JP2000009645A - 発光分光分析装置 - Google Patents

発光分光分析装置

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JP2000009645A
JP2000009645A JP18114398A JP18114398A JP2000009645A JP 2000009645 A JP2000009645 A JP 2000009645A JP 18114398 A JP18114398 A JP 18114398A JP 18114398 A JP18114398 A JP 18114398A JP 2000009645 A JP2000009645 A JP 2000009645A
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Takeshi Uemura
健 植村
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Horiba Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の高い分析を確実に行うことができる発
光分光分析装置を提供すること。 【解決手段】 スパーク発光における放電を検出器9a
〜9dによって検出し、この検出器9a〜9dの電流出
力を積分するようにした発光分光分析装置において、前
記スパーク発光における放電電流を測定し、この放電電
流の波形が所定の形状範囲内にある場合のみ前記積分に
よって得られる積分出力を測光データとするようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属材料に含ま
れる元素の分析に用いられる発光分光分析装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の発光分光分析装置においては、例
えば、図6に示されるように、発光電源装置61によっ
て、発光スタンド62にセットされた試料63と対電極
64との間にスパーク放電を生じさせ、そのときの放電
光の全てを分光器65によって分光し、試料63中の元
素のスペクトル波長に対応した位置に設けられている光
電子増倍管66a〜66cに入射させ、各光電子増倍管
66a〜66cの出力電流を積分コンデンサ67a〜6
7cにそれぞれ蓄え、一定時間後のコンデンサ電圧を測
光値として求めていた。この場合、各波長のスペクトル
強度は、試料63中の元素の濃度に比例しているから、
前記測光値に基づいて試料63中の元素の濃度を求める
ことができる。なお、図6において、68は集光レン
ズ、69は入口スリット、70は凹面回折格子、71a
〜71cは出口スリット、72a〜72cは感度調節
器、73は高圧発生回路、74は増幅回路である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の発光分光分析装置においては、測定時間内(通常、1
0〜20秒間)のスパーク放電による放電光が積分コン
デンサ67a〜67cに蓄えられ、測光値となるが、次
のような問題があった。すなわち、前記スパーク放電
は、常に一様な状態で起こるのではなく、試料63の健
全性不足や試料63の周囲の雰囲気の状態によっては、
放電電流の波形が、例えば図3に示すような形状になら
ず、異常放電が生ずることがあった。なお、図3は、放
電電流を例えばオシログラフで測定したときに得られる
スパーク放電が正常に行われたときの電流波形で、横軸
は時間(1目盛り100μs)を、縦軸は電流値をそれ
ぞれ示している。
【0004】すなわち、試料63にピンホールや介在物
などの欠陥部があり、この欠陥部においてスパーク放電
が生じたり、発光スタンド62を流れる雰囲気ガス(例
えばAr)に不純物が混じっていたり、このガスによっ
て試料63からの蒸発物が十分に除去されてないような
場合、前記異常放電が生じ、これにより、前記スペクト
ル強度が変動する。図5は、ある積分コンデンサにおけ
る積分出力を示すもので、そのスペクトル強度は、大き
くばらついている。これは、スパーク放電に、異常放電
があることを示している。このような異常放電があると
スペクトル強度が変動し、それだけ分析精度に悪影響が
及ぼされることとなる。そのため、試料を再サンプリン
グしたり、再研磨するなどして改めて分析を行う必要が
あった。
【0005】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、精度の高い分析を確実に行うこ
とができる発光分光分析装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明においては、スパーク発光における放電を
