JPH04253736A - 新規なスチレン系樹脂シート - Google Patents

新規なスチレン系樹脂シート

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JPH04253736A
JPH04253736A JP992591A JP992591A JPH04253736A JP H04253736 A JPH04253736 A JP H04253736A JP 992591 A JP992591 A JP 992591A JP 992591 A JP992591 A JP 992591A JP H04253736 A JPH04253736 A JP H04253736A
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JP
Japan
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weight
polymer
styrenic
styrene
parts
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Withdrawn
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JP992591A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Sho
正 和彦
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空成形、圧空成形時の
成形サイクルを短縮させると共に強靱性を高めて成形品
のトリミング時の抜き割れ防止、成形品の強度向上を付
与した透明性の優れた二軸延伸スチレン系樹脂シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリスチレンシートは腰の強さ、
透明性、成形性に優れている等の理由で食品収納用の軽
量容器、文具、雑貨等の包装材として多用されている。 ポリスチレンシートは真空成形、圧空成形機により各種
軽量容器に熱成形されるが、熱成形する際の成形サイク
ルの短縮は生産性を向上させるので成形サイクルの短縮
できるスチレン系樹脂シートが要望されている。
【0003】成形サイクルを短縮させる為に、内部可塑
剤を添加したポリスチレンシート等が試みられているが
、大きな改善効果は認められない。内部可塑剤を添加す
ることにより、ポリスチレンシートの強度が低下すると
いう欠点があった。ポリスチレンは本質的に脆い樹脂で
あることからポリスチレンシートではこの欠点を補うた
めに、従来から二つの方法が用いられてきた。
【0004】第一の方法は、ポリスチレンにゴム状弾性
体、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を
ブレンドしたスチレン系樹脂を用いてシートを成形する
方法である。このスチレン系樹脂シートの強度は、ゴム
状弾性体含有量の増加と共に高くなるが、透明性も悪く
なるという欠点を有している。第二の方法は、スチレン
系樹脂シートを一軸又は二軸方向に配向をかけることに
より強度向上を計る方法である。この方法も強度向上に
は限界があり、これを補うためにゴム状弾性体をブレン
ドしたスチレン系樹脂を用いている。しかし、この方法
も第一の方法と同じ欠点を有している。
【0005】又、従来のスチレン系樹脂では、ポリスチ
レンが有している高い耐熱性のため、成形サイクル短縮
の改善はほとんどなされておらず、強度、透明性、成形
サイクルのバランスは市場で要求されているレベルに達
していない状況である。食品収納容器、雑貨類包装材と
して、硬質塩化ビニルシート(PVCシート)が多用さ
れている。最近の環境問題から、PVCシートに代わる
シートが求められている。現在PVCシート代替えシー
トとしては、ポリプロピレンシート、アモルファスポリ
エステルシート、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体シート等が検討されているが、成形性、強度、透明性
、コストのバランスを満足するものがないのが現状であ
る。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明者らはかかる現状を
鑑み、スチレン系単量体とアクリル酸エステル(メタク
リル酸エステル)単量体、及びメチルメタアクリレート
からなるスチレン系重合体(I)とブタジエン共重合体
に芳香族ビニル化合物とメタクリル酸メチルからなる共
重合体をグラフト重合したグラフト重合体(II)から
なるスチレン系樹脂より、真空成形、圧空成形時の成形
サイクルを短縮させると共に強靱性を高めた透明性の優
れたスチレン系樹脂シートを開発すべく鋭意検討し本発
明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、下記一般式(A);
【0008】
【化4】
【0009】下記一般式(B);
【0010】
【化5】
【0011】下記一般式(C);
【0012】
【化6】
【0013】で示される構成単位からなり、構成単位(
A),(B),(C)の割合が (A):20〜70          重量%(B)
:0.5〜20        重量%(C):29.
