JPH04292629A - 高嵩密度ポリカーボネート粉末の製造方法 - Google Patents

高嵩密度ポリカーボネート粉末の製造方法

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JPH04292629A
JPH04292629A JP3057267A JP5726791A JPH04292629A JP H04292629 A JPH04292629 A JP H04292629A JP 3057267 A JP3057267 A JP 3057267A JP 5726791 A JP5726791 A JP 5726791A JP H04292629 A JPH04292629 A JP H04292629A
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powder
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正哉 岡本
Noriyuki Hisanishi
律行 久西
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネート粉末の
製造方法に係り、特に嵩密度の高いポリカーボネート粉
末の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】ポリカーボネートの製造方法としては溶融
重縮合法(エステル交換法)と界面重縮合法(ホスゲン
法)とがあり、工業的にポリカーボネートを製造する方
法としては界面重縮合法が好ましく使用されている。界
面重縮合法に基づくポリカーボネートの製造方法におい
ては、界面重縮合反応により得られたエマルジョン溶液
に洗浄、分離操作を施して、ポリカーボネートの有機溶
媒溶液(溶媒は一般に塩化メチレン)をまず得る。次い
で、得られた有機溶媒溶液からポリカーボネートを粉末
や粒体として分離(回収)する。この後、必要に応じて
、得られたポリカーボネートをペレット状等に成形する
【0003】ポリカーボネートの有機溶媒溶液からポリ
カーボネートを粉末として回収する簡便な方法としては
、ジェットノズル(混合ノズル)にポリカーボネートの
有機溶媒溶液とスチームとを導入し、ジェットノズルか
ら噴射された混合物を配管を通して分離器に導入し、こ
の分離器によりポリカーボネート粉末を回収する方法が
知られている(特公昭63−1333号公報、特公平2
−6561号公報、米国特許第3508339号明細書
)。そして、この方法によりポリカーボネート粉末を回
収するにあたっては、スチームの重量(WS)とポリカ
ーボネートの有機溶媒溶液中の有機溶媒の重量(WO)
との比率(WS/WO)を1/5よりも大きくして、ス
チームと有機溶媒溶液とを混合ノズルに導入している。 この方法は、ポリカーボネートの有機溶媒溶液に貧溶媒
を添加する方法(特公昭42−14474号公報)や、
ポリカーボネートの有機溶媒溶液の結晶化を利用したニ
ーダーによる破砕方法(特公昭53−15899号公報
)、あるいはポリカーボネートの有機溶媒溶液を温水に
投入する方法(特願昭60−115625号公報)等に
比べて、残存溶媒量の少ないポリカーボネート粉末を簡
便に回収することができるという利点を有している。
【0004】しかしながら、混合ノズルにポリカーボネ
ートの有機溶媒溶液とスチームとを導入し、混合ノズル
から噴射された混合物からポリカーボネートを粉末とし
て回収する従来方法により得られるポリカーボネート粉
末は糸屑状であり、その嵩密度は0.05〜0.35と
低い。このため、得られたポリカーボネート粉末の乾燥
あるいは貯留等の後処理に使用する処理機器の容積効率
も低くなり、これらの処理機器として大型の処理機器を
使用するか、使用する処理機器の容積に見合った生産調
整を行わなければならないという難点があった。さらに
、嵩密度の低いポリカーボネート粉末では、各種の添加
剤との混合性が低く、かつこの粉末をペレットにしたと
きに緻密なペレットが得られない。
【0005】本発明者らは、このような難点の解決を可
能とする嵩密度の高いポリカーボネート粉末の製造方法
として、ポリカーボネートの有機溶媒溶液とスチームと
を混合ノズルに導入し、この混合ノズルから噴射された
混合物からポリカーボネートを粉末として回収すること
により粉末状ポリカーボネートを製造するにあたって、
前記有機溶媒溶液としてポリカーボネートの濃度が3〜
40重量%である有機溶媒溶液を用い、導入時の前記ス
チームの重量(WS)と前記有機溶媒溶液中の有機溶媒
の重量(WO)との比率(WS/WO)を1/10〜1
