JPH04252200A - Nadhキナーゼを用いる高感度定量法 - Google Patents

Nadhキナーゼを用いる高感度定量法

Info

Publication number
JPH04252200A
JPH04252200A JP3007999A JP799991A JPH04252200A JP H04252200 A JPH04252200 A JP H04252200A JP 3007999 A JP3007999 A JP 3007999A JP 799991 A JP799991 A JP 799991A JP H04252200 A JPH04252200 A JP H04252200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nadh
reaction
nad
solution
nadph
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3007999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2818696B2 (ja
Inventor
Takeshi Ono
剛 大野
Masaru Suzuki
勝 鈴木
Tatsuo Horiuchi
達雄 堀内
Yasushi Shirahase
泰史 白波瀬
Koji Kishi
浩司 岸
Yoshifumi Totsu
吉史 渡津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
Sysmex International Reagents Co Ltd
Original Assignee
NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
International Reagents Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO, International Reagents Corp filed Critical NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
Priority to JP3007999A priority Critical patent/JP2818696B2/ja
Priority to US07/823,113 priority patent/US5250416A/en
Priority to DE69206001T priority patent/DE69206001T2/de
Priority to EP92101139A priority patent/EP0496412B1/en
Publication of JPH04252200A publication Critical patent/JPH04252200A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2818696B2 publication Critical patent/JP2818696B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/48Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving transferase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/008Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions for determining co-enzymes or co-factors, e.g. NAD, ATP