5〜79.5  重量%(但し、(A)+(B)+(C
)=100重量%)の範囲にあるスチレン系重合体(I
)と、ポリブタジエン又はブタジエン単位60重量%以
上を含むブタジエン共重合体から成るゴムに、芳香族ビ
ニル化合物単位10〜90重量%とメタクリル酸メチル
単位90〜10重量%から成る共重合体をグラフト重合
したグラフト重合体(II)から成り、スチレン系重合
体(I)とグラフト重合体(II)の重量比が99.5
:0.5〜40:60であって、スチレン系重合体(I
)とグラフト重合体(II) の屈折率の差が0.01
以内であることを特徴とする強度、透明性に優れた新規
なスチレン系樹脂シートを提供するものである。
【0014】以下本発明を詳細に説明する。構成単位(
B)の量は0.5〜20重量%の範囲である。より好ま
しくは2〜15重量%の範囲である。20重量%を越え
る場合は耐熱性が低くなる結果、シート成形品の実用範
囲が非常に狭くなり、又、0.5重量%未満の場合は、
成形サイクルの短縮効果が小さく、強度の優れたシート
成形品が得られない。構成単位(B)の領域が前述の理
由から0.5〜20重量%の範囲に設定される為、スチ
レン系重合体の屈折率を構成単位(A),(C)で制御
する為には、構成単位(A)は20〜70重量%、構成
単位(C)は29.5〜79.5mol%の範囲に設定
する必要がある。
【0015】本発明のスチレン系重合体の重合度は特に
限定されるものではないが、成形品の形状、使用目的等
を考慮して、25℃における10重量%トルエン溶液の
粘度で20センチポイズ〜80センチポイズの領域で、
より好ましくは25センチポイズ〜70センチポイズの
領域で設定される。10重量%トルエン溶液の粘度が2
0センチポイズ未満であると、強度の優れたスチレン系
樹脂シートが得られにくく、又、80センチポイズを越
える場合には、スチレン系樹脂の押出加工性が極端に低
下し実用的ではない。
【0016】本発明に於いて、構成単位(A)としては
、例えば次に示す構造のものが挙げられる。
【0017】
【化7】
【0018】本発明に於いて、構成単位(B)としては
、例えば次に示す構造のものが挙げられる。
【0019】
【化8】
【0020】本発明に於いては、グラフト重合体のゴム
成分としては、通常ポリブタジエンが用いられるが、ゴ
ム成分の屈折率を変える必要のある場合は、ブタジエン
を主体として、他の単量体をブロック又はランダム的に
共重合させたものが用いられる。この時、スチレン系樹
脂の耐衝撃性を高める為、ブタジエン単位が60重量%
以上であることが必要である。60重量%未満の場合は
耐衝撃性の向上効果が小さくなり好ましくない。該ゴム
成分にグラフト共重合する単量体は芳香族ビニル化合物
とメタクリル酸メチルであり、芳香族ビニル化合物単位
の含有量は10〜90重量%、好ましくは10〜60重
量%の範囲であり、一方メタクリル酸メチルの含有量は
90〜10重量%、好ましくは90〜40重量%である
【0021】芳香族ビニル化合物としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が用
いられるが、この中でもスチレンが特に好適である。本
発明のグラフト重合体を得る方法としては、例えば特開
昭63−230759号公報記載の乳化重合方法等を用
いることができる。得られたグラフト重合体のグラフト
率(グラフト部/ゴム部  重量比×100%)として
は30〜100%の範囲が適当である。
【0022】本発明のスチレン系樹脂シートを得るため
のスチレン系重合体を製造するにはスチレン系重合体の
製造で公知の方法、例えば、塊状重合法、溶液重合法が
用いられる。また、この時、スチレン系重合体の製造で
常用されている重合開始剤を用いることも可能である。 また、共重合体の製法で多用されている完全混合型反応
機を用いて組成均一なスチレン系樹脂でも、あるいは、
管型反応機、あるいは完全混合型反応機と管型反応機の
組み合わせの重合装置を用いて組成不均一なスチレン系
重合体でもよい。但し、使用範囲を大きく制約するよう
な不透明性、あるいは押出、成形等で相分離を起こすよ
うな組成不均一なスチレン系重合体は好ましくない。こ
の時は、やはりスチレン系重合体の製造で常用されてい
る原材料を追添加する方法等を用いて使用可能な透明性
を維持し、相分離を起こさない程度の組成不均一さに制
御することが必要である。
【0023】本発明の基材であるスチレン系重合体を得
るために用いられるスチレン系単量体としては、スチレ
ンが好適に用いられる。アクリル酸エステル(メタクリ
ル酸エステル)単量体としては、ブチルアクリレート、
ブチルメタクリレート等が使用出来る。これら単量体単
独、又は混合して使用することも出来る。本発明の基材
であるスチレン系樹脂はスチレン系重合体(I)とグラ
フト重合体(II) をブレンドすることにより得られ
る。
【0024】スチレン系重合体(I)とグラフト重合体
(II) の重量比は99.5:0.5〜40:60の
範囲である。より好ましくは99:1〜50:50であ