/5とすることを特徴とする粉末状ポリカーボネートの
製造方法を既に提案している(特願平3−5314号。 以下、先願方法という。)。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、混合ノズルを用いた従
来方法および先願方法を改良することにより、従来方法
および先願方法でそれぞれ得られるポリカーボネート粉
末よりも嵩密度が高いポリカーボネート粉末を、残存溶
媒量の増加をもたらすことなく簡便に得ることを可能と
する、高嵩密度ポリカーボネート粉末の製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の高嵩密度ポリカーボネート粉末の製造方法は、ポリ
カーボネートの濃度が3〜40重量%である有機溶媒溶
液とスチームとを混合ノズルに導入し、この混合ノズル
から噴射された混合物を前記混合ノズルから直接または
配管を介してミキサーに導入し、このミキサーから排出
された混合物を配管を介して気固分離器に導入し、この
気固分離器によりポリカーボネート粉末を回収すること
を特徴とするものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明に用いられるポリカーボネートの有機溶媒溶液(以
下、単に有機溶媒溶液ということがある)について説明
する。この有機溶媒溶液におけるポリカーボネートの濃
度は、前述したように3〜40重量%(以下、重量%を
wt%と略記する)である。ここで、ポリカーボネート
の濃度を3〜40wt%に限定する理由は、3wt%未
満では高嵩密度ポリカーボネート粉末の生産性が低くな
り過ぎるからであり、一方40wt%を超えると有機溶
媒溶液の流動性が低下し過ぎて混合ノズルへの導入が困
難となるからである。特に好ましい濃度は、10〜30
wt%である。上記のポリカーボネートの種類は特に限
定されるものではなく、2価フェノールとホスゲンまた
は炭酸エステル化合物との反応により得られた種々のポ
リカーボネートを使用することができる。ここに2価フ
ェノールおよび炭酸エステル化合物を例示すると、以下
の通りである。
【0009】■2価フェノール 2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(
ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−(4−イソプロピル
フェニル)メタン、ジフェニル−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1−ナフチル−1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−フェニル−
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2−メチ
ル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、1−エチル−1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−
ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(
3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1
,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4−メチル−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1
,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ノナン、1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニル
)デカンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル
)シクロドデカン等のジヒドロキシアリールアルカン類
;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3
,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンお
よびビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン等のジヒドロキシアリールスルホン類;ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エーテルおよびビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のジヒド