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、NADHに特異性の高
いNADHキナーゼを用いて、主として疾病等の診断に
おいて、病態のマーカーとなる物質を高感度に定量する
ことにより、正確な診断を可能とし、臨床・医療等の分
野に利用できるものである。 【0002】 【従来の技術】現在、酵素反応を用いて、病態のマーカ
ーとなる物質を定量する診断法が広く行なわれている。 しかし、現行法では測定の困難な極く微量のマーカーも
存在しまた、新生児検診のように被検液量が微量に限ら
れる場合もあって、これに対応しうる高感度な分析法が
求められている。 【0003】それらの方法のひとつとして、サイクリン
グ反応による増感分析法があり、β−NAD+ ←→β
−NADH 系のサイクリング反応やβ− NADP+
 ←→β−NADPH系のサイクリング反応等が知られ
ている。(東京化学同人社刊  生化学実験講座  第
5巻、121 〜131 ページ) 。そして例えば、
特開昭59−213400 号公報に記載されている如
く、β−NAD+に特異的なキナーゼを用いてβ−NA
DH とβ−NAD+を含有する溶液中のβ−NAD+
のみをリン酸化してβ−NADP+ とし、サイクリン
グ反応に導くことによって高感度に定量することができ
る。 【0004】しかしながら、NAD+ ( 以下、β−
NAD+、Thio−NAD+、またはα−NAD+等
を示す。) とNADH( 以下、β−NADH 、T
hio−NADH 、またはα−NADH 等を示す。 )を含有する混合系において、NADHが、微量に存在
している場合は、そのNADHを定量する方法として前
述の特開昭59−213400 号公報に記載されてい
る方法では、定量することが不可能である。そのため従
来は、HPLCを使ったフローインジェクションアッセ
イや煮沸する方法(特開昭58−129994号) が
あるが、高価な装置が必要だったり、操作が煩雑で時間
がかかったりするという欠点があった。また、β−NA
DH をルシフェラーゼで発光に導く高感度な方法や、
化学発光に導く方法があるが、特殊で高価な検出器が必
要であり、また試薬の安定性が問題になっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記した
事情に鑑み、過剰の NAD+ が存在する場合に、微
量のNADHを高感度に定量する方法について、鋭意研
究を重ねた結果、NADHに特異的に作用するキナーゼ
を用いることによりその目的が達成できることを見いだ
した。さらに研究を重ねた結果、NAD+ とNADH
を含有する混合系においてもNADHのみをリン酸化し
てNADPH とし、これをサイクリング反応に導くこ
とにより、微量のNADHを高感度に定量でき、また同
様に、微量のXTP についても高感度定量が可能とな
るという知見を得て、本発明を完成させた。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、NAD+ 及
びNADHが混在する溶液に、二価の金属イオン及び 
XTP〔式中、X はA(アデノシン)、U(ウリジン
)、G(グアノシン)、C(シチジン) 、I(イノシ
ン)、dT(チミジン)、dA(デオキシアデノシン)
、dU(デオキシウリジン)、dG(デオキシグアノシ
ン)、dC( デオキシシチジン)、dI(デオキシイ
ノシン) を示す〕の存在下に、NADHに特異性の高
いNADHキナーゼを作用させてXDP(式中、X は
前記と同じ) 及びNADPH を生成させ、次いでN
ADPH を、これをNADP+ に酸化する触媒反応
及びNADP+ をNADPH に還元する触媒反応を
用いてサイクリング反応させ、該サイクリング反応によ
り消費される基質または生成する生成物の変化量を検出
することによりNAD+ 及びNADHが混在する溶液
中のNADHのみを定量することを特徴とするNADH
の高感度定量法である。 【0007】また、本発明は、 XTP〔式中のX は
A(アデノシン)、U(ウリジン)、G(グアノシン)
、C(シチジン)、I(イノシン)、dT(チミジン)
、dA(デオキシアデノシン)、dU(デオキシウリジ
ン)、dG(デオキシグアノシン)、dC(デオキシシ
チジン)、dI(デオキシイノシン)を示す〕を含む溶
液に、二価の金属イオン及びNADHの存在下に、NA
DHに特異性の高いNADHキナーゼを作用させてXD
P(但し式中のX は前記と同じ。) 及びNADPH
 を生成させ、次いでNADPH を、これをNADP
+ に酸化する触媒反応及びNADP+ をNADPH
 に還元する触媒反応を用いてサイクリング反応させ、
該サイクリング反応により消費される基質または生成す
る生成物の変化量を検出することによりXTP を定量
することを特徴とするXTP の高感度定量法である。 【0008】上記のNAD+ としては、β−NAD+
、Thio−NAD+、またはα−NAD+が挙げられ
、NADHとしては、β−NADH 、Thio−NA
DH 、またはα−NADH が挙げられる。上記二価
の金属イオンとしては、Mg2+,Mn2+,Ca2+
,Co2+等が挙げられ、また酸化する触媒としては、
デヒドロゲナーゼ、ジアホラーゼ、NAD(P)H オ
キシダーゼ、または電子運搬体を挙げることができる。 さらに電子運搬体としては、メルドラブルー(9−Di
methylamino−benzo− α−phen
azoxonium chloride)、1−メトキ
シPMS(1−Methoxy−5−methylph
enazinium methylsulfate)、
PMS(methylphenaziniummeth
ylsulfate), または PQQ(Pyrro
loquinoline quinone)等を挙げる
ことができる。還元する触媒としては、デヒドロゲナー
ゼがあり、特にNADP+ 依存性デヒドロゲナーゼが
好適である。 【0009】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の高感度測定における反応を略示する。 【0010】 【化1】 【0011】ここで各記号は以下の意味を示す。 E1: NADPH とS1を基質として、NADP+
 とP1を生成する反応を触媒する酸化触媒 E2: NADP+ とS2を基質として、NADPH
 とP2を生成する反応を触媒する還元触媒 S1: E1の酸化型基質 S2: E2の還元型基質 P1: E1による、S1からの還元型生成物P2: 
E2による、S2からの酸化型生成物XDP  :  
上記の、それぞれの「三リン酸」を「二リン酸」に置き
換えたものに同じ。 【0012】本発明の対象となる溶液は、NAD+ 及
びNADHが混在する溶液であればどのようなものでも
よく、例えばNAD+ とNADHの両者を含有するも
の、種々の酵素反応によって遊離生成するNADHを含
むもの等が挙げられる。そしてその具体例としては、デ
ヒドロゲナーゼの酵素反応によってNAD+ を基質と
して消費し、生成したNADHを含む反応液等、例えば
以下に示す如き、1〜20の反応液等を挙げることがで
きる。但しこれらの例示反応系は、なんら本発明の対象
を限定するものではない。  また、本発明の対象とな
る溶液は、XTP を含む液であればどのようなもので
もよく、例えばキナーゼによる酵素反応によって、XD
P を基質として消費し、生成したXTP を含む反応
液等、例えば以下に示す如き、21〜29の反応液等を
挙げることができる。但しこれらの例示反応系は、なん
ら本発明の対象を限定するものではない。 【0013】以下、式中の“DH”は、デヒドロゲナー
ゼの省略記号として用いている。 (但し、式中のX は、U,I,G,C,A,dT,d
U,dI,dG,dC,dA を示す。)これらの溶液
、1 〜20等においては、デヒドロゲナーゼの酵素反
応によって生成するNADHを定量することを目的とし
た例として供したものである。さらにこの場合、NAD
Hを定量することによって、これらの酵素反応系のデヒ
ドロゲナーゼの酵素活性か、NAD+ か、またはNA
D+ とともに消費される、酵素の基質成分のうち、い
ずれかを定量することが可能となる。また、溶液21〜
29等においては、キナーゼの酵素反応によって生成す
るATP を定量することを目的とした例として供した
ものである。さらにこの場合、ATP を定量すること
によって、これらの酵素反応系の、キナーゼの酵素活性
か、ADP か、またはADP とともに消費される、
酵素の基質成分となるリン化合物のうち、いずれかを定
量することが可能となる。 【0014】また、以上の定量目的となる物質が、さら
に別の一連の反応系によって生成したものでもよく、こ
の場合最も先に行なわれた反応系に関与する、いずれか
の要素が結果的に定量可能となる。さらに、これら種々
の酵素反応については、NADHキナーゼの酵素反応と
同時に起こさせることもできる。 【0015】この場合の全体の反応を次に簡単に示す。 【0016】 【化2】 【0017】ここで、各記号は以下の意味を示す。 E0 :  NAD + とA を基質として、NAD
HとB を生成する反応を触媒するデヒドロゲーゼ A :   デヒドロゲナーゼE0の還元型基質B :
   デヒドロゲナーゼE0による、A からの酸化型
生成物 E1, E2, S1, S2, P1, P2 : 
