JPH0725913B2 - 表面処理剤 - Google Patents
表面処理剤Info
- Publication number
- JPH0725913B2 JPH0725913B2 JP62230738A JP23073887A JPH0725913B2 JP H0725913 B2 JPH0725913 B2 JP H0725913B2 JP 62230738 A JP62230738 A JP 62230738A JP 23073887 A JP23073887 A JP 23073887A JP H0725913 B2 JPH0725913 B2 JP H0725913B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- styrene
- polyolefin
- surface treatment
- treatment agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は成形品の付着性等を改善するための表面処理
剤、特にポリプロピレン等のポリオレフィンからなる成
形品や、ポリプロピレンと合成ゴム等からなる自動車用
バンパー等の成形品に下塗りして、その表面への塗料等
の付着性を改善するのに適した表面処理剤に関するもの
である。
剤、特にポリプロピレン等のポリオレフィンからなる成
形品や、ポリプロピレンと合成ゴム等からなる自動車用
バンパー等の成形品に下塗りして、その表面への塗料等
の付着性を改善するのに適した表面処理剤に関するもの
である。
ポリプロピレン等のポリオレフィン成形品、あるいはそ
の他の材料からなる成形品の表面に、塗膜や他の樹脂成
形品等を形成して、その付加価値を高めることが行われ
ているが、ポリオレフィンからなる成形品は極性が小さ
く、一般塗料等との付着性が悪いので、予め表面処理剤
で表面を処理することによってポリオレフィン成形品の
表面の付着性を改良することが知られている。
の他の材料からなる成形品の表面に、塗膜や他の樹脂成
形品等を形成して、その付加価値を高めることが行われ
ているが、ポリオレフィンからなる成形品は極性が小さ
く、一般塗料等との付着性が悪いので、予め表面処理剤
で表面を処理することによってポリオレフィン成形品の
表面の付着性を改良することが知られている。
従来、このような表面処理剤として、マレイン化ポリオ
レフィンを、トルエン等の有機溶媒に溶解したものが提
案されている。
レフィンを、トルエン等の有機溶媒に溶解したものが提
案されている。
しかしながら、このような従来の表面処理剤は、適正な
接着力を保持するためには、デカリン中135℃で測定し
た〔η〕が1.0dl/gより大きいマレイン化ポリオレフィ
ンを使用することが好ましく、この場合粘度が高いため
作業性が悪くなる傾向にあった。これを避けるためには
固形分濃度を低く抑える必要があり、また微粒化できな
いため鮮映性が満足できないなどの問題点があった。
接着力を保持するためには、デカリン中135℃で測定し
た〔η〕が1.0dl/gより大きいマレイン化ポリオレフィ
ンを使用することが好ましく、この場合粘度が高いため
作業性が悪くなる傾向にあった。これを避けるためには
固形分濃度を低く抑える必要があり、また微粒化できな
いため鮮映性が満足できないなどの問題点があった。
本発明は上記問題点を解決するためのもので、極限粘度
が小さい変性ポリオレフィンを使用しても適正な接着力
を保持するとともに微粒化することができ、これにより
低粘度で高固形分濃度の表面処理剤として作業性を良く
し、かつ鮮映性ならびに耐低温衝撃性を良くすることが
できる表面処理剤を提供することを目的とする。
が小さい変性ポリオレフィンを使用しても適正な接着力
を保持するとともに微粒化することができ、これにより
低粘度で高固形分濃度の表面処理剤として作業性を良く
し、かつ鮮映性ならびに耐低温衝撃性を良くすることが
できる表面処理剤を提供することを目的とする。
本発明は、 (A)低分子量ポリオレフィンに不飽和カルボン酸また
はその誘導体を0.05〜15重量%グラフト共重合させた変
性重合体であって、デカリン中135℃で測定した極限粘
度〔η〕が0.1〜1.0dl/gの変性ポリオレフィン10〜90重
量%、および (B)スチレン/ジオレフィン/スチレンブロック共重
合体およびその水素添加物から選ばれるスチレン/オレ
フィン系ブロック共重合体10〜90重量% からなる樹脂成分5重量%以上と、 (C)有機溶媒95重量%以下とを含有する表面処理剤で
ある。
はその誘導体を0.05〜15重量%グラフト共重合させた変
性重合体であって、デカリン中135℃で測定した極限粘
度〔η〕が0.1〜1.0dl/gの変性ポリオレフィン10〜90重
量%、および (B)スチレン/ジオレフィン/スチレンブロック共重
合体およびその水素添加物から選ばれるスチレン/オレ
フィン系ブロック共重合体10〜90重量% からなる樹脂成分5重量%以上と、 (C)有機溶媒95重量%以下とを含有する表面処理剤で
ある。
本発明において使用する(A)成分の変性ポリオレフィ
ンの原料となる低分子量ポリオレフィンはデカリン中13
5℃で測定した極限粘度〔η〕が0.01〜3dl/gのものが好
ましく、このような低分子量ポリオレフィンとしては、
例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、デセンのようなα−オ
レフィンの単独重合体または共重合体がある。上記のα
−オレフィンとしては、例えば炭素数2〜20の直鎖状あ
るいは枝分れした(分枝状)のものが好ましい。具体的
には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル
−1−ペンテン、エチレン/プロピレン共重合体、プロ
ピレン/エチレン共重合体、プロピレン/1−ブテン共重
合体、エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/エチ
レン/1−ブテン三元共重合体、エチレン/4−メチル−1
−ペンテン共重合体などをあげることができる。