ロキシアリールエーテル類;4,4′−ジヒドロキシベ
ンゾフェノンおよび3,3′,5,5′−テトラメチル
−4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のジヒドロキ
シアリールケトン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルフィド、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィドおよびビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド等のジヒドロキシアリー
ルスルフィド類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホキシド等のジヒドロキシアリールスルホキシド類;4
,4′−ジヒドロキシジフェニル等のジヒドロキシジフ
ェニル類;ヒドロキノン、レゾルシノールおよびメチル
ヒドロキノン等のジヒドロキシベンゼン類;1,5−ジ
ヒドロキシナフタレンおよび2,6−ジヒドロキシナフ
タレン等のジヒドロキシナフタレン類;等。
【0010】■炭酸エステル化合物 ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、
ジメチルカーボネートやジエチルカーボネート等のジア
ルキルカーボネート等。
【0011】また有機溶媒の種類も、ポリカーボネート
を溶解させるものであってスチームにより蒸発除去でき
るものであれば特に限定されるものではない。このよう
な有機溶媒としては塩化メチレンが好ましいが、塩化エ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等を使用することもできる。これらの有
機溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいし、混合物と
して使用してもよい。本発明においては、上述した有機
溶媒溶液とスチームとポリカーボネート粉末とを混合ノ
ズルに導入し、この混合ノズルから噴射された混合物を
ミキサーに導入する。ここで、混合ノズルに導入するス
チームとしては、圧力(混合ノズル導入時の圧力)1〜
100kg/cm2 、温度100〜310℃のものを
使用することが好ましい。また、混合ノズルへのスチー
ムの導入量は、先願方法と同量すなわち混合ノズルに導
入される有機溶媒溶液中の有機溶媒の重量の1/10〜
1/5倍としてもよいし(以下、この場合を先願方法と
の組合わせという)、従来方法と同量すなわち混合ノズ
ルに導入される有機溶媒溶液中の有機溶媒の重量の1/
5倍よりも多い量としてもよい(以下、この場合を従来
方法との組合わせという)。混合ノズルへのスチームの
導入量が1/10倍未満では、溶媒の蒸発が不十分とな
る。一方、多量のスチームを混合ノズルに導入しても嵩
密度および生産量が低下する。このため、混合ノズルへ
のスチーム導入量は、混合ノズルに導入される有機溶媒
溶液中の有機溶媒の重量の1/10〜1/1倍であるこ
とが特に好ましい。
【0012】上述したスチームおよび前述した有機溶媒
溶液が導入される混合ノズルとしては如何なる形式のも
のも使用することができるが、特に、エジェクター構造
を有するものが好ましい。この混合ノズルから噴射され
た混合物が導入されるミキサーは、動的ミキサーであっ
ても静止型ミキサーであってもよいが、特に、破砕性の
ある動的ミキサーが好ましい。動的ミキサーの具体例と
しては、特殊機化工業(株)製のパイプラインホモミク
サーやホモミックラインフロー、佐竹化学工業(株)製
のマルチラインミキサー、小松ゼノア(株)製のコマツ
スルーザーディスインテグレーター等が挙げられる。ま
た静止型ミキサーの具体例としては、ケニックス式スタ
ティックミキサー、スルザー式スタティックミキサー、
東レ式スタティックミキサー等が挙げられる。
【0013】ミキサーの配置位置は、混合ノズルから気
固分離器までの流路長をLとし、混合ノズルからミキサ
ーまでの流路長をlとしたときに、L/lが5以上、特
に10以上となる位置が好ましい。L/lが5未満の位
置にミキサーを配置した場合には、L/lが5以上の場
合に比べて、得られるポリカーボネート粉末における嵩
密度向上の効果が低い。なおLは、混合ノズルにおける
噴出口の外側端面から気固分離器における流入口の外側
端面までの流路長を意味する。またlは、混合ノズルに
おける噴出口の外側端面からミキサーにおける吸入口の
