JP4526654B2 - マンノースの定量法及び定量用試薬 - Google Patents

マンノースの定量法及び定量用試薬 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酵素法による正確かつ簡便なマンノースの定量法及び定量用試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘキソースの1種であるマンノースは、ヒト血中にも微量に存在しており、その供給経路は食物由来からの吸収はなく、主にグルコース代謝系からであることが知られている。マンノースの血中の濃度は、通常0.5mg/dl程度と微量であるが、血糖コントロール不良の糖尿病(Clinica. Climica Acta 251;1996 pp91-103)や真菌感染症(J. Clin. Microbiol. 21(6) ;1985 pp972-979)の患者で上昇することが知られており、これら疾患の診断に有用であることが示唆されている。
【0003】
従来、マンノースの測定法としては、ガスクロマトグラフ法(Clin. Chem 25;1979; pp1384-1387)、液体クロマトグラフ法(日泌尿会誌 80; 1989 pp1816-1823)、酵素法(Clin. Chem 30(2); 1984 pp293-294)等が知られている。
【0004】
例えば、酵素法は、試料中にグルコースが含まれていると正確に定量できないためグルコースを除去する必要があり、曽山等(Clin.Chem 30; 1984 pp293-294)の方法は、グルコースオキシダーゼとカタラーゼを用いて予め試料中のグルコースを除去している。そして、アデノシン三リン酸(以下、ATPという。)の存在下、マンノースにヘキソキナーゼを作用させてマンノース6リン酸に変換し、続いてマンノース6リン酸イソメラーゼを作用させてフルクトース6リン酸に変換した後、更にグルコース6リン酸イソメラーゼを作用させてグルコース6リン酸とし、最後に補酵素酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下、NADという。)の存在下、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼを作用させて生じた還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下、NADHという。)の吸光度(340nm)を分光光度計で測定することによりマンノースを定量している。
【0005】
また、上記酵素法の改良として、Pitkanen等により、グルコースやフルクトースが共存する試料に、ATP及び酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、NADPという。)存在下、ヘキソキナーゼ、グルコース6リン酸イソメラーゼを作用させて、グルコースやフルクトースをグルコース6リン酸に変換し、更にグルコース6リン酸デヒドロゲナーゼを添加してグルコース6リン酸をグルコン酸6リン酸に変換し、このときに生じる還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、NADPHという。)を塩酸酸性下で分解することによりグルコース等による影響を除去した後、上記方法と同様にして、ATP及びNADP存在下、マンノースにヘキソキナーゼ、マンノース6リン酸イソメラーゼ、グルコース6リン酸イソメラーゼ、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼを作用させて生じたNADPHの吸光度(340nm)を測定するマンノースの定量方法が報告されている(Eur. J. Clin. Chem. Clin. Biochem 35(10); 1997 pp761-766)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した酵素法は、数種の酵素反応を組み合わせた複雑な酵素共役系を介することから、すべての酵素の至適化を行なうことが困難であり、また、高価な酵素を多数組み合わせて用いるためコスト面でも問題があった。更に、生体試料由来の成分や夾雑物の影響を受けやすい欠点があった。
【0007】
一方、ガスクロマトグラフ法や液体クロマトグラフ法は、誘導体化や蛍光等の標識化などの煩雑な操作が必要であり、その上特殊な装置を必要とすることから、多数の検体処理には不向きであった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、正確かつ簡便で多数の検体処理が可能なマンノースの定量法及び定量用試薬を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つは、マンノースとグルコースを含有する生体試料又は該生体試料から調製されたマンノースとグルコースを含有する試料にグルコース6位リン酸化酵素を作用させて該試料中のグルコースの6位をリン酸化する工程と、そのグルコース6位リン酸化工程を経た前記料に、電子受容体の存在下、マンノースに対して脱水素による酸化能を有する酵素を作用させて該試料中のマンノースを脱水素により酸化する工程と、そのマンノース脱水素工程を経た前記試料中に生成した前記電子受容体の還元体を定量する工程とを含むことを特徴とするマンノースの定量法を提供するものである。
