JPH04307441A - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JPH04307441A
JPH04307441A JP3100412A JP10041291A JPH04307441A JP H04307441 A JPH04307441 A JP H04307441A JP 3100412 A JP3100412 A JP 3100412A JP 10041291 A JP10041291 A JP 10041291A JP H04307441 A JPH04307441 A JP H04307441A
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light absorption
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absorption layer
groove
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由久 宇佐美
Mitsuru Sawano
充 沢野
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光による情報の
記録及び/又は再生が可能な情報記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年において、レーザ光等の高エネルギ
ー密度のビームを用いる情報記録媒体が開発され、実用
化されている。この情報記録媒体は光ディスクと称され
、ビデオ・ディスク、オーディオ・ディスク、さらには
大容量静止画像ファイルおよび大容量コンピュータ用デ
ィスク・メモリーとして使用され得るものである。これ
らの情報記録媒体のうちで、音楽等のオーディオ再生用
としてコンパクトディスク(CD)が広く実用化されて
いる。コンパクトディスクは、製造時に基板上に形成さ
れたピット列からなる情報を再生するためにのみ使用さ
れる。すなわち、コンパクトディスクは、適当なプラス
チック材料を成形してスパイラル状にピットを形成し、
そしてその表面に反射層として金属層を形成することに
より製造される。このように、コンパクトディスクは再
生専用の記録媒体である。
【0003】コンパクトディスクの情報の読み取りは、
ディスクを回転させながらレーザビームを照射すること
により行なわれる。情報はディスク上のピットの有無に
よる反射光量の変化を検知して再生される。再生のみの
コンパクトディスクは、CD規格に基づいて、CDを1
.2〜1.4m/秒の定線速度で回転させながら読み取
る(再生する)ように作られており、信号面内径46m
mおよび信号面外径116mmの範囲内で、トラックピ
ッチ1.6μmにて最大約74分の記録時間を有するこ
とが要求されている。
【0004】また、情報の書き込み(記録)が可能なD
RAW(DirectRead After Writ
e)型の情報記録媒体についても開発され一部実用化さ
れている。このようなDRAW型の情報記録媒体(光デ
ィスク)は、基本構造として、プラスチック、ガラス等
からなる円盤状の透明基板と、この上に設けられたBi
、Sn、In、Te等の金属または半金属からなる記録
層又は色素からなる記録層とを有する。光ディスクへの
情報の記録は、例えば、レーザビームを光ディスクに照
射することにより行なわれ、記録層の照射部分がその光
を吸収して局所的に温度上昇する結果、ピット形成等の
物理的変化あるいは相変化等の化学的変化を生じてその
光学的特性を変えることにより情報が記録される。光デ
ィスクからの情報の読み取り(再生)もまた、レーザビ
ームを光ディスクに照射することなどにより行なわれ、
記録層の光学的特性の変化に応じた反射光または透過光
を検出することにより情報が再生される。
【0005】上記光ディスクへの情報の記録及び再生の
ためのレーザビームの照射は、通常ディスク表面の所定
の位置に行われる。レーザビームを案内して照射予定位
置に正確にたどる(一般にトラッキングと呼ばれる)よ
うにするため、凹溝のトラッキングガイド(プリグルー
ブ)が基板の表面に設けられることが一般的である。
【0006】また、上記のような記録可能な領域の内周
側に、基板上に予めピットが形成されたROM領域が設
けられた情報記録媒体が提案されている(特開平2−4
2652号公報参照)。この情報記録媒体においては、
色素からなるレーザ光吸収層が記録可能領域にのみ設け
られ、プリピットが形成されたROM領域には色素から
なるレーザ光吸収層は設けられていない。その理由は、
プリピットが形成された領域に色素からなるレーザ光吸
収層を設けると、プレピット信号の変調度が小さくなり
ROM領域の情報を実用的に再生することができなくな
るためである。
【0007】本発明者は、プリピット領域に色素からな
る光吸収層を設けても、プリピット領域のピット部の光
吸収層の光学的膜厚とピット間部の光吸収層の光学的膜
厚との差がλ/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)
以下であるように光吸収層を設けることによって、高い
変調度でプリピット信号を再生できることを見出し、プ
リピット領域及びプリグルーブ領域の両方に色素を含む
光吸収層を形成した情報記録媒体について既に特許出願
している(特願平2−191257号参照)。この情報
記録媒体においては、プリグルーブ領域においても、色
素を含む光吸収層の、グルーブ底部の光学的膜厚とラン
ド部の光学的膜厚との差がλ/8(但し、λは再生用レ
ーザ光の波長)以下であり、プリグルーブの深さを浅く
しても光吸収層の表面の溝の深さを十分大きくすること
ができ、そのために記録感度が高く、レーザ光を照射し
て情報を記録した後、変調度の高い再生信号を得ること
ができる。
【0008】プリグルーブ領域にのみ色素を含む光吸収
層を設ける場合には、光吸収層のグルーブ底部の光学的
膜厚がランド部の光学的膜厚よりも大きくなるので、グ
ルーブの深さは一般に40〜400nmの範囲になるよ
うに形成されているが、上記のようにプリグルーブ領域
とプリピット領域との両方に色素を含む光吸収層を設け
る場合には、反射率を高くするためにグルーブの深さを
15〜60nmの範囲のように小さくすることが好まし
い。
【0009】ところで、上記のような情報記録媒体の基
板は一般に、基板の光学的特性、平面性、加工性、取扱
い性、経時安定性および製造コストなどの点から、ポリ
メチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキ
シ樹脂;ポリカーボネート樹脂;アモルファスポリオレ
フィン、ポリエステル等のような熱可塑性樹脂を射出成
形することによって製造される。
