JPH04331279A - 速硬化水性接着剤と接着方法 - Google Patents

速硬化水性接着剤と接着方法

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JPH04331279A
JPH04331279A JP33431390A JP33431390A JPH04331279A JP H04331279 A JPH04331279 A JP H04331279A JP 33431390 A JP33431390 A JP 33431390A JP 33431390 A JP33431390 A JP 33431390A JP H04331279 A JPH04331279 A JP H04331279A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野]  本発明は速硬化水性接着剤と接着方法に関する。詳し
くは特に木材、紙、無機質材料、プラスチック及び金属
等の接着に適した速硬化性接着剤と接着方法に関する。
[従来の技術]  従来、この種の接着剤にはポリビニルアルコール類や
デンプン類をはじめポリ酢酸ビニルエマルジョン、尿素
樹脂、ゴム系樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート系化
合物等が用いられている。
しかしながら、ゴム系樹脂よりなる接着剤を除いていず
れも初期の接着強度が悪く、又、ゴム系樹脂接着剤も多
量の有機溶剤を使用しているため毒性と火災の危険があ
り、かつ又老化し易いという欠点がある。かかる対策と
してイソブチレン−マレインイミド−無水マレイン酸共
重合体とグリオキザールからなる2液型接着剤(特公昭
63−17871号)、アセトアセチル基含有高分子化
合物の水性溶液及び/又は水性エマルジョンとアルデヒ
ド、ポリエチレンイミン又はヒドラジン化合物とからな
る2液型接着剤(特公平1−60190〜60192号
)が提案されている。
[発明が解決しようとする課題]  しかしながら硬化剤としてアルデヒド類、ポリエチレ
ンイミン、ヒドラジン化合物を用いる接着剤は、初期接
着強度は改善されるものの多孔質の被着材内部への含浸
性が大きく、表面部の歩留りが不均一となり初期の接着
力にバラツキを生じる。又、用途によっては該接着剤の
初期接着強度では充分とは言えず、乾燥後の恒久的な接
着強度も不足しがちであり、更なる改善を望む声も聞か
れる。しかるに本出願人は上記欠点を解決した接着剤と
してポリアミノアミド樹脂を硬化剤として用いた接着剤
を開発し出願した。
該接着剤は、2液分別塗布型の速硬化性を有する接着剤
組成物であって、極めて短時間の圧締めで接着強度が発
現し、耐水性、耐久性を満足して、被着材への汚染、劣
化が無く、更に常温で硬化することから、省エネルギー
で作業性が良い等利用価値の高い接着剤であるのだが、 近年の多様化している用途においてはより高度な耐熱性
、耐煮沸性が要求されており、未だ充分な性能を有して
いないのが現状である。
[課題を解決するための手段]  しかるに本発明者等は上記課題を解決するために鋭意
研究を重ねた結果、アセトアセチル基含有ポリビニルア
ルコール系樹脂(以下、AA化PVAと略記する)及び
エポキシ樹脂を含有する水性液からなるA液とポリアミ
ン化合物からなるB液とからなる接着剤及び前記A液及
びB液をそれぞれ被着材に塗布し、ついで塗布面同志を
密着貼り合わせる接着方法を見出し本発明を完成するに
至った。
本発明は上記A液と特定の硬化剤であるB液を接触させ
ることにより極めて短時間に硬化して優れた初期接着強
度が発現すると共に、乾燥後の恒久的接着強度に優れ、 硬化剤の被着材内部への含浸性が少ないため接着力にバ
ラツキを生じることなく常に安定した接着強度を有する
更に本発明においてA液にエポキシ樹脂を配合したこと
により一層高度な耐水性、耐熱性、耐煮沸性が賦与され
、 しかも環境汚染の心配か無いことを特徴とし、該接着剤
の用途分野は非常に拡大された。
以下、本発明について詳述する。
本発明で用いるA液のうちAA化PVAとはポリビニル
アルコール(以下、PVAと略記する)やその誘導体と
ジケテンとを公知の方法で反応して得られる。例えばP
VAを酢酸溶媒中に分散させておき、これにジケテンを
添加する方法、PVAをジメチルホルムアミド、または
ジオキサン等の溶媒にあらかじめ溶解しておき、これに
ジケテンを添加する方法である。またPVAにジケテン
ガスまたは液状ジケテンを直接接触させてAA化PVA
を得る方法も採り得る。AA化PVAを得る際に用いら
れるPVAは特に限定されないが、平均重合度200〜
3500、平均ケン化度30〜99モル%の範囲が好ま
