JP2001059818A - グロー放電発光分光分析における多層膜自動判定による定量分析方法 - Google Patents

グロー放電発光分光分析における多層膜自動判定による定量分析方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グロー放電発光分光分析における定量分析方
法において、多層膜の各層の境界位置、及び濃度計算を
行う領域をデータ処理によって自動判定し、個人差によ
らない定量分析を行う。 【解決手段】 グロー放電によって試料表面をスパッタ
リングしながら原子発光を分光検出し、元素分析を行う
グロー放電発光分光分析において、測定プロファイルか
ら各元素の発光線強度の変化を求め(ステップS2)、
強度変化から各元素の遷移領域(ステップS3)及び境
界位置(ステップS4)を求め、各元素の遷移領域で重
複するものをグループ化して膜中の層の境界領域とし
(ステップS5)、該層の境界領域中において各元素の
境界位置を用いて膜中の層の境界位置を判定し(ステッ
プS6)、境界領域間の発光線強度から各層の濃度を算
出する(ステップS7)ことによって、多層膜の各層を
自動判定し、各層の元素濃度を定量分析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グロー放電発光分
光分析に関し、薄膜の膜組成の分析、評価に適用するこ
とができる定量分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】低圧力のアルゴン雰囲気中で、電極間に
高電圧を印加すると、グロー放電が発生する。このグロ
ー放電によって生成されたArイオンは、高電界で加速
されて陰極側に衝突して陰極側から物質をたたき出す。
このスパッタリングによって放出された粒子(原子、分
子、イオン)は、プラズマ中で励起状態から基底状態に
戻る際に、その元素特有の波長の光を放出する。グロー
放電発光分光分析は、この発光を分光器で分光して元素
分析等を行う。このグロー放電発光分光分析では、スパ
ッタリングによって試料表面が除去され、各元素の発光
線強度の時間変化を測定することによって、深さ方向の
元素分析を行うことができ、酸化物薄膜などの膜組成の
評価に適用することができる。
【0003】分析対象の膜が複数の膜で形成される多層
膜である場合、深さ方向の元素分析を行うには各層の境
界位置を知る必要がある。従来、測定プロファイルから
多層膜の各層の境界を検出するには、分析者が測定デー
タを分析して判断している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】分析者の判断によって
多層膜の各層の境界を検出する場合には、経験が必要で
ある。また、判断を行う分析者の個人差によって、検出
される境界位置がばらつき、得られた濃度分布にばらつ
きが生じるという問題がある。また、濃度分布を用いて
データ処理を行う場合、濃度分布にばらつきが含まれて
いると、その後に行うデータ処理において、データの再
現性の点で問題がある。そこで、本発明は前記した従来
の問題点を解決し、グロー放電発光分光分析において、
多層膜の各層の境界位置、及び濃度計算を行う領域をデ
ータ処理によって自動判定し、個人差によらない定量分
析を行う定量分析方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、多層膜におい
て各層は所定の元素組成を有し、各層間の境界において
各元素の組成が変化し、該組成変化によって発光線強度
が変化することに注目し、各元素の発光線強度の変化か
ら多層膜の各層の境界位置を求めるものである。ここ
で、各元素の発光線強度の変化状態は各元素毎に異なる
ため、各元素の発光線強度が変化する範囲(遷移領域)
及び元素の境界位置はそれぞれ異なる。そこで、本発明
は、各元素の発光線強度が変化する範囲の和を求め、こ
の和の範囲を多層膜の層の境界領域とし、該境界領域内
に存在する各元素の境界位置から層の境界位置を求め
る。
【0006】本発明は、グロー放電によって試料表面を
スパッタリングしながら原子発光を分光検出し、元素分