【0010】即ち、情報記録媒体の基板のプリグルーブ
領域のグルーブ(溝)又はプリピット領域のピット(穴
)に対応するスパイラル状又は同心円状の凸条が形成さ
れたスタンパを射出成形機のキャビティ内に装着し、基
板用樹脂を射出成形することによって、スタンパの凸条
が転写されてグルーブ又はピットが形成された基板が製
造される。
【0011】スタンパは、一般に、光学的に完全に平坦
な洗浄済みガラス原板にフォトレジスト層を形成し、こ
れにレーザ光を露光して情報信号を記録し、次いで現像
処理をして微細凹凸パターンを形成させる。次いで、こ
の微細凹凸パターン形成面に、真空蒸着、スパッタリン
グ、無電解メッキ等により導電性薄膜を形成させ、この
導電性薄膜にニッケル電鋳を施し、裏面研磨及び内外径
加工を行うことによって製造される。
【0012】ところで、上記のようにプリグルーブ領域
において、色素を含む光吸収層の、グルーブ底部の光学
的膜厚とランド部の光学的膜厚との差を小さくすると、
グルーブ底部の光学的膜厚が小さくなり、基板のグルー
ブ底部の形状が光吸収層の表面即ち光吸収層と反射層と
の界面に反映される度合が大きくなり、その結果、基板
のグルーブ底部のノイズが情報記録媒体の情報再生性能
に及ぼす影響が大きくなり、情報記録媒体のC/Nが低
下する傾向になる。なお、従来のようにグルーブ深さを
大きくし、グルーブ底部の光学的膜厚をランド部の光学
的膜厚よりも非常に大きくした場合は、光吸収層の表面
形状への基板のグルーブ底部の形状の影響は小さいので
特に考慮されなかったのであろうが、その場合は、前記
のように反射率や再生信号の変調度が小さく、プリピッ
ト部に光吸収層を設けることもできない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光を照射して情
報を記録した後、変調度及び反射率が高く、更にC/N
値の高い再生信号を得ることができ、トラッキング特性
が良好な情報記録媒体を提供する。
【0014】また、プリグルーブ形成領域と共に設けら
れたプリピット形成領域にも色素を含む光吸収層が形成
されており、しかもプリピット形成領域からCD規格を
満足する再生信号を得ることができる情報記録媒体を提
供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、プリグルーブ
が形成された円盤状の樹脂製基板上に、レーザ光を照射
して再生用のピットを形成することにより情報の記録が
可能な色素を含む光吸収層が設けられ、更に該光吸収層
上に金属からなる反射層が設けられてなる情報記録媒体
であって、該基板のプリグルーブのグルーブ底部の中心
線平均あらさ(Ra)が0.001μm以下であり、且
つ、グルーブ底部の光吸収層の光学的膜厚とランド部の
光吸収層の光学的膜厚との差がλ/8(但し、λは再生
用レーザ光の波長)以下であることを特徴とする情報記
録媒体。
【0016】本明細書において、中心線平均あらさ(R
a)は、あらさ曲線の中心線の方向の測定長さをLとし
、中心線をX軸とし縦倍率の方向をY軸とし、あらさ曲
線をy=f(x)で表わしたとき、下記式(1)で与え
られる[佐藤健児著、「表面工学概論」(養賢堂発行)
参照]。
【0017】
【数1】
【0018】上記本発明の情報記録媒体の好ましい態様
は以下の通りである。 (1)上記基板のグルーブ底部の中心線平均あらさ(R
a)が、0.0005μm以下であることを特徴とする
上記の情報記録媒体。
【0019】(2)上記基板が、射出成形により製造さ
れたプリグルーブが形成された樹脂製基板のプリグルー
ブ形成面を、基板を溶解し得る溶剤を含む処理液と接触
させることによって得られた基板であることを特徴とす
る上記の情報記録媒体。
【0020】(3)上記基板が、ガラス原板にフォトレ
ジスト層を形成し、これにレーザ光を渦巻状または円環
状に露光し、現像処理をして凸条を形成させ、105℃
以上の温度でポストベークし、次いで電鋳して製造した
スタンパを使用し、射出成形により製造した樹脂基板で
あることを特徴とする上記の情報記録媒体。
【0021】(4)上記プリグルーブが0.2〜1.4
μmの半値幅と、5〜70nmの深さを有することを特
徴とする上記の情報記録媒体。
【0022】(5)上記グルーブ底部の光吸収層の光学
的膜厚とランド部の光吸収層の光学的膜厚との差がλ/
16(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下であるこ
とを特徴とする上記の情報記録媒体。
【0023】(6)上記基板に、更にプリピットが形成
され、プリピット形成領域にも上記光吸収層が設けられ
、ピット部の光吸収層の光学的膜厚とピット間部の光吸
収層の光学的膜厚との差がλ/8(但し、λは再生用レ
ーザ光の波長)以下、好ましくはλ/16以下であるこ
とを特徴とする上記の情報記録媒体。
【0024】(7)上記プリピットが0.2〜1.4μ
mの半値幅と、60〜300nmの深さを有することを
特徴とする上記情報記録媒体。
【0025】(8)上記プリグルーブの深さが、上記プ
リピットの深さよりも、光路長で表わしてλ/16以上
短いことを特徴とする上記情報記録媒体。
【0026】(9)上記反射層の上に、更に保護層が形
成されていることを特徴とする上記情報記録媒体。
【0027】本発明の情報記録媒体は、プリグルーブ(
及び、任意に更にプリグルーブ)が形成された樹脂基板
上に、色素を含む光吸収層及び金属からなる反射層がこ
の順で設けられた基本構成を有する。
【0028】本発明における円盤状の基板の材料として
は、従来の情報記録媒体の基板として用いられている各
種の樹脂材料から任意に選択することができる。基板の
光学的特性、平面性、加工性、取扱い性、経時安定性及
び製造コストなどの点から、基板材料の例としては、ポ
リメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポ
キシ樹脂;ポリカーボネート樹脂;アモルファスポリオ
レフィン及びポリエステルを挙げることができる。好ま
しくは、ポリカーボネート、ポリオレフィン、及びポリ
メチルメタクリレートを挙げることができる。
【0029】本発明においては、上記基板表面には記録
又は再生時のトラッキングを良好に行なうために、プリ
グルーブ(トラッキング用溝)が形成されている。プリ
グルーブの形状は、グルーブの深さ(添付する第1図の
d1 )が5〜70nmの範囲にあり且つグルーブの半
値幅(グルーブの深さの1/2の深さにおけるグルーブ
の幅)が0.2〜1.4μmであるものが好ましく、グ
ルーブの深さが15〜60nmの範囲にあり且つグルー
ブの半値幅が0.3〜0.7μmであるものが更に好ま
しく、グルーブの深さが20〜50nmの範囲にあり且
