JPH04264174A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

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Publication number
JPH04264174A
JPH04264174A JP2450291A JP2450291A JPH04264174A JP H04264174 A JPH04264174 A JP H04264174A JP 2450291 A JP2450291 A JP 2450291A JP 2450291 A JP2450291 A JP 2450291A JP H04264174 A JPH04264174 A JP H04264174A
Authority
JP
Japan
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styrene
primer composition
primer
coating film
modified
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2450291A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Tokita
時 田  卓
Tadao Saito
斉 藤 忠 雄
Kunihiko Yorihiro
頼 広 邦 彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP2450291A priority Critical patent/JPH04264174A/ja
Publication of JPH04264174A publication Critical patent/JPH04264174A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプライマー組成物に関し
、特に各種の樹脂成形品に下塗りしてこれらの成形品の
表面への塗料の付着性を向上させることができるプライ
マー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ンの成形品の表面に塗装を施したり、他の樹脂層を形設
したりして、その付加価値を高めることが行われている
。しかし、一般にポリオレフィンは、極性に乏しく、一
般の塗料や他の樹脂との付着性が悪い。
【0003】そのため、従来は予めポリオレフィンから
なる成形品の表面を、プライマーで処理して該表面への
塗料の付着性および密着性を改善することが行なわれて
いる。そこで、プライマーなしで直接成形品等に1回塗
り可能な塗料のバインダー樹脂として、不活性溶媒中で
スチレン・イソプレンブロック共重合体の水素添加物の
存在下に(メタ)アクリル酸エステルとヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートを重合させて得られる塗料用
樹脂組成物が提案されている。(特開昭63−5147
7号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の特開昭
63−51477号公報に記載された塗料用樹脂組成物
を用いても、得られる塗膜は、剥離強度が十分なもので
はなく、良好な付着性を付与することができなかった。
【0005】そこで本発明の目的は、ポリプロピレン等
のポリオレフィンやその他の樹脂成形品に塗布して良好
な付着性を有するプライマー塗膜を形成し、さらにその
上に塗料を塗布して耐水性および鮮映性に優れる塗装を
得ることができるプライマー組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、スチレン・イソプレンブロック共重合体
またはその水素添加物に、モノオレフィンジカルボン酸
およびその無水物、ならびにモノオレフィンジカルボン
酸のモノアルキルエステルから選ばれる少なくとも1種
の変性単量体を0.05〜20重量%含むようにグラフ
ト共重合させてなる変性共重合体5〜80重量%と、有
機溶媒95〜20重量%とを含むプライマー組成物を提
供するものである。
【0007】前記変性単量体が、無水マレイン酸である
と、好ましい。
【0008】以下、本発明のプライマー組成物について
、詳細に説明する。
【0009】本発明のプライマー組成物の必須成分であ
る変性共重合体は、スチレン・イソプレンブロック共重
合体またはその水素添加物に、モノオレフィンジカルボ
ン酸およびその無水物、ならびにモノオレフィンジカル
ボン酸のモノアルキルエステルから選ばれる少なくとも
1種の変性単量体をグラフト共重合させてなるものであ
る。
【0010】この変性共重合体の主要構成成分であるス
チレン・イソプレンブロック共重合体またはその水素添
加物は、分子中に、1個以上のスチレンに由来する重合
体ブロック〔S〕と、1個以上のイソプレンに由来する
重合体ブロック〔I〕を共有する共重合体であり、例え
