JPH04279503A - 水田害虫防除用錠剤またはカプセル - Google Patents

水田害虫防除用錠剤またはカプセル

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JPH04279503A
JPH04279503A JP12327691A JP12327691A JPH04279503A JP H04279503 A JPH04279503 A JP H04279503A JP 12327691 A JP12327691 A JP 12327691A JP 12327691 A JP12327691 A JP 12327691A JP H04279503 A JPH04279503 A JP H04279503A
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JP
Japan
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water
tablets
tablet
capsule
paddy field
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Application number
JP12327691A
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English (en)
Inventor
Yasuo Ogawa
小川 康夫
Tadaaki Toki
土岐 忠昭
Mikio Miyaji
三喜雄 宮治
Osamu Imai
修 今井
Masayuki Morita
雅之 森田
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水田害虫防除において薬
剤施用の簡便なる投込み用錠剤又はカプセルを提供し、
またそれにより簡易な薬剤処理方法を提供することにあ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水田害虫の防除方法としては殺虫
成分を微粉末固体担体、他の捕助剤と共に製剤した微粒
剤、粒剤或は粉剤をそのまま散布する方法、水和剤を多
量の水に希釈してから散布する方法が挙げられるが、そ
の他微粉末固体担体を使用しない方法としては殺虫成分
を有機溶剤に溶解した乳剤を多量の水に希釈してから散
布する方法、微粉砕した殺虫成分を水に分散・懸濁した
フロワブル剤を多量の水に希釈してから散布する方法が
挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら微粒剤
、粒剤、水和剤、乳剤、フロワブル剤の施用に当っては
、薬剤を入れた重量のある散布器又は散粒器を持ち乍ら
、例えば通常は10アール当り3〜4kgの粒剤を散布
するために或は10アール当り100〜200リットル
の希釈薬液を散布器で散布するために水田を歩き廻るこ
とによるか、又は畦畔から大型のナイアガラホースを用
いることにより、薬剤を万遍なく均一に散布しなければ
ならない。従って薬剤の運搬、散布作業は過酷な労力を
必要とするだけでなく、水稲苗もしばしば損傷するため
その生育上望ましくない。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は従来方法の前
述の欠点を解決し、特別の薬剤散布器を用いずに簡易な
方法により水田害虫の防除を行なうことができる。すな
わち本発明は、水田に施用した薬量の全量が実質的に田
水に溶解するニトロ系殺虫成分、界面活性剤、発泡剤及
び結合剤を含有する水田害虫防除用錠剤又はカプセルに
関する。また本発明は、当該錠剤又はカプセルを10ア
ール当り10〜200ケ、かつ該錠剤又はカプセルの総
重量が200〜1500gになるように湛水した水田に
施用し、実質的に殺虫成分の全量を田水中に溶解、分散
せしめる水田害虫防除方法に関する。
【0005】
【発明の開示】本発明において、“水田に施用した薬量
の全量が実質的に田水に溶解する”と規定したニトロ系
殺虫成分とは、実質的に水稲苗に薬害を与えないが殺虫
効果を奏するに十分な薬量つまり実用薬量の殺虫成分を
水田に施用し、その全量が田水に溶解すると仮定したと
き、当該殺虫成分の田水濃度が殺虫成分の水に対する溶
解度(20℃)以下である殺虫成分を意味する。例えば
1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロ
−イミダゾリジン−2−イリデンアミン(後記A−1)
は、散布による粒剤の実用薬量として普通10アール当
り30〜40g施用され、湛水深5cmと仮定したとき
の田水中における濃度は0.6〜0.8ppm(実用薬
量)になり、また水への溶解度(20℃)は510pp
mであるので、本発明で規定したニトロ系殺虫成分に該
当する。
【0006】当該ニトロ系殺虫成分としては、特開昭6
