JPH042617A - 酸化物超電導薄膜およびその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導薄膜およびその製造方法

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JPH042617A
JPH042617A JP2101622A JP10162290A JPH042617A JP H042617 A JPH042617 A JP H042617A JP 2101622 A JP2101622 A JP 2101622A JP 10162290 A JP10162290 A JP 10162290A JP H042617 A JPH042617 A JP H042617A
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thin film
oxide
film
substrate
superconducting thin
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Hideaki Adachi
秀明 足立
Kumiko Nishikura
西倉 久美子
Hiroshi Ichikawa
洋 市川
Kentaro Setsune
瀬恒 謙太郎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、100X以上の高臨界温度が期待されるビス
マスを含む酸化物超電導体の薄膜とその製造方法に関す
るものである。
(従来の技術) 高温超電導体として、A15型2元系化合物として窒化
ニオブ(NbN)やゲルマニウムニオブ(Nb3Ge)
などが知られていたが、これらの材料の超電導転移温度
はたかだか23″にであった。一方、ペロブスカイト系
化合物は、さらに高い転移温度が期待され、Ba−La
−Cu−0系の高温超電導体が提案された[ J 、 
G 、 Bednorz and K 、 A 、Mu
ller。
ツアイトシュリフト・フユア・フイジーク(Zetsh
rift Fur Physik B)−Conden
sedMatter、シo1.64.189−193 
(1986) ]。
さらに、]B1−5r−Ca−Cu−○の材料が100
 ’に以上の転移温度を示すことも発見された[ H,
Maeda、 Y 、 Tanaka、 M、 Fuk
utomi and T 。
A 5ano 、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ア
プライド9フイジツクス(J apanese Jou
rnal ofAppliecl  Physics)
Vol、27.  L209−210  (1988)
コ。
この種の材料の超電導機構の詳細は明らかではないが、
転移温度が室温以上に高くなる可能性があり、高温超電
導体として従来の2元系化合物より。
より有望な特性が期待される。
さらに超電導体と絶縁物とを交互に積層することにより
、より高い超電導転移温度が従来から期待されていた[
:M、H,Cohen and D、H。
D ouglass、 J r、 rフィジカル・レビ
ュー・レターズ(Phys」cal Review L
etters)Vol、]9.118121 (196
7)]。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、 B1−5r−Ca−Cu−〇系の材料
は、現在の技術では主として焼結という過程でしか形成
できないため、セラミックの粉末あるいはブロックの形
状でしか得られない。一方、この種の材料を実用化する
場合、薄膜状に加工することが強く要望されているが、
従来の技術では、良好な超電導特性を有する薄膜作製は
難しいものであった。
すなわち、B1−5r−Ca−Cu−〇系には超電導転