る。スチレン系重合体(I)の重量比が99.5重量%
を越える場合は、グラフト重合体による強度補強効果が
小さく好ましくない。又、40重量%未満の場合は、強
度向上効果が小さくなる。又、グラフト重合体が高価で
あることからスチレン系樹脂シートのコストが高くなり
好ましくない。
【0025】一軸方向、又は二軸方向に延伸したスチレ
ン系樹脂シートとして用いる場合はスチレン系重合体(
I)とグラフト重合体(II)の重量比は99.5:0
.5〜70:30の範囲で、より好ましくは99:1〜
75:25の範囲が好適に用いられる。又、延伸しない
スチレン系樹脂シートとして用いる場合はスチレン系重
合体(I)とグラフト重合体(II)の重量比は90:
10〜40:60の範囲で、より好ましくは85:15
〜50:50の範囲が好適に用いられる。
【0026】スチレン系重合体(I)とグラフト重合体
(II)の屈折率の差は0.01以内、より好ましくは
0.008以内である。屈折率の差が0.01を越える
とスチレン系樹脂シートの透明性が損なわれるので好ま
しくない。スチレン系重合体(I)とグラフト重合体(
II) を混合する方法は公知の方法、例えば、押出機
、カレンダーロール、バンバリーミキサー等による混合
、又は、二つの重合体を押出機に供給し、スチレン系樹
脂シートを得る段階で溶融混練する等の方法が用いられ
る。
【0027】本発明に関わるスチレン系樹脂シートを作
成するには、従来から多用されている一般的な方法、た
とえば押出機で溶融した後、Tダイから押し出す等の方
法が用いられる。シートの厚みは特に限定されるもので
はないが0.1〜30mmの範囲のものが好適に用いら
れる。延伸したスチレン系樹脂シートを作成するには、
押出機によってスチレン系樹脂シートを作成した後、一
般に知られたテンター方式、インフレーション方式等を
採用して延伸し、延伸倍率は2〜5倍にするのが好まし
い。延伸されたスチレン系樹脂シートはASTM  D
−1504に準拠して測定した配向緩和応力が1〜15
Kg/cm2 、より好ましくは2〜10Kg/cm2
 の範囲となる様に延伸されているものが好ましい。配
向緩和応力が上記範囲を越えると一般の成形機では成形
が困難になり、型再現性の悪い成形品しか得られない。 又、上記範囲未満ではシートの強度が弱くトリミング時
の現象が生じ好ましくない。
【0028】本発明に係わるスチレン系樹脂シートは成
形性が良好で、真空成形、又は熱板圧空成形(接触加熱
圧空成形)もしくは間接加熱圧空成形等従来から用いら
れている成形方法により、軽量容器、蓋等を成形する際
に成形サイクルを短縮することが出来る。本発明のスチ
レン系樹脂シートはシートの強度が強く、トリミング時
に成形品の抜き割れが生じない。又、成形品の強度が向
上しているため、従来の成形品より厚みを薄くすること
も可能である。構成単位(B)の量を増やすことにより
、スチレン系樹脂シートのガラス転移温度が低下するの
で、硬質塩ビシートと同等の成形条件で成形することも
可能である。
【0029】スチレン系樹脂シートを得るに当たり、可
塑剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤等を混合使用し
てもよい。又、得られたスチレン系樹脂シート表面又は
シート成形品の表面に帯電防止剤、シリコーン、抗菌剤
等を塗布してもよい。本発明で意図するスチレン系樹脂
シートの機能を損なわない範囲で、本発明で使用する特
定のスチレン系樹脂に他のスチレン系樹脂を混合して使
用することも可能である。
【0030】なお、本発明では重合度の尺度である10
重量%トルエン溶液の粘度はオストワルドキャノンフェ
ンスケ粘度管50を用いて25℃の恒温槽で測定する。   構成単位(A)、(B)、(C)の重量%は以下の
方法で測定する。スチレン系樹脂シートをメチルエチル
ケトンに溶解後、メタノールを加え、遠心分離機で20
,000rpmで30秒間処理した後、沈殿物(グラフ
ト重合体(II)と上澄液(スチレン系重合体(I))
を分離し、上澄液に多量のメタノールを加えスチレン系
重合体を析出させる。このスチレン系重合体を200℃
、5mmHgの減圧下で30分乾燥する。このように前
処理されたスチレン系樹脂を用いて、日本分光(株)J
NM−GX270  FT−NMRを用いて 1Hを以
下に記す条件で測定する。
【0031】( 1Hの測定) パルス幅=8.4μs データポイント=16384 繰り返し時間=7.559秒 ADコンバーター=16ビット 積算回数=1000 サンプル濃度=10wt% 溶媒=1,1,2,2−テトラクロロエタン−(d2)
サンプル管=5mm 測定温度=120℃ 構成単位(A)のフェニル基の水素に由来するピークが
6.2〜7.4ppmに現れる。構成単位(B)の水素
に由来するピークが3.4〜3.8ppmに現れる。 又、構成単位(B)、(C)のメチル基に由来するピー
クが0.2〜1.1ppmに現れる。ピーク分離操作を
行ってピーク面積比より構成単位(A)、(B)、(C
)の重量%を求める。
