JPH0343070Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車の後部トランクのトランクリ
ツドに設置される広告表示装置に関する。

（従来技術及びその問題点） 従来におけるこの種の広告表示装置として実公
昭53−33958号公報に開示されたものがある。こ
の装置は、トランクリツド上に配置される広告表
示体の底面の両側部に垂下片を突設しておき、一
端部側掛止片をトランクリツドの左右端縁部に掛
止させた掛止金具の他端部側垂直板部から前記垂
下片に固定のナツトにねじ込んだ螺杆を締付け
て、広告表示体をその左右両側から引張すること
により、この広告表示体をトランクリツド上に若
干浮かせた状態で取付け固定させるようにしたも
のであるため、螺杆がごく僅かでも緩むと、広告
表示体がガタつきを生じて取付けが不安定とな
り、広告表示体の垂下片がトランクリツド上面に
当たつて傷を付け易くなるといつた問題があつ
た。また、この従来装置では、広告表示体全体が
トランクリツドの水平部分上に突出するようにな
つているため、リヤウインドウの視界や外観上の
体裁を考慮すると広告表示体の高さが低く抑えら
れ、したがつて広告表示面を十分な大きさにとる
ことができなかつた。

（問題点を解決するための技術的手段） 本考案は上記の問題点を解決するものであつ
て、そのための技術的手段は、上側板部１ａとそ
の後端部から下向きに延設された後側板部１ｂと
からなる断面略Ｌ字状のトランクリツド１に設置
される広告表示装置であつて、トランクリツド１
の後側板部１ｂとほぼ平行な広告表示面３を形成
する板体７の左右側端上部から左右の側枠片８，
８がトランクリツド１の上側板部１ａとほぼ平行
に延出されていてトランクリツド１の後端部に配
置される主枠体２と、下面に弾性パツド５が装着
されていて主枠体２の左右側枠片８，８間の長さ
とほぼ同一長さを有する台枠４と、からなり、こ
の台枠４はトランクリツド上側板部１ａの後端部
に載置されると共に、一端部側掛止片１５をトラ
ンクリツド１の左右端縁部に掛止させたアングル
状掛止金具６の他端部側立上片１６が台枠４の左
右端面に対向配置されて、これら立上片１６と台
枠４端面との間に介在された主枠体２の左右各側
枠片８が立上片１６から該側枠片を通して台枠４
にねじ込まれたビス２０によつて挟着されるよう
に構成されたことを特徴とする。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面にもとづいて説明す
る。

第１図〜第４図において１は自動車後部トラン
クのトランクリツドで、上側板部１ａと、該上側
板部の後端部から下向きに延設された後側板部１
ｂとからなる断面略Ｌ字状のものである。２は正
面側に広告表示面３が設けられる主枠体で、トラ
ンクリツド１の後端部に配装されている。４は主
枠体２を支持する台枠で、トランクリツド１の上
側板部１ａの後端部側に前後に２個並べて載置さ
れるようになつており、各台枠４の下面には弾性
パツド５が装着されている。６はトランクリツド
１の左右端縁部に掛止されて主枠体２を台枠４に
対し固定するためのアングル状掛止金具で、主枠
体２の左右両側に２個ずつ配設されている。

上記構造について更に詳細に説明すれば、主枠
体２は、第１図〜第３図を参照して明らかなよう
に、トランクリツド１の後側板部１ｂと実質的に
平行な横長矩形状の広告表示面３を形成する正面
側板体７と、この正面側板体７の左右両側端のそ
れぞれ上部からトランクリツド１の上側板部１ａ
に沿うようにそれと実質的に平行に一体延出され
た左右の側枠片８，８と、これら側枠片８，８の
上端縁と正面側板体７の上端縁によつて囲まれる
開口面を被うようにこれらと一体に形成された上
部カバー体９と、からなるもので、強化プラスチ
ツク（FRP）によつて一体形成されている。尚、
各側枠片８の基端部は板体７側端の下部まで延設
されている。広告表示面３の周縁にはステンレス
製中空枠材からなる額縁１０が取付けてある。

また、各台枠４は第２図及び第４図で明らかな
ように、主枠体２の左右側枠片８，８間の長さと
ほぼ同一長さを有する水平板部１１と、この水平
板部１１の両端縁から直角に延設された垂片部１
２，１２とからなるもので、ステンレス板を折曲
加工して形成されている。垂片部１２，１２には
左右方向に相対応する位置にそれぞれねじ孔１３
が設けてある。弾性パツド５は例えばスポンジゴ
ムからなるもので、水平板部１１の大きさに形成
されていてその下面に接着剤で接着されている。
更に、各掛止金具６は第４図から明らかなよう
に、基板部１４と、これの一端部に連設された断
面略つの字状の掛止片１５と、基板部１４の他端
から直角に延設された立上片１６とからなるもの
で、ステンレス板を折曲加工することにより形成
することができ、そして立上片１６の中央部に竪
長の長孔１７が設けてあり、また基板部１４から
掛止片１５に亘つてそれらの裏面にはゴムシート
１８が貼着されていると共に、基板部１４裏面
の、掛止片１５との対向端部にはゴム製の台座１
９が取着されている。２０は取付用のビスを示
す。

上記のような構成を有する自動車用広告表示装
置の組付けにあつては、トランクリツド１の上側
板部１ａの後端部側に、２個の台枠４，４を前後
に所定間隔をおいて載置する一方、トランクリツ
ド１の左右各端縁部（第２図に２１で示す）には
各台枠４の垂片部１２と対向する位置に掛止金具
６を配して、その掛止片１５を当接端縁部２１に
掛止させ、そしてトランクリツド１の後端部に配
した主枠体２の左右各側枠片８を台枠４の垂片部
１２と掛止金具６の立上片１６との間に介在させ
て、掛止金具６の立上片１６の長孔１７より挿入
したビス２０を、主枠体２の側枠片８に設けたビ
ス挿通孔（図示省略）から台枠４の垂片部１２の
ねじ孔１３にねじ込み、仮締め状態にしておく。
この仮締め状態で、トランクリツド１に対する主
枠体２の取付位置を適正に調整する。すなわち、
主枠体２の側枠片８及び正面側板体７がトランク
リツド１の後側板部１ｂ外面及び上側板部１ａ外
面とそれぞれ一定間隔を保つて平行に位置するよ
うに適宜調整する。こうして主枠体２をトランク
リツド１上の所定位置にセツトしたあと、各ビス
２０を締付けていつて、主枠体２の各側枠片８を
各台枠４の垂片部２と各掛止金具６の立上片１６
とで挟着した状態にすることにより、主枠体２は
台枠４，４及び掛止金具６…を介してトランクリ
ツド１に一体的に固定され、第３図の縦断面図で
示されるような取付状態となる。このように、主
枠体２はトランクリツド１上に載設された台枠４
に支持された状態で取付けられており、しかも台
枠４下面に弾性パツド５が装着されているため、
主枠体２の取付けがきわめて安定となつてガタつ
きや振動を生じるようなことがない上、トランク
リツド１表面に傷が付くことがない。

（考案の効果） 本考案によれば、広告表示面を正面側に備えた
主枠体がトランクリツド上に弾性パツドを介して
載置した台枠に支持された状態でこのトランクリ
ツドに取付けられ、しかも主枠体の側枠片が台枠
の端面と掛止金具の立上片とで挟着された状態と
なるため、主枠体の取付けが安定且つ強固となつ
て、ガタつきや振動を生ずることがない上に、ト
ランクリツド表面に傷を付けることがない。ま
た、広告表示面をトランクリツドの上側板部のレ
ベルよりも下方へ、しかも後側板部と平行状態で
延ばすことができるため、広告表示面がより広く
とれて広告宣伝機能を十分に発揮させることがで
きると共に、主枠体とトランクとの一体感が得ら
れて外観上の体裁も良くなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
本装置の取付状態を示す斜視図、第２図は一部断
面拡大正面図、第３図は第２図の−線断面
図、第４図は台枠及び掛止金具を示す斜視図であ
る。 １……トランクリツド、１ａ……上側板部、１
ｂ……後側板部、２……主枠体、３……広告表示
面、４……台枠、５……弾性パツド、６……掛止
金具、７……主枠体の板部、８……側枠片、１１
……台枠の水平板部、１２……垂下部、１５……
掛止金具の掛止片、１６……立上片、２０……ビ
ス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上側板部とその後端部から下向きに延設された
   後側板部とからなる断面略Ｌ字状のトランクリツ
   ドに設置される広告表示装置であつて、トランク
   リツドの後側板部とほぼ平行な広告表示面を形成
   する板体の左右側端上部から左右の側枠片がトラ
   ンクリツドの上側板部とほぼ平行に延出されてい
   てトランクリツドの後端部に配置される主枠体
   と、下面に弾性パツドが装着されていて主枠体の
   左右側枠片間の長さとほぼ同一長さを有する台枠
   と、からなり、この台枠はトランクリツド上側板
   部の後端部に載置されると共に、一端部側掛止片
   をトランクリツドの左右端縁部に掛止させたアン
   グル状掛止金具の他端部側立上片が台枠の左右端
   面に対向配置されて、これら立上片と台枠端面と
   の間に介在された主枠体の左右各側枠片が立上片
   から該側枠片を通して台枠にねじ込まれたビスに
   よつて挟着されるように構成された自動車用広告
   表示装置。