JP3106868B2 - 発光分光分析装置 - Google Patents
発光分光分析装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分析試料中に含まれて
いる各元素の種類や含有量を機器を用いて測定する発光
分光分析方法及びその方法を実施する装置に関する。
いる各元素の種類や含有量を機器を用いて測定する発光
分光分析方法及びその方法を実施する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スパーク放電又はアーク放電を
用いる発光分光分析は、試料と対電極との間でスパーク
放電又はアーク放電を行い、その放電エネルギーにより
試料の一部を蒸発気化させ、気化した原子やイオンを励
起させ、これらが低いエネルギ準位に遷移するときに、
各元素の濃度に応じた強度の固有スペクトル線を発生さ
せる。
用いる発光分光分析は、試料と対電極との間でスパーク
放電又はアーク放電を行い、その放電エネルギーにより
試料の一部を蒸発気化させ、気化した原子やイオンを励
起させ、これらが低いエネルギ準位に遷移するときに、
各元素の濃度に応じた強度の固有スペクトル線を発生さ
せる。
【0003】上記スペクトル線の発生場所では、各元素
の固有スペクトル線や散乱光が混在した連続スペクトル
線の状態となっている。この連続スペクトル線を分光器
に導き、分光器の内部に設置された回折格子により分光
し、測定対象元素の固有スペクトル線をそれぞれ検出す
る。得られた波長位置に基づいて試料中に含まれている
各元素の種類を判定し、またスペクトル線の強度に基づ
いて各元素の含有量を定量する。
の固有スペクトル線や散乱光が混在した連続スペクトル
線の状態となっている。この連続スペクトル線を分光器
に導き、分光器の内部に設置された回折格子により分光
し、測定対象元素の固有スペクトル線をそれぞれ検出す
る。得られた波長位置に基づいて試料中に含まれている
各元素の種類を判定し、またスペクトル線の強度に基づ
いて各元素の含有量を定量する。
【0004】通常、その検出は、分光器の中に各元素毎
に、そのスペクトル線の波長に合わせて最適に配置して
ある検出器(フォトマルチプレイア)で行う。最終的に
は、検出されたスペクトル線の強さ、あるいは量を発光
強度として測光処理し、計算機によって各元素含有量を
演算している。このような発光分光分析装置は、アーク
放電やスパーク放電などを生じさせるための対電極と、
この対電極と対向する位置に試料を保持する発光スタン
ドと、この発光スタンドに保持された試料から発生した
スペクトル線を採光し分光する分光器と、この分光器で
得られた波長位置やスペクトル線の強度に基づいて試料
中に含まれている元素の種類や含有量を測定するための
測光装置等で構成されている。
に、そのスペクトル線の波長に合わせて最適に配置して
ある検出器(フォトマルチプレイア)で行う。最終的に
は、検出されたスペクトル線の強さ、あるいは量を発光
強度として測光処理し、計算機によって各元素含有量を
演算している。このような発光分光分析装置は、アーク
放電やスパーク放電などを生じさせるための対電極と、
この対電極と対向する位置に試料を保持する発光スタン
ドと、この発光スタンドに保持された試料から発生した
スペクトル線を採光し分光する分光器と、この分光器で
得られた波長位置やスペクトル線の強度に基づいて試料
中に含まれている元素の種類や含有量を測定するための
測光装置等で構成されている。
【0005】現在市販されている放電式発光分光分析器
では、波長が200nm以下のスペクトル線は、空気に
吸収され、測定することができなくなるため、試料のあ
る発光部から分光器までを通常、Ar、Heなどの不活
性ガスの雰囲気とし、分光器内は通常真空ポンプを用い
て真空状態にしている。図6は従来の発光スタンドを示
す断面図、図7は図6に示される発光スタンドのスパー
ク放電部を拡大して示す断面図である。
では、波長が200nm以下のスペクトル線は、空気に
吸収され、測定することができなくなるため、試料のあ
る発光部から分光器までを通常、Ar、Heなどの不活
性ガスの雰囲気とし、分光器内は通常真空ポンプを用い
て真空状態にしている。図6は従来の発光スタンドを示
す断面図、図7は図6に示される発光スタンドのスパー
ク放電部を拡大して示す断面図である。
【0006】発光スタンド10には、タングステン製や
銀製の対電極12が取り付けられた底壁14と、対電極
12の先端に対向する位置に試料16を傾けて保持する
試料保持部18が備えられており、試料保持部18に
は、保持した試料16で覆われる孔20が形成されてい
る。対電極と対向する試料の面16aに対し対電極12
から一定サイクル(1〜1000回/秒)で放電が行わ
れ、これにより対電極と対向する試料の面16aが気化
され蒸気雲が発生し、試料16の構成元素が原子やイオ
ンになりさらに励起された後、これらが低いエネルギー
準位に遷移する際に各元素に対応するスペクトル線が発
生する。放電毎に試料16から発光スタンドの内部に向
ってスペクトル線が発生するが、図6の紙面の左側に配
置された分光器(図示せず)に向かう方向(矢印Aで示
される方向)のスペクトル線のみがこの分光器で採光さ
れ分光された後、この分光器で得られた波長位置とスペ
クトル線の強度に基づいて試料中に含まれている元素の
種類と含有量が測定される。試料16が発生したスペク
トル線の波長が200nm以下になると、スペクトル線
は空気中で吸収されるため分光器で採光できなくなる。
このため、放電が行われる放電部から分光器までの間の
空間をArガスやHeガスなどの不活性ガスで満たし不
活性ガス雰囲気とし、分光器内は通常真空ポンプを用い
て真空状態にし、ガス流入口22から不活性ガスを供給
し、放電部から分光器までの間の空間の不活性ガスを一
定の流速で置換している。
銀製の対電極12が取り付けられた底壁14と、対電極
12の先端に対向する位置に試料16を傾けて保持する
試料保持部18が備えられており、試料保持部18に
は、保持した試料16で覆われる孔20が形成されてい
る。対電極と対向する試料の面16aに対し対電極12
から一定サイクル(1〜1000回/秒)で放電が行わ
れ、これにより対電極と対向する試料の面16aが気化
され蒸気雲が発生し、試料16の構成元素が原子やイオ
ンになりさらに励起された後、これらが低いエネルギー
準位に遷移する際に各元素に対応するスペクトル線が発
生する。放電毎に試料16から発光スタンドの内部に向
ってスペクトル線が発生するが、図6の紙面の左側に配
置された分光器(図示せず)に向かう方向(矢印Aで示
される方向)のスペクトル線のみがこの分光器で採光さ
れ分光された後、この分光器で得られた波長位置とスペ
クトル線の強度に基づいて試料中に含まれている元素の
種類と含有量が測定される。試料16が発生したスペク
トル線の波長が200nm以下になると、スペクトル線
は空気中で吸収されるため分光器で採光できなくなる。
このため、放電が行われる放電部から分光器までの間の
空間をArガスやHeガスなどの不活性ガスで満たし不
活性ガス雰囲気とし、分光器内は通常真空ポンプを用い
て真空状態にし、ガス流入口22から不活性ガスを供給
し、放電部から分光器までの間の空間の不活性ガスを一
定の流速で置換している。
【0007】試料が保持される発光スタンド10は導電
性と強度が必要であるため、通常、金属又はセラミック
で作られており、試料保持部18は試料16を上に乗せ