【0032】実施例における物性試験法を以下に記す。 メルトフローレート(MFR):ISO  R1133
に準ずる。 ビカット軟化点(VICAT):ASTM  D152
5に準ずる。 一撃衝撃強度:東洋精機製作所の「落錘型グラフィック
インパクトテクター」を用いて、高さ20cmより質量
6.5Kgのミサイルを自然落下させて破壊の最大荷重
を求める。 透明性(HAZE):ASTM  D−1003の方法
に準拠して測定。
【0033】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定
されるものではない。 (スチレン系重合体−1)ブチルアクリレート1重量部
、スチレン66重量部、メチルメタアクリレート33重
量部、エチルベンゼン2.98重量部、1,1−ビス(
t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.02重量部
よりなる原料溶液を5L完全混合型反応機に連続的に供
給し重合温度120℃で重合する。反応機での平均滞留
時間は5時間である。反応機を出た重合溶液は押出機に
導かれ、ベントより未反応モノマー、重合溶媒を回収し
、ペレット化する。 (スチレン系重合体−2)ブチルアクリレート2重量部
、スチレン64重量部、メチルメタアクリレート34重
量部である以外、スチレン系重合体−1と同様に操作し
てスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−3)ブチルアクリレート4.5重
量部、スチレン62重量部、メチルメタアクリレート3
3.5重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に
操作しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−4)ブチルアクリレート9.5重
量部、スチレン57重量部、メチルメタアクリレート3
3.5重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に
操作しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−5)ブチルアクリレート13重量
部、スチレン53重量部、メチルメタアクリレート34
重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に操作し
スチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−6)ブチルアクリレート15.5
重量部、スチレン50.5重量部、メチルメタアクリレ
ート34重量部である以外、スチレン系重合体−1と同
様に操作してスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−7)ブチルアクリレート8重量部
、スチレン73.5重量部、メチルメタアクリレート1
8.5重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に
操作しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−8)ブチルアクリレート9.5重
量部、スチレン51重量部、メチルメタアクリレート3
9.5重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に
操作しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−9)ブチルアクリレート11重量
部、スチレン40重量部、メチルメタアクリレート46
重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に操作し
スチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−10)ブチルアクリレート11重
量部、スチレン57重量部、メチルメタアクリレート2
9重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に操作
しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−11)スチレン100重量部であ
る以外、スチレン系重合体−1と同様に操作してスチレ
ン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−12)ブチルアクリレート7.5
重量部、スチレン85.5重量部、メチルメタアクリレ
ート7重量部である以外スチレン系重合体−1と同様に
操作しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−13)スチレン67重量部、メチ
ルメタアクリレート33重量部である以外スチレン系重
合体−1と同様に操作しスチレン系重合体を得る。 (スチレン系重合体−14)ブチルアクリレート20.
