JPH04291021A - 磁気カード及びその判別方法 - Google Patents

磁気カード及びその判別方法

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JPH04291021A
JPH04291021A JP3056759A JP5675991A JPH04291021A JP H04291021 A JPH04291021 A JP H04291021A JP 3056759 A JP3056759 A JP 3056759A JP 5675991 A JP5675991 A JP 5675991A JP H04291021 A JPH04291021 A JP H04291021A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic layer
card
coercive force
magnetization
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Application number
JP3056759A
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English (en)
Inventor
Mikio Sugiura
杉浦 幹雄
Minoru Nakamura
穣 中村
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀行カ−ド、クレジッ
トカ−ド、プリペイドカ−ド、乗車券等購入カ−ド等と
して利用される磁気カ−ド及びその判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録は、記録・再生・消去が容易で
あるという利点があるために、この磁気記録を利用する
磁気カ−ドは急速に普及しており、ますます利用分野が
拡大している。磁気カ−ドは、銀行カ−ド、クレジット
カ−ド、プリペイドカ−ド、乗車券等購入カ−ドとして
、現金に関係の深い用途に使用されるために、偽造、複
製して不正使用された場合には大きな損害をもたらす危
険性が懸念される。
【0003】一般に磁気カ−ド等の磁気記録情報を複製
する方法としては、二つの方法がある。一つは一般によ
く知られている磁気ヘッドによる記録・再生を利用する
方法であるが、記録方式・電子回路等に関するかなり詳
細な専門的知識を要求されるために、実際にこの方法で
磁気カ−ドを複製することは容易ではない。もう一つの
方法は磁気転写方式であり、これはさらに熱磁気転写と
接触磁気転写方式に分かれる。
【0004】最近の磁気カ−ドでは外部磁界耐性を強化
するために、磁気カ−ドの高保磁力化が進行しており、
現在保磁力 3,000Oeのものが出現しており、さ
らに高保磁力化が推進される傾向にある。前記の複製方
法のうち、接触磁気転写方式は、複製しようとする磁気
カ−ド(以下、マスタ−と呼ぶ。)と複製のために用意
した磁気カ−ド(以下、スレ−ブと呼ぶ。)を単に磁性
面同志対向させてスレ−ブの保磁力よりも若干大きい交
流減衰磁界を印加してスレ−ブにマスタ−の磁化を転写
する方法であり、通常この方式で磁気転写する場合、マ
スタ−の保磁力はスレ−ブの保磁力の2.5倍以上必要
とされている。前記のような磁気カ−ドの高保磁力化が
進むにしたがって、接触磁気転写による複製がしやすく
なり、非常に簡単に複製カ−ドができてしまうという問
題点がある。
【0005】この対策として、特公平2−50528号
公報に開示されているように、非磁性支持体上に、高保
磁力磁性層、高透磁率磁性層、低保磁力磁性層を順次積
層して、接触磁気転写によって複製された場合には、高
透磁率磁性層が磁気的に飽和して低保磁力磁性層の真正
デ−タに高保磁力磁性層の偽造デ−タが重畳し、読取り
不能になる磁気カ−ドが示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気シ
−ルド材料として適切なFe−Al−Si合金などの高
透磁率磁性材料を粉粒体にして塗料化して塗工する場合
、各製造工程で材料が化学的変質を受けにくいように注
意する必要があり、また、この種の高透磁率磁性材料は
、磁気記録層を構成する材料であるBaフェライトやコ
バルト被着型酸化鉄などに比較して、非常に高価であり
、更に、三層に積層しなければならず塗工工程が複雑で
あるという問題点を有している。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、安価な
材料を用い、しかも簡単な磁性層構成でありながら、接
触磁気転写によって磁気カ−ドが複製されて使用された
場合に、容易に複製の事実を検出することが可能な磁気
カ−ド及びその判別方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0009】即ち、本発明は上記課題を解決するために
、非磁性支持体上に磁性層を有する磁気カ−ドにおいて
、磁性層が非磁性支持体側から下部磁性層及び上部磁性
層から成り、上部磁性層の保磁力が下部磁性層の保磁力
よりも小さく、かつ、上部磁性層と下部磁性層の磁化方
向が同方向であることを特徴とする磁気カ−ドを提供す
る。
【0010】以下、図面を用いて本発明を詳細に説明す
る。
【0011】第1図に本発明の磁気カ−ドの長手方向の
断面図を示した。非磁性支持体1は、シ−ト状あるいは
板状を呈しており、この支持体1の材料としては、例え
ば、ナイロン、セルロ−スジアセテ−ト、セルロ−スト
リアセテ−ト、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチ
レンテレフタレ−ト、ポリプロピレン、ポリエステル、
ポリビニルクロライド、ポリイミド、ポリカ−ボネ−ト
等のプラスチック類;銅、アルミニウム等の金属類;紙
、含侵紙等を挙げることができ、これらの材料は、単独
、あるいは、組み合わせて複合体として用いることがで
きる。なお、支持体1の厚さは、0.005〜5mmの
範囲が好ましい。
【0012】磁性層2及び磁性層3は、例えば、γ−F
e2O3、Co被着Fe2O3、Fe3O4、CrO4
、Fe、Fe−Cr、Fe−Co、Co−Cr、Co−
Ni、MnAl、Baフェライト、Srフェライトなど
の公知の磁性粉を適当な樹脂あるいはインキビヒクル中
に分散してなる磁性塗料を塗布・硬化させて形成される
【0013】非磁性支持体1上に高保磁力の下部磁性層
2及び低保磁力の上部磁性層3を形成する方法としては
、前記磁性塗料をグラビア方式、リバ−ス方式、ナイフ
エッジ方式等の公知の塗工方法によって適切な磁場強度
で配向処理を行いながら塗工して形成することができる
。配向磁場強度は、磁性層の保磁力の1.0〜5.0倍
の範囲が好ましく、1.5〜4.0倍の範囲が特に好ま
しい。また、磁場配向に使用する配向器については、永
久磁石又は電磁石が使用できる。
【0014】両磁性層の磁化方向を同方向にする方法と
しては、配向器として永久磁石を使用する場合、例えば
、磁性層2を塗工しN−N対向型磁石で配向を行い乾燥
させて、次に磁性層3を磁性層2の上に塗工する工程で
は、前記配向方向と逆方向に磁性層2を配向器に入れて
、S−S対向型磁石で磁場配向して形成する方法(N−
N対向型磁石とS−S対向型磁石の組み合わせは逆でも
良い);磁性層2を塗工し、N−N対向型磁石で磁場配
向して乾燥させて、次にその上に連続して磁性層3を塗
工して、N−N対向型磁石で磁場配向して乾燥させて形
成する方法など(S−S対向型磁石でも良い)が挙げら
れる。電磁石を使用する場合には、例えば、磁性層2を
塗工して、ある極性磁場で配向して乾燥させて、次に磁
性層3を磁性層2の上に塗工する工程では、磁性層2を
前記配向方向と逆方向に配向器に入れて前記方向と逆極
性の磁場で配向して乾燥させて形成する方法;磁性層2
を塗工してある極性磁場で配向して乾燥させて、次に連
続して磁性層2の上に磁性層3を塗工して同極性の磁場
で配向して乾燥させて形成する方法などが挙げられる。
【0015】これまで述べたのは、支持体1の全面に両
磁性層を形成する方法であるが、ストライプ状に形成す
る場合には、例えば、配向磁場を印加しながら印刷によ
って形成する方法などが挙げられる。
【0016】保護層4は、磁気層の保護、外観の向上等
のために付加するもので形成してもしなくても良い。保
護層4は必要に応じて、有機顔料、無機顔料、体質顔料
等公知の顔料微粒子を適当な樹脂あるいはインキビヒク
ル中に分散してなる塗料をグラビア方式、リバ−ス方式
、ナイフエッジ方式等の公知の塗工方法によって磁性層
3の上に形成することができる。
【0017】本発明の磁気カ−ドの高保磁力の下部磁性
層の保磁力は、現行の磁性層の種類や磁気ヘッドの性能
等を鑑みて、1,000〜4,500Oeの範囲が好ま
しく、1,000〜4,000Oeの範囲が特に好まし
い。また、低保磁力の上部磁性層に関しては、磁性材料
の保磁力のバラツキや配向処理時の磁化強度の設定を考
慮して磁性層2の保磁力の50%以下にすることが好ま
しい。
【0018】さらに、本発明は、磁気カ−ドの長手方向
の端部の再生出力(以下これをエッジパルス出力と呼ぶ
)を検出後、保磁力の小さい上部磁性層の磁化方向を反
転させるように直流磁化して、エッジパルス出力を検出
し、反転前後のエッジパルス出力を比較することを特徴
とする磁気カ−ドの判別方法を提供する。
【0019】
【作用】以下に本発明の磁気カ−ドの作用を図面を用い
て具体的に説明する。
【0020】本発明の磁気カ−ドでは、両磁性層の磁化
方向が同方向であるので、カ−ドが磁気カ−ドリ−ダ−
ライタ−の再生ヘッドを通過するとエッジパルス出力が
検出される。第2図にこの磁気カ−ドの長手方向の断面
図及び配向処理による磁化方向及び長手方向の端部の再
生出力波形を示す。5は、磁気ヘッドと磁気カ−ドの相
対移動方向を示している。下部磁性層と上部磁性層の磁
化方向が同方向であるために、磁気カ−ドの長手方向の
端部の漏れ磁束は、両磁性層からの漏れ磁束の和として
検出されることになるので、大きなエッジパルス出力6
及び7が得られる。次に、上部磁性層の磁化方向を反転
させるように直流磁化した場合のこの磁気カ−ドの長手
方向の断面図及び配向処理による磁化方向及び長手方向
の端部の再生出力波形を第3図に示した。このように端
部では磁化方向が逆になるために漏れ磁束が打ち消し合
い、両磁性層の磁束の差だけが磁気カ−ド表面に現れる
ためにエッジパルス出力8及び9は非常に小さくなる。 なお、この磁化反転のための直流磁化は、磁気カ−ドリ
−ダ−ライタ−の消去ヘッドで磁性層2の残留磁化には
影響を与えずに磁性層3の磁化を反転するのに十分な直
流磁場を発生させて行う。さらに、磁気情報は、磁性層
2及び磁性層3を飽和磁化できる大きさの磁場を記録ヘ
ッドで発生させて行う。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。実施例中「%」及び「部」は、各々「重量%
」及び「重量部」を表わす。
【0022】[磁性塗料の作製] (製造例1) Baフェライト粉(保磁力3,000Oe)   10
0部塩酢ビ樹脂                  
          15部ポリウレタン樹脂    
                  15部メチルエ
チルケトン                  10
0部トルエン                   
         100部シクロヘキサノン    
                  50部上記各組
成をボ−ルミルを用いて20時間混練して磁性塗料を作
製した。
【0023】(製造例2)製造例1において、Baフェ
ライト粉(保磁力 3,000Oe)に代えて、Baフ
ェライト粉(保磁力 1,200Oe)100部を用い
た以外は、製造例1と同様にして磁性塗料を作製した。
【0024】(製造例3)製造例1において、Baフェ
ライト粉(保磁力 3,000Oe)に代えて、Co被
着γ酸化鉄(保磁力 650Oe)100部を用いた以
外は、製造例1と同様にして磁性塗料を作製した。
【0025】(製造例4)製造例1において、Baフェ
ライト粉(保磁力 3,000Oe)に代えて、γ酸化
鉄(保磁力 300Oe)100部を用いた以外は、製
造例1と同様にして磁性塗料を作製した。
【0026】(実施例1〜3)厚さ 188μmのポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム上に、製造例1の磁性
塗料 100部及びポリイソシアネ−ト3部からなる塗
料をリバ−ス方式で30m/分の塗工速度にて磁場強度
 5,000OeのN−N対向型磁石で磁場配向して、
乾燥膜厚が6μmとなるように塗工・乾燥させた後、4
0℃の恒温槽に48時間放置して、下部磁性層を形成し
た。
【0027】次に、製造例2の磁性塗料 100部及び
ポリイソシアネ−ト3部からなる塗料をリバ−ス方式で
、30m/分の塗工速度にて下部磁性層上に、乾燥膜厚
が4μm(実施例1)、6μm(実施例2)、8μm(
実施例3)となるように、塗工・乾燥させて上部磁性層
を形成した。この時、下部磁性層を前記配向方向と逆方
向に磁場強度 2,500OeのS−S対向型磁石に入
れた。こうして得られた磁性層を85mm×54mmの
大きさに打ち抜いて磁気カ−ドを作製した。
【0028】次に、得られた磁気カ−ドの電磁変換特性
の評価を行った。まず、磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−で
初期のエッジパルス出力、上部磁性層の磁化反転後のエ
ッジパルス出力及び磁気情報を記録密度200FCIで
記録した時の再生出力の測定を行ない、その結果を第1
表に示した。この時、磁気カ−ドは長手方向端部の磁極
がN極である方向から磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−の走
行系に投入し、長手方向の先端のエッジパルス出力の検
出を行った。なお、この磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−は
、2トラックになっており、初期のエッジパルス検出・
磁化反転・磁化反転後のエッジパルス出力検出と磁気情
報の記録再生は別のトラックで行った。また、上部磁性
層の磁化反転のための磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−の直
流消去電流は、90mA、磁気情報の記録電流は、60
0mAであった。
【0029】さらに、両磁性層それぞれ単独の磁気特性
を振動試料型磁力計で測定し、その結果を第2表に示し
た。なお、下部磁性層は印加磁場10,000Oe、上
部磁性層は印加磁場 3,000Oeで測定を行った。
【0030】(比較例1〜3)実施例1〜3で得た各磁
気カ−ドを接触磁気転写によって複製するために、厚さ
 188μmのポリエチレンテレフタレ−ト支持体上全
面に磁性層が形成され、保磁力300Oe、残留磁束1
.4Mx/cmの磁気カ−ドを所定枚数用意して両磁気
カ−ドの磁性面同志対向させて、最大磁界強度500O
e、250Hzの交流減衰磁界を印加した。この場合、
低保磁力の上部磁性層の保磁力がスレ−ブの保磁力の4
倍程度であるので、上層磁性層の残留磁化が転写される
。このようにして上部磁性層の膜厚4μmの磁気カ−ド
の複製カ−ド(比較例1)、前記膜厚6μmの磁気カ−
ドの複製カ−ド(比較例2)、前記膜厚8μmの磁気カ
−ドの複製カ−ド(比較例3)を作製した。さらに、実
施例1〜3と同様な測定条件でエッジパルス出力、磁気
情報の再生出力の測定を行ない、その結果を第1表に示
した。なお、接触磁気転写するとマスタ−の磁化方向と
スレ−ブの磁化方向は反対方向になる。従って、その点
に注意して磁気カ−ドの長手方向の端部の磁極がN極で
ある方向から磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−の走行系に投
入した。
【0031】(実施例4〜6)厚さ 188μmのポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム上に、製造例1の磁性
塗料 100部及びポリイソシアネ−ト3部から成る塗
料をリバ−ス方式で30m/分の塗工速度にて磁場強度
 5,000OeのN−N対向型磁石で磁場配向して、
乾燥膜厚が6μmとなるように塗工・乾燥させた後、4
0℃の恒温槽に48時間放置して下部磁性層を形成した
【0032】次に、製造例3の磁性塗料 100部及び
ポリイソシアネ−ト3部からなる塗料をリバ−ス方式で
、30m/分の塗工速度にて下部磁性層上に乾燥膜厚が
4μm(実施例4)、6μm(実施例5)、8μm(実
施例6)となるように塗工・乾燥させて上部磁性層を形
成した。この時、下部磁性層を前記配向方向と逆方向に
磁場強度 1,500OeのS−S対向型磁石に入れた
。こうして得られた磁性層を85mm×54mmの大き
さに打ち抜いて磁気カ−ドを作製した。
【0033】次に、実施例1〜3と同様にして電磁変換
特性の測定を行ない、その結果を第1表及び第2表に示
した。なお、この時の磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−の上
部磁性層の磁化反転のための直流消去電流は50mA、
磁気情報の記録電流は 600mAであった。また、磁
気特性測定条件は、下部磁性層は印加磁場10,000
Oe、上部磁性層は印加磁場2,000Oeで測定した
【0034】(比較例4〜6)実施例4〜6で得た各磁
気カ−ドを接触磁気転写によって複製するために、厚さ
 188μmのポリエチレンテレフタレ−ト支持体上全
面に磁性層が形成され、保磁力300Oe、残留磁束1
.4Mx/cmの磁気カ−ドを所定枚数用意し、両磁気
カ−ドの磁性面同志を対向させて、最大磁界 800O
e、 250Hzの交流減衰磁界を印加した。この交流
減衰磁界の強度は、上部磁性層を磁気的に初期化して下
部磁性層の残留磁化が上部磁性層及びスレ−ブに転写す
るように、上部磁性層の保磁力よりも大きい磁場に設定
した。このようにして上部磁性層の膜厚4μmの磁気カ
−ドの複製カ−ド(比較例4)、前記膜厚6μmの磁気
カ−ドの複製カ−ド(比較例5)、前記膜厚8μmの磁
気カ−ドの複製カ−ド(比較例6)を作製した。さらに
、実施例4〜6と同様にしてエッジパルス出力、磁気情
報の再生出力の測定を行ない、その結果を第1表に示し
た。
【0035】(実施例7〜9)厚さ 188μmのポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム上に、製造例1の磁性
塗料 100部及びポリイソシアネ−ト3部からなる塗
料をリバ−ス方式で30m/分の塗工速度にて、磁場強
度5,000OeのN−N対向型磁石で磁場配向して、
乾燥膜厚が6μmとなるように塗工・乾燥させた後、4
0℃の恒温槽に48時間放置して、下部磁性層を形成し
た。
【0036】次に、製造例4の磁性塗料 100部及び
ポリイソシアネ−ト3部からなる塗料を、リバ−ス方式
で30m/分の塗工速度にて、下部磁性層上に乾燥膜厚
が4μm(実施例7)、6μm(実施例8)、8μm(
実施例9)の上部磁性層を塗工・乾燥させて上部磁性層
を形成した。この時、下部磁性層を前記塗工方向と逆方
向に磁場強度 1,000OeのS−S対向型磁石に入
れることになる。こうして得られた磁性層を85mm×
54mmの大きさに打ち抜いて磁気カ−ドを作製した。
【0037】次に、実施例1〜3と同様にして電磁変換
特性の測定を行ない、その結果を第1表及び第2表に示
した。なお、この時の磁気カ−ドリ−ダ−ライタ−の磁
化反転のための直流消去電流は、25mA、磁気情報の
記録電流は、 600mAであった。また、磁気特性測
定条件は、下部磁性層は印加磁場10,000Oe、上
部磁性層は印加磁場 1,000Oeであった。
【0038】(比較例7〜9)実施例7〜9で得た各磁
気カ−ドを接触磁気転写によって複製するために、厚さ
 188μmのポリエチレンテレフタレ−ト支持体上全
面に磁性層が形成され、保磁力300Oe、残留磁束1
.4Mx/cmの磁気カ−ドを所定枚数用意して両磁気
カ−ドの磁性面同志対向させて、最大磁界 500Oe
、250Hz の交流減衰磁界を印加した。この交流減
衰磁界の強度は、上部磁性層を磁気的に初期化して下部
磁性層の残留磁化が上部磁性層及びスレ−ブに転写する
ように上部磁性層の保磁力より大きい磁場に設定した。 このようにして上部磁性層の膜厚4μmの磁気カ−ドの
複製カ−ド(比較例7)、前記膜厚6μmの磁気カ−ド
の複製カ−ド(比較例8)、前記膜厚8μmの磁気カ−
ドの複製カ−ド(比較例9)を作製した。さらに、実施
例7〜9と同様にしてエッジパルス出力、磁気情報の再
生出力の測定を行ない、その結果を第1表に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】第1表及び第2表に示した実施例の測定結
果から、本発明の磁気カ−ドでは、エッジパルス出力は
、初期は正方向の大きな出力になり、反転後は非常に小
さな出力になることが理解できる。しかしながら、比較
例の測定結果から、本発明の磁気カ−ドが接触磁気転写
され複製された場合には、初期のエッジパルス出力は同
じく検出されるが、磁化反転後は、大きな負方向の再生
出力が検出されてしまうことが理解できる。これらの事
実から、初期及び磁化反転後のエッジパルス出力を比較
する本発明の磁気カ−ドの判別方法によって、本発明の
磁気カ−ドが接触磁気転写され複製された場合に、その
事実が容易に判別可能であることが理解できるであろう
【0042】また、本発明の磁気カ−ド及び判別方法を
実際に使用する場合、初期及び磁化反転後のエッジパル
ス出力レベルは、両磁性層の残留磁束のバランスによっ
て決定され、かつ、上部磁性層の磁化反転のための直流
磁化強度も上部磁性層の保磁力によって設定されること
になるから、両磁性層の保磁力及び残留磁束のバランス
、直流磁化強度が判明しないかぎり接触磁気転写されて
も複製として使用することができないことも明らかであ
る。
【0043】更に、磁気カ−ドを磁気カ−ドリ−ダ−ラ
イタ−から排出する前に、上部磁性層を再度磁化反転し
てエッジパルス出力検出部のあるトラック方向の磁化方
向を同方向にするように消去ヘッドで直流磁化すること
により、使用前と同じ磁化状態に戻すことができる。ま
た、本実施例では、磁気カ−ドの長手方向の先端のエッ
ジパルス出力の検出を行ったが、後端又は両端のエッジ
パルス出力の検出を行なう方法も用いることができる。 また、本実施例では上部磁性層の磁化反転のための直流
磁化を磁気ヘッドで行っていたが、永久磁石で行なうこ
ともできる。さらに、この実施例ではエッジパルス検出
部と磁気情報記録部が別のトラックになっているが、同
じトラックに形成することもできる。
【0044】
【発明の効果】本発明の磁気カ−ド及びその判別方法に
よれば、磁気カ−ドの高保磁力化が急速に進行しても、
安価な磁性材料を使用し、簡単な磁気カードの構成及び
判別方法でありながら、接触磁気転写によって複製され
た場合に、正確に複製であると判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明の磁気カ−ドの長手方向の断面
図である。
【図2】第2図は本発明の磁気カ−ドの初期の磁化方向
を示す長手方向の断面図及びエッジパルス出力波形を示
す図表である。
【図3】第3図は本発明の磁気カ−ドの上部磁性層の磁
化反転後の磁化方向を示す長手方向の断面図及びエッジ
パルス出力波形を示す図表である。
【符号の説明】
1  非磁性支持体 2  下部磁性層 3  上部磁性層 4  保護層 5  磁気ヘッドと磁気カ−ドの相対移動方向6  エ
ッジパルス出力波形 7  エッジパルス出力波形 8  エッジパルス出力波形 9  エッジパルス出力波形

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非磁性支持体上に磁性層を有する磁気
    カ−ドにおいて、磁性層が非磁性支持体側から下部磁性
    層及び上部磁性層から成り、上部磁性層の保磁力が下部
    磁性層の保磁力よりも小さく、かつ、上部磁性層と下部
    磁性層の磁化方向が同方向であることを特徴とする磁気
    カ−ド。
  2. 【請求項2】  下部磁性層の保磁力が1,000〜4
    ,000Oeの範囲にある請求項1記載の磁気カ−ド。
  3. 【請求項3】  磁気カ−ドの長手方向の端部の再生出
    力を検出した後、上部磁性層の磁化方向を反転するよう
    に直流磁化し、前記端部の再生出力の検出を行うことを
    特徴とする請求項1記載の磁気カ−ドの判別方法
JP3056759A 1991-03-20 1991-03-20 磁気カード及びその判別方法 Pending JPH04291021A (ja)

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