ンの原料となる低分子量ポリオレフィンはデカリン中13
5℃で測定した極限粘度〔η〕が0.01〜3dl/gのものが好
ましく、このような低分子量ポリオレフィンとしては、
例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、デセンのようなα−オ
レフィンの単独重合体または共重合体がある。上記のα
−オレフィンとしては、例えば炭素数2〜20の直鎖状あ
るいは枝分れした(分枝状)のものが好ましい。具体的
には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル
−1−ペンテン、エチレン/プロピレン共重合体、プロ
ピレン/エチレン共重合体、プロピレン/1−ブテン共重
合体、エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/エチ
レン/1−ブテン三元共重合体、エチレン/4−メチル−1
−ペンテン共重合体などをあげることができる。
上記低分子量ポリオレフィンとしては、例えば高圧法に
よるか、あるいは遷移金属化合物触媒による中、低圧重
合法により得られる比較的高分子量のポリオレフィンを
熱分解して製造したもの、または高圧でエチレンとラジ
カル重合して得られる高圧法ポリエチレン、あるいは水
素の存在下遷移金属化合物触媒による中、低圧重合法に
より得られるポリオレフィンなどがある。これらのポリ
オレフィンは固体、液体、ワックス状のいずれでもよ
い。
よるか、あるいは遷移金属化合物触媒による中、低圧重
合法により得られる比較的高分子量のポリオレフィンを
熱分解して製造したもの、または高圧でエチレンとラジ
カル重合して得られる高圧法ポリエチレン、あるいは水
素の存在下遷移金属化合物触媒による中、低圧重合法に
より得られるポリオレフィンなどがある。これらのポリ
オレフィンは固体、液体、ワックス状のいずれでもよ
い。
これらの低分子量ポリオレフィンの中で特に好ましいポ
リオレフィンは、プロピレン/エチレン共重合体、液状
ポリオレフィン、プロピレン/1−ブテン共重合体、また
はプロピレン/エチレン/1−ブテン三元共重合体であ
る。
リオレフィンは、プロピレン/エチレン共重合体、液状
ポリオレフィン、プロピレン/1−ブテン共重合体、また
はプロピレン/エチレン/1−ブテン三元共重合体であ
る。
プロピレン/エチレン共重合体は、プロピレンとエチレ
ンのランダム共重合体が好ましく、プロピレン含量は40
〜75モル%、特に好ましくは50〜70モル%の範囲であ
り、その分子量は〔η〕(135℃デカリン中)0.01〜3dl
/g、特に0.1〜3dl/gが好適範囲である。またこのプロピ
レン/エチレン共重合体の結晶化度は、好ましくはX線
による測定で約2〜20%、特に好ましくは約2〜18%の
範囲となる。
ンのランダム共重合体が好ましく、プロピレン含量は40
〜75モル%、特に好ましくは50〜70モル%の範囲であ
り、その分子量は〔η〕(135℃デカリン中)0.01〜3dl
/g、特に0.1〜3dl/gが好適範囲である。またこのプロピ
レン/エチレン共重合体の結晶化度は、好ましくはX線
による測定で約2〜20%、特に好ましくは約2〜18%の
範囲となる。
また低分子量液状ポリオレフィンとしては、エチレンと
炭素原子3〜20のα−オレフィンから形成されるエチレ
ン系ランダム共重合体がある。そのエチレン成分は30〜
75モル%、好ましくは40〜70モル%の範囲であり、その
α−オレフィン成分は25〜70モル%、好ましくは30〜60
モル%の範囲である(ここで、両成分の合計は100モル
%である)。このエチレン系ランダム共重合体の135℃
のデカリン中で測定した極限粘度〔η〕は0.01〜0.3dl/
g、特に0.03〜0.25dl/gの範囲にあることが好ましく、
数平均分子量は300〜40000、特に500〜30000の範囲にあ
ることが好ましく、GPC法によって測定した分子量分布
(w/n)は1.1〜4、特に1.2〜3の範囲にあること
が好ましい。上記の炭素数3〜20のα−オレフィン成分
として具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1
−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセンなどを例示することができる。
炭素原子3〜20のα−オレフィンから形成されるエチレ
ン系ランダム共重合体がある。そのエチレン成分は30〜
75モル%、好ましくは40〜70モル%の範囲であり、その
α−オレフィン成分は25〜70モル%、好ましくは30〜60
モル%の範囲である(ここで、両成分の合計は100モル
%である)。このエチレン系ランダム共重合体の135℃
のデカリン中で測定した極限粘度〔η〕は0.01〜0.3dl/
g、特に0.03〜0.25dl/gの範囲にあることが好ましく、
数平均分子量は300〜40000、特に500〜30000の範囲にあ
ることが好ましく、GPC法によって測定した分子量分布
(w/n)は1.1〜4、特に1.2〜3の範囲にあること
が好ましい。上記の炭素数3〜20のα−オレフィン成分
として具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1
−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセンなどを例示することができる。
プロピレン/エチレン/1−ブテン三元共重合体として
は、次の〜を満足するランダム共重合体が好まし
い。
は、次の〜を満足するランダム共重合体が好まし
い。
プロピレンに由来する繰り返し単位(a)が40〜90
モル%、エチレンに由来する繰り返し単位(b)が2〜
40モル%および1−ブテンに由来する繰り返し単位
(c)が10〜40モル%の範囲にあり、かつc/(b+c)
のモル比が0.1〜0.9の範囲にあること。
モル%、エチレンに由来する繰り返し単位(b)が2〜
40モル%および1−ブテンに由来する繰り返し単位
(c)が10〜40モル%の範囲にあり、かつc/(b+c)
のモル比が0.1〜0.9の範囲にあること。
