JP2001083096A - 発光分光分析装置 - Google Patents

発光分光分析装置

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JP2001083096A
JP2001083096A JP25999499A JP25999499A JP2001083096A JP 2001083096 A JP2001083096 A JP 2001083096A JP 25999499 A JP25999499 A JP 25999499A JP 25999499 A JP25999499 A JP 25999499A JP 2001083096 A JP2001083096 A JP 2001083096A
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JP25999499A
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Shotaro Asada
庄太郎 浅田
Koichi Murakami
浩一 村上
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパーク放電の不安定性などに起因するデー
タの片寄りを排除して、精度の高い分析を行う。 【解決手段】 多数回の繰返し放電に対して得られた時
系列的なスペクトル線強度データを、所定の時間幅ΔT
毎に区切り、各時間区間T1〜T4に含まれるデータ列毎
に分布曲線L1〜L4を作成する。そして、分布曲線の形
状が正規分布であるものを選択し、その中で分散が最小
となるような時間区間を見つけ、その分布曲線において
最高頻度を与える強度値P3を、その分析におけるスペ
クトル線強度値として確定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光分光分析装置に
関し、更に詳しくは、励起光源としてスパーク放電を用
いた発光分光分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発光分光分析装置は、一般に、金属又は
非金属である固体試料にアーク放電やスパーク放電など
によりエネルギを与えることによって当該試料を蒸発気
化及び励起発光させ、その発光光を分光器に導入して各
元素に特有な波長を有するスペクトル線を取り出して検
出する、という構成を有している。特に励起源としてス
パーク放電を利用する発光分光分析装置は、精度の高い
分析が可能であるため、例えば鉄鋼材や非鉄金属材など
の生産工場等において、生産された金属体中の組成分析
を行うためによく利用されている。
【0003】以下の説明では、スパーク放電を用いた発
光分光分析装置について述べる。この発光分光分析装置
では、一回の分析において、発振器の周波数に同期して
パルス状に多数回(例えば数千回)の放電を繰り返す
が、各放電に対して検出器で得られるスペクトル線の強
度はかなりばらつく。そこで、このようなばらついた値
からより正確な値を導き出すために、PDA(Pulse Di
stribution Analysis)測光法と呼ばれる統計的手法が
従来より用いられている。図4は、従来の発光分光分析
装置における、PDA測光法を含むデータ処理方法を説
明するための波形図である。
【0004】一回の分析における連続的な多数回のスパ
ーク放電に対して、或る元素のスペクトル線は例えば図
4(a)に示すように得られる。このようにして得られ
たスペクトル線の強度値の発生頻度を計数し、図4
(b)に示すような、強度と発生頻度とをそれぞれ軸に
とった分布曲線Lを作成する。そして、最も発生頻度が
高い強度値Pを、その試料中の対象元素の含有量に対す
る強度として確定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のPDA測光法
は、基本的にスペクトル線の強度のばらつきが正規分布
(ガウス分布)になるということを前提としており、ば
らつき範囲のちょうど中間位の、しかも最も発生確率の
高い強度値が選ばれることになる。しかしながら、試料
の状態や放電雰囲気によってはスパーク放電が不安定に
なり、強度分布が正規分布にならず、例えば図4(b)
中の曲線L’で示されるような片寄った分布になること
がある。具体的には、試料の表面の研磨状態が良好でな
い場合、対象元素の含有率が不均一である場合、溶融試
料を分析する際に完全に溶融していない固体試料が多く
混じっている場合、或いは、雰囲気ガス(通常アルゴン
ガス)の状態が不安定である場合などに上述したような
現象が発生する恐れが高い。このような場合には、上述
したようなデータ処理方法によると、分析精度が極端に
悪くなり、実質上その分析結果を利用することができな
い。
【0006】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その目的とするところは、例えばスパーク放
電が不安定であっても、取得されたデータを適切に処理
することによって、高精度の分析を行うことができる発
光分光分析装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る発光分光分析装置では、従来の
装置のように、一回の分析で取得した多数のスペクトル
線強度データをまとめて統計的に処理するのではなく、
それらデータを時間経過に従って幾つかに区分し、その
区分毎にスペクトル線強度の出現頻度の分布を取得す
る。そして、その分布が正規分布に従わないような区分
に関してはデータが異常であると判断し、それを除いた
他のデータを利用して最終的なスペクトル線強度を算出
するようにしている。
【0008】即ち、本発明は、スパーク放電を励起光源
とし、試料から発せられた光を波長分散して、或る元素
に対応する特定波長の光を検出器で検出する発光分光分
析装置において、 a)多数回のスパーク放電に対して検出器で時系列的に得
られるスペクトル線強度データを、所定の時間幅毎又は
所定データ数毎に区分するデータ区分手段と、 b)その区分された複数のデータ毎に、スペクトル線強度
の出現頻度を示す分布曲線を求める分布調査手段と、 c)その複数の各分布曲線を基に、それぞれが正規分布又
はそれに近い分布であるか否かを判定し、正規分布でな
いと判定された区分に含まれるデータを除外して、その
残りのデータに基づいて、その分析におけるスペクトル
線強度値を算出する強度値算出手段と、を備えることを
特徴とするものである。
【0009】上記強度値算出手段は、例えば、正規分布
であると判定された分散曲線のうち、分散が最も小さく
なる分布曲線において最高頻度を与える強度値を、その
分析におけるスペクトル線強度値として確定する構成と
することができる。また、正規分布であると判定された
全ての区間のデータを用いて再度分布曲線を求め、その
分布曲線において最高頻度を与える強度値を、その分析
におけるスペクトル線強度値として確定する構成として
もよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る発光分光分析
装置の一実施形態について図面を参照して説明する。図
1は、本実施形態による発光分光分析装置の要部の構成
図である。
【0011】放電発生部1は、所定周波数(例えば40
0Hz)に同期してパルス状の高電圧を電極棒2に印加
する。鉄又は非鉄金属などの試料3は、電極棒2からの
スパーク放電によってアルゴンガス雰囲気中で励起発光
する。この発光光は集光レンズ4で集光されて分光部5
に導入される。分光部5は、入口スリット51、回折格
子52、ローランド円上に並設された出口スリット53
a、53b、53c、光電子増倍管である検出器54
a、54b、54cから成る。この分光部5は、いわゆ
るパッシェンルンゲ型の分光器である。各出口スリット
53a、53b、53c及び検出器54a、54b、5
4cは、回折格子52で分散される各波長光のうち、そ
れぞれ特定の元素に特有の波長を有するスペクトル線を
検出するように配設されている。例えば、検出器54
a、54b、54cはそれぞれ、炭素(C)、シリコン
(Si)、マンガン(Mn)のスペクトル線を検出する
位置に配置される。勿論、実際にはこの3つの元素のみ
ならず、更に多数の別の元素によるスペクトル線を検出
するように構成することができる。
【0012】各検出器54a、54b、54cによる検
出信号は積分器、A/D変換器などを含んで構成される
データ処理部6に入力され、後述のようなデータ処理が
実行されることによって或る含有量を有する或る元素の
スペクトル線の強度が確定され、それに基づいて各元素
に対する定量分析などが実行される。
【0013】次に、本実施形態の発光分光分析装置にお
ける特徴的なデータ処理の内容に関し、図2、図3を参
照して説明する。図2は、データ処理部6による処理手
順を示すフローチャート、図3はデータ処理方法を説明
するための波形図である。
【0014】前述したように、一回の分析における連続
的な多数回のスパーク放電に対して、検出器54aで得
られるスペクトル線は図3(a)に示すようになる。こ
のような時系列的なスペクトル線強度データに対し、ま
ず所定の時間幅ΔT毎にデータを区分する(ステップS
1)。本例では、データ系列全体をT1、T2、T3、T4
の4つの時間区間に区分している。例えば、全体のスペ
クトル線の本数(つまりスペクトル線強度データの個
数)が2000であるとすると、各時間幅ΔTに含まれ
るスペクトル線の本数はそれぞれ500となる。
【0015】次いで、各時間幅ΔTに含まれる複数のデ
ータを基に、スペクトル線強度値とその出現頻度との関
係を示す分布曲線を作成する(ステップS2)。その結
果、図3(b)に示すような4つの分布曲線L1、L2、
L3、L4が得られる。その分析が終始正常に遂行される
場合、各分布曲線はほぼ正規分布となる筈である。そこ
で、上述したように求めた各時間区間T1、T2、T3、
T4の分布曲線L1、L2、L3、L4が、それぞれ正規分
布であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0016】具体的には、例えば次の手順で上記判定を
行うことができる。即ち、正規分布は(1)式の確率密度
関数に従う。 f(x)=(1/√2πσ)・ exp{−(1/2)・[(x−μ)/σ]2} …(1) (但し−∞<x<∞) μ:平均、σ:分散 上記各分布曲線L1、L2、L3、L4において、最高頻度
を与える強度(P1、P2、P3又はP4)をゼロ(x=
0)とし、プラス方向(0<x<∞)及びマイナス方向
(−∞<x<0)にそれぞれ上記(1)式を適用して、そ
れぞれ分散σを求める。そして、プラス方向及びマイナ
ス方向の分散σの差が所定の許容範囲以下である場合
に、その分布曲線は正規分布であると判断すればよい。
【0017】分布曲線が正規分布に従わない場合には、
その時間区間のデータの少なくとも一部は異常であると
判断することができる。従って、正規分布であると判定
された分布曲線に対応する時間区間のみを選択すること
によって、異常である恐れの高いデータを除去する(ス
テップS4)。図3(b)の例では、時間区間T2、T4
の分布曲線L2、L4は正規分布でないと判断し、時間区
間T1、T3の分布曲線L1、L3のみを選択する。そし
て、選択された分布曲線L1、L3のうち、分散σが小さ
いほうの分布曲線(この場合にはL3)を選択し、その
分布曲線で最高頻度を与える強度値(この場合にはP
3)を最終的なスペクトル線強度値として確定する(ス
テップS5)。これにより、試料3に含まれる或る含有
量の対象元素に対するスペクトル線強度値が取得され
る。上記ステップS1〜S5の処理は、各検出器54
a、54b、54cでそれぞれ得られる時系列的なスペ
クトル線強度データ毎に実行される。
【0018】なお、上記ステップS1における時間幅Δ
T(又はスペクトル線の本数)は任意に決めることがで
きるが、一つの時間幅ΔTに含まれるスペクトル線の本
数が少な過ぎると、分析に何ら異常がなくても分布曲線
が正規分布とならない可能性がある。逆に、一つの時間
幅ΔTに含まれるスペクトル線の本数が多過ぎると、或
る時間区間に含まれる一部の異常なデータのために、他
の残りの正常なデータを除外してしまう確率が高くな
る。そこで、このようなことを考慮した上で、適宜に時
間幅ΔTや全体の分割数を決めることが望ましい。
【0019】また、上記実施形態のステップS4におい
て正規分布である分布曲線(つまり時間区間)を選別し
たあとの処理は他の方法によることもできる。例えば、
図3(b)に示した時間区間T1とT3が採用された場
合、その両方の時間区間に含まれるデータを用いて再度
新たな分布曲線を作成する。そして、その分布曲線にお
いて最高頻度を与える強度値を最終的な強度値として確
定してもよい。
【0020】また、上記実施形態は一例であって、本発
明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは明らか
である。
【0021】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明に係る発光
分光分析装置によれば、分析中にスパーク放電の不安定
などの要因によるスペクトル線強度データの片寄りがあ
っても、その影響を排除して、正常に取得されたと想定
されるデータに基づいてスペクトル線の強度値を算出す
ることができる。従って、分析の精度が向上すると共
に、無駄な分析を行うことがなくなり分析能率の向上に
も寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による発光分光分析装置
の要部の構成図。
【図2】 本発光分光分析装置のデータ処理部による処
理手順を示すフローチャート。
【図3】 本発光分光分析装置におけるデータ処理方法
を説明するための波形図。
【図4】 従来の発光分光分析装置における、PDA測
光法を含むデータ処理方法を説明するため波形図。
【符号の説明】
1…放電発生部 2…電極棒 3…試料 5…分光部 51…入口スリット 52…回折格子 53a、53b、53c…出口スリット 54a、54b、54c…検出器 6…データ処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA01 BA01 BA07 CA05 EA09 FA03 GA08 GB21 HA01 JA04 LA02 MA01 MA16 NA01 NA02 NA06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパーク放電を励起光源とし、試料から
    発せられた光を波長分散して、或る元素に対応する特定
    波長の光を検出器で検出する発光分光分析装置におい
    て、 a)多数回のスパーク放電に対して検出器で時系列的に得
    られるスペクトル線強度データを、所定の時間幅毎又は
    所定データ数毎に区分するデータ区分手段と、 b)その区分された複数のデータ毎に、スペクトル線強度
    の出現頻度を示す分布曲線を求める分布調査手段と、 c)その複数の各分布曲線を基に、それぞれが正規分布又
    はそれに近い分布であるか否かを判定し、正規分布でな
    いと判定された区分に含まれるデータを除外して、その
    残りのデータに基づいて、その分析におけるスペクトル
    線強度値を算出する強度値算出手段と、 を備えることを特徴とする発光分光分析装置。
JP25999499A 1999-09-14 1999-09-14 発光分光分析装置 Pending JP2001083096A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010169589A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Nippon Steel Corp スパーク放電発光分光分析方法及びその分光分析システム
US10330533B2 (en) 2017-02-23 2019-06-25 Shimadzu Corporation Emission spectroscopic analyzer

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010169589A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Nippon Steel Corp スパーク放電発光分光分析方法及びその分光分析システム
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