JP6668869B2 - 樹脂粒状体の製造方法 - Google Patents
樹脂粒状体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6668869B2 JP6668869B2 JP2016061253A JP2016061253A JP6668869B2 JP 6668869 B2 JP6668869 B2 JP 6668869B2 JP 2016061253 A JP2016061253 A JP 2016061253A JP 2016061253 A JP2016061253 A JP 2016061253A JP 6668869 B2 JP6668869 B2 JP 6668869B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- poor solvent
- solvent
- suspension
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 CC(c(cc1)cc(C)c1O*)c(cc1)cc(C)c1OC(c(cc1)ccc1Oc(cc1)ccc1C(*)=O)=O Chemical compound CC(c(cc1)cc(C)c1O*)c(cc1)cc(C)c1OC(c(cc1)ccc1Oc(cc1)ccc1C(*)=O)=O 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
かかる問題は、該樹脂粒状体の貧溶媒懸濁液を造粒槽から連続的に抜き出す際に懸濁液抜出管の入口から出口に至る間で発生する他、造粒槽から抜出された該樹脂粒状体の貧溶媒懸濁液の一部を造粒槽に循環する場合には循環ラインでも発生し、特に、循環ラインに湿式粉砕機を配置した改良方法の工業的実施においては顕著であり、湿式粉砕機の停止を惹起する。
そして、その結果、該閉塞物質ができ難くなり、十分なフィード量を保てるため、生産性を維持しながら、閉塞等のトラブルを抑制し製造安定性を高められることを見出して本発明を完成するに至った。
該樹脂溶液導入管に設けられた複数の開口部から、該樹脂の有機溶媒溶液を、該貧溶媒中において該撹拌の回転方向に射出することを特徴とする樹脂粒状体の製造方法を提供するものである。
これらは1種で用いても2種以上を併用してもよい。また、これらの他に、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等のジヒドロキシ化合物;ピペラジン、ジピペラジル等のジアミン;等を併用してもよい。
本発明の樹脂粒状体の製造方法において、造粒槽に樹脂溶液導入管から連続的に噴出させる「ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液」の溶媒としては、好適なものも含め上記した有機溶媒が挙げられる。
界面重合法又は溶液重合法の反応条件は公知の範囲から適宜選択することができる。
ポリアリレート樹脂の重合方法としては、例えば、界面重合法、溶融重合法、溶液重合法等を用いることができる。
これらの中でも、ジカルボン酸成分の製造の簡便性を考慮すれば、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、3,3’−ジメチルジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸等が好ましい。
本発明の樹脂粒状体の製造方法において、造粒槽に樹脂溶液導入管から連続的に噴出させる「ポリアリレート樹脂の有機溶媒溶液」の溶媒としては、好適なものも含め上記した有機溶媒が挙げられる。
本発明は、樹脂の有機溶媒溶液を連続的に造粒槽に供給し、該樹脂に対する貧溶媒中で懸濁状態を保ちながら加熱して上記の有機溶媒を蒸発させて連続的に造粒槽から留去することにより該樹脂粒状体を生成させる。
そして、得られた「該樹脂粒状体の貧溶媒懸濁液」を造粒槽から連続的に抜き出し、該樹脂粒状体を遠心分離、濾過等の分離手段で分離回収すると共に、減少した貧溶媒に見合う量の貧溶媒を該貧溶媒供給管から供給する。
図1は、本発明の製造方法に使用される好適な装置の一例の正面縦断面図である。
「懸濁液回収管(9)を通じて樹脂懸濁液を回収することで回収消費した貧溶媒」に見合う量の貧溶媒を、貧溶媒供給管(4)から造粒槽内に供給する。
該温度は、良溶媒として塩化メチレン、貧溶媒として水を使用する場合は、水と塩化メチレンの共沸点以上、水の沸点以下の範囲から選ぶことが好ましい。しかし、水を蒸発させる必要はないので、良溶媒を蒸発させる際の温度(すなわち、造粒槽(1)内の温度)は、37〜67℃が好ましく、37〜55℃がより好ましく、40〜50℃が特に好ましい。