デカリン中135℃で測定した極限粘度〔η〕が0.1〜
7dl/gの範囲にあること。
7dl/gの範囲にあること。
示差走査型熱量計によって測定した融点〔Tm〕が0
〜100℃未満の範囲にあること。
〜100℃未満の範囲にあること。
X線回折法によって測定した結晶化度が5〜40%の
範囲にあること。
範囲にあること。
10℃におけるアセトン/n−デカン混合溶媒(容量比
1/1)への可溶分量(W1重量%〕が6.5×〔η〕−1.0重
量%以下にあること。
1/1)への可溶分量(W1重量%〕が6.5×〔η〕−1.0重
量%以下にあること。
グラフト反応の原料としては、上記ポリマーを1種単独
で、または2種以上を任意の割合で混合して使用するこ
とができる。
で、または2種以上を任意の割合で混合して使用するこ
とができる。
(A)成分の変性ポリオレフィンは上記低分子量ポリオ
レフィンに不飽和カルボン酸またはその誘導体を0.05〜
15重量%グラフト共重合させた変性重合体で、デカリン
中135℃で測定した極限粘度〔η〕が、0.1〜1.0dl/gの
ものである。
レフィンに不飽和カルボン酸またはその誘導体を0.05〜
15重量%グラフト共重合させた変性重合体で、デカリン
中135℃で測定した極限粘度〔η〕が、0.1〜1.0dl/gの
ものである。
不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン
酸、フマル酸、マレイン酸、〔2,2,1−ヘプト−2−エ
ン〕−5,6−ジカルボン酸(ハイミック酸)が例示さ
れ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、〔2,2,1−ヘプト−2−エン〕
−5,6−ジカルボン酸無水物(無水ハイミック酸)のよ
うな不飽和カルボン酸の無水物、あるいはマレイン酸、
フマル酸等の多塩基酸のハーフエステル、アクリル酸ア
ルキルエステル等の不飽和カルボン酸エステルなどが例
示される。これらの中では特に無水マレイン酸、マレイ
ン酸、およびそのハーフエステル、無水ハイミック酸な
どが好ましい。
酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン
酸、フマル酸、マレイン酸、〔2,2,1−ヘプト−2−エ
ン〕−5,6−ジカルボン酸(ハイミック酸)が例示さ
れ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、〔2,2,1−ヘプト−2−エン〕
−5,6−ジカルボン酸無水物(無水ハイミック酸)のよ
うな不飽和カルボン酸の無水物、あるいはマレイン酸、
フマル酸等の多塩基酸のハーフエステル、アクリル酸ア
ルキルエステル等の不飽和カルボン酸エステルなどが例
示される。これらの中では特に無水マレイン酸、マレイ
ン酸、およびそのハーフエステル、無水ハイミック酸な
どが好ましい。
変性ポリオレフィンの製造方法は、上記低分子量ポリオ
レフィンを有機溶媒に溶解し、不飽和カルボン酸または
その誘導体およびラジカル開始剤を添加して撹拌加熱す
る溶液法によって変性された重合体を利用する方法、例
えばグラフト反応液をそのままで、または溶媒で希釈す
る方法、変性重合体を一旦単離して溶媒に溶解する方法
等の他、各成分を押出機に供給してグラフト共重合を行
うか、あるいは反応器内でポリマーを溶融させてグラフ
ト反応を行い、得られた変性重合体を有機溶媒に溶解す
る溶融法などを採用するのが好ましい。
レフィンを有機溶媒に溶解し、不飽和カルボン酸または
その誘導体およびラジカル開始剤を添加して撹拌加熱す
る溶液法によって変性された重合体を利用する方法、例
えばグラフト反応液をそのままで、または溶媒で希釈す
る方法、変性重合体を一旦単離して溶媒に溶解する方法
等の他、各成分を押出機に供給してグラフト共重合を行
うか、あるいは反応器内でポリマーを溶融させてグラフ
ト反応を行い、得られた変性重合体を有機溶媒に溶解す
る溶融法などを採用するのが好ましい。
グラフト共重合の好適条件を以下に記す。有機溶媒1m3
に対して、低分子量ポリオレフィンを10〜500kg、特に
好ましくは20〜400kg溶解してなる低分子量ポリオレフ
ィン溶液に、不飽和カルボン酸またはその誘導体を1〜
100ミリモル/min/kg−低分子量ポリオレフィン、特に好
ましくは2〜20ミリモル/min/kg−低分子量ポリオレフ
ィンの割合で逐次添加する。またラジカル開始剤も同時
に逐次添加が好ましく、添加速度は約5×10-5〜50ミリ
モル/min/kg−低分子量ポリオレフィン、特に約10-2〜
5ミリモル/min/kg−低分子量ポリオレフィンが好まし
く、ラジカル開始剤の不飽和カルボン酸またはその誘導
体に対するモル比は約1/100〜3/5、特に約1/20〜1/2と
することが好ましい。
に対して、低分子量ポリオレフィンを10〜500kg、特に
好ましくは20〜400kg溶解してなる低分子量ポリオレフ
ィン溶液に、不飽和カルボン酸またはその誘導体を1〜
100ミリモル/min/kg−低分子量ポリオレフィン、特に好
ましくは2〜20ミリモル/min/kg−低分子量ポリオレフ
ィンの割合で逐次添加する。またラジカル開始剤も同時
に逐次添加が好ましく、添加速度は約5×10-5〜50ミリ
モル/min/kg−低分子量ポリオレフィン、特に約10-2〜
5ミリモル/min/kg−低分子量ポリオレフィンが好まし
く、ラジカル開始剤の不飽和カルボン酸またはその誘導
体に対するモル比は約1/100〜3/5、特に約1/20〜1/2と
することが好ましい。
グラフト反応は低分子量ポリオレフィン溶液を加熱し、
強撹拌下に行うことが好ましい。反応温度は低分子量ポ
リオレフィンの軟化点以上100℃、特に約120〜200℃の
範囲が好適であり、反応時間は2〜10時間が通常であ
る。反応操作は回分式、連続式いずれでもよいが、グラ
フト共重合を均一に行うためには回分式が好ましい。
強撹拌下に行うことが好ましい。反応温度は低分子量ポ
リオレフィンの軟化点以上100℃、特に約120〜200℃の
範囲が好適であり、反応時間は2〜10時間が通常であ
る。反応操作は回分式、連続式いずれでもよいが、グラ
