JP2002068837A - 誘電体セラミック組成物の製造方法 - Google Patents
誘電体セラミック組成物の製造方法Info
- Publication number
- JP2002068837A JP2002068837A JP2001145932A JP2001145932A JP2002068837A JP 2002068837 A JP2002068837 A JP 2002068837A JP 2001145932 A JP2001145932 A JP 2001145932A JP 2001145932 A JP2001145932 A JP 2001145932A JP 2002068837 A JP2002068837 A JP 2002068837A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bzt
- dielectric
- ceramic composition
- dielectric ceramic
- sintering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/495—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on vanadium, niobium, tantalum, molybdenum or tungsten oxides or solid solutions thereof with other oxides, e.g. vanadates, niobates, tantalates, molybdates or tungstates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/453—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on zinc, tin, or bismuth oxides or solid solutions thereof with other oxides, e.g. zincates, stannates or bismuthates
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】既存の方法により製造されたBZTと比べて工
程が簡単で製造が容易であり、又高い品質係数(Q値)と
誘電率及び0の温度係数を有するために移動通信基地局
用フィルタとして用いることができる、高周波誘電体で
あるBa(Zn 1/3Ta2/3)O3(BZT)の製造方
法を提供する。 【解決手段】高周波用Ba(Zn1/3Ta2/3)O3
誘電体セラミック組成物の製造方法において、BaCO
3,Ta2O3及びZnO粉末を主原料とし、これらを
混合してBa(Zn1/3Ta2/3)O3焼成粉末を合
成する段階と、前記Ba(Zn1/3Ta2/3)O3焼
成粉末にAl2O3 ,Ga2O3 ,ZrO2 ,Ti
O2 及びSnO2粉末からなる群より選択された一種
の酸化物を添加して混合する段階と、前記混合物を焼結
する段階とを含むことを特徴とする。
程が簡単で製造が容易であり、又高い品質係数(Q値)と
誘電率及び0の温度係数を有するために移動通信基地局
用フィルタとして用いることができる、高周波誘電体で
あるBa(Zn 1/3Ta2/3)O3(BZT)の製造方
法を提供する。 【解決手段】高周波用Ba(Zn1/3Ta2/3)O3
誘電体セラミック組成物の製造方法において、BaCO
3,Ta2O3及びZnO粉末を主原料とし、これらを
混合してBa(Zn1/3Ta2/3)O3焼成粉末を合
成する段階と、前記Ba(Zn1/3Ta2/3)O3焼
成粉末にAl2O3 ,Ga2O3 ,ZrO2 ,Ti
O2 及びSnO2粉末からなる群より選択された一種
の酸化物を添加して混合する段階と、前記混合物を焼結
する段階とを含むことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動及び衛星通信
基地局フィルタなどに用いられる高周波誘電体セラミッ
ク組成物であるBa(Zn1/3Ta2/3)O3の製造
方法に係り、より詳しくは200,000以上の品質係
数と誘電率28.5以上、±2の共振周波数温度係数を
有するBa(Zn1/3Ta2/3)O3 (以下BZTと
示す)誘電体セラミック組成物の製造方法に関する。
基地局フィルタなどに用いられる高周波誘電体セラミッ
ク組成物であるBa(Zn1/3Ta2/3)O3の製造
方法に係り、より詳しくは200,000以上の品質係
数と誘電率28.5以上、±2の共振周波数温度係数を
有するBa(Zn1/3Ta2/3)O3 (以下BZTと
示す)誘電体セラミック組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波誘電体は、無線電話機や移動通信
端末機の送受切換え器及び帯域フィルタ、無線LAN、
衛星放送などに用いられる必須的な部品材料である。し
かし、高周波誘電体で部品を製造するためには、高いQ
値と誘電率、更には0に近い温度係数とを有する誘電体
の開発が要求される。
端末機の送受切換え器及び帯域フィルタ、無線LAN、
衛星放送などに用いられる必須的な部品材料である。し
かし、高周波誘電体で部品を製造するためには、高いQ
値と誘電率、更には0に近い温度係数とを有する誘電体
の開発が要求される。
【0003】高いQ値と誘電率とを有する代表的な誘電
材料としては、BZTなどの複合灰チタン石誘電体があ
る。BMTはQ値が200,000程度でありかなり高
いが、誘電率が30程度であるBZTと比べて誘電率が
低い欠点がある。又基地局用フィルタとして用いるため
には、誘電率が28.5以上で且つQ値が200,00
0以上でなければならない。これに関し、BZTは、誘
電率が30以上で、高いQ値と0に近い共振周波数温度
係数を有するものとして知られ多くの注目を浴びてい
る。
材料としては、BZTなどの複合灰チタン石誘電体があ
る。BMTはQ値が200,000程度でありかなり高
いが、誘電率が30程度であるBZTと比べて誘電率が
低い欠点がある。又基地局用フィルタとして用いるため
には、誘電率が28.5以上で且つQ値が200,00
0以上でなければならない。これに関し、BZTは、誘
電率が30以上で、高いQ値と0に近い共振周波数温度
係数を有するものとして知られ多くの注目を浴びてい
る。
【0004】しかし、BZTは焼結の際Znが揮発する
ためにBZTの製造が難しく、又良質の特性値を得るこ
とも難しい。このような欠点を克服するために、従来よ
り下記のような三つの方法が使用されてきた。
ためにBZTの製造が難しく、又良質の特性値を得るこ
とも難しい。このような欠点を克服するために、従来よ
り下記のような三つの方法が使用されてきた。
【0005】第1に、純粋BZTを1,400〜1,55
0℃の高い温度で60時間以上焼成する方法である。し
かし、この場合長時間焼結しなければならないという欠
点があり、得られる誘電率と共振周波数温度係数との特
性は優れているもののQ値が100,000くらいとし
て低いため実際使用するには問題がある。
0℃の高い温度で60時間以上焼成する方法である。し
かし、この場合長時間焼結しなければならないという欠
点があり、得られる誘電率と共振周波数温度係数との特
性は優れているもののQ値が100,000くらいとし
て低いため実際使用するには問題がある。
【0006】第2に、BZTとBaZrO3との固溶体
を形成する方法がある。この場合焼結時間はBaZrO
3の組成により10時間以内に短縮され、得られる誘電
率と共振周波数温度係数特性は優れているが、Q値が1
50,000くらいとして比較的に低いため実際使用す
るには問題がある。
を形成する方法がある。この場合焼結時間はBaZrO
3の組成により10時間以内に短縮され、得られる誘電
率と共振周波数温度係数特性は優れているが、Q値が1
50,000くらいとして比較的に低いため実際使用す
るには問題がある。
【0007】最後に、BZTと(Ba1−xSrx)(G
a1/2Ta1/2)O3との固溶体を形成する場合で
ある。この場合、誘電率は29−30、共振周波数温度
係数は±5、品質係数は200,000以上として誘電
特性は優れているが、1,550℃で2時間焼結した後
更に1,450℃で24時間以上長時間の熱処理をしな
ければならないなどの製造工程上の問題点がある。
a1/2Ta1/2)O3との固溶体を形成する場合で
ある。この場合、誘電率は29−30、共振周波数温度
係数は±5、品質係数は200,000以上として誘電
特性は優れているが、1,550℃で2時間焼結した後
更に1,450℃で24時間以上長時間の熱処理をしな
ければならないなどの製造工程上の問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したよ
うな従来のBZT誘電体セラミック組成物の製造方法が
有する問題点を解決したものであって、BZT合成粉末
の焼結の際にZnイオンとサイズがほぼ同等か多少小さ
い金属の3+及び4+イオンを有する金属酸化物を添加
することにより、Znの揮発によるBZTの製造工程上
の問題点を克服すると共に、誘電特性の優れた移動/衛
星通信基地局用フィルタ材料として用いられるBZT誘
電体セラミック組成物の製造方法を提供することを目的
とする。
うな従来のBZT誘電体セラミック組成物の製造方法が
有する問題点を解決したものであって、BZT合成粉末
の焼結の際にZnイオンとサイズがほぼ同等か多少小さ
い金属の3+及び4+イオンを有する金属酸化物を添加
することにより、Znの揮発によるBZTの製造工程上
の問題点を克服すると共に、誘電特性の優れた移動/衛
星通信基地局用フィルタ材料として用いられるBZT誘
電体セラミック組成物の製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明によると、高周波用Ba(Zn1/3T
a2/3)O3誘電体セラミック組成物の製造方法にお
いて、BaCO3,Ta2O3及びZnO粉末を主原料
としこれらを混合してBa(Zn1/3Ta2 /3)O
3 焼成粉末を合成する段階と、前記Ba(Zn1/3T
a2/3)O3焼成粉末にAl2O3 ,Ga2O3 ,
ZrO2 ,TiO2 及びSnO2粉末からなる群から
選択された一種の酸化物を添加して混合する段階と、前
記混合物を焼結する段階とを含むことを特徴とするBa
(Zn1/3Ta2/3)O3 誘電体セラミック組成物
の製造方法が提供される。
るための本発明によると、高周波用Ba(Zn1/3T
a2/3)O3誘電体セラミック組成物の製造方法にお
いて、BaCO3,Ta2O3及びZnO粉末を主原料
としこれらを混合してBa(Zn1/3Ta2 /3)O
3 焼成粉末を合成する段階と、前記Ba(Zn1/3T
a2/3)O3焼成粉末にAl2O3 ,Ga2O3 ,
ZrO2 ,TiO2 及びSnO2粉末からなる群から
選択された一種の酸化物を添加して混合する段階と、前
記混合物を焼結する段階とを含むことを特徴とするBa
(Zn1/3Ta2/3)O3 誘電体セラミック組成物
の製造方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明にて提案されるBa(Zn
1/3Ta2/3)O3高周波誘電体製造方法は、反応
物の計量段階、反応物の合成段階、添加物の添加段階及
び焼結段階が含まれる。
1/3Ta2/3)O3高周波誘電体製造方法は、反応
物の計量段階、反応物の合成段階、添加物の添加段階及
び焼結段階が含まれる。
【0011】本発明は、反応物を合成した後、Al2O
3 ,Ga2O3 ,TiO2 ,ZrO2 及びSnO2
からなる群より選択される1種の3+及び4+イオンを
有する金属酸化物を適正量添加し、好ましくは1,50
0〜1,550℃で短時間内に焼結して高いQ値と誘電
常数、更には0に近い共振周波数温度係数を有するBZ
Tを製造する方法である。
3 ,Ga2O3 ,TiO2 ,ZrO2 及びSnO2
からなる群より選択される1種の3+及び4+イオンを
有する金属酸化物を適正量添加し、好ましくは1,50
0〜1,550℃で短時間内に焼結して高いQ値と誘電
常数、更には0に近い共振周波数温度係数を有するBZ
Tを製造する方法である。
【0012】特に添加物の種類を選択することにより、
共振周波数温度係数と誘電率とを調節することが可能で
かつ、焼結時間が短いながら優れた誘電特性を有するB
ZTを製造することができる特徴を有する。
共振周波数温度係数と誘電率とを調節することが可能で
かつ、焼結時間が短いながら優れた誘電特性を有するB
ZTを製造することができる特徴を有する。
【0013】本発明の高周波誘電体組成物の製造過程
は、先ず主原料であるBaCO3,Ta2O3及びZn
Oなどを称量して混合した後、例えば、1,200℃で
2時間焼成することによりBZT誘電体セラミック組成
物を合成する。
は、先ず主原料であるBaCO3,Ta2O3及びZn
Oなどを称量して混合した後、例えば、1,200℃で
2時間焼成することによりBZT誘電体セラミック組成
物を合成する。
【0014】このようにして得られたBZT合成粉末を
例えばボ−ルミ−ルで粉砕して乾燥させた後、Al2O
3 ,Ga2O3 ,ZrO2 ,TiO2 及びSnO2
からなる群より選択される1種の金属酸化物粉末を添加
し混合する。
例えばボ−ルミ−ルで粉砕して乾燥させた後、Al2O
3 ,Ga2O3 ,ZrO2 ,TiO2 及びSnO2
からなる群より選択される1種の金属酸化物粉末を添加
し混合する。
【0015】本発明者らの研究結果によると、BZT誘
電体の誘電特性を向上させるためには、低融点である揮
発したZnの空き場所を埋めなければならなく、そのた
めにはZnイオンとサイズが近似していて且つ原子価の
差が大きくない金属という条件が要求される。この点に
関し、Zn2+のサイズは約0.08nmくらいであり、
Al3+は0.057nm、Zr4+は0.079nm 、
Ti4+は0.64nmそしてSn4+は0.74nmであ
るため、これらの元素がZnイオンの空き場所との置換
に容易であることが見いだされた。
電体の誘電特性を向上させるためには、低融点である揮
発したZnの空き場所を埋めなければならなく、そのた
めにはZnイオンとサイズが近似していて且つ原子価の
差が大きくない金属という条件が要求される。この点に
関し、Zn2+のサイズは約0.08nmくらいであり、
Al3+は0.057nm、Zr4+は0.079nm 、
Ti4+は0.64nmそしてSn4+は0.74nmであ
るため、これらの元素がZnイオンの空き場所との置換
に容易であることが見いだされた。
【0016】従って、BZT合成粉末の焼結中に低融点
のZnが揮発した空き場所をこれらの金属イオンで埋め
ることとなり、Znの揮発による影響を最小化させるこ
とにより焼結特性の優れた高密度の均一な結晶粒を有す
るBZT誘電体を得ることが可能となる。
のZnが揮発した空き場所をこれらの金属イオンで埋め
ることとなり、Znの揮発による影響を最小化させるこ
とにより焼結特性の優れた高密度の均一な結晶粒を有す
るBZT誘電体を得ることが可能となる。
【0017】本発明にて添加される金属酸化物の添加量
は、Al2O3 ,Ga2O3 のような3+の金属イオ
ンを含む酸化物の場合には、焼結の際過量の液状生成に
よる誘電特性の低下を防止するために全体組成物に対し
て0.7〜1.0モル%が望ましく、TiO2 ,Zr
O2 ,SnO2のような4+の金属イオンを含む酸化
物の場合にはその添加量を全体組成物に対して1.5〜
2.0モル%に制限する方が好ましい。
は、Al2O3 ,Ga2O3 のような3+の金属イオ
ンを含む酸化物の場合には、焼結の際過量の液状生成に
よる誘電特性の低下を防止するために全体組成物に対し
て0.7〜1.0モル%が望ましく、TiO2 ,Zr
O2 ,SnO2のような4+の金属イオンを含む酸化
物の場合にはその添加量を全体組成物に対して1.5〜
2.0モル%に制限する方が好ましい。
【0018】一方、かかる金属酸化物が添加されたBZ
T合成粉末は焼結段階を経ることになるが、焼結温度は
BZT合成粉末と添加された金属酸化物との十分な反応
のために1,500℃以上、更にはZnの揮発の抑制の
ために1,550℃を超過しないようにすることが望ま
しい。また、焼結時間は同様にZnの過度な揮発を考慮
して10時間を超過しないように調整することが好まし
い。
T合成粉末は焼結段階を経ることになるが、焼結温度は
BZT合成粉末と添加された金属酸化物との十分な反応
のために1,500℃以上、更にはZnの揮発の抑制の
ために1,550℃を超過しないようにすることが望ま
しい。また、焼結時間は同様にZnの過度な揮発を考慮
して10時間を超過しないように調整することが好まし
い。
【0019】以下、好適例を通して本発明を更に詳しく
説明する。
説明する。
【0020】本発明のBZT誘電体の製造のために、先
ず反応物であるBaCO3,Ta2O3及びZnOを称
量した後、例えば二時間以上よく混合する。次いで混合
物を乾燥した後アルミナ容器に入れて1,200℃の電
気炉で2時間焼成してBZT粉末を合成する。
ず反応物であるBaCO3,Ta2O3及びZnOを称
量した後、例えば二時間以上よく混合する。次いで混合
物を乾燥した後アルミナ容器に入れて1,200℃の電
気炉で2時間焼成してBZT粉末を合成する。
【0021】このようにして合成されたBZTに本発明
の組成範囲内で Al2O3 ,Ga 2O3 ,Ti
O2 ,ZrO2 及びSnO2からなる群より選択され
る1種の金属酸化物を添加し、24時間ボ−ルミルで粉
砕した後乾燥して混合粉末を製造した。製造粉末は直径
16mm、厚さ6〜7mmのシリンダ形試片に加圧成形し、
大気中にて温度1,500〜1,550℃で10時間焼結
した。
の組成範囲内で Al2O3 ,Ga 2O3 ,Ti
O2 ,ZrO2 及びSnO2からなる群より選択され
る1種の金属酸化物を添加し、24時間ボ−ルミルで粉
砕した後乾燥して混合粉末を製造した。製造粉末は直径
16mm、厚さ6〜7mmのシリンダ形試片に加圧成形し、
大気中にて温度1,500〜1,550℃で10時間焼結
した。
【0022】焼結した試片を研磨紙で研磨した後再び乾
燥し、次いで金属キャビティ内で品質係数(Q*f)値と
共振周波数温度係数を測定し、誘電率を平行金属板法を
用いて測定した。この時測定周波数は4〜5GHZであ
り測定温度範囲は−20〜80℃であった。
燥し、次いで金属キャビティ内で品質係数(Q*f)値と
共振周波数温度係数を測定し、誘電率を平行金属板法を
用いて測定した。この時測定周波数は4〜5GHZであ
り測定温度範囲は−20〜80℃であった。
【0023】図1〜図3に、Ga2O3を添加したBZT
を本発明の一例として示す。図1は1,550℃で10
時間焼結した場合におけるGa2O3添加量変化による
BZT誘電体のQ値の変化を示す。純粋BZTの場合、
100,000程度のQ値を有するがGa2O3添加量
が増加するに連れてQ値が急激に増加し、Ga 2O3を
0.7mol%添加すると250,000を、そして1.0
mol%添加するとQ値が270,000を示し、少量のG
a2O3が添加されるとQ値が200,000以上とな
ることが明らかである。
を本発明の一例として示す。図1は1,550℃で10
時間焼結した場合におけるGa2O3添加量変化による
BZT誘電体のQ値の変化を示す。純粋BZTの場合、
100,000程度のQ値を有するがGa2O3添加量
が増加するに連れてQ値が急激に増加し、Ga 2O3を
0.7mol%添加すると250,000を、そして1.0
mol%添加するとQ値が270,000を示し、少量のG
a2O3が添加されるとQ値が200,000以上とな
ることが明らかである。
【0024】又、図2に示すように、BZTの共振周波
数温度係数値は3.5であり、0.7mol%のGa2O
3を添加した場合には0の共振周波数温度係数を有し、
1.0mol%を添加した場合には−2.0くらいを有す
ることが分かる。
数温度係数値は3.5であり、0.7mol%のGa2O
3を添加した場合には0の共振周波数温度係数を有し、
1.0mol%を添加した場合には−2.0くらいを有す
ることが分かる。
【0025】更に、図3に示すように、金属酸化物が添
加されない場合には誘電率は28であるが、少量のGa
2O3を添加すると誘電率も増加することが分かる。
加されない場合には誘電率は28であるが、少量のGa
2O3を添加すると誘電率も増加することが分かる。
【0026】前記の結果から明らかなように少量のGa
2O3を添加すると短時間内にBZTの製造が可能であ
り、又優れた高周波誘電特性が得られる。
2O3を添加すると短時間内にBZTの製造が可能であ
り、又優れた高周波誘電特性が得られる。
【0027】本発明によりGa2O3を添加した時にB
ZTの特性が向上する理由は、下記の如く説明すること
ができる。即ち、ZnOは揮発性が高いためBZTを約
1,550℃で焼結するとZnOが揮発しBZTの形成
が難しくBZTが形成されても微細組織が非常に締まり
がなく密度も低いため誘電特性が非常に悪くなる。しか
し、Ga2O3を少量添加するとGaのイオンサイズが
Znのサイズと似ており揮発されたZnの空き場所をG
aイオンが埋めることになる。従って、Ga2O3を少
量添加すると焼結しやすくて密度が高く均一なサイズの
結晶粒を有するBZTが形成され、Q値も図1にて示さ
れるとおり少し増加する。Ga2O3添加量が増加する
と(0.7mol%以上)結晶粒のサイズが急に増加しQ値
も急激に向上する。その理由はGa2O3量が増加する
と液状体が形成され焼結を促進させるため、これにより
結晶粒のサイズと密度が増加され、Q値も向上される。
又、結晶粒が増加すると粒界が減りBZT内に粒界欠陥
が減少されるためQ値が増加することになる。しかし、
Ga2O3の量が1.0mol%以上に増加すると液状の
量が多くなり、図1に示されるとおりむしろBZTの誘
電特性を減少させることとなる。
ZTの特性が向上する理由は、下記の如く説明すること
ができる。即ち、ZnOは揮発性が高いためBZTを約
1,550℃で焼結するとZnOが揮発しBZTの形成
が難しくBZTが形成されても微細組織が非常に締まり
がなく密度も低いため誘電特性が非常に悪くなる。しか
し、Ga2O3を少量添加するとGaのイオンサイズが
Znのサイズと似ており揮発されたZnの空き場所をG
aイオンが埋めることになる。従って、Ga2O3を少
量添加すると焼結しやすくて密度が高く均一なサイズの
結晶粒を有するBZTが形成され、Q値も図1にて示さ
れるとおり少し増加する。Ga2O3添加量が増加する
と(0.7mol%以上)結晶粒のサイズが急に増加しQ値
も急激に向上する。その理由はGa2O3量が増加する
と液状体が形成され焼結を促進させるため、これにより
結晶粒のサイズと密度が増加され、Q値も向上される。
又、結晶粒が増加すると粒界が減りBZT内に粒界欠陥
が減少されるためQ値が増加することになる。しかし、
Ga2O3の量が1.0mol%以上に増加すると液状の
量が多くなり、図1に示されるとおりむしろBZTの誘
電特性を減少させることとなる。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法により製造されたBa(Z
n1/3Ta2/3)O3誘電体は、誘電率が28.5
以上で、Q値が200,000以上更には共振周波数温
度係数が±2と、優れた誘電特性を示すため、移動及び
衛星通信基地局用フィルタとしてそのまま使用され得る
だけでなく、製造工程が簡単でIMT2000基地局用
フィルタの制作に大きく寄与することができる。
n1/3Ta2/3)O3誘電体は、誘電率が28.5
以上で、Q値が200,000以上更には共振周波数温
度係数が±2と、優れた誘電特性を示すため、移動及び
衛星通信基地局用フィルタとしてそのまま使用され得る
だけでなく、製造工程が簡単でIMT2000基地局用
フィルタの制作に大きく寄与することができる。
【図1】本発明により1,550℃で10時間焼結した
BZT誘電体のGa2O3の量によるQ値の変化を示す
グラフである。
BZT誘電体のGa2O3の量によるQ値の変化を示す
グラフである。
【図2】本発明により1,550℃で10時間焼結した
BZT誘電体のGa2O3の量による共振周波数温度係
数の変化を示すグラフである。
BZT誘電体のGa2O3の量による共振周波数温度係
数の変化を示すグラフである。
【図3】本発明により1,550℃で10時間焼結した
BZT誘電体のGa2O3の量による誘電率の変化を示
すグラフである。
BZT誘電体のGa2O3の量による誘電率の変化を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャング ハク チョイ 大韓民国 ソウル ユンピョウング−ク 6−106 ガルヒョウン 1−ドング (72)発明者 ユング イン ヤング 大韓民国 ソウル セオングブク−ク 134−27 アナム−ドング 1−ガ (72)発明者 ユン フワン ジェオング 大韓民国 インチョン ヨウンス−ク 455 チェオングハク−ドング ハナ ア パートメント 105−1508 (72)発明者 ビュング キュ キム 大韓民国 ソウル カングナム−ク アプ グジェオング−ドング ヒュンダエ アパ ートメント 123−203 (72)発明者 フワック ジョー リー 大韓民国 ダエジェオン ユセオング−ク 153 シンセオング−ドング ハナ ア パートメント 102−1301 Fターム(参考) 4G030 AA10 AA16 AA17 AA21 AA32 AA34 AA36 AA39 BA09 GA23 GA27 5G303 AA02 AA10 AB06 AB08 AB11 BA12 CA01 CB01 CB03 CB31 CB33 CB35 CB38 CB39 CB42 DA05 DA06
Claims (4)
- 【請求項1】 高周波用Ba(Zn1/3Ta2/3)O
3誘電体セラミック組成物の製造方法において、BaC
O3,Ta2O3及びZnO粉末を主原料とし、これら
を混合してBa(Zn1/3Ta2/3)O3焼成粉末を
合成する段階と、前記Ba(Zn1/3Ta2/3)O3
焼成粉末にAl2O3 ,Ga2O3 ,ZrO2 ,T
iO2 及びSnO2粉末からなる群より選択された一
種の酸化物を添加して混合する段階と、前記混合物を焼
結する段階と、を含むことを特徴とするBa(Zn
1/3Ta2/3)O3誘電体セラミック組成物の製造
方法。 - 【請求項2】 前記Al2O3又はGa2O3 の添加
量は、全体組成物に対して0.7〜1.0モル%である
ことを特徴とする請求項1に記載のBa(Zn 1/3T
a2/3)O3誘電体セラミック組成物の製造方法。 - 【請求項3】 前記TiO2 ,ZrO2 及びSnO2
からなる群より選択される1種の酸化物の添加量は、全
体組成物に対して1.5〜2.0モル%であることを特
徴とする請求項1に記載のBa(Zn1/3Ta2/3)
O3誘電体セラミック組成物の製造方法。 - 【請求項4】 前記焼結段階は、1,500〜1,550
℃の温度範囲で10時間以下に遂行することを特徴とす
る請求項1に記載のBa(Zn1/3Ta2/ 3)O3誘
電体セラミック組成物の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1020000049374A KR100360974B1 (ko) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | 유전체 세라믹 조성물의 제조방법 |
KR2000-49374 | 2000-08-24 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002068837A true JP2002068837A (ja) | 2002-03-08 |
Family