つグルーブの半値幅が0.35〜0.6μmであるもの
が最も好ましい。アドレッシング、或は線速制御用にグ
ルーブをウォブリングさせても良い。
【0030】上記のような基板は、精密に作られたスタ
ンパ(母型)を使用し、基板用の樹脂材料を射出成形す
ることによって製造することができる。
【0031】本発明の情報記録媒体においては、上記基
板のグルーブ底部の中心線平均あらさ(Ra)が0.0
01μm以下、好ましくは0.0005μm以下である
ことに特徴を有する。グルーブ底部の中心線平均あらさ
は、例えば、走査トンネル顕微鏡を使用してあらさ曲線
を求め、前記の式(1)に従って求めることができる。
【0032】グルーブ底部の中心線平均あらさが上記の
ような樹脂基板は、例えば、射出成形により製造された
プリグルーブが形成された樹脂製基板のプリグルーブ形
成面を、基板を溶解し得る溶剤を含む処理液と接触させ
る方法によって製造することができる。基板のグルーブ
底部が上記処理液と接触することによって、グルーブ底
部の凸部が優先的に溶解し、その結果グルーブ底部が平
滑になり中心線平均あらさが小さくなる。
【0033】この方法で使用する処理液は、基板を溶解
し得る溶剤を含むものであれば特に限定されない。しか
しながら、処理液の基板樹脂に対する溶解力が大き過ぎ
ると、基板に処理液を接触させる際に、短時間で基板の
溶解が急速に進行し、グルーブの深さが大きくなったり
、グルーブの半値幅が大きくなり相対的にランド部が細
くなったり、甚だしい場合はランド部に欠損部が生じた
りする恐れがある。従って、グルーブ底部の中心線平均
あらさの小さい基板を、制御条件の許容範囲を広くし容
易に、且つ再現性良く安定して製造するためには、処理
液の接触温度で処理液の基板樹脂に対する溶解力が、あ
まり大きくないことが好ましい。
【0034】上記処理液の基板樹脂に対する溶解力の適
切な値は、処理液を基板と接触させる方法によっても変
わるので、一律に定めることはできないが、例えば、ス
ピンコート法により回転する基板の面上に処理液を供給
して基板に処理液を接触させる場合には、接触温度にお
いて、処理液の基板樹脂に対する溶解力(本明細書にお
いては、処理液中への基板樹脂の飽和溶解度で表わす)
が、0.01〜10g/mlである処理液が好ましい。
【0035】上記処理液の具体的物質は、樹脂基板の材
料の種類に応じて変わるので一律に特定することはでき
ない。上記処理液は、上記のような溶解力を有する単一
の溶剤であってもよいが、上記溶解力の値から理解され
るように、上記処理液の基板樹脂に対する溶解力は比較
的小さいものであるので、上記処理液は一般に、基板樹
脂の貧溶剤と基板樹脂の良溶剤(一般に、貧溶剤よりも
少量の)との混合物であることが好ましい。このような
混合溶剤を使用する場合には、処理すべき基板のグルー
ブ底部の状態や処理条件に応じて、良溶剤と貧溶剤との
割合を変化させて最適の処理液を調製することができる
という利点もある。
【0036】特定の基板用樹脂に適した上記の単一の溶
剤、良溶剤及び貧溶剤は、文献を参照して又は実験的に
当業者が容易に選定することができる。例えば、基板用
樹脂としてポリカーボネートを使用する場合は、好まし
い良溶剤としては例えば、ジクロロエタン、トリクロロ
エタン、テトラクロロエタン、トルエン、キシレン、ア
セトンなどを挙げることができ、好ましい貧溶剤として
は例えば、エタノール、メタノール、n−プロパノール
、シクロヘキサン、フッ素アルコール、ヘキサン、オク
タン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、エチルエ
ーテルなどを挙げることができる。
【0037】グルーブ底部の中心線平均あらさが上記の
ような樹脂基板を製造するための他の方法は、ガラス原
板にフォトレジスト層を形成し、これにレーザ光を渦巻
状または円環状に露光し、現像処理をして凸条を形成さ
せ、105℃以上の温度でポストベークし、次いで電鋳
して製造したスタンパを使用し、基板樹脂材料を射出成
形して製造する方法である。上記のスタンパは、現像処
理後のポストベークを105℃以上の温度で行なうこと
以外は、従来の方法によって製造されたスタンパである
。従来、上記のポストベークは80〜90℃の温度で2
0分間程度行なわれていたが、ポストベークを105℃
以上の温度で行なって製造したスタンパを使用すること
により、意外にも前記のようなグルーブ底部の平滑度が
良好な樹脂製基板を製造することが可能になった。上記
ポストベークは、105〜150℃の温度で、20分間
〜10時間行なうことが好ましい。
【0038】このようなスタンパを使用して製造した樹
脂製基板は、そのまま本発明の情報記録媒体の基板とし
て使用してもよく、また、前記のような処理液により処
理した後本発明の情報記録媒体の基板として使用しても
よい。
【0039】本発明においては、更に、上記基板表面に
、種々のアプリケーションソフト、アドレス信号などの
情報を予め記録したプリピット(ROM領域)が形成さ
れていてもよい。プリピットの形状は、ピットの深さ(
添付する第2図のd2 )が60〜300nmの範囲に
あり且つピットの半値幅(ピットの深さの1/2の深さ
におけるピットの幅)が0.2〜1.4μmであるもの
が好ましく、ピットの深さが70〜250nmの範囲に
あり且つピットの半値幅が0.3〜1.0μmであるも
のが更に好ましく、ピットの深さが90〜200nmの
範囲にあり且つピットの半値幅が0.4〜0.7μmで
あるものが最も好ましい。
【0040】また、プリピットが形成される場合、プリ
グルーブの深さは、プリピットの深さよりも光路長で表
わしてλ/16(但し、λは再生用レーザ光の波長であ
って、以下の記載において同じである)以上短いことが
好ましく、λ/14以上短いことが更に好ましく、λ/
12以上短いことが特に好ましい。その理由は、プリグ
ルーブの深さを、変調度が十分大きくなるプリピットの
深さと同じように大きくすると、プリグルーブの反射率
が低くなり過ぎるからである。
【0041】プリグルーブと共にプリピットが形成され
た基板は、プリピットを追加して形成することの他は、
プリグルーブのみが形成された基板を製造する場合と同
様にして製造することができる。
【0042】プリグルーブを形成した基板上に、例えば
、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂を含む塗布液を使用し
て、光吸収層を形成するための塗布液中の溶剤から保護
するための耐溶剤層を設けてもよい。
【0043】基板(または耐溶剤層)上には、色素を含
む光吸収層が設けられている。基板側からレーザ光を照
射して光吸収層に再生用のピットを形成することにより
、光吸収層に情報を記録する。従って、基板のプリグル
ーブが形成された領域の光吸収層は、記録層として機能