 前記と同義である。 【0018】これらの酵素反応系において、反応を起こ
させるための温度、pH、安定化剤や金属イオンの必要
性などの条件は、適宜公知の技術に基づいて判断される
。 即ち、反応温度としては通常20℃〜40℃の範囲でよ
く、pH条件は、対象とする酵素反応にあわせて, 適
宜pH6.0 〜9.5の範囲に設定され、これはその
pH範囲の好適な緩衝液を選択して用いることにより行
われる。これらの緩衝液としては、例えば、リン酸緩衝
液、各種のグッドバッファー等が用いられる。反応時間
は酵素反応を行うに必要な時間であり、特にその範囲が
限定されるものではない。 【0019】本発明に用いるNADHキナーゼとしては
、NADHに特異的に作用し、実用に耐える安定性を有
するキナーゼであればいずれでもよいが、その例として
は、例えば以下の理化学的性質を有するNADHキナー
ゼ( 以下、”本酵素”という) が挙げられる。 (1) 作  用 本酵素は下記の反応式に示す通り、Mg2+、Mn2+
、Ca2+、Co2+のうちの少なくとも1種のイオン
の存在下で、NADHとXTP(但し式中のX は、前
記に同じ。) を基質としてNADHをリン酸化し、N
ADPH とXDP(但し式中のX は、前記に同じ。 ) を生成する反応を触媒する。( 但し反応式中のX
 は、前記に同じ。) (2) 基質特異性 本酵素は、NADHに対して非常に特異性が高く、 N
AD+ には殆ど作用しない。 【0020】本酵素の基質特異性を以下の反応条件で調
べた。 【0021】 【表1】 【0022】表1のNADHを含む基質溶液0.9ml
 及びNAD+ を含む基質溶液0.9ml に、それ
ぞれ23U/mlの本酵素を0.1ml ずつ加え、3
0℃で20分間反応させた。その後、100 ℃、2 
分間の処理で反応を停止して変性タンパクを除去し、次
いでそれぞれの基質の反応によって生成したNADPH
 またはNADP+ の量を以下の通り測定した。なお
対照としては、基質溶液と本酵素を混合後、直ちに反応
を停止したものを用いた。 【0023】すなわち上記反応液各1ml に、10m
M G−6−P、50mM HEPPS緩衝液(pH8
.0) 、10mM塩化マグネシウム、0.1 % 牛
血清アルブミン、2.5IU/ml G−6−Pデヒド
ロゲナーゼ(NADP + 依存性) 、5IU/ml
ジアホラーゼ、250 μM 2,6−ジクロロフェノ
ールインドフェノール、なる組成の発色液1ml をそ
れぞれ加えて混合し、直ちにギルフォード社ステーサー
III 型分光光度計の恒温キュベット内に導き、30
℃で反応させた。この際、反応と同時に600nm に
おける吸光度の変化を経時的に測定し、発色反応後1 
分後の吸光度値と2 分後の吸光度値との差(△OD6
00nm /min)を測定値とした。相対活性(%)
 は、NADHを基質として得られた測定値(△OD6
00nm /min)を100 %として、NAD+ 
を基質として得られた測定値(△OD600nm /m
in)を比較値(%) で示した。 【0024】結果は次の通りである。 基  質        相対活性(%)NADH  
            100NAD+      
        0.9(3) 力価の測定法 【0025】 【表2】 【0026】表2の組成のNADHを含む基質溶液0.
9ml を30℃に予備加温し、これに適当な濃度の本
酵素液0.1ml を加えて、30℃で20分間反応さ
せた。その後、100 ℃、2 分間の処理で反応を停
止して変性タンパクを除去し、次いでそれぞれの基質の
反応によって生成したNADPH またはNADP+ 
の量を以下の通り測定した。なお対照としては、基質溶
液と本酵素を混合後、直ちに反応を停止したものを用い
た。 【0027】すなわち上記反応液各1ml に、前記”
基質特異性”の項に記載したものと同じ組成の発色液1
ml を加えて混合し、直ちにギルフォード社ステーサ
ーIII 型分光光度計の恒温キュベット内に導き、3
0℃で反応させた。この際、反応と同時に600nm 
における吸光度の変化を経時的に測定し、発色反応後1
 分後の吸光度値と2分後の吸光度値との差(△OD6
00nm /min)を測定値として得た。予め、濃度
既知のNADPH 溶液を用いて、△OD600nm 
/min とNADPH 濃度との検量線を作成してお
き、これによって測定値から、生成したNADPH の
量を算出した。 【0028】なお,30 ℃において1 分間当り、1
 ナノモル量のNADPH を生成する酵素量を1単位
とする。本酵素のNADHに対するKm値〔ミカエリス
定数〕は、30℃、pH7.8(トリス緩衝液) にお
いて、27マイクロモルである。 (4) 至適pH 本酵素の至適pHは、NADHを基質とした場合、図1
に示すようにpH8.0 〜9.0 である。 (5) 安定pH範囲 本酵素を、各種pHの緩衝液に溶解し、4 ℃16時間
放置した後、残存活性を調べたところ、図2に示すよう
にpH7.0 〜9.0 で安定であった。 (6) 作用適温の範囲 本酵素の作用適温の範囲は、図3に示すように30℃〜
45℃にある。 (7) 熱安定性 本酵素を、緩衝液中に溶解し、各温度で10分間放置し
て、残存する酵素活性を測定し、熱安定性を調べた。そ
の結果、図4に示すように、本酵素は35℃で83%、
40℃で60%、45℃で30%の残存活性を示した。 (8) 阻害、活性化及び安定化 本酵素はSDS(Sodium Lauryl sul
fate)、p−CMB(p−Chloromercu
ribenzoic acid)、Pb2+、Zn2+
、Cd2+、Cu2+、Hg2+等により強く阻害され
、また酢酸ナトリウム等により活性化される。さらに、
サッカロース、Mg2+、Mn2+、ジチオスレイトー
ル、N−アセチル−L− システイン、硫酸アンモニウ
ム等により安定化される。 (9) 精製方法 本酵素は、常法の酵素精製方法、例えばイオン交換クロ
マトグラフィー、硫安分画、疎水クロマトグラフィー、
ゲル濾過等の方法を、単独または組合わせて用いること
により精製できる。 (10)分子量 本酵素の分子量を、アンドリウスの方法〔Bioche
m.J.96,595(1965)〕に基づき、セファ
クリルS−300HR 〔ファルマシア社(スウェーデ
ン) 製〕を用いたゲル濾過法で測定すると約270,
000 である。 (11)  等電点 本酵素の等電点を、アンフォライトを含むアガロースゲ
ルを用いて電気泳動法によって測定した結果pI=6.
40 である。 【0029】本酵素を公知文献に記載のNADHキナー
ゼA(J.Biochem.105,588−593,
1989)及びB(J.Biochem.247,14
73−1478,1972) と比較すると表3の通り
である。 【0030】 【表3】 【0031】表3から明らかなように、本酵素は公知の
NADHキナーゼとは酵素化学的、物理化学的性質が異
なり、特に熱安定性の点において優れているため、他の
各種酵素と組み合わせて使用して高感度分析を行なった
りする上で、実用に耐え得るため大変有利である。本酵
素は、ピヒア・メンブラニファシエンスYS27(微工
研条寄第3208号) を栄養培地中で培養することに
より製造される。本酵素は、通常pH6.5 〜9.5
 程度の範囲で、また通常20℃〜40℃程度で反応を
おこさせれば良く、使用量も特に限定されないが、通常
1 〜500 単位程度用いれば良い。 【0032】また、NADHキナーゼの反応で要求され
るマグネシウムイオン、マンガンイオン、カルシウムイ
オン、またはコバルトイオン等の2 価金属イオンは、
これらを放出できる水溶性塩、例えば塩化マグネシウム
、塩化マンガン、塩化カルシウム等を使用すれば良く、
反応系において通常0.1mM〜100mM程度の濃度
で用いることができ、好ましくは、1mM 〜20mM
の濃度で用いることができる。 【0033】さらに、NADHを定量する場合に用いら
れるATP の量としては、溶液中のNADHの量に比
べて過剰に用いれば良いが、通常反応系において、0.
1mM 〜10mM程度の濃度で用いることが好ましい
。また、ATP を定量する場合に用いられるNADH
の量としては、溶液中のATP の量に比べて過剰に用
いれば良いが、通常反応系において、0.05mM〜5
mM 程度の濃度で用いることが好ましい。 【0034】さらに、E0にあたる種々の酵素による反
応とNADHキナーゼの酵素反応を同時に起こさせる場
合、またさらに、多くの一連の酵素反応を同時に起こさ
せる場合は全体の反応が円滑に行なわれる温度、pHを
適宜選択し種々の添加物等の条件を満たして行なえばよ
い。また、本発明に用いる前述の、NADPH を酸化
する触媒E1は、ATPとNADHから先のNADHキ
ナーゼの酵素反応によってADP とともに生成するN
ADPH に作用し、これと酸化型基質S1より還元型
生成物P1とNADP+ を生成する反応を触媒するも
のであれば如何なるものでもよい。 【0035】さらに、これと組み合わせてサイクリング
反応を形成する、NADP+ を還元する触媒E2は、
前述のようにE1により生成されたNADP+ に作用
して、これと還元型基質S2より酸化型生成物P2とN
ADPH を生成する反応を触媒するものであれば、い
かなるものでもよい。このE1とE2による酵素反応を
組み合わせて起こさせれば、NADHキナーゼにより生
成されるNADPH がE1によりNADP+ に変換