2−81382号公報、同64−70468号公報、特
開平2−171号公報、ヨーロッパ公開特許第302,
389号公報、同第375,907号公報、特願平2−
418047号明細書などに記載され、その化学構造式
中に
【0007】
【化1】
【0008】で表わされる化学構造部分を有しているニ
トロメチレン系化合物、特開昭62−81382号公報
、ヨーロッパ公開特許第375,907号公報、同第3
76,279号公報、同第383,091号公報、特願
平2−299486号明細書などに記載され、その化学
構造式中に
【0009】
【化2】
【0010】で表わされる化学構造部分を有しているニ
トログアニジン系化合物、ヨーロッパ公開特許第366
,085号公報、国際出願公開WO90/05134号
公報などに記載され、その化学構造式中に
【0011】
【化3】
【0012】で表わされる化学構造部分を有しているニ
トロテトラヒドロピリミジン系化合物などが挙げられる
【0013】その具体例としては、例えば1−(6−ク
ロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロ−イミダゾリ
ジン−2−イリデンアミン(以下A−1と略す)、1−
〔N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチ
ルアミノ〕−1−メチルアミノ−2−ニトロエチレン(
以下A−2と略す)、2−メチルアミノ−2−〔N−メ
チル−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)アミノ
〕−1−ニトロエチレン(以下A−3と略す)、1−(
6−クロロ−3−ピリジルメチル)アミノ−1−ジメチ
ルアミノ−2−ニトロメチレン(以下A−4と略す)、
1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−2−(1−
ニトロ−2−アリルチオエチリデン)イミダゾリジン(
以下A−5と略す)、1−(6−クロロ−3−ピリジル
メチル)−2−(1−ニトロ−2−エチルチオエチリデ
ン)イミダゾリジン(以下A−6と略す)、1−(6−
クロロ−3−ピリジルメチル)−2−(1−ニトロ−2
−β−メチルアリルチオエチリデン)イミダゾリジン(
以下A−7と略す)、1−(6−クロロ−3−ピリジル
メチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン(以下A
−8と略す)、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル
)−3,3−ジメチル−2−ニトログアニジン(以下A
−9と略す)、メチル〔〔3−(6−クロロ−3−ピリ
ジルメチル)−1−メチル−2−ニトロ〕グアニジノ〕
ホルマート(以下A−10と略す)、3−(6−クロロ
−3−ピリジルメチル)−2−ニトロメチレン−チアゾ
リジン(以下A−11と略す)、1−(6−クロロ−3
−ピリジルメチル)−2−(ニトロメチレン)−イミダ
ゾリジン(以下A−12と略す)、6−(6−クロロ−
3−ピリジルメチルアミノ)−1,3−ジメチル−5−
ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン(以
下A−13と略す)、1−(6−クロロ−3−ピリジル
メチル)−5−ニトロ−3−メチル−6−メチルアミノ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン(以下A−
14と略す)などが挙げられる。
【0014】前記具体的化合物の中でA−5〜7及びA
−10は新規なものであり、下記の方法により合成され
る。
【0015】合成例1 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−2−(1−
ニトロ−2−アリルチオエチリデン)イミダゾリジン(
化合物No.A−5)の合成 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−2−ニトロ
メチレンイミダゾリジン0.5g、37%ホルムアルデ
ヒド水溶液0.19g及びアリルメルカプタン0.22
gをエタノール10mlに加えた後還流下で2時間反応
させた。反応終了後、減圧下でエタノールを留去し、残
渣に小量の酢酸エチルを加えて不溶物を濾取することに
より、融点134.0〜135.0℃を示す目的物(化
合物No.A−5)0.33gを得た。
【0016】前記合成例1に準じて合成される化合物を
下記する。化合物No.A−6  1−(6−クロロ−
3−ピリジルメチル)−2−(1−ニトロ−2−エチル
チオエチリデン)イミダゾリジン 融点  137.0〜138.0℃
【0017】化合物No.A−7  1−(6−クロロ
−3−ピリジルメチル)−2−(1−ニトロ−2−β−
メチルアリルチオエチリデン)イミダゾリジン融点  
151.4〜152.0℃
【0018】合成例2 メチル〔〔3−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−
1−メチル−2−ニトロ〕グアニジノ〕ホルマート(化
合物No.A−10)の合成 (1)1,2−ジメチル−3−ニトロイソチオウレア1
gをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解させ
、室温で60%水素化ナトリウム2.95mgを加えた
後30分撹拌した。その後クロロギ酸メチル634mg
を滴下し、室温で1時間撹拌下に反応させた。反応終了
後、反応生成物を水中に投入し、酢酸エチルで抽出した
。次いで飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥させた後溶媒
を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製して
、油状のメチル(1,2−ジメチル−3−ニトロ−1−
イソチオウレイド)ホルマート0.97gを得た。
【0019】(2)前記(1)の反応で得られたメチル
(1,2−ジメチル−3−ニトロ−1−イソチオウレイ
ド)ホルマート0.5g、6−クロロ−3−ピリジルメ
チルアミン0.35g及びエタノール5mlの混合溶液
を1時間還流温度で反応させた。反応終了後、エタノー
ルを留去してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=3:7)で精製し
て、融点106〜110℃の目的物(化合物No.A−
10)0.53gを得た。
【0020】本発明における界面活性剤は、殺虫成分、
結合剤などに親水性を与えるものであり、例えば混合脂
肪酸ソーダ石ケン、ヒマシ油カリ石ケンのような脂肪酸
塩;ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナト
リウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル
硫酸アンモニウムのようなアルキル硫酸エステル塩;ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキル
ベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸
ナトリウムのようなアルキルナフタレンスルホン酸塩;
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムのようなアルキル
スルホコハク酸塩;アルキルジフェニルエーテルジスル
ホン酸ナトリウムのようなアルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩;アルキルリン酸カリウムのようなアル
キルリン酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸トリエタノールアミンのようなポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムのよう
なポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エ
ステル塩;β−ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩ホル
マリン縮合物、特殊芳香族スルホン酸ナトリウム塩ホル
マリン縮合物のようなナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物の塩;ポリカルボン酸ナトリウムのようなポリカ
ルボン酸塩;ポリスチレンスルホン酸塩;ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルリン酸塩;リグニンスルホン酸
塩などの陰イオン系界面活性剤:ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエ
チレン高級アルコールエーテルのようなポリオキシエチ
レンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテルのようなポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル;ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル
のようなポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル
;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック
ポリマーのようなオキシエチレン・オキシプロピレンブ
ロックポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノパルミレート、ソルビタンモノステアレート、ソ
ルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート
、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエ
ート、ソルビタンジステアレートのようなソルビタン脂
肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ
レート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートのような
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセ
ロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート
のようなグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレングリセリンステア
リン酸エステル、ポリオキシエチレングリセリンオレイ
ン酸エステルのようなポリオキシエチレングリセリン脂
肪酸エステル;2,4,7,9−テトラメチル−5−デ
シン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オク
チン−3,6−ジオールのようなアセチレングリコール
・アルコールなとの非イオン系界面活性剤が挙げられる
。界面活性剤はこれらのものを1種或は2種以上の混合
物として使用してもよく、また陰イオン系及び非イオン
系のものの混合物として使用してもよい。
【0021】本発明における発泡剤は、水の存在下にお
いて反応してガスを発生する、酸性物質及びアルカリ性
物質を組合せたものである。酸性物質としては、そのも
の自身が酸性を示すもの或は水に溶解して酸性を示すも
のであって、例えばクエン酸、酒石酸、蓚酸、コハク酸
、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、アジピン酸などの
有機酸;リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸水素カリウムなど
の水素塩;カリミョウバン、アンモニウムミョウバンな
どのミョウバン類;なとが挙げられ、アルカリ性物質と
しては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウムなどの
炭酸塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどの重炭
酸塩;過炭酸ナトリウムのような過炭酸塩などが挙げら
れる。
【0022】本発明で用いられる結合剤は各構成成分粒
子を結合するものであって、望ましくは水溶性のもので
あればいずれのものでもよいが、例えばカルボキシメチ
ルセルロース、その塩、デキストリン、ポリエチレング
リコール、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリ
コール、リグニンスルホン酸塩、アラビアゴム、澱粉の
り、その他、澱粉類、ショ糖などが挙げられる。また、
本発明における結合剤として、そのもの自身か一般的な
結合剤でなくても、各構成成分粒子を結合する役目を果
たすものであれば適官使用することもできる。このよう
にして使用することができるものとしては、例えばステ
アリン酸、コハク酸、アジピン酸、リン酸などの酸性物
質及びそれらの塩;炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム
などのアルカリ性物質などが挙げられる。
【0023】界面活性剤、発泡剤及び結合剤の選択に当
っては殺虫成分の種類、製剤全体の配合割合により異な
るため、実際には試行錯誤的な実験によって適当なもの
を選抜せねばならない。
【0024】本発明の水田害虫防除用錠剤又はカプセル
は、前記ニトロ系殺虫成分、界面活性剤、発泡剤及び結
合剤からなるものであり、例えば前記ニトロ系殺虫成分
1重量部に対し、前記界面活性剤を0.1〜20重量部
、望ましくは1〜10重量部、さらに望ましくは1〜5
重量部、発泡剤を1〜800重量部、望ましくは5〜1
00重量部、さらに望ましくは5〜25重量部、並びに
結合剤を0.1〜20重量部、望ましくは0.2〜10
重量部、さらに望ましくは0.4〜1.5重量部の比率
で含有するものである。
【0025】本発明の錠剤又はカプセルは前述の成分以
外に固体担体、他の農薬助剤を含有することができる。 また、本発明で規定した前記殺虫成分の水に対する溶解
性、分散性を大きく損なわない限り本発明の前記殺虫成
分以外の殺虫成分、殺菌成分、除草成分、植物生育調整
成分、肥料成分なども適宜含有することもできる。固体
担体としてはカオリン、タルク、クレー、ベントナイト
、微粉末シリカ、などの鉱物性微粉末;無水硫酸ナトリ
ウムなとの無機塩類、尿素などの有機物質等が挙げられ
、他の農薬助剤としては通常使用される溶剤、分解防止
剤、薬害軽減剤、分散安定剤、崩壊剤、乾燥剤などが挙
げられる。それらの使用量は一概に規定することはでき
ないが、一般に錠剤又はカプセル全体に占める比率とし
て固体担体は0.1〜50重量部並びに他の農薬助剤は
0.1〜20重量部である。
【0026】本発明の錠剤又はカプセルは通常、下記の
方法或はそれに準じた方法により容易に製造される。一
般に前記殺虫成分が固体の場合、水への溶解性及び分散
性を高めるために予め粉砕することにより、粒径が1〜
200μ、望ましくは1〜100μの微細粒子として使
用する。錠剤の製造方法としては、例えば殺虫成分、界
面活性剤、発泡剤及び結合剤を同時に混合するか或は予
め混合した任意の成分にその他残りの成分を混ぜること
により全成分を均一に混合し、粒径1〜200μに粉砕
し、これを打錠機を用いて通常の方法に従い圧縮成型す
ることにより錠剤化する。ここで固体担体又は他の農薬
助剤を使用する場合、これを予め殺虫成分、界面活性剤
と均一に混合し粉砕して水和剤を形成してから発泡剤及
び結合剤と混合する方法なとが挙げられる。前述の錠剤
の製造方法は勿論、薬効、製剤性などを考慮し適宜変更
され、適当なものが実施される。錠剤はその製造方法、
打錠機などの相異により、円形板状、長円形板伏、角形
板伏、棒状、など種々の形状、大きさのものとして製造
される。錠剤の形状によって薬効が大きく影響されるも
のでないので、いずれの形状、大きさ、重さのものであ
ってもよいが、形状が円形板状で大きさが直径1〜5c
m厚さ0.2〜3cm、重さが1〜150gのものが製
剤上、薬剤施用上好ましい。
【0027】本発明のカプセルの製造方法としては、例
えば殺虫成分、界面活性剤、発泡剤及び結合剤を均一に
混合し、必要ならば固体担体又は他の農薬助剤を加えて
それらを均一に混合し、粉砕した粉砕物を粒径1μ〜1
.5mmこ造粒し、この顆粒を水溶性セルロース、水溶
性澱粉ゼラチンなどで作製したカプセルに充填するか或
は造粒せずに前記粉砕物、水和剤をそのままカプセルに
充填する。このカプセルも錠剤の場合と同様の形状、さ
らには球状、楕円球状、大きさ、重さがいずれのもので
もよいが、形状が楕円球状で大きさが直径1〜5cm長
さ1〜10cm、重さが1〜150gのものが好ましい
。また本発明のカプセルについては前述のごとく製剤し
たもののほかに、前記粉砕物又は水和剤をカプセル容器
に充填せず、そのまま水溶性セルロース、水溶性澱粉ポ
リビニルアルコール、ゼラチンなとの水溶性フィルムに
より包んだものも含む
【0028】本発明の錠剤又はカプセルは、湛水した水
田に施用すると、水との接触によりガスを発生し、殺虫
成分が田水中に速やかに溶出し、さらに界面活性剤も作
用して、殺虫成分が水中に拡散して均一に分散する。か
くして本発明の錠剤又はカプセルを水田に投与すると速
やかに実質的に殺虫成分の全量を田水中に溶解、分散さ
せることができ、例えば数時間〜20数時間後に田水中
に殺虫成分を均一に分布させることができるので、害虫
を万遍なく防除することができる。
【0029】本発明の錠剤又はカプセルを用いて水田害
虫の防除を行なう場合10アール当り10〜200ケ、
かつ錠剤又はカプセルの総重量が200〜1500gに
なるように施用するが、この範囲を大きく逸脱すると薬
効、薬害上望ましくなく、或は散布作業に多大の労力を
要する。望ましい施用方法については錠剤又はカプセル
の製造方法、大きさ、殺虫成分、界面活性剤、発泡剤、
結合剤及びその他の添加物の種類、配合割合などの相違
により一概に規定できないが、10アール当り殺虫成分
5〜150gを錠剤又はカプセル1ケに0.05〜15
g宛分割し、これを10〜100ケ施用する。かくして
錠剤又はカプセルは10〜100m2に1ケ宛施用すれ
ばよく、従って水田に入らず畦畔から当該面積の水田に
投込めばよいので、散布作業は簡単であり、従来の薬剤
施用方法に比して有利である。
【0030】本発明の錠剤又はカプセルを用いて水田害
虫の防除を行なう場合は、水稲移植後から出穂期が好ま
しい。さらに好ましいのは移植直後から最高分けつ期で
ある。しかし、薬効上特に支障を来さない限りその他の
時期に適用することもできる。また本発明の前記錠剤又
はカプセルは一旦適量の水に溶解乃至分散させ、これを
水田の局所に施用しても薬効面で望ましい効果が得られ
る。
【0031】
【実施例】本発明に関する実施例を記載するが、この記
載によって本発明が何ら限定されるものではない。以下
の実施例において「部」は重量基準で表わす。
【0032】(発泡性配合物の調製) 調製例1 コハク酸42.4部、カルボキシメチルセルロースナト
リウム(商品名;セロゲンPR、第一工業製薬(株)製
)5.2部、重炭酸ソーダ31.4部及び炭酸ソーダ2
1.0部を均一に混合し、マイクロサンプルミル(AP
−S型、細川工業(株)製)で微粉化し、発泡性配合物
を得た。
【0033】製剤例1 予め乳鉢で粒径を100μ以下に磨り潰した殺虫成分A
−1  3.06部、ソルビタンモノステアレート(商
品名;ソルゲン50第一工業製薬(株)製)3.06部
並びに前記発泡性配合物93.88部を均一に混合し再
度磨り潰して粉砕物を得た。この粉砕物1.05gを打
錠機を用いて、圧力1600kg/cm2で圧縮成型し
て直径2cm、厚さ2mmの錠剤A(1.0g)を得た
【0034】製剤例2 予め乳鉢で粒径100μ以下に磨り潰した殺虫成分A−
2  3.06部、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル50%及び微粉末シリカ50%混合物(商品名
;ディクスソールW−92、第一工業製薬(株)製)3
.06部並びに前記発泡性配合物93.88部を混合し
、前記調製例1のマイクロサンプルミルで微粉化して粉
砕物を得た。この粉砕物50.5gを、打錠機を用いて
圧力150〜160kg/cm2で2分間圧縮成型して
直径5cm、厚さ1.6cmの錠剤B(50.0g)を
得る。
【0035】製剤例3 予め乳鉢で粒径100μ以下に磨り潰した殺虫成分A−
5  10.0部、ポリオキシエチレンアルキルアリー
ルエーテルサルフェート(商品名;ソルポール5039
、東邦化学工業(株)製)3.0部、ナフタレンスルホ
ン酸ナトリウムホルマリン縮合物(商品名;ラベリンF
AN、第一工業製薬(株)製)2.0部、微粉末シリカ
(商品名;カープレックス、塩野義製薬(株)製)6部
及びカオリナイト及びセリサイトの混合粉砕物(商品名
;ジークライト、ジークライト(株)製)79.0部か
らなる水和剤30.6部と前記発泡性配合物69.4部
とを混合し、前記調製例1のマイクロサンプルミルで微
粉化して粉砕物を得る。この粉砕物50.5gを打錠機
を用いて圧力150〜160kg/cm2で2分間圧縮
成型して直径5cm、厚さ1.6cmの錠剤C(50.
0g)を得る。
【0036】試験例(殺虫試験)1/1000アールポ
ット(後記図1)の底部に水田土壌を均一に敷き入れ、
代掻き後温室内に放置した。代掻き1日後に、2葉期の
イネ苗(品種:ニホンバレ)を10cm間隔で1株3本
として2列(後記図1の○印の位置)に手植えした。移
植4日後、水深を2.5cmに調整し、前記製剤例1で
得られた錠剤Aを細かく砕いて、有効成分の施用量が1
0アール当り30g、或は10gになるようにそれぞれ
の1片をそれぞれのポットの端(後記図1の×印の位置
)に投入した。比較のために、従来の製剤法で製剤され
た粒剤の均一散布区を設けた。薬剤処理3日後に、それ
ぞれの試験区の一方の列のイネ苗(5株)を静かに引き
抜き、それぞれ根部を水洗いした後、湿った脱脂綿で根
部を包んでそれぞれ試験管に入れた。次いでそれぞれの
試験管の中にツマグロヨコバイ老令幼虫10頭を放ち、
管口をガーゼでふさいで、25℃の照明付恒温器内に置
いた。放虫3日後に生死(苦もん虫は死亡とみなした)
を判定し、下記の計算式により死虫率を求め、表−1の
結果を得た。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明が提供する水田害虫防除用錠剤又
はカプセルによれば、特別の薬剤散布器を用いずに、水
田に単に投げ込むという簡便な方法で種々の害虫を万遍
なく防除することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、1/1000アール(57.5cm×17.5
cm)の試験ポットを表わし、×印は薬剤投入点を、○
印はイネ苗の移植点をそれぞれ示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水田に施用した薬量の全量が実質的に
    田水に溶解するニトロ系殺虫成分、界面活性剤、発泡剤
    及び結合剤を含有することを特徴とする水田害虫防除用
    錠剤又はカプセル。
  2. 【請求項2】  前記請求項1に記載の水田害虫防除用
    錠剤又はカプセルを10アール当り10〜200ケ、か
    つ該錠剤又はカプセルの総重量が200〜1500gに
    なるように湛水した水田に施用し、実質的に殺虫成分の
    全量を田水中に溶解、分散せしめることを特徴とする水
    田害虫防除方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05163102A (ja) * 1991-12-12 1993-06-29 Mikasa Kagaku Kogyo Kk 水田用農薬およびその製法
JP2007197343A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Aasu Biochem Kk 害虫防除剤

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