する。
【0044】本発明に使用される色素は特に限定される
ものではなく、どのようなものでも良い。例えば、シア
ニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン
系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、ア
ズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni,Cr
などの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラ
キノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリ
ン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタ
ン系色素、アミニウム系色素、ジインモニウム系色素、
ニトロソ系色素、ロイコ系色素、クロコニウム系色素、
等々の色素を挙げることができる。
【0045】これらの色素は、ライト・ワンス(WO)
型に限らず、リライタブル(RW)型(又は可逆型)の
ものであってもよい。
【0046】これらの色素のうちでも記録再生用レーザ
ーとして近赤外光を発振する半導体レーザーの利用が実
用化されている点から、700〜900nmの近赤外領
域の光に対する吸収率が高い色素が好ましい。
【0047】特に、シアニン系色素、アズレニウム系色
素及びスクワリリウム系色素が好ましく、シアニン系色
素の中でも、ナフトインドレニン系色素及びイミダゾキ
ノキサリン系色素が好ましい。
【0048】これらの色素は単独でもあるいは二種以上
の混合物として用いてもよい。また、シアニン系色素を
用いる場合に、上記金属錯塩系色素またはアミニウム系
色素又はジインモニウム系色素をクエンチャーとして一
緒に用いることが好ましい。その場合、クエンチャーと
して金属錯塩系色素などを全色素1モルに対して0.0
01〜0.3モルの割合で含むことが好ましい。
【0049】本発明の情報記録媒体においては、光吸収
層のグルーブ底部の光学的膜厚とランド部の光学的膜厚
との差が、λ/8以下であることを特徴とする。また、
本発明の情報記録媒体が基板上に更にプリピットを有す
る場合には、光吸収層のピット部の光学的膜厚とピット
間部の光学的膜厚との差が、λ/8以下であることを特
徴とする。
【0050】本発明の情報記録媒体における光吸収層の
光学的膜厚について、添付する図面を参照して詳細に説
明する。
【0051】第1図は、本発明の情報記録媒体の一実施
例の、プリグルーブ領域における断面の一部を模式的に
示す断面図である。第2図は、本発明の情報記録媒体の
一実施例の、プリピット領域における断面の一部を模式
的に示す断面図である。第3図は、従来公知の情報記録
媒体の、プリグルーブ領域における断面の一部を模式的
に示す断面図である。
【0052】第3図において、プラスチックからなる基
板31の表面に色素からなる光吸収層32が形成され、
光吸収層32の上に金属からなる反射層33が形成され
ている。基板31には、プリグルーブ34が形成されて
いる。光吸収層32は色素をその溶剤に溶解して調製し
た光吸収層形成用溶液をスピンコート法により塗布し乾
燥することによって形成されたものである。プリグルー
ブ34のグルーブ底部36の光吸収層32の膜厚t6 
は、基板31のランド部35の光吸収層32の膜厚t5
 よりも大きくなっている。その結果、光吸収層32の
反射層33との接触面における溝形状の深さがグルーブ
34の深さd3 よりも小さくなり、情報を記録するた
めにレーザ光を照射してプリグルーブ34に記録ピット
を形成したとき、光吸収層32の溝の上部(基板のラン
ド部に対応する部分)と底部との位相差が小さくなるた
めに、記録ピットの変調度が小さくなるという問題があ
った。この問題を解消するために、グルーブの深さを大
きくしている。しかし、グルーブの深さを大きくし過ぎ
るとグルーブ部の反射率が低下するという問題が生じる
【0053】第1図において、プラスチックからなる基
板11の表面に色素からなる光吸収層12が形成され、
光吸収層12の上に金属からなる反射層13が形成され
ている。基板11には、プリグルーブ14が形成されて
いる。光吸収層12は色素を溶剤に溶解して調製した前
記のように特定の性状を有する光吸収層形成用溶液を、
スピンコート法により塗布し乾燥することによって形成
されたものである。プリグルーブ14のグルーブ底部1
6の光吸収層12の光学的膜厚(nr ・t2 )(但
し、nr は光吸収層の屈折率であり、t2 はグルー
ブ底部16の光吸収層12の膜厚である)と、基板11
のランド部15の光吸収層12の光学的膜厚(nr ・
t1 )(但し、nr は光吸収層の屈折率であり、t
1 はランド部15の光吸収層12の膜厚である)との
差は、λ/8以下であるように形成されている。その結
果、光吸収層12の反射層13との接触面における溝形
状の深さはグルーブ14の深さd1 と同じか又は光学
的膜厚でλ/8以下ほど小さくなっており、光吸収層1
2のグルーブ部とランド部とで位相差が大きく記録ピッ
トの変調度が大きいものである。更にnr ・t1 と
nr ・t2 との差を上記のようにすることにより、
グルーブ14の深さd1 を小さくすることが可能とな
りグルーブ部の反射率が大きくなる。
【0054】上記のnr ・t1 とnr ・t2 と
の差は、λ/11以下であることが好ましく、λ/13
以下であることが更に好ましく、λ/16以下であるこ
とがより一層好ましい。
【0055】また、ミラー部の反射率に対するグルーブ
底部の反射率の比率が、70%以上、特に80%以上、
更に特に90%以上にすることが好ましい。ミラー部の
反射率に対するグルーブ底部の反射率の比率を増大させ
るためには、グルーブ部の光路長とランド部の光路長と
の差を小さくすればよい。
【0056】第2図において、プラスチックからなる基
板21の表面に色素からなる光吸収層22が形成され、
光吸収層22の上に金属からなる反射層23が形成され
ている。基板21には、プリピット24が形成されてい
る。光吸収層22は色素を溶剤に溶解して調製した前記
のように特定の性状を有する光吸収層形成用溶液を、ス
ピンコート法により塗布し乾燥することによって形成さ
れたものである。プリピット24のピット部26の光吸
収層22の光学的膜厚(nr・t4 )(但し、nr 
は光吸収層の屈折率であり、t4 はピット部26の光
吸収層22の膜厚である)と、基板21のピット間部2
5の光吸収層22の光学的膜厚(nr ・t3 )(但
し、nr は光吸収層の屈折率であり、t3 はピット
間部25の光吸収層22の膜厚である)との差は、λ/