移温度の異なるいくつかの相が存在することが知られて
いるが、特に転移温度が100 ’に以上の相を薄膜の
形態で達成するのは、非常に困難とされていた。
また、従来のこのBi系において良好な超電導特性を示
す薄膜を形成するためには少なくとも700℃以上の熱
処理あるいは形成時の加熱が必要であり、そのため高い
超電導転移温度が期待される絶縁膜との周期的な積層構
造を得ることは極めて困難と考えられ、またこの構造を
利用した集積化デバイスを構成することもたいへん困難
であるとされていた。
本発明の目的は、従来の欠点を解消し、Bl系超電導薄
膜と、BiとTaとを含む酸化物層状構造の絶縁体薄膜
とが、交互に積層された構造をとることによって、Bi
系超電導薄膜における超電導転移温度の上昇が実現され
る酸化物超電導薄膜およびその製造方法を提供するもの
である。
(課題を解決するための手段) 本発明の第1の発明の酸化物超電導薄膜は、主体成分が
少なくともビスマス(Bi)、銅(Cu)、およびアル
カリ土類(IIa族)を含む層状酸化物超電導薄膜と、
主体成分が少なくともBiとタンタル(Ta)を含む層
状酸化物薄膜が交互に積層された構造を持つものである
さらに第2の発明の酸化物超電導薄膜の製造方法は、基
体上に、少なくともBiを含む酸化物と少なくとも鋼お
よびアルカリ土類(IIa族)を含む酸化物とを周期的
に積層させて形成する酸化物薄膜と、少なくともBiを
含む酸化物と少なくともTaを含む酸化物を周期的に積
層させて形成する酸化物薄膜とを、さらに交互に積層さ
せて得るものである。
ここでアルカリ土類は、IIa族元素のうちの少なくと
も一種あるいは二種以上の元素を示す。
(作 用) 本発明の第1の発明においては、安定なり1202酸化
膜層またはこれを主体とした層によりともに覆われた結
晶構造となっているところの、Bl系超電導薄膜と、B
iとTaとを含む酸化物層状構造の絶縁体薄膜とが、交
互に積層された構造をとることによって、超電導膜と絶
縁膜との間での相互拡散の少ない積層が可能となり、そ
の結果Bi系超電導薄膜における超電導転移温度の上昇
が実現されたものである。
さらに第2の発明においては上記構造を達成するため、
少なくともBjを含む酸化物と、少なくとも銅およびア
ルカリ土類(IIa族)を含む酸化物あるいは少なくと
もTaを含む酸化物とを、周期的に積層させて分子レベ
ルの制御による薄膜の作製を行うことによって、再現性
良<Bi系超電導薄膜と絶縁膜との積層を得ることに成
功したものである。
(実施例) 本発明においてBi系超電導薄膜と絶縁膜との周期的な
積層構造を実現するため、Bl系超電導薄膜と種々の絶
縁膜との相互作用について検討した。
通常、Bi系超電導薄膜は600〜700℃に加熱した
基体上に蒸着して得る。蒸着後、そのままでも薄膜は超
電導特性を示すが、そののち850〜950℃の熱処理
を施し、超電導特性を向上させる。
しかしながら、基体温度が高いときに絶縁膜をBi系超
電導薄膜に続いて積層したり、絶縁膜を形成後熱処理を
行った場合、超電導膜と絶縁膜との間で、元素の相互拡
散が起こり超電導特性が大きく劣化することが判明した
。相互拡散を起こさないためには、超電導膜、絶縁膜の
結晶性が優れていること、超電導膜、絶縁膜間での格子
の整合性が優れていること、絶縁膜が850〜950℃
の熱処理に対して安定であることが不可欠と考えられる
種々の検討を行った結果、少なくともTaを含むBi酸
化物層状構造の薄膜が絶縁膜として適していることを見
いだした。この理由として、Taを含むBi層状酸化物
は、B1□021!i!化物層がTaおよびW!素等の
元素からなる構造体を挟み込んだ層状ペロブスカイトを
示すことが知られており、このBi2O2層は同種の結
晶構造の物質の界面に対して高温の熱処理においても非
常に安定であり。
またBl系超電導体とB1−Ta系酸化物との格子の整
合性がきわめて優れていることが考えられる。
