JPH04291902A - サーミスタ焼結体、サーミスタチップおよびサーミスタ焼結体の製造方法 - Google Patents

サーミスタ焼結体、サーミスタチップおよびサーミスタ焼結体の製造方法

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JPH04291902A
JPH04291902A JP8150091A JP8150091A JPH04291902A JP H04291902 A JPH04291902 A JP H04291902A JP 8150091 A JP8150091 A JP 8150091A JP 8150091 A JP8150091 A JP 8150091A JP H04291902 A JPH04291902 A JP H04291902A
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spinel
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Mutsuko Nakano
睦子 中野
Takeshi Takahashi
毅 高橋
Makoto Furubayashi
古林 眞
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、負の抵抗温度特性を有
するサーミスタ、特に高精度温度センサとして使用され
るサーミスタのサーミスタ焼結体、サーミスタチップお
よびサーミスタ焼結体の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】サーミスタは、温度が変化するとその電
気抵抗値が著しく変化する特性を有するものである。こ
のようなサーミスタのうち、特に温度が上昇するにつれ
電気抵抗値が減少する負の温度係数を持つNTC(Ne
gative Temperature Coeffi
cient)サーミスタは各方面に使用されており、例
えば温度測定や温度制御等に用いられている。 【0003】現在、実用化されているNTCサーミスタ
には、Mn、Co、Ni、Fe、Cu等を含有する2〜
4成分系のスピネル系金属酸化物焼結体があり、抵抗率
ρおよび温度係数αを調整する目的で、さらにTiやA
lの酸化物を混合することがある。 【0004】また、測定用のサーミスタとしては、例え
ば、前記焼結体をチップ化したサーミスタチップ体の両
外表面に耐熱導電性塗料を焼付けて電極を形成すると共
に、金属リード線を電極に接続して構成される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記組成の焼
結体は、その内部領域は、主成分相であるスピネル相を
示すが、表層部にはスピネル相の他に、岩塩相が副成分
として存在する。あるいは、焼成直後に存在していた岩
塩相が、冷却中に再酸化してスピネル相に再固溶し、焼
結体の表層部には空孔率が高い再酸化によるスピネル相
が形成される。この場合、通常は、表層部の岩塩相のう
ち表面側の岩塩相が再酸化するため、結果的には、再酸
化によるスピネル相を示す層と、岩塩相およびスピネル
相が混在する層とがこの順序で表層部に形成される。 【0006】このような岩塩相や再酸化スピネル相を示
す領域は、スピネル相を示す領域に比べて電気抵抗率が
高い。このため焼結体をチップ化し、サーミスタチップ
とした場合、切り出す位置によってチップの抵抗値が異
なり、チップ間に電気抵抗値のバラツキが生じる。 【0007】また、焼結体ウエハーに電極を焼き付ける
際、ウエハー内の電気抵抗率が部分的に大きく変動する
ため、ウエハー内部のスピネル相を示す領域内にも電気
抵抗率の位置的なバラツキが生じるという問題がある。 このため、前記岩塩相による影響に加え、電極焼き付け
時の電気抵抗率の変動により、サーミスタチップ間には
電気抵抗値のバラツキが生じる。 【0008】本発明の目的は、電気抵抗値のバラツキが
小さいサーミスタチップと、サーミスタチップの製造方
法と、このようなサーミスタチップが実現するサーミス
タ焼結体と、サーミスタ焼結体の製造方法とを提供する
ことにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)の本発明によって達成される。 (1)実質的に金属酸化物から構成され、前記金属酸化
物の構成金属元素が実質的にMnと、Coおよび/また
はNiである焼結体であって、焼結体全体に亘ってスピ
ネル相を示し、実質的に岩塩相を含有しないことを特徴
とするサーミスタ焼結体。 【0010】(2)前記焼結体の密度が理論密度の99
%以上である上記(1)に記載のサーミスタ焼結体。 【0011】(3)前記焼結体の表面から深さ1mmま
での領域の空孔率が2%以下である上記(1)または(
2)に記載のサーミスタ焼結体。 【0012】(4)上記(1)ないし(3)のいずれか
に記載のサーミスタ焼結体を複数に分割して形成され、
表面に蒸着法によって形成された薄膜電極を有し、25
℃の電気抵抗値の変動係数CVが0.33%以下である
サーミスタチップ。 【0013】(5)金属酸化物および/またはその前駆
体であって、前記金属が実質的にMnと、Coおよび/
またはNiである粉体を成型した後、焼成するサーミス
タ焼結体の製造方法であって、スピネル相が岩塩相へ相
転移しない温度で前記焼成を行ない、焼結体全体に亘っ
てスピネル相を示し、実質的に岩塩相を含有しない焼結
体を得ることを特徴とするサーミスタ焼結体の製造方法
。 【0014】(6)共沈法によりMnと、Coおよび/
またはNiとを含有する化合物を得、前記化合物を焙焼
して平均粒径1μm 以下の前記粉体を作製する上記(
5)に記載のサーミスタ焼結体の製造方法。 【0015】   【作用】本発明のサーミスタ焼結体の製造方法では、所
定の金属酸化物やその前駆体の粉体を成型した後、スピ
ネル相が岩塩相へ相転移しない温度で焼成する。 【0016】このため、焼結体全体に亘ってスピネル相
を示し、実質的に岩塩相および岩塩相の再酸化によるス
ピネル相を含有しない焼結体を得ることができる。 【0017】また、焼結体からウエハーを得た後、蒸着
法により低温で薄膜電極を形成することにより、ウエハ
ー内における電極形成時の電気抵抗率の位置的なバラツ
キが減少する。 【0018】このため、電極を形成したウエハーをチッ
プ化した際、サーミスタチップ間の電気抵抗値のバラツ
キを小さくできる。しかも選別テストなしで、チップ間
の電気抵抗値のバラツキを所定の範囲、例えば±1%の
範囲に抑えることができるため、歩留りが向上する。加
えて、選別工程がなくなるため量産上有利である。 【0019】また、共沈法により得た化合物を焙焼して
作製した粉体を用いることにより、低温、すなわちスピ
ネル相が岩塩相へ相転移しない温度で焼成しても緻密な
焼結体を得ることができる。 【0020】 【具体的構成】以下本発明の具体的構成について詳細に
説明する。本発明のサーミスタ焼結体は、実質的にスピ
ネル系の金属酸化物から構成される。金属酸化物の構成
金属元素は、実質的にMnとCoおよび/またはNiで
ある。これらは本発明に従い、結晶相制御を確実に行な
うことができる。 【0021】この場合、Mn、NiおよびCoの含有量
を、それぞれ順にXモル%、Yモル%、Zモル%とした
場合(X+Y+Z=100)、Mn、NiおよびCoの
組成(X,Y,Z)が図4に示されるように3元組成図
で、A(100,0,0)、B(0,0,100)、C
(35,35,30)、D(65,35,0)によって
囲まれ、かつA点およびB点を含まない組成範囲が好ま
しい。 【0022】なお、実質的にMnと、Coおよび/また
はNiであるとは、不可避的不純物が含有される場合も
含む意味である。 【0023】また、本発明のサーミスタ焼結体は、焼結
体全体に亘ってスピネル相を示し、実質的に岩塩相を含
有しない。そして、焼結後岩塩相の再酸化によって生じ
る再酸化スピネル相も実質的に含有しない。 【0024】サーミスタ焼結体の結晶構造を確認するに
は、焼結体断面の組成像を走査型電子顕微鏡(SEM)
により観察すればよい。この場合、スピネル相と再酸化
スピネル相とは例えば空孔率の大小で判断でき、また岩
塩相とスピネル相とが混在する領域がなければ再酸化ス
ピネル相が実質的に存在しないと判断してもよい。なお