内側端面までの流路長を意味する。また、動的ミキサー
を用いる場合の翼先端速度は50〜2500m/分、特
に100〜1500m/分とすることが好ましい。翼先
端速度が50m/分未満では、50〜2500m/分の
場合に比べて、得られるポリカーボネートにおける嵩密
度向上の効果が低い。また、2500m/分を超える速
度で駆動せても嵩密度のさらなる向上は認められない。
【0014】本発明の高嵩密度ポリカーボネート粉末の
製造方法においては、このミキサーから排出された混合
物を配管を介して気固分離器に導入し、この気固分離器
によりポリカーボネート粉末を回収する。気固分離器に
よるポリカーボネート粉末の回収は、気固分離サイクロ
ンに代表される通常の気固分離器を用いて常法により行
うことができる。本発明の高嵩密度ポリカーボネート粉
末の製造方法においては、混合ノズルとミキサーとを配
管により結ぶ場合の前記配管およびミキサーと気固分離
器とを結ぶ配管は、それぞれ直管でも曲管でもよいが、
各配管の管径(内径)Dは5mm〜25cmであること
が好ましく、かつ、この管径Dに対する前記流路長Lの
比(L/D)は100〜10000であることが好まし
い。この比が100未満では有機溶媒の蒸発が不十分で
あり、10000を超えると圧力損失が大きくなるため
に混合ノズルに導入するスチームとして高圧のスチーム
が必要となる。
【0015】このようにして得られるポリカーボネート
粉末(高嵩密度ポリカーボネート粉末)は顆粒状を呈し
、混合ノズルを用いた従来方法あるいは先願方法により
得られるポリカーボネート粉末よりも嵩密度の高いもの
である。また、この高嵩密度ポリカーボネート粉末にお
ける残存溶媒量は、前記従来方法や先願方法により得ら
れるポリカーボネート粉末における残存溶媒量と実質的
に同等である。
【0016】なお本発明は、界面重縮合法によりポリカ
ーボネートを製造する際の工程の一部として適用するこ
ともできる。この場合には、混合ノズルに導入する有機
溶媒溶液として、界面重縮合反応により得られたエマル
ジョン溶液に洗浄、分離操作を施して得たポリカーボネ
ートの有機溶媒溶液を用いる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1(先願方法との組合わせ) 図1に示すように、ポリカーボネートの塩化メチレン溶
液(図中にはPCMと略記)とスチームとが導入される
混合ノズル1と、この混合ノズル1から噴射された混合
物が配管10を通して導入される動的ミキサー11と、
この動的ミキサー11から排出された混合物が配管12
を介して導入されるサイクロン13と備えた装置を用い
、以下の要領で高嵩密度ポリカーボネート粉末を製造し
た。
【0018】まず、ポリカーボネート(以下、PCとい
う)として出光石油化学(株)製のタフロンA2500
(商品名)を用い、このPCを、有機溶媒である塩化メ
チレン[広島和光純薬(株)製、特級。以下、MCとい
うことがある]に溶解させて、濃度が13wt%である
PCの塩化メチレン溶液(以下、PCMという)を調製
した。次いで、このPCMと、圧力が14kg/cm2
 で温度が195℃のスチームとを、それぞれ215.
5kg/hr、25kg/hrの割合(フィード速度)
でダイヤフラム型ポンプを用いて混合ノズル1に同時に
導入した。このときの混合ノズル1へのスチームの導入
量(単位時間あたりの重量。以下同じ。)は、この混合
ノズル1へ導入されたPCM中のMCの重量(単位時間
あたりの重量。 以下同じ。)の1/7.5倍である。
【0019】なお、混合ノズル1としては図2に示す構
造の混合ノズルを用いた。この混合ノズル1は、噴出口
2を有する第1ノズル3と、この第1ノズル3の噴出嘴
の内部壁に噴出嘴の外壁を当接させて配置された第2ノ
ズル4とを備えている。そして、第1ノズル3の噴出嘴
の内部空間には、混合室5が形成されている。また、第
1ノズル3における噴出嘴には混合室5に連通する貫通
孔6が設けられており、この貫通孔6は、PCM供給管
7と連通している。なお、第1ノズル3の噴出嘴の外径
aは50mm、混合室5の最大径bは30mm、第2ノ
ズル4の先端から混合室5における噴出口2側の端面ま
での距離cは50mm、第2ノズルの内部空間における
最狭部の径dは5mmである。この混合ノズル1におい
て、PCM供給管7および貫通孔6を介して混合室5に
導入されたPCMは、第2ノズル4を介して混合室5に
導入されたスチームと混合され、混合物となって噴出口
2から噴射される。
【0020】混合ノズル1から噴射された混合物は、内
径Dが10mmの配管10を通して動的ミキサー11に
導入した。動的ミキサー11としては、特殊機化工業(