8以下であるように形成されている。その結果、光吸収
層22の反射層23との接触面における穴形状の深さは
ピット24の深さd2 と同じか又は光学的膜厚でλ/
8以下ほど小さくなっており、光吸収層22のピット部
とピット間部とで位相差が大きくピットの変調度が大き
いものである。その結果、基板のピット形成領域に光吸
収層が形成されていても、基板のピットを高い変調度で
再生することが可能となる。
【0057】上記のnr ・t3 とnr ・t4 と
の差は、λ/11以下であることが好ましく、λ/13
以下であることが更に好ましく、λ/16以下であるこ
とがより一層好ましい。
【0058】本発明の情報記録媒体は、上記光吸収層の
上に更に反射層が形成されたものであるが、上記のよう
な特定された関係の光学的膜厚を有する光吸収層の作用
効果は、反射層が形成されていない情報記録媒体におい
ても同様に奏されるものである。
【0059】基板にプリグルーブとプリピットとの両方
が形成されている場合は、グルーブの深さd1 はピッ
ト部の深さd2 よりも、光路長(n・d:nは基板の
屈折率で、dは深さ寸法である)で表わしてλ/16以
上、特にλ/14以上、更に特にλ/12以上小さいこ
とが好ましい。
【0060】上記光吸収層の、上記ランド部及び上記ピ
ット間部の膜厚は、40〜400nm、特に60〜30
0nm、更に特に80〜250nmであることが好まし
い。
【0061】本発明の情報記録媒体における特定の光学
的膜厚を有する光吸収層、即ち、グルーブ底部の光吸収
層の光学的膜厚とランド部の光吸収層の光学的膜厚との
差がλ/8以下であり、ピット部の光吸収層の光学的膜
厚とピット間部の光吸収層の光学的膜厚との差がλ/8
以下である光吸収層は、下記のような方法によって形成
することができる。
【0062】即ち、プリグルーブ又はプリピット及びプ
リグルーブが形成された円盤状の基板上に、色素を溶剤
に溶解して調製した色素溶液であって、該色素溶液の塗
布温度において該色素溶液から該溶剤を蒸発させること
により色素の析出が始まったときの色素懸濁溶液の体積
の、該色素溶液の元の体積に対する比率として定義され
る濃縮限界が99〜20%である色素溶液を、スピンコ
ート法により塗布して塗膜を形成した後乾燥することに
よって、上記のような光学的膜厚を有する光吸収層を形
成することができる。
【0063】上記の光吸収層形成方法において使用され
る上記の色素溶液は、特定の性状を有するもの、即ち、
濃縮限界が99〜20%である色素溶液である。本明細
書において、「濃縮限界」の用語は、色素溶液の塗布温
度において該色素溶液から該溶剤を蒸発させることによ
り色素の析出が始まったときの色素懸濁溶液の体積の、
該色素溶液の元の体積に対する比率を意味するものとし
て定義される。例えば、色素を溶剤に溶解した色素溶液
を光吸収層を形成するための塗布温度に維持して溶剤を
蒸発させたとき、溶剤の蒸発に伴なってその体積が減少
し、やがて溶解していた色素が析出してくるが、色素の
析出が始まったときの色素溶液(厳密には色素懸濁溶液
である)の体積が、元の色素溶液の体積の90%である
色素溶液を、濃縮限界が90%の色素溶液という。
【0064】従って、色素溶液の濃縮限界は、色素と溶
剤(単一溶剤又は混合溶剤)との組合せ、溶剤を二種以
上の溶剤の組合せとしたときその種類と比率、色素溶液
中の色素の濃度、塗布温度、等々によって変化する。そ
のために、特定の濃縮限界を有する色素溶液を特定の色
素について一律に定めることはできないが、上記のよう
な条件を種々変えて所望の濃縮限界を有する色素溶液を
調製することは、当業者が容易になし得ることである。
【0065】上記の光吸収層形成方法において使用する
色素溶液は、濃縮限界が99〜20%である色素溶液で
あるが、濃縮限界が99〜30%、特に95〜40%、
更に特に90〜50%である色素溶液であることが好ま
しい。色素溶液の濃縮限界が、上記範囲よりも大きいと
光吸収層の膜厚が全体的に不均一になり、また上記範囲
よりも小さいとグルーブ底部とランド部との光吸収層の
光学的膜厚の差及びピット部とピット間部との光吸収層
の光学的膜厚の差が大きくなる。
【0066】上記色素溶液を調製するために使用する溶
剤は、色素溶液の濃縮限界を満足するものである限り、
単一の溶剤であってもよく、二種以上の溶剤の混合溶剤
であってもよい。上記溶剤が混合溶剤である場合、使用
する色素の良溶剤(好ましくは、色素溶液の塗布温度に
おいて使用する色素を2重量%以上溶解し得る溶剤)と
、使用する色素の貧溶剤(好ましくは、色素溶液の塗布
温度において使用する色素を2重量%以上溶解しない溶
剤)との混合物であることが好ましい。その際に、該良
溶剤と該貧溶剤とは相溶性であり、上記塗布温度におい
て該貧溶剤の蒸発速度が該良溶剤の蒸発速度よりも大き
くないことが必要である。一般に該貧溶剤の混合割合を
増大させるほど濃縮限界は大きくなる。
【0067】上記の溶剤としては、ベンゼン、トルエン
、キシレン、エチルベンゼンなどのような芳香族炭化水
素系溶剤;ヘキサン、オクタン、ノナン、シクロヘキサ
ンなどのような脂肪族炭化水素系溶剤;酢酸のような有
機酸系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート、セロ
ソルブアセテートなどのようなエステル系溶剤;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのようなケトン系溶剤;ジクロルメ
タン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム、メチル
クロロホルム、トリクレン、四塩化炭素、テトラクロロ
エチレンなどのようなハロゲン化炭化水素系溶剤;テト
ラヒドロフラン、エチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、ジオキサン、ダイグライムなどのようなエーテル系
溶剤;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、アミルアルコール、ジアセトンア
ルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ベンジルアルコールなどの
ようなアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミドのよう
なアミド系溶剤;2,2,3,3−テトラフロロプロパ
ノールなどのようなフッ素化アルコール、フッ素置換ケ
トン、フッ素置換エステル、フッ素置換アミド、フッ素
置換エーテル、フッ素置換芳香族炭化水素、フッ素置換
脂肪族炭化水素などのようなフッ素系溶剤などを挙げる
ことができる。
【0068】上記の光吸収層形成において、上記色素溶