検出器によって検出し、この検出器の電流出力を積分す
るようにした発光分光分析装置において、前記スパーク
発光における放電電流を測定し、この放電電流の波形が
所定の形状範囲内にある場合のみ前記積分によって得ら
れる積分出力を測光データとするようにしている。
【0007】ここで、放電電流の波形が所定の形状範囲
内にあるとは、例えば次のようなことである。すなわ
ち、今、異常放電ではない標準的な放電における波形が
図4(A)において符号Sで示すようなものであるとす
る。そして、ある放電波形における発光時間(時点α〜
時点βまでの時間)内において、例えば10μsごとの
各時点(t=t1 ,t2 ,t3 …)における電流値が、
前記標準的な放電波形Sにおける値に対してある一定の
許容範囲内に収まっているとき、その放電電流の波形は
所定の形状範囲内にあると定義する。つまり、同図
(B)において、発光時間内の各時点における電流値が
ハッチングを施した範囲A内にあれば、放電電流の波形
が所定の形状範囲内にあるといえる。
【0008】上記発光分光分析装置においては、異常な
放電に基づくデータが測光データから確実に除去される
ので、精度の高い分析を確実に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を、図面を参照
しながら説明する。図1および図2は、この発明の一つ
の実施の形態示し、図1は発光分光分析装置の概略的構
成を示すもので、この図において、1は放電室で、内部
にArガスが充填されるとともに、対電極2と鉄鋼など
の試料3とが適宜の距離をおいて対向配置されている。
4は対電極2と試料3との間においてスパーク放電を行
わせる発光電源装置である。
【0010】5は分光器で、内部は真空状態にされてい
る。6は入口スリットで、対電極2と試料3との間で発
生したスパーク放電に基づく放電光から一定方向に向か
う平行光束を取り出すものである。7は回折格子で、放
電光を分光する。8a〜8dは出口スリットで、試料3
中の元素のスペクトル波長に対応した位置に設けられて
おり、各出口スリット8a〜8dを通過した放電光だけ
が検出器としての光電子増倍管9a〜9dに入射するよ
うにしてある。10a〜10dは単一パルス積分器で、
光電子増倍管9a〜9dからの出力電流を各放電単位で
積分する。
【0011】11は例えばマルチプレクサよりなる信号
切替器で、積分器10a〜10dの積分出力(測光値)
をAD変換器12に順次個別に出力する。13はメモリ
で、各元素ごとに測光値を時系列的に記憶する。14は
マイクロコンピュータで、上記各部を制御したり、デー
タに基づいて演算を行う。
【0012】ここまでの構成は、従来のこの種の発光分
光分析装置と変わるところがない。この発明の発光分光
分析装置の特徴的な構成は、前記スパーク発光における
放電電流を測定し、この放電電流の波形が所定の形状範
囲内にある場合のみ前記積分によって得られる積分出力
を測光データとするようにしたことであり、より具体的
には、放電電流の大きさを測定し、これを所定の時間間
隔(例えば10μsごと)で記憶し、この記憶したデー
タに基づいて放電電流の波形を求め、これが所定の形状
範囲内にあるか否かを判断するようにしている。以下、
これらの構成について、図2をも参照しながら説明す
る。
【0013】図2は、前記発光電源装置の構成の一例を
示すもので、この図において、21,22は点火回路、
出力回路である。点火回路21は、交流電源23に接続
された高圧トランス24の二次側に、高圧整流器25、
二つの高圧コンデンサ26,27および保護抵抗28か
らなる倍電圧回路29と、制御ギャップ30とを設けて
なるもので、制御ギャップ30の絶縁破壊(ブレークダ
ウン)により所定の高電圧を出力するように構成されて
いる。
【0014】そして、出力回路22は、高圧トランス2
4に対して並列に設けられ交流電源23に接続された出
力トランス31の二次側に、整流器32を介して可変コ
ンデンサ33、可変抵抗34、可変コイル35および対
電極2と試料3とからなる出力間隙36を設けるととも
に、可変コイル35と出力間隙36との間に電流計37
を介装してなるもので、点火回路21の高電圧によって
出力間隙36において絶縁破壊が生じ、スパーク放電が
生じたときに出力回路22に流れる電流、つまり、放電
電流の大きさが電流計37によって測定されるように構
成されている。
【0015】前記電流計37の出力は、図1に示すよう
に、AD変換器38を介してAD変換された後、メモリ
39に例えば10μsごとに格納されるように構成され
ている。
【0016】次に、上記構成の発光分光分析装置の動作
について、図3〜図5をも参照しながら説明する。今、
点火回路21の高電圧によって対電極2と試料3とから