フト共重合を均一に行うためには回分式が好ましい。
得られるグラフト変性重合体中の不飽和カルボン酸また
はその誘導体の割合は塗料付着性、耐揮発油性および塗
膜の耐水性の面から0.05〜15重量%が好ましく、特に0.
5〜10重量%が好ましい。
はその誘導体の割合は塗料付着性、耐揮発油性および塗
膜の耐水性の面から0.05〜15重量%が好ましく、特に0.
5〜10重量%が好ましい。
このグラフト変性重合体の結晶化度は、未変性低分子量
ポリオレフィンの結晶化度よりはわずかに小さくなる
が、大差はなく、ほとんど変化しない範囲である。
ポリオレフィンの結晶化度よりはわずかに小さくなる
が、大差はなく、ほとんど変化しない範囲である。
グラフト反応に用いられるラジカル開始剤は、低分子量
ポリオレフィンと不飽和カルボン酸またはその誘導体と
の反応を促進するものであればいずれでもよいが、特に
有機ペルオキシド、有機ペルエステルが好ましい。具体
的には、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイル
ペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチ
ルペルオキシド、2,5−メチル−2,5−ジ(ペルオキシベ
ンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチル
ペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオ
キシド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシド)ヘキシン−
3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−
ブチルペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイソ
ブチレート、tert−ブチルベル−sec−オクトエート、t
ert−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレートお
よびtert−ブチルペルジエチルアセテートがあり、その
他アゾ化合物、例えばアゾビス−イソブチルニトリル、
ジメチルアゾイソブチレートなどがある。
ポリオレフィンと不飽和カルボン酸またはその誘導体と
の反応を促進するものであればいずれでもよいが、特に
有機ペルオキシド、有機ペルエステルが好ましい。具体
的には、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイル
ペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチ
ルペルオキシド、2,5−メチル−2,5−ジ(ペルオキシベ
ンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチル
ペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオ
キシド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシド)ヘキシン−
3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−
ブチルペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイソ
ブチレート、tert−ブチルベル−sec−オクトエート、t
ert−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレートお
よびtert−ブチルペルジエチルアセテートがあり、その
他アゾ化合物、例えばアゾビス−イソブチルニトリル、
ジメチルアゾイソブチレートなどがある。
本発明の(B)成分のスチレン/オレフィン系ブロック
共重合体は一般式 SD−S)n …(I) (式中、Sはスチレン重合体ブロック、Dはジオレフィ
ン重合体ブロック、nは1〜5の整数である。) で表わされるブロック共重合体またはその水素添加物で
あり、Dで表わされるジオレフィンとしてはブタジエ
ン、イソプレンなどがあげられる。このようなスチレン
/オレフィン系ブロック共重合体は、例えば特開昭61−
192743号に開示されている。また市販品としてはスチレ
ン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体がクレイト
ン1101およびクレイトン1102、スチレン/イソプレン/
スチレンブロック共重合体がクレイトン1107およびクレ
イトン1111、水素添加物がクレイトンG−1652などの商
標(いずれもシェル化学社製)で市販されている。
共重合体は一般式 SD−S)n …(I) (式中、Sはスチレン重合体ブロック、Dはジオレフィ
ン重合体ブロック、nは1〜5の整数である。) で表わされるブロック共重合体またはその水素添加物で
あり、Dで表わされるジオレフィンとしてはブタジエ
ン、イソプレンなどがあげられる。このようなスチレン
/オレフィン系ブロック共重合体は、例えば特開昭61−
192743号に開示されている。また市販品としてはスチレ
ン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体がクレイト
ン1101およびクレイトン1102、スチレン/イソプレン/
スチレンブロック共重合体がクレイトン1107およびクレ
イトン1111、水素添加物がクレイトンG−1652などの商
標(いずれもシェル化学社製)で市販されている。
上記一般式(I)のブロック共重合体の製造方法は広く
知られており、その典型的な方法は例えば米国特許第32
65765号に開示されている。その方法は一般に、スチレ
ンとジオレフィンを含む混合物を一般式 R(Li)x …(II) (式中、Rは脂肪族、脂環族または芳香族残基、xは1
〜4の整数である。)で表わされる触媒の存在下に溶液
重合させて製造される。
知られており、その典型的な方法は例えば米国特許第32
65765号に開示されている。その方法は一般に、スチレ
ンとジオレフィンを含む混合物を一般式 R(Li)x …(II) (式中、Rは脂肪族、脂環族または芳香族残基、xは1
〜4の整数である。)で表わされる触媒の存在下に溶液
重合させて製造される。
水素添加されたブロック共重合体の製造方法は、例えば
特公昭42−8704号、特公昭43−6636号、特公昭45−2050
4号、特公昭48−3555号等に記載されており、また水素
添加物を用いた組成物については、例えば特開昭50−14
742号、特開昭52−65551号、特公昭60−4225号等に記載
されている。
特公昭42−8704号、特公昭43−6636号、特公昭45−2050
4号、特公昭48−3555号等に記載されており、また水素
添加物を用いた組成物については、例えば特開昭50−14
742号、特開昭52−65551号、特公昭60−4225号等に記載
されている。
(C)成分の有機溶媒としては、上記(A),(B)成
分を溶解するものであればよく、例えばベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化水素、トリク
ロルエチレン、パークロルエチレン、ジクロルエチレ
ン、ジクロルエタン、クロルベンゼン等の塩素化炭化水
素系溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール系溶媒、アセトン、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル等の
エステル系溶媒などがあり、中でも芳香族系炭化水素が
好ましく、アルキル置換芳香族炭化水素が特に好まし
い。
分を溶解するものであればよく、例えばベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化水素、トリク
ロルエチレン、パークロルエチレン、ジクロルエチレ
ン、ジクロルエタン、クロルベンゼン等の塩素化炭化水
素系溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール系溶媒、アセトン、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル等の
エステル系溶媒などがあり、中でも芳香族系炭化水素が
好ましく、アルキル置換芳香族炭化水素が特に好まし
い。
本発明の表面処理剤は上記(A)および(B)成分の樹
脂成分を(C)成分の有機溶媒中に溶解したものであ
る。各成分の配合割合は、樹脂成分については(A)成
分が10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、(B)成
分が10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%である。
(A)、(B)成分からなる樹脂成分と(C)成分につ
いては、樹脂成分が5重量%以上、好ましくは8〜60重
量%で、上限は各成分の溶解性および作業性等により決
まり、有機溶媒が95重量%以下、好ましくは40〜92重量
%である。
脂成分を(C)成分の有機溶媒中に溶解したものであ
る。各成分の配合割合は、樹脂成分については(A)成
分が10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、(B)成
分が10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%である。
(A)、(B)成分からなる樹脂成分と(C)成分につ
いては、樹脂成分が5重量%以上、好ましくは8〜60重
量%で、上限は各成分の溶解性および作業性等により決
まり、有機溶媒が95重量%以下、好ましくは40〜92重量
%である。
本発明の表面処理剤は上記各成分のほか、必要により、
酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定剤、
酸化チタンや有機染料等の着色剤、およびカーボンブラ
ック、フェライト等の導電付与剤など他の成分を添加し
てもよい。
酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定剤、
酸化チタンや有機染料等の着色剤、およびカーボンブラ
ック、フェライト等の導電付与剤など他の成分を添加し
てもよい。
本発明の表面処理剤は(A)成分および(B)成分を
(C)成分の有機溶媒に溶解して製造されるが、(A)
成分および(B)成分中に必要量の有機溶媒を含む場合
は、さらに添加することなく、(A)、(B)成分を混
合するだけでよい。この場合(A)、(B)成分は有機
溶媒に対する溶解性が良く、広範囲の溶媒が使用可能で
ある。
(C)成分の有機溶媒に溶解して製造されるが、(A)
成分および(B)成分中に必要量の有機溶媒を含む場合
は、さらに添加することなく、(A)、(B)成分を混
合するだけでよい。この場合(A)、(B)成分は有機
溶媒に対する溶解性が良く、広範囲の溶媒が使用可能で
ある。
こうして得られる表面処理剤は変性ポリオレフィンの分
子量が小さいため、高固形分濃度に溶解できるとともに
作業性も良好であり、かつ微粒化しているため鮮映性も
良くなる。またスチレン/オレフィン系ブロック共重合
体を含むため、低分子量にもかかわらず、接着性は良好
である。
子量が小さいため、高固形分濃度に溶解できるとともに
作業性も良好であり、かつ微粒化しているため鮮映性も
良くなる。またスチレン/オレフィン系ブロック共重合
体を含むため、低分子量にもかかわらず、接着性は良好
である。
本発明の表面処理剤はポリオレフィンその他の材料から
なる成形品の表面に塗布し、その表面への塗料等の付着
性等を改善するのに用いられる。
なる成形品の表面に塗布し、その表面への塗料等の付着
性等を改善するのに用いられる。
本発明の表面処理剤が適用されるポリオレフィン成形品
は各種溶融成形法で成形可能であり、原料も種々のポリ
オレフィンを用いることができる。具体的には高圧法ポ
リエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテン、
ポリスチレンなどがあり、また共重合体としてエチレン
/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン共重合体、プ
ロピレン/ブテン共重合体等が例示され、これらの混合
物も用いることができる。
は各種溶融成形法で成形可能であり、原料も種々のポリ
オレフィンを用いることができる。具体的には高圧法ポ
リエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテン、
ポリスチレンなどがあり、また共重合体としてエチレン
/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン共重合体、プ
ロピレン/ブテン共重合体等が例示され、これらの混合
物も用いることができる。
これらのポリオレフィンに、タルク、亜鉛華、グラスフ
ァイバー、チタン白、硫酸マグネシウム等の無機充填
剤、顔料等が配合されている場合には塗料の付着性が特
に良い。
ァイバー、チタン白、硫酸マグネシウム等の無機充填
剤、顔料等が配合されている場合には塗料の付着性が特
に良い。
ポリオレフィンは安定剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収剤な
どの配合剤を含んでいても差しつかえない。好ましく使
用される安定剤は、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェノール、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)〕メタ
ン、メタオクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3,
5′−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフ
エノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6
−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−チオビ
ス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェ
ノール)ブタンなどのフェノール系安定剤、ジラウリル
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ートなどのイオウ系安定剤、トリデシルホスファイト、
トリノニルフェニルホスファイトなどのリン系安定剤な
どである。好ましく使用される紫外線吸収剤は、2−ヒ
ドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−エチル
ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、パラオクチルフェニルサリチレートなどである。ま
た好ましく使用される塩酸吸収剤はステアリン酸カルシ
ウムなどである。
どの配合剤を含んでいても差しつかえない。好ましく使
用される安定剤は、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェノール、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)〕メタ
ン、メタオクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3,
5′−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフ
エノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6
−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−チオビ
ス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェ
ノール)ブタンなどのフェノール系安定剤、ジラウリル
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ートなどのイオウ系安定剤、トリデシルホスファイト、
トリノニルフェニルホスファイトなどのリン系安定剤な
どである。好ましく使用される紫外線吸収剤は、2−ヒ
ドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−エチル
ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、パラオクチルフェニルサリチレートなどである。ま
た好ましく使用される塩酸吸収剤はステアリン酸カルシ
ウムなどである。
本発明の表面処理剤が適用できる成形品としては、上記
のようなポリオレフィンのほかに、ポリプロピレンと合
成ゴム等からなる成形品、ポリアミド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート等からなる自動車用バンパー等の成形品、さら
には鋼板や電着処理鋼板などの金属板などの任意のもの
がある。
のようなポリオレフィンのほかに、ポリプロピレンと合
成ゴム等からなる成形品、ポリアミド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート等からなる自動車用バンパー等の成形品、さら
には鋼板や電着処理鋼板などの金属板などの任意のもの
がある。
本発明の表面処理剤はポリウレタン樹脂、脂肪酸変性ポ
リエステル樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂等を主成分とする塗料、プライ
マー、接着剤などの表面に下塗りして、その表面への塗
料などの付着性を改善するとともに、鮮映性、低温衝撃
性などにも優れた塗膜等を形成するために使用される。
リエステル樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂等を主成分とする塗料、プライ
マー、接着剤などの表面に下塗りして、その表面への塗