液が上記限界濃度を満足するものである限り特に限定さ
れるものではないが、その取扱いの便宜上及びスピンコ
ート法により基板状の全体的に均一な膜厚の光吸収層を
形成させるために、上記色素溶液中の上記色素の濃度は
0.5〜15重量%、特に1〜10重量%、更に特に1
.5〜8重量%であることが好ましい。  上記色素溶
液中には、さらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤
滑剤など各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
【0069】結合剤を使用する場合に結合剤としては、
例えばゼラチン、ニトロセルロース、酢酸セルロース等
のセルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなど
の天然有機高分子物質;及びポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化
ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポ
リアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアク
リル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリオレフィ
ン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期
縮合物などの合成有機高分子物質を挙げることができる
【0070】上記色素溶液をスピンコート法により基板
上に塗布するに際しては、それ自体公知の装置及び方法
を使用して行なうことができる。上記色素溶液を、一般
に0〜100℃、特に5〜80℃、更に特に10〜60
℃の温度で塗布することが好ましい。基板の回転数は、
色素溶液を塗布するときは、一般に10〜1000r.
p.m.、特に100〜500r.p.m.にすること
が好ましく、色素塗膜を乾燥するときは、一般に300
〜10000r.p.m.、特に500〜7000r.
p.m.、更に特に700〜4000r.p.m.にす
ることが好ましい。
【0071】本発明の情報記録媒体の光吸収層の上には
更に反射層が設けられる。反射層の材料としてはBe、
B、C、Sc、Rb、Sr、As、Os、Tl、At、
Fr、Ra、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、
Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co
、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、
Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、T
e、Pb、Po、Sn、Bi、Sbなどの金属及び半金
属を挙げることができる。これらの中でもC、Au、Z
n、Cu、Pt、Al、Ni、In及びステンレス鋼が
特に好ましい。これらの物質は単独で用いてもよいし、
あるいは二種以上の組合せでまたは合金として用いても
よい。
【0072】反射層は、たとえば上記光反射性物質を蒸
着、スパッタリングまたはイオンプレーティングするこ
とにより記録層の上に形成することができる。特に、ス
パッタリングによって反射層を成膜することが好ましい
。反射層の層厚は一般には10〜300nm、好ましく
は40〜200nmの範囲にある。
【0073】反射層として貴金属反射層を設けた場合は
、その上にAlなどの金属密着層又は有機物の密着層を
設けることができる。
【0074】この反射層の上に、情報記録媒体全体、特
に光吸収層及び反射層を物理的及び化学的に保護する目
的で保護層を設けてもよい。また、この保護層は、基板
の光吸収層が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を
高めるために設けてもよい。
【0075】保護層に用いられる材料の例としては、無
機物質としては、SiO、SiO2、Si3 N4 、
MgF2 、SnO2 等を挙げることができる。また
、有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、U
V硬化性樹脂等を挙げることができ、好ましくはUV硬
化性樹脂である。
【0076】保護層は、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂などを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち
、この塗布液を塗布し、乾燥することによって形成する
ことができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままも
しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの
塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによ
って保護層を形成することができる。UV硬化性樹脂と
しては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリレートのオリゴマー類、(メタ)ア
クリル酸エステル等のモノマー類等と光重合開始剤等と
の通常のUV硬化性樹脂を使用することができる。これ
らの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV
吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。 保護層の材料としてUV硬化性樹脂を用いることが好ま
しい。
【0077】保護層の層厚は一般には0.1〜100μ
m、好ましくは0.5〜20μmの範囲にある。
【0078】上記以外にも、保護層は、たとえばプラス
チックの押出加工で得られたフィルムを接着層を介して
色素記録層の上にラミネートすることにより形成するこ
とができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布
等の方法により設けられてもよい。
【0079】本発明の情報記録媒体への情報の記録は、
情報記録媒体を定線速度(好ましくは1.2〜2.8m
/秒、特に好ましくは1.2〜1.4m/秒)にて回転
させながら、基板側から該プレグルーブの底部にレーザ
ー光を照射してグルーブ上にある光吸収層に再生用のピ
ットを形成して信号を記録することにより行なう。信号
としてはCDフォーマットのEFM信号を記録すること
が本発明の効果を得る上で好ましい。一般に、記録光と