【0011】
また、前記定量法においては、前記酵素が、酵素番号EC1.1.1.119に分類されるグルコースデヒドロゲナーゼであることが好ましく、グルコノバクター属に属する微生物由来のアルドヘキソースデヒドロゲナーゼであることがより好ましい。また、試料としては、血液、血清、血漿、髄液及び尿からなる群より選ばれた1種の生体試料、又は該生体試料から調製された試料であることが好ましい。
【0012】
本発明のもう一つは、電子受容体の存在下でマンノースに対して脱水素による酸化能を有する酵素と、該酵素が利用できる前記電子受容体と、グルコース6位リン酸化酵素とを含むことを特徴とするマンノースの定量用試薬を提供するものである。
【0013】
前記試薬は、前記酵素が、酵素番号EC1.1.1.119に分類されるグルコースデヒドロゲナーゼであることが好ましく、グルコノバクター属に属する微生物由来のアルドヘキソースデヒドロゲナーゼであることがより好ましい。また、更にアデノシン三リン酸をものであることが好ましい。更に、前記電子受容体が、補酵素NADPであることが好ましい。
【0014】
本発明によれば、複雑な酵素共役系を介することなく、マンノースに直接作用して脱水素による酸化能を有する酵素を用いるため、簡便にマンノースを定量でき、多数の検体処理が可能である。また、グルコース消去剤としてグルコース6位リン酸化酵素を用いるので、試料中のグルコースの影響を受けにく、正確にマンノースを定量することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明において、その試料(検体)はマンノースとグルコースを含有する生体試料又は該生体試料から調製されたマンノースとグルコースを含有する試料である。血液、血清、血漿、髄液、尿などの生体試料、又はこれらの生体試料から調製された試料、例えばマンノースを測定しやすいように各種の方法で前処理した試料等が好ましく使用される
【0016】
本発明で用いられる酵素としては、電子受容体の存在下で、マンノースに対して脱水素による酸化能を有する酵素(以下「マンノース脱水素酵素」という)であればよく、特に制限はないが、好ましくは、酵素番号EC1.1.1.119に分類される酵素が挙げられる。具体的には、例えば、OKAMOTOの文献(J.Biochem. 53(5) 1963 pp348-353)に記載されたAcetobacter suboxydansから得られるNADP依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、AVIGAD等の文献(J. Biol. Chem. 243(8) 1968 pp1936-1941)に記載されたGluconobacter cerinusから得られるNADP依存性アルドヘキソースデヒドロゲナーゼ、DAHMS等の文献(J.Biol.Chem. 247(7) 1972 pp2222-2227)に記載されたNAD依存性アルドヘキソースデヒドロゲナーゼ等が挙げられる。
【0017】
上記酵素はグルコノバクター属に属する微生物由来のアルドヘキソースデヒドロゲナーゼであることが特に好ましい。グルコノバクター属に属する微生物としては、例えば、グルコノバクター・アサイ(G.asaii)IFO 3276、グルコノバクター・セリヌス(G.cerinus)IFO 3267、グルコノバクター・フラテオリ(G.frateurii)IFO 3264、グルコノバクター・オキシダンス(G.oxydans)IFO 14819等が挙げられ、これらの微生物を培養して菌体を回収し、この菌体を超音波処理等により破砕して得られる破砕液を、必要に応じて、硫安分画、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトゲル、ゲル濾過等のカラムクロマトグラフィを組み合わせて精製することにより酵素を得ることができる。
【0018】
なお、マンノース脱水素酵素の使用濃度は、特に限定されないが、0.1〜100単位/l、特に1〜10単位/lの範囲とすることが好ましい。
【0019】
本発明において、電子受容体としては、NAD、NADP等の補酵素、酸素、フェナジンメトサルフェート、ジクロルフェノールインドフェノール、フェリシアン化合物、テトラゾリウム塩などを、1種又は2種以上適宜選択して使用することができ、特に補酵素NADPが好ましい。電子受容体の使用濃度は、0.1〜10mmol/l、特に0.5〜2mmol/lの範囲が好ましい。
【0020】
また、電子受容体の還元体を定量するために、電子受容体が還元されることによって発色する発色剤を併用してもよい。かかる発色剤は、使用する電子受容体に応じて適宜選択すればよいが、例えば補酵素NADPの還元体であるNADPHを定量するために、電子キャリアーとして、フェナジンメトサルフェートやジアホラーゼとテトラゾリウム塩を共存させ、生成されるホルマザン色素を比色定量する方法が挙げられる。
【0021】
更に、本発明で用いるマンノース脱水素酵素は、マンノース以外にグルコースにも作用を示すため、特に血清や血漿等の生体試料中のマンノースを測定する場合には、グルコースの影響を少なからず受けることになる。したがって、生体試料に対する測定精度をより高めるために、グルコース消去剤を併用する。このグルコース消去剤としては、グルコース6位リン酸化酵素を用いる。更にATPをものが好ましく用いられる。