され、このNADP+ がE2によりNADPH に変
換され、このNADPH が再びE1の反応に戻される
というしくみによって、サイクリング反応が形成される
。 【0036】ここで、E1とE2の少なくとも一方がN
ADP+ 依存性であれば、NAD(H)についてはサ
イクリング反応が形成されないので、NADPH のみ
の高感度定量が可能となる。このサイクリング反応にお
いては、1 サイクルの反応が起こるごとに、E1の反
応によりNADPH と等モルのS1が消費され、等モ
ルのP1とNADP+ が生成しさらに、E2の反応に
よりNADP+ と等モルのS2が消費され、等モルの
P2とNADPH が生成するが、E1単独の反応に比
べて、溶液中のNADHの一定量に対してのサイクリン
グ反応の速度は増加するため、定量目的となる成分の量
に比べて、そのサイクリング度数をかけたモル比に相当
する量以上の基質が必要となる。通常、大過剰量の各基
質を用いればよく、例えば溶液中のNADH量に比べて
、10倍〜1万倍量の基質を用いればよい。また、サイ
クリング反応に用いられるE1やE2は、サイクリング
反応を行なわせるのに充分な任意量を用いればよく、測
定目的となる成分の量に合せて、望ましい増感を得るサ
イクリング度数を、達成しうるだけの量を適宜選択する
ことができる。例えば、1 分間に10サイクル以上の
反応を行なうのが好ましく、そのためには例えば酵素を
用いるのであればそれぞれ1 〜100 単位を用いる
のが好ましく、電子運搬体であれば、0.01mM〜1
0mMを用いるのが好ましい。ここで、このサイクリン
グ反応のpH条件としては、用いる触媒が安定で、良好
に働き、サイクリング反応が円滑に行なわれるpH範囲
であればよく、通常6.0 〜9.5 程度の範囲で適
宜、緩衝液を選択して用いればよい。例えば、リン酸緩
衝液や各種グッドバッファー等が用いられる。また、反
応は通常25℃〜40℃付近で1 分以上行なえばよく
、なんら限定されるものではない。 【0037】次に、このサイクリング反応において検出
できる変化量を定量するには、S1かS2の減少量、P
1かP2の生成量のいずれかの変化量を定量すればよい
。これらの成分を測定するには、公知の方法を用いて適
宜行なえばよいが、これらの成分を基質として作用する
、オキシダーゼやペルオキシダーゼ等を単独で、または
組み合わせて用いればよい。また、特に好適な例として
、E1にNADPH ジアホラーゼを、S1にテトラゾ
リウム塩や2,6−ジクロロフェノールインドフェノー
ル等を用いれば、サイクリング反応における変化量が、
色素の発色や退色となって現れるため、反応と同時に経
時的な吸光度測定を行なってサイクリング反応における
変化量を容易に比色定量することもでき、またサイクリ
ング反応を停止したのち変化量を定量することもできる
。また同様に、E1にNAD(P)H オキシダーゼを
用い、同時にペルオキシダーゼを作用させて、NAD(
P)H オキシダーゼにより生成したH2O2を、発色
系に導けば、反応と同時にサイクリング反応における変
化量を定量することもでき、またサイクリング反応を停
止したのち変化量を定量することもできる。 【0038】このようにして、サイクリング反応におい
て消費される成分の量または生成される成分の量を定量
することにより、その検量曲線から溶液中のNADHま
たはATPの高感度定量ができる。さらには、そのNA
DHの値から用いた溶液中のデヒドロゲナーゼE0の酵
素反応系のうち、E0の酵素活性、NAD+ 、または
その基質成分A のいずれかの定量もでき、ATP の
値からは用いた溶液中のキナーゼの酵素反応系のうち、
キナーゼの酵素活性、ADP 、またはその基質となる
リン化合物の、いずれかの定量もできる。また、これら
のNAD+ 、基質A、ADP、またはキナーゼの基質
となるリン化合物等が、さらに別の一連の反応系によっ
て生成したものである場合は、最も先に行なわれた反応
系に関与する、いずれかの要素が結果的に定量できる。 【0039】本発明の定量をなすための、酵素及び必要
な試薬はひとつの系、または複数の系として、水溶液で
保存してもよく、乾燥粉末状で保存してもよい。これら
各酵素及び、必要な試薬の量を決定し、これを水溶液状
として定量に供するものであるが、1 テスト当り用い
る液量は特に限定されるものではないが、通常50μl
〜5ml 程度を用いればよい。また測定の対象となる
溶液の量も、特に限定されるものではないが、通常5μ
l 〜5ml 程度を用いればよい。 【0040】また、溶液中のNADHを遊離生成する酵
素反応は、予め別に行なってもよく、またNADHキナ
ーゼの酵素反応と同一系で、同時に行なってもよい。つ
いで、サイクリング反応を行ない、反応において検出で
きる変化量を定量すればよい。 【0041】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、これらは本発明の範囲をなんら制限するもの
ではない。 【0042】 【実施例1】  NADHキナーゼの調製ピヒア・メン
ブラニファシエンス(Pichia  membran
aefaciens)YS27(微工研条寄第3208
号) を、500ml 坂口フラスコ中のグルコース2
%、酵母エキス1%、ポリペプトン1%、リン酸水素一
カリウム0.9 %、硫酸アンモニウム0.6 %、塩
化カルシウム0.05%、硫酸マグネシウム0.05%
なる組成の、培地A(pH5.5)50ml に植菌し
、30℃で24時間振盪培養した。この種培養物を、培
地A20リットルに接種し、30リットルのジャーファ
ーメンターで、通気量20L /min 、攪拌速度3
00rpmの条件下で、30℃で18時間培養し、培養
物を遠心分離により集菌し菌体1406gを得た。この
全量を、グルコース0.5 %、酵母エキス1 %、ポ
リペプトン1%、リン酸水素一カリウム0.9 %、硫
酸アンモニウム0.6 %、塩化カルシウム0.05%
、硫酸マグネシウム0.05%、コハク酸ナトリウム2
 %なる組成の、 培地B(PH5.5)20リットル
に接種し、30リットルのジャーファーメンターで、通
気量20L /min、攪拌速度300rpmの条件下
で、30℃で6 時間培養し、培養物を遠心分離により
集菌し、菌体1428gを得た。この全量を0.1Mサ
ッカロース、0.5 %トリトンX−100、50mM
リン酸バッファー(pH6.0) に分散させて、総量
を5 リットルとし、これをダイノミル( スイス国 
WAB社) を用いてグラスビーズ破砕した。 【0043】回収した破砕液5280mlは、遠心分離
によって沈殿物を除去した後、限外濾過膜(分画分子量
6,000)を用いてバッファー交換を行ない、0.0
5M 塩化ナトリウム、10mMリン酸バッファー(p
H6.0) の状態とした。次にこの酵素液5260m
lを、予め0.05M 塩化ナトリウム、10mMリン
酸バッファー(pH6.0) で緩衝化したCM− セ
ファデックスC−50カラム(ファルマシア社) に通
液して吸着させ、0.1M塩化ナトリウム、10mMリ
ン酸バッファー(pH6.0)で洗浄した後、塩化ナト
リウム濃度0.1 〜0.4Mの濃度勾配で溶出を行な
い、活性画分を集めた。 【0044】溶出液455ml を限外濾過膜(分画分
子量6,000)を用いてバッファー交換を行ない、1
0%硫酸アンモニウム、5mM MgCl2,10mM
 HEPPSバッファー(pH7.5) として、予め
同じバッファーで緩衝化した、フェニル− トヨパール
650 カラム(東ソー社)に通液して吸着させ、10
%硫酸アンモニウム、5mM MgCl2,10mM 
HEPPSバッファー(pH7.5) で洗浄した後、
硫酸アンモニウム濃度10%〜0%の濃度勾配で溶出を
行ない、活性画分を集めた。 【0045】続いて、この溶出液372ml を、アミ
コン社製限外濾過装置(分画分子量10,000)を用
いて濃縮して25mlとし、予め0.2M硫酸アンモニ
ウム,5mM MgCl2, 10mM HEPPSバ
ッファー(pH7.5) で緩衝化した、セファクリル
S−300 HRカラム(ファルマシア社製) にかけ
て、ゲル濾過を行なった。得られた活性画分を濃縮後、
凍結乾燥して本酵素標品117.3 mg(回収率34
%) を得た。本標品の比活性は102U/mg であ
った。 【0046】 【実施例2】  NADHの定量 多量の NAD+ を含む系に混在する微量のNADH
を定量する目的で, 下記反応液I組成を持つ反応液0
.8 mlに2mM  NAD+ と各濃度(0〜10
μM)のNADHを含有する試料液0.4ml を添加
し、35℃で20分間反応させた。反応停止後、これに
下記反応液II組成を持つ反応液0.8ml を添加し
て混合し、直ちにギルフォード社ステーサーIII 型
分光光度計の恒温キュベット内に導き、30℃で反応さ
せて、同時に600nm における吸光度の変化を経時
的に測定し、発色反応後1分後の吸光度値と2分後の吸
光度値との差(△OD600nm /min)を測定値
として得た。その結果、図5に示すように、NADH濃
度と△OD600nm /min との間に、良好な直
線性が感度良く得られた。 【0047】   反応液I組成        100mM    
 HEPPS     (pH8.5)     │ 
   7.5mM     ATP         
                         