ば、下記式: 〔S−I−S〕n  (式中、nは0または1である)で表される共重合体ま
たはその水素添加物である。
【0011】このようなスチレン・イソプレンブロック
共重合体は、例えば、米国特許第3265765号明細
書、特開昭61−192743号公報等に記載されてい
る方法によって得られるものが挙げられる。
【0012】このスチレン・イソプレンブロック共重合
体の具体例として、商品名:カリフレックスTR110
7、TR1117(いずれもシェル化学社製)で市販さ
れているものなどが挙げられる。
【0013】また、スチレン・イソプレンブロック共重
合体の水素添加物は、例えば、特公昭42−8704号
公報、同43−6636号公報、同45−20504号
公報、同48−3555号公報等に記載されている方法
によって得られるものが挙げられる。
【0014】このスチレン・イソプレンブロック共重合
体またはその水素添加物は、得られるプライマー組成物
の塗膜の強度および固形分濃度の点から、テトラヒドロ
フラン溶媒中40℃でゲル・パーミエーション・クロマ
トグラフィーを用いて測定される数平均分子量が、1×
104 〜18×104 のものが好ましく、特に、1
.5×104 〜12×104 であるものが好ましい
【0015】またスチレン・イソプレンブロック共重合
体またはその水素添加物のスチレン含有量は、得られる
プライマー組成物の塗膜の付着性および付着強度、低温
特性、べたつき等の点から、10〜60重量%であるこ
とが好ましく、特に、12〜55重量%であることが好
ましい。
【0016】本発明で用いられる変性共重合体を得るた
めに、前記スチレン・イソプレンブロック共重合体に、
グラフト共重合される変性単量体は、モノオレフィンジ
カルボン酸およびその無水物並びにモノオレフィンジカ
ルボン酸のモノアルキルエステルから選ばれる少なくと
も1種である。
【0017】該モノオレフィンジカルボン酸としては、
例えば、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グル
タコン酸、3−メチル−2−ペンテン・二酸、2−メチ
ル−2−ペンテン・二酸、2−ヘキセン・二酸等が挙げ
られる。また、モノオレフィンジカルボン酸のモノアル
キルエステルとしては、例えば、前記モノオレフィンジ
カルボン酸またはその無水物が有するカルボキシル基の
一部がアルキルアルコールによりエステル化されてなる
ものなどが挙げられる。このモノオレフィンジカルボン
酸のモノアルキルエステルは、エステル化率(完全ジエ
ステル化率を200%とする)が、十分な貯蔵安定性と
良好な耐水性を有する塗膜が得られる点で、好ましくは
45〜100%、さらに好ましくは80〜100%であ
るものが望ましい。また、モノアルキルエステルのアル
キル基としては、一般式:Cn H2n+1で表される
ものであり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、イソプロピル基等が挙げられる。
【0018】本発明で用いられる変性共重合体の中でも
、変性単量体として、モノオレフィンジカルボン酸のモ
ノアルキルエステルを有する変性共重合体は、例えば、
モノオレフィンジカルボン酸のモノアルキルエステルを
スチレン・イソプレンブロック共重合体にグラフト共重
合させる方法;モノオレフィンジカルボン酸またはその
無水物をスチレン・イソプレンブロック共重合体にグラ
フト共重合させてグラフト共重合体を調製した後、この
グラフト共重合体をアルキルアルコールと反応させてグ
ラフト共重合体が有するカルボキシル基の一部をエステ
ル化する方法によって製造することができる。
【0019】変性共重合体におけるモノオレフィンジカ
ルボン酸およびその無水物、ならびにモノオレフィンジ
カルボン酸のモノアルキルエステルから選ばれる少なく
とも1種の変性単量体のグラフト量、すなわち変性共重
合体中の含有量は、プライマーとして成形品に塗布して
塗料の付着性が高い塗膜が得られ、また、該塗膜と成形
品との付着性も良好で、外観が良好となるプライマー組
成物が得られる点で、0.05〜20重量%、好ましく
は0.2〜18重量%である。
【0020】前記スチレン・イソプレンブロック共重合
体に、モノオレフィンジカルボン酸およびその無水物、
ならびにモノオレフィンジカルボン酸のモノアルキルエ
ステルから選ばれる少なくとも1種の変性単量体をグラ
フト共重合させる方法としては、種々の公知の方法が挙
げられる。例えば、スチレン・イソプレンブロック共重
合体を有機溶媒に溶解し、前記変性単量体およびラジカ
ル重合開始剤を添加して加熱、攪拌してグラフト共重合
反応させる方法;スチレン・イソプレンブロック共重合
体を加熱して溶融し、得られる溶融物に変性単量体およ
びラジカル重合開始剤を添加し、攪拌してグラフト共重
合反応させる方法;スチレン・イソプレンブロック共重
合体、変性単量体およびラジカル重合開始剤を予め混合
し、得られる混合物を押出機に供給して加熱混練しなが
らグラフト共重合反応させる方法;粉末状のスチレン・
イソプレンブロック共重合体に、変性単量体およびラジ
カル重合開始剤を有機溶媒に溶解してなる溶液を含浸さ
せた後、粉末状のスチレン・イソプレンブロック共重合
体が溶解しない最高の温度まで加熱し、グラフト共重合
反応させる方法などが挙げられる。
【0021】このとき、ラジカル重合開始剤/変性単量
体の使用割合は、通常、モル比で、1/100〜3/5
、好ましくは1/20〜1/2の範囲である。
【0022】反応温度は、50℃以上、特に80〜20
0℃の範囲が好適であり、反応時間は2〜10時間程度
である。
【0023】反応方式は、回分式、連続式のいずれでも
よいが、グラフト共重合を均一に行なうためには回分式
が好ましい。
【0024】上記グラフト共重合に用いられるラジカル
重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルペルオキシド
、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキ
シド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン−3
、1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)
ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキシン−3
、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)−ヘキサン等の有機ペルオキシド;t−ブチルペル
アセテート、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチル
ペルフェニルアセテート、t−ブチルペルイソブチレー
ト、t−ブチルペル−sec−オクトエート、t−ブチ
ルペルピバレート、クミルペルピバレート、t−ブチル
ペルジエチルアセテート等の有機ペルエステル;アゾビ
スイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチロニトリ
ル等のアゾ化合物等が挙げられる。これらのうちでは、
有機ペルオキシドおよび有機ペルエステルが好ましく、
特に、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキ
シド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペル
オキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(t
−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアル
キルペルオキシドが好ましい。
【0025】本発明のプライマー組成物は、前記変性共
重合体に加えて、さらに有機溶媒を含むものである。
【0026】用いられる有機溶媒としては、例えば、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化
水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロ
ヘキサン等の脂環式炭化水素;エタノール、イソプロパ
ノール等の脂肪族アルコール;アセトン、メチルイソブ
チルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;酢
酸エチル等のエステル系溶媒;トリクロルエチレン、ラ
ヒクロルエチレン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン
等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらは1
種単独でも2種以上を組合せて用いてもよい。これらの
中でも、芳香族系炭化水素が好ましく、特にアルキル基
置換芳香族系炭化水素が好ましい。
【0027】本発明のプライマー組成物における変性共
重合体と有機溶媒の配合割合は、変性共重合体5〜80
重量%に対して有機溶媒95〜20重量%、好ましくは
変性共重合体7〜60重量%に対して有機溶媒93〜4
0重量%の割合である。
【0028】さらに、本発明のプライマー組成物は、必
要に応じて酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各
種安定剤;無機顔料、有機顔料等の着色剤;カーボンブ
ラック、フェライト等の導電性付与剤などの成分を含有
していてもよい。
【0029】用いられる顔料としては、例えば、酸化チ
タン、亜鉛華、鉛白、鉛丹、亜酸化銅、べんがら、湿式
合成酸化鉄、鉄黒、カドミウムイエロー等のカドミウム
系顔料、モリブデンレッド、銀朱、黄鉛、ジンクロメー
ト、酸化クロム、紺青、カーボンブラック、沈降性硫酸
バリウム、バライト粉、普通軽質炭酸カルシウム、極微
細炭酸カルシウム、アルミナホワイト、ホワイトカーボ
ン等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を用
いてもよい。
【0030】本発明のプライマー組成物は、オレフィン
系重合体もしくは共重合体やその他の重合体からなる成
形品の表面への塗料の付着性を改善するために有効であ
る。
【0031】特に、本発明のプライマー組成物は、例え
ば、高圧法ポリエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−
1−ブテン、ポリスチレン等のα−オレフィン共重合体
;エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共
重合体、プロピレン・ブテン共重合体等のオレフィン共
重合体などからなる成形品に好適に用いることができる
【0032】さらに、本発明のプライマー組成物を用い
る塗装方法は、上記のオレフィン系重合体やその共重合
体以外にも、ポリプロピレンと合成ゴムとからなる成形
品、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等か
らなる成形品、例えば、自動車用バンパー等の成形品、
さらには、鋼板や電着処理用鋼板等の表面処理にも適用
することができる。また、ポリウレタン樹脂、脂肪酸変
性ポリエステル樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を主成分とする塗料、プ
ライマー、接着剤等を塗布した表面に下塗りし、その表
面への塗料等の付着性を改善すると共に、鮮映性、低温
衝撃性等にも優れる塗膜を形成するためにも用いられる
【0033】特に、本発明のプライマー組成物は、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンからなる成形品、ポリプ
ロピレンと合成ゴムからなる自動車バンパー等の成形品
、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を用いたS
MC成形品、ポリウレタン樹脂のR−RIM成形品、ガ
ラス繊維強化ポリアミド樹脂成形品、ポリウレタン樹脂
成形品、カチオン電着塗装鋼板等に下塗りして、これら
の成形品の表面への塗料の付着性を改善するのに、好適
である。
【0034】また、本発明の塗装方法が適用される成形
品は、上記の各種重合体あるいは樹脂が、射出成形、圧
縮成形、中空成形、押出成形、回転成形等の公知の成形
法のいずれの方法によって成形されたものであってもよ
い。
【0035】本発明のプライマー組成物は、これを適用
する成形品が、タルク、亜鉛華、ガラス繊維、チタン白
、硫酸マグネシウム等の無機充填剤、顔料等が配合され
ている場合にも、特に塗膜の付着性の良いプライマー塗
膜を形成することができる。
【0036】また、本発明のプライマー組成物を適用す
る成形品は、上記以外に、種々の安定剤、紫外線吸収剤
、塩酸吸収剤等を含有していてもよい。
【0037】好ましく用いられる安定剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン、メタオクタ
デシル−3−(4´−ヒドキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ルフェニル)プロピオネート、2,2´−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4´
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4´−チオビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2−チオビス(4−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール
)ブタン等のフェノール系安定剤;ジラウリルチオジプ
ロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等の
イオウ系安定剤;トリデシルホスファイト、トリノニル
フェニルホスファイト等のリン系安定剤などを挙げるこ
とができる。
【0038】また、用いられる紫外線吸収剤としては、
例えば、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノ
ン、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェ
ニルアクリレート、パラオクチルフェニルサリチレート
等が挙げられる。
【0039】塩酸吸収剤としては、例えば、ステアリン
酸カルシウム等が挙げられる。
【0040】本発明のプライマー組成物を成形品の表面
に適用する方法としては、噴霧塗布が好適であり、例え
ば、スプレーガンにて成形品の表面に吹き付けられる。   成形品への塗布は常温で行なえば良く、塗布した後
、自然乾燥や加熱強制乾燥等、適宜の方法によって乾燥
され、塗膜を形成することができる。
【0041】以上のように、成形品の表面に本発明のプ
ライマー組成物を塗布し、乾燥させた後、該成形品の表
面には、静電塗装、吹き付け塗装、刷毛塗り等の方法に
よって、塗料を塗布することができる。塗料の塗布は、
下塗りした後、上塗りする方法で行なってもよい。用い
られる塗料としては、特に制限されないが、本発明のプ
ライマー組成物は、溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗料、
溶剤型熱硬化性アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキ
ド樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料
、メラミン樹脂塗料等を用いる塗装の場合に、成形品に
予め下塗りして塗料付着性の高いプライマー塗膜を形成
することができるため、好ましい。塗料を塗布した後、
ニクロム線、赤外線、高周波等によって加熱する通常の
方法に従って塗膜を硬化させて、所望の塗膜を表面に有
する成形品を得ることができる。塗膜を硬化させる方法
は、成形品の材質、形状、使用する塗料の性状等によっ
て適宜選ばれる。
【0042】また、本発明のプライマー組成物は、付着
性、剥離強度および耐水性に優れる特徴を生かして、上
記の成形品のプライマーとしての用途以外にも、広範囲
の用途に適用可能なものであり、例えば、接着剤や塗料
のための添加剤等の用途にも適用可能であることはもち
ろんである。
【0043】
【実施例】以下、参考例、ならびに本発明の実施例およ
び比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例により何ら限定されるものではない。ま
た、以下において、塗膜の物性は下記の方法に従って評
価した。
【0044】碁盤目試験 プライマー組成物を塗布し、さらに上塗り塗料を塗布し
て塗膜を形成してなる基材の表面に、JIS  K54
00に記載されている碁盤目試験の方法に準じて、碁盤
目を付けて試験片を作製し、粘着テープ(ニチバン(株
)製、セロハンテープ)を試験片の碁盤目上に張り付け
た後、これを速やかに90°の方向に引っ張って剥離さ
せ、碁盤目100個の内で剥離されなかった碁盤目の個
数を数え、付着性の指標とした。
【0045】剥離強度 基材の表面に塗膜を形成して試験片を調製し、この試験
片の表面に1cm幅にカッター刃で基材に刃が到達する
まで切れ目を入れ、塗膜の端部を剥離させた後、その剥
離した塗膜の端部を50mm/分の速度で180°の方
向に塗膜が剥離するまで引っ張って剥離強度を測定した
【0046】耐水性 上記の碁番目試験と同様にして作製した試験片を40℃
の水中に240時間浸漬させた後、碁盤目試験に供し、
付着性を評価した。
【0047】耐折り曲げ性 折り曲げ可能な厚さ2mmの基材の表面にプライマー組
成物を塗布し、さらに上塗り塗料を塗布して塗膜を形成
して、試験片を作製した。次に、温度−30℃において
、試験片の塗膜面を外側にして直径10mmの円柱の外
周にそって折り曲げ、塗膜と基材の状態を目視で観察し
、下記の基準で評価した。 ◎───塗料膜およびプライマー膜のいずれにもクラッ
ク発生なし ○───塗料膜にクラック発生したが、プライマー膜に
クラック発生なし △───塗料膜およびプライマー膜にクラック発生×─
──基材にもクラック発生
【0048】鮮映性 鮮明度光沢度計(東京光電(株)製、pgd−4型)を
用いて評価した。
【0049】(製造例1)スチレン・イソプレンブロッ
ク共重合体の製造 反応器に、スチレン90gおよびベンゼン140gを仕
込み、40℃に昇温した後、sec−ブチルリチウム0
.003モルを加えて、温度を40℃に保持して、全ス
チレンを重合させた。次に、反応器に新たにイソプレン
420gを加え、さらに40℃で全イソプレンを重合さ
せた。その後、さらに、スチレン90gを新たに加え、
40℃で全スチレンを重合させてスチレン・イソプレン
・スチレンブロック共重合体を得た。得られたスチレン
・イソプレン・スチレンブロック共重合体のスチレン含
有量およびヨウ素価を測定したところ、それぞれ30重
量%、272gI2 /100gであった。
【0050】(製造例2)スチレン・イソプレン・スチ
レンブロック共重合体の水素添加物の製造製造例1で得
られたスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合
体をシクロヘキサンに溶解して、濃度が10重量%の溶
液を調製した。この溶液に、スチレン・イソプレン・ス
チレンブロック共重合体1g当たり0.5gの割合の量
のニッケル触媒を担持したケイソウ土を加えて、35k
g/cm2 の水素圧下に145〜155℃で13時間
反応させ、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共
重合体の水素添加物を得た。得られたスチレン・イソプ
レン・スチレンブロック共重合体の水素添加物の数平均
分子量およびヨウ素価を測定したところ、それぞれ4.
6×104 、3.6gI2 /100gであった。
【0051】(実施例1〜5)攪拌装置を備えた容量1
5lの加圧反応容器に、製造例2で得られたスチレン・
イソプレン・スチレンブロック共重合体の水素添加物2
50重量部およびトルエン500重量部を仕込み、攪拌
しながら加熱して145℃まで昇温して、スチレン・イ
ソプレン・スチレンブロック共重合体の水素添加物をト
ルエンに溶解させた。
【0052】次に、無水マレイン酸23gをトルエン1
00mlに溶解してなる溶液と、ジ−t−ブチルパーオ
キシド8gをトルエン50mlに溶解してなる溶液を、
同時に4時間かけて滴下した。
【0053】滴下終了後、温度を145℃に保って2時
間反応させた。反応終了後、反応混合物に大過剰のアセ
トンを加えて、生成した変性共重合体を析出、濾別し、
アセトンで繰返し洗浄した後、減圧乾燥して変性共重合
体を得た。
【0054】得られた変性共重合体の無水マレイン酸の
含有量(グラフト量)を測定したところ、4.2重量%
であった。
【0055】上記に得られた変性共重合体をトルエンで
希釈して固形分5重量%の変性共重合体溶液からなるプ
ライマー組成物を調製した。このプライマー組成物を、
表1に示す方法で洗浄された基材に、スプレーガンを用
いて乾燥膜厚が11μmになるように塗布してプライマ
ー塗膜を形成した後、上塗り塗料(日本ビーケミカル(
株)製、R−271(白))を、乾燥膜厚60μmにな
るように塗布して塗料膜を形成した。室温で10分間放
置した後、90℃のエアーオーブンに入れ30分間焼き
付け処理を行った。その後、碁盤目試験、剥離強度の測
定、耐水性の評価、耐折り曲げ性および鮮映性の評価に
供した。結果を表1に示す。
【0056】(比較例1)実施例1で使用したものと同
じスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体の
水素添加物を、無水マレイン酸でグラフト変性すること
なく、そのまま用いた以外は、実施例1と同様にして、
トルエンで希釈して固形分16重量%の共重合体溶液か
らなるプライマー組成物を調製し、さらに表1に示す方
法で戦勝された基材に、実施例1と同様にして塗膜試料
を作製し、得られた塗膜試料を碁盤目試験、剥離強度の
測定、耐水性の評価、耐折り曲げ性および鮮映性の評価
に供した。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明のプライマー組成物は、樹脂成形
品、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン、合成
ゴム、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等、あるいはこれらの複合樹脂等の各種の樹脂か
らなる成形品との付着性に優れるため、これらの成形品
の表面に下塗りして十分な剥離強度および密着性を有す
るプライマー塗膜を形成しすることができる。さらに本
発明のプライマー組成物は、高固形分濃度に調製するこ
とができるため塗布時の作業性に優れ、しかも微粒化す
ることができるため、プライマー塗膜の上に塗料を塗布
して耐水性および鮮映性に優れる塗装を得ることができ
る。特に、本発明のプライマー組成物を成形品に塗布し
てなる塗膜は、平滑性に優れ、塗料の耐久付着性が改善
される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  スチレン・イソプレンブロック共重合
    体またはその水素添加物に、モノオレフィンジカルボン
    酸およびその無水物、ならびにモノオレフィンジカルボ
    ン酸のモノアルキルエステルから選ばれる少なくとも1
    種の変性単量体を0.05〜20重量%含むようにグラ
    フト共重合させてなる変性共重合体5〜80重量%と、
    有機溶媒95〜20重量%とを含むプライマー組成物。
  2. 【請求項2】  前記変性単量体が、無水マレイン酸で
    あることを特徴とする請求項1に記載のプライマー組成
    物。
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