【0022】
上記グルコース6位リン酸化酵素としては、グルコキナーゼ、ヘキソキナーゼ等が挙げられ、EC2.7.1.2、EC2.7.1.1に分類されるものであれば特に制限はなく、市販のものを使用できるが、好ましくはグルコースに特異性の高いグルコキナーゼが用いられる。それらの使用量は、試料中のグルコース量により異なるが、概ね0.1〜50u/mlである。また、グルコースのリン酸化に必要なATP量は、試料中のグルコース量により異なるが、概ね1〜20mMである。更に、グルコースリン酸化反応を促進するものとして通常、無機、有機塩類としてマグネシウムイオンを5〜50mM程度含有させる。グルコース消去のためのグルコースリン酸化反応は、pH6〜10の緩衝液中、20〜50℃、望ましくは25〜37℃で、添加直後から10分程度行なわれる。
【0023】
本発明において使用できる緩衝液としては、pH6〜10のリン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス塩酸緩衝液、グッド緩衝液、ホウ酸緩衝液等、通常使用されるものであればいずれも使用可能である。
【0024】
本発明のマンノース定量用試薬は、グルコース消去剤と、定量用酵素とを別々に組合せてもよい。より具体的には、電子受容体とグルコース消去剤とを含む第1試薬と、マンノース脱水素酵素を含む第2試薬との2試薬で構成するのが好ましい。
【0025】
生体試料に上記マンノース定量用試薬を添加して反応を行わせた後、反応液中で還元された電子受容体の測定は、例えば、電子受容体の還元体に特有な吸収波長における吸光度を測定したり、電子受容体の還元体によって発色する発色剤の発色強度を測定することなどによって行うことができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
酵素製造例(グルコノバクター・アサイ由来アルドヘキソースデヒドロゲナーゼの製造)
グルコノバクター・アサイ(IFO 3276)を酵母エキス0.5%、フルクトース1%からなる培地に植菌し、28℃で24時間振とう培養し、遠心分離して菌体を得た。この菌体を20mMリン酸緩衝液(pH7)に懸濁し、氷冷下で超音波破砕装置により処理し、破砕液を遠心分離して菌体残渣を除去し、粗酵素液を得た。
【0027】
この粗酵素液に硫酸アンモニウム粉末を30%飽和となるように加えて溶解させ、析出したタンパク質を遠心分離により取り除いた。得られた上清をButylトヨパールカラムに通して酵素を吸着させ、硫酸アンモニウムを30〜0%飽和量含む20mMリン酸緩衝液(pH7)で酵素を溶出した。
【0028】
各溶出画分の酵素活性を測定して活性画分を回収し、その活性画分を20mMリン酸緩衝液(pH7)にて透析して脱塩した後、これをDEAEトヨパールカラムに通して酵素を吸着させ、0〜0.25MのNaClを含む20mMリン酸緩衝液(pH7)で酵素を溶出した。
【0029】
各溶出画分の酵素活性を測定して活性画分を回収し、その活性画分を20mMリン酸緩衝液(pH7)にて透析して脱塩した後、これを更にハイドロキシアパタイトカラムに通して酵素を吸着させ、20〜150mMリン酸緩衝液(pH7)で酵素を溶出させ、各溶出画分の酵素活性を測定して活性画分を回収し、これを精製酵素液とした。
【0030】
実施例1
上記酵素製造例で得られたアルドヘキソースデヒドロゲナーゼと、電子受容体として補酵素NADPを用いて、以下に示す第1試薬及び第2試薬からなる定量用試薬を作成した。
・第1試薬(pH8.5):
125mM トリス塩酸緩衝液
1.25mM NADP
0.75mM WST−1
1.25% Tween20
6.25u/ml ジアホラーゼ
・第2試薬(pH7.0):
20mM リン酸緩衝液
23u/ml アルドヘキソースデヒドロゲナーゼ
【0031】
そして、この試薬を用いて、以下に示すようにして各種濃度(0〜50μg/ml)のマンノース溶液を測定した。
【0032】
各濃度のマンノース溶液各8μlに対し、第1試薬256μlを添加して37℃で5分反応させ、次いで第2試薬56μlを添加して同じく37℃で5分反応させた後、主波長450nm、副波長700nmの2波長とし、2ポイントアッセイにて吸光度を測定した。これらの操作は、日立7150形自動分析装置により行った。この結果を図1に示す。
【0033】
図1から、マンノース濃度0〜50μg/mlまで、直線的な発色吸光度が得られ、低濃度域での正確なマンノースの定量が可能であることが分かる。
【0034】
実施例2(グルコース消去剤を組合せた試薬系でのマンノースの定量)
上記酵素製造例で得られたアルドヘキソースデヒドロゲナーゼと、電子受容体として補酵素NADPと、グルコース消去剤としてグルコキナーゼ及びATPを用いて、以下に示す第1試薬及び第2試薬からなる定量用試薬を作成した。
・第1試薬(pH8.5):
125mM トリス塩酸緩衝液
1.25mM NADP
0.75mM WST−1
1.25% Tween20
6.25u/ml ジアホラーゼ
12.5u/ml グルコキナーゼ
10mM ATP
2mM 酢酸マグネシウム
・第2試薬(pH7.0):
20mM リン酸緩衝液
23u/ml アルドヘキソースデヒドロゲナーゼ
【0035】