株)製の動的ミキサー(商品名:T.K.パイプライン
ホモミクサーSL型、内容積50cc、4枚タービン翼
、4枚タービン翼の差し渡し径4cm)を用い、翼先端
速度を約754m/分(6000rpm )として使用
した。そして、動的ミキサー11から排出された混合物
は、内径Dが10mmのステンレス製配管12を通して
内容積が0.3m3 のサイクロン13に導入し、この
サイクロン13によりPC粉末を分離(回収)するとと
もに、MCおよびスチームをコンデンサー14により凝
縮して回収した。なお、本実施例1における混合ノズル
1からミキサー11までの流路長lは0.5m、混合ノ
ズル1から気固分離器(サイクロン13)までの流路長
Lは10mであり、L/lは20である。
【0021】図1に示した装置を1時間運転した後、サ
イクロン13の下部より目的の高嵩密度PC粉末を得た
。得られた高嵩密度PC粉末の嵩密度およびMCの残存
量(以下、残存MC量という)を表1に示す。
【0022】実施例2(先願方法との組合わせ)混合ノ
ズル1へのPCMの導入量を258.6kg/hrとし
た以外は実施例1と同様にして、図1に示した装置によ
り高嵩密度PC粉末を得た。なお表1に示すように、P
CMの導入量を変更したことに伴って、混合ノズル1へ
のスチームの導入量(=25kg/hr)は混合ノズル
1へ導入されたPCM中のMCの重量の1/9倍になっ
た。得られた高嵩密度PC粉末の嵩密度および残存MC
量を表1に示す。
【0023】実施例3(先願方法との組合わせ)PCの
濃度が8wt%のPCMを用い、このPCMの混合ノズ
ル1への導入量を203.8kg/hrとした以外は実
施例1と同様にして、図1に示した装置により高嵩密度
PC粉末を得た。なお表1に示すように、混合ノズル1
へのスチームの導入量(=25kg/hr)は混合ノズ
ル1へ導入されたPCM中のMCの重量の1/7.5倍
であり、この値は実施例1と同じである。得られた高嵩
密度PC粉末の嵩密度および残存MC量を表1に示す。
【0024】実施例4(先願方法との組合わせ)PCの
濃度が25wt%のPCMを用い、このPCMの混合ノ
ズル1への導入量を250kg/hrとした以外は実施
例1と同様にして、図1に示した装置により高嵩密度P
C粉末を得た。なお表1に示すように、混合ノズル1へ
のスチームの導入量(=25kg/hr)は混合ノズル
1へ導入されたPCM中のMCの重量の1/7.5倍で
あり、この値は実施例1と同じである。得られた高嵩密
度PC粉末の嵩密度および残存MC量を表1に示す。
【0025】実施例5(先願方法との組合わせ)翼先端
速度を約1130m/分(9000rpm )にして動
的ミキサー11を使用した以外は実施例1と同様にして
、図1に示した装置により高嵩密度PC粉末を得た。 得られた高嵩密度PC粉末の嵩密度および残存MC量を
表1に示す。
【0026】実施例6(先願方法との組合わせ)翼先端
速度を約126m/分(1000rpm )にして動的
ミキサー11を使用した以外は実施例1と同様にして、
図1に示した装置により高嵩密度PC粉末を得た。 得られた高嵩密度PC粉末の嵩密度および残存MC量を
表1に示す。
【0027】実施例7(先願方法との組合わせ)静止型
ミキサーであるスルザー式スタティックミキサー[使用
ミキシングエレメントおよび使用数:住友重機械工業(
株)のSMV型,10個]を実施例1における動的ミキ
サー11に代えて用いた以外は実施例1と同様にして、
高嵩密度PC粉末を得た。なお、このときの混合ノズル
1から静止型ミキサーまでの流路長lは0.5m、混合
ノズル1からサイクロン13までの流路長Lは10mで
あり、L/lは20である。得られた高嵩密度PC粉末
の嵩密度および残存MC量を表1に示す。
【0028】実施例8(従来方法との組合わせ)混合ノ
ズル1へのPCMの導入量を57.5kg/hrとした
以外は実施例1と同様にして、図1に示した装置により
高嵩密度PC粉末を得た。なお表1に示すように、PC
Mの導入量を変更したことに伴って、混合ノズル1への
スチームの導入量(=25kg/hr)は混合ノズル1
へ導入されたPCM中のMCの重量の1/2倍になった
。 得られた高嵩密度PC粉末の嵩密度および残存MC量を
表1に示す。
【0029】比較例1〜5(先願方法および従来方法)
動的ミキサー11を使用せず、混合ノズル1とサイクロ
ン13とが内径10mm長さ10mのステンレス製配管
で直接結ばれてなる以外は図1に示した装置と同様の装
置を用いて、他はそれぞれ実施例1、実施例2、実施例
3、実施例4または実施例8と同様にして、PC粉末を
得た。得られたPC粉末の嵩密度および残存MC量を表
