JPH0429578Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は太陽電池モジユールの取付構造に関し
特にフレーム枠で支承された大型の太陽電池パネ
ルを支持台等の上に固定する構造に関するもので
ある。

＜従来の技術＞ 従来用いられている太陽電池素子を受光面領域
に沿つて多数配列した太陽電池モジユールは一般
に「スーパーストレート方式」と称される構造が
主であり、表側の受光面に光透過性の大なる白板
強化ガラス、裏面にフイルムを用いて太陽電池素
子をその間に挟み、内部空隙に透明樹脂を充填し
た三層構造を有している。またこの三層構造のパ
ネル周囲はアルミ合金等のフレームにて支持さ
れ、フレームの脚部で架台に固定されている。第
３図は上記スーパーストレート方式の適用された
太陽電池モジユールの構成図である。透光性強化
ガラス板１にフイルム２が透明樹脂で貼着され、
その間に太陽電池素子が挿入配列されている。ガ
ラス板１の周縁部にはアルミ合金製のフレーム３
が周設されており、少なくとも各隅部位置で架台
に取り付けるために脚部が計４本連結されてい
る。この脚部はフレーム３のパネル縁より垂下さ
れかつモジユール下面方向へ90度屈曲成型された
Ｌ字状の形を呈する。この屈曲された部分に取付
孔４が穿設され、取付孔４にボルト５が挿入され
て架台１０を貫通したボルト５とナツト９でフレ
ーム３の脚部と架台１０の取付面が締結されてい
る。ボルト５とナツト９はワツシヤ６，７及びス
プリングワツシヤ８を介して螺着される。

＜考案が解決しようとする問題点＞ しかしながら、上記従来の構造では、太陽電池
モジユールを架台に取り付ける際にフレーム３の
脚部でボルト５を脚部取付孔４より架台１０へ挿
入する作業が繁雑であり、特に脚部の高さが低い
場合に非常に困難な作業となる。このため、太陽
電池モジユールの取付作業に対して能率低下をき
たすという問題が生じる。また、ボルト５が長い
場合脚部の内側から取付孔４へボルトを挿入する
ことは不可能となり、従つて架台１０側よりボル
ト５を脚部取付孔４へ挿入することが必要とな
る。この場合には脚部内側よりナツト９及びワツ
シヤ７、スプリングワツシヤ８を保持することが
要求されるがこの操作は非常に厄介であり作業性
が著しく低下する。

＜問題点を解決する為の手段＞ 本考案は上述の問題点に鑑み、脚部取付孔に合
致する位置にボルト挿入孔を有しかつこのボルト
挿入孔に螺子孔を合致させて溶接時により固着さ
れたナツトを有する金属成形板を脚部の内壁に沿
つて当接嵌挿させ、架台１０側からボルトを取付
孔へ挿入しかつナツトに螺着させて架台上へ太陽
電池モジユールを固着させた太陽電池モジユール
の取付構造を特徴とする。

＜実施例＞ 第１図は本考案の１実施例を示す太陽電池モジ
ユール取付構造の断面構成図である。

透光性強化ガラス板１とポリイミド等の有機高
分子フイルム２の間に太陽電池素子（図示せず）
が配列され透明樹脂で固着されている。ガラス板
１が受光面となつて各太陽電池素子に太陽光が照
射される。ガラス板１とフイルム２の接合部の周
縁はアルミフレーム３で挟持されており、四隅部
でＬ字状の脚部が垂下されている。各脚部の底面
は架台１０に載置されており、各脚部の内面側に
はコの字状の金属成形板１１が嵌挿されている。
金属成形板１１は鉄、銅またはアルミニウム等か
ら成り脚部の取付孔１０に合致する位置にボルト
５が挿入される挿入孔が穿設されかつナツト１３
が溶接固着されている。フイルム２の下面にはフ
イルム２と金属成形板１１の接触を防ぐために保
護板１４が挿設され、金属成形板１１は上下板部
のテーパ状に成形された弾性力で脚部と保護板１
４間に押圧されこの状態で仮固定された後、ボル
ト５が架台１０より挿入されてナツト１３ととも
に螺着固定される。ボルト５と架台１０間にはワ
ツシヤ６とスプリングワツシヤ８が介挿される。

第２図Ａ，Ｂはナツト１３が固着された金属成
形板１１の側面図及び斜視図である。

金属成形板はナツト１３をボルト５の取付孔で
仮固定位置決めするとともにボルト５の挿入時に
ナツト１３の回転を防止しかつナツト１３のワツ
シヤとしての機能を有する。従つてナツト１３側
には新たにワツシヤを介挿する必要は生じない。
四隅部に直立されている各脚部にも全て同様の金
属成形板１１が嵌挿され、各脚部で太陽電池モジ
ユールが架台１０上に固定支持されることにな
る。

尚、上記実施例において脚部はアルミ以外に
種々の金属や機械的強度を有する非金属材料が用
いられる。また保護板１４としては強化プラスチ
ツク材料あるいはベークライト、樹脂材、金属板
材等が用いられる。

＜考案の効果＞ 本考案によれば、架台と太陽電池モジユール裏
面間の距離より長いボルトを用いる必要が生じた
場合でもボルト及びナツトの挿入が容易であり、
ナツトが金属成形板によつて固定位置決めされて
いるため、ボルト・ナツトによる螺着作業を簡単
に行うことができ、太陽電池モジユールの取付作
業の効率を飛躍的に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例を示す太陽電池モジ
ユールの取付構造の構成図である。第２図は第１
図に用いられる金属成形板の側面図及び斜視図で
ある。第３図はスーパーストレート方式太陽電池
モジユールの従来の取付構造図である。 １……強化ガラス板、２……フイルム、３……
アルミフレーム、５……ボルト、６……ワツシ
ヤ、８……スプリングワツシヤ、１０……架台、
１１……金属成形板、１４……保護板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 太陽電池モジユールを周縁で支承するＬ字状脚
   部が架台面上に立脚され、前記脚部と前記太陽電
   池モジユール裏面間にはコの字状に成形されかつ
   ナツトが溶着された金属成形体が圧入され、前記
   ナツトは前記脚部と前記架台面に連通穿設された
   貫通孔に合致し前記架台面より挿入されたボルト
   が螺着され、該ボルトと前記ナツトで前記脚部が
   前記架台面に締着されていることを特徴とする太
   陽電池モジユールの取付構造。