しい。前記のようにして得られたAA化PVAのうち本
発明で用いられるものはアセトアセチル化度が0.5〜
20モル%が適している。
本発明で用いられるAA化PVAは水溶液及び/又は水
性エマルジョンからなり、水溶液の場合1〜30%が適
している。水性エマルジョンを調製するに当たっては特
に限定されるものではないが、■AA化PVAを乳化剤
あるいは保護コロイドとして単量体を乳化重合する、■
合成樹脂の溶液あるいは溶融液をAA化PVAの存在下
で後乳化する、■任意の方法で得られた合成樹脂エマル
ジョンにAA化PVAを添加してより安定なエマルジョ
ンを製造する、以上3つのケースか挙げられる。以下、
各ケースについて具体的に説明する。
■乳化重合による方法 この方法は通常ビニル系化合物の重合体エマルジョンを
製造する場合に好適に実施される。
乳化重合に際しては、水、AA化PVAおよび重合触媒
の存在下にビニル系化合物を一時又は連続的に添加して
、 加熱、撹拌する如き通常の乳化重合法が実施し得る。
AA化PVAの使用量は重合体固形分に対して0.1〜
30重量%、好ましくは2〜20重量%程度が適当であ
る。2重量%以下では充分な効果が得られず、20重量
%以上では使用量の割りには効果が増大しない。該AA
化PVAはエマルジョン重合の開始時、途中、終了後の
いずれの時点においても添加可能であるが、通常は重合
の開始時、又は途中で添加される。
本方法で用いられるビニル系化合物としては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリ
ロニトリル、メタアクリロニトリル、スチレン、エチレ
ン、プロピレン、グリシジルアクリレート、グリシジル
メタクリレート、グリシジルジビニルエーテル、グリシ
ジルビニルエーテル等のグリシジル基含有化合物、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド等のメチロール基含有化合物及びそれらのアルコ
キシ基含有誘導体、アクリルアミド、メタクリルアミド
等のカルボン酸アミド、アクリル酸、メタクリル酸等の
カルボン酸、ジビニルアジペート、ジビニルサクシネー
ト、トリアリルシアヌレート、ジアリルフマレート、ト
リアリルシトレート、ジアリルマレート、ビニルバーサ
テートなどが挙げられ、これらの単独重合あるいは共重
合である。なかんずく酢酸ビニル単独あるいは酢酸ビニ
ルを主体とした共重合が好適である。
乳化重合触媒としては通常の乳化重合に用いられる触媒
を用いる。特にレドックス触媒が好ましく、具体的に例
示すると過酸化水素水、過硫酸アンモニウム、過硫酸カ
リウム各々の単独あるいはメタ重亜硫酸ナトリウム、重
亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、ジメチルアニリン、ホ
ルムアルデヒド亜鉛スルホキシレートあるいはホルムア
ルデヒドナトリウムスルホキシラートとの組合せが挙げ
られる。
またノニオン界面活性剤、イオン界面活性剤もAA化P
VAと併用しうる。更に他の乳化剤、例えばPVA、セ
ルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロースなど)、ポリ
アクリル酸誘導体、(無水)マレイン酸−ビニルエーテ
ル共重合体、(無水)マレイン酸−酢酸ビニル共重合体
、酢酸ビニル−(メタ)アリルスルホン酸(塩)共重合
体ケン化物なども適宜併用できる。
その他通常の乳化重合で用いられる種々の添加剤、調製
剤及び安定化剤として(メタ)重亜硫酸ナトリウムなど
も適宜使用できる。
■後乳化による方法 この方法は、乳化重合によっては製造出来にくい合成樹
脂エマルジョンを調製する場合に好適に実施される。
この方法はAA化PVAを水に溶解し、これに溶液状あ
るいは溶融状の樹脂を滴下し撹拌するか、溶融状態の樹
脂中にAA化PVAの水溶液を滴下し撹拌すればよい。
エマルジョン化に当たり加熱等の必要は特にないが、必
要であれば45〜85℃程度に加熱すれば良い。乳化す
る物質には特に限定はなくウレタン樹脂、尿素−ホルマ
リン初期縮合物、フェノール−ホルムアルデヒド初期縮
合物、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ケテンダイ
マー、シリコン樹脂、ワックス、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等が挙げられる。
AA化PVAの使用量としては要求されるエマルジョン
の樹脂分等によって多少異なるが、通常乳化対象物に対
して0.1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%程