5重量部、スチレン23.3重量部、メチルメタアクリ
レート53.2重量部である以外スチレン系重合体−1
と同様に操作しスチレン系重合体を得る。
【0034】スチレン系重合体の物性測定結果を表1に
示す。 <グラフト重合体の製法> (グラフト系重合体−1〜5)表2に示すゴムラテック
スを固形分換算で50重量部、イオン交換水100重量
部を反応機に仕込み、攪拌下、70℃で表2に示す単量
体、及び、過硫酸カリウム0.1重量部をイオン交換水
50重量部に溶解した水溶液を7時間連続的に添加しな
がら重合を行い、単量体転化率がGC法で99%以上に
なる迄重合を行う。重合反応終了後、重合体ラテックス
を塩析、脱水、乾燥して粉体のグラフト重合体を得る。 グラフト重合体の物性を表2に示す。
【0035】<ブロック共重合体>旭化成工業(株)の
ブロックSBR(商品名:アサフレックス  AFX8
10)を用いる。
【0036】
【実施例−1〜7、比較例−1〜3】スチレン系重合体
、グラフト重合体、ブロック共重合体を表3に示す割合
で単軸押出機で混合した。得られたスチレン系樹脂を5
0mmφ押出機で押出し、厚み0.8mmのシートを作
成した。得られたスチレン系樹脂シートを熱板圧空成形
機を用いて熱成形を行った。加熱圧力1.0kg/cm
2 でシートを加熱し、成形圧力2.5kg/cm2 
、成形時間2秒、金型温度60℃の条件下で成形し、金
型(フードパック)のヒンジ3Rが金型通り再現出来る
熱板温度115℃、130℃での加熱時間を求めた。結
果を表4に示す。
【0037】又、スチレン系樹脂シートの透明性、一撃
衝撃強度を測定し表4に示す結果を得た。本発明の樹脂
は、強度、透明性、成形性が著しく優れている。従来か
ら使用されているスチレン系樹脂は、強度、透明性が本
発明のスチレン系樹脂より悪く、低温成形が困難なこと
が理解できる。
【0038】本発明で、構成単位(B)の量を増やして
いくと、PVCシートと同等の成形条件で成形できるこ
とがわかる。
【0039】
【実施例−8〜13】表5に示す割合でスチレン系重合
体とグラフト重合体をブレンドしスチレン系樹脂を得た
以外、実施例−1と同様の方法でスチレン系樹脂シート
を作成した。スチレン系樹脂シートの一撃衝撃強度を測
定した。結果を表5に示す。透明性(HAZE)はいず
れも6.0以下である。
【0040】グラフト重合体の含有量が増えるにつれ、
強度は高くなる。用途に応じて強度を変化させることが
可能である。この時、透明性は損なわれることはない。
【0041】
【実施例−14〜15,比較例−4〜7】表6に示す割
合でスチレン系重合体とグラフト重合体をブレンドしス
チレン系樹脂を得た以外、実施例−1と同様の方法でス
チレン系樹脂シートを作成した。スチレン系樹脂シート
の透明性を測定した。結果を表6に示す。屈折率の差が
0.01を越えるとHAZE値は6を越える。HAZE
値が6を越えると肉眼で判定して、若干白濁気味であり
使用用途が大きく制約を受ける透明性になる。本願発明
のスチレン系樹脂はHAZE値が6以下であり、肉眼で
判定した時透明で、あらゆる透明用途に使用出来る。
【0042】
【実施例−16〜19、比較例−8〜10】スチレン系
重合体、グラフト重合体を表7に示す割合でブレンドし
、単軸押出機で混合した。得られたスチレン系樹脂を5
0mmΦ押出機で押し出し、厚み0.9mmのシートを
作成した。二軸延伸装置を用いて、縦10cm、横10
cmに裁断したシートを縦横方向共に3倍で、ASTM
  D−1504に準拠して測定した配向緩和応力が8
〜9Kg/cm2になるように120℃〜130℃の温
度で延伸し、厚み200μの二軸延伸樹脂シートを得た
【0043】得られた二軸延伸スチレン系樹脂シートを
熱板圧空成形機を用いて熱成形を行った。加熱圧力1.