しては750〜850nmの範囲の発振波長を有する半
導体レーザービームが用いられる。本発明の情報記録媒
体では、10mW以下のレーザーパワーで記録すること
ができる。
【0080】上記の記録後のピットは、基板及び/又は
色素がレーザ光の照射により発熱し、溶融、蒸発、昇華
、変形或るいは変質することにより、基板−色素間に凸
状、波状、凹状等の変化が起こったり、色素内で変化が
起こったり、色素−金属反射層間で変化が起こったりす
るなどの形態のものである。
【0081】上記記録方法により、本発明の情報記録媒
体にCDフォーマット信号などを定線速度で記録を行う
ことにより、信号の変調度、再生C/Nなどの優れた記
録再生特性を得ることができ、さらに記録時のトラッキ
ング性、特にプッシュプル法によるトラッキング性が優
れたものとなる。また本発明の光ディスクは高反射率を
有するので、記録されたCDフォーマット信号を市販の
CDプレーヤーを用いて再生することができる。更にR
OM領域が設けられた本発明の情報記録媒体の場合は、
ROM領域においてもCD規格を満足する高い変調度の
再生信号を得ることができる。
【0082】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を記載す
る。ただし、これらの各例は本発明を制限するものでは
ない。
【0083】[実施例1]直径46mm〜80mmの領
域にEFM信号を記録したプリピット(ピットの半値幅
:0.6μm、ピットの深さ:130nm)が形成され
、直径80nm〜118mmの領域にプリグルーブ(ト
ラックピッチ:1.6μm、グルーブの半値幅:0.5
μm、グルーブの深さ:60nm)が形成された円盤状
のポリカーボネート基板(外径:120mm、内径:1
5mm、厚さ:1.2mm)を用意した。この基板の、
走査トンネル顕微鏡(UNISOKU社製、USM−1
01)を使用して測定し、前記式(1)により求めた、
グルーブ底部の中心線平均あらさ(Ra)は、2×10
−3μmであった。
【0084】この基板を23℃に維持し、その上に、2
,2,3,3−テトラフロロプロパノール95重量部と
ジクロルエタン5重量部との混合処理液(23℃)をス
ピンコート法により基板回転数1000r.p.m.の
速度で10秒間塗布した後、同じ回転数で30秒間乾燥
することによって、基板の表面を処理した。この混合処
理液の23℃での上記ポリカーボネートに対する溶解力
は、2g/mlであった。また、上記と同様にして求め
た、処理された基板のグルーブ底部の中心線平均あらさ
(Ra)は、0.5×10−3μmであった。
【0085】一方、下記構造式(A)を有する色素(A
)を、プロピレングリコールモノエチルエーテルに溶解
して、色素(A)を2.4重量%含有する色素溶液を調
製した。この色素溶液の23℃における限界濃度は70
%であった。
【0086】
【化1】
【0087】この色素溶液を23℃に維持し、23℃の
上記基板上に上記色素溶液をスピンコート法により基板
回転数200r.p.m.の速度で4秒間塗布した後、
回転数700r.p.m.で30秒間乾燥して光吸収層
を形成した。
【0088】形成された光吸収層の上に、480W、タ
ーゲット−基板距離95mm、ガス圧2Pa、レート2
nm/秒の条件下で、AuをDCスパッタリングして膜
厚が100nmのAuからなる反射層を形成した。
【0089】上記反射層上に、保護層としてUV硬化性
樹脂(商品名:3070、スリーボンド社製)をスピン
コート法により回転数1500r.p.m.の速度で塗
布した後、高圧水銀灯にて紫外線を照射して硬化させ、
層厚2μmの保護層を形成した。
【0090】このようにして、基板、色素記録層、反射
層及び保護層からなる情報記録媒体を製造した。
【0091】得られた情報記録媒体について、プリグル
ーブ形成領域では、グルーブ底部の光吸収層の光学的膜
厚、ランド部の光吸収層の光学的膜厚、及びC/N値を
、プリピット形成領域では、ピット部の光吸収層の光学
的膜厚、ピット間部の光吸収層の光学的膜厚、及び11
T変調度を、下記の評価方法により測定した。評価結果
を表1に記載する。
【0092】[実施例2]実施例1において、基板の表
面を処理するための処理液を、2,2,3,3−テトラ
フロロプロパノール90重量部とメチルエチルケトン1
0重量部との混合処理液(23℃におけるポリカーボネ
ートに対する溶解力は、3g/ml)に変えた他は、実
施例1におけると同様にして基板の表面を処理した。処
理された基板のグルーブ底部の中心線平均あらさ(Ra
)は、0.4×10−3μmであった。
【0093】上記のようにして表面処理した基板を使用
した他は実施例1におけると同様にして、基板、色素記
録層、反射層及び保護層からなる情報記録媒体を製造し
た。
【0094】得られた情報記録媒体について、実施例1
に於けると同様にして評価した。評価結果を表1に示す
【0095】[比較例1]実施例1において、処理液に
より基板の表面処理を行なわなかった他は実施例1にお
けると同様にして、基板、色素記録層、反射層及び保護
層からなる情報記録媒体を製造した。
【0096】得られた情報記録媒体について、実施例1
に於けると同様にして評価した。評価結果を表1に示す
【0097】[比較例2]実施例1において、基板の表
面を処理するための処理液を、2,2,3,3−テトラ
フロロプロパノール70重量部とジクロルエタン30重
量部との混合処理液(23℃におけるポリカーボネート
に対する溶解力は、12g/ml)に変えた他は、実施
例1におけると同様にして基板の表面を処理した。処理
された基板のグルーブ底部の中心線平均あらさ(Ra)
は、0.2×10−3μmであった。
【0098】上記のようにして表面処理した基板を使用
した他は実施例1におけると同様にして、基板、色素記
録層、反射層及び保護層からなる情報記録媒体を製造し
た。
【0099】得られた情報記録媒体について、実施例1
に於けると同様にして評価した。評価結果を表1に示す
【0100】[実施例3]フォトレジスト層(シプレー
社製、MP1350J、膜厚120nm)が設けられた
ガラス円板に、プリピット及びプリグルーブをレーザカ
ッティングし、現像処理した後、フォトレジスト層を1
20℃で1時間ポストベークし、常法によりニッケルメ
ッキしてスタンパを作製した。
【0101】このようにして作製したスタンパを使用し
、ポリカーボネートを射出成形して、直径46mm〜8
0mmの領域にEFM信号を記録したプリピット(ピッ
トの半値幅:0.6μm、ピットの深さ:130nm)
が形成され、直径80nm〜118mmの領域にプリグ
ルーブ(トラックピッチ:1.6μm、グルーブの半値
幅:0.5μm、グルーブの深さ:60nm)が形成さ
れた円盤状の基板(外径:120mm、内径:15mm