料などの付着性を改善するとともに、鮮映性、低温衝撃
性などにも優れた塗膜等を形成するために使用される。
本発明の表面処理剤は成形品への噴霧塗布に好適であ
り、この場合スプレーガンで処理液を成形品表面に吹付
けられる。表面処理剤の温度は常温で十分その性能を発
揮することができる。処理後、成形物は自然乾燥、加熱
強制乾燥などの方法によって乾燥される。
り、この場合スプレーガンで処理液を成形品表面に吹付
けられる。表面処理剤の温度は常温で十分その性能を発
揮することができる。処理後、成形物は自然乾燥、加熱
強制乾燥などの方法によって乾燥される。
本発明の表面処理剤によって表面を処理した成形品は、
静電塗装、吹付塗装、はけ塗りなどの方法で、塗料が塗
布される。これら塗料は下塗りした後、上塗りする方法
で塗布してもよい。使用される塗料には特に限定されな
いが、特に塗料付着性の高い塗膜を必要とする場合に
は、溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗料、溶剤型熱硬化性
アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキッド樹脂、エポ
キシ樹脂塗料、ポリウレタン塗料、メラミン樹脂塗料な
どを用いることが好ましい。
静電塗装、吹付塗装、はけ塗りなどの方法で、塗料が塗
布される。これら塗料は下塗りした後、上塗りする方法
で塗布してもよい。使用される塗料には特に限定されな
いが、特に塗料付着性の高い塗膜を必要とする場合に
は、溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗料、溶剤型熱硬化性
アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキッド樹脂、エポ
キシ樹脂塗料、ポリウレタン塗料、メラミン樹脂塗料な
どを用いることが好ましい。
これらの塗料が塗布された成形品は、ニクロム線、赤外
線、高周波加熱などの通常の方法で、塗膜を硬化させる
が、硬化条件は成形品の性質、形状、塗料の性状などに
よって決められる。
線、高周波加熱などの通常の方法で、塗膜を硬化させる
が、硬化条件は成形品の性質、形状、塗料の性状などに
よって決められる。
本発明の表面処理剤による表面処理によって得られる成
形品の塗膜は平滑性が優れ、特に塗膜の耐久付着性が改
良されている。これらの効果は、表面処理剤を噴霧塗布
した場合であっても発揮される。
形品の塗膜は平滑性が優れ、特に塗膜の耐久付着性が改
良されている。これらの効果は、表面処理剤を噴霧塗布
した場合であっても発揮される。
本発明によれば、不飽和カルボン酸またはその誘導体で
変性された低粘度の変性ポリオレフィン、スチレン/オ
レフィン系ブロック共重合体および有機溶媒を含有する
ため、低粘度で微粒化できるとともに、十分な接着力を
保持し、これにより高固形分濃度でかつ作業性の良い表
面処理剤が得られ、その上に形成する塗膜等の鮮映性お
よび耐低温衝撃性なども良好となる。
変性された低粘度の変性ポリオレフィン、スチレン/オ
レフィン系ブロック共重合体および有機溶媒を含有する
ため、低粘度で微粒化できるとともに、十分な接着力を
保持し、これにより高固形分濃度でかつ作業性の良い表
面処理剤が得られ、その上に形成する塗膜等の鮮映性お
よび耐低温衝撃性なども良好となる。
以下、本発明の実施例について説明する。実施例中の評
価項目は下記方法に従って行った。
価項目は下記方法に従って行った。
ゴバン目剥離テスト JIS K−5400のゴバン目試験に準じてゴバン目を作成し
た後に、セロハンテープをゴバン目上にはり付けた後、
素速やく90度方向に引張って剥離させ、ゴバン目100個
の内何個が付着していたかで示す。
た後に、セロハンテープをゴバン目上にはり付けた後、
素速やく90度方向に引張って剥離させ、ゴバン目100個
の内何個が付着していたかで示す。
剥離強度 塗膜を1cm幅にカッター刃で基材に刃が届くまで切り、
端を剥離させたあと、その剥離した塗膜と基材とを引張
り試験器を用いて、50mm/minの速度で180度剥離テスト
を行い評価する。
端を剥離させたあと、その剥離した塗膜と基材とを引張
り試験器を用いて、50mm/minの速度で180度剥離テスト
を行い評価する。
耐水性 40℃の純水中に試験片を240時間浸漬した後に、ゴバン
目剥離テストを行った。
目剥離テストを行った。
耐ガソリン性 試験片を室温下でレギュラーガソリンに24時間浸漬した
後に、塗膜の変化を目視で観察し、ゴバン目剥離テスト
を行った。
後に、塗膜の変化を目視で観察し、ゴバン目剥離テスト
を行った。
耐折曲げ性 2mmの基材に塗布して作成した試験片を−30℃で塗布面
を外観にして10mmφの円柱にそって折曲げ、その状態を
目視で観察した。
を外観にして10mmφの円柱にそって折曲げ、その状態を
目視で観察した。
◎ 塗膜、表面処理剤に異常なし ○ 塗膜にクラック発生、表面処理剤は異常なし △ 塗膜、表面処理剤にクラック発生 × 基材にもクラック発生 鮮映性 東京光電(株)製の鮮明度光沢度計RGD−4型を用いて
評価した。
評価した。
実施例1 〔η〕が1.24dl/gのプロピレン/エチレン共重合体(プ
ロピレン含量60モル%)100重量部およびトルエン250重
量部を、撹拌装置のついた1.5のオートクレーブに仕
込み、撹拌下に、170℃まで昇温した。ついで無水マレ
イン酸10重量部およびジ−tert−ブチルペルオキシド25
重量部をそれぞれ3時間かけて分割添加した後に、さら
に170℃で1時間撹拌を行った。このようにして得たポ
リマーの〔η〕は0.58dl/gで、無水マレイン酸の含量は
2.8重量%であった。
ロピレン含量60モル%)100重量部およびトルエン250重
量部を、撹拌装置のついた1.5のオートクレーブに仕
込み、撹拌下に、170℃まで昇温した。ついで無水マレ
イン酸10重量部およびジ−tert−ブチルペルオキシド25
重量部をそれぞれ3時間かけて分割添加した後に、さら
に170℃で1時間撹拌を行った。このようにして得たポ
リマーの〔η〕は0.58dl/gで、無水マレイン酸の含量は
2.8重量%であった。
この溶液にスチレン/ブタジエン共重合体の水素添加物
であるクレイトンG−1652(シェル化学社製、商品名)
100重量部とトルエン1080重量部とを添加して撹拌下に
加熱溶解させ均一な表面処理剤溶液を得た。この溶液の
固形分濃度は15.8重量%であり、25℃でのフォードカッ
プ粘度は19.6秒であった。
であるクレイトンG−1652(シェル化学社製、商品名)
100重量部とトルエン1080重量部とを添加して撹拌下に
加熱溶解させ均一な表面処理剤溶液を得た。この溶液の
固形分濃度は15.8重量%であり、25℃でのフォードカッ
プ粘度は19.6秒であった。
この溶液を、表1に示す基材を表1に示す方法で洗浄し
た後に、スプレーガンを用いて乾燥時の膜厚で11μにな
るように塗布した後、上塗り塗料ソフレックス#5000
(日本油脂(株)製、商品名)を40μの厚さになるよう
に塗布し、室温で10分間放置後、100℃のオーブンで30
分間焼付けを行った。得られた塗膜の物性を表1に示
す。
た後に、スプレーガンを用いて乾燥時の膜厚で11μにな
るように塗布した後、上塗り塗料ソフレックス#5000
(日本油脂(株)製、商品名)を40μの厚さになるよう
に塗布し、室温で10分間放置後、100℃のオーブンで30
分間焼付けを行った。得られた塗膜の物性を表1に示
す。
比較例1 実施例1において変性ポリオレフィン〔A〕を用いない
以外は同様にして試験片を作製し、塗膜の物性を測定し
た。その結果を表1に示す。
以外は同様にして試験片を作製し、塗膜の物性を測定し
た。その結果を表1に示す。
実施例2〜10 実施例1において表1に記載した原料ポリマー、基材な
どを用いる以外は、同様にして試験片を作製した。塗膜
の物性を表1に示す。
どを用いる以外は、同様にして試験片を作製した。塗膜
の物性を表1に示す。
以上の結果より、本発明の表面処理剤による処理を行っ
た場合、優れた塗膜物性が得られることがわかる。
た場合、優れた塗膜物性が得られることがわかる。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)低分子量ポリオレフィンに不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体を0.05〜15重量%グラフト共
重合させた変性重合体であって、デカリン中135℃で測
定した極限粘度〔η〕が0.1〜1.0dl/gの変性ポリオレフ
ィン10〜90重量%、および (B)スチレン/ジオレフィン/スチレンブロック共重
合体およびその水素添加物から選ばれるスチレン/オレ
フィン系ブロック共重合体10〜90重量% からなる樹脂成分5重量%以上と、 (C)有機溶媒95重量%以下とを含有する表面処理剤。 - 【請求項2】低分子量ポリオレフィンはデカリン中135
℃で測定した極限粘度〔η〕が0.01〜3dl/gのα−オレ
フィンの単独重合体または共重合体である特許請求の範
囲第1項記載の表面処理剤。 - 【請求項3】スチレン/オレフィン系ブロック共重合体
はスチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、
スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体また
はそれらの水素添加物である特許請求の範囲第1項また
は第2項記載の表面処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62230738A JPH0725913B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 表面処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62230738A JPH0725913B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 表面処理剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6474235A JPS6474235A (en) | 1989-03-20 |
JPH0725913B2 true JPH0725913B2 (ja) | 1995-03-22 |
Family
ID=16912528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62230738A Expired - Lifetime JPH0725913B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 表面処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0725913B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10254962B4 (de) * | 2002-11-26 | 2006-04-06 | Kometra Kunststoff-Modifikatoren Und -Additiv Ag | Funktionalisierte hochmolekulare Styrol/Olefin-Blockcopolymere und Verfahren ihrer Herstellung sowie Verwendung |
CN112430404B (zh) * | 2020-12-04 | 2022-04-08 | 温州市海格阀门有限公司 | 止回阀铸件及其加工工艺 |
-
1987
- 1987-09-14 JP JP62230738A patent/JPH0725913B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6474235A (en) | 1989-03-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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