さらに、Bi系超電導薄膜とB1−Ta系酸化物薄膜を
周期的に積層したとき、Bi系超電導薄膜本来の超電導
転移温度が上昇することを見いだした。
第1の発明の内容をさらに深く理解するために、第1図
を用い具体的な実施例を示す。
(実施例1) 第1図は、本実施例で用いた二元マグネトロンスパッタ
装置内部の概略図であり、11はB i−S r−Ca
−Cu−0ターゲツト、12はB1−Ta−〇ターゲッ
ト、13はシャッター、14はアパーチャー、15はM
gO基体、16は基体加熱用ヒーターを示す。焼結体を
プレス成形加工して作製した2個のターゲット11.1
2を用い、第1図に示すように配置させた。すなわち、
MgO(100)基体15に焦点を結ぶように各ターゲ
ットが約30°傾いて設置されている。
ターゲットの前方には回転するシャッター13があり、
その中にはアパーチャー14の回転をパルスモータ−で
制御することにより、B i−S r−Ca−Cu○→
B1−Ta−0→B1−5r−Ca−Cu−○−+B1
−Ta0−4Bi−8r−Ca−Cu−0のサイクルで
スパッタ蒸着を行うことができる。B1−5r−Ca−
Cu−0膜、B1−Ta−0膜の積層の様子を概念的に
第2図に示す。第2図において、21はB1−5r−C
a−Cu−0膜、22はB1−Ta−○膜を示す。ター
ゲット11.12への入力電力、B1−8r−Ca−C
u−0およびB1−Ta−〇のスパッタ時間を制御する
ことにより、基体15上に蒸着するB1−8r−Ca−
Cu−〇膜21、B1−Ta−○膜22の膜厚を変える
ことができる。基体15をヒーター16で約700℃に
加熱し、アルゴン・酸素(1:1)混合雰囲気0.5P
aのガス中の各ターゲットのスパッタリングを行なった
。薄膜作製後は酸素雰囲気中において、850℃の熱処
理を5時間前した。
本実施例では、各ターゲットのスパッタ電力を、B1−
8r−Ca−Cu−○: 150w、 B1−Ta−0
: 100wとし、ターゲット11.12のスパッタ時
間を制御した。B1−8r−Ca−Cu−〇膜21の元
素の組成比率がBi: Sr: Ca: Cu=2 :
 2 : 2 : 3、B i−T a−O膜22の元
素の組成比率がBi: Ta=4 : 3になるよう、
ターゲット11.12の元素の組成比率を瀾整した。B
1−8r−Ca−Cu−0膜21をB1−Ta−0膜2
2と積層せずに基体15上に形成した場合、すなわちB
1−5r−Ca−Cu−○膜21そのものの特性は、1
15 ’にで超電導転移を起こし、97 ’にで抵抗値
がゼロになるものであった。
さらに結晶性を維持したまま、薄くできる膜厚の限界は
B1−Ta−0膜22については約200人であった。
絶縁膜はできるだけ薄い方が好ましいので、膜厚200
人のB1−Ta−0膜22に対して、B i−S r−
Ca−Cu−0膜21の膜厚を変え第2図に示すような
(Bi−5r−Ca−Cu−0膜+B1−Ta−0膜)
の積層構造を20周期作製した。B1−5r−Ca−C
u−○膜21の膜厚が100人においてはゼロ抵抗温度
が約30′にとB1−3r−Ca−Cu−〇膜21の特
性が劣化することがわかった。この理由として、B1−
8r−Ca−Cu−○膜21とB1−Ta−○膜22と
の間で元素の相互拡散による膜21.22の結晶性の破
壊が考えられる。さらに特性500人においては、B1
−Ta−○膜22との周期的な積層なしに基体15上に
つけたときのB1−8r−Ca−Cu−〇膜21本来の
超電導特性とほとんど同じであり、絶縁膜B1−Ta−
○膜22との積層効果は確認されなかった。しかし、特
性300人において、超電導転移温度、ゼロ抵抗温度が
ともに数玉上昇することを見いだした。この結果の詳細
な理由については未だ不明であるが、B1−5r−Ca
−Cu−〇膜2]とB1−Ta−○膜22との積層界面
での元素の相互拡散の影響が少なく、かつ薄いBj−T
a−O膜22を介して複数のB1−5r−Ca−Cu−