1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、先願方法をベー
スにしてミキサーを併用した実施例1〜実施例7で得ら
れた各高嵩密度PC粉末の嵩密度は0.53〜0.65
g/ccである。これらの値は、先願方法の例である比
較例1〜比較例4で得られたPC粉末の嵩密度の値(0
.47〜0.55g/cc、表1参照。)よりも大きい
。また、従来方法をベースにしてミキサーを併用した実
施例8で得られた高嵩密度PC粉末の嵩密度は0.37
〜0.38g/ccである。これらの値は、従来方法の
例である比較例5で得られたPC粉末の嵩密度の値(0
.25g/cc)よりもはるかに大きい。さらに、実施
例1〜実施例8で得られた各高嵩密度PC粉末の残存M
C量は90〜100wtppm と少なく、これらの値
は比較例1〜比較例5で得られた各PC粉末の残存MC
量(90〜100wtppm )と実質的に同等である
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、混合ノズルを用い
た従来方法および先願方法をベースとして、更にミキサ
ーを併用する本発明によれば、従来方法および先願方法
でそれぞれ得られるポリカーボネート粉末よりも嵩密度
が高いポリカーボネート粉末を、残存溶媒量の増加をも
たらすことなく簡便に得ることができる。そして、本発
明により得られた高嵩密度ポリカーボネート粉末は嵩密
度が向上しているために、乾燥あるいは貯留等の後処理
に使用する処理機器の容積効率を向上させることが可能
であるとともに、緻密なペレットに容易に成形すること
が可能である。したがって、本発明を実施することによ
り、品質の高いポリカーボネート製品を高い生産性の下
に、より容易に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高嵩密度ポリカーボネート粉末を得るために用
いた装置の一例を示す概略図である。
【図2】実施例および比較例で用いた混合ノズルを示す
端面図である。
【符号の説明】
1  混合ノズル 2  噴出口 3  第1ノズル 4  第2ノズル 5  混合室 7  PCM供給管 10  混合ノズルと動的ミキサーとを結ぶ配管11 
 動的ミキサー 12  動的ミキサーとサイクロンとを結ぶ配管13 
 サイクロン 14  コンデンサー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネートの濃度が3〜40重量%
    である有機溶媒溶液とスチームとを混合ノズルに導入し
    、この混合ノズルから噴射された混合物を前記混合ノズ
    ルから直接または配管を介してミキサーに導入し、この
    ミキサーから排出された混合物を配管を介して気固分離
    器に導入し、この気固分離器によりポリカーボネート粉
    末を回収することを特徴とする高嵩密度ポリカーボネー
    ト粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】混合ノズルから気固分離器までの流路長(
    L)と前記混合ノズルからミキサーまでの流路長(l)
    との比率(L/l)を5以上にして前記ミキサーを配置
    する、請求項1に記載の高嵩密度ポリカーボネート粉末
    の製造方法。
  3. 【請求項3】ミキサーとして翼先端速度50〜2500
    m/分の動的ミキサーを用いる、請求項1または請求項
    2に記載の高嵩密度ポリカーボネート粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリカーボネートの有機溶媒溶液としてポ
    リカーボネートの塩化メチレン溶液を用いる、請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項に記載の高嵩密度ポリカ
    ーボネート粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0707876A1 (en) * 1994-10-17 1996-04-24 General Electric Company Spray apparatus for separating solids from fluids

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS631333A (ja) * 1986-06-18 1988-01-06 Hitachi Ltd 回転電機の二分割固定子

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