そうすることによって、樹脂溶液の液滴が小さい状態で良溶媒の蒸発が進み、かつ良溶媒を多く含んだ「液滴に近い状態の樹脂粒状体」同士の会合が阻害され、樹脂粒状体がダマ状(団子状、塊状)にならず、樹脂懸濁液の閉塞問題が解決し前記した本発明の効果が得られる。
この場合、特に樹脂溶液のフィード量が多い場合は、貧溶媒中に射出された樹脂溶液に使用された良溶媒の蒸発が進む前に良溶媒を多く含んだ、液滴に近い状態の樹脂粒状体同士が会合してダマ状(団子状)になり易く、撹拌条件や湿式粉砕機を含む循環系の調整が難しく、時間経過とともに閉塞を招く場合があった。
また、樹脂溶液導入管(3)の先端にも開口部があり、樹脂溶液の一部は撹拌方向に対して垂直方向に射出してもよいが、樹脂溶液導入管(3)の先端には開口部がなく、樹脂溶液の全量を撹拌の回転方向に射出することが好ましい。
開口部の大きさが大き過ぎると、樹脂粒状体の良好な懸濁状態が確保できず、樹脂粒状体がダマ状(団子状、塊状)になり易くなる場合がある。一方、開口部の大きさが小さ過ぎると、圧力損失が大きくなることによるフィード量不足(生産性低下)や、開口部の詰りが生じ易くなる場合がある。
開口部の数が少な過ぎると、圧力損失が大きくなることによりフィード量が不足する場合がある。一方、開口部の数が多過ぎると、その分、樹脂溶液導入管(3)の長さが必要となり構造上問題が生じる場合がある。
また、側面部分の開口部3aに加えて、開口部を例えば先端部にも開口部3’bとして同時に設けると、撹拌方向Rに対して一部垂直に射出されることになり、側面からの射出の効果が軽減されるので、開口部3aは側面部にのみ形成することが好ましい。
樹脂粒状体の存在量は、造粒槽(1)に噴出する樹脂溶液の量、造粒槽(1)から抜き出す樹脂懸濁液の量、循環させて造粒槽に戻す樹脂懸濁液の量、供給する貧溶媒の量等を調節することにより、上記の範囲内の一定値に保つのが好ましい。
この循環量が少な過ぎる場合は、造粒槽(1)中で形成される樹脂粒状体の粒径が段々大きくなると共に不揃いとなり、満足できる製品が得られなくなる、連続運転が不能となる等の不都合を招く場合がある。
逆に、上記の循環量が多過ぎる場合は、単位時間当たりの製品の取得量が少なくなり、生産性が低下する場合がある。
なお、懸濁液回収管(9)から回収する樹脂懸濁液の量は、造粒槽(1)から抜き出す樹脂懸濁液全体の量に対する割合として、100%から上記を引いた量であり、すなわち、好ましくは0.5〜50質量%、特に好ましくは2〜30質量%である。
ノズル(4a)としては、スプレーノズル(噴霧ノズル)が好ましく使用される。該スプレーノズルとしては、フラットタイプ、フルコーンタイプ等の種類があるが、その何れであってもよい。また、液体だけをスプレーする1流体タイプのスプレーノズルの他、気体と混合してスプレーする2流体タイプのスプレーノズルも使用可能である。また、スプレー管に多数のスプレーノズルをその散水方向に合わせて調整可能に配設したシャワーリング装置を使用することもできる。
壁面に貧溶媒を吹き付ける態様としては、連続的方法又は非連続的方法であってもよく、タイマー制御による間欠的方法であってもよい。なお、上方壁面ないし頂部壁面に吹き付けられた貧溶媒は壁面を流下するため、貧溶媒を吹き付ける壁面は、必ずしも全面である必要はない。また、壁面を濡らすように供給する貧溶媒の量は、懸濁液回収管(9)から回収消費された貧溶媒に見合う量である。
樹脂粒状体の製造において、図1に示す装置を使用した。翼径400mm、翼幅50mmの2枚撹拌翼を3段(撹拌翼の間隔は200mm)有する撹拌機(2)を備えた、容量340L(内径650mm)のジャケット(1a)付の造粒槽(1)を使用した。
湿式粉砕機(7)としては、小松ゼノア(株)製「コマツスルザーディスインテグレータ」を使用した。また、ノズル(4a)としては、トフテヨーグ社製のシャワーリング装置「USDAミジェット型回転式スプレーボール」(材質SUS316)を2個使用した。
なお、上記の供給水は、貧溶媒供給管(4)の先端に設けたノズル(4a)を介して造粒槽(1)の気相部の壁面に吹き付けるようにして供給した。
実施例1において、樹脂溶液として、下記構造単位を有するポリアリレート樹脂(粘度平均分子量37000)を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂粒状体を製造した。
その結果、造粒槽の壁面等に団子状・塊状等の物質ができず、循環ライン等のあらゆる配管等における閉塞や、湿式粉砕機の緊急停止といった問題が発生せず、均質で良好な樹脂粒状体が得られた。
実施例1において、樹脂溶液として、下記構造単位を有するポリアリレート樹脂(粘度平均分子量40000、テレフタル酸:イソフタル酸=50:50)を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂粒状体を製造した。