0膜21を積層することによりB i−S r−Ca−
Cu−○膜2】において超電導機構になんらかの変化が
引き起こされたことが考えられる。
なお、超電導転移温度が上昇する効果は、B15r−C
a−Cu−〇膜21の膜厚が200〜400人の範囲で
特に有効であることを、本発明者らは確認した。
なお、ターゲット11、もしくは12に鉛(pb)を添
加してスパッタしたとき、基体15の温度が上記実施例
よりも約100℃低くても、上記実施例と同等な結果が
得られることを見いだした。
なお、B1−Ta−0膜22の代わりに、B i−T 
a−Nb−○、 B1−Ta−Ti−〇、 B1−Ta
−Ca−○、B1−Ta−8r−○+ B1−Ta−B
a−0,B1−Ta−Na−○。
B1−Ta−に−○膜を用いたときも第1の発明が有効
であることを確認した。
さらに、Biの酸化物と、Sr、Ca、Cuの酸化物を
異なる蒸発源から真空中で別々に蒸発させ、基体上にB
1−0−)Sr−Cu−○−+Ca−Cu−C)+5r
Cu−○→Bi−○の順に周期的に積層させた場合、さ
らにB1の酸化物と、Taの酸化物を異なる蒸発源から
真空中で別々に蒸発させ、B1−0−+Ta−0→Bi
−○の順に周期的に積層させた場合、(実施例1)に示
した積層構造作製方法より極めて制御性良く、安定した
膜質の、しかも膜表面が極めて平坦なり1−5r−Ca
−Cu−○超電導薄膜およびB1−Ta−○絶縁膜が得
られることを見いだした。
さらに、Bi−〇、5r−Cu−○、Ca−Cu−〇。
Ta−〇を別々の蒸発源から蒸発させ、B i−S r
Ca−Cu−0超電導薄膜とB1−Ta−0%縁膜を周
期的に積層したとき、極めて制御性良<m(Bi−5r
−Ca−Cu−0) ・n(Bi−Ta−0)の周期構
造を持つ薄膜を形成できることを見いだした。ここでm
nは正の整数を示す。さらに、このm(Bj−5rCa
−Cu−〇) ・n (Bi−Ta−〇)薄膜は、(実
施例1)に示したB1−5r−Ca−Cu−〇を同時に
蒸着して得る超電導薄膜と、B1−Ta−〇を同時に蒸
着して得る酸化物絶縁膜とを周期的に積層して得た薄膜
に比べて、はるかに結晶性が優れ、超電導転移温度。
臨界電流密度等の特性に勝っていることも併せて見いだ
した。上記の方法で作製したB1−3r−Ca−Cu−
0超電導薄膜とB i−T a−0絶縁膜ともに薄膜表
面が極めて平坦であることを見いだした。
これらのことは第3図に示す積層の概念図を用いて説明
することができる。すなわち、それぞれ層状構造を構成
する異なる元素を別々に順次積層していくことにより、
基体表面に対し平行な面内だけで積層された蒸着元素が
動くだけで、基体表面に対し垂直方向への元素の移動が
ないことによるものと考えられる。さらに、BiとTa
を含む酸化物層状ペロブスカイト構造の結晶のa軸の長
さは、B i−S r−Ca−Cu−○のそれとほぼ等
しく、連続的にエピタキシャル成長が可能であることに
よるものと考えられる。
さらに意外にも、良好な超電導特性を得るに必要な基体
の温度、熱処理温度も、従来より低いことを見いだした
B1−0.5r−Cu−○、Ca −Cu−○、Ta−
0を周期的に積層させる方法としては、いくつか考えら
れる。一般に、MBE装置あるいは多元のEB蒸着装置
で蒸発源の前を開閉シャッターで制御したり、気相成長
法で作製する際にガスの種類を切り替えたりすることに
より、周期的積層を達成することができる。しかしこの
種の非常に薄く層の積層には従来スパッタリング蒸着は
不向きとされていた。この理由は、成膜中のガス圧の高
さに起因する不純物の混入およびエネルギーの高い粒子
によるダメージと考えられている。しかし、このBi系
酸化物超電導体に対してスパッタリングにより異なる薄
い層の積層を行ったところ、意外にも良好な積層膜作製
が可能なことを発見した。スパッタ中の高い酸素ガス圧
およびスパッタ放電が、Bi系の100 ”K以上の臨