度の範囲から選択される。必要とあれば該樹脂と共にポ
リオキシエチレン−アルキルエーテル型、ポリオキシエ
チレン−アルキルフェノール型、多価アルコールエステ
ル型等の非イオン性活性剤、又は高級アルキルアミン塩
等のカチオン性活性剤を適宜併用することもできる。
又これらの活性剤は乳化対象物の方に混合しておくこと
もできる。尚、乳化する物質としてエポキシ樹脂を用い
ることも可能である。
■後添加による方法 この方法は任意の方法で得られた合成樹脂エマルジョン
にAA化PVAを添加して、安定性をより向上させたり
、増粘の目的で実施される。この際、エポキシ樹脂を添
加することもできる。
対象となるエマルジョンにはスチレン/ブタジエン系エ
マルジョン、シス−1,4ポリイソプレンエマルジョン
、クロロプレンエマルジョン、アクリロニトリル/ブタ
ジエンエマルジョン、ビニルピリジンエマルジョン、メ
チルメタクレート/ブタジエンエマルジョン、ポリウレ
タンエマルジョン、アクリルエステル系エマルジョン、 酢酸ビニル系エマルジョン、エチレン/酢酸ビニル系エ
マルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、ポリスチレン
エマルジョン、ポリエチレンエマルジョン、シリコーン
エマルジョン、ポリブテンエマルジョン、チオコールエ
マルジョンなどが挙げられる。
エマルジョンにAA化PVAを添加する場合、該PVA
を水溶液としてから添加する時にはエマルジョンを室温
にて、撹拌しながらこれに該水溶液を添加するだけでよ
いが、該PVAの粉末を添加する時には、エマルジョン
を撹拌しながら該粉末を添加し、50〜85℃に加温す
れば短時間で均一な混合が終了するので好ましい。
AA化PVAの使用量はおよそエマルジョン固形分に対
して0.1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%の
範囲である。アセトアセチル化度の小さいAA化PVA
を用いる場合は、添加量を多目にし、アセトアセチル化
度の大きいAA化PVAを用いる場合は少目で増粘等の
効果がでる。即ち増粘効果、安定性向上効果はアセトア
セチル化度と添加量にほぼ比例する。従ってこれらの関
係を理解した上で、アセトアセチル化度と添加量を適宜
目的に応じて選択することか望ましい。
エポキシ樹脂とは1分子中に2個以上のエポキシ基を有
する限り分子構造、分子量等に特に制限はなく、例えば
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエー
テル型エポキシ樹脂、グリセリン型エポキシ樹脂、グリ
セリントリエーテル型エポキシ樹脂、脂環状エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ
樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、エポキシ化大豆
油等が挙げることができる。この内特に好ましくは、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、グリセリントリエーテ
ル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂である。
エポキシ樹脂のA液中に含有せしめる添加方法としては
、■液状樹脂の場合には、直接添加して高速撹拌により
強制乳化する方法が、■また固形エポキシ樹脂又は液状
樹脂であっても粘稠な場合には、添加エポキシ樹脂の1
/4〜等量程度の溶解可能な有機溶剤に溶解して添加し
て撹拌を加えて乳化する方法、■予め水溶性高分子及び
界面活性剤を用いて公知の方法において水に乳化分散さ
せたもの、特にAA化PVAにより乳化分散させる方法
が用いられるがこれらの方法に限定されるものではない
これらのエポキシ樹脂の添加量はA液の樹脂分100重
量部当たり通常1〜90重量部、好ましくは3〜60重
量部の範囲が適当である。エポキシ樹脂の添加量が極端
に多すぎると初期接着強度の発現が遅くなるか又は全く
発現しなくなる。又、極端に少なすぎると塗膜の耐水性
、 耐熱性、耐煮沸性の強度が充分に与えられない。
かくして得られたA液にはそのままあるいは必要に応じ
てPVAやその誘導体、デンプン類等の各種水溶性高分
子、又は各種エマルジョン、ラテックス。更に接着強化
の目的で多価金属塩、イソシアネート系化合物、水性ポ
リウレタン、アミノ樹脂。可塑剤、高沸点溶剤等の造膜
助剤。クレー、炭酸カルシウム、タルク、硅酸カルシウ
ム。カオリン、珪藻土等の体質顔料。酸化チタン等の有
色顔料。防腐剤、防虫剤、防錆剤、消泡剤、増粘剤等を
適宜配合して使用される。
次にB液について説明する。
ポリアミン化合物とは一般的にエポキシ樹脂の硬化剤と
して広く用いられているものを指し、化学構造で分類さ
れるエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ビス(2−
アミノエチル)アミン、2,2′−ジアミノジエチルア
ミン、トリエチレンテトラミン、1,2−ビス(2′−
アミノエチルアミン)エタン等の(変性)脂肪族ポリア
ミン、オルト−フェニレンジアミン、メタ−フェニレン
ジアミン、パラ−フェニレンジアミン、トリアミノベン
ゼン、テトラアミノベンゼン、ペンタアミノベンゼン、
ジアミノジフェニルメタン等の(変性)芳香族ポリアミ
ン、1,2,3−トリアミノシクロプロパン等の(変性
)脂環式ポリアミン、3,3′ジメチル−4,4′−ジ
アミノ−ジシクロヘキシルメタン、N−アミノエチルピ
ペラジン等の三級アミン、及びポリアミノアミド樹脂で
あり、これらの1種及び又は2種以上を混合して用いる
ことができる。
この内特に好ましくは、ポリアミノアミド樹脂であって
乾性油、米乾性油、トール油等からの脂肪酸より得られ
るダイマー酸とポリアミンとの縮合物か、ポリカルボン
酸とポリアミンとの縮合物及びその変性物である。
本発明に用いられるポリアミノアミド樹脂は特に限定す
るものではないがアミン価は100〜800、30℃に
おける粘度は0.5〜700ポイズが適している。
該ポリアミノアミド樹脂はそのままあるいは硬化速度を
調節する目的で脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、
脂環式ポリアミン等のポリアミン類、アルコール並びに
フェノール類、酸類、イミダゾール類、ヒドロキシアミ
ン類、スルホンアミド類等の硬化促進剤、レシチン、ラ
ノリン等の防錆剤、防腐剤、増粘剤等を適宜配合して水
溶液及び低級アルコール等の混合溶媒で希釈して使用さ
れる。
本発明によって得られるA、B2液よりなる速硬化水性
接着剤は、A液とB液を予め混合した1液型としても用
いられるが、接着剤の安定性の面で通常は2液型として
用いられる。即ちA液を接着せんとする基材の被着面、 例えば木材等の表面に塗布し、B液を接着せんとする他
の基材の被着面に塗布し、直ちにこの両面を合わせて接
触させ圧締めすると室温で10秒〜10分以内にかなり
の強度にまで接着するので解圧することができ、そのま
ま放置養生すると充分に高い接着強度のものが得られる
初期接着力に優れていると共に恒久的接着力も発揮され
る接着剤の塗布量はA液100重量部(固形分)に対し
てB液0.5〜60部、好ましくは2〜30部(ポリア
ミノアミド樹脂固形分換算)が適当である。
かくして得られる速硬化水性接着剤は木材、合板、パー
ティクルボード、ハードボード等の繊維質材料、スレー
ト板、珪カル板、モルタル、タイル等の無機質材料、メ
ラミン化粧板、ベークライト、塩化ビニル、発泡スチロ
ール等のプラスチック材料、段ボール、板紙、クラフト
紙等の紙質材料等の高速接着に、更に自動車、鉄道車両
、航空機、船舶等の輸送機器用の接着剤、グラフト剤、
セメント混和剤、シール剤等として土木、建築用接着剤
等に幅広く使用できる。
[作用]  本発明の速硬化水性接着剤はA液とB液を被着材の表
面に別々に塗布し、ついで塗布面同志を接触させること
によって硬化反応を起こさせ、僅かの圧締を行うだけで
短時間に強力な接着力を発揮する。故にその作業が迅速
化及び省力化される。しかも、従来の速硬化水性接着剤
に比べ、被着材への汚染、老化が無く、初期接着強度及
び乾燥後の恒久的接着強度、即ち耐水性、耐熱性、耐煮
沸性が特に強く、該接着剤の用途分野が非常に拡大され
産業的利用価値が非常に高い。
[実施例]  以下、実施例を挙げ本発明を具体的に説明する。
尚、以下単に、「部」とあるのは「重量部」を、%とあ
る のは「重量%」を意味する。
実施例1 下記で示すA液及びB液を調製した。
A液 平均重合度1200、ケン化度96.5モル%、アセト
アセチル化度4.9%モルのAA化PVAを用いて以下
の如くしてエマルジョンを得た。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えたセパ
ラブルフラスコに水150部、上記AA化PVA15部
を仕込み加温して完全に溶解した後、酢酸ビニルモノマ
ー10部を仕込み、撹拌しながらフラスコ内の温度を6
7℃に上げた。その間窒素ガスでフラスコ内を置換し、
2%の過硫酸カリウム水3mlを添加して重合を開始し
た。
初期重合を60分間行い、残りの酢酸ビニルモノマー1
10部を3時間にかけて滴下し、その間2%の過硫酸カ
リウム水12mlを連続的に添加しながら全モノマーを
仕込み、後70℃で1時間熟成した後、上記AA化PV
A15%水溶液を120部とデナコールEX313*1
、57部を共に添加混合して得られた水性分散液。
(固形分44%、25℃における粘度7500cps)
*1(ナガセ化成工業株式会社製 グリセロールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(
エポキシ当量141)) B液 ポリアミノアミド樹脂としてトーマイド#255*2の
30%水溶液(25℃における粘度400cps)*2
 富士化成工業株式会社製 上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の下記で示す
諸性質を測定した。結果はまとめて第1表に示す。
圧縮剪断接着試験 [接着条件]  25mm×50mm×10mmの2片の棒材の一方の
接着面にA液を塗布量140g/m2(固形分)になる
ように塗布し、他方にB液60g/m2(ポリアミノア
ミド樹脂)になるように塗布し、両面を接触させて、直
ちに10kgf/cm2で圧締した。ついで第1表に示
す各圧締時間後に解圧し、それぞれ5分間養生後、及び
72時間養生後に試験に供す。
[試験法]  常態;JISK−6852に準ずる。
20℃における圧縮剪断接着力を測定した。
耐温水;JISK−6801に準ずる。
前述の養生後、接着試験片を60℃の温水中に3時間浸
漬した後、室温の水中にさめるまで浸し、ぬれたままの
状態で圧縮剪断強さを測定した。
煮沸繰り返し;JISK−6802に準ずる。
前述の養生後、試験片を沸騰水中に4時間浸漬した後、
60℃の空気中に20時間乾燥し、再び沸騰水中に4時
間浸す。この処理後室温の水中に冷めるまで浸し、ぬれ
たままの状態で圧縮剪断強さを測定した。
耐熱クリープ試験 25mm×250mmの軟質ポリ塩化ビニルシートの接
着面にA液を110g/m2(固形分)になるように塗
布し、他方JASII類ラワン合板の片面にB液を20
g/m2(固形分)になるように塗布した。直ちに両接
着面を接触させて、5kgf/cm2で5分間圧締した
後解圧して3日以上養生させた試験片のポリ塩化ビニル
シートの一端をタテ方向に50mm剥離し、500gの
荷重をかけて、70℃の熱風乾燥機内にセットし、60
分後に剥離した長さを測定した。この場合剥離した長さ
が短いほど耐熱クリープ性が良好であることを示してい
る。
実施例2 下記で示すA液及びB液を調製した。
A液 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(エチレン
含量20%、固形分50%、25℃における粘度530
cps)100部にAA化PVA(平均重合度1700
、ケン化度97モル%、アセトアセチル化度6モル%)
20%水溶液60部を混合して得た水性エマルジョンに
デナコールEX614*1、30部を添加した水性分散
液。
(固形分45.7%、25℃における粘度1500cp
s)*1(ナガセ化成工業株式会社製 ソルビトールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(
エポキシ当量166)) B液 ポリアミノアミド樹脂としてトーマイド#2500*2
21部とポリメルカプタンとしてDion3−800L
C*3 9部をイソプロパノール/水=30/70(重
量比)の混合溶媒70部に溶解した。(固形分30%、
25℃における粘度700cps) (*2 富士化成工業株式会社製 *3 Diamond shamrock chem社
製)上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の諸性質
を実施例1に準じて測定した。結果はまとめて第1表に
示す。
実施例3 下記で示すA液及びB液を調整した。
A液 実施例1のAA化PVA15部を水75部に加熱溶解し
たものに、SBRとして品名DL−612(旭ダウ株式
会社製品)100部、エポキシ樹脂として品名エポニー
ル266S(日本合成化学工業株式会社製品ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂50%エマルジョン)50部、炭
酸カルシウムとしてホワイトンSB(白石カルシウム株
式会社製品)20部を配合した水性分散液。
(固形分423%、25℃における粘度4400cps
)B液 実施例1に同じ 上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の諸性質を実
施例1に準じて測定した。結果はまとめて第1表に示す
実施例4 A液 AA化PVA(重合度500、ケン化度99モル%、ア