析を行うグロー放電発光分光分析において、測定プロフ
ァイルから各元素の発光線強度の変化を求め、この発光
線強度変化から各元素の遷移領域及び境界位置を求め、
各元素の遷移領域で重複するものをグループ化して多層
膜中の層の境界領域とし、該層の境界領域中において各
元素の境界位置を用いて多層膜中の層の境界位置を判定
し、境界領域間の発光線強度から各層の濃度を算出する
ことによって、多層膜の各層を自動判定し、各層の元素
濃度を定量分析する。なお、ここで、遷移領域は各元素
の発光線強度が変化する範囲であり、測定プロファイル
の立ち上がり範囲及び立ち下がり範囲を含む。
【0007】図1,2は本発明の定量分析方法を説明す
るためのフローチャート、及び測定プロファイル図であ
り、フローチャートの各ステップを図2中に符号Sで示
している。なお、ここで、測定プロファイルはグロー放
電発光分光分析で得られるスパッタリング時間に対する
発光線強度である。本発明は、はじめにグロー放電によ
って試料表面をスパッタリングしながら原子発光を分光
検出し、元素分析を行うグロー放電発光分光分析におい
て、試料の測定プロファイルを求める。測定プロファイ
ルは各元素毎の発光線強度を有している。図2(a)で
は元素a、元素bの例を示している(ステップS1)。
この測定プロファイルから各元素について発光線強度の
変化を求める(ステップS2)。
【0008】多層膜の層間の境界では元素組成が変化
し、元素毎に変化状態が異なる遷移領域を形成してい
る。各層の元素組成変化は発光線強度の変化から求める
ことができる。この元素の遷移領域において、元素の発
光線強度が増加する領域は測定プロファイルの立ち上が
り範囲に対応し、元素の発光線強度が減少する領域は測
定プロファイルの立ち下がり範囲に対応する。図2
(b)に示す矢印の範囲は元素a(実線の矢印の範囲)
及び元素b(破線の矢印の範囲)の遷移領域を示してい
る(ステップS3)。遷移領域において各元素の境界位
置を定める。境界位置は発光線強度変化が最も大きな位
置とすることができる。図2(b)では、各元素の遷移
領域中において、×印で境界位置を示している(ステッ
プS4)。
【0009】次に、ステップS3で求めた元素の遷移領
域から、多層膜中の層の境界領域を求める。多層膜中の
層の境界領域は、重複する元素の遷移領域を全て含む範
囲であり、元素の遷移領域をグループ化することによっ
て求めることができる。図2(c)の矢印範囲は層の境
界領域を示している(ステップS5)。求めた境界領域
において、多層膜中の層の境界位置を求める。多層膜中
の層の境界位置は、層の境界領域内において各元素が総
合的に変化する境界位置としてとらえることができ、ス
テップS4で求めた各元素の境界位置を用いて求める。
図2(c)の矢印の範囲に付した×印は層の境界領域を
示している(ステップS6)。
【0010】多層膜の各層部分は、ステップS5で求め
た層の境界領域に隣接する端部区間、及び層の境界領域
で挟まれた区間となる。図2(d)に示す矢印の範囲は
層部分を示している。この層部分の発光線強度から各元
素の濃度を求める(ステップS7)。本発明によれば、
多層膜の層の境界位置、及び濃度計算を行う領域を、測
定者の判断によらずデータ処理によって自動判定して求
めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
を参照しながら詳細に説明する。図3はグロー放電発光
分光分析装置の一構成例を示すブロック図であり、本発
明のグロー放電発光分光分析における多層膜自動判定に
よる定量分析方法を適応することができる。図3に示す
グロー放電発光分光分析装置1は、中空状に形成した放
電電極3と試料Sとを対向配置し、アルゴンガスを流し
ながら真空排気を行なって低真空雰囲気に保ち、試料S
と放電電極との間に直流電圧または高周波電力を供給し
て、試料Sと放電電極3との間に安定したアルゴンのグ
ロー放電プラズマを形成する。なお、高周波電力を供給
する場合には、高周波電源4及び整合器5によって行う
ことができる。
【0012】プラズマの正イオンは、試料Sの表面を均
一にスパッタリングし、例えば10nm/secのオー