そして、まず、実施例1と同様にして、この試薬を各種濃度(0〜50μg/ml)のマンノース溶液と反応させ、反応液の吸光度を測定した。この結果を図2に示す。
【0036】
次いで、上記試薬を、一定濃度(約10μg/ml)のマンノースと、各種濃度(0〜1,000mg/dl)のグルコースとを含有する溶液と反応させ、反応液の吸光度を測定した。この結果を図3に示す。
【0037】
図2から、マンノース濃度0〜50μg/mlまで、直線的な発色吸光度が得られ、グルコース消去剤を組合せた試薬系においても正確なマンノースの定量が可能であることが分かる。
【0038】
また、図3から、試料中のグルコース濃度が0〜1,000mg/dlまで変化しても、マンノース濃度に応じた一定の吸光度が得られることが分かる。このことから、グルコースを高濃度に含有する試料においても、試料中のマンノースを正確に定量できることが分かる。
【0039】
実施例3
5種類の血清(血清1〜5)9容量に対して、100μg/mlのマンノース水溶液を1容量の割合で添加して調製した試料、及び対照としてマンノース水溶液の代わりに精製水を添加した試料について、実施例2の試薬を用いてマンノースを測定した。その測定値を実施例2で得られた検量線(図2)を用いて、マンノースの定量を行ない、添加したマンノース理論量(10μg/ml)の回収量を算出した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004526654
【0041】
表1から、添加したマンノース理論量(10μg/ml)に対して、添加回収率は良好で、血清中の正確なマンノースの定量が可能であることが分かる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マンノースを含む試料に、電子受容体を添加し、これにマンノース脱水素酵素を作用させることにより、マンノース脱水素酵素がマンノースに直接作用して、マンノースを酸化すると共に、電子受容体を直接還元するので、生成された電子受容体の還元体を測定することにより、高感度でしかも正確なマンノースの定量が可能となる。また、反応系が簡単であるため、各種自動分析装置への適用も容易であり、多数の検体処理にも適している。
【0043】
また、グルコース消去剤を併用して試料中に共存するグルコースを減少させることにより、グルコースの影響をほとんど無視できるレベルになるため、血清や血漿等の生体試料においても、簡単な操作で高い測定精度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子受容体を含有する第1試薬と、アルドヘキソースデヒドロゲナーゼを含有する第2試薬とを用い、各種濃度のマンノース溶液を測定した結果を示す図表である。
【図2】 電子受容体及びグルコース消去剤を含有する第1試薬と、アルドヘキソースデヒドロゲナーゼを含有する第2試薬とを用い、各種濃度のマンノース溶液を測定した結果を示す図表である。
【図3】 電子受容体及びグルコース消去剤を含有する第1試薬と、アルドヘキソースデヒドロゲナーゼを含有する第2試薬とを用い、一定濃度のマンノースを含有する溶液にグルコース濃度を変化させて添加した溶液を測定した結果を示す図表である。

Claims (9)

  1. マンノースとグルコースを含有する生体試料又は該生体試料から調製されたマンノースとグルコースを含有する試料にグルコース6位リン酸化酵素を作用させて該試料中のグルコースの6位をリン酸化する工程と、そのグルコース6位リン酸化工程を経た前記料に、電子受容体の存在下、マンノースに対して脱水素による酸化能を有する酵素を作用させて該試料中のマンノースを脱水素により酸化する工程と、そのマンノース脱水素工程を経た前記試料中に生成した前記電子受容体の還元体を定量する工程とを含むことを特徴とするマンノースの定量法。
  2. 前記酵素が、酵素番号EC1.1.1.119に分類されるグルコースデヒドロゲナーゼである請求項1記載のマンノースの定量法。
  3. 前記酵素が、グルコノバクター属に属する微生物由来のアルドヘキソースデヒドロゲナーゼである請求項1又は2記載のマンノースの定量法。
  4. 前記試料が、血液、血清、血漿、髄液及び尿からなる群より選ばれた1種の生体試料、又は該生体試料から調製された試料である請求項1〜のいずれか1つに記載のマンノースの定量法。
  5. 電子受容体の存在下でマンノースに対して脱水素による酸化能を有する酵素と、該酵素が利用できる前記電子受容体と、グルコース6位リン酸化酵素とを含むことを特徴とするマンノースの定量用試薬。
  6. 前記酵素が、酵素番号EC1.1.1.119に分類されるグルコースデヒドロゲナーゼである請求項5記載のマンノースの定量用試薬。
  7. 前記酵素が、グルコノバクター属に属する微生物由来のアルドヘキソースデヒドロゲナーゼである請求項5又は6記載のマンノースの定量用試薬。
  8. 更にアデノシン三リン酸をものである請求項のいずれか一つに記載のマンノースの定量用試薬。
  9. 前記電子受容体が、補酵素酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸である請求項のいずれか一つに記載のマンノースの定量用試薬。
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