界温度を持つ相の形成、およびB1−Ta−0絶縁膜の
形成に都合がよいためではなかろうかと考えられる。
スパッタ蒸着で異なる物質を積層させる方法としては、
組成分布を設けた個のスパッタリングターゲットの放電
位置を周期的に制御するという方法があるが、組成の異
なる複数個のターゲットのスパッタリングという方法を
用いると比較的簡単に達成することができる。この場合
、複数個のターゲットの各々のスパッタ量を周期的に制
御したり、あるいはターゲットの前にシャッターを設け
て周期的に開閉したりして、周期的積層膜を作製するこ
とができる。また基板を周期的に運動させて各々ターゲ
ットの上を移動させる方法でも作製が可能である。レー
ザースパッタあるいはイオンビームスパッタを用いた場
合には、複数個のターゲットを周期運動させてビームの
照射するターゲットを周期的に変えれば、周期的積層膜
が実現される。このような複数個のターゲットを用いた
スパッタリングにより比較的簡単にBi系酸化物の周期
的積層が作製可能となる。
以下筒2の発明の内容をさらに深く理解するために、具
体的な実施例を示す。
(実施例2) 第4図に本実施例で用いた4元マグネトロンスパッタ装
置の概略図を示す。第4図において、41はB1ターゲ
ット、42は5rCu合金ターゲット、43はCaCu
合金ターゲット、44はTaターゲット、45はシャッ
ター、46はスリット、47はMgO基体、48は基体
加熱用ヒーターを示す。計4個のターゲット41.42
.43.44は第4図に示すように配置させた。すなわ
ち、MgO(100)基体47に焦点を結ぶように各タ
ーゲットが約30°傾いて設置されている。ターゲット
の前方には回転するシャッター45があり、パルスモー
タで駆動することによりその中に設けられたスリット4
6の回転が制御され、各ターゲットのサイクルおよびス
パッタ時間を設定することができる。基体47のヒータ
ー48で約600℃に加熱し、アルゴン・酸素(5: 
1)混合雰囲気3Paのガス中で各ターゲットのスパッ
タリングを行った。各ターゲットのスパッタ電流を、B
i:30mA 、 5rCu : 80mA 、 Ca
Cu : 300mA 、 Ta :400mAにして
実験を行った。Bi→5rCu→CaCu4Biのサイ
クルでスパッタし、B i−S r−Ca−Cu−0膜
の元素の組成比率がBi: Sr: Ca:Cu=2:
2:2:3となるように各ターゲットのスパッタ時間を
調整し、上記サイクルを20周期行った結果、100″
に以上の臨界温度を持つ相を作製することができた。こ
のままの状態でもこのB1−5r−Ca−Cu−0薄膜
は100玉以上の超電導転移を示したが、さらに酸素中
で650℃、1時間の熱処理を行うと非常に再現性がよ
くなり、超電導転移温度は120”K、抵抗値がゼロに
なる温度は100χになった。超電導転移温度が100
″Kを超す相は金属元素がB i−S r−Cu−Ca
−Cu−Ca−Cu−8r−B iの順序で並んだ酸化
物の層から成り立っているとも言われており、本発明の
製造方法がこの構造を作るのに非常に役立っているので
はないかと考えられる。また、同様にB1−Ta−B1
のサイクルでB1−Ta−○膜の元素の組成がBi:T
a=4:3となるように各ターゲットのスパッタ時間を
調整し、上記サイクルを4サイクルまで少なくして、B
1−Ta−○膜の膜厚を薄くしても、極めて結晶性に優
れたB1−Ta−0膜が得られた。
さらに本発明者らはm X (B i−+ S rCu
−+ CaCu→5rCu−+ Bi)−+ n X 
(Bi−+Ta−+ Bi)のサイクルで各ターゲット
をスパッタし、m(Bi−3r−Ca−Cu−○) ・
n (Bi−Ta−〇)薄膜を基体47上に作製した。
ここでm、nは正の整数を示す。n=4のとき、mを変
化させて周期的に積層して得た膜の超電導特性を調べた
。m = 6のとき、最も高い超電導0温度およびゼロ
