JPH04294258A - 発光分光分析方法 - Google Patents

発光分光分析方法

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JPH04294258A JP3083524A JP8352491A JPH04294258A JP H04294258 A JPH04294258 A JP H04294258A JP 3083524 A JP3083524 A JP 3083524A JP 8352491 A JP8352491 A JP 8352491A JP H04294258 A JPH04294258 A JP H04294258A
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福井 勲
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直樹 今村
Takao Miyama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料成分を試料中での
存在形態別に分析する発光分光分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属精練の工程中の品質管理は、金属中
の各種成分元素をその金属中での存在形態別に分析を行
う必要があり、金属中の各種成分元素の存在形態には、
窒化、酸化、硫化等の化合形態及び元素単体で金属中に
分散している合金形態がある。従来、成分元素を分散態
と窒化物、酸化物等の化合物態とに分けて分析するには
試料を種々な分解方法により形態別に分離分析する化学
的手法があるが、迅速性がなく、精練過程における制御
のための分析には有効でなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発光分光分
析を用いて試料中の各成分元素の存在形態別の定量分析
を可能にすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】火花放電発光分光分析に
おいて、試料中の各成分元素及び酸素或は窒素等これら
成分元素と化合する非成分元素の輝線光強度を測定し、
一放電毎の上記各元素の輝線光強度を記憶しておき、こ
の記憶データから、上記非成分元素の輝線が存在し、且
つ、成分元素の輝線光強度が一定レベル以上にある放電
を特定し、上記特定した各放電においては、その放電領
域にその特定放電で輝線光強度が一定レベル以上であっ
た元素と非成分元素との化合物が存在していたと判定す
るようにした。
【0005】
【作用】スパーク放電発光分析の1パルスの放電領域の
直径は30ミクロン程度である。金属内で酸化物等の非
金属化合物を作る元素は、一部は金属内に合金成分とし
て存在し、他の一部が酸化物とか窒化物となっており、
これらの非金属化合物は、金属の結晶粒界に介在物とし
て析出しており、介在物によって大きさは異なるが、例
えば、鋼中での金属Al、CaはFeに固溶しているが
、酸化物は(Al2 O3 、CaO)として、大きさ
は5ミクロン程度で介在物として点在している。従って
、1回のスパーク放電毎に得られるAl、Caの各々の
スペクトル強度は、その放電径内にこの酸化物を含むか
、含まないか、更にその大きさによって大幅に変わる。 その理由としては、固溶状態のAl等は、金属中に低濃
度で分散しており、放電内に介在物が存在しない時は、
1放電領域内に占めるAlの比率は小さく、Alの輝線
光強度は低く、放電毎の輝線強度の変化も小さいが、放
電内に介在物が存在した時は、介在物はAlの集積度が
大きいことから、放電内に占めるAlの比率が大きくな
り、Alの輝線光強度は大きく現れる。その大きさの変
化は存在する介在物の量に比例して起こり、得られるス
ペクトル強度の差は数倍から数十倍になる。また、放電
領域にAlの酸化物があれば、当然酸素の輝線光も現れ
る。
【0006】そこで例えば、ある1回の放電で酸素の輝
線光が検出されたときには、その放電は試料成分元素の
酸化物を含んだ領域で発生していると判定し、同放電に
おける試料成分元素Al、Ca等の輝線光強度が、それ
ぞれの元素の多数の放電における平均強度に対して大き
くなっていないかどうか判定する。このとき、例えば、
Alの輝線光強度が平均強度で、Caの輝線光強度がそ
の平均強度より一定以上の値を示している場合には、C
aの酸化物であるCaOが、同放電の領域に含まれてい
ると判定できる。
【0007】上記とは逆にAlの輝線光強度が平均値よ
り大きく、Caの輝線光強度が平均値の場合には、Al
2 O3 が含まれていると判定できる。また、Al,
Ca共に平均強度の一定以上の強度のときは、Al2 
O3 、CaOのいずれも含まれていると判定できる。 これは他のMg、Si、Ti、BおよびZrなども酸化
物系、窒化物系及びTiC等の金属間化合物の場合にも
同様に適用できる。
【0008】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。1は試料3
をスパーク放電させる放電室で、内部にアルゴンガスを
充満させている。2はスパーク放電用パルス電圧を発生
する放電回路である。4は対電極で、試料3との間に放
電回路2から高電圧パルスが印加され、試料3との間に
スパーク放電を行う。5は分光器で、内部は真空状態に
してある。6は入口スリットで対電極4と試料3との間
で発生したスパーク光から一定方向に向かう平行光束を