ID=19685030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001145932A Pending JP2002068837A (ja) | 2000-08-24 | 2001-05-16 | 誘電体セラミック組成物の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6593263B2 (ja) |
JP (1) | JP2002068837A (ja) |
KR (1) | KR100360974B1 (ja) |
CN (1) | CN1147448C (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010189252A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-09-02 | Murata Mfg Co Ltd | 誘電体セラミックおよび積層セラミックコンデンサ |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100427796B1 (ko) * | 2001-06-25 | 2004-04-28 | 주식회사 케이엠더블유 | 유전체 자기 조성물 및 그 제조방법 |
DE10222746A1 (de) * | 2002-05-23 | 2003-12-04 | Philips Intellectual Property | Dielektrische Zusammensetzung auf Basis von Bariumtitanat |
KR101130675B1 (ko) | 2009-04-24 | 2012-04-02 | 익스팬테크주식회사 | 유전체 재료 및 그 제조 방법 |
CN105924167A (zh) * | 2016-04-20 | 2016-09-07 | 苏州艾福电子通讯股份有限公司 | 微波介质陶瓷粉及其方法、微波介质陶瓷、微波元器件 |
CN107266074B (zh) * | 2017-06-21 | 2019-09-03 | 广东国华新材料科技股份有限公司 | 一种微波陶瓷材料及其制备方法 |
CN114031399A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-02-11 | 广州天极电子科技股份有限公司 | 一种微波陶瓷介质材料的制备方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3464785A (en) * | 1965-12-14 | 1969-09-02 | United Aircraft Corp | Process for producing ordered complex perovskite-type crystals with high dielectric constants |
US4121941A (en) * | 1977-11-10 | 1978-10-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Low microwave loss ceramics and method of manufacturing the same |
JPH0627023B2 (ja) * | 1986-07-17 | 1994-04-13 | 科学技術庁無機材質研究所長 | 高密度bzt系強誘電体セラミツクの製造方法 |
JPH0670885B2 (ja) * | 1987-10-17 | 1994-09-07 | ニッコー株式会社 | 誘電体材料 |
JPH0719485B2 (ja) * | 1987-12-16 | 1995-03-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 誘電体磁器及びその製造方法 |
JPH05182521A (ja) * | 1991-12-31 | 1993-07-23 | Nikko Co | Bzt焼結体の製造方法 |
JPH09249452A (ja) * | 1996-03-14 | 1997-09-22 | Fujitsu Ltd | 高誘電体薄膜の形成方法 |
-
2000
- 2000-08-24 KR KR1020000049374A patent/KR100360974B1/ko not_active IP Right Cessation
-
2001
- 2001-05-16 JP JP2001145932A patent/JP2002068837A/ja active Pending
- 2001-05-29 CN CNB011161833A patent/CN1147448C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2001-05-29 US US09/865,437 patent/US6593263B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010189252A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-09-02 | Murata Mfg Co Ltd | 誘電体セラミックおよび積層セラミックコンデンサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR100360974B1 (ko) | 2002-11-23 |
US6593263B2 (en) | 2003-07-15 |
CN1340477A (zh) | 2002-03-20 |
US20020025902A1 (en) | 2002-02-28 |
CN1147448C (zh) | 2004-04-28 |
KR20020016201A (ko) | 2002-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6117806A (en) | Dielectric material, a method for producing the same and a dielectric resonator device comprising same | |
CN105272213B (zh) | 高介低损微波介质陶瓷材料及其制备方法 | |
JP4524411B2 (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JP2002068837A (ja) | 誘電体セラミック組成物の製造方法 | |
JP3995319B2 (ja) | 誘電体材料及びその製造方法 | |
JP2000007429A (ja) | 誘電体材料及びその製造方法 | |
JPH02199052A (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物 | |
JP2008266121A (ja) | 誘電体磁器組成物および誘電体共振器 | |
JP2004018365A (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物およびその磁器の製造方法 | |
CN111825445B (zh) | 一种高介电常数微波介质陶瓷材料、制备及其应用 | |
JP2006273703A (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JP2004256360A (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物およびその製造方法 | |
JP5134819B2 (ja) | 高周波用誘電体セラミックス | |
KR100208479B1 (ko) | Catio3-ca(al1/2nb1/2)o3계 고주파 유전체 세라믹 조성물 | |
JP3704424B2 (ja) | 誘電体材料 | |
KR19980014361A (ko) | 고주파용 유전체 자기 조성물 | |
JP2000143336A (ja) | 誘電体磁器組成物及びその製造方法とそれを用いた誘電体共振器と誘電体フィルタ | |
CN110734286B (zh) | 一种铁基石榴石陶瓷材料、其制备和应用 | |
KR101130675B1 (ko) | 유전체 재료 및 그 제조 방법 | |
KR0134532B1 (ko) | 고주파용 유전체 자기조성물 및 그 제조방법 | |
JPH10324566A (ja) | 誘電体磁器組成物及びその製造方法とそれを用いた誘電体共振器と誘電体フィルタ | |
KR20230095706A (ko) | 고주파 소자용 유전체 세라믹스 조성물 및 이의 제조방법 | |
JPH087651A (ja) | 高周波用誘電体組成物 | |
JP4790885B2 (ja) | 誘電体共振器及び誘電体共振器用の誘電体材料の製造方法 | |
JP4383951B2 (ja) | 高周波用誘電体磁器組成物及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050210 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050302 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050302 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050704 |