                         
15mM      塩化マグネシウム       
               0.3M      
酢酸ナトリウム                  
    10U/ml    NADHキナーゼ(実施
例1で調製したもの)     反応液II組成   
     10mM      G−6−P     
  (pH8.0)        50mM    
  HEPPS                  
     10mM      塩化マグネシウム  
                         
                   0.1%  
    牛血清アルブミン             
         2.5IU/ml  G−6−P 
デヒドロゲナーゼ (NADP+ 依存性)     
                   5IU/ml
    ジアホラーゼ               
                         
          300 μM   2,6−ジク
ロロフェノールインドフェノール  【0048】 【実施例3】  コール酸ナトリウムの定量微量の胆汁
酸を定量する目的で, 下記反応液I組成を持つ反応液
0.8ml に、各濃度(0〜100 μM)のコール
酸ナトリウムを含有する試料液80μl を添加し、3
5℃で20分間反応させた。反応停止後、これに下記反
応液II組成を持つ反応液0.8ml を添加して混合
し、直ちにギルフォード社ステーサーIII 型分光光
度計の恒温キュベット内に導き、30℃で反応させて、
同時に600nm における吸光度の変化を経時的に測
定し、発色反応後1 分後の吸光度値と2 分後の吸光
度値との差(△OD600nm /min)を測定値と
して得た。その結果、図6に示すように、コール酸ナト
リウム濃度と△OD600nm /min との間に、
良好な直線性が感度良く得られた。 【0049】   反応液I組成        67mM     
 HEPPS     (pH8.5)       
    5mM       ATP        
                 10mM    
  塩化マグネシウム               
       0.2M      酢酸ナトリウム 
                     2mM 
       NAD+              
        0.3IU/ml  3α−ハイドロ
キシステロイドデヒドロ              
                      ゲナ−
ゼ(オリエンタル酵母社製)            
                  7U/ml  
  NADH キナーゼ(実施例1で調製したもの) 
 反応液II組成:実施例2 で用いた反応液II組成
に同じ。 【0050】 【実施例4】  コール酸ナトリウムの定量微量のコー
ル酸ナトリウムを定量する目的で, 下記反応液I組成
を持つ反応液300 μl に、各濃度(50,100
,150,200,250 μM)に調製したコール酸
ナトリウム溶液を検体としてそれぞれ50μl を添加
し、30℃で5分間放置した後、下記NK液を300μ
l加え、30℃で20分間反応させた。 次に、下記反応液II組成を持つ反応液3.0ml を
添加して混合し、30℃で反応させて、1 分後から6
 分後までの550nm における1 分間当りの平均
吸光度変化量を求めた。 その結果、β−NAD+を用いた場合は図7に、Thi
o−NAD+を用いた場合は図8に示すように、コール
酸ナトリウム濃度と平均吸光度変化量との間に、コール
酸ナトリウム濃度200 μM まで、原点を通る良好
な直線性が感度良く得られた。 【0051】   反応液I組成        65mM     
 リン酸二カリウム    (pH8.5)     
      8mM       ATP      
                 20mM    
  塩化マグネシウム               
       0.5M      酢酸ナトリウム 
                     5mM 
      NAD+ (β− 体かThio− 体)
                      0.0
3%     牛血清アルブミン          
            10IU/ml   3α−
ハイドロキシステロイドデヒドロゲナ        
                        −
ゼ  NK液組成            7.7U/
ml    NADH キナーゼ( 実施例1で調製し
たもの)                     
  0.2M      硫酸アンモニウム  反応液
II組成        20mM       G−
6−P      (pH8.0)         
  50mM      リン酸二カリウム     
                 0.03%   
  牛血清アルブミン               
       1.2mM     ニトロテトラゾリ
ウムブル−                    
  0.1M       EDTA−2Na    
                   0.5%  
    トリトン  X−100          
             3IU/ml     G
−6−Pデヒドロゲナーゼ:イースト由来      
                         