その結果、造粒槽の壁面等に団子状・塊状等の物質ができず、循環ライン等のあらゆる配管等における閉塞や、湿式粉砕機の緊急停止といった問題が発生せず、均質で良好な樹脂粒状体が得られた。
実施例1において、樹脂溶液導入管(3)の開口部の数を4箇所に減らし(開口部の直径2mm、開口部:4箇所、樹脂溶液導入管(3)先端から撹拌翼最外径面までの最短距離:45mm)、かつ先端部にも直径2mmの開口部を設けた以外は、実施例1と同様にして、ポリカーボネート樹脂粒状体を連続的に製造した。
その結果、若干、循環ラインにおける閉塞問題が発生し、運転を停止したこともあったが、均質で良好な樹脂粒状体は得られた。
実施例1において、図3の形状を有する樹脂溶液導入管(3’)(開口部(3’b)の直径6mm、開口部:1箇所、樹脂溶液導入管(3)先端から撹拌翼最外径面までの最短距離:100mm)を使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリカーボネート樹脂粒状体を連続的に製造した。
その結果、造粒槽の壁面等に団子状・塊状等の物質ができ、また循環ラインにおける閉塞問題が発生し、また湿式粉砕機の近傍も閉塞し、緊急停止で運転を停止せざるを得なかった。
実施例2において、図3の形状を有する樹脂溶液導入管(3)(開口部の直径6mm、開口部:1箇所、樹脂溶液導入管(3)先端から撹拌翼最外径面までの最短距離:100mm)を使用した以外は、実施例2と同様にして、ポリアリレート樹脂粒状体を連続的に製造した。
その結果、循環ラインにおける閉塞問題が発生し、運転を停止せざるを得なかった。
特に、本発明の樹脂粒状体の製造方法は、界面重合法又は溶液重合法で重合されたポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂の有機溶媒溶液に対して有用であるが、界面重合法又は溶液重合法で重合された樹脂は、他の重合方法で重合された樹脂より不純物が少ない。従って、本発明の樹脂粒状体の製造方法は、特に純度が要求される分野、例えば、黄変が問題になる板等の極めて無色性が要求される分野;電子写真感光体用樹脂等の電気性能が問題になる分野;等に特に広く利用されるものである。
1a :ジャケット
2 :攪拌機
3 :樹脂溶液導入管
3a :開口部
3’ :従来の樹脂溶液導入管
3’b:従来の開口部
4 :貧溶媒供給管
4a :ノズル
5 :有機溶媒蒸気排出管
6 :樹脂懸濁液抜出管
7 :湿式粉砕機
8 :懸濁液返流管
9 :懸濁液回収管
R :撹拌の回転方向
S :樹脂溶液
Claims (4)
- 少なくとも、攪拌機、樹脂溶液導入管、貧溶媒供給管、有機溶媒蒸気排出管、及び、樹脂懸濁液抜出管を備えたジャケット付の造粒槽を使用し、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂の有機溶媒溶液を、該攪拌機で撹拌されている該樹脂に対する貧溶媒中において該樹脂溶液導入管から連続的に噴出し、該貧溶媒中で該樹脂の懸濁状態を保ちながら加熱して、該有機溶媒を蒸発させて該溶媒蒸気排出管から留去することにより樹脂粒状体を生成させ、得られた該樹脂粒状体の貧溶媒懸濁液を該樹脂懸濁液抜出管から連続的に抜き出し、回収消費された貧溶媒に見合う量の貧溶媒を該貧溶媒供給管から供給する、樹脂粒状体の製造方法であって、
該樹脂溶液導入管に設けられた複数の開口部から、該樹脂の有機溶媒溶液を、該貧溶媒中において該撹拌の回転方向に射出することを特徴とする樹脂粒状体の製造方法。 - 上記樹脂溶液導入管を上記造粒槽の側面から該造粒槽に挿入し、該樹脂溶液導入管の側面に複数の開口部を設けることにより、該開口部から樹脂の有機溶媒溶液を撹拌の回転方向に射出する請求項1に記載の樹脂粒状体の製造方法。
- 上記有機溶媒が塩化メチレンである請求項1又は請求項2に記載の樹脂粒状体の製造方法。
- 上記貧溶媒が水である請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の樹脂粒状体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016061253A JP6668869B2 (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 樹脂粒状体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016061253A JP6668869B2 (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 樹脂粒状体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017171816A JP2017171816A (ja) | 2017-09-28 |
JP6668869B2 true JP6668869B2 (ja) | 2020-03-18 |