ダーの速度で切削する。スパッタリングされた試料Sの
原子は、プラズマ中で励起されて元素特有の光を発光す
る。高周波グロー放電発光分光分析装置1は、この発光
を分光器2で分光して光検出器23で検出する。なお、
符号21はスリットであり、符号22は回折格子等の分
光器である。通常、上記構成のグロー放電発光分光分析
装置1は、発光の経時変化を測定することによって、試
料Sの元素の深さ方向の分布を測定する。本発明のグロ
ー放電発光分光分析では、波長毎に光強度を検出し、こ
の発光線強度の大きさから含有元素の組成を求める。
【0013】次に、本発明の定量分析方法を図4〜図1
1を用いて説明する。図4、及び図5,6は本発明の定
量分析方法の一例を説明するためのフローチャート、及
びプロファイル図である。プロファイル図中の発光線強
度はスパッタリング時間に対する変化を示している。ま
た、図5,6中にはフローチャートの各工程をSの符号
で示している。グロー放電によって試料表面をスパッタ
リングしながら原子発光を分光検出し、試料の測定プロ
ファイルを求める。測定プロファイルは各元素毎の発光
線強度を表している。図5(a)は元素a(実線)、元
素b(一点鎖線)、元素c(破線)の3元素の例を示し
ている(ステップS11)。次に、この測定プロファイ
ルから各元素について発光線強度の変化(立ち上がり及
び立ち下がり)を求める。発光線強度の立ち上がり及び
立ち下がりは、例えば微分値の絶対値と所定値との比較
によって行うことができる。図5(b)は元素aのプロ
ファイルであり、図5(b)を微分して得られる図5
(c)の発光線強度変化からプロファイルの立ち下がり
及び立ち下がりを検出することができる。図5(a)で
は、各元素のプロファイルの立ち上がり及び立ち下がり
の開始点、終了点を縦線で示している(ステップS1
2)。
【0014】次に、発光線強度の変化から各元素の遷移
領域を求める。遷移領域は、元素の発光線強度が増加す
る場合には測定プロファイルの立ち上がり範囲となり、
元素の発光線強度が減少する場合には測定プロファイル
の立ち下がり範囲となる。この元素の遷移領域は元素毎
に異なる。ステップS12で求めた元素のプロファイル
の立ち上がりの開始から終了までの区間、及び立ち下が
りの開始から終了までの区間を各元素の遷移領域とす
る。図5(d)に示す矢印の範囲は元素a(実線の矢印
の範囲)、及び元素b(破線の矢印の範囲)及び元素c
(一点鎖線の矢印の範囲)の遷移領域を示している(ス
テップS13)。次に、測定プロファイルの微分値の極
大位置、極小位置から、各元素の境界位置を求める。図
5(a),(d)では、各元素の遷移領域中において境
界位置を×印で示している(ステップS14)。
【0015】次に、ステップS15において各元素の遷
移領域をグループ化し、ステップS16で求めた元素の
遷移領域から多層膜中の層の境界領域を求める。多層膜
中の層の境界領域は、重複している各元素の遷移領域を
グループ化して求めることができ、重複している元素の
遷移領域を全て含む範囲を層の境界領域とする。図5
(d)において、各元素a,b,cの遷移領域の端部の
内で最端部を層の境界領域の端部としてグループ化を行
い、層の境界領域とする。グループ化の処理において、
元素の遷移領域がグループ間をまたがる場合がある。元
素の遷移領域がグループ間をまたがる場合のグループ化
の処理を、図7のフローチャート及び図8,9の領域図
を用いて説明する。図8に示すように、元素a,b,c
の各遷移領域がグループ化した領域と重複しない場合に
は(ステップS31)、各グループ化で得られた領域を
多層膜の層の境界領域とする(図8中の境界領域G1,
G2)(ステップS32)。
【0016】一方、元素a,b,cの各遷移領域のいず
れかがグループ化した領域と重複する場合には(ステッ
プS31)、重複する遷移領域の境界位置が何れかのグ
ループ内にあるかを判定する(ステップS33)。ステ
ップS33の判定において、重複する遷移領域の境界位
置がグループの領域内にある場合には、この境界位置が
存在するグループにグループ化する。図9(a)は、元
素cの遷移領域が二つのグループ(グループG1及びG
2)の領域と重複し、元素cの境界位置はグループG1