      (Thio− 体の時6IU/ml)  
                     3IU/
ml    ジアホラ−ゼ:バチルス属由来     
                (Thio− 体の
時6IU/ml  ジアホラ−ゼ:クロストリジウム 
                     属由来)
 【0052】 【実施例5】  血清中の胆汁酸の定量血清中の胆汁酸
濃度を定量する目的で, 下記反応液I組成を持つ反応
液300 μl に、検体として24例の人血清と標準
液としての50μM コール酸ナトリウム溶液を、それ
ぞれ200μl添加し、30℃で5分間放置した後、下
記NK液を300 μl 加え、30℃で20分間反応
させた。次に、下記反応液II組成を持つ反応液3.0
ml を添加して混合し、30℃で反応させて、2 分
後から3 分後までの550nm における1 分間の
吸光度変化量を求めた。また、公知の方法である3 α
−HSD− ホルマザン法についても同一検体について
測定を行なった。その結果、本法と3 α−HSD− 
ホルマザン法の感度の比較は、第4 表のようになり、
相関係数0.995 から相関性が高く、また、標準液
における吸光度変化量から求めた胆汁酸濃度は、図9の
ようになった。 これより本法は、従来法である3 α−HSD− ホル
マザン法とよく相関し、胆汁酸を正確に、そして3 α
−HSD− ホルマザン法よりも高感度に測定できるこ
とがわかった。 【0053】   反応液I組成        65mM     
 リン酸二カリウム    (pH8.5)     
      12mM      ATP      
                 20mM    
  塩化マグネシウム               
         0.75M     酢酸ナトリウ
ム                      7.
5mM     β−NAD+           
            0.03%     牛血清
アルブミン                    
      60mM      オキサミン酸カリウ
ム                      15
IU/ml   3α−ハイドロキシステロイドデヒド
ロゲナ                      
          −ゼ  NK液組成      
      13.5U/ml   NADH キナー
ゼ(実施例1で調製したもの)           
            0.2M      硫酸ア
ンモニウム  反応液II組成        20m
M      G−6−P     (pH8.0) 
          50mM      リン酸二カ
リウム                      
0.03%     牛血清アルブミン       
               1.2mM     
ニトロテトラゾリウムブル−            
          0.1M       EDTA
−2Na                     
  0.5%      トリトン X−100   
                   3IU/ml
     G−6−Pデヒドロゲナーゼ:イースト由来
                         
