’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−
スルホン酸)(ABTS)、o−フェニレンジアミン
(OPD)、5−アミノサリチル酸(5−AS)、3,
3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)、
N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’
−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミンナトリウム
塩(DA−64)、4−アミノアンチピリンとフェノー
ル類、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジ
ンあるいはN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−ス
ルホプロピル)−m−トルイジン(TOOS)等の組み
合わせによるいわゆるトリンダー系発色剤などがある。
ケイ光物質を生成するHRPの基質としては、p−ヒド
ロキシフェニル酢酸、3−(p−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸(HPPA)などがある。また、化学発光
するHRPの基質としては、ルミノール、イソルミノー
ルなどが知られている。
【0047】HRPなしに化学発光で検出する方法もい
くつか知られている。たとえば、フェリシアンイオン存
在下に過酸化水素でルミノールを発光させる方法、金属
イオン存在下に過酸化水素でルシゲニンを発光させる方
法、ビス(2,4,6−トリクロルフェニル)オギザレ
ートの様なアリルシュウ酸エステル類の化合物をケイ光
物質存在下に過酸化水素と反応させ、シュウ酸エステル
の分解エネルギーでケイ光物質を励起させ発光させる方
法などが知られている。さらに過酸化水素を直接検出す
る方法として、過酸化水素電極を用いても良い。
【0048】特開平2−104298号公報において示
されているATP供給系としてピルビン酸キナーゼと、
その基質であるホスフォエノールピルビン酸を作用させ
る方法が提案されているが、この方法の場合、大量のグ
ルコースが存在する場合、グルコース−6−リン酸が大
量に蓄積する事で、反応が阻害され、完全には試料中の
夾雑糖類を除去しきれない。本発明によれば、グルコー
ス−6−リン酸は酵素的に別物質に変換されるので、グ
ルコキナーゼおよび/またはヘキソキナーゼによるグル
コースのグルコース−6−リン酸への変換が効率よく行
われる。
【0049】ATP供給系としてピルビン酸キナーゼ
と、その基質であるホスフォエノールピルビン酸を用い
る上記公報の場合、グルコース2000mg/dL では1,
5−AGの測定が不能になったが、本発明によれば、正
常に測定することができる。
【0050】ATP供給系としてピルビン酸キナーゼ
と、その基質であるホスフォエノールピルビン酸を用い
る上記公報の場合、血清にグルコースを添加して、その
影響を調べる試験では血清中グルコース濃度500mg/d
L 以上では明かな正の影響があったが、本発明によれ
ば、正常に測定する事ができる。
【0051】本発明によれば、グルコースからグルコー
ス−6−リン酸への反応をほぼ完全に行うことができ
る。グルコース−6−リン酸はリン酸がはずれるとグル
コースに戻り、血清中には各種のリン酸脱離酵素ホスフ
ァターゼが存在するため、この反応が少しでも起こると
測定値を上げてしまう。本発明ではグルコース−6−リ
ン酸をさらに別物質に変換する酵素を用いているためグ
ルコース−6−リン酸は6−ホスフォグルコン酸、フル
クトース−6−リン酸あるいは フルクトース−1,6
−二リン酸に変わるため、ホスファターゼ類の作用でリ
ン酸が脱離してもその影響は少ない。このため血清中グ
ルコースの影響を全く受ける事なく、1,5−AGの定
量を高い精度で行うことができる。更に、特開平2−1
04298号公報に記載の方法に比べて、グルコースの
処理能力が高く、より精度の高い測定結果が得られる。
このように、本発明によれば、迅速で簡便な方法によ
り、1,5−AGを精度良く定量することが可能であ
り、汎用の生化学分析装置により自動測定が可能であ
る。
【0052】
【実施例】以下、比較例、参考例及び実施例により本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。
【0053】比較例1(ホスフォエノールピルビン酸−
ピルビン酸キナーゼ系) 1,5−AGを蒸留水及び10,000mg/L濃度のグル
コース水溶液で溶解し、倍々希釈して、1,5−AG濃
度として0,1.5,3.1,6.3,12.5,2
5,50mg/Lの標準液の希釈系列を作製した。これらの
検体0.05mLにグルコキナーゼ2U/mL、ATP1m
M、ピルビン酸キナーゼ3U/mL、ホスフォエノールピ
ルビン酸4mM、4−アミノアンチピリン1.2mM、TO
OS1.2mM、HRP5U/mL、MgCl2 を30mM、
KClを75mM含む50mMイミダゾール緩衝液(pH
7.8)1.15mLを加え30℃で30分間反応させ
た。
【0054】さらに、この反応液に100U/mL濃度の
ピラノースオキシダーゼ(以下PRODと略す)50μ
Lを加え、30℃でさらに30分間反応させた後、55
0nmにおける吸光度を測定した。10,000mg/Lグル
コース水溶液を含有する系の検量線とグルコースを含有
しない系の検量線の結果を図1に示した。
【0055】参考例1(本発明(A−2)による検量
線) 比較例1と同様にして作製した1,5−AG濃度0,