Family
ID=59970420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016061253A Active JP6668869B2 (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 樹脂粒状体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6668869B2 (ja) |
-
2016
- 2016-03-25 JP JP2016061253A patent/JP6668869B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017171816A (ja) | 2017-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6508583B1 (en) | Agitated vessel for producing a suspension of solids | |
US3267074A (en) | Process for producing polycarbonates | |
EP0616002B1 (en) | Process for producing polycarbonate powder | |
BRPI1010797B1 (pt) | Processo para o tratamento antiadesão de péletes poliméricos e secador centrífugo | |
EP0116836B1 (en) | Process for producing polycarbonate resin particles | |
TW201210681A (en) | Crystallizer and method for producing phenol-BPA adduct crystals | |
AU2017213207B2 (en) | Device for producing particles and method for producing particles | |
US3172736A (en) | figure | |
JP6668869B2 (ja) | 樹脂粒状体の製造方法 | |
JPH0341493B2 (ja) | ||
US6966947B2 (en) | Crystallization process and apparatus therefor | |
JPH10165710A (ja) | 化学的及び物理的物質変換法における泡形成を減少又は避ける方法及びそれを実施する装置 | |
JP5446083B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂粒状体の製造方法 | |
KR20150131355A (ko) | 자유 유동성 디카복실산 결정의 제조 방법 | |
JP5623689B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂粒状体の製造方法 | |
JP5368031B2 (ja) | ポリカーボネート粒状体の連続製造方法 | |
KR101879020B1 (ko) | 슬링거 액체 환류 분사기를 구비하는 다상 반응기 시스템 | |
JP3137781B2 (ja) | ポリカーボネート粒状体の製造法 | |
JPH09194583A (ja) | 部分結晶性ポリカーボネート粉末の分離法 | |
JPH0246054B2 (ja) | ||
JPH0410498B2 (ja) | ||
JPH0334492B2 (ja) | ||
JPH08281646A (ja) | ポリカーボネート粉粒体の乾燥方法 | |
JP3332328B2 (ja) | 粒状ポリアリレートの製造方法 | |
JP2000351869A (ja) | 熱可塑性樹脂廃棄物の回収方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170502 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190220 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200131 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200210 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6668869 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |