JPH04303172A - 穴あき板及び穴あき板を装備した燃料噴射弁 - Google Patents

穴あき板及び穴あき板を装備した燃料噴射弁

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JPH04303172A
JPH04303172A JP4010890A JP1089092A JPH04303172A JP H04303172 A JPH04303172 A JP H04303172A JP 4010890 A JP4010890 A JP 4010890A JP 1089092 A JP1089092 A JP 1089092A JP H04303172 A JPH04303172 A JP H04303172A
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atomization
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ユルゲン　ブーフホルツ
Martin Maier
マイアー マルティン
Jiri Marek
イーリ　マレク
Hans-Peter Trah
トラー ハンス−ペーター
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Robert Bosch GmbH
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも１つの霧化
ポートを有する単結晶質珪素製の穴あき板並びに、燃料
噴射弁のノズル本体の弁座面の下流側に配置されていて
少なくとも１つの霧化ポートを有しかつ単結晶質珪素か
ら構成された穴あき板を備えた内燃機関の燃料噴射装置
用の燃料噴射弁に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】弁座の下流側に配置された珪素製ノズル
小板を備えた燃料噴射弁は欧州特許出願公告第０３５４
６５９号明細書に基づいて公知であり、前記珪素製ノズ
ル小板は、流動方向に拡がる霧化ポートを有している。 該霧化ポートによって紐状の噴射流が発生されるが、燃
料の霧化作用が比較的不良であるので、申し分なく均質
な空燃混合気の形成は保証されていない。
【０００３】燃料の良好な霧化を可能にする扁平噴射流
又は扇形噴射流の発生はドイツ連邦共和国特許出願公開
第３９０４４４６号明細書に基づいて公知である。この
場合穴あき板にはそれぞれ１つの霧化ポートに開口する
少なくとも１つの細長い圧刻部が設けられている。しか
しながら、可能な限り狭い寸法トレランスを有する圧刻
部を得ようとするためには製作に手間がかかり製作時間
も著しく大であり、従って公知の前記穴あき板の製作に
は高い経費がかかることは必至である。それのみならず
大量生産において圧刻部の狭いトレランスを維持するこ
とは困難である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、穴あ
き板の少なくとも１つの凹設部をそれぞれ１つの調量ポ
ートに開口させることに基づいて、扁平噴射流の形成を
可能にし、こうして放出される燃料の霧化を著しく改善
することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の構成手段は、少なくとも１つの霧化ポートを有する
単結晶質珪素製の穴あき板において、穴あき板が上端面
に、エッチングによって成形された少なくとも１つの細
長い凹設部を有し、該凹設部が、前記穴あき板の下端面
にまで延びるエッチングによって成形された夫々１つの
霧化ポートと部分的に重なり合っている点にある。
【０００６】珪素製の穴あき板に細長い凹設部と霧化ポ
ートとをエッチングによって構成することは高い製作精
度を可能にする。本発明の穴あき板は、狭いトレランス
が要求される場合でも製作に要する手間と時間が僅かで
あるので、簡単かつ低廉な方式で製作することができる
。半導体技術において慣用されている製作法、つまりバ
ッチ処理法によって多数の穴あき板を同時に製作するこ