 3IU/ml    ジアホラ−ゼ:バチルス属由来
                      40m
M      オキサミン酸カリウム【0054】 【表4】 【0055】 【実施例6】  3−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナ−ゼ
の定量微量の3−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼを定
量する目的で、下記反応液I組成を持つ反応液0.8m
lに、各濃度(0〜60IU/L) の3−ヒドロキシ
酪酸デヒドロゲナーゼを含有する試料液400 μl 
を添加し35℃で10分間反応させた。反応停止後、こ
れに下記反応液II組成を持つ反応液0.8ml を添
加して混合し、直ちに分光光度計の恒温キュベット内に
導き、30℃で反応させて、同時に600nm におけ
る吸光度の変化を経時的に測定し、発色反応後1分後の
吸光度値と2分後の吸光度値との差(△OD600nm
 /min)を測定値として得た。その結果、図10に
示すように、3−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ活性
量と△OD600nm /min との間に、良好な直
線性が感度良く得られた。 【0056】   反応液I組成        100mM    
   HEPPS     (pH8.5)     
      7.5mM       ATP    
                   15mM  
      塩化マグネシウム           
           0.3M        酢酸
ナトリウム                    
  3mM         β−NAD+     
                 90mM    
    3− ヒドロキシ酪酸           
           10U/ml      NA
DHキナーゼ(実施例1で調製したもの) 反応液II
組成:実施例2で用いた反応液II組成に同じ。 【0057】 【実施例7】  グリセリンの定量 微量のグリセリンを定量する目的で, 下記反応液I組
成を持つ反応液300 μlに、各濃度(10,20,
30,40,50 μM)に調製したグリセリン溶液を
検体としてそれぞれ50μlを添加し、30℃で5分間
放置した後、下記NK液を300 μl 加え、30℃
で20分間反応させた。次に、下記反応II組成を持つ
反応液3.0ml を添加して混合し、30℃で反応さ
せて、1分後から6分後までの550nm における1
分間当りの平均吸光度変化量を求めた。その結果、図1
1に示すように、グリセリン濃度と平均吸光度変化量と
の間に、原点を通る良好な直線性が感度良く得られた。 【0058】   反応液I組成        65mM     
 トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン     
 (pH9.0)           8mM   
    ATP                  
     20mM      塩化マグネシウム  
                    0.5M 
     酢酸ナトリウム             
         5mM       β−NAD+
                      0.0
3%     牛血清アルブミン          
            7IU/ml    グリセ
リンデヒドロゲナ−ゼ  NK液組成        
    7.7U/ml   NADHキナーゼ(実施
例1で調製したもの)               
          0.2M      硫酸アンモ
ニウム  反応液II組成        20mM 
     G−6−P       (pH8.0) 
          50mM      リン酸二カ
リウム                      
0.03%     牛血清アルブミン       
               1.2mM     
ニトロテトラゾリウムブル−            
          0.1M      EDTA−
2Na                      
0.5%      トリトンX−100      
                 3IU/ml  
  G−6−P デヒドロゲナ−ゼ:イ−スト由来  
                        3
IU/ml    ジアホラ−ゼ:バチルス属由来【0
059】 【実施例8】  アルコールデヒドロゲナーゼの定量微
量のアルコールデヒドロゲナーゼを定量する目的で, 
下記反応液I組成を持つ反応液300 μl に各酵素
量(1,2,3,4,5IU/L) に調製したアルコ
ールデヒドロゲナーゼ溶液を検体としてそれぞれ50μ
l を添加し、30℃で10分間放置した後、下記NK
液を300 μl 加え、30℃で20分間反応させた
。次に下記反応液II組成を持つ反応液3.0ml を
添加して混合し、30℃で反応させて、1 分後から6
 分後までの550nm における1 分間当りの平均
吸光度変化量を求めた。その結果、図12に示すように
、アルコールデヒドロゲナーゼ活性量と平均吸光度変化
量との間に、原点を通る良好な直線性が感度良く得られ
た。 【0060】   反応液I組成        65mM     
 グリシルグリシン    (pH9.0)     
      8mM       ATP      
                 20mM    
  塩化マグネシウム               
         0.5M      酢酸ナトリウ
ム                        
0.4mM     Thio−NAD+      
                0.03%    
 牛血清アルブミン                
      50mM      n−アミルアルコー
ル  NK液組成            7.7U/
ml   NADHキナーゼ(実施例1で調製したもの
)                        
 0.2M      硫酸アンモニウム  反応液I
I組成        20mM      G−6−
P     (pH8.0)           5
0mM      リン酸二カリウム        
              0.03%     牛
血清アルブミン                  
    1.2mM     ニトロテトラゾリウムブ
ル−                      0
.1M       EDTA−2Na       
                0.5%     
 トリトン X−100              
         6IU/ml    G−6−P 
デヒドロゲナ−ゼ:イ−スト由来          
            6IU/ml    ジアホ
ラ−ゼ:クロストリジウム属由来【0061】 【実施例9】  ATP の定量 微量のATP を定量する目的で, 下記反応液I組成
を持つ反応液0.8ml に、各濃度(0〜50μM)
のATP を含有する試料液400 μl を添加し、
35℃で20分間反応させた。反応停止後、これに下記
反応液II組成を持つ反応液0.8ml を添加して混
合し、直ちに分光光度計の恒温キュベット内に導き、3
0℃で反応させて、同時に600nm における吸光度
の変化を経時的に測定し、発色反応後1分後の吸光度値
と2分後の吸光度値との差(△OD600nm /mi
n)を測定値として得た。その結果、図13に示すよう
に、ATP 濃度と△OD600nm /min との
間に、良好な直線性が感度良く得られた。   反応液I組成        100mM    
 HEPPS     (pH8.5)       
    3mM       NADH       
               15mM      
塩化マグネシウム                 
     0.3M      酢酸ナトリウム   
                   10U/ml
    NADHキナーゼ(実施例1で調製したもの)
 反応液II組成:実施例2で用いた反応液II組成に
同じ。 【0062】 【発明の効果】本発明の定量法は、NAD+ とNAD
Hが混在する系において、NAD+ の影響を受けるこ
となく微量のNADHを高感度に定量し得る新規なもの
である。さらに、NAD+ やATP を基質とする種
々の酵素反応系に関与する酵素活性、NAD+ 、AD
P 、またはこれらとともに反応する基質の、いずれか
の測定をも良好に成し得るものである。ひいては、疾病
等の診断において、病態のマーカーとなる物質を正確に
感度よく短時間に定量することを可能とし、自動分析に
も適用できるため正しい診断を与えることができ、臨床
・医療等の分野で、産業上極めて有意義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本酵素の至適pH(●ー●はリン酸緩衝液;○
ー○はトリス塩酸緩衝液;▲ー▲は、グリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液) を示す図
【図2】本酵素の安定pH範囲( ●ー●はリン酸緩衝
液;○ー○はトリス塩酸緩衝液;▲ー▲は、グリシン水
酸化ナトリウム緩衝液) を示す図
【図3】本酵素の作用適温の範囲を示す図
【図4】本酵
素の熱安定性を示す図
【図5】実施例2 における検量線を、NADH濃度と
△OD600nm /min との関係で示した図
【図
6】実施例3 における検量線を、コール酸ナトリウム
濃度と△OD600nm /min との関係で示した
【図7】実施例4における、β−NAD+を用いた場
合の検量線を、コール酸ナトリウム濃度と△OD550
nm /min との関係で示した図
【図8】実施例4における、Thio−NAD+を用い
た場合の検量線を, コール酸ナトリウム濃度と△OD
550nm /min との関係で示した図
【図9】実施例5における、本法と3α−HSD−ホル
マザン法との、測定値の相関を示した図
【図10】実施例6における検量線を、3−ヒドロキシ
酪酸デヒドロゲナーゼ活性量と△OD600nm /m
in との関係で示した図
【図11】実施例7における検量線を、グリセリン濃度
と△OD550nm /min との関係で示した図

図12】実施例8における検量線を、アルコールデヒド
ロゲナーゼ活性量と△OD550nm /min との
関係で示した図
【図13】実施例9における検量線をATP 濃度と、
△OD600nm /min との関係で示した図出願
人    (財) 野田産業科学研究所同      
  国際試薬株式会社代理人    弁理士  平木祐
輔同      弁理士  石井  貞次同     
 弁理士  早川  康

