JPH042548Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はカラー受像管の背面上に消磁コイルを
張架して取付ける際に使用する合成樹脂製の取付
具に関する。

(ロ) 従来の技術 第１図に示すようにカラー受像管１の背面に消
磁コイル２を張架して取付ける場合、従来は、実
公昭57−1496号公報に示される第２図の如き合成
樹脂製の取付具３を使用している。即ち、この従
来の取付具３は、一端に消磁コイル２を係止する
ためのＵ字状の係止部３ａが設けられ、他端に受
像管１の四隅に取付けられた平板状フランジ４が
挿通される円弧状の切欠３ｂが形成され、中央部
はヒンジ状３ｃになつている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 さて上記従来の取付具では、円弧状切欠３ｂに
よつてフランジ４に取付けるようにしているの
で、受像管のサイズ毎にフランジ４の寸法が異な
つている場合には、その各フランジの大きさに応
じた取付具を用意しなければならず不経済であ
り、また、フランジ４に取付けられた状態では取
付具３は左、右に動けないため、消磁コイル２の
張力を調整しにくいものであつた。また、係止部
３ａも単にＵ字状のものであるため、消磁コイル
２が脱れやすいと言う欠点もあつた。

そこで、本考案は、このような従来例の欠点を
解消し、寸法の異なる種々の平板状フランジを有
するカラー受像管に使用でき、しかも、消磁コイ
ルを簡単且つ強固に取付けることができる消磁コ
イル取付具を提供しようとしている。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案の取付具は、一端に互いに対向する一対
の爪片からなる係止部を有し、他端には細径部で
連設されたＴ字状部を備える構造となつている。

(ホ) 作用 斯る構造の取付具に依れば、Ｔ字状部をその根
元で細径部と平行になるよう折り曲げて受像管の
フランジに形成された透孔に挿入することによつ
て上記フランジに取付けられ、この状態で前記係
止部によつて消磁コイルを係止せしめて受像管背
面上に張架する。

(ヘ) 実施例 第１図は本考案の取付具を使用して消磁コイル
を取付けた実施例の要部を示しており、同図イが
斜視図で同図ロが縦方向の断面図である。この図
に於いて、５が本考案の取付具であり、この取付
具は樹脂成型によつて幅広の一端側には互いに対
向する一対の爪片５ａ，５ｂからなる係止部５ｃ
が、また、他端側には細径部５ｄで連設されたＴ
字状部５ｅがそれぞれ一体に設けられている。

したがつて、この取付具５を使用して消磁コイ
ル２をカラー受像管１に取付けるには、先ず、Ｔ
字状部５ｅをその根元で細径部５ｄと平行になる
ように折り曲げ、上記受像管１の四隅の平板状フ
ランジ４に予め形成された透孔４ａに嵌め込む。
その際、上記フランジ４にはテレビ受像機キヤビ
ネツトへの取付け用ネジ穴４ｂの両側に、前記透
孔４ａが１個づつ設けられているので、その各フ
ランジ４に取付具５が２個づ取付けられる。

次にこのようにして、上記フランジ４に取付け
た８個の取付具５の各係止部５ｃ内に、その一対
の爪片５ａ，５ｂの弾性力に抗して消磁コイル２
を押し込んで第２図の場合と同様に張架するので
ある。その際、第１図に示されるように、フラン
ジ４の透孔４ａは取付具５の細径部５ｄよりも若
干径大にしてあるので、取付具５はフランジ４に
取付けられた状態で、揺動自在になつており、こ
のため消磁コイル２の係止部５ｃへの挿入が簡単
にできる。しかも、消磁コイル２を張架した状態
で、取付具５を矢印方向に若干移動させることに
より、消磁コイル２の張力を調整することもでき
る。

(ト) 考案の効果 本考案の消磁コイル取付具は、受像管の四隅に
設けられた平板状フランジに予め透孔さえ設けて
おけば、どのような大きさのフランジに対しても
共通使用できるので、取付具製作用金型費を削減
でき経済的である。また、消磁コイルを一対の爪
片からなる係止部で係止するようにしているの
で、消磁コイルを強固に保持でき、しかも、取付
具を上記フランジに対して揺動自在に取付けてい
るので、消磁コイルを取付具に係止させる際の作
業性がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の取付具を使用した実施例を示
し、同図イが要部の斜視図で同図ロがその縦方向
の断面図である。第２図は一般的な消磁コイル取
付装置を示す受像管裏面図であり、第３図イ，ロ
はこの装置に使用する従来の取付具を示す斜視図
と断面図である。 ５……消磁コイル取付具、５ｃ……係止部、５
ｄ……細径部、５ｅ……Ｔ字状部、４……平板状
フランジ、４ａ……透孔、２……消磁コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 消磁コイルをカラー受像管の背面上に張架して
   取付けるための合成樹脂製の取付具であつて、一
   端に互いに対向する一対の爪片からなる係止部を
   有し、他端に細径部によつて連設されたＴ字状部
   が設けられ、このＴ字状部が前記受像管の四隅に
   設けられた平板状フランジに形成した透孔に差し
   込んで揺動自在に取付けられるように構成された
   消磁コイル取付具。