取り出す。7は回折格子で、スパーク光を分光する。8
〜11は出口スリットで、回折格子7によるスペクトル
像面上で、各元素の輝線位置に配置されており、各出口
スリット8〜11を通過したスパーク光だけをホトマル
チプライヤー12〜15に入射するようにする。16〜
19は単一パルス積分器で、ホトマルチプライヤー12
〜15で検出した輝線光強度信号を、各放電単位で積分
する。20は積分器16〜19で積分された値(単デー
タ)を、A/D変換器21に順次個別に送信する切替器
である。A/D変換器21は、送られて来た単データを
デジタル信号に変換する。22はメモリで、各元素毎に
単データを時系列的に記憶し、また、他のデータも記憶
せしめられる。マイクロコンピュータ23は、上記各部
を制御したり、上記メモリ内のデータから測定値を演算
する。
【0009】試料3と対電極4間でスパーク放電を千回
から数千回繰り返し行い、図2A〜Dのように、各放電
毎の各元素の発光強度を測定する。この図で各元素の時
間軸上お同一位置にある縦棒の高さが、図1の積分器1
6〜19の出力信号で、一回の放電における各輝線光強
度を表す。得られた各元素の輝線強度データは時系列に
メモリ22に記憶させる。このメモリ内のデータから各
元素(O,Al,Ca,Mg)の放電毎の輝線光強度を
含有量%値に変換する。含有量%値は事前に介在物の少
ない標準試料で作成した検量線から求める。このように
含有量%値に変換することにより、バックグランドを消
去した分析データを得ることができる。放電毎の各元素
の含有量%値データの平均値及び分散値σ等を求め、そ
のデータの分散状態から化合物判定レベルを設定する。 例えば、平均含有量+3σと設定し、或る放電において
或る元素がそのレベル以上であった時は、その放電の放
電領域に、その元素の化合物或は介在物が含まれている
と判定する。
【0010】図2Aは酸素の輝線光強度を測定したもの
であるが、判定レベルSを超えた放電に対しては、酸化
物が存在していると判定し、同じ放電において、他の元
素(Al,Ca,Mg)のデータについて判定レベルを
超える元素を捜し、判定レベルを超えた放電があれば、
その放電においては、その元素の酸化物が含まれている
と判定する。図2B〜Dにおいて○印が付いた放電は、
その元素の酸化物(AlではAl2 O3 ,Caでは
CaO,MgではMgO)が含まれていると判定する。 なお、図2Aに示すように、酸素の輝線光が、放電毎に
毎回検出されているのは、金属中への溶解酸素と、単な
る迷光の両方が重なったもので、これら低レベルの光強
度は、酸化物の存在を示すものではない。しかし原理的
には、他の或る金属成分元素の輝線が設定レベルより高
く、酸素の輝線光があれば、その元素の酸化物ありと判
定されるのである。
【0011】その放電領域に酸化物が含まれていると特
定された放電において、その放電領域における被酸化元
素の酸化物の含有量Z%の計算の1方法を説明する。先
ず、その放電における被酸化元素の含有量を検量線から
求め、その特定された放電の放電領域でのその含有量を
A%とし、その元素の試料全体での平均含有量をB%、
(同元素の酸化物の重量)/(元素の重量)=Cとする
と、 Z=(A−B)×C によって計算する。或る元素の酸化物が含まれていると
特定された各放電における酸化物の含有量を各元素毎に
積算し、その積算値を1回の分析の全放電回数で割って
各元素の酸化物の平均値を演算し、その平均値をもって
各元素の酸化物の試料全体における含有量を算出する。 特定された放電以外における各元素の含有量の平均値を
求め、該平均値をもって各元素の単体状態の含有量とし
て出力する。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、試料中の成分元素を存
在形態別に定量でき、しかも、それが火花放電発光分析
法によっているから定量分析を迅速に行うことが可能に
なり、精練過程における高度の品質管理ができるように
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図
【図2】上記実
施例のデータ説明図
【符号の説明】
1            放電室 2            放電回路 3            試料 4            対電極 5            分光器 6            入口スリット7     
       回折格子 8〜11      出口スリット 12〜15    ホトマルチプライヤー16〜19 
   単一パルス積分器 20          切替器 21          A/D変換器22     
     メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火花放電発光分光分析において、試料中の
    各成分元素及び酸素或は窒素等これら成分元素と化合す
    る非成分元素の輝線光強度を測定し、一放電毎の上記各
    元素の輝線光強度を記憶しておき、この記憶データから
    、上記非成分元素の輝線が存在し、且つ、成分元素の輝
    線光強度が一定レベル以上にある放電を特定し、上記特
    定した各放電においては、その放電領域にその特定放電
    で輝線光強度が一定レベル以上であった元素と非成分元
    素との化合物が存在していたと判定することを特徴とす
    る発光分光分析方法。
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