1.5,3.1,6.3,12.5,25,50mg/Lの
標準液の希釈系列0.05mLにグルコキナーゼ2U/m
L、ATP1mM、グルコ−ス−6−リン酸脱水素酵素1
2U/mL、NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チド)1mM、乳酸脱水素酵素2U/mL、ピルビン酸キナ
ーゼ3U/mL、ホスフォエノールピルビン酸4mM、4−
アミノアンチピリン1.2mM、TOOS1.2mM、HR
P5U/mL、MgCl2 を30mM、KClを75mM含む
HEPES緩衝液(pH7.0)1.15mLを加え30
℃で30分間反応させた。
【0056】さらに、この反応液に100U/mL濃度の
PROD50μLを加え、30℃でさらに30分間反応
させた後、550nmにおける吸光度を測定した。10,
000mg/Lグルコース水溶液を含有する系の検量線とグ
ルコースを含有しない系の検量線の結果を図2に示し
た。
【0057】図1と図2の比較から明かなように、グル
コースの消去の効率は、ホスフォエノールピルビン酸−
ピルビン酸キナーゼの系よりも本発明のA−2の組み合
わせによる方法の方が良かった。
【0058】(1)グルコースのリン酸化酵素としてグ
ルコキナーゼを用いた場合 実施例1〜15 ヒト血清0.05mLに試薬R−1を1.3mL添加し、3
7℃で5分間反応させた。その後試薬R−2を0.65
mL添加し、5分後の550nmでの精製水を対照とした吸
光度を測定した。あらかじめ作製した1,5−AGの検
量線を用いて、血清中1,5−AG濃度を測定した。以
下に実施例1〜15の試薬R−1、R−2の組成を示
す。
【0059】実施例1(A−1) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM 塩化アンモニウム 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL グルタミン酸脱水素酵素 2U/mL 2−ケトグルタル酸 2mM ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォエノールピルビン酸 4mM NAD 4mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0060】実施例2(A−2) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL 乳酸脱水素酵素 2U/mL ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォエノールピルビン酸 4mM NAD 1mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0061】実施例3(A−3) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL リンゴ酸脱水素酵素 2U/mL オキザロ酢酸 2mM ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォエノールピルビン酸 4mM NAD 4mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0062】実施例4(A−4) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM 塩化アンモニウム 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL グルタミン酸脱水素酵素 2U/mL 2−ケトグルタル酸 2mM アセテートキナーゼ 3U/mL アセチルリン酸 6mM NAD 4mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0063】実施例5(A−5) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL 乳酸脱水素酵素 2U/mL ピルビン酸 2mM アセテートキナーゼ 3U/mL アセチルリン酸 6mM NAD 1mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0064】実施例6(A−6) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL リンゴ酸脱水素酵素 2U/mL オキザロ酢酸 2mM アセテートキナーゼ 3U/mL アセチルリン酸 6mM NAD 1mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0065】実施例7(A−7) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM 塩化アンモニウム 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL グルタミン酸脱水素酵素 2U/mL 2−ケトグルタル酸 2mM ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォグリセリン酸ムターゼ 12U/mL エノラーゼ 12U/mL 3−ホスフォグリセリン酸 12mM NAD 4mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0066】実施例8(A−8) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL 乳酸脱水素酵素 2U/mL ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォグリセリン酸ムターゼ 12U/mL エノラーゼ 12U/mL 3−ホスフォグリセリン酸 12mM NAD 1mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0067】実施例9(A−9) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 5mM KCl 50mM ATP 5mM グルコキナーゼ 2U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコース−6−リン酸脱水素酵素 12U/mL リンゴ酸脱水素酵素 2U/mL オキザロ酢酸 2mM ホスフォグリセリン酸ムターゼ 12U/mL エノラーゼ 12U/mL 3−ホスフォグリセリン酸 12mM NAD 4mM HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0068】実施例10(B−1) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 10mM KCl 25mM KH2 PO4 40mM CaCl2 1.5mM ATP 15mM グルコキナーゼ 3.5U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコースリン酸イソメラーゼ 3.5U/mL 6−ホスフォフルクトキナーゼ 5U/mL ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォエノールピルビン酸 4mM HEPES緩衝液 20mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0069】実施例11(B−2) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 10mM KCl 25mM KH2 PO4 40mM CaCl2 1.5mM ATP 15mM グルコキナーゼ 3.5U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコースリン酸イソメラーゼ 3.5U/mL 6−ホスフォフルクトキナーゼ 5U/mL アセテートキナーゼ 3U/mL アセチルリン酸 6mM HEPES緩衝液 20mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0070】実施例12(B−3) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 10mM KCl 25mM KH2 PO4 40mM CaCl2 1.5mM ATP 15mM グルコキナーゼ 3.5U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコースリン酸イソメラーゼ 3.5U/mL 6−ホスフォフルクトキナーゼ 5U/mL ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォグリセリン酸ムターゼ 12U/mL エノラーゼ 12U/mL 3−ホスフォグリセリン酸 12mM HEPES緩衝液 20mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0071】実施例13(C−1) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 10mM KCl 25mM KH2 PO4 40mM CaCl2 1.5mM ATP 15mM グルコキナーゼ 3.5U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコースリン酸イソメラーゼ 3.5U/mL ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォエノールピルビン酸 4mM HEPES緩衝液 20mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0072】実施例14(C−2) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 10mM KCl 25mM KH2 PO4 40mM CaCl2 1.5mM ATP 15mM グルコキナーゼ 3.5U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコースリン酸イソメラーゼ 3.5U/mL アセテートキナーゼ 3U/mL アセチルリン酸 6mM HEPES緩衝液 20mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0073】実施例15(C−3) 試薬 R−1 4−アミノアンチピリン 1.5mM MgCl2 10mM KCl 25mM KH2 PO4 40mM CaCl2 1.5mM ATP 15mM グルコキナーゼ 3.5U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ 5U/mL グルコースリン酸イソメラーゼ 3.5U/mL ピルビン酸キナーゼ 3U/mL ホスフォグリセリン酸ムターゼ 12U/mL エノラーゼ 12U/mL 3−ホスフォグリセリン酸 12mM HEPES緩衝液 20mM(pH
8.0) 試薬 R−2 TOOS 4.5mM ピラノースオキシダーゼ 100U/mL HRP 3.75U/mL HEPES緩衝液 50mM(pH