、厚さ:1.2mm)を製造した。この基板のグルーブ
底部の中心線平均あらさ(Ra)は、0.7×10−3
μmであった。
【0102】上記の基板を使用した他は実施例1におけ
ると同様にして、基板、色素記録層、反射層及び保護層
からなる情報記録媒体を製造した。
【0103】得られた情報記録媒体について、実施例1
に於けると同様にして評価した。評価結果を表1に示す
【0104】[比較例3]実施例3において、スタンパ
を製造する工程での、現像処理したフォトレジスト層の
ポストベークの条件を温度100℃、時間30分間に変
えた他は実施例3におけると同様にしてスタンパを作製
した。
【0105】このようにして作製したスタンパを使用し
た他は実施例3におけると同様にして、射出成形により
ポリカーボネート基板を製造した。この基板のグルーブ
底部の中心線平均あらさ(Ra)は、2×10−3μm
であった。
【0106】上記の基板を使用した他は実施例1におけ
ると同様にして、基板、色素記録層、反射層及び保護層
からなる情報記録媒体を製造した。
【0107】得られた情報記録媒体について、実施例1
に於けると同様にして評価した。評価結果を表1に示す
【0108】[情報記録媒体の評価]上記で得られた情
報記録媒体を、ディスク評価装置(NA:0.5、レー
ザー波長:780nm) 及びEFMエンコーダ(KE
N−WOOD)を用いて、記録する際のレーザーパワー
(記録パワー)を6mW、定線速度:1.3m/秒にて
プレグルーブの底部にEFM記録を行なった。
【0109】(1)グルーブ底部の光吸収層の光学的膜
厚 光吸収層の絶対膜厚を、断面部の超高分解能電子顕微鏡
(株式会社日立製作所製S900)観察によって測定し
、光吸収層の屈折率を、別に形成した色素薄膜の反射率
、透過率、及び絶対膜厚を測定した結果から求め、これ
らの絶対膜厚と屈折率とから光学的膜厚を算出した。
【0110】(2)ランド部の光吸収層の光学的膜厚上
記1)の方法と同様にして求めた。
【0111】(3)グルーブ領域のC/N上記の条件で
記録された情報を、再生パワー0.5mW、定線速度1
.3m/秒の条件で再生し、スペクトルアナライザー(
RBW:10kHz、VBW:100kHz)にてキャ
リヤーとノイズの出力レベルの比(C/N)を測定した
【0112】(4)ピット部の光吸収層の光学的膜厚上
記1)の方法と同様にして求めた。
【0113】(5)ピット間部の光吸収層の光学的膜厚
上記1)の方法と同様にして求めた。
【0114】(6)11T変調度 上記記録されたCDフォーマット信号のうち記録長11
Tの直流再生信号について、信号部分とミラー部(信号
の無い部分)の信号強度を測定し、その変調度(C)を
次式により求めた。 C=[(SH −SL )/SH ]×100(SH:
信号の最大強度、SL:信号の最小強度)
【0115】
【表1】
【0116】表1より明らかなように、実施例の情報記
録媒体は、プリグルーブ形成領域(情報記録領域)でC
/Nが大きく、プリピット形成領域(ROM領域)で変
調度が大きく優れた性能を有するものである。
【0117】これに対して、比較例の情報記録媒体は、
プリピット形成領域(ROM領域)での変調度は実施例
の情報記録媒体と同程度であるものの、プリグルーブ形
成領域でC/Nが著しく小さいものである。
【0118】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体は、レーザ光の照
射によりグルーブ形成領域へ情報を記録した後、C/N
、変調度及び反射率が高く、また、プリピットが追加し
て形成されたものでは、プリピット形成領域へ光吸収層
が形成されていても変調度の高い再生信号を得ることが
できるという、顕著に優れた情報記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施例のプリグルー
ブ領域における断面の一部を模式的に示す断面図である
【図2】本発明の情報記録媒体の一実施例のプリピット
領域における断面の一部を模式的に示す断面図である。
【図3】従来公知の情報記録媒体のプリグルーブ領域に
おける断面の一部を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
11、21、31  基板 12、22、32  光吸収層 13、23、33  反射層 14、34  プリグルーブ 24  プリピット 15、35  ランド部 25  ピット間部 16、36  グルーブ底部 26  ピット部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  プリグルーブが形成された円盤状の樹
    脂製基板上に、レーザ光を照射して再生用のピットを形
    成することにより情報の記録が可能な色素を含む光吸収
    層が設けられ、更に該光吸収層上に金属からなる反射層
    が設けられてなる情報記録媒体であって、該基板のプリ
    グルーブのグルーブ底部の中心線平均あらさ(Ra)が
    0.001μm以下であり、且つ、グルーブ底部の光吸
    収層の光学的膜厚とランド部の光吸収層の光学的膜厚と
    の差がλ/8(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下
    であることを特徴とする情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0578015A1 (en) * 1992-06-17 1994-01-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical information recording medium
EP1852959A1 (de) * 2006-05-05 2007-11-07 HÜTTINGER Elektronik GmbH + Co. KG Stromversorgung für einen Mittelfrequenz-Plasmagenerator
US7692936B2 (en) 2006-05-05 2010-04-06 Huettinger Elektronik Gmbh + Co. Kg Medium frequency power generator

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EP1852959A1 (de) * 2006-05-05 2007-11-07 HÜTTINGER Elektronik GmbH + Co. KG Stromversorgung für einen Mittelfrequenz-Plasmagenerator
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