セトアセチル化度6.5モル%)の20%水溶液100
部を予め約50℃に加温し、エピコート828(シエル
・ケミカル社製、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂
)50部を徐々に加えながら高速ミキサーで激しくかき
まぜ均一なエポキシ樹脂エマルジョンを得た。
このエマルジョンにPVA(平均重合度1500)ケン
化度88モル%)が樹脂分当たり6%含有する酢酸ビニ
ル−エチレン共重合エマルジョン(エチレン含量18%
、樹脂分50%、25℃における粘度2000cps)
100部を添加混合した(固形分48%、25℃におけ
る粘度15000cps)水性エマルジョン。
B液 ポリアミノアミド樹脂として品名トーマイド#255(
富士化成工業株式会社製)を40部、トリエチレンテト
ラミン10部とを水50部に分散させた水性分散液。
(固形分50%、25℃における粘度1200cps)
上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の諸性質を実
施例1に準じて測定した。結果はまとめて第1表に示す
実施例5 A液 AA化PVA(重合度1700、ケン化度98モル%、
アセトアセチル化度7.1モル%)20%水溶液100
部とエポキシ樹脂として実施例4のエポキシエマルジョ
ン40部、SBR(JSR#0688、日本合成ゴム株
式会社製品)40部を混合した水性エマルジョン(固形
分33%、25℃における粘度7400cps)該水性
エマルジョン100部当たり、ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)(ミリオネートMR、日本ポリウ
レタン工業株式会社製品)10部を使用直前に添加混合
した。
B液 ポリアミノアミド樹脂として品名ポリマイドL−55−
3(アミン価380、三洋化成工業株式会社製品)30
部と2−メチルイミダゾール5部を水65部に溶解した
水性分散液。(固形分35%、25℃における粘度25
00cps) 上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の諸性質を実
施例1に準じて測定した。
結果はまとめて第1表に示す。
実施例6 A液 実施例1に同じ B液 脂肪族ポリアミンとしてジエチレントリアミンの
30%水溶液 上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の諸性質を実
施例1に準じて測定した。結果はまとめて第1表に示す
実施例7 A液 実施例1に同じ B液 芳香族ポリアミンとしてジアミノジフェニルメタ
ンの30%水溶液 上記A液、B液からなる速硬化水性接着剤の諸性質を実
施例1に準じて測定した。結果はまとめて第1表に示す
対照例1 実施例1において、A成分のエポキシ樹脂を含有せず同
例に準じて実験を行った。結果はまとめて第1表に示す
対照例2 実施例2においてA成分のAA化PVAに代えてPVA
(重合度1700、ケン化度97モル%)を用いた以外
は同例に準じて実験を行った。結果はまとめて第1表に
示す。
対照例3 実施例3においてB成分であるポリアミノアミド樹脂に
代えてグリオキザールを用いた以外は同例に準じて実験
を行った。結果はまとめて第1表に示す。
対照例4 実施例4においてB成分であるポリアミノアミド樹脂成
分をトリエチルアミンに変更した以外は同例に準じて実
験を行った。結果はまとめて第1表に示す。
[効果]  本発明の速硬化水性接着剤は初期接着強度に優れ、更
に乾燥後の恒久的接着強度、即ち耐水性、耐熱性、耐煮
沸性が特に強く多分野に渡り使用可能であり産業的利用
価値が非常に高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセトアセチル化ポリビニルアルコール系
    樹脂及び エポキシ樹脂を含有する水性液からなるA液と分子内に
    アミノ基を少なくとも2個以上有するポリアミン化合物
    からなるB液とからなる速硬化水性接着剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載におけるA液及びB液を被着
    材の表面 に別々に塗布し、ついで塗布面同志を密着貼り合わせる
    ことを特徴とする接着方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載におけるポリアミン化合物が
    ポリアミ ノアミド樹脂である速硬化水性接着剤。
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