8.0)
【0074】以上実施例1〜15の測定結果を表1に示
す。 (2)グルコースのリン酸化酵素としてヘキソキナーゼ
を用いた場合 実施例16〜30 実施例1〜15の試薬R−1中のグルコキナーゼの代わ
りに20U/mLのヘキソキナーゼを使用した以外は
(1)(実施例1〜15)と同様に操作した。その結果
を表1に示す。
【0075】(3)ADPを用いた場合 実施例30〜45 実施例1〜15の試薬R−1中のATPをADPに変え
た以外は(1)(実施例1〜15)と同様に操作した。
その結果を表1に示す。
【0076】
【表1】 表1 実施例 濃度(mg/L) 実施例 濃度(mg/L) 実施例 濃度(mg/L) 1 22.2 16 21.4 31 21.2 2 23.0 17 21.8 32 21.3 3 22.5 18 21.7 33 21.0 4 22.0 19 21.7 34 21.7 5 22.0 20 21.9 35 21.4 6 22.4 21 22.3 36 21.1 7 22.6 22 22.2 37 21.3 8 22.5 23 21.4 38 21.2 9 22.3 24 22.9 39 22.1 10 22.1 25 22.5 40 22.0 11 21.6 26 22.4 41 21.5 12 22.0 27 22.2 42 22.3 13 22.5 28 21.7 43 22.5 14 22.9 29 22.3 44 21.8 15 21.4 30 21.4 45 22.4
【0077】(4)NADPを用いた場合 実施例46〜54 実施例1〜9の試薬R−1中のNADをNADP(酸化
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)に変
えた以外は実施例1〜9と同様の組成を用い、日立71
50型自動分析装置(日立製作所製)を用いて測定し
た。即ち、検体10μLに試薬R−1を260μL添加
して37℃5分間反応させ、さらに試薬R−2を130
μL添加して、37℃5分後、主波長546nm、副波
長700nmで吸光度の変化を測定し、0mg/L(生理食
塩水)および50mg/Lの標準液より得た検量線から1,
5−AGの定量値を得た。この結果を表2に示す。
【0078】(5)NADHを用いた場合 実施例55〜63 実施例1〜9の試薬R−1中のNADをNADH(還元
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に変えた以
外は実施例1〜9と同様の組成を用い、実施例46〜5
4と同様に自動分析機を用いて測定した。この結果を表
2に示す。
【0079】
【表2】 表2 実施例 濃度(mg/L) 実施例 濃度(mg/L) 46 21.8 55 20.9 47 22.0 56 21.6 48 22.3 57 21.6 49 21.9 58 21.3 50 22.0 59 21.7 51 21.8 60 20.7 52 21.9 61 21.1 53 21.9 62 21.4 54 22.3 63 21.0
【0080】
【本発明の効果】本発明によれば試料中の1,5−AG
を迅速で簡便な方法により精度良く、夾雑糖類の影響を
受ける事なしに定量することができ自動分析装置での測
定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】1,5−AG検量線(グルコース処理をホスフ
ォエノールピルビン酸−ピルビン酸キナーゼ系で行った
もの)
【図2】1,5−AG検量線(グルコース処理を本発明
の方法で行ったもの)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料中の1,5−アンヒドログルシトール
    をピラノースオキシダーゼまたはL−ソルボースオキシ
    ダーゼを用いて測定する際に、試料に対して予め、グル
    コキナーゼ及び/またはヘキソキナーゼによる酵素反応
    と、ATPリサイクル供給反応と、グルコースのリン酸
    化によって生じたグルコース−6−リン酸をさらに別物
    質に変換する酵素反応の処理を同時に行うことを特徴と
    する1,5−アンヒドログルシトールの定量法。
  2. 【請求項2】ATPリサイクル供給反応が、 1.ピルビン酸キナーゼとホスフォエノールピルビン
    酸、 2.アセテートキナーゼとアセチルリン酸、 3.ピルビン酸キナーゼ、ホスフォグリセリン酸ムター
    ゼ、エノラーゼと3−ホスフォグリセリン酸、又は、 4.クレアチンキナーゼとクレアチンホスフェート を使用する酵素反応である請求項1記載の定量法。
  3. 【請求項3】グルコース−6−リン酸を別物質に変換す
    る酵素反応が、グルコース−6−リン酸脱水素酵素、N
    AD(P)とNAD(P)Hを補酵素とする酸化還元酵
    素、該酸化還元酵素の基質およびNAD(P)および/
    またはNAD(P)Hを用いる酵素反応である請求項1
    または2記載の定量法。
  4. 【請求項4】グルコース−6−リン酸を別物質に変換す
    る酵素反応が、グルコースリン酸イソメラーゼを用いる
    方法である請求項1叉は2記載の定量法。
  5. 【請求項5】NAD(P)とNAD(P)Hを補酵素と
    する酸化還元酵素及び該酸化還元酵素の基質が 1.グルタミン酸脱水素酵素と2−ケトグルタル酸とア
    ンモニウム塩、 2.乳酸脱水素酵素とピルビン酸、又は、 3.リンゴ酸脱水素酵素とオキザロ酢酸 である請求項3の定量法。
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