とが可能である。
【０００７】細長い凹設部及び霧化ポートの幾何学的形
状を変化することによって、要するに例えば細長い凹設
部及び霧化ポートの断面積及び／又はエッチング深さを
変化することによって、噴射流角度及び霧化角度の大き
さに影響を及ぼすことが可能である。
【０００８】また本発明は、燃料噴射弁のノズル本体の
弁座面の下流側に配置されていて少なくとも１つの霧化
ポートを有しかつ単結晶質珪素から構成された穴あき板
を備えた内燃機関の燃料噴射装置用の燃料噴射弁にも関
し、その特徴とするところは、穴あき板が弁座面寄りの
上端面に、エッチングによって成形された少なくとも１
つの細長い凹設部を有し、該凹設部が、前記穴あき板の
下端面にまで延びるエッチングによって成形されたそれ
ぞれ１つの霧化ポートと部分的に重なり合っている点に
ある。
【０００９】燃料噴射弁をこのように構成することによ
って、燃料を特に微細に霧化して放出し、こうして特に
均質な空燃混合気の形成を可能にするという利点が得ら
れる。珪素製穴あき板のエッチングによって少なくとも
１つの細長い凹設部とこれに対応した霧化ポートを形成
することは燃料噴射弁の簡便かつ低廉な製作を可能にす
る。
【００１０】従属請求項に記載した構成手段によって請
求項１に記載した穴あき板及び請求項１１に記載した燃
料噴射弁の有利な実施態様と改善が可能である。
【００１１】穴あき板及び燃料噴射弁を特に簡便かつ低
廉に製作するためには、少なくとも１つの細長い凹設部
が穴あき板の上端面を起点として、また少なくとも１つ
の霧化ポートが前記穴あき板の下端面を起点として両面
から異方性エッチングによって成形されているのが有利
である。
【００１２】少なくとも１つの細長い凹設部が、互いに
向き合っていて霧化ポートの方向に延びる２つの縦辺面
を有し、穴あき板の上端面と相俟って形成される前記縦
辺面の縦方向エッジが互いに平行にかつ前記凹設部の縦
軸線に平行に延びており、少なくとも１つの霧化ポート
が四角形に構成されており、かつ、前記細長い凹設部の
縦軸線が、前記霧化ポートの２つの対向した角隅部を互
いに連結する、前記四角形霧化ポートの対角線に平行に
延びているのが特に有利である。これによって燃料は扁
平噴射流状にかつ特に微細に霧化されて霧化ポートから
放出される。
【００１３】このために細長い凹設部の互いに向き合っ
ている両縦辺面は互いに平行にかつ穴あき板の上端面に
対しては垂直に延びており、かつ両縦辺面の縦方向エッ
ジは、穴あき板の上端面と相俟って形成される、細長い
凹設部のすべてのエッジの最大長さを有しているのが有
利である。
【００１４】穴あき板は２つの並列して配置された細長
い凹設部を有し、各凹設部にはそれぞれ１つの霧化ポー
トを配設するのが有利である。このような穴あき板は、
２つの入口弁を備えた内燃機関の燃料噴射装置用の燃料
噴射弁のために特に好適である。
【００１５】
【実施例】次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説す
る。
【００１６】図１には、例えば混合気圧縮−外部点火式
内燃機関の燃料噴射装置のために使用可能な、第１実施
例による穴あき板を有する燃料噴射弁が部分的に示され
ている。燃料噴射弁のノズル本体３は弁縦軸線１に同心
的に、段付きの通流口７を有している。該通流口７内に
弁閉鎖体９が配置されている。例えば下流側で円錐形に
先細を成しているシール区域１１として構成された、弁
閉鎖体９の下流側端部は、前記段付きの通流口７の例え
ば流動方向に円錐形に先細を成している弁座面１３と協
働する。該弁座面１３の上流側に構成された、通流口７
のガイド部１５は、弁閉鎖体９の少なくともガイド区域
１６を案内するために役立つ。
【００１７】弁閉鎖体９の軸方向運動、これに伴う燃料
噴射弁の開弁・閉弁運動は例えば公知のように機械式又
は電磁式に行なわれる。
【００１８】弁座面１３には下流側方向で、通流口７の
、例えば円筒形の流動部１７、流動方向に拡径する移行
部１９並びに受容部２１が接続しており、該受容部の周
壁は弁縦軸線１に平行に延びている。前記受容部２１内