て保持するための強度が必要であるため2〜3mmの厚
みを有している。ところが、図7に示されるように、こ
の厚みは対電極12の先端部と試料16との間の距離
(3〜6mm)の約半分であり、このため試料16から
発生するスペクトル線が分光器に向かって進むことが妨
げられる。そこで試料16が発生するスペクトル線をで
きるだけ多く分光器に向かわせるために、図7に示され
るように、従来、分光器の採光の光軸Bに対し試料保持
部18の試料保持面18aは角度θだけ傾けて形成され
ている(金属の発光分光分析法 p101、昭和42
(1967)年9月20日 共立出版(株)発行 参
照)。この傾斜角度は通常12°〜15°である。
性と強度が必要であるため、通常、金属又はセラミック
で作られており、試料保持部18は試料16を上に乗せ
て保持するための強度が必要であるため2〜3mmの厚
みを有している。ところが、図7に示されるように、こ
の厚みは対電極12の先端部と試料16との間の距離
(3〜6mm)の約半分であり、このため試料16から
発生するスペクトル線が分光器に向かって進むことが妨
げられる。そこで試料16が発生するスペクトル線をで
きるだけ多く分光器に向かわせるために、図7に示され
るように、従来、分光器の採光の光軸Bに対し試料保持
部18の試料保持面18aは角度θだけ傾けて形成され
ている(金属の発光分光分析法 p101、昭和42
(1967)年9月20日 共立出版(株)発行 参
照)。この傾斜角度は通常12°〜15°である。
【0008】このため、加熱された試料自体の光が分光
器に採光されたり、蒸気雲の干渉を受けたスペクトル線
が分光器に採光され、バックグランドが変動し、分析精
度を向上させることができなかった。
器に採光されたり、蒸気雲の干渉を受けたスペクトル線
が分光器に採光され、バックグランドが変動し、分析精
度を向上させることができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の発光分光分析装置の発光スタンドの試料保持面は分光
器の採光軸に対して12〜15°傾いている。このた
め、 (a)スパーク放電により加熱された試料自体の光が分
光器に採光される。(b)スパーク放電により発生する
蒸気雲の高さは試料面から1mm程度になると考えられ
ているが、この蒸気雲により吸収あるいは散乱された、
即ち蒸気雲の干捗を受けたスペクトル線が分光器に採光
される。
の発光分光分析装置の発光スタンドの試料保持面は分光
器の採光軸に対して12〜15°傾いている。このた
め、 (a)スパーク放電により加熱された試料自体の光が分
光器に採光される。(b)スパーク放電により発生する
蒸気雲の高さは試料面から1mm程度になると考えられ
ているが、この蒸気雲により吸収あるいは散乱された、
即ち蒸気雲の干捗を受けたスペクトル線が分光器に採光
される。
【0010】上記(a)及び(b)の結果、分光器に採
光されるスペクトル線のバックグランドが変動するため
分析精度が低下する。例えば鉄鋼を高清浄度化するため
に高い分析精度が求められているが、上記従来の発光分
光分析装置の発光スタンドの構造では分析精度に限界が
あった。さらに、現在市販されている発光分光分析器で
は、直接放電光を採光する分光器自体は一個しかなく、
検出器は分光器内に測定対象元素の数だけ波長の大きさ
順に配置されているが、回折格子は一個である(例え
ば、島津製作所カタログ、島津真空形発光分析装置、P
DA−5017,PDA−1017,EMISSION
SPECTROMETER)。その理由は、前記した
発光スタンドの試料保持部が分光器の採光軸に対して傾
いていることと関係している。すなわち、試料保持部が
傾斜しているために、最適な採光方向が1方向に限定さ
れるからである。そして、通常は、焦点距離が500m
m〜1000mmで,分散が0.3〜0.7nm/mm
の回折格子が用いられ、測定できるスペクトル線の最適
波長の最適範囲は表1に示す波長のうち160nmから
600nmとなっている。
光されるスペクトル線のバックグランドが変動するため
分析精度が低下する。例えば鉄鋼を高清浄度化するため
に高い分析精度が求められているが、上記従来の発光分
光分析装置の発光スタンドの構造では分析精度に限界が
あった。さらに、現在市販されている発光分光分析器で
は、直接放電光を採光する分光器自体は一個しかなく、
検出器は分光器内に測定対象元素の数だけ波長の大きさ
順に配置されているが、回折格子は一個である(例え
ば、島津製作所カタログ、島津真空形発光分析装置、P
DA−5017,PDA−1017,EMISSION
SPECTROMETER)。その理由は、前記した
発光スタンドの試料保持部が分光器の採光軸に対して傾
いていることと関係している。すなわち、試料保持部が
傾斜しているために、最適な採光方向が1方向に限定さ
れるからである。そして、通常は、焦点距離が500m
m〜1000mmで,分散が0.3〜0.7nm/mm
の回折格子が用いられ、測定できるスペクトル線の最適
波長の最適範囲は表1に示す波長のうち160nmから
600nmとなっている。
【0011】現在市販されている発光分光分析器で鉄鋼
材料を分析する場合、通常、分析対象元素は、C、S
i、Mn、P、S、Al、Cu、Ni、Cr、Mo、
V、Nb、Ti、B、Ca、Fe、Sb、Co、As、
Sn等の20元素以上と多種にわたり、それらを同時に
短時間で分析している。しかも、これら元素の測定スペ
クトル線は、表1にその例を示すように、Cの160n
m付近からAlやCaの400nm付近やNa,Kのよ
うに600nm〜700nm辺りまでと広範囲に亘って
いる。
材料を分析する場合、通常、分析対象元素は、C、S
i、Mn、P、S、Al、Cu、Ni、Cr、Mo、
V、Nb、Ti、B、Ca、Fe、Sb、Co、As、
Sn等の20元素以上と多種にわたり、それらを同時に
短時間で分析している。しかも、これら元素の測定スペ
クトル線は、表1にその例を示すように、Cの160n
m付近からAlやCaの400nm付近やNa,Kのよ
うに600nm〜700nm辺りまでと広範囲に亘って
いる。
【0012】
【表1】 元素名 波長(nm) H 121.6 O 130.2 N 149.2 C 156.1 C 165.8 P 178.3 S 180.7 Mo 202.0 Si 212.4 Cu 224.2 Ni 227.7 Mn 290.0 Cr 298.9 V 311.0 Nb 319.5 Al 394.4 Pb 410.3 Na 589.0 Li 607.8 K 766.5 これらの元素は、上記1個の分光器でも、一応すべての
測定は可能である。しかし、中には、測定対象元素の固
有スペクトル線に近接した他元素のスペクトル線の重な
りの影響を受ける元素が存在し、これらの元素はスペク
トル線の分解能が低下し、分析精度が悪い。
測定は可能である。しかし、中には、測定対象元素の固
有スペクトル線に近接した他元素のスペクトル線の重な
りの影響を受ける元素が存在し、これらの元素はスペク
トル線の分解能が低下し、分析精度が悪い。
【0013】このことは、鉄鋼材料の高清浄化が要求さ
れ、分析ニーズとして、定量下限値の拡大が求められて
いる現在、分析技術者にとって重大な問題である。上記
の他元素のスペクトル線重なりの影響に関しては、回折
格子の分解能を上げ、分散(nm/mm:検出部分1m
m当りの波長の範囲)を良くすれば、その影響は低減で
きるが、一個の分光器でこれを実現しようとすると分光
器の容積が大きくなり過ぎるという障害がある。分光器
は、内部を真空にする必要があり、真空への吸引時間の
短縮や真空状態の保持等のために気密性を向上させるこ
とを要し、容積を大きくすることは好ましくない。
れ、分析ニーズとして、定量下限値の拡大が求められて
いる現在、分析技術者にとって重大な問題である。上記
の他元素のスペクトル線重なりの影響に関しては、回折
格子の分解能を上げ、分散(nm/mm:検出部分1m
m当りの波長の範囲)を良くすれば、その影響は低減で
きるが、一個の分光器でこれを実現しようとすると分光
器の容積が大きくなり過ぎるという障害がある。分光器
は、内部を真空にする必要があり、真空への吸引時間の
短縮や真空状態の保持等のために気密性を向上させるこ
とを要し、容積を大きくすることは好ましくない。
【0014】本発明は、分析精度を向上させ、各元素を
定量する際の下限値、すなわち定量下限値を拡大できる
発光分光分析方法を提供することを目的とする。また本
発明の他の目的は、上記方法の実施に好適に用いること
ができ、従来に比べ分析精度を向上させた発光分光分析
装置を提供することである。
定量する際の下限値、すなわち定量下限値を拡大できる
発光分光分析方法を提供することを目的とする。また本
発明の他の目的は、上記方法の実施に好適に用いること
ができ、従来に比べ分析精度を向上させた発光分光分析
装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の発光分光分析方法は、試料と対電極との間で
放電、発光させ、発光を採光してその中に含まれる各成
分元素の固有スペクトル線を分光し、それら固有スペク
トル線の波長と強度を測定する発光分光分析装置におい
て、対電極と対向する試料の面を分光器の採光軸に対し
て5°以下の傾きに保持する試料保持部を備え、放電部
を高さ方向に階層的に複数方向から採光し、各元素の固
有スペクトルを分光器内の最適位置で分析する複数の分
光器を備えたことを特徴とするものである。
の本発明の発光分光分析方法は、試料と対電極との間で
放電、発光させ、発光を採光してその中に含まれる各成
分元素の固有スペクトル線を分光し、それら固有スペク
トル線の波長と強度を測定する発光分光分析装置におい
て、対電極と対向する試料の面を分光器の採光軸に対し
て5°以下の傾きに保持する試料保持部を備え、放電部
を高さ方向に階層的に複数方向から採光し、各元素の固
有スペクトルを分光器内の最適位置で分析する複数の分
光器を備えたことを特徴とするものである。
【0016】また、本発明の発光分光分析方法は、上記
発光分光分析方法において、対電極に対向する試料面を
分光器の採光軸に対して5°以下の傾きに保持して放電
させ、放電部を複数方向から採光する。この場合に、重
元素と軽元素を放電部の採光高さを変えて測定すると好
適である。また、前記複数方向の採光を(a)100n
m〜160nm未満の極紫外線部の波長領域、(b)1
60nm〜600nmの波長領域、(c)600nm超
の波長領域から選ばれた少なくとも2種類のそれぞれの
波長領域について採光しそれぞれ分光し、測定すること
が好ましい。また、上記複数方向からの採光で得た各成
分元素の固有スペクトル線の強度を、同時に測定して当
該元素含有量に変換すると共に、共存元素の補正も同時
に行うと好適である。また放電部をスリット等によって
複数階層に分けて、前記複数方向からの採光により、そ
れぞれの領域を採光すると、重元素と軽元素とに分離し
て精度よく検出することができ好適である。さらに、上
記採光軸を直線とすると好ましい。なお、本発明の発光
分光分析方法においては、前記の通り、対電極に対向す
る試料面と分光器の採光軸の角度θは5°以下が好まし
い。角度θは、より好ましくは1°以下、さらに好まし
くは、実質的に0°であることが好ましい。
発光分光分析方法において、対電極に対向する試料面を
分光器の採光軸に対して5°以下の傾きに保持して放電
させ、放電部を複数方向から採光する。この場合に、重
元素と軽元素を放電部の採光高さを変えて測定すると好
適である。また、前記複数方向の採光を(a)100n
m〜160nm未満の極紫外線部の波長領域、(b)1
60nm〜600nmの波長領域、(c)600nm超
の波長領域から選ばれた少なくとも2種類のそれぞれの
波長領域について採光しそれぞれ分光し、測定すること
が好ましい。また、上記複数方向からの採光で得た各成
分元素の固有スペクトル線の強度を、同時に測定して当
該元素含有量に変換すると共に、共存元素の補正も同時
に行うと好適である。また放電部をスリット等によって
複数階層に分けて、前記複数方向からの採光により、そ
れぞれの領域を採光すると、重元素と軽元素とに分離し
て精度よく検出することができ好適である。さらに、上
記採光軸を直線とすると好ましい。なお、本発明の発光
分光分析方法においては、前記の通り、対電極に対向す
る試料面と分光器の採光軸の角度θは5°以下が好まし
い。角度θは、より好ましくは1°以下、さらに好まし
くは、実質的に0°であることが好ましい。
【0017】本発明の発光分光分析装置は、発光スタン
ド、放電装置、分光器、測光装置及び含有量計算機から
なる発光分光分析装置において、分光器の採光軸と試料
保持面との傾きが5°以下であり、試料と接する箇所の
試料保持部が、試料と対電極の先端部との間の距離の1
0分の1以上5分の2以下の厚みを有する平板から形成
されていることを特徴とする。好ましくは6分の1以上
3分の1以下である。すなわち、平板の厚みをt(m
m)、試料と対電極の先端部との間の距離をL(mm)
とすると、2L/5≧t≧L/10と表すことができ
る。
ド、放電装置、分光器、測光装置及び含有量計算機から
なる発光分光分析装置において、分光器の採光軸と試料
保持面との傾きが5°以下であり、試料と接する箇所の
試料保持部が、試料と対電極の先端部との間の距離の1
0分の1以上5分の2以下の厚みを有する平板から形成
されていることを特徴とする。好ましくは6分の1以上
3分の1以下である。すなわち、平板の厚みをt(m
m)、試料と対電極の先端部との間の距離をL(mm)
とすると、2L/5≧t≧L/10と表すことができ
る。
【0018】また試料と接する箇所の試料保持部の厚み
又はその最大厚みが試料と対電極の先端部との間の距離
の10分の1以上5分の2以下の厚みであることが好ま
しい。より好ましくは6分の1以上、3分の1以下であ
る。また、発光スタンドの試料保持部は、例えば金属製
またはAlN製などのセラミック製であることが好まし
い。より好ましくは、AlN製などのセラミック製が好
ましい。
又はその最大厚みが試料と対電極の先端部との間の距離
の10分の1以上5分の2以下の厚みであることが好ま
しい。より好ましくは6分の1以上、3分の1以下であ
る。また、発光スタンドの試料保持部は、例えば金属製
またはAlN製などのセラミック製であることが好まし
い。より好ましくは、AlN製などのセラミック製が好
ましい。
【0019】さらに、発光スタンドの試料保持部がセラ
ミック製の場合、試料保持面は、例えばタングステンな
どの導電性の良い金属で金属コーティングされているこ
とが好ましい。コーティング法としては、電気めっき
法、溶融しためっき材中に浸漬する方法、蒸着法等があ
る。なお、本発明の発光分光分析装置においては、前記
の通り、分光器の採光軸と試料保持面との角度θは5°
以下が好ましい。角度θは、より好ましくは1°以下、
さらに好ましくは、実質的に0°であることが好まし
い。
ミック製の場合、試料保持面は、例えばタングステンな
どの導電性の良い金属で金属コーティングされているこ
とが好ましい。コーティング法としては、電気めっき
法、溶融しためっき材中に浸漬する方法、蒸着法等があ
る。なお、本発明の発光分光分析装置においては、前記
の通り、分光器の採光軸と試料保持面との角度θは5°
以下が好ましい。角度θは、より好ましくは1°以下、
さらに好ましくは、実質的に0°であることが好まし
い。
【0020】本発明の別の装置は、発光スタンド、放電
装置、分光器、測光装置及び含有量計算機からなる発光
分光分析装置において、対電極に対向する試料面と分光
器の採光軸との傾きを5゜以下になるように配置した試
料保持部と、上記発光を回折分光する複数個の分光器と
を備えたことを特徴とする発光分光分析装置である。こ
の場合、対電極と対向する試料面と分光器の採光軸の角
度は、好ましくは5゜以下、より好ましくは1゜以下、
さらに好ましくは実質的に0゜であることが好ましい。
この装置は、(a)100nm〜160nm未満の極紫
外線部の波長領域、(b)160nm〜600nmの波
長領域、(c)600nm超の波長領域の群から選ばれ
た2つ以上の波長領域のスペクトル線の測定にそれぞれ
対応した2以上の分光器を備えるとよい。また、これら
の複数の分光器は放電部を階層的に採光するように、ス
リットを設けるとよい。
装置、分光器、測光装置及び含有量計算機からなる発光
分光分析装置において、対電極に対向する試料面と分光
器の採光軸との傾きを5゜以下になるように配置した試
料保持部と、上記発光を回折分光する複数個の分光器と
を備えたことを特徴とする発光分光分析装置である。こ
の場合、対電極と対向する試料面と分光器の採光軸の角
度は、好ましくは5゜以下、より好ましくは1゜以下、
さらに好ましくは実質的に0゜であることが好ましい。
この装置は、(a)100nm〜160nm未満の極紫
外線部の波長領域、(b)160nm〜600nmの波
長領域、(c)600nm超の波長領域の群から選ばれ
た2つ以上の波長領域のスペクトル線の測定にそれぞれ
対応した2以上の分光器を備えるとよい。また、これら
の複数の分光器は放電部を階層的に採光するように、ス
リットを設けるとよい。
【0021】なお、本発明に係る発光分光分析方法及び
装置で分析対象とする試料は、鋳鉄、銑鉄、鋼等の低合
金鋼、ステンレス鋼等の高合金鋼などの鉄鋼材料、アル
ミニウム合金、銅合金等、如何なる金属材料であっても
良い。
装置で分析対象とする試料は、鋳鉄、銑鉄、鋼等の低合
金鋼、ステンレス鋼等の高合金鋼などの鉄鋼材料、アル
ミニウム合金、銅合金等、如何なる金属材料であっても
良い。
【0022】
【作用】本発明方法は、試料と対電極との間で放電、発
光し、この発光を採光してその中に含まれる各成分元素
の固有スペクトル線を分光し、それら固有スペクトル線
の波長及び強度を測定する発光分光分析方法において、
分光器の視野に試料面が入らないようにし、放電光のみ
を採光することによって、分光器に採光されるスペクト
ル線のバックグラウンドの変動を小さくし、分析精度を
高めることを可能としたものである。
光し、この発光を採光してその中に含まれる各成分元素
の固有スペクトル線を分光し、それら固有スペクトル線
の波長及び強度を測定する発光分光分析方法において、
分光器の視野に試料面が入らないようにし、放電光のみ
を採光することによって、分光器に採光されるスペクト
ル線のバックグラウンドの変動を小さくし、分析精度を
高めることを可能としたものである。
【0023】また、本発明では、対電極と対向する試料
の面を採光軸とほぼ平行にして放電させ、かつ、放電光
を複数方向から採光するようにした。その結果、各分光
器で回折後、測光されるスペクトル線のバックグランド
の変動が小さくなり、各元素の分析精度を向上させるこ
とができると共に、定量下限値の拡大も可能となる。本
発明では前記の通り対電極と対向する試料の面と採光軸
の角度θが、好ましくは5°以下、より好ましくは1°
以下、さらに好ましくは実質的に0°であることが好ま
しい。また、上記複数方向の採光で得た各成分元素のス
ペクトル線の強度を、同時に測定して含有量に変換する
と共に、共存元素の補正も同時に行うようにしたので、
他元素の同時定量が可能となり、分析所要時間の短縮、
労力の節減、分析費用の低減も可能となった。そして、
採光を反射鏡やグラスファイバで屈折させるのではな
く、採光軸を直線とすることによって、画像の安定を図
ることができる。
の面を採光軸とほぼ平行にして放電させ、かつ、放電光
を複数方向から採光するようにした。その結果、各分光
器で回折後、測光されるスペクトル線のバックグランド
の変動が小さくなり、各元素の分析精度を向上させるこ
とができると共に、定量下限値の拡大も可能となる。本
発明では前記の通り対電極と対向する試料の面と採光軸
の角度θが、好ましくは5°以下、より好ましくは1°
以下、さらに好ましくは実質的に0°であることが好ま
しい。また、上記複数方向の採光で得た各成分元素のス
ペクトル線の強度を、同時に測定して含有量に変換する
と共に、共存元素の補正も同時に行うようにしたので、
他元素の同時定量が可能となり、分析所要時間の短縮、
労力の節減、分析費用の低減も可能となった。そして、
採光を反射鏡やグラスファイバで屈折させるのではな
く、採光軸を直線とすることによって、画像の安定を図
ることができる。
【0024】次に、本発明の発光分光分析装置は、試料
保持部の試料保持面が分光器の採光軸と略平行である。
従って、試料保持面に置かれた試料が放電により加熱さ
れて試料自体が光を発しても、試料自体が発する光の光
軸は分光器の採光軸とほぼ直交するため、試料自体が発
する光を分光器が採光することは防止される。この場
合、試料保持面と分光器の採光軸の角度は、好ましくは
5°以下、より好ましくは1°以下、さらに好ましくは
実質的に0°であることが好ましい。
保持部の試料保持面が分光器の採光軸と略平行である。
従って、試料保持面に置かれた試料が放電により加熱さ
れて試料自体が光を発しても、試料自体が発する光の光
軸は分光器の採光軸とほぼ直交するため、試料自体が発
する光を分光器が採光することは防止される。この場
合、試料保持面と分光器の採光軸の角度は、好ましくは
5°以下、より好ましくは1°以下、さらに好ましくは
実質的に0°であることが好ましい。
【0025】ここで、試料保持部の形状を限定した理由
について説明する。分光器の採光軸と試料保持面との傾
きについては、5°を越えると分光器の視野内に試料自
体の光等の擾乱が入るおそれがあり、分析精度向上を害
するおそれがあるので5°以下に限定した。試料保持部
に保持された試料と対電極の先端部との間の距離をLと
し、試料保持部の平板の厚みtをL/6未満に薄くする
と、試料の励起に起因して発生したスペクトル線が蒸気
雲により吸収あるいは散乱され、この蒸気雲の影響を受
けたスペクトル線が分光器で多く採光される。このため
バックグラウンドの変動が大きくなり測定精度の向上を
図ることができない。また、平板の厚みtが2L/5を
超えて厚くなると、試料の励起に起因して発生したスペ
クトル線が分光器へ導入される領域が狭くなり、導入が
妨げられる。L/10〜2L/5の厚み、より好ましく
はL/6〜L/3の厚みを有する平板によって試料保持
部を形成すると、蒸気雲による影響を受けていないスペ
クトル線を多く採光できる。従って、バックグラウンド
の変動を小さくすることができ、しかも、試料の励起に
起因して発生したスペクトル線を分光器へ多く採光でき
る。これにより、分析精度を一層向上させることができ
ると共に各元素の定量下限値を拡大することができる。
について説明する。分光器の採光軸と試料保持面との傾
きについては、5°を越えると分光器の視野内に試料自
体の光等の擾乱が入るおそれがあり、分析精度向上を害
するおそれがあるので5°以下に限定した。試料保持部
に保持された試料と対電極の先端部との間の距離をLと
し、試料保持部の平板の厚みtをL/6未満に薄くする
と、試料の励起に起因して発生したスペクトル線が蒸気
雲により吸収あるいは散乱され、この蒸気雲の影響を受
けたスペクトル線が分光器で多く採光される。このため
バックグラウンドの変動が大きくなり測定精度の向上を
図ることができない。また、平板の厚みtが2L/5を
超えて厚くなると、試料の励起に起因して発生したスペ
クトル線が分光器へ導入される領域が狭くなり、導入が
妨げられる。L/10〜2L/5の厚み、より好ましく
はL/6〜L/3の厚みを有する平板によって試料保持
部を形成すると、蒸気雲による影響を受けていないスペ
クトル線を多く採光できる。従って、バックグラウンド
の変動を小さくすることができ、しかも、試料の励起に
起因して発生したスペクトル線を分光器へ多く採光でき
る。これにより、分析精度を一層向上させることができ
ると共に各元素の定量下限値を拡大することができる。
【0026】なお、本発明においては、前記試料保持部
(平板)(図2の38)の厚みtの限定は、少なくとも
試料と接する箇所の試料保持部(平板)(図2の38
b)の厚みtが、2L/5≧t≧L/10、より好まし
くはL/3≧t≧L/6の範囲にあれば良く、分光器へ
の採光が妨げられない限りは、試料保持部の試料と接し
ない箇所の厚みは限定されないことは勿論である。
(平板)(図2の38)の厚みtの限定は、少なくとも
試料と接する箇所の試料保持部(平板)(図2の38
b)の厚みtが、2L/5≧t≧L/10、より好まし
くはL/3≧t≧L/6の範囲にあれば良く、分光器へ
の採光が妨げられない限りは、試料保持部の試料と接し
ない箇所の厚みは限定されないことは勿論である。
【0027】また、本発明においては、試料と接する箇
所の試料保持部は平板に限定されない。この場合、試料
と接する箇所の試料保持部(図2の38b)の最大厚み
が、試料と対電極の先端部との間の距離の10分の1以
上、5分の2以下の厚み、より好ましくは6分の1以
上、3分の1以下の厚みであれば良い。また、試料保持
部を、例えばAlN製などのセラミック製にすると、強
度を向上でき、熱による歪みを少なくすることができ
る。このため、試料保持部の変形に起因する分析精度の
低下を防止できる。
所の試料保持部は平板に限定されない。この場合、試料
と接する箇所の試料保持部(図2の38b)の最大厚み
が、試料と対電極の先端部との間の距離の10分の1以
上、5分の2以下の厚み、より好ましくは6分の1以
上、3分の1以下の厚みであれば良い。また、試料保持
部を、例えばAlN製などのセラミック製にすると、強
度を向上でき、熱による歪みを少なくすることができ
る。このため、試料保持部の変形に起因する分析精度の
低下を防止できる。
【0028】さらに、発光スタンドの試料保持面を、例
えばタングステンなどの導電性の良い金属で金属コーテ
ィングすると、試料と試料保持部の導電性を向上するこ
とができ、安定したスパーク放電を得ることができる。
さらに、本発明の装置は、対電極と対向する試料面を分
光器の採光軸とほぼ平行になるよう配置する試料保持部
と、上記発光を回折分光する複数個の分光器を備える。
この複数個の分光器は好ましくは(a)100nm〜1
60nm未満の極紫外線部の波長領域、(b)160n
m〜600nmの可視線部の波長領域、(c)600n
m超の赤外線部の波長領域にあるスペクトル線の測定に
それぞれ対応した分光器とする。
えばタングステンなどの導電性の良い金属で金属コーテ
ィングすると、試料と試料保持部の導電性を向上するこ
とができ、安定したスパーク放電を得ることができる。
さらに、本発明の装置は、対電極と対向する試料面を分
光器の採光軸とほぼ平行になるよう配置する試料保持部
と、上記発光を回折分光する複数個の分光器を備える。
この複数個の分光器は好ましくは(a)100nm〜1
60nm未満の極紫外線部の波長領域、(b)160n
m〜600nmの可視線部の波長領域、(c)600n
m超の赤外線部の波長領域にあるスペクトル線の測定に
それぞれ対応した分光器とする。
【0029】このようにすることによって、すべての元
素の定量下限値を1ppmのオーダで分析することがで
きるようになった。特にH,O,Nのようなスペクトル
線の波長が150nm以下の元素の分析は従来は、分析
精度が不足のために発光分光分析法を採用していなかっ
たが、これらの元素も精度良く定量できるようになっ
た。また10ppm以下の微少量のC,Sの定量分析も
可能となり、従来多大の時間、費用、人手のかかる燃焼
法に頼る必要がなくなった。
素の定量下限値を1ppmのオーダで分析することがで
きるようになった。特にH,O,Nのようなスペクトル
線の波長が150nm以下の元素の分析は従来は、分析
精度が不足のために発光分光分析法を採用していなかっ
たが、これらの元素も精度良く定量できるようになっ
た。また10ppm以下の微少量のC,Sの定量分析も
可能となり、従来多大の時間、費用、人手のかかる燃焼
法に頼る必要がなくなった。
【0030】
実施例−1、比較例−1 以下、図面を参照して本発明の発光分光分析装置の実施
例を説明する。図1は発光分光分析装置の発光スタンド
を示す断面図、図2は図1に示された発光スタンドのス
パーク放電部を拡大して示す断面図、図3は図1のC−
C断面図である。
例を説明する。図1は発光分光分析装置の発光スタンド
を示す断面図、図2は図1に示された発光スタンドのス
パーク放電部を拡大して示す断面図、図3は図1のC−
C断面図である。
【0031】この発光分光分析装置には、試料から発生
したスペクトル線を採光し分光する分光器(図示せず)
と、この分光器で得られた波長位置やスペクトル線の強
度に基づいて試料中に含まれている元素の種類や含有量
を測定するための測光装置(図示せず)が備えられてお
り、これらは従来のものと同じである。発光スタンド3
0には、タングステン製や銀製の対電極32が取り付け
られた底壁34と、対電極32の先端に対向する位置に
試料36を保持する試料保持部38が備えられており、
試料保持部38には、保持した試料36で覆われる孔4
0が形成されている。この試料保持部38は、試料36
と対電極32の先端部との間の距離の約18分の4の厚
みを有する平板から形成されている。試料保持部38は
強度が必要であるためAlNなどのセラミック又は金属
で作られており、また、良好な導電性を確保するために
試料保持面38aには、例えばタングステンなどの導電
性の良い金属で金属コーティング層42が形成されてい
る。試料保持面38aは、分光器(図示せず)の採光軸
Eと平行になっており、また、対電極32の長手方向の
中心軸Fは、分光器の採光軸Eと直角になっている。
したスペクトル線を採光し分光する分光器(図示せず)
と、この分光器で得られた波長位置やスペクトル線の強
度に基づいて試料中に含まれている元素の種類や含有量
を測定するための測光装置(図示せず)が備えられてお
り、これらは従来のものと同じである。発光スタンド3
0には、タングステン製や銀製の対電極32が取り付け
られた底壁34と、対電極32の先端に対向する位置に
試料36を保持する試料保持部38が備えられており、
試料保持部38には、保持した試料36で覆われる孔4
0が形成されている。この試料保持部38は、試料36
と対電極32の先端部との間の距離の約18分の4の厚
みを有する平板から形成されている。試料保持部38は
強度が必要であるためAlNなどのセラミック又は金属
で作られており、また、良好な導電性を確保するために
試料保持面38aには、例えばタングステンなどの導電
性の良い金属で金属コーティング層42が形成されてい
る。試料保持面38aは、分光器(図示せず)の採光軸
Eと平行になっており、また、対電極32の長手方向の
中心軸Fは、分光器の採光軸Eと直角になっている。
【0032】試料36を分析するに当たっては、不活性
ガス導入口44から一定量の不活性ガスを流すと共に、
試料36と対電極32との間隙に電圧をかけることによ
りスパーク放電を行わせ、試料を励起させ、励起に起因
して発生したスペクトル線を分光器で採光し、試料に含
有されている元素の種類と含有量を測定する。試料保持
部38の試料保持面38aは、上記したように、分光器
の採光の光軸Eと平行であるため、試料保持面38aに
置かれた試料36が放電により加熱されこの試料36自
体が光を発しても、試料36自体が発する光の光軸は分
光器に採光される光の光軸とほぼ直交する。従って、分
光器では、試料36自体が発する光を採光することがほ
とんどなく、分光器に採光されるスペクトル線のバック
グランドの変動を小さくすることができる。また、上記
したように、試料保持部38の板厚は試料36と対電極
32の先端部との間の距離の約18分の4であるため、
蒸気雲による影響を受けていないスペクトル線を分光器
に多く採光でき、このためバックグランドの変動を小さ
くすることができ、試料の励起に起因して発生したスペ
クトル線を分光器へ多く採光できる。これにより、分析
精度を一層向上させることができると共に定量下限値を
拡大できる。
ガス導入口44から一定量の不活性ガスを流すと共に、
試料36と対電極32との間隙に電圧をかけることによ
りスパーク放電を行わせ、試料を励起させ、励起に起因
して発生したスペクトル線を分光器で採光し、試料に含
有されている元素の種類と含有量を測定する。試料保持
部38の試料保持面38aは、上記したように、分光器
の採光の光軸Eと平行であるため、試料保持面38aに
置かれた試料36が放電により加熱されこの試料36自
体が光を発しても、試料36自体が発する光の光軸は分
光器に採光される光の光軸とほぼ直交する。従って、分
光器では、試料36自体が発する光を採光することがほ
とんどなく、分光器に採光されるスペクトル線のバック
グランドの変動を小さくすることができる。また、上記
したように、試料保持部38の板厚は試料36と対電極
32の先端部との間の距離の約18分の4であるため、
蒸気雲による影響を受けていないスペクトル線を分光器
に多く採光でき、このためバックグランドの変動を小さ
くすることができ、試料の励起に起因して発生したスペ
クトル線を分光器へ多く採光できる。これにより、分析
精度を一層向上させることができると共に定量下限値を
拡大できる。
【0033】以上説明したように本発明の発光分光分析
装置によれば、分光器の採光の光軸と試料保持面とをほ
ぼ平行としたため試料自体が発する光が分光器に採光さ
れず、このためバックグランドと、その変動を小さくす
ることができ、分析精度の向上が達成できる。また、試
料保持部を所定厚みの平板又は板で形成することによ
り、蒸気雲による影響を受けていないスペクトル線を分
光器に多く採光でき、このためバックグランドと、その
変動を小さくすることができるため、分析精度の向上と
定量下限の拡大が達成できる。
装置によれば、分光器の採光の光軸と試料保持面とをほ
ぼ平行としたため試料自体が発する光が分光器に採光さ
れず、このためバックグランドと、その変動を小さくす
ることができ、分析精度の向上が達成できる。また、試
料保持部を所定厚みの平板又は板で形成することによ
り、蒸気雲による影響を受けていないスペクトル線を分
光器に多く採光でき、このためバックグランドと、その
変動を小さくすることができるため、分析精度の向上と
定量下限の拡大が達成できる。
【0034】分析成績としては、試料に炭素鋼を選び、
Nを定量した例を表2に示した。なお、実施例−1、比
較例−1の分析条件は下記の通りである。 発光分光分析装置 (株)島津製作所製PDA−5017型 放電条件 電圧 330V,静電容量3μF, インダクタンス 10μH,放電サイクル 325Hz 発光スタンド 実施例−1 水平型発光スタンド(図1) 比較例−1 傾斜型発光スタンド(図6)
Nを定量した例を表2に示した。なお、実施例−1、比
較例−1の分析条件は下記の通りである。 発光分光分析装置 (株)島津製作所製PDA−5017型 放電条件 電圧 330V,静電容量3μF, インダクタンス 10μH,放電サイクル 325Hz 発光スタンド 実施例−1 水平型発光スタンド(図1) 比較例−1 傾斜型発光スタンド(図6)
【0035】
【表2】
【0036】表2より水平型発光スタンドを用いた実施
例−1は傾斜型発光スタンドを用いた比較例−1よりも
分析精度(標準偏差σ)が8倍程度向上した。 実施例−2,3及び比較例−2 図4は、本発明に係る発光分光分析法を実施した装置の
一例を、2個の分光器70、70aを配置して示したも
のである。なお、図4において、発光スタンドと分光器
の立体的位置関係は、図5に示す通りである。本装置は
放電装置52、試料50及び対電極54からなる発光ス
タンド56を含む発光部、回折格子60、60a、スリ
ット62、62a、スペクトル線の検出器72、72a
とからなる分光器70、70a及びアナログ量のスペク
トルをディジタル変換してデータの演算処理を行う測光
装置74やスペクトル線強度を含有量に変換する含有量
計算機76から構成されている。そして、上記発光スタ
ンド56は、図5に示すように、試料50面は分光器7
0、70aの採光軸58、58aとほぼ平行になってい
ることが重要である。そのような構造であれば、従来の
図6に示すような試料16の面が傾斜した発光スタンド
とは異なり、分光器70、70aへの採光可能な方向が
増加するためである。
例−1は傾斜型発光スタンドを用いた比較例−1よりも
分析精度(標準偏差σ)が8倍程度向上した。 実施例−2,3及び比較例−2 図4は、本発明に係る発光分光分析法を実施した装置の
一例を、2個の分光器70、70aを配置して示したも
のである。なお、図4において、発光スタンドと分光器
の立体的位置関係は、図5に示す通りである。本装置は
放電装置52、試料50及び対電極54からなる発光ス
タンド56を含む発光部、回折格子60、60a、スリ
ット62、62a、スペクトル線の検出器72、72a
とからなる分光器70、70a及びアナログ量のスペク
トルをディジタル変換してデータの演算処理を行う測光
装置74やスペクトル線強度を含有量に変換する含有量
計算機76から構成されている。そして、上記発光スタ
ンド56は、図5に示すように、試料50面は分光器7
0、70aの採光軸58、58aとほぼ平行になってい
ることが重要である。そのような構造であれば、従来の
図6に示すような試料16の面が傾斜した発光スタンド
とは異なり、分光器70、70aへの採光可能な方向が
増加するためである。
【0037】図5は、鉄鋼試料分析用の発光スタンド5
6と分光器70、70aの配置例を模式的に示した図で
ある。この例では、2個の分光器70と分光器70aと
は平面で見て略90度の角度で隔てた位置に設置されて
おり、試料50から発生した光は分光器70、70aの
配置角度に合わせて略90度隔てて2本に別けて各分光
器70、70aに導かれ、採光されることになる。
6と分光器70、70aの配置例を模式的に示した図で
ある。この例では、2個の分光器70と分光器70aと
は平面で見て略90度の角度で隔てた位置に設置されて
おり、試料50から発生した光は分光器70、70aの
配置角度に合わせて略90度隔てて2本に別けて各分光
器70、70aに導かれ、採光されることになる。
【0038】なお、図5に示すスリット62、62aに
よって放電部を高さ方向に階層的に分けて採光すると試
料に近い側のプラズマ部は重元素のスペクトル線強度が
大であり、電極に近い側のプラズマ部は軽元素のスペク
トル線強度が大であるため、重元素と軽元素をそれぞれ
精度よく分析することができる。実際に試料50を分析
するに当たっては、発光スタンド56内の放電室内をA
rあるいはHe等の不活性ガスの雰囲気にし、試料50
と対電極54との間隙に電圧をかけることによってスパ
ーク放電を行わせ、試料50を励起発光させ各元素のス
ペクトル線を発生させる。
よって放電部を高さ方向に階層的に分けて採光すると試
料に近い側のプラズマ部は重元素のスペクトル線強度が
大であり、電極に近い側のプラズマ部は軽元素のスペク
トル線強度が大であるため、重元素と軽元素をそれぞれ
精度よく分析することができる。実際に試料50を分析
するに当たっては、発光スタンド56内の放電室内をA
rあるいはHe等の不活性ガスの雰囲気にし、試料50
と対電極54との間隙に電圧をかけることによってスパ
ーク放電を行わせ、試料50を励起発光させ各元素のス
ペクトル線を発生させる。
【0039】本実施例では、分光器70は、スペクトル
線波長が160nmから600nmの元素を回折、分光
するためのもので、具体的にはSi、Mn、P、S、A
l、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Nb、Ti、As、
Na等、を対象とする。一方、分光器70aは、スペク
トル線波長が100nmから160nmの元素用で、
O、N、C等を回折、分光する。両分光器70、70a
内には、分光された各元素の固有スペクトル線を最適な
位置で捕らえるように、その波長ごとに並べて検出器
(フォトマルチプレイア)72、72aが配設されてい
る。そして、検出された各元素の固有スペクトル線は、
図4の測光装置74により各元素同時に発光強度に変換
された後、含有量計算機76に導かれ含有量に演算処理
された。
線波長が160nmから600nmの元素を回折、分光
するためのもので、具体的にはSi、Mn、P、S、A
l、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Nb、Ti、As、
Na等、を対象とする。一方、分光器70aは、スペク
トル線波長が100nmから160nmの元素用で、
O、N、C等を回折、分光する。両分光器70、70a
内には、分光された各元素の固有スペクトル線を最適な
位置で捕らえるように、その波長ごとに並べて検出器
(フォトマルチプレイア)72、72aが配設されてい
る。そして、検出された各元素の固有スペクトル線は、
図4の測光装置74により各元素同時に発光強度に変換
された後、含有量計算機76に導かれ含有量に演算処理
された。
【0040】分析成績としては、試料に炭素鋼を選び、
Cを定量した例を表3に示した。なお、実施例−2、実
施例−3、比較例−2の分析条件は下記の通りである。 発光分光分析装置 (株)島津製作所製PDA−50
17型 を図4、5に示したように改造 放電条件 電圧330V,静電容量3μF,
インダクタンス 10μH,放電サイクル325Hz 発光スタンド 実施例−2:水平型(図1) 実施例−3:水平型(図4、5) 比較例−2:傾斜型(図6、7)
Cを定量した例を表3に示した。なお、実施例−2、実
施例−3、比較例−2の分析条件は下記の通りである。 発光分光分析装置 (株)島津製作所製PDA−50
17型 を図4、5に示したように改造 放電条件 電圧330V,静電容量3μF,
インダクタンス 10μH,放電サイクル325Hz 発光スタンド 実施例−2:水平型(図1) 実施例−3:水平型(図4、5) 比較例−2:傾斜型(図6、7)
【0041】
【表3】
【0042】表3より、水平型発光スタンドを用いた実
施例−2は、傾斜型発光スタンドを用いた比較例−2よ
りも分析精度(標準偏差)が2倍程度向上し、さらに水
平型発光スタンドに分光器を2個配設した実施例−3で
は、上記分析精度が一層向上したことが明らかである。
以上、複数の分析目的元素の各々に対して適切な分光器
を複数個設置することにより、すべての元素が精度良く
同時に分析可能となった。また、分光器の交換作業が不
要のため、従来半日を必要としていた交換時の光軸調整
が不要となり、分析時間の短縮、作業者の労力の低減を
図ることができた。
施例−2は、傾斜型発光スタンドを用いた比較例−2よ
りも分析精度(標準偏差)が2倍程度向上し、さらに水
平型発光スタンドに分光器を2個配設した実施例−3で
は、上記分析精度が一層向上したことが明らかである。
以上、複数の分析目的元素の各々に対して適切な分光器
を複数個設置することにより、すべての元素が精度良く
同時に分析可能となった。また、分光器の交換作業が不
要のため、従来半日を必要としていた交換時の光軸調整
が不要となり、分析時間の短縮、作業者の労力の低減を
図ることができた。
【0043】さらに、本発明によれば従来発光分光分析
で分析することができなかったN及びOの定量下限値を
それぞれ5ppm、20ppmまで拡大することができ
た。またCについては従来20ppmの定量下限値を3
ppmまで拡大することができた。
で分析することができなかったN及びOの定量下限値を
それぞれ5ppm、20ppmまで拡大することができ
た。またCについては従来20ppmの定量下限値を3
ppmまで拡大することができた。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る発光分
光分析方法及び装置で分析を行うことによって、 (1)元素の最適なスペクトル線波長を測定に用いるこ
とができ、分析精度が向上すると共に、定量下限値が拡
大できる。 (2)必要な元素を全て測定できるため、分光的干渉
(スペクトル線の重なりの影響等)を受けても、影響し
ている元素の量を測定でき、補正することができること
によって分析値の正確さが向上した。 (3)150nm以下の極紫外線が測定でき、H、N、
Oの定量が可能になった。 (4)多元素同時定量が可能となり、分析所要時間が短
縮できる。 その結果、高純度金属の開発、精錬工程での歩留り向上
及び、製造コストの低減、また、操業時間の短縮、分析
コスト低減の副次効果も期待できる。
光分析方法及び装置で分析を行うことによって、 (1)元素の最適なスペクトル線波長を測定に用いるこ
とができ、分析精度が向上すると共に、定量下限値が拡
大できる。 (2)必要な元素を全て測定できるため、分光的干渉
(スペクトル線の重なりの影響等)を受けても、影響し
ている元素の量を測定でき、補正することができること
によって分析値の正確さが向上した。 (3)150nm以下の極紫外線が測定でき、H、N、
Oの定量が可能になった。 (4)多元素同時定量が可能となり、分析所要時間が短
縮できる。 その結果、高純度金属の開発、精錬工程での歩留り向上
及び、製造コストの低減、また、操業時間の短縮、分析
コスト低減の副次効果も期待できる。
【図1】本発明の発光分光分析装置の発光スタンドの一
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図2】図1に示された発光スタンドのスパーク放電部
を拡大して示す断面図である。
を拡大して示す断面図である。
【図3】図1のC−C断面図である。
【図4】本発明に係る別の発光分光分析装置の全体構成
を示す平面概略図である。
を示す平面概略図である。
【図5】本発明に係る発光分光分析装置の発光スタンド
と分光器を模式的に示す斜視図である。
と分光器を模式的に示す斜視図である。
【図6】従来の傾いた試料面を有する発光スタンドの全
体図である。
体図である。
【図7】試料面が傾斜した試料保持部の詳細を示す縦断
面図である。
面図である。
10 発光スタンド 12 対電極 14 底壁 16 試料 16a 対電極と対向する試料の面 18 試料保持部 18a 試料保持面 20 孔 22 ガス流入口 30 発光スタン
ド 32 対電極 34 底壁 36 試料 36a 対電極と
対向する試料の面 38 試料保持部 38a 試料保持
面 38b 試料と接する箇所の試料保持部 40 孔 42 コーティン
グ層 44 不活性ガス導入口 50 試料 52 放電装置 54 対電極 56 発光スタンド 58、58a 採
光軸 60,60a 回折格子 62,62a ス
リット 70,70a 分光器 72,72a 検
出器 74 測光装置 76 含有量計算
機
ド 32 対電極 34 底壁 36 試料 36a 対電極と
対向する試料の面 38 試料保持部 38a 試料保持
面 38b 試料と接する箇所の試料保持部 40 孔 42 コーティン
グ層 44 不活性ガス導入口 50 試料 52 放電装置 54 対電極 56 発光スタンド 58、58a 採
光軸 60,60a 回折格子 62,62a ス
リット 70,70a 分光器 72,72a 検
出器 74 測光装置 76 含有量計算
機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉原 孝志 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内 (56)参考文献 特開 平1−274043(JP,A) 特開 平3−135752(JP,A) 特開 昭61−129555(JP,A) 実開 昭54−57080(JP,U) 実開 平1−117755(JP,U) 実開 昭51−66483(JP,U) 米国特許4544270(US,A)
Claims (3)
- 【請求項1】 試料と対電極との間で放電、発光させ、
発光を採光してその中に含まれる各成分元素の固有スペ
クトル線を分光し、各固有スペクトル線の波長と強度を
測定する発光分光分析装置において、 対電極と対向する試料の面を分光器の採光軸に対して5
°以下の傾きに保持する試料保持部を備え、放電部を高
さ方向に階層的に複数方向から採光し、各元素の固有ス
ペクトルを分光器内の最適位置で分析する複数の分光器
を備えたことを特徴とする発光分光分析装置。 - 【請求項2】 発光スタンド、放電装置、分光器、測光
装置及び含有量計算機からなる発光分光分析装置におい
て、 前記分光器の採光軸と試料保持面との傾きが5°以下で
あり、試料と接する箇所の試料保持部が、試料と対電極
の先端部との間の距離の10分の1以上、5分の2以下
の厚みを有する平板から形成されていることを特徴とす
る発光分光分析装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の発光分光分析装置にお
いて、試料保持部がセラミック製であり、かつ試料保持
面に金属コーティングを有することを特徴とする発光分
光分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06174624A JP3106868B2 (ja) | 1993-07-26 | 1994-07-26 | 発光分光分析装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18395393 | 1993-07-26 | ||
JP6-118712 | 1994-05-31 | ||
JP11871294 | 1994-05-31 | ||
JP5-183953 | 1994-05-31 | ||
JP06174624A JP3106868B2 (ja) | 1993-07-26 | 1994-07-26 | 発光分光分析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0850097A JPH0850097A (ja) | 1996-02-20 |
JP3106868B2 true JP3106868B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=27313641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06174624A Expired - Fee Related JP3106868B2 (ja) | 1993-07-26 | 1994-07-26 | 発光分光分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3106868B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AUPP573098A0 (en) * | 1998-09-04 | 1998-10-01 | Generation Technology Research Pty Ltd | Apparatus and method for analyzing material |
JP4602803B2 (ja) * | 2005-03-15 | 2010-12-22 | 財団法人鉄道総合技術研究所 | パンタグラフのすり板の溶損量推定方法及び装置 |
JP2008241336A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute | アーク発光分光による材料中の微量成分分析法 |
GB2498512B (en) * | 2011-12-14 | 2014-03-05 | Thermo Fisher Scient Ecublens Sarl | Spark optical emission spectrometer and method of spectroscopy |
-
1994
- 1994-07-26 JP JP06174624A patent/JP3106868B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0850097A (ja) | 1996-02-20 |
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