JPH0660877B2 - 発光分光分析法 - Google Patents
発光分光分析法Info
- Publication number
- JPH0660877B2 JPH0660877B2 JP27809589A JP27809589A JPH0660877B2 JP H0660877 B2 JPH0660877 B2 JP H0660877B2 JP 27809589 A JP27809589 A JP 27809589A JP 27809589 A JP27809589 A JP 27809589A JP H0660877 B2 JPH0660877 B2 JP H0660877B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は発光分光分析による化合物の分析方法に関す
る。
る。
(従来の技術) 金属中に含有されるAlとかC或はTi等の元素は、元
素単体で金属中に分布している状態と酸化物或は窒化物
等を作って結晶粒界に析出している状態とで金属中に含
まれている。これらの金属中に含有されている元素は金
属の性能低下の原因となり、特に化合物として析出して
いる分は一般に悪影響が大きい。従ってこれら金属含有
元素を均一分布形態と化合物形態とに分けて分析するこ
とが品質管理上望まれる。上述したような金属含有金属
元素の形態別分析は種々な装置および方法を利用して可
能であるが、装置および操作が簡単で結果が速かに得ら
れる分析法である所の発光分光分析法によっては従来上
述したような分析は行われていなかった。
素単体で金属中に分布している状態と酸化物或は窒化物
等を作って結晶粒界に析出している状態とで金属中に含
まれている。これらの金属中に含有されている元素は金
属の性能低下の原因となり、特に化合物として析出して
いる分は一般に悪影響が大きい。従ってこれら金属含有
元素を均一分布形態と化合物形態とに分けて分析するこ
とが品質管理上望まれる。上述したような金属含有金属
元素の形態別分析は種々な装置および方法を利用して可
能であるが、装置および操作が簡単で結果が速かに得ら
れる分析法である所の発光分光分析法によっては従来上
述したような分析は行われていなかった。
(発明が解決しようとする課題) 発光分光分析は簡単さ、迅速性等の特徴により、金属材
料の生産過程で抜き取り試料の分析に用いられているの
で、そのような日常分析に加えて同じ装置で上述した金
属含有非金属元素の形態別分析を可能にすることはきわ
めて有益であり、本発明はこの目的を達成しようとする
ものである。
料の生産過程で抜き取り試料の分析に用いられているの
で、そのような日常分析に加えて同じ装置で上述した金
属含有非金属元素の形態別分析を可能にすることはきわ
めて有益であり、本発明はこの目的を達成しようとする
ものである。
(課題を解決するための手段) 火花放電発光分析法により、試料中の定量しようとする
と結合する元素の多数回を放電における発光強度の分布
から、正規分布より外れている発光強度を現した放電を
索出し、その放電における定量しようとする元素の発光
強度を積算し、その積算データから予め作成してある検
量線により定量しようとする元素の化合物態の存在量を
定量するようにした。
と結合する元素の多数回を放電における発光強度の分布
から、正規分布より外れている発光強度を現した放電を
索出し、その放電における定量しようとする元素の発光
強度を積算し、その積算データから予め作成してある検
量線により定量しようとする元素の化合物態の存在量を
定量するようにした。
(作用) 火花放電を用いる発光分析は多数回の放電発光を行わ
せ、毎回の発光を分光して各元素毎の発光強度を積算し
て定量分析を行うものである。この場合、放電電極から
試料面に向って飛ぶ放電火花は毎回試料面上の同一点に
飛ぶのではなく、放電点は試料面の或る面積内に分布る
す。そこで定量しようとする元素例えば鉄中のAl等で
試料中に均一分布している存在状態の分については毎回
の放電で略同じ強さの発光を行い、多数回の放電におい
て、その元素の均一分散状態にあるものの発光に対応す
るOの発光強度の出現頻度のヒストグラムは正規分布の
形となる。他方Al2O3のように化合物状態で存在し
ている分は試料面の結晶粒界等に析出しているので、多
数回の放電中たまたまその析出物に放電が飛んだ場合に
は、そこには酸素が集積しているわけであるから、その
Oの強い発光が見られる。従って多数回の放電における
目的元素と結合する元素、今の例ではOの発光強度の分
布を調べて、正規分布から外れている強い発光の強度積
算は目的元素と結合する元素の化合物状態の存在量を示
しその発光に対応するAlの発光強度積算は化合物態の
Alの存在量を示す。Oの発光の正規分布に対応するA
lの発光強度の積算はAlの均一分散態の存在量を示
す。従って予め上述方法と他の方法による分別定量との
結果から夫々の検量線を作っておくことで、発光分析に
より均一分散態と化合物態とを分別して定量することが
できる。
せ、毎回の発光を分光して各元素毎の発光強度を積算し
て定量分析を行うものである。この場合、放電電極から
試料面に向って飛ぶ放電火花は毎回試料面上の同一点に
飛ぶのではなく、放電点は試料面の或る面積内に分布る
す。そこで定量しようとする元素例えば鉄中のAl等で
試料中に均一分布している存在状態の分については毎回
の放電で略同じ強さの発光を行い、多数回の放電におい
て、その元素の均一分散状態にあるものの発光に対応す
るOの発光強度の出現頻度のヒストグラムは正規分布の
形となる。他方Al2O3のように化合物状態で存在し
ている分は試料面の結晶粒界等に析出しているので、多
数回の放電中たまたまその析出物に放電が飛んだ場合に
は、そこには酸素が集積しているわけであるから、その
Oの強い発光が見られる。従って多数回の放電における
目的元素と結合する元素、今の例ではOの発光強度の分
布を調べて、正規分布から外れている強い発光の強度積
算は目的元素と結合する元素の化合物状態の存在量を示
しその発光に対応するAlの発光強度積算は化合物態の
Alの存在量を示す。Oの発光の正規分布に対応するA
lの発光強度の積算はAlの均一分散態の存在量を示
す。従って予め上述方法と他の方法による分別定量との
結果から夫々の検量線を作っておくことで、発光分析に
より均一分散態と化合物態とを分別して定量することが
できる。
(実施例) 本発明を実施する装置および操作は従来の火花放電発光
分光分析装置およびその操作法がそのまゝ用いられる。
第1図は本発明方法の一実施例のデータ処理のフローチ
ャートである。この実施例は鉄中におけるAlを定量す
るもので、Alは鉄中に溶解した均一分散態とAl2O
3の形で結晶粒界に析出している化合物体とあり、均一
分散態AlとAl2O3とを分別して定量しようとする
ものである。
分光分析装置およびその操作法がそのまゝ用いられる。
第1図は本発明方法の一実施例のデータ処理のフローチ
ャートである。この実施例は鉄中におけるAlを定量す
るもので、Alは鉄中に溶解した均一分散態とAl2O
3の形で結晶粒界に析出している化合物体とあり、均一
分散態AlとAl2O3とを分別して定量しようとする
ものである。
まず各放電毎にAlとOの発光強度の測定し、各発光に
順位番号をつけてメモリに取込む(イ)。所定回数の放
電を終った後、Oの発光強度について、発光強度の分散
を計算し、発光強度選別レベルを算定する(ロ)。Oの
発光強度のデータから上記選別レベル以上の発光強度の
発光番号を索出する(ハ)。Alの発光強度のデータか
ら、(ハ)のステップで索出された番号の発光強度を読
出し、その強度を積算する(ニ)。この発光はAl2O
3によるAl発光とみなされるので、(ニ)で求まった
積算値を全発光回数で割算し、その値を予め作成してあ
る検量線と比較して、Al2O3を定量する(ホ)。上
記以外のAlの発光強度の積算を行い、全発光回数で割
算する(ヘ)。(ヘ)で求まった値と予め作成してある
検量線と比較して、均一分散態Alの定量値を求める
(ト)。以上で分析動作は終る。
順位番号をつけてメモリに取込む(イ)。所定回数の放
電を終った後、Oの発光強度について、発光強度の分散
を計算し、発光強度選別レベルを算定する(ロ)。Oの
発光強度のデータから上記選別レベル以上の発光強度の
発光番号を索出する(ハ)。Alの発光強度のデータか
ら、(ハ)のステップで索出された番号の発光強度を読
出し、その強度を積算する(ニ)。この発光はAl2O
3によるAl発光とみなされるので、(ニ)で求まった
積算値を全発光回数で割算し、その値を予め作成してあ
る検量線と比較して、Al2O3を定量する(ホ)。上
記以外のAlの発光強度の積算を行い、全発光回数で割
算する(ヘ)。(ヘ)で求まった値と予め作成してある
検量線と比較して、均一分散態Alの定量値を求める
(ト)。以上で分析動作は終る。
第2図は鉄材料についてのAlおよびOの発光強度の実
測例である。上がAl下がOの発光強度で、lが選別レ
ベルである。この結果を見ると、Al2O3の析出して
いる所に火花が飛んだ場合のAlの発光強度が試料の他
の部分に火花が飛んだときのAlの発光強度より著るし
く強い場合が多いが、これはAl単体で分散しているも
のよりAl2O3の析出部でAlの集積度が高いことに
よるものである。またOの発光が選別レベル以上であっ
てもAlの発光強度が他の部分の発光強度と殆んど変ら
ない場合も多数ある。これはAl以外にもOと結合し易
い元素例えばMg等があって火花がMgOの析出部に飛
んだような場合と考えられるが、多数回の放電により、
色々な場合がAlとAl2O3の比率により決まる一定
確率で起るため、上述した定量が可能となるのである。
測例である。上がAl下がOの発光強度で、lが選別レ
ベルである。この結果を見ると、Al2O3の析出して
いる所に火花が飛んだ場合のAlの発光強度が試料の他
の部分に火花が飛んだときのAlの発光強度より著るし
く強い場合が多いが、これはAl単体で分散しているも
のよりAl2O3の析出部でAlの集積度が高いことに
よるものである。またOの発光が選別レベル以上であっ
てもAlの発光強度が他の部分の発光強度と殆んど変ら
ない場合も多数ある。これはAl以外にもOと結合し易
い元素例えばMg等があって火花がMgOの析出部に飛
んだような場合と考えられるが、多数回の放電により、
色々な場合がAlとAl2O3の比率により決まる一定
確率で起るため、上述した定量が可能となるのである。
本発明はAl中のAl2O3の定量だけでなく、窒化物
を作る元素とかTiのように炭化物を作る元素等の定量
等にも応用できるのである。
を作る元素とかTiのように炭化物を作る元素等の定量
等にも応用できるのである。
(発明の効果) 本発明方法は、従来用いられていた発光分析装置およ
び、その操作法を用いて、他の装置とか操作を要せずし
て、金属中に含有される他元素の形態別定量分析が可能
となり、一般的にこれら金属介在物は金属にとって有害
な場合が多いので、特別な装置や操作を要しない本発明
方法の特性によって、金属材料の生産課程での品質管理
等に大いに寄与し得るものである。
び、その操作法を用いて、他の装置とか操作を要せずし
て、金属中に含有される他元素の形態別定量分析が可能
となり、一般的にこれら金属介在物は金属にとって有害
な場合が多いので、特別な装置や操作を要しない本発明
方法の特性によって、金属材料の生産課程での品質管理
等に大いに寄与し得るものである。
第1図は本発明方法の一実施例のフローチャート、第2
図は発光強度分布の実測例のグラフである。
図は発光強度分布の実測例のグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】火花放電発光分析法により、試料中の定量
しようとする元素と結合する元素の多数回の放電におけ
る発光強度の分布から、正規分布より外れている発光強
度を現した放電を索出し、その放電における定量しよう
とする元素の発光強度を積算し、その積算データから予
め作成してある検量線により定量しようとする元素の化
合物態の存在量を定量することを特徴とする発光分光分
析法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27809589A JPH0660877B2 (ja) | 1989-10-24 | 1989-10-24 | 発光分光分析法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27809589A JPH0660877B2 (ja) | 1989-10-24 | 1989-10-24 | 発光分光分析法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03138548A JPH03138548A (ja) | 1991-06-12 |
JPH0660877B2 true JPH0660877B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=17592566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27809589A Expired - Fee Related JPH0660877B2 (ja) | 1989-10-24 | 1989-10-24 | 発光分光分析法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0660877B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2522216B2 (ja) * | 1991-02-28 | 1996-08-07 | 株式会社島津製作所 | 発光分光分析方法 |
JPH0750033B2 (ja) * | 1991-03-22 | 1995-05-31 | 株式会社島津製作所 | 発光分光分析方法 |
JPH05240791A (ja) * | 1992-02-27 | 1993-09-17 | Shimadzu Corp | 発光分光分析方法およびその装置 |
-
1989
- 1989-10-24 JP JP27809589A patent/JPH0660877B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03138548A (ja) | 1991-06-12 |
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Legal Events
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