0Kg/cm2 でシートを加熱し、成形圧力2.5K
g/cm2 、成形時間2.0秒、金型温度60℃の条
件下で成形し、金型(フードパック)のヒンジ3R金型
通り再現できる熱板温度115℃での熱板加熱時間を求
めた。又、二軸延伸スチレン系樹脂シートの一撃衝撃強
度、透明性を求めた。結果を表8に示す。
【0044】本発明の二軸延伸したスチレン系樹脂シー
トの場合も強度、透明性、成形性が従来使用されていた
スチレン系樹脂シートよりも著しく改良されていること
が理解できる。
【0045】
【実施例−20、21、比較例−11】表9に示す割合
でスチレン系重合体とグラフト重合体をブレンドしスチ
レン系樹脂を得た以外、実施例−1と同様の方法でスチ
レン系樹脂シートを得た。二軸延伸スチレン系樹脂シー
トの一撃衝撃強度を測定した。結果を表9に示す。グラ
フト重合体のゴム成分中のブタジエン単位が60重量%
未満の場合はスチレン系樹脂シートの強度低下が大きい
ことが理解できる。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂シートは従来の
スチレン系樹脂シートより低温で成形できる。又、スチ
レン系樹脂シートの透明性は向上しており、強度は著し
く向上している。本発明の延伸されたスチレン系樹脂シ
ートも透明性、強度、成形サイクルのバランスが著しく
改良されている。
【0056】構成単位(B)の量を増加させていくにつ
れ、塩化ビニル樹脂シートと同等に近い条件で成形でき
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(A); 【化1】 下記一般式(B); 【化2】 下記一般式(C); 【化3】 で示される構成単位からなり、構成単位(A),(B)
    ,(C)の割合が (A):20〜70          重量%(B)
    :0.5〜20        重量%(C):29.
    5〜79.5  重量%(但し、(A)+(B)+(C
    )=100重量%)の範囲にあるスチレン系重合体(I
    )と、ポリブタジエン又はブタジエン単位60重量%以
    上を含むブタジエン共重合体から成るゴムに、芳香族ビ
    ニル化合物単位10〜90重量%とメタクリル酸メチル
    単位90〜10重量%から成る共重合体をグラフト重合
    したグラフト重合体(II)から成り、スチレン系重合
    体(I)とグラフト重合体(II)の重量比が99.5
    :0.5〜40:60であって、スチレン系重合体(I
    )とグラフト重合体(II) の屈折率の差が0.01
    以内であるスチレン系樹脂によって形成されていること
    を特徴とする強度、透明性に優れた新規なスチレン系樹
    脂シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002226663A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Dainippon Ink & Chem Inc 透明スチレン系樹脂組成物及び成形品
JP2011184608A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Daicel Pack Systems Ltd 二軸延伸スチレン系樹脂シートおよびその成形体

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