なる放電間隙36にスパーク放電が生ずると、このとき
の放電電流は電流計37によって検出される。この電流
計37の出力は、AD変換器38においてディジタル値
に変換されて、10μsごとにメモリ39に電流データ
として記憶される。
【0017】そして、前記スパーク放電が、所定の放電
サイクルごと(例えば50〜400Hz)に生ずると、
そのとき積分器10a〜10dは積分を行うが、そのと
きの積分出力は、例えば図5に示すようになる。この積
分出力は、順次読み込まれてメモリ13に格納される。
そして、マイクロコンピュータ14においては、前記電
流データと積分出力と互いに対応させるとともに、前記
10μsごとにメモリされている電流データから、前記
スパーク放電に起因する放電電流の形状が、例えば図3
に示すような所定の形状範囲にあるか否か判別する。こ
の判別は、放電電流の10μsごとの大きさが図4
(B)において符号Aで示す所定の範囲内に入っている
か否かを判別することで行うことができる。
【0018】また、前記図5において、符号a〜hは積
分出力を表し、このうち、符号b,d,hを付した積分
出力は、異常放電に基づくものである。そこで、前記各
積分出力a〜hを用いて演算を行う前に、放電電流の波
形が前記所定の形状範囲に入らないスパーク放電に基づ
く積分出力b,d,hを測光データから除外するのであ
る。このようにすることにより、正常放電波形時の測光
データのみによる測定値が得られる。
【0019】上述のように、スパーク発光における放電
電流の波形が所定の波形範囲内にある場合のみ積分出力
を測光データとするようにしているので、異常放電に基
づくデータが演算などデータ処理に際して混入すること
がなく、精度の高い測定値を得ることができる。
【0020】なお、上述の実施の形態においては、AD
変換後の電流データをメモリ39に記憶するようにして
いるが、このメモリ39を省略して、前記電流データを
メモリ13に入力するようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】この発明の発光分光分析装置において
は、スパーク発光における放電電流を測定し、この放電
電流の波形が所定の波形範囲内にある場合のみ前記積分
によって得られる積分出力を測光データとするようにし
ているので、異常な放電に基づくデータが測光データか
ら確実に除去されるので、精度の高い分析を確実に行う
ことができる。そして、仮に、試料に欠陥があるような
場合でも、試料を作り直して測定をやり直すといったこ
ともなくなるので、所望の分析結果を迅速に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の発光分光分析装置の一例を概略的に
示す図である。
【図2】前記発光分光分析装置の放電回路の構成を示す
電気回路図である。
【図3】正常放電の電流波形の一例を示す図である。
【図4】放電電流の波形が所定の波形範囲内にあるか否
かの判別を説明するための図である。
【図5】積分器出力の一例を示す図である。
【図6】従来の発光分光分析装置の構成を概略的に示す
図である。
【符号の説明】
9a〜9d…検出器、37…電流計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパーク発光における放電を検出器によ
    って検出し、この検出器の電流出力を積分するようにし
    た発光分光分析装置において、前記スパーク発光におけ
    る放電電流を測定し、この放電電流の波形が所定の形状
    範囲内にある場合のみ前記積分によって得られる積分出
    力を測光データとするようにしたことを特徴とする発光
    分光分析装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008072318A1 (ja) * 2006-12-13 2008-06-19 Shimadzu Corporation 発光分析装置
JP2009156742A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Shimadzu Corp 発光分析装置
JP2010169589A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Nippon Steel Corp スパーク放電発光分光分析方法及びその分光分析システム
US8179657B2 (en) 2006-10-31 2012-05-15 Shimadzu Corporation Emission analyzer

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