抵抗温度が得られた。ゼ口抵抗温度はB1−5r−Ca
−Cu−○膜本来のそれらの値よりも数X高いものであ
った。この結果の詳細な理由については未だ不明である
が、本実施例に示した方法でB1−5r−Ca−Cu−
0膜とB1−Ta−○膜とを周期的に積層することによ
って、B1−3r−Ca−Cu−0膜とB1−Ta−○
膜が互いにBi2O2層を介してエピタキシャル成長し
ていることにより積層界面での元素の相互拡散の影響が
なく、かつ結晶性に優れた薄いB1−Ta−〇膜を介し
て同じく結晶性に優れたB1−5r−Ca−Cu−○膜
を積層することによりB i−S r−Ca−Cu−0
膜において超電導機構になんらかの変化が引き起こされ
たことが考えられる。
なお、超電導転移温度が上昇する効果は、Bi→S r
 Cu −+ Ca Cu −+ B iのサイクルが
4〜]0の範囲で有効であることが確認された。
なお、ターゲット41、もしくは44に鉛(Pb)を添
加してスパッタしたとき、基体47の温度が上記実施例
よりも約100℃低くても、上記実施例と同等な結果が
得られることを見いだした。
なお、B1−Ta−○膜22の代わりに、Bj−Ta−
Nb−0,B1−Ta−Ti−0,B1−Ta−Ca−
○、B1−Ta−5r−〇、  B1−Ta−Ba−〇
、  B1−Ta−Na−○。
Bj−Ta−に−○膜を用いたときも第2の発明が有効
であることを確認した。
(発明の効果) 第1の発明の酸化物超電導薄膜は、Bi系酸化物超電導
薄膜の超電導転移温度を上昇させる構造を提供するもの
であり、第2の発明の酸化物超電導薄膜の製造方法は第
1の発明をより効果的に実現し、デバイス等の応用には
必須の低温でのプロセスを確立したものであり、本発明
の工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明の一実施例における薄膜の製造装置
の概略図、第2図は第1の発明の構造概念図、第3図は
第2の発明の構造概念図、第4図は第2の発明の一実施
例における薄膜の製造装置の概 略図である。 11、12.41.42.43.44・・・スパッタリ
ングターゲット、 13.45  ・・シャッター14
・・・アパーチャー、46・ スリット、15、47・
・・Mg○基体、16.48   ヒーター、21− 
 B1−5r−Ca−Cu−0膜、22− B1−Ta
−0膜。 第1図 特許出願人 松下電器産業株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)主体成分が少なくともビスマス(Bi)、銅(C
    u)、およびアルカリ土類(IIa族)を含む層状酸化物
    超電導薄膜と、主体成分が少なくともBiとタンタル(
    Ta)を含む層状酸化物薄膜が交互に積層された構造を
    持つことを特徴とする酸化物超電導薄膜。 ここでアルカリ土類は、IIa族元素のうち少なくとも一
    種あるいは二種以上の元素を示す。
  2. (2)基体上に、少なくともBiを含む酸化物と少なく
    とも銅およびアルカリ土類(IIa族)を含む酸化物とを
    周期的に積層させて形成する酸化物薄膜と、少なくとも
    Biを含む酸化物と少なくともTaを含む酸化物を周期
    的に積層させて形成する酸化物薄膜とを、交互に積層さ
    せて得ることを特徴とする酸化物超電導薄膜の製造方法
    。 ここでアルカリ土類は、IIa族元素のうちの少なくとも
    一種あるいは二種以上の元素を示す。
  3. (3)積層物質の蒸発を少なくとも二種以上の蒸発源で
    行うことを特徴とする請求項(2)記載の酸化物超電導
    薄膜の製造方法。
  4. (4)積層物質の蒸発をスパッタリングで行うことを特
    徴とする請求項(2)記載の酸化物超電導薄膜の製造方
    法。
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