、再酸化スピネル相の空孔率は2%程度以上である。 【0025】また、本発明のサーミスタ焼結体の密度は
、理論密度の99%以上、特に99.2〜100%であ
ることが好ましい。 【0026】前記範囲未満であると部分的な焼結体密度
差があり、チップ化したときの抵抗値がばらついてしま
う。 【0027】また、焼結体の表面から深さ1mmまでの
領域の空孔率は2%以下、さらに1%以下、特に0.8
%以下、例えば0.1〜0.8%であることが好ましい
。 【0028】前記範囲の場合、表層部に再酸化スピネル
相が形成されていないと判断できる。そして、チップ化
した際、チップ間の電気抵抗値のバラツキが減少する。 なお、本発明のサーミスタ焼結体は、焼結体全体に亘っ
て前記の空孔率を有する。 【0029】なお、焼結体の平均グレインサイズは1〜
10μm 程度とする。 【0030】焼結体の空孔率は、焼結体の断面を走査型
電子顕微鏡(SEM)にて観察し、空孔面積比を算出す
ればよい。 【0031】次に、本発明のサーミスタ焼結体の製造方
法について説明する。 【0032】まず、実質的に前記金属の酸化物および/
またはその前駆体である粉体、特にスピネル構造の金属
酸化物の粉体を得る。 【0033】粉体の作製方法には特に制限がなく、従来
公知の各種乾式法、湿式法、例えば固相法等を用いれば
よいが、本発明では共沈法によりMnと、Coおよび/
またはNiとを含有する化合物を得、前記化合物を焙焼
して粉体を作製することが好ましい。この場合、沈殿生
成剤としては、シュウ酸化合物やシュウ酸、例えばシュ
ウ酸アンモニウムが好ましい。なお、沈殿生成等の方法
は、従来公知の方法に従って行なえばよい。 【0034】焙焼温度は、300〜900℃程度、特に
300〜500℃程度が好ましい。 【0035】前記範囲を超えると粉砕に要する時間が増
加し、前記範囲未満では焙焼が不十分である。 【0036】また、焙焼時間は1〜2時間程度が好まし
く、通常大気中で焙焼する。 【0037】なお、共沈法を用いることにより、前記の
低温で焙焼してもスピネル構造が得られ、このため後述
する所望の粒径に容易に粉砕することができる。 【0038】次いで焙焼物を粉砕して粉体を得る。粉砕
方法には特に制限がなく、例えば乳鉢等で粗粉砕した後
、ボールミル等で微粉砕すればよい。 【0039】粉体の平均粒径は、1μm以下、特に0.
3〜0.9μmが好ましい。 【0040】前記範囲を超えると後述する所望の温度で
焼成した場合、緻密な焼結体が得られず、また、前記範
囲未満には粉砕が困難である。 【0041】平均粒径の測定は、レーザ回折法にて行な
えばよい。 【0042】次いで得られた粉体と、バインダとを混合
した後、成型して成型体を得る。用いるバインダとして
は、ポリビニルアルコール等が好ましく、これに必要に
応じてイオン交換水等を加える。 【0043】また、成形体の形状や寸法等には特に制限
はないが、例えば円柱状に成型する場合、その寸法は通
常、径50〜60mm程度、厚さ15〜20mm程度で
ある。 【0044】次いで、スピネル相が岩塩相へ相転移しな
い温度で成型体を焼成する。 【0045】この場合、相転移温度は焼結体の組成に応
じて異なるため、焼成温度を一義的に定めることはでき
ないが、1000〜1300℃程度の範囲内にて適宜選
択することが好ましい。 【0046】例えば、好適組成であるMn(65〜70
モル%)、Co(15〜20モル%)およびNi(15
〜20モル%)の金属酸化物焼結体を得る場合、焼成温
度は、1000〜1200℃が好ましい。前記範囲未満
では緻密な焼結体が得られず、前記範囲を超えると特に
表層部が岩塩相へ相転移する。 【0047】また、焼成時間は1〜2時間程度が好まし
く、通常大気中で焼成する。 【0048】このようにして製造された本発明のサーミ
スタ焼結体は、スライス加工等によりウエハー状にスラ
イスされ、ウエハーとされる。ウエハーの厚さには特に
制限がないが、通常0.15〜0.5mm程度の厚さに
仕上げられる。 【0049】次いで、ウエハーの表面に蒸着法により薄
膜電極を形成する。 【0050】蒸着によって成膜される金属は、Ti、C
r、Ni、Cu、AgおよびAuから選ばれる1種以上
が好ましく、金属単体の積層数は1層でも2層以上でも