の領域内にある場合を示している。この場合には、元素
cの領域をグループG1にグループ化し、このグループ
化による境界領域を境界領域G1とする(ステップS3
4)。また、ステップS33の判定において、重複する
遷移領域の境界位置がいずれのグループの領域内にも存
在しない場合には、これらのグループ遷移領域は層の境
界ではなく、層内での元素の濃度変化と判定する(ステ
ップS35)。ステップS15で求めたグループの個数
は、膜の境界の個数とすることができる(ステップS1
7)。
【0017】次に、ステップS16で求めた境界領域に
おいて、多層膜中の層の境界位置を求める。多層膜中の
層の境界位置は、層の境界領域内において各元素の境界
位置の平均位置を計算することによって求めることがで
きる。図5(d)中の境界領域G1,G2,G3中に示
す×印は多層膜中の層の境界位置を示している(ステッ
プS18)。図6(a)において、多層膜の各層(第1
層〜第4層)は境界位置(破線)によって区分される。
各層の濃度は、遷移領域を除いた部分(図6(a)中の
A,B,C,D)で求めることができる。なお、各層の
濃度を求めるデータ処理については後述する(ステップ
S19)。A,B,C,Dの領域において、各元素の濃
度は変動しているため、ステップ毎の発光線強度データ
を濃度変換し(ステップS20)、A,B,C,Dの各
領域内で求めた濃度データを平均し、平均値を濃度とす
る(ステップS21,22)。また、測定プロファイル
はスパッタリング時間を横軸としている。そこで、この
スパッタリング時間を膜厚に変換することによって、膜
厚に対する濃度分布を求めることができる。図10は多
層膜の各層の膜厚と元素組成を模式的に表しており、本
発明の多層膜自動判定による定量分析方法によれば、多
層膜の境界位置を自動判定し、各層の濃度を自動測定す
ることができる。
【0018】次に、各層の濃度を求めるデータ処理につ
いて説明する。発光線強度から濃度への変換は、標準試
料を用いた検量線を用いて行うことができる。測定プロ
ファイルのデータは一定時間毎のステップデータである
ため、各ステップ毎に各元素の発光線強度を検量線を用
いて濃度に変換する。通常の測定では、装置の測定条件
を一定に保っても、試料のスパッタリング速度は必ずし
も一定とならない。スパッタリング速度は、膜組成の不
均一性,組成の差異,膜構造などの試料条件にも依存す
る。試料のスパッタリング速度が変化してアルゴンプラ
ズマ中に導入される試料原子の単位時間あたりの量が変
化したとき、プラズマ自身の状態が変化せず共存元素の
影響が無視できるとすると、プラズマ中に導入される原
子の量に比例した発光線が得られることになる。すなわ
ち、発光線強度は単位時間あたりスパッタされる元素量
に比例する。
【0019】スパッタリング量をスパッタリング深さに
換算するには、試料の密度情報が必要である。多元素系
試料の密度Rは、各元素の純元素の密度から、モル濃度
で算術平均の計算によって求める。 R=Σn i=1((Ci×Ri)/Ai)/Σn i=1(Ci/Ai) …(1) ここで、nは含有元素数、Ciは含有元素の重量濃度、
iはi元素の純元素における密度、Aiは原子量であ
る。ただし、標準試料は、実測値または、上記の計算で
求める。未知試料プロファイルの各ステップにおける密
度は、上記の計算方法で求めることができる。
【0020】また、検量線は、標準試料の発光線強度値
の換算によって求めることができる。各標準試料につい
て、密度(実測値、あるいは上記方法で得た計算値)と
実測されたスパッタ速度を用いて、測定した発光線強度
(Ik)を、単位重量(例えば1g)あたりの発光線強
度(Ik’)に換算する。なお、ここでは、スパッタ面
積を1cm2と仮定している。 Ik’=Ik/(Sk×T×Rk) …(2) ここで、kは標準試料番号、Tは1ステップあたりの積
分時間(sec.)、S kはスパッタ速度(例えば、c
m/sec.)である。この換算された発光線強度値を
用いて検量線を作成する。
【0021】次に、未知試料の測定プロファイルの各ス
テップデータKp(p番目)を、検量線からスパッタ重