には穴あき板２３が、受容部２１の周壁によって緊密に
囲まれるように配置されている。
【００１９】穴あき板２３を損傷から防護するために、
ノズル本体３の下流側端部には保護キャップ２５が配置
されており、該保護キャップは円筒部２７でもってノズ
ル本体３の下流側端部範囲の周面を取囲み穴あき板２３
の下流側では半径方向内向き部２９でもって、弁座面１
３から離反した方の、穴あき板２３の下端面３１に接触
している。保護キャップ２５は係止継手３３によってノ
ズル本体３の周面に保持されている。しかし金属性の保
護キャップ２５をレーザ溶接によってノズル本体３の周
面に固定しておくことも可能である。
【００２０】穴あき板２３は、弁座面１３寄りの上端面
３５でもって、段付き通流口７の、穴あき板に対面して
いて前記受容部２１を起点として半径方向内向きに延び
る保持段部３７に接触している。
【００２１】穴あき板２３は単結晶質珪素から構成され
ている。図２では図１の矢印Ｘの方向に見た穴あき板２
３の平面図が、また図３では図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に
沿って断面した穴あき板の断面図が示されている。穴あ
き板２３には、その上端面３５を起点として例えば異方
性エッチングによって少なくとも１つの細長い凹設部３
９が成形されており、該凹設部は下端面３１の方に向か
って穴あき板２３内へ扁平底４３に達するまで延びてい
る。例えば１つの細長い凹設部３９は部分的に霧化ポー
ト４１と交差しており、該霧化ポートは穴あき板２３の
下端面３１に達するまで延びており、従って凹設部３９
と霧化ポート４１とは相俟って、穴あき板２３を貫通す
る１つの流動通路を形成する。霧化ポート４１は例えば
穴あき板２３の下端面３１を起点として異方性エッチン
グによって形成されている。このような穴あき板２３の
製造コストを低下させるために同一の共通の作業段階で
穴あき板の両面から異方性エッチングを施すことによっ
て細長い凹設部３９と霧化ポート４１とを同時に形成す
ることも可能である。これによって細長い凹設部３９に
とっても、また霧化ポート４１にとっても同一のエッチ
ング深さが、従って弁縦軸線１の方向で同一の延在寸法
が生じる。
【００２２】細長い凹設部３９は上端面３５に長方形の
開口横断面を有し、該開口横断面は、穴あき板２３の下
端面３１寄りで前記細長い凹設部３９の底部４３に至る
まで先細になっている。細長い凹設部３９の周壁は、弁
縦軸線１に対して斜向して延びる夫々２つの縦辺面４５
と横辺面４７とによって形成される。両縦辺面４５は穴
あき板２３の上端面３５と相俟ってそれぞれ縦方向エッ
ジ４９を、また両横辺面４７はそれぞれ横方向エッジ５
１を形成し、しかも両縦方向エッジ４９は互いに平行に
、また両横方向エッジ５１は互いに平行に延在している
。図１乃至図３に示した第１実施例では縦方向エッジ４
９は細長い凹設部３９の横方向エッジ５１よりも大きな
エッジ長さを有している。縦方向エッジ４９に平行に細
長い凹設部３９は縦軸線５３を有し、かつ該縦軸線に対
して直交する方向で前記横方向エッジ５１に平行に延び
る横軸線５５を有し、しかも縦軸線５３も横軸線５５も
共に細長い凹設部３９の対称軸線のように延びており、
かつ、縦軸線５３と横軸線５５とは例えば弁縦軸線１の
１点で交わっている。細長い凹設部３９の底部４３を起
点として、例えば長方形の霧化ポート４１が、例えば前
記細長い凹設部３９に対して同心的に穴あき板２３の下
端面３１の方に向かって延びている。その場合霧化ポー
ト４１の横断面は流動方向に拡張している。
【００２３】霧化ポート４１は、互いに対面した２つの
縦辺面５８を有し、両縦辺面は穴あき板２３の下端面３
１と相俟ってそれぞれ１つの縦方向エッジ５７を形成し
ている。霧化ポート４１の縦方向エッジ５７は細長い凹
設部３９の縦軸線５３に平行に延びかつ細長い凹設部３
９の縦方向エッジ４９よりも著しく短いエッジ長さを有
し、この場合細長い凹設部３９の縦方向エッジ４９のエ
ッジ長さと霧化ポート４１の縦方向エッジ５７のエッジ
長さとの比は約１．５：１〜１０：１である。縦方向エ
ッジ５７に直角な方向に、霧化ポート４１の横辺面６１
の、下端面３１によって形成された横方向エッジ６０が
延びている。横方向エッジ６０は製作上の理由から、細
長い凹設部３９の横方向エッジ５１よりも幾分大きな、
例えば５〜３０μｍ大きなエッジ長さを有している。霧
化ポート４１の横方向エッジ６０は、横方向エッジ５１
よりも最大限で２倍大きなエッジ長さを有することがで
きる。これによって霧化ポート４１の縦辺面５８の範囲
において細長い凹設部３９と霧化ポート４１とが部分的
に重なることによって、弁縦軸線１の方向で細長い凹設
部３９の縦辺面４５の寸法が減少され、こうして霧化ポ
ート４１から噴出する際に横軸線５５の方向での燃料噴
射流の偏向が少なくなる。
【００２４】図４〜図６に示した第２実施例では同一の
同等作用の構成部分には、図１〜図３の場合と同一の符
号を付した。穴あき板２３は、間隔をおいて互いに並列
的に位置する２つの細長い凹設部３９を有し、両凹設部
は、それぞれ１つの霧化ポート４１と部分的に交わって
いる。この場合両方の細長い凹設部３９は、両縦軸線５
３が互いに平行に共通線上で延びるように配置されてい
る。この場合も細長い凹設部３９と霧化ポート４１は、
図１〜図３に示した第１実施例の場合とまったく同様に
構成されている。図４〜図６では本発明の穴あき板の機
能態様を判り易くするために、燃料の流動経過線が矢印
５６で略示されている。細長い凹設部３９と霧化ポート
４１の幾何学的形状によって、図４〜図６に示したよう
に、燃料の流れ５６が変向される。細長い凹設部３９の
範囲では燃料の流れ５６は底部４３の方向に変向される
ので、縦軸線５３の方向で相互方向に向かって流れる燃
料の２つの流れ半部は霧化ポート４１を介して互いに衝
突する。細長い凹設部３９が、狭い横断面を有する霧化
ポート４１へ移行しかつ流れ半部の衝突によって、燃料
流５６は霧化ポート４１から噴出する際に、破線５９で
示したように、横軸線５５の方向で扁平噴射流状に拡散
して霧化される。前記破線５９で示した扁平噴射流状に
放射される燃料流は、霧化が特に微細であるという利点
を有している。
【００２５】凹設部３９と霧化ポート４１の幾何学的形
状を変化することによって、要するに細長い凹設部３９
と霧化ポート４１のエッチング深さと断面積寸法とを変
化することによって、破線５９で示した扁平噴射流の形
状及び霧化角度の大きさを任意に左右することができる
。
【００２６】細長い凹設部３９の底部４３の寸法６３が
穴あき板２３の縦軸線５３の方向で変化されると、破線
５９で示した扁平噴射流の幅６５も穴あき板２３の横軸
線５５の方向で変化され、ひいては霧化角度の大きさも
変化される。
【００２７】図４〜図６に示した第２実施例による穴あ
き板は各シリンダ当り２つの入口弁を有する内燃機関用
燃料噴射弁で使用するのに特に適し、この場合破線５９
に相応した各扁平噴射流はそれぞれ１つの入口弁に対応
している。
【００２８】また該穴あき板には３つ又はそれ以上の細
長い凹設部３９と霧化ポート４１とを設けることも可能
である。
【００２９】図７及び、この図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ
線に沿って断面した図８において示した第３実施例の穴
あき板２３も、第２実施例による穴あき板と同様に、互
いに並列した２つの細長い方形状の凹設部３９を有し、
両凹設部はそれぞれ１つの方形状の霧化ポート４１と部
分的に重なっている。図１乃至図６に示した構成部分に
等しいかつ同等の作用を有する構成部分には同一の符号
を付した。第１及び第２実施例とは異なって第３実施例
では、細長い凹設部３９と霧化ポート４１とは互いに同
心的には成形されていない。左手の霧化ポート４１は左
手の細長い凹設部３９の中心に対して左の方にずらされ
ており、また右手の霧化ポート４１は右手の細長い凹設
部３９の中心に対して右の方にずらされている。これに
よって細長い凹設部３９に対して非対称的に位置してい
る２つの霧化ポート４１から放出される両方の扁平噴射
流は、図７において破線５９によって示したように、各
横軸線５５に対して非対称的に相互に離反した方向にず
らされることになる。破線５９によって示したように扁
平噴射流は、横軸線５５から離反して、霧化ポート４１
を縦軸線５３に沿ってずらした方の、前記凹設部の側へ
偏向される。２つの発散する扁平噴射流を形成する本実
施例が有利であるのは、燃料の両扁平噴射流の不都合な
混合、ひいては好ましからぬ相互影響が効果的に回避さ
れるからである。
【００３０】図９乃至図１３には穴あき板の本発明によ
る第４実施例が示されている。図１乃至図８に示した構
成部分に等しいかつ同等の作用を有する構成部分には同
一の符号を付した。図９に示した穴あき板２３は単結晶
質珪素から成りかつ幾何学的に合同の例えば２つの細長
い凹設部３９を有している。両凹設部３９は、相互間隔
をおいて配置されておりかつ穴あき板２３の下端面３１
寄りでそれぞれ部分的に方形状の霧化ポート４１と交わ
っており、その場合両霧化ポート４１も幾何学的に合同
の寸法を有している。図１０は図９のＸ−Ｘ線に沿った
断面図、図１１は図９のＸＩ−ＸＩ線に沿った断面図、
図１２は図９のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿った断面図、また
図１３は図９のＸＩＩＩ−ＸＩＩＩ線に沿った断面図で
ある。細長い両凹設部３９は、図９に示した穴あき板２
３の平面図から判るように、上端面３５に六角形の開口
横断面を有し、該開口横断面は、穴あき板２３の下端面
３１寄りで細長い凹設部３９の底部４３の方に向かって
テーパを成している。
【００３１】前記の細長い凹設部３９の周壁は、穴あき
板２３の上端面３５に対して垂直に延びる２つの縦辺面
４５と弁縦軸線１に対して斜向して延びる４つの横辺面
４７とによって形成されており、この場合それぞれ２つ
の横辺面４７は互いに境を接し合っている。前記縦辺面
４５は穴あき板２３の上端面３５と相俟ってそれぞれ１
つの縦方向エッジ４９を、また前記横辺面４７はやはり
前記上端面３５と相俟って夫々１つの横方向エッジ５１
を形成している。両縦方向エッジ４９及び夫々２つの互
いに対向した横方向エッジ５１は互いに平行に延びてい
る。図示の第４実施例では縦方向エッジ４９は横方向エ
ッジ５１よりも著しく大きなエッジ長さを有している。 互いに境を接し合った横辺面４７の両横方向エッジ５１
は互いに直角を形成しかつ等しい長さを有している。前
記横方向エッジ５１の他端部は細長い凹設部３９の縦方
向エッジ４９に鈍角を成して接している。細長い凹設部
３９は縦方向エッジ４９に平行に縦軸線５３と、該縦軸
線に対して直交する横軸線５５を有し、前記縦軸線と横
軸線は、細長い凹設部３９の対称軸線を成すように延び
ている。縦軸線５３と横軸線５５とは細長い凹設部３９
の中心点で交わっている。
【００３２】細長い凹設部３９の底部４３を起点として
四角形、例えば長方形又は正方形の霧化ポート４１が前
記凹設部３９に対して同心的に穴あき板２３の下端面３
１の方に向かって延びている。この場合該霧化ポート４
１の横断面積は流動方向に拡張している。細長い凹設部
３９と霧化ポート４１とは本実施例では、該凹設部３９
の縦軸線５３が、霧化ポート４１の対向した２つの角隅
部を互いに連結する正方形霧化ポート４１の対角線６７
に平行にかつ例えば該対角線と合致して延びるように配
置されている。
【００３３】細長い凹設部３９と、底部４３の方へ部分
的にしか開いていない正方形の霧化ポート４１との協働
によって穴あき板２３の六角形開口横断面が生じる。
【００３４】細長い凹設部３９と霧化ポート４１の形状
によって、斜向した横辺面４７と底部４３において燃料
の流れは変向させられる。細長い凹設部３９の範囲にお
いて底部４３に沿っての変向によって、縦軸線５３の方
向で相互の方に向かって流動する２つの燃料流半部は互
いに衝突する。底部４３の範囲で細長い凹設部３９が霧
化ポート４１へ移行しかつ両燃料流半部が互いに衝突す
ることによて燃料流は扁平噴射流状に拡張され、こうし
て燃料の特に微細な霧化効果が得られる。
【００３５】最初の３つの実施例の場合のように、この
第４実施例の場合も細長い凹設部３９及び霧化ポート４
１の幾何学的な形状を変化すること並びに前記凹設部と
霧化ポートの相互位置を変化することによって扁平噴射
流の形状と方向及び燃料の霧化角度の大きさに影響を及
ぼすことが可能である。
【００３６】本発明の穴あき板２３もしくは該穴あき板
２３を装備した燃料噴射弁は、放出された燃料を極めて
微細に霧化することができる。珪素製穴あき板にエッチ
ングによって細長い凹設部３９と霧化ポート４１とを構
成することによって、低廉な製作費にも拘らず高い製作
精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施例によって構成された穴あき板を有す
る燃料噴射弁部分の縦断面図である。
【図２】図１の矢印Ｘの方向に見た第１実施例による穴
あき板の平面図である。
【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図である
。
【図４】第２実施例による穴あき板の平面図である。
【図５】図４のＶ−Ｖ線に沿った断面図である。
【図６】図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図であり、図
４乃至図６には燃料の流動経過と噴射流が略示されてい
る。
【図７】燃料の流動経過と噴射流形成とを略示した第３
実施例による穴あき板の平面図である。
【図８】図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線に沿った断面図で
ある。
【図９】第４実施例による穴あき板の平面図である。
【図１０】図９のＸ−Ｘ線に沿った断面図である。
【図１１】図９のＸＩ−ＸＩ線に沿った断面図である。
【図１２】図９のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿った断面図であ
る。
【図１３】図９のＸＩＩＩ−ＸＩＩＩ線に沿った断面図
である。
【符号の説明】

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】　　少なくとも１つの霧化ポートを有する
    単結晶質珪素製の穴あき板において、穴あき板（２３）
    が上端面（３５）に、エッチングによって成形された少
    なくとも１つの細長い凹設部（３９）を有し、該凹設部
    が、前記穴あき板（２３）の下端面（３１）にまで延び
    るエッチングによって成形された夫々１つの霧化ポート
    （４１）と部分的に重なり合っていることを特徴とする
    、穴あき板。
  2. 【請求項２】　　少なくとも１つの細長い凹設部（３９
    ）が穴あき板（２３）の上端面（３５）を起点として、
    また少なくとも１つの霧化ポート（４１）が前記穴あき
    板の下端面（３１）を起点として両面から異方性エッチ
    ングによって成形されている、請求項１記載の穴あき板
    。
  3. 【請求項３】　　少なくとも１つの細長い凹設部（３９
    ）が、互いに向き合っていて霧化ポート（４１）の方向
    に延びる２つの縦辺面（４５）を有し、穴あき板（２３
    ）の上端面（３５）と相俟って形成される前記縦辺面の
    縦方向エッジ（４９）が互いに平行にかつ前記凹設部（
    ３９）の縦軸線（５３）に平行に延びており、少なくと
    も１つの霧化ポート（４１）が四角形に構成されており
    、かつ、前記細長い凹設部（３９）の縦軸線（５３）が
    、前記霧化ポート（４１）の２つの対向した角隅部を互
    いに連結する、前記四角形霧化ポート（４１）の対角線
    （６７）に平行に延びている、請求項１記載の穴あき板
    。
  4. 【請求項４】　　細長い凹設部（３９）の互いに向き合
    っている両縦辺面（４５）が互いに平行にかつ穴あき板
    （２３）の上端面（３５）に対しては垂直に延びている
    、請求項３記載の穴あき板。
  5. 【請求項５】　　縦辺面（４５）の縦方向エッジ（４９
    ）が、穴あき板（２３）の上端面（３５）と相俟って形
    成される、細長い凹設部（３９）のすべてのエッジの最
    大長さを有している、請求項３又は４記載の穴あき板。
  6. 【請求項６】　　少なくとも１つの細長い凹設部（３９
    ）が霧化ポート（４１）の方に向かって先細に成ってい
    る、請求項１から５までのいずれか１項記載の穴あき板
    。
  7. 【請求項７】　　少なくとも１つの霧化ポート（４１）
    が、穴あき板（２３）の下端面（３１）の方に向かって
    拡張している、請求項１から６までのいずれか１項記載
    の穴あき板。
  8. 【請求項８】　　穴あき板（２３）が、それぞれ１つの
    霧化ポート（４１）を有する互いに並列に配置された２
    つの細長い凹設部（３９）を備えている、請求項１から
    ７までのいずれか１項記載の穴あき板。
  9. 【請求項９】　　細長い凹設部（３９）と霧化ポート（
    ４１）とが互いに同心的に構成されている、請求項１か
    ら８までのいずれか１項記載の穴あき板。
  10. 【請求項１０】　　細長い凹設部（３９）と霧化ポート
    （４１）が互いに非対称的に構成されている、請求項１
    から９までのいずれか１項記載の穴あき板。
  11. 【請求項１１】　　燃料噴射弁のノズル本体の弁座面の
    下流側に配置されていて少なくとも１つの霧化ポートを
    有しかつ単結晶質珪素から構成された穴あき板を備えた
    内燃機関の燃料噴射装置用の燃料噴射弁において、穴あ
    き板（２３）が、弁座面（１３）寄りの上端面（３５）
    に、エッチングによって成形された少なくとも１つの細
    長い凹設部（３９）を有し、該凹設部が、前記穴あき板
    （２３）の下端面（３１）にまで延びるエッチングによ
    って成形されたそれぞれ１つの霧化ポート（４１）と部
    分的に重なり合っていることを特徴とする、穴あき板を
    備えた燃料噴射弁。
  12. 【請求項１２】　　穴あき板（２３）の少なくとも１つ
    の細長い凹設部（３９）が、互いに向き合っていて霧化
    ポート（４１）の方向に延びる２つの縦辺面（４５）を
    有し、前記穴あき板（２３）の上端面（３５）と相俟っ
    て形成される該縦辺面の縦方向エッジ（４９）が互いに
    平行にかつ前記細長い凹設部（３９）の縦軸線（５３）
    に平行に延在し、前記霧化ポート（４１）が四角形に構
    成されており、かつ前記細長い凹設部（３９）の縦軸線
    （５３）が、前記霧化ポート（４１）の対向した２つの
    角隅部を互いに連結する四角形霧化ポート（４１）の対
    角線（６７）に平行に延在している、請求項１１記載の
    燃料噴射弁。
  13. 【請求項１３】　　細長い凹設部（３９）の互いに向き
    合った両縦辺面（４５）が互いに平行にかつ穴あき板（
    ２３）の上端面（３５）に対して垂直に延びている、請
    求項１２記載の燃料噴射弁。
  14. 【請求項１４】　　縦辺面（４５）の縦方向エッジ（４
    ９）が、穴あき板（２３）の上端面（３５）と相俟って
    形成される、細長い凹設部（３９）のすべてのエッジの
    最大長さを有している、請求項１２又は１３記載の燃料
    噴射弁。
  15. 【請求項１５】　　穴あき板（２３）が、夫々１つの霧
    化ポート（４１）を有する、互いに並列して配置された
    ２つの細長い凹設部（３９）を備えている、請求項１１
    から１４までのいずれか１項記載の燃料噴射弁。
  16. 【請求項１６】　　穴あき板（２３）の細長い凹設部（
    ３９）と霧化ポート（４１）とが互いに同心的に構成さ
    れている、請求項１１から１５までのいずれか１項記載
    の燃料噴射弁。
  17. 【請求項１７】　　穴あき板（２３）の細長い凹設部（
    ３９）と霧化ポート（４１）とが互いに非対称的に構成
    されている、請求項１１から１５までのいずれか１項記
    載の燃料噴射弁。
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