よい。 【0051】また、蒸着時には、ウエハー内の電気抵抗
率の位置的なバラツキを防止するため、ウエハーの加熱
を行なわないことが好ましく、200℃以下、特に10
0〜150℃程度で蒸着することが好ましい。加熱を行
なわなくても、金属を蒸発させるため装置内の温度が上
がり、結果的にウエハーは150℃程度になることがあ
る。 【0052】また、蒸着条件には特に制限がなく、圧力
10−6Pa程度以下にて通常の方法で行なえばよい。 【0053】薄膜電極の膜厚は通常0.5〜2μm程度
である。 【0054】次いで、電極が形成されたウエハーをダイ
シング加工等により分割し、チップ化してサーミスタチ
ップを得る。 【0055】サーミスタチップの寸法には特に制限がな
いが、通常1.0〜3.0mm×1.0〜3.0mm×
0.15〜0.5mm程度である。 【0056】このようにして、1個の焼結体から複数の
チップを製造した場合、本発明では、サーミスタチップ
の電気抵抗値の変動係数CVを0.33%以下、さらに
0.3%以下、特に0.1〜0.2%程度にできる。 【0057】本発明のサーミスタチップは、薄膜電極に
リード体が接続され、さらにガラスで封止あるいは樹脂
でモールド等されサーミスタ素子とされる。 【0058】 【実施例】以下本発明の具体的実施例を挙げ、本発明を
さらに詳細に説明する。下記のA液とB液とを調整した
。 【0059】A液 Mn、NiおよびCoイオンを合計2.0モル含み、液
量2000mlの硫酸化合物の水溶液(1モル/l)。 水溶液中の金属イオンの含有比は、Mn:66モル%、
Ni:16.5モル%、Co:17.5モル%とした。 B液 (NH4 )2 C2 O4 ・H2O  2.0モル
にイオン交換水を加え、液量を6667mlに調整した
。(0.3モル/l)。 【0060】次いで、A液を攪拌しながら、A液にB液
を加え、25℃にて20分間攪拌した。 【0061】得られた沈殿物を濾過し、イオン交換水で
洗浄した後、50℃で24時間乾燥した。 【0062】次いで匣鉢中にて、500℃で2時間焙焼
した。 【0063】得られた焙焼物に対しX線回折を行なった
ところ下記のピークが見られ、これによりスピネル相を
示すことが確認された。 面指数        面間隔(A) (111)      4.809 (220)      2.945 (311)      2.512 (222)      2.405 (400)      2.082 【0064】次いで焙焼物を乳鉢で粗粉砕した後、ボー
ルミルを用い、下記の条件で7時間微粉砕した。 【0065】[1リットルポット] 焙焼物:120g イオン交換水:180ml 3φジルコニアボール:1800g 【0066】そして、レーザ回折式粒度分布測定装置 
HELOS&RODOS (SYMPA  TEC製)
にて平均粒径0.9μmの粉体を得た。 【0067】次いで、得られた粉体を乳鉢に入れバイン
ダーとしてイオン交換水を加え、混合した後、厚さ15
mm、2インチ径の円柱状に成型した。 【0068】次いで、成型体を大気中にて、1200℃
で2時間焼成し、サーミスタ焼結体サンプルNo. 1
を得た。No. 1中のMn、COおよびNiのモル比
はEPMAで測定したところ、Mn:Co:Ni=66
.8:16.3:16.9(モル%)であった。 【0069】また、焼成温度のみを1250℃としほか
はサンプルNo. 1と同様とした比較用サンプルNo
. 2と、焼成温度のみを1350℃としたほかはサン
プルNo. 1と同様とした比較用サンプルNo. 3
とを作製した。 【0070】得られた各サンプルの密度を求め、理論密
度に対する相対密度を算出した。また、各サンプルの断
面をSEM観察し、表面から1mmまでの領域の空孔面
積を求め、面積比から空孔率を算出した。結果は表1に
示されるとおりである。 【0071】また、各サンプルの断面の組成像を得た。 サンプルNo. 1の組成像を図1、No. 2の組成
像を図2、No. 3の組成像を図3に示す。 【0072】図中白い散点状のものが岩塩相であり、N
o. 2は、表面から0.2〜0.8mm程度の深さに
スピネル相と岩塩相とが混在する領域があり、No. 
3は、表面から0.3〜2.5mm程度の深さにスピネ
ル相と岩塩相とが混在する領域があることが判る。また
、No. 2およびNo. 3の混在領域上のスピネル
相は、前記のとおり空孔率が高く、焼成後岩塩相が再酸
化したものであることが判る。これに対し、No. 1
は表面から内部に亘ってスピネル相を示し、岩塩相や再
酸化によるスピネル相を含有しないことが判る。 【0073】次に、各サーミスタ焼結体サンプルのそれ
ぞれを用いて、サーミスタチップを下記のとおり作製し
た。 【0074】まず、サーミスタ焼結体をウエハー状にス
ライス加工し、精密平面ラップ盤にて所定の厚さに仕上
げ、厚さ0.5mmのウエハーを10枚得た。 【0075】次いでウエハーをアセトンで洗浄した後、
真空蒸着装置内に取り付け、圧力を10−6Pa以下に
し、ウエハーの加熱を行なわないままTiを300A、
Cuを3000A、Niを1μm、Auを3000Aこ
の順序で成膜し、各ウエハーそれぞれの両面に4層構造
の薄膜電極を形成した。なお、蒸着中のウエハー温度は
150℃であった。 【0076】そして、このように薄膜電極が形成された
ウエハーをダイシング加工により切断し、チップ化して
サーミスタチップを得た。サーミスタチップの寸法は2
.4mm×2.4mm×0.5mmであり、サーミスタ
焼結体1個から2000個のサーミスタチップが得られ
た。 【0077】得られた各サーミスタチップの25.0℃
における電気抵抗値を測定し、電気抵抗率の平均値と、
変動係数CVとを求めた。結果は表1に示されるとおり
である。 【0078】 【表1】 【0079】表1に示される結果から本発明の効果が明
らかである。 【0080】 【発明の効果】本発明によれば、1個のサーミスタ焼結
体から得られるサーミスタチップ間の電気抵抗値のバラ
ツキを、選別テストなしに減少できる。 【0081】このため、歩留りが向上し、しかも量産上
有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶構造を示す図面代用写真であって、本発明
のサーミスタ焼結体の断面の組成像である。
【図2】結晶構造を示す図面代用写真であって、従来の
サーミスタ焼結体の断面の組成像である。
【図3】結晶構造を示す図面代用写真であって、従来の
サーミスタ焼結体の断面の組成像である。
【図4】本発明のサーミスタのMn、NiおよびCoの
好適組成範囲を示す3元図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  実質的に金属酸化物から構成され、前
    記金属酸化物の構成金属元素が実質的にMnと、Coお
    よび/またはNiである焼結体であって、焼結体全体に
    亘ってスピネル相を示し、実質的に岩塩相を含有しない
    ことを特徴とするサーミスタ焼結体。
  2. 【請求項2】  前記焼結体の密度が理論密度の99%
    以上である請求項1に記載のサーミスタ焼結体。
  3. 【請求項3】  前記焼結体の表面から深さ1mmまで
    の領域の空孔率が2%以下である請求項1または2に記
    載のサーミスタ焼結体。
  4. 【請求項4】  請求項1ないし3のいずれかに記載の
    サーミスタ焼結体を複数に分割して形成され、表面に蒸
    着法によって形成された薄膜電極を有し、25℃の電気
    抵抗値の変動係数CVが0.33%以下であるサーミス
    タチップ。
  5. 【請求項5】  金属酸化物および/またはその前駆体
    であって、前記金属が実質的にMnと、Coおよび/ま
    たはNiである粉体を成型した後、焼成するサーミスタ
    焼結体の製造方法であって、スピネル相が岩塩相へ相転
    移しない温度で前記焼成を行ない、焼結体全体に亘って
    スピネル相を示し、実質的に岩塩相を含有しない焼結体
    を得ることを特徴とするサーミスタ焼結体の製造方法。
  6. 【請求項6】  共沈法によりMnと、Coおよび/ま
    たはNiとを含有する化合物を得、前記化合物を焙焼し
    て平均粒径1μm 以下の前記粉体を作製する請求項5
    に記載のサーミスタ焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006032856A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Tdk Corp サーミスタ組成物及びサーミスタ素子
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