量(Cp,i)に変換する。 Cp,i=Kp/Ik’ …(3) 図11(a)はスパッタ時間に対する発光線強度を示
し、図11(b)は、検量線を用いた濃度変換で得られ
たスパッタ量を示している。
【0022】次に、各ステップにおいて、スパッタ重量
の合計値Cpと密度Rpとからスパッタ深さSspを計算す
る。 Ssp=Cp/Rp …(4) ここで、p番目のステップにおけるスパッタ重量の合計
値Cpは以下の式(5)で計算され、 Cp=Σn i=1p,i …(5) また、p番目のステップにおける密度Rpは以下の式
(5)で計算される。 R=Σn i=1((Cp,i×Ri)/Ai)/Σn i=1(Cp,i/Ai) …(6) ここで、データ列の1番目から計算し、逐次積算した値
を各ステップの積算したスパッタ深さSSpとすると、
SSpは以下の式(7)で表される。 SSp=Σp q=1Ssq …(7) また、スパッタ重量Cp,iを100%に規格化すること
によって、重量濃度Cp ,i’を求めることができる。 Cp,i’=(Cp,i/Cp)×100 …(8) 上記式(7),(8)から、各ステップの各元素の濃度
p,i’と、試料深さSSpとが対応づけられたプロファ
イルデータを得ることができる。図11(c)はスパッ
タ深さに対する各元素の濃度を示している。本発明によ
れば、多層膜における各層の境界の判定や各層の濃度測
定は、上記した手順によって自動で行うことができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のグロー放
電発光分光分析における定量分析方法によれば、多層膜
の各層の境界位置、及び濃度計算を行う領域をデータ処
理によって自動判定し、個人差によらない定量分析を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定量分析方法を説明するためのフロー
チャートである。
【図2】本発明の定量分析方法を説明するための測定プ
ロファイル図である。
【図3】本発明のグロー放電発光分光分析における定量
分析方法を適応することができるグロー放電発光分光分
析装置の一構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の定量分析方法の一例を説明するための
フローチャートである。
【図5】本発明の定量分析方法の一例を説明するための
プロファイル図である。
【図6】本発明の定量分析方法の一例を説明するための
プロファイル図である。
【図7】元素の遷移領域のグループ化処理を説明するた
めのフローチャートである。
【図8】元素の遷移領域のグループ化処理を説明するた
めの領域図である。
【図9】元素の遷移領域のグループ化処理を説明するた
めの領域図である。
【図10】多層膜の各層の膜厚と元素組成を模式的に表
す図である。
【図11】スパッタ深さに対する各元素の濃度を求める
手順を説明するための図である。
【符号の説明】
1…グロー放電発光分光分析装置、2…分光器、3…放
電電極、4…高周波電源、5…整合器、6…高周波プラ
ズマ、S…試料。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グロー放電によって試料表面をスパッタ
    リングしながら原子発光を分光検出し、元素分析を行う
    グロー放電発光分光分析において、測定プロファイルか
    ら各元素の発光線強度の変化を求め、前記発光線強度変
    化から各元素の遷移領域及び境界位置を求め、各元素の
    遷移領域で重複するものをグループ化して膜中の層の境
    界領域とし、該層の境界領域中において各元素の境界位
    置を用いて膜中の層の境界位置を判定し、前記境界領域
    間の発光線強度から各層の濃度を算出する、グロー放電
    発光分光分析における多層膜自動判定による定量分析方
    法。
JP11238351A 1999-08-25 1999-08-25 グロー放電発光分光分析における多層膜自動判定による定量分析方法 Withdrawn JP2001059818A (ja)

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