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NAD +及びNADHが混在する溶液
    に、二価の金属イオン及びXTP[式中、X はA(ア
    デノシン)、U(ウリジン)、G(グアノシン)、C(
    シチジン)、I(イノシン)、dT(チミジン)、dA
    (デオキシアデノシン)、dU(デオキシウリジン)、
    dG(デオキシグアノシン)、dC(デオキシシチジン
    )、dI(デオキシイノシン)を示す]の存在下に、N
    ADHに特異性の高いNADHキナーゼを作用させてX
    DP(式中、X は前記と同じ) 及びNADPH を
    生成させ、次いでNADPH を、これをNADP+ 
    に酸化する触媒反応及びNADP+ をNADPH に
    還元する触媒反応を用いてサイクリング反応させ、該サ
    イクリング反応により消費される基質または生成する生
    成物の変化量を検出することにより NAD+ 及びN
    ADHが混在する溶液中のNADHのみを定量すること
    を特徴とするNADHの高感度定量法。
  2. 【請求項2】  NAD+ が、β−NAD+、Thi
    o−NAD+、またはα−NAD+であり、NADHが
    、β−NADH 、Thio−NADH 、またはα−
    NADH である請求項1記載のNADHの高感度定量
    法。
  3. 【請求項3】 XTP〔式中、X はA(アデノシン)
    、U(ウリジン)、G(グアノシン)、C(シチジン)
    、I(イノシン)、dT(チミジン)、dA(デオキシ
    アデノシン)、dU(デオキシウリジン)、dG(デオ
    キシグアノシン)、dC(デオキシシチジン)、dI(
    デオキシイノシン)を示す〕を含む溶液に、二価の金属
    イオン及びNADHの存在下に、NADHに特異性の高
    いNADHキナーゼを作用させてXDP(式中、X は
    前記と同じ) 及びNADPH を生成させ、次いでN
    ADPH を、これをNADP+ に酸化する触媒反応
    及びNADP+ をNADPH に還元する触媒反応を
    用いてサイクリング反応させ、該サイクリング反応によ
    り消費される基質または生成する生成物の変化量を検出
    することによりXTPを定量することを特徴とするXT
    P の高感度定量法。
  4. 【請求項4】  NAD+ が、β−NAD+、Thi
    o−NAD+、またはα−NAD+であり、NADHが
    、β−NADH 、Thio−NADH 、またはα−
    NADH である請求項3記載のXTP の高感度定量
    法。
JP3007999A 1991-01-25 1991-01-25 Nadhキナーゼを用いる高感度定量法 Expired - Fee Related JP2818696B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3007999A JP2818696B2 (ja) 1991-01-25 1991-01-25 Nadhキナーゼを用いる高感度定量法
US07/823,113 US5250416A (en) 1991-01-25 1992-01-21 Method for highly sensitive determination of NADH using kinase
DE69206001T DE69206001T2 (de) 1991-01-25 1992-01-24 Verfahren zur hochsensitiven Bestimmung von NADH mit NADH Kinase.
EP92101139A EP0496412B1 (en) 1991-01-25 1992-01-24 Method for highly sensitive determination of NADH using NADH kinase

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3007999A JP2818696B2 (ja) 1991-01-25 1991-01-25 Nadhキナーゼを用いる高感度定量法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04252200A true JPH04252200A (ja) 1992-09-08
JP2818696B2 JP2818696B2 (ja) 1998-10-30

Family

ID=11681093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3007999A Expired - Fee Related JP2818696B2 (ja) 1991-01-25 1991-01-25 Nadhキナーゼを用いる高感度定量法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5250416A (ja)
EP (1) EP0496412B1 (ja)
JP (1) JP2818696B2 (ja)
DE (1) DE69206001T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009225784A (ja) * 2008-02-28 2009-10-08 Asahi Kasei Pharma Kk ピロリン酸の測定方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5624813A (en) * 1994-04-21 1997-04-29 Mahant; Vijay K. NAD(P)+ /NAD(P)H based chemiluminescent diagnostics
ATE399879T1 (de) * 1995-12-27 2008-07-15 Asahi Kasei Pharma Corp Verfahren zur bestimmung von vitalproben
WO2003087399A1 (en) * 2002-04-17 2003-10-23 Glucox Ab Nad)p)h oxidase inhibitors for increased glucose uptake and treatment of type ii diabetes

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2059421A (en) * 1979-10-03 1981-04-23 Self C H Assay method and reagents therefor
US4446231A (en) * 1979-10-03 1984-05-01 Self Colin H Immunoassay using an amplified cyclic detection system
DE3046741A1 (de) * 1980-12-11 1982-07-15 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Nachweis von nad(p)h oder salicylat
SE449004B (sv) * 1981-06-25 1987-03-30 Wallac Oy Bioluminiscensbestemning av nadh och/eller nadph
US4411995A (en) * 1981-09-28 1983-10-25 Massachusetts Institute Of Technology Synthesis of nicotinamide cofactors
JPS58129994A (ja) * 1982-01-27 1983-08-03 Toyo Jozo Co Ltd 高感度測定法
JPS59213400A (ja) * 1983-05-19 1984-12-03 Toyo Jozo Co Ltd キナ−ゼを用いる高感度定量法
DE3505397A1 (de) * 1985-02-16 1986-08-21 Henkel KGaA, 4000 Düsseldorf Verfahren zur coenzymregenerierung
US5032506A (en) * 1986-12-16 1991-07-16 Enzymatics, Inc. Color control system
JP2818695B2 (ja) * 1991-01-25 1998-10-30 財団法人野田産業科学研究所 Nadhキナーゼ及びその製造法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009225784A (ja) * 2008-02-28 2009-10-08 Asahi Kasei Pharma Kk ピロリン酸の測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0496412A3 (en) 1992-12-09
US5250416A (en) 1993-10-05
EP0496412A2 (en) 1992-07-29
JP2818696B2 (ja) 1998-10-30
DE69206001T2 (de) 1996-05-09
DE69206001D1 (de) 1995-12-21
EP0496412B1 (en) 1995-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5302513A (en) Method for determination of components
US3929581A (en) Quantitative determination of blood ammonia
EP0147713B1 (en) Enzymatic atp and fmn assay
US5962248A (en) Quantitative determination method for chloride ions
EP0639646A1 (en) High precision determination of d-glucose-6-phosphate and composition therefor
JPH04252200A (ja) Nadhキナーゼを用いる高感度定量法
JPH0220239B2 (ja)
JP4364331B2 (ja) 酵素を用いる分析方法
JP4526654B2 (ja) マンノースの定量法及び定量用試薬
JP2872983B2 (ja) 1,5−アンヒドログルシトールの定量法及び定量用試薬
US20020068310A1 (en) Method and reagant for quantitative determination of 1,5-anhydroglucitol
JPS62502167A (ja) 還元された補酵素を測定するための分析法
JP4029609B2 (ja) 生体成分の測定方法およびそれに用いる試薬キット
JP2001252095A (ja) 微量成分の測定法及びそれに用いる組成物
EP0392021B1 (en) Method for analyzing components
JP2002186497A (ja) 1,5−アンヒドログルシトールの定量方法
JPH04346796A (ja) 乳酸またはピルビン酸の高感度定量法および定量用組成物
JP3936976B2 (ja) Ampの酵素的分解
JPH01320998A (ja) グルコースを含有する試料中の1,5−アンヒドログルシトールの測定法
JPH10108692A (ja) D−ソルビトール、ガラクチトールの高感度定量法
JPH06303996A (ja) アルカリホスフォターゼ測定法と測定試薬
JPH08168397A (ja) ピルビン酸の定量方法およびその定量用試薬
JPH07124000A (ja) 生体成分の測定方法
JPH07121233B2 (ja) 無機リン定量用試薬
JPS62151200A (ja) マグネシウムイオン定量用試薬

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees