JPH0833482A - 新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製造方法並びに該酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及び方法 - Google Patents
新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製造方法並びに該酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及び方法Info
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- JPH0833482A JPH0833482A JP29670194A JP29670194A JPH0833482A JP H0833482 A JPH0833482 A JP H0833482A JP 29670194 A JP29670194 A JP 29670194A JP 29670194 A JP29670194 A JP 29670194A JP H0833482 A JPH0833482 A JP H0833482A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 NAD+ の存在下で、D−ソルビトールを酸
化してD−フルクトースとNADH生成し、また本反応
の逆反応によって、NADHの存在下で、D−フルクト
ースを還元してD−ソルビトールとNAD+ を生成する
熱安定性に優れた新規なソルビトールデヒドロゲナー
ゼ、シュードモナス属に属し、ソルビトールデヒドロゲ
ナーゼ生産能を有する菌株を用いる該酵素の製造方法、
並びに該酵素及びNAD+ を用いたD−ソルビトールの
定量のための試薬及び方法。 【効果】 本酵素は、D−ソルビトールの酵素的測定法
に極めて有用であり、従来になく酵素活性が安定であ
り、本酵素を用いれば、D−ソルビトール量又はD−フ
ルクトース量を精度よく測定することが可能である。ま
た本発明の製造方法を用いれば、容易にそして安価に本
酵素を製造することができる。更に、本発明の試薬及び
方法によれば、D−ソルビトール量を精度よく測定する
ことが可能である。
化してD−フルクトースとNADH生成し、また本反応
の逆反応によって、NADHの存在下で、D−フルクト
ースを還元してD−ソルビトールとNAD+ を生成する
熱安定性に優れた新規なソルビトールデヒドロゲナー
ゼ、シュードモナス属に属し、ソルビトールデヒドロゲ
ナーゼ生産能を有する菌株を用いる該酵素の製造方法、
並びに該酵素及びNAD+ を用いたD−ソルビトールの
定量のための試薬及び方法。 【効果】 本酵素は、D−ソルビトールの酵素的測定法
に極めて有用であり、従来になく酵素活性が安定であ
り、本酵素を用いれば、D−ソルビトール量又はD−フ
ルクトース量を精度よく測定することが可能である。ま
た本発明の製造方法を用いれば、容易にそして安価に本
酵素を製造することができる。更に、本発明の試薬及び
方法によれば、D−ソルビトール量を精度よく測定する
ことが可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NAD+ の存在下で、
D−ソルビトールを酸化してD−フルクトースを生成
し、また本反応の逆反応によって、NADHの存在下
で、D−フルクトースを還元してD−ソルビトールを生
成する、新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製
造方法並びに該酵素を用いたD−ソルビトールの定量の
ための試薬及び方法に関するものである。
D−ソルビトールを酸化してD−フルクトースを生成
し、また本反応の逆反応によって、NADHの存在下
で、D−フルクトースを還元してD−ソルビトールを生
成する、新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製
造方法並びに該酵素を用いたD−ソルビトールの定量の
ための試薬及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】D−ソルビトールは、ヒトの血清中や尿
中などに微量に存在し、病気、例えば糖尿病などの診断
において、その含有量が重要な指標となることが知られ
ており、現在、研究機関などでは酵素法を用いて、血清
中のD−ソルビトールが測定されている。
中などに微量に存在し、病気、例えば糖尿病などの診断
において、その含有量が重要な指標となることが知られ
ており、現在、研究機関などでは酵素法を用いて、血清
中のD−ソルビトールが測定されている。
【0003】また、粉末又は粒状のD−ソルビトール
は、ブドウ糖を高温高圧のもとで水素添加することによ
り、D−ソルビトール液が得られ、この液をイオン交換
樹脂などにより精製することにより得られる。D−ソル
ビトールは、においがなく、爽快な甘味を有し、舌に寒
冷感を与えることや、吸湿性に優れていることから、チ
ューインガム、キャンディー、その他製菓類などの甘味
料として、また、合成酒のコク付けやタバコの甘味保湿
剤などに、広く用いられている。
は、ブドウ糖を高温高圧のもとで水素添加することによ
り、D−ソルビトール液が得られ、この液をイオン交換
樹脂などにより精製することにより得られる。D−ソル
ビトールは、においがなく、爽快な甘味を有し、舌に寒
冷感を与えることや、吸湿性に優れていることから、チ
ューインガム、キャンディー、その他製菓類などの甘味
料として、また、合成酒のコク付けやタバコの甘味保湿
剤などに、広く用いられている。
【0004】そしてまた、D−フルクトースは、イヌリ
ンを多量に含有する植物、例えばきくいもなどを加水分
解する方法、ショ糖にインベルターゼを作用させて転化
する方法などによって得られる。このD−フルクトース
は、上品で強い甘味を有し、かつ、湿潤性を与えること
などから、食品業界では甘味料などとして広範囲にわた
り用いられている。
ンを多量に含有する植物、例えばきくいもなどを加水分
解する方法、ショ糖にインベルターゼを作用させて転化
する方法などによって得られる。このD−フルクトース
は、上品で強い甘味を有し、かつ、湿潤性を与えること
などから、食品業界では甘味料などとして広範囲にわた
り用いられている。
【0005】このようなことから、血清中や尿中などに
微量に存在するD−ソルビトール、そして食品中に含有
するD−ソルビトール又はD−フルクトースを測定する
のに利用可能な酵素を得ることは産業上極めて重要な意
義を有する。従来知られているソルビトールデヒドロゲ
ナーゼとしては、動物肝由来、例えばSIGMA社など
から販売されている羊肝由来のもの、また微生物由来酵
素としては、例えばエンザイム・マイクロバクテリア・
テクノロジー(EnzymeMicrob.Techn
ol.)第13巻、4月号、第332〜337頁、19
91年、に記載のシュードモナス エスピー(Pseu
domonas sp.)由来のものやジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(Journal
of Biological Chemistry)第
267巻、35号、第24989〜24994頁、19
92年、に記載のバチルス サブチリス(Bacill
us subtilis)由来のものが知られている。
微量に存在するD−ソルビトール、そして食品中に含有
するD−ソルビトール又はD−フルクトースを測定する
のに利用可能な酵素を得ることは産業上極めて重要な意
義を有する。従来知られているソルビトールデヒドロゲ
ナーゼとしては、動物肝由来、例えばSIGMA社など
から販売されている羊肝由来のもの、また微生物由来酵
素としては、例えばエンザイム・マイクロバクテリア・
テクノロジー(EnzymeMicrob.Techn
ol.)第13巻、4月号、第332〜337頁、19
91年、に記載のシュードモナス エスピー(Pseu
domonas sp.)由来のものやジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(Journal
of Biological Chemistry)第
267巻、35号、第24989〜24994頁、19
92年、に記載のバチルス サブチリス(Bacill
us subtilis)由来のものが知られている。
【0006】しかしながら、前記の動物肝由来のソルビ
トールデヒドロゲナーゼは、製造方法が煩雑で、しかも
価格の面で問題があること、また前記のPseudom
onas sp.由来の該酵素は、20mMトリス−塩
酸緩衝液pH7.0の条件下で、40℃では、5分間で
その活性が半減するため、酵素法による測定で多く採用
される37℃で30分間反応させる方法においては、酵
素活性の安定性に欠けることなどの欠点があった。
トールデヒドロゲナーゼは、製造方法が煩雑で、しかも
価格の面で問題があること、また前記のPseudom
onas sp.由来の該酵素は、20mMトリス−塩
酸緩衝液pH7.0の条件下で、40℃では、5分間で
その活性が半減するため、酵素法による測定で多く採用
される37℃で30分間反応させる方法においては、酵
素活性の安定性に欠けることなどの欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来のソルビトールデヒドロゲナーゼが有する欠点を克服
し、例えば、食品中に含有されるD−ソルビトール又は
D−フルクトースあるいはヒトの血清中や尿中などに存
在するD−ソルビトールの測定に利用でき、そして通常
の酵素法による測定で多く採用される温度条件において
も、酵素活性が安定である、微生物由来の新規な酵素及
びこの酵素を安価に、そして容易に製造する方法、並び
にこの酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及
び方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
来のソルビトールデヒドロゲナーゼが有する欠点を克服
し、例えば、食品中に含有されるD−ソルビトール又は
D−フルクトースあるいはヒトの血清中や尿中などに存
在するD−ソルビトールの測定に利用でき、そして通常
の酵素法による測定で多く採用される温度条件において
も、酵素活性が安定である、微生物由来の新規な酵素及
びこの酵素を安価に、そして容易に製造する方法、並び
にこの酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及
び方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ね、広く自然界より微生
物の検索を行った結果、土壌中より分離したシュードモ
ナス(Pseudomonas)属に属する菌株が、D
−ソルビトールに作用しD−フルクトースを生成し、ま
た本反応の逆反応によって、D−フルクトースに作用し
てD−ソルビトールを生成する新規な酵素を生産するこ
と、そして、この酵素が通常の酵素法による測定で多く
採用される温度条件においても、酵素活性が安定である
こと、そしてこの酵素を用いればD−ソルビトールを酵
素法により精度よく定量しうることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
を達成するために鋭意研究を重ね、広く自然界より微生
物の検索を行った結果、土壌中より分離したシュードモ
ナス(Pseudomonas)属に属する菌株が、D
−ソルビトールに作用しD−フルクトースを生成し、ま
た本反応の逆反応によって、D−フルクトースに作用し
てD−ソルビトールを生成する新規な酵素を生産するこ
と、そして、この酵素が通常の酵素法による測定で多く
採用される温度条件においても、酵素活性が安定である
こと、そしてこの酵素を用いればD−ソルビトールを酵
素法により精度よく定量しうることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の第1は、下記の理化学的性
質: (1)作用:NAD+ の存在下で、D−ソルビトールを
酸化してD−フルクトースとNADHを生成し、また本
反応の逆反応によって、NADHの存在下で、D−フル
クトースを還元してD−ソルビトールとNAD+ を生成
する。 (2)基質特異性:D−ソルビトール及びガラクチトー
ルに特異的に作用する。
質: (1)作用:NAD+ の存在下で、D−ソルビトールを
酸化してD−フルクトースとNADHを生成し、また本
反応の逆反応によって、NADHの存在下で、D−フル
クトースを還元してD−ソルビトールとNAD+ を生成
する。 (2)基質特異性:D−ソルビトール及びガラクチトー
ルに特異的に作用する。
【0010】(3)至適pH及び安定pH範囲:至適p
Hは10近辺であり、安定pH範囲は、30℃、4時間
処理で、pH5.5〜10.5である。 (4)作用適温の範囲:100mMトリス−塩酸緩衝液
(pH9.0)で作用適温の範囲は、50℃近辺であ
る。
Hは10近辺であり、安定pH範囲は、30℃、4時間
処理で、pH5.5〜10.5である。 (4)作用適温の範囲:100mMトリス−塩酸緩衝液
(pH9.0)で作用適温の範囲は、50℃近辺であ
る。
【0011】(5)pH、温度などによる失活の条件:
30℃、4時間処理で、pH5.5〜10.5で安定あ
り、pH5.0以下及びpH11.0以上で完全に失活
する。pH7.0において、30分間処理で、40℃近
辺まで安定であり、またpH7.0で40℃の条件にお
いて24時間で完全に失活する。 (6)阻害:HgCl2 によって強く阻害される。
30℃、4時間処理で、pH5.5〜10.5で安定あ
り、pH5.0以下及びpH11.0以上で完全に失活
する。pH7.0において、30分間処理で、40℃近
辺まで安定であり、またpH7.0で40℃の条件にお
いて24時間で完全に失活する。 (6)阻害:HgCl2 によって強く阻害される。
【0012】(7)分子量:約64,500±5,00
0(ゲルろ過法)。を有するソルビトールデヒドロゲナ
ーゼであり、また本発明の第2は、シュードモナス属に
属し、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ生産能を有す
る菌株を培地に培養し、その培養物からソルビトールデ
ヒドロゲナーゼを採取することを特徴とする前記ソルビ
トールデヒドロゲナーゼの製造方法であり、また本発明
の第3は、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ及びNA
D+ を含むD−ソルビトール定量用試薬であり、更に本
発明の第4は、D−ソルビトール含有試料に、前記ソル
ビトールデヒドロゲナーゼ及びNAD+ を作用させ、生
成するNADHを定量することを特徴とするD−ソルビ
トールの定量方法である。
0(ゲルろ過法)。を有するソルビトールデヒドロゲナ
ーゼであり、また本発明の第2は、シュードモナス属に
属し、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ生産能を有す
る菌株を培地に培養し、その培養物からソルビトールデ
ヒドロゲナーゼを採取することを特徴とする前記ソルビ
トールデヒドロゲナーゼの製造方法であり、また本発明
の第3は、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ及びNA
D+ を含むD−ソルビトール定量用試薬であり、更に本
発明の第4は、D−ソルビトール含有試料に、前記ソル
ビトールデヒドロゲナーゼ及びNAD+ を作用させ、生
成するNADHを定量することを特徴とするD−ソルビ
トールの定量方法である。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の新規な酵素、ソルビトールデヒドロゲナーゼ(以
下「本酵素」ということもある)の理化学的性質の詳細
は下記のとおりである。 (1)作用:本酵素は、NAD+ の存在下で、1mol
のD−ソルビトールを酸化して1molのD−フルクト
ースとNADHを生成し、また本反応の逆反応によっ
て、NADHの存在下で、1molのD−フルクトース
を還元して1molのD−ソルビトールとNAD+ を生
成する。
発明の新規な酵素、ソルビトールデヒドロゲナーゼ(以
下「本酵素」ということもある)の理化学的性質の詳細
は下記のとおりである。 (1)作用:本酵素は、NAD+ の存在下で、1mol
のD−ソルビトールを酸化して1molのD−フルクト
ースとNADHを生成し、また本反応の逆反応によっ
て、NADHの存在下で、1molのD−フルクトース
を還元して1molのD−ソルビトールとNAD+ を生
成する。
【0014】この結果より、本酵素は、次の反応式:
【0015】
【化1】
【0016】で示される反応を触媒することが認められ
た。 (2)基質特異性:D−ソルビトール及びガラクチトー
ルに特異的に作用し、L−イディトールにも作用する。
本酵素の各種基質に対する相対活性を調べた結果の一例
を表1に示す。
た。 (2)基質特異性:D−ソルビトール及びガラクチトー
ルに特異的に作用し、L−イディトールにも作用する。
本酵素の各種基質に対する相対活性を調べた結果の一例
を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】(3) 至適pH及び安定pH範囲:至適
pHは、緩衝液として、100mMリン酸カリウム緩衝
液(pH6.0〜7.5)、100mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.5〜9.0)、100mMグリシン−水
酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0〜10.5)、10
0mM炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液(p
H10.5〜11.5)、100mMシクロヘキシルア
ミノプロパンスルホン酸(CAPS)−水酸化ナトリウ
ム緩衝液(pH10.5〜11.0)を用い、37℃で
各pHにおける本酵素の活性測定を行って求めた。酵素
活性の測定は、100mMの各緩衝液2.4ml、1.
1M D−ソルビトール水溶液0.5ml及び30mM
NAD+ 水溶液0.05mlを混合し、37℃でプレ
インキュベーションした後、0.05mlの酵素液を加
え、37℃で反応させ、70〜80秒間の340nmに
おける吸光度増加量を測定することにより行った。その
結果は図1に示すとおりであり、本酵素の至適pHは1
0近辺、特にpH9.5〜10.5である。
pHは、緩衝液として、100mMリン酸カリウム緩衝
液(pH6.0〜7.5)、100mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.5〜9.0)、100mMグリシン−水
酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0〜10.5)、10
0mM炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液(p
H10.5〜11.5)、100mMシクロヘキシルア
ミノプロパンスルホン酸(CAPS)−水酸化ナトリウ
ム緩衝液(pH10.5〜11.0)を用い、37℃で
各pHにおける本酵素の活性測定を行って求めた。酵素
活性の測定は、100mMの各緩衝液2.4ml、1.
1M D−ソルビトール水溶液0.5ml及び30mM
NAD+ 水溶液0.05mlを混合し、37℃でプレ
インキュベーションした後、0.05mlの酵素液を加
え、37℃で反応させ、70〜80秒間の340nmに
おける吸光度増加量を測定することにより行った。その
結果は図1に示すとおりであり、本酵素の至適pHは1
0近辺、特にpH9.5〜10.5である。
【0019】また、安定pH範囲は、緩衝液として、1
00mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5〜
6.0)、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.
0〜8.0)、100mMトリス−塩酸緩衝液(pH
7.5〜9.0)、100mMグリシン−水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH9.0〜10.5)、100mM炭酸
ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH11.0
〜11.5)を用い、pH4.5〜11.5において3
0℃で4時間それぞれ処理した後、100mMトリス−
塩酸緩衝液で10倍に希釈し、本酵素の残存活性を測定
して求めた。その結果は図2に示すとおりであり、本酵
素の安定pH範囲はpH5.5〜10.5である。
00mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5〜
6.0)、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.
0〜8.0)、100mMトリス−塩酸緩衝液(pH
7.5〜9.0)、100mMグリシン−水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH9.0〜10.5)、100mM炭酸
ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH11.0
〜11.5)を用い、pH4.5〜11.5において3
0℃で4時間それぞれ処理した後、100mMトリス−
塩酸緩衝液で10倍に希釈し、本酵素の残存活性を測定
して求めた。その結果は図2に示すとおりであり、本酵
素の安定pH範囲はpH5.5〜10.5である。
【0020】(4)作用適温の範囲:後述する力価の測
定法における基質・酵素混合液を用い、種々の温度にて
本酵素の活性測定を行った。即ち、100mMトリス−
塩酸緩衝液(pH9.0)2.4ml、1.1M D−
ソルビトール水溶液0.5ml及び30mM NAD +
水溶液0.05mlを混合し、所定温度でプレインキュ
ベーションした後、0.05mlの酵素液を加え、所定
温度で反応させ、30〜90秒間の340nmにおける
吸光度増加量を測定することにより本酵素の活性測定を
行った。その結果は図3に示すとおりであり、本酵素の
作用適温の範囲は50℃近辺である。
定法における基質・酵素混合液を用い、種々の温度にて
本酵素の活性測定を行った。即ち、100mMトリス−
塩酸緩衝液(pH9.0)2.4ml、1.1M D−
ソルビトール水溶液0.5ml及び30mM NAD +
水溶液0.05mlを混合し、所定温度でプレインキュ
ベーションした後、0.05mlの酵素液を加え、所定
温度で反応させ、30〜90秒間の340nmにおける
吸光度増加量を測定することにより本酵素の活性測定を
行った。その結果は図3に示すとおりであり、本酵素の
作用適温の範囲は50℃近辺である。
【0021】(5)pH、温度などによる失活の条件:
本酵素は、30℃、4時間処理で、pH5.5〜10.
5で安定あり、図2からわかるように、pH5.0以下
及びpH11.0以上で完全に失活する。
本酵素は、30℃、4時間処理で、pH5.5〜10.
5で安定あり、図2からわかるように、pH5.0以下
及びpH11.0以上で完全に失活する。
【0022】また、20mMトリス−塩酸緩衝液(pH
9.0)及び20mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用
いて、各温度(30℃、37℃、40℃)で本酵素を3
0分間〜24時間処理した場合の熱安定性を調べた。そ
の結果は図4及び図5に示すとおりであり、本酵素は、
前記各温度で30分間処理では、いずれも40℃近辺ま
で安定であり、また40℃における本酵素の活性半減時
間は、pH9.0で約3.5時間であり、pH7.0で
約2時間であり、更にまた本酵素は、pH7.0〜pH
9.0で40℃の条件において24時間で完全に失活す
る。
9.0)及び20mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用
いて、各温度(30℃、37℃、40℃)で本酵素を3
0分間〜24時間処理した場合の熱安定性を調べた。そ
の結果は図4及び図5に示すとおりであり、本酵素は、
前記各温度で30分間処理では、いずれも40℃近辺ま
で安定であり、また40℃における本酵素の活性半減時
間は、pH9.0で約3.5時間であり、pH7.0で
約2時間であり、更にまた本酵素は、pH7.0〜pH
9.0で40℃の条件において24時間で完全に失活す
る。
【0023】(6)阻害:後述する力価の測定法におけ
る基質・酵素混合液に、種々の添加剤(金属塩)を各1
mMの濃度になるように添加して酵素活性を測定した。
その結果は表2に示すとおりであり、本酵素はHgCl
2 によって強く阻害される。
る基質・酵素混合液に、種々の添加剤(金属塩)を各1
mMの濃度になるように添加して酵素活性を測定した。
その結果は表2に示すとおりであり、本酵素はHgCl
2 によって強く阻害される。
【0024】
【表2】
【0025】(7)分子量:TSKgel G3000
SWXL(東ソー社製)によるゲルろ過法で、分子量は
約64,500±5,000である。なお、SDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法によるサブユニットの
分子量は、約27,400であるため、本酵素は、2量
体と考えられる。また、アクリルアミド10〜20%
(W/V)の濃度勾配を有するポリアクリルアミドゲル
を用い、常法によりSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動を行った結果、図6に示すごとく単一のバンドが
認められ単一酵素であることを確認した。 (8)力価の測定法:本酵素の力価の測定は、下記の方
法で行い、1分間に1μmolのNADHを生成する酵
素量を1Uとした。
SWXL(東ソー社製)によるゲルろ過法で、分子量は
約64,500±5,000である。なお、SDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法によるサブユニットの
分子量は、約27,400であるため、本酵素は、2量
体と考えられる。また、アクリルアミド10〜20%
(W/V)の濃度勾配を有するポリアクリルアミドゲル
を用い、常法によりSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動を行った結果、図6に示すごとく単一のバンドが
認められ単一酵素であることを確認した。 (8)力価の測定法:本酵素の力価の測定は、下記の方
法で行い、1分間に1μmolのNADHを生成する酵
素量を1Uとした。
【0026】(試薬調製) 1液;基質液 D−ソルビトール20gを蒸留水に溶解し100mlと
する。 2液;基質液 NAD+ 86mgを蒸留水に溶解し、4mlとする。 3液;緩衝液 トリス−塩酸6.05gを蒸留水に溶解した後、4規定
塩酸でpHを9.0に調整した後、500mlにする。
する。 2液;基質液 NAD+ 86mgを蒸留水に溶解し、4mlとする。 3液;緩衝液 トリス−塩酸6.05gを蒸留水に溶解した後、4規定
塩酸でpHを9.0に調整した後、500mlにする。
【0027】(測定手順) 1)1液0.5ml、2液0.05ml、3液2.4m
lを混合し37℃にて5分間プレインキュベーションす
る。 2)前記5分間プレインキュベーションした液と0.1
〜0.8U/mlに調整した酵素液0.05mlを混合
し、37℃において340nmにおける1分間あたりの
サンプル吸光度増加量を測定する。 3)ブランク値の測定は1液の代わりに蒸留水0.5m
lを加え、2液0.05ml、3液2.4mlを混合し
37℃にて5分間プレインキュベーションし、0.1〜
0.8U/mlに調整した酵素液0.05mlを混合
し、37℃において340nmにおける1分間あたりの
ブランク吸光度増加量を測定する。
lを混合し37℃にて5分間プレインキュベーションす
る。 2)前記5分間プレインキュベーションした液と0.1
〜0.8U/mlに調整した酵素液0.05mlを混合
し、37℃において340nmにおける1分間あたりの
サンプル吸光度増加量を測定する。 3)ブランク値の測定は1液の代わりに蒸留水0.5m
lを加え、2液0.05ml、3液2.4mlを混合し
37℃にて5分間プレインキュベーションし、0.1〜
0.8U/mlに調整した酵素液0.05mlを混合
し、37℃において340nmにおける1分間あたりの
ブランク吸光度増加量を測定する。
【0028】(力価の計算)
【0029】
【数1】
【0030】(9)精製方法:本酵素の単離、精製は、
常法に従って行うことができ、例えば、硫安塩析法、有
機溶媒沈澱法、イオン交換クロマトグラフ法、ゲルろ過
クロマトグラフ法、吸着クロマトグラフ法、アフィニテ
ィークロマトグラフ法、電気泳動法などを単独又は適宜
組み合わせて用いられる。
常法に従って行うことができ、例えば、硫安塩析法、有
機溶媒沈澱法、イオン交換クロマトグラフ法、ゲルろ過
クロマトグラフ法、吸着クロマトグラフ法、アフィニテ
ィークロマトグラフ法、電気泳動法などを単独又は適宜
組み合わせて用いられる。
【0031】次に、本酵素のその他の理化学的性質の一
例を示す。 (10)Km値及びVmax/Kmの相対比(D−ソル
ビトールの値を100とした値):ラインウエーバー・
バークのプロットから、Km値は1.41×10-2M
(D−ソルビトールを基質としてpH9.0、37℃に
おいて)であった。
例を示す。 (10)Km値及びVmax/Kmの相対比(D−ソル
ビトールの値を100とした値):ラインウエーバー・
バークのプロットから、Km値は1.41×10-2M
(D−ソルビトールを基質としてpH9.0、37℃に
おいて)であった。
【0032】本酵素のpH9.0、37℃における各基
質に対するKm値(mM)、Vmax(μmol・mi
n-1・mg-1)、Vmax/Km、及びD−ソルビトー
ルのVmax/Kmを100としたときの相対比は、表
3に示すとおりである。
質に対するKm値(mM)、Vmax(μmol・mi
n-1・mg-1)、Vmax/Km、及びD−ソルビトー
ルのVmax/Kmを100としたときの相対比は、表
3に示すとおりである。
【0033】
【表3】
【0034】表3から、D−ソルビトールを基質とした
ときのKm値が最も小さく、またD−ソルビトールのV
max/Km(min-1・mg-1)を100としたとき
の相対比は、D−ソルビトールが最も大きいことから見
ても、本酵素はD−ソルビトールに対して最も親密に作
用することがわかる。本発明の酵素の主要な理化学的性
質は前記のとおりであるが、この酵素が新規である根拠
を次に示す。
ときのKm値が最も小さく、またD−ソルビトールのV
max/Km(min-1・mg-1)を100としたとき
の相対比は、D−ソルビトールが最も大きいことから見
ても、本酵素はD−ソルビトールに対して最も親密に作
用することがわかる。本発明の酵素の主要な理化学的性
質は前記のとおりであるが、この酵素が新規である根拠
を次に示す。
【0035】従来、前記、羊肝由来のソルビトールデヒ
ドロゲナーゼ、シュードモナス エスピー(Pseud
omonas sp.)又はバチルス サブチリス(B
acillus subtilis)が生産するソルビ
トールデヒドロゲナーゼが、NAD+ 存在下でD−ソル
ビトールを酸化し、D−フルクトースを生成することが
知られている。
ドロゲナーゼ、シュードモナス エスピー(Pseud
omonas sp.)又はバチルス サブチリス(B
acillus subtilis)が生産するソルビ
トールデヒドロゲナーゼが、NAD+ 存在下でD−ソル
ビトールを酸化し、D−フルクトースを生成することが
知られている。
【0036】
【表4】
【0037】(注1):羊肝由来酵素(SIGMA社製
「ソルビトールデヒドロゲナーゼS−3764」)を用
いて、本発明酵素と同様な前記の方法で、分子量、至適
pH、安定pH範囲を測定した。 (注2):公知シュードモナス エスピー由来の酵素の
データは、Enz-yme Microb. Tech
nol.(第13巻、4月号第332〜337頁、19
91年)から引用した。
「ソルビトールデヒドロゲナーゼS−3764」)を用
いて、本発明酵素と同様な前記の方法で、分子量、至適
pH、安定pH範囲を測定した。 (注2):公知シュードモナス エスピー由来の酵素の
データは、Enz-yme Microb. Tech
nol.(第13巻、4月号第332〜337頁、19
91年)から引用した。
【0038】(注3):公知バチルス由来の酵素のデー
タは、Journal ofBiological C
hemistry(第267巻、35号、第24989
〜24994頁、1992年)から引用した。 (注4):熱安定性は、20mMリン酸緩衝液(pH
7.0)及び20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
0)を用いて、37℃、40℃において酵素活性が10
0%残存する時間を示す。
タは、Journal ofBiological C
hemistry(第267巻、35号、第24989
〜24994頁、1992年)から引用した。 (注4):熱安定性は、20mMリン酸緩衝液(pH
7.0)及び20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
0)を用いて、37℃、40℃において酵素活性が10
0%残存する時間を示す。
【0039】また、活性半減条件は、同緩衝液で40℃
において活性が半減する時間を示す。
において活性が半減する時間を示す。
【0040】しかしながら、表4から、本発明の酵素
は、特に分子量において羊肝由来の酵素が129,00
0±5,000(ゲルろ過法)、またバチルス サブチ
リス由来の酵素が153,000(ゲルろ過法)であ
り、いずれも4量体であるのに対して64,500±
5,000(ゲルろ過法)で2量体であることから、本
発明の酵素はこれらの酵素とは全く異なるものである。
は、特に分子量において羊肝由来の酵素が129,00
0±5,000(ゲルろ過法)、またバチルス サブチ
リス由来の酵素が153,000(ゲルろ過法)であ
り、いずれも4量体であるのに対して64,500±
5,000(ゲルろ過法)で2量体であることから、本
発明の酵素はこれらの酵素とは全く異なるものである。
【0041】また特に、熱安定性において前記シュード
モナス エスピー由来の酵素がpH7.0で40℃にお
ける活性半減時間が5分間であるのに対し、本酵素の活
性半減時間が、pH7.0で約2時間であることから、
この酵素は、本発明の酵素とは全く異なるものであるこ
とがわかる。即ち、本発明の酵素は、D−ソルビトール
に作用し、かつ、pH7.0〜9.0において、30分
間処理で、40℃近辺まで安定で約100%の活性を保
ち、本酵素の活性半減時間が、pH7.0で約2時間で
あるという従来にない性質を有する新規なソルビトール
デヒドロゲナーゼである。
モナス エスピー由来の酵素がpH7.0で40℃にお
ける活性半減時間が5分間であるのに対し、本酵素の活
性半減時間が、pH7.0で約2時間であることから、
この酵素は、本発明の酵素とは全く異なるものであるこ
とがわかる。即ち、本発明の酵素は、D−ソルビトール
に作用し、かつ、pH7.0〜9.0において、30分
間処理で、40℃近辺まで安定で約100%の活性を保
ち、本酵素の活性半減時間が、pH7.0で約2時間で
あるという従来にない性質を有する新規なソルビトール
デヒドロゲナーゼである。
【0042】次に、本発明の新規ソルビトールデヒドロ
ゲナーゼの製造方法について説明する。先ず、使用され
る菌としては、シュードモナス属に属し、本酵素生産能
を有するする菌株であればいかなる菌でもよく、またこ
れらの菌の変種又は変異株でもよい。そして、その微生
物の具体例としては、シュードモナス(Pseudom
onas)sp.KS−E1806が挙げられ、該菌株
の変種又は変異株も用いることができる。このシュード
モナス sp.KS−E1806は、本発明者らが京都
府内の土壌より分離して得た菌株であり、その菌学的性
質は以下に示すとおりである。
ゲナーゼの製造方法について説明する。先ず、使用され
る菌としては、シュードモナス属に属し、本酵素生産能
を有するする菌株であればいかなる菌でもよく、またこ
れらの菌の変種又は変異株でもよい。そして、その微生
物の具体例としては、シュードモナス(Pseudom
onas)sp.KS−E1806が挙げられ、該菌株
の変種又は変異株も用いることができる。このシュード
モナス sp.KS−E1806は、本発明者らが京都
府内の土壌より分離して得た菌株であり、その菌学的性
質は以下に示すとおりである。
【0043】なお、菌学的性質の同定のための実験は、
主として、長谷川武治編著「微生物の分類と同定」東京
大学出版会(1975年)によって行った。また分類同
定の基準として、「バージーズ・マニュアル・オブ・デ
ターミネイティブ・バクテリオロジー(Bergey’
s Manual of Determinative
Bacteriology)」第8版(1974年)
を参考にした。
主として、長谷川武治編著「微生物の分類と同定」東京
大学出版会(1975年)によって行った。また分類同
定の基準として、「バージーズ・マニュアル・オブ・デ
ターミネイティブ・バクテリオロジー(Bergey’
s Manual of Determinative
Bacteriology)」第8版(1974年)
を参考にした。
【0044】 シュードモナス sp.KS−E1806の菌学的性質 (A)形態的性質 顕微鏡的観察[肉汁寒天培地( pH9.0) 、30℃、
24〜48時間培養] (1)細胞の形及び大きさ:0.5〜1.0×2.0〜
4.0μmの短桿菌である。 (2)細胞の多形性の有無:なし (3)運動性の有無:あり。極多毛を有する。 (4)胞子の有無:なし (5)グラム染色性:陰性 (6)抗酸性:陰性
24〜48時間培養] (1)細胞の形及び大きさ:0.5〜1.0×2.0〜
4.0μmの短桿菌である。 (2)細胞の多形性の有無:なし (3)運動性の有無:あり。極多毛を有する。 (4)胞子の有無:なし (5)グラム染色性:陰性 (6)抗酸性:陰性
【0045】 (B)各培地(pH 8.0)における生育状態 (1)肉汁寒天平板培養:30℃、48時間の静置培養
で、直径4〜5mmのやや乳白色に近い茶色の円形コロ
ニ−を形成する。表面は平滑で光沢があり、周縁はなめ
らかである。色素の産生は認められない。 (2)肉汁寒天斜面培養:30℃、48時間の培養で、
糸状の生育を示す。 (3)肉汁液体培養:30℃、48時間の静置培養で、
培地全体に生育(濁り)が認められ、菌膜を生じ、沈渣
も認められる。 (4)肉汁ゼラチン穿刺培養:20℃、10日間の静置
培養で、培地中部まで生育し、ゆっくりとゼラチンを液
化する。 (5)リトマスミルク培養:30℃、14日間の静置培
養で、リトマスミルクの凝固は認められないが、液化は
認められる。酸及びアルカリの産生も認められない。
で、直径4〜5mmのやや乳白色に近い茶色の円形コロ
ニ−を形成する。表面は平滑で光沢があり、周縁はなめ
らかである。色素の産生は認められない。 (2)肉汁寒天斜面培養:30℃、48時間の培養で、
糸状の生育を示す。 (3)肉汁液体培養:30℃、48時間の静置培養で、
培地全体に生育(濁り)が認められ、菌膜を生じ、沈渣
も認められる。 (4)肉汁ゼラチン穿刺培養:20℃、10日間の静置
培養で、培地中部まで生育し、ゆっくりとゼラチンを液
化する。 (5)リトマスミルク培養:30℃、14日間の静置培
養で、リトマスミルクの凝固は認められないが、液化は
認められる。酸及びアルカリの産生も認められない。
【0046】(C)生理学的性質 主にpH6.5 に調整した培地を用いて試験した。 (1)硝酸塩の還元:還元しない。 (2)脱窒反応:なし。 (3)MRテスト:陰性 (4)VPテスト:陰性 (5)インド−ルの生成:生成しない。 (6)硫化水素の生成:生成しない。 (7)デンプンの加水分解:加水分解しない。 (8)クエン酸の利用:利用する。
【0047】(9)無機窒素源の利用:硝酸塩は利用し
ないが、アンモニウム塩は利用する。 (10)色素の生成:生成しない。 (11)ウレア−ゼ:陽性 (12)オキシダ−ゼ:陽性 (13)カタラ−ゼ:陽性 (14)生育の範囲:温度;25〜40℃、pH;5.
0〜8.0 (15)酸素に対する態度:好気性 (16)O−Fテスト(Hugh−Leifson
法):酸化 (17)糖類からの酸及びガスの生成:表5に示すとお
り、D−キシロース、D−グルコース、D−マンノー
ス、D−ガラクトース、ショ糖より酸の生成が認められ
るが、ガスの生成はいずれからも認められない。
ないが、アンモニウム塩は利用する。 (10)色素の生成:生成しない。 (11)ウレア−ゼ:陽性 (12)オキシダ−ゼ:陽性 (13)カタラ−ゼ:陽性 (14)生育の範囲:温度;25〜40℃、pH;5.
0〜8.0 (15)酸素に対する態度:好気性 (16)O−Fテスト(Hugh−Leifson
法):酸化 (17)糖類からの酸及びガスの生成:表5に示すとお
り、D−キシロース、D−グルコース、D−マンノー
ス、D−ガラクトース、ショ糖より酸の生成が認められ
るが、ガスの生成はいずれからも認められない。
【0048】
【表5】
【0049】前記した菌学的性質を有し、新規ソルビト
ールデヒドロゲナーゼ生産能を有する本菌株は、グラム
染色性が陰性であること、運動性を有し、極多毛を有す
ること、O−Fテストが酸化であることなどから、シュ
ードモナス属に属するものと判定される。従って、本菌
株をシュードモナス(Pseudomonas)sp.
KS−E1806と命名した。なお、本菌株は工業技術
院生命工学工業技術研究所に、FERM P−1429
9として寄託されている。
ールデヒドロゲナーゼ生産能を有する本菌株は、グラム
染色性が陰性であること、運動性を有し、極多毛を有す
ること、O−Fテストが酸化であることなどから、シュ
ードモナス属に属するものと判定される。従って、本菌
株をシュードモナス(Pseudomonas)sp.
KS−E1806と命名した。なお、本菌株は工業技術
院生命工学工業技術研究所に、FERM P−1429
9として寄託されている。
【0050】なお、本発明におけるソルビトールデヒド
ロゲナーゼとしては、前記した作用、基質特異性などの
主要な理化学的性質を有するものであればよく、その他
の理化学的性質が多少の相違を示すものであっても、本
発明の酵素として包含される。そして、前記の微生物
は、このようなソルビトールデヒドロゲナーゼを得るた
めの使用菌の一例であって、本発明においてはシュード
モナス属に属し、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ生
産能を有するものであればすべて使用できる。
ロゲナーゼとしては、前記した作用、基質特異性などの
主要な理化学的性質を有するものであればよく、その他
の理化学的性質が多少の相違を示すものであっても、本
発明の酵素として包含される。そして、前記の微生物
は、このようなソルビトールデヒドロゲナーゼを得るた
めの使用菌の一例であって、本発明においてはシュード
モナス属に属し、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ生
産能を有するものであればすべて使用できる。
【0051】次に、前記ソルビトールデヒドロゲナーゼ
生産能を有する微生物を用いて、本発明のソルビトール
デヒドロゲナーゼを製造するには液体培養法が用いられ
る。そしてその培地としては、炭素源、窒素源、無機
物、その他の栄養素を適度に含有するものであれば、合
成培地又は天然培地のいずれでも使用できる。
生産能を有する微生物を用いて、本発明のソルビトール
デヒドロゲナーゼを製造するには液体培養法が用いられ
る。そしてその培地としては、炭素源、窒素源、無機
物、その他の栄養素を適度に含有するものであれば、合
成培地又は天然培地のいずれでも使用できる。
【0052】炭素源としては、同化可能な炭素化合物で
あればよく、例えばD−ソルビトール、グルコース、フ
ルクトース、マルトース、デンプン加水分解物、糖蜜な
どが使用される。また窒素源としては、利用可能な窒素
化合物であればよく、例えば酵母エキス、ポリペプト
ン、肉エキス、コーンスチープリカー、大豆粉、アミノ
酸、硫安、硝酸アンモニウムなどが使用される。その他
無機物としては、食塩、塩化カリウム、硫酸マグネシウ
ム、塩化マンガン、硫酸第一鉄、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二カリウムなど種々の塩類、その他ビタ
ミン類、消泡剤などが用いられる。これらの栄養源は、
それぞれ単独又は組合せによっても用いることができ
る。
あればよく、例えばD−ソルビトール、グルコース、フ
ルクトース、マルトース、デンプン加水分解物、糖蜜な
どが使用される。また窒素源としては、利用可能な窒素
化合物であればよく、例えば酵母エキス、ポリペプト
ン、肉エキス、コーンスチープリカー、大豆粉、アミノ
酸、硫安、硝酸アンモニウムなどが使用される。その他
無機物としては、食塩、塩化カリウム、硫酸マグネシウ
ム、塩化マンガン、硫酸第一鉄、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二カリウムなど種々の塩類、その他ビタ
ミン類、消泡剤などが用いられる。これらの栄養源は、
それぞれ単独又は組合せによっても用いることができ
る。
【0053】前記のごとくして調製した液体培地を用い
て本酵素を生産するには、通気攪拌培養又は振盪培養等
により好気的に培養することが好ましい。その際に、培
地の初発pHを6.5〜7.5程度に調整し、25〜3
7℃、好ましくは30℃前後の温度で、10〜36時間
培養する。このようにすることにより、培養物中に本酵
素が生成される。培養終了後、培養物からソルビトール
デヒドロゲナーゼを採取するには、通常の酵素採取手段
を用いることができる。
て本酵素を生産するには、通気攪拌培養又は振盪培養等
により好気的に培養することが好ましい。その際に、培
地の初発pHを6.5〜7.5程度に調整し、25〜3
7℃、好ましくは30℃前後の温度で、10〜36時間
培養する。このようにすることにより、培養物中に本酵
素が生成される。培養終了後、培養物からソルビトール
デヒドロゲナーゼを採取するには、通常の酵素採取手段
を用いることができる。
【0054】本酵素は、主に菌体内に存在する酵素であ
るため、培養物から、例えばろ過、遠心分離などの操作
により菌体を分離し、この菌体から本酵素を採取するこ
とが好ましい。この場合、菌体をそのまま用いることも
できるが、例えば超音波破砕機、フレンチプレス、ダイ
ナミルなどの種々の破壊手段を用いて菌体を破壊する方
法、リゾチームなどのような細胞壁溶解酵素を用いて菌
体細胞壁を溶解する方法、トリトンX−100などの界
面活性剤を用いて菌体から酵素を抽出する方法などを単
独又は組み合わせて採用するができる。次いで、これを
ろ過又は遠心分離などによって不純物を除き、本酵素の
粗酵素液を得る。
るため、培養物から、例えばろ過、遠心分離などの操作
により菌体を分離し、この菌体から本酵素を採取するこ
とが好ましい。この場合、菌体をそのまま用いることも
できるが、例えば超音波破砕機、フレンチプレス、ダイ
ナミルなどの種々の破壊手段を用いて菌体を破壊する方
法、リゾチームなどのような細胞壁溶解酵素を用いて菌
体細胞壁を溶解する方法、トリトンX−100などの界
面活性剤を用いて菌体から酵素を抽出する方法などを単
独又は組み合わせて採用するができる。次いで、これを
ろ過又は遠心分離などによって不純物を除き、本酵素の
粗酵素液を得る。
【0055】このようにして得られた粗酵素液から本酵
素を必要により単離、精製するには、前記精製方法が適
用できる。以上のごとくして得られた本酵素は、D−ソ
ルビトールの定量に極めて有用であり、本酵素を用いる
ことにより酵素的にD−ソルビトールの定量が可能とな
る。例えば、ヒトの血清中又は尿中に存在するD−ソル
ビトール量の測定に用いて糖尿病など各種疾患の診断へ
の利用、また食品中などに含まれているソルビトールの
定量、更に本酵素の逆反応によるD−フルクトースの定
量などにも使用が可能である。
素を必要により単離、精製するには、前記精製方法が適
用できる。以上のごとくして得られた本酵素は、D−ソ
ルビトールの定量に極めて有用であり、本酵素を用いる
ことにより酵素的にD−ソルビトールの定量が可能とな
る。例えば、ヒトの血清中又は尿中に存在するD−ソル
ビトール量の測定に用いて糖尿病など各種疾患の診断へ
の利用、また食品中などに含まれているソルビトールの
定量、更に本酵素の逆反応によるD−フルクトースの定
量などにも使用が可能である。
【0056】本発明のD−ソルビトール定量用試薬は、
本酵素及びNAD+ を含むものである。D−ソルビトー
ルを定量するための有利な系としては、例えば反応試薬
としては、0.5 〜20U/mlの本酵素及び10〜500 mMの緩
衝剤を含有するpH 6.5〜10.0の系、0.5 〜3mMのNAD
+ の系などが挙げられる。
本酵素及びNAD+ を含むものである。D−ソルビトー
ルを定量するための有利な系としては、例えば反応試薬
としては、0.5 〜20U/mlの本酵素及び10〜500 mMの緩
衝剤を含有するpH 6.5〜10.0の系、0.5 〜3mMのNAD
+ の系などが挙げられる。
【0057】これらの系に用いられる緩衝剤としては、
例えばリン酸カリウム、トリス塩酸塩などが挙げられ
る。このような系に、前記成分以外に、本発明の目的を
損なわない範囲で必要に応じて慣用の種々の添加成分、
例えば溶解補助剤、安定化剤などとして、界面活性剤
(トリトンX−100 など)、還元剤(2−メルカプトエ
タノール、ジチオスレイトールなど)、牛血清アルブミ
ン、糖類(グリセリン、ショ糖など)などを添加するこ
ともできる。これらの成分は、前記の系を調製する適当
な段階で添加し、1種又は2種以上を組み合わせて用い
ることもできる。
例えばリン酸カリウム、トリス塩酸塩などが挙げられ
る。このような系に、前記成分以外に、本発明の目的を
損なわない範囲で必要に応じて慣用の種々の添加成分、
例えば溶解補助剤、安定化剤などとして、界面活性剤
(トリトンX−100 など)、還元剤(2−メルカプトエ
タノール、ジチオスレイトールなど)、牛血清アルブミ
ン、糖類(グリセリン、ショ糖など)などを添加するこ
ともできる。これらの成分は、前記の系を調製する適当
な段階で添加し、1種又は2種以上を組み合わせて用い
ることもできる。
【0058】本発明の試薬は、乾燥物又は溶解した状態
のものを用いてもよいし、薄膜状の担体、例えばシート
含浸性の紙などに含浸させて用いてもよい。また使用酵
素は、常法により固定化させて反復使用してもよい。こ
のような本発明の試薬を用いることにより、各種の試料
中に含有されるD−ソルビトールを簡単な操作で精度よ
く定量することができる。
のものを用いてもよいし、薄膜状の担体、例えばシート
含浸性の紙などに含浸させて用いてもよい。また使用酵
素は、常法により固定化させて反復使用してもよい。こ
のような本発明の試薬を用いることにより、各種の試料
中に含有されるD−ソルビトールを簡単な操作で精度よ
く定量することができる。
【0059】次に、本発明のD−ソルビトールの定量方
法は、前記のごとく、D−ソルビトール含有試料に本酵
素及びNAD+ を添加、作用させて生成するNADHを
定量することにより行うものであるが、D−ソルビトー
ル含有試料としては、D−ソルビトールを含有するもの
であれば如何なるものでもよく、例えばD−ソルビトー
ルを測定すべき、ヒトの血清、尿などの診断用試料、及
び液体又は粉末食品、ジュース、チューインガム、キャ
ンディーその他の製菓類、合成酒、タバコなどの嗜好品
類などが挙げられる。
法は、前記のごとく、D−ソルビトール含有試料に本酵
素及びNAD+ を添加、作用させて生成するNADHを
定量することにより行うものであるが、D−ソルビトー
ル含有試料としては、D−ソルビトールを含有するもの
であれば如何なるものでもよく、例えばD−ソルビトー
ルを測定すべき、ヒトの血清、尿などの診断用試料、及
び液体又は粉末食品、ジュース、チューインガム、キャ
ンディーその他の製菓類、合成酒、タバコなどの嗜好品
類などが挙げられる。
【0060】そして、該試料は、そのまま又は水、緩衝
液などで抽出し、D−ソルビトールが適当な濃度になる
ように濃縮又は希釈して定量に供してもよい。定量に際
しては、これらの試料のpHは無調整でもよいが、適当な
pH調整剤、例えば塩酸、硫酸、硝酸、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどによりpH8〜10に調整すること
が望ましい。
液などで抽出し、D−ソルビトールが適当な濃度になる
ように濃縮又は希釈して定量に供してもよい。定量に際
しては、これらの試料のpHは無調整でもよいが、適当な
pH調整剤、例えば塩酸、硫酸、硝酸、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどによりpH8〜10に調整すること
が望ましい。
【0061】また、D−ソルビトール含有試料に作用さ
せる本酵素の添加量は、該試料中に含まれるD−ソルビ
トール含有量、酵素反応条件などにより適宜選択される
が、例えば通常、本酵素を終濃度0.5 〜20U/mlになる
ように添加する。次に、D−ソルビトール含有試料に本
酵素及びNAD+ を作用させ、生成するNADHを定量
する方法は、特に制限されず、如何なる方法を用いても
よい。NADHの定量方法としては、例えば (i) 340nm
における吸光度増加量を測定する方法、(ii)励起波長 3
66nm、蛍光波 452nmを用いて蛍光測定する方法などによ
り、それぞれ予め作成した検量線を用いて試料中のD−
ソルビトールを算出する方法が挙げられる。
せる本酵素の添加量は、該試料中に含まれるD−ソルビ
トール含有量、酵素反応条件などにより適宜選択される
が、例えば通常、本酵素を終濃度0.5 〜20U/mlになる
ように添加する。次に、D−ソルビトール含有試料に本
酵素及びNAD+ を作用させ、生成するNADHを定量
する方法は、特に制限されず、如何なる方法を用いても
よい。NADHの定量方法としては、例えば (i) 340nm
における吸光度増加量を測定する方法、(ii)励起波長 3
66nm、蛍光波 452nmを用いて蛍光測定する方法などによ
り、それぞれ予め作成した検量線を用いて試料中のD−
ソルビトールを算出する方法が挙げられる。
【0062】次に、本発明のD−ソルビトールの定量方
法の好適な一例を示す。先ず、D−ソルビトール含有試
料に、本酵素を0.5 〜20U/ml、好ましくは2〜6U/
ml及び緩衝剤(pH7〜9)を50〜150 mM、NAD+ を0.
5 〜3mMとなるように加え、pH7〜9、温度25〜40℃で
酵素反応させる。このときの反応時間は、D−ソルビト
ールを酸化するに十分な時間であればよく、15〜60分
間、好ましくは25〜35分間である。次いで、生成するN
ADHを前記の方法によって定量し、予め同方法で定量
して作成したD−ソルビトールの検量線を用いて試料中
のD−ソルビトールの定量値を算出する。
法の好適な一例を示す。先ず、D−ソルビトール含有試
料に、本酵素を0.5 〜20U/ml、好ましくは2〜6U/
ml及び緩衝剤(pH7〜9)を50〜150 mM、NAD+ を0.
5 〜3mMとなるように加え、pH7〜9、温度25〜40℃で
酵素反応させる。このときの反応時間は、D−ソルビト
ールを酸化するに十分な時間であればよく、15〜60分
間、好ましくは25〜35分間である。次いで、生成するN
ADHを前記の方法によって定量し、予め同方法で定量
して作成したD−ソルビトールの検量線を用いて試料中
のD−ソルビトールの定量値を算出する。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定され
るものではない。 (実施例1)D−ソルビトール0.5%、ポリペプトン
2.0%、酵母エキス0.5%、KH2 PO4 0.01
%、K2 HPO4 0.01%、MgSO4 ・7H2 O
0.01%、及び水道水からなる培地(pH7.2)1
00mlを坂口コルベンに入れて、121℃で15分間
殺菌した。シュードモナス(Pseudomonas)
sp.KS−E1806(FERM P−14299)
の保存スラントより1白金耳接種し、これを振盪機にて
30℃で約24時間振盪培養し、種培養液とした。
るが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定され
るものではない。 (実施例1)D−ソルビトール0.5%、ポリペプトン
2.0%、酵母エキス0.5%、KH2 PO4 0.01
%、K2 HPO4 0.01%、MgSO4 ・7H2 O
0.01%、及び水道水からなる培地(pH7.2)1
00mlを坂口コルベンに入れて、121℃で15分間
殺菌した。シュードモナス(Pseudomonas)
sp.KS−E1806(FERM P−14299)
の保存スラントより1白金耳接種し、これを振盪機にて
30℃で約24時間振盪培養し、種培養液とした。
【0064】次に、前記と同様にして調製、殺菌した培
地20Lを含む30L容ジャーファメンターへ前記種培
養液100ml(坂口コルベン1本分)を接種し、回転
数300rpm、通気量20L/min、30℃で約2
0時間培養した。培養終了後、培養液20Lから旭化成
マイクローザ(PW−303)を用いて菌体を集め、2
0mMリン酸緩衝液(pH7.5)にて菌体を洗浄した
後、菌体を同緩衝液約5Lに懸濁した。本酵素の精製
は、以下に示す操作によって行った。
地20Lを含む30L容ジャーファメンターへ前記種培
養液100ml(坂口コルベン1本分)を接種し、回転
数300rpm、通気量20L/min、30℃で約2
0時間培養した。培養終了後、培養液20Lから旭化成
マイクローザ(PW−303)を用いて菌体を集め、2
0mMリン酸緩衝液(pH7.5)にて菌体を洗浄した
後、菌体を同緩衝液約5Lに懸濁した。本酵素の精製
は、以下に示す操作によって行った。
【0065】ステップ1(粗酵素液の調製):前記菌体
懸濁液に、リゾチーム10g、トリトンX−100を1
0mlと0.55M EDTA 2Na(pH8.0)
500mlを添加、混合し、20℃で一晩放置した後、
5%プロタミン水溶液(pH8.0)200mlを攪拌
しながら滴下して除核酸処理を行った。この上澄液を限
外ろ過膜を用いて、50mM塩化カリウムを含有する1
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)(以下「緩衝
液A」という)に対して透析した。
懸濁液に、リゾチーム10g、トリトンX−100を1
0mlと0.55M EDTA 2Na(pH8.0)
500mlを添加、混合し、20℃で一晩放置した後、
5%プロタミン水溶液(pH8.0)200mlを攪拌
しながら滴下して除核酸処理を行った。この上澄液を限
外ろ過膜を用いて、50mM塩化カリウムを含有する1
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)(以下「緩衝
液A」という)に対して透析した。
【0066】ステップ2(DEAE−セルロース処
理):透析液(約10L)に、湿重量約9kgのDEA
E−セルロースを添加、混合して、本酵素を吸着させた
後、50mM塩化カリウムを含む緩衝液AにてDEAE
−セルロースを洗浄し、次に、0.5M塩化カリウムを
含有する緩衝液Aにて本酵素を溶出して、限外濃縮し
た。 ステップ3(QAE−Sephadex A−50 処
理):前記濃縮液(1000ml)に1000mlのQ
AE−Sephadex A−50を添加、混合して、
本酵素を吸着させた後、0.05M塩化カリウムを含有
する緩衝液AにてQAE−Sephadex A−50
を洗浄し、次に、0.5M塩化カリウムを含有する緩衝
液Aにて本酵素を溶出して、限外濃縮し、更に40mM
塩化カリウムを含有する20mM酢酸−酢酸ナトリウム
緩衝液(pH6.0)(以下「緩衝液B」という)にて
透析した。
理):透析液(約10L)に、湿重量約9kgのDEA
E−セルロースを添加、混合して、本酵素を吸着させた
後、50mM塩化カリウムを含む緩衝液AにてDEAE
−セルロースを洗浄し、次に、0.5M塩化カリウムを
含有する緩衝液Aにて本酵素を溶出して、限外濃縮し
た。 ステップ3(QAE−Sephadex A−50 処
理):前記濃縮液(1000ml)に1000mlのQ
AE−Sephadex A−50を添加、混合して、
本酵素を吸着させた後、0.05M塩化カリウムを含有
する緩衝液AにてQAE−Sephadex A−50
を洗浄し、次に、0.5M塩化カリウムを含有する緩衝
液Aにて本酵素を溶出して、限外濃縮し、更に40mM
塩化カリウムを含有する20mM酢酸−酢酸ナトリウム
緩衝液(pH6.0)(以下「緩衝液B」という)にて
透析した。
【0067】ステップ4(QAE−Toyopearl
550cカラムクロマトグラフィー):前記濃縮透析
液(100ml)を、QAE−Toyopearl 5
50cのカラム(2.5×33cm)に吸着させ、0.
04M塩化カリウムを含有する緩衝液Bにて洗浄し、次
に、0.05M〜0.1M塩化カリウムを含有する緩衝
液Bにて直線濃度勾配法により溶出させ、約0.6M塩
化カリウムにて溶出された活性画分を限外濃縮した。
550cカラムクロマトグラフィー):前記濃縮透析
液(100ml)を、QAE−Toyopearl 5
50cのカラム(2.5×33cm)に吸着させ、0.
04M塩化カリウムを含有する緩衝液Bにて洗浄し、次
に、0.05M〜0.1M塩化カリウムを含有する緩衝
液Bにて直線濃度勾配法により溶出させ、約0.6M塩
化カリウムにて溶出された活性画分を限外濃縮した。
【0068】ステップ5(バイオゲル A 1.5m
200−400meshカラムクロマトグラフィー):
濃縮液(約2ml)を、バイオゲル A 1.5m 2
00−400meshカラム(2.5×95cm)に通
過させ、0.1M食塩及び0.02%アジ化ナトリウム
を含有する緩衝液Aにてゲルろ過を行い、溶出された活
性画分(46ml)を採取した。
200−400meshカラムクロマトグラフィー):
濃縮液(約2ml)を、バイオゲル A 1.5m 2
00−400meshカラム(2.5×95cm)に通
過させ、0.1M食塩及び0.02%アジ化ナトリウム
を含有する緩衝液Aにてゲルろ過を行い、溶出された活
性画分(46ml)を採取した。
【0069】以上の精製操作により得た該画分は、SD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(図6)により均
一と判断された本酵素の精製標品であり、全タンパク量
が5.3mg、全活性が480U、比活性が90U/m
gであった。
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(図6)により均
一と判断された本酵素の精製標品であり、全タンパク量
が5.3mg、全活性が480U、比活性が90U/m
gであった。
【0070】(実施例2) (1)D−ソルビトール定量用試薬の調製 精製水に以下の成分を以下の濃度で溶解することによ
り、試薬を調製した。また酵素液については、100m
M塩化カリウムを含む10mMトリス−塩酸緩衝液(p
H8.0)にて、所定の単位に濃度を調整した。
り、試薬を調製した。また酵素液については、100m
M塩化カリウムを含む10mMトリス−塩酸緩衝液(p
H8.0)にて、所定の単位に濃度を調整した。
【0071】 成 分 濃 度 トリス−塩酸緩衝液(pH9.0) 250mM NAD+ (オリエンタル酵母工業(株)製) 30mM 本酵素 40U/ml
【0072】(2)D−ソルビトールの定量方法 D−ソルビトール標品(和光純薬工業(株)製、1級)
を用いて25,50,75,100μMに調整した試料
各1.0mlにそれぞれトリス−塩酸緩衝液(pH9.
0)0.8ml、NAD+ 0.1mlを添加し、37℃
で5分間プレインキュベーションを行った。そして本酵
素0.1mlを添加し、日立社製分光光度計(U−20
00型)内で37℃で30分間反応を行い、30分後の
340nmの吸光度を求め、試料の代わりに蒸留水を用
いたブランク値を差し引いた、該吸光度増加量(ΔO
D)を求めた。この値とD−ソルビトール含有量との間
には直線的な相関があった。その検量線を図7に示す。
該検量線の式は、 y=0.0298X+0.002 (r=1.000 ) となる。これから検量線として有効であることがわか
り、しかも試料中のD−ソルビトールを正確に定量でき
た。
を用いて25,50,75,100μMに調整した試料
各1.0mlにそれぞれトリス−塩酸緩衝液(pH9.
0)0.8ml、NAD+ 0.1mlを添加し、37℃
で5分間プレインキュベーションを行った。そして本酵
素0.1mlを添加し、日立社製分光光度計(U−20
00型)内で37℃で30分間反応を行い、30分後の
340nmの吸光度を求め、試料の代わりに蒸留水を用
いたブランク値を差し引いた、該吸光度増加量(ΔO
D)を求めた。この値とD−ソルビトール含有量との間
には直線的な相関があった。その検量線を図7に示す。
該検量線の式は、 y=0.0298X+0.002 (r=1.000 ) となる。これから検量線として有効であることがわか
り、しかも試料中のD−ソルビトールを正確に定量でき
た。
【0073】
【発明の効果】本酵素は、D−ソルビトールに作用し、
しかも通常の酵素法による測定で多く用いられる条件
(pH9.0、37℃、30分間の反応)においても酵
素活性が安定である新規な酵素であり、本酵素を用いれ
ば、例えば食品中あるいはヒトの血清中又は尿中に存在
するD−ソルビトール量を精度よく測定することが可能
である。また、本酵素の逆反応によって、例えば食品中
D−フルクトースを測定することも可能である。
しかも通常の酵素法による測定で多く用いられる条件
(pH9.0、37℃、30分間の反応)においても酵
素活性が安定である新規な酵素であり、本酵素を用いれ
ば、例えば食品中あるいはヒトの血清中又は尿中に存在
するD−ソルビトール量を精度よく測定することが可能
である。また、本酵素の逆反応によって、例えば食品中
D−フルクトースを測定することも可能である。
【0074】また本酵素は、従来市販されている羊肝由
来酵素などの動物起源の酵素とは異なり、微生物由来酵
素であるため、容易にそして安価に製造することができ
るので、産業上きわめて有用である。更に、本酵素を用
いた本発明の定量用試薬及び定量方法によれば、例えば
食品中あるいはヒトの血清中又は尿中に存在するD−ソ
ルビトール量を精度よく測定することが可能である。
来酵素などの動物起源の酵素とは異なり、微生物由来酵
素であるため、容易にそして安価に製造することができ
るので、産業上きわめて有用である。更に、本酵素を用
いた本発明の定量用試薬及び定量方法によれば、例えば
食品中あるいはヒトの血清中又は尿中に存在するD−ソ
ルビトール量を精度よく測定することが可能である。
【図1】本酵素の37℃における至適pHを示すグラフ
である。
である。
○ 100mMリン酸カリウム緩衝液 ▲ 100mMトリス−塩酸緩衝液 □ 100mMグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液 △ 100mM CAPS−水酸化ナトリウム緩衝液 ● 100mM炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩
衝液
衝液
【図2】本酵素の30℃における安定pH範囲を示すグ
ラフである。
ラフである。
× 100mM炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩
衝液 ○ 100mMグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液 ● 100mMトリス−塩酸緩衝液 △ 100mMリン酸カリウム緩衝液 ▲ 100mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液
衝液 ○ 100mMグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液 ● 100mMトリス−塩酸緩衝液 △ 100mMリン酸カリウム緩衝液 ▲ 100mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液
【図3】本酵素のpH9.0における作用適温の範囲を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図4】本酵素のpH9.0における熱安定性を示すグ
ラフである。
ラフである。
○ 30℃ ● 37℃ △ 40℃
【図5】本酵素のpH7.0における熱安定性を示すグ
ラフである。
ラフである。
○ 30℃ ● 37℃ △ 40℃
【図6】本酵素の電気泳動図である。
【図7】D−ソルビトールの検量線を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の理化学的性質を有するソルビトー
ルデヒドロゲナーゼ。 (1)作用:NAD+ の存在下で、D−ソルビトールを
酸化してD−フルクトースとNADHを生成し、また本
反応の逆反応によって、NADHの存在下で、D−フル
クトースを還元してD−ソルビトールとNAD+ を生成
する。 (2)基質特異性:D−ソルビトール及びガラクチトー
ルに特異的に作用する。 (3)至適pH及び安定pH範囲:至適pHは10近辺
であり、安定pH範囲は、30℃、4時間処理で、pH
5.5〜10.5である。 (4)作用適温の範囲:100mMトリス−塩酸緩衝液
(pH9.0)で作用適温の範囲は、50℃近辺であ
る。 (5)pH、温度などによる失活の条件:30℃、4時
間処理で、pH5.5〜10.5で安定あり、pH5.
0以下及びpH11.0以上で完全に失活する。pH
7.0において、30分間処理で、40℃近辺まで安定
であり、またpH7.0で40℃の条件において24時
間で完全に失活する。 (6)阻害:HgCl2 によって強く阻害される。 (7)分子量:約64,500±5,000(ゲルろ過
法)。 - 【請求項2】 シュードモナス属に属し、請求項1記載
のソルビトールデヒドロゲナーゼ生産能を有する菌株を
培地に培養し、その培養物からソルビトールデヒドロゲ
ナーゼを採取することを特徴とする請求項1記載のソル
ビトールデヒドロゲナーゼの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のソルビトールデヒドロゲ
ナーゼ及びNAD+を含むD−ソルビトール定量用試
薬。 - 【請求項4】 D−ソルビトール含有試料に、請求項1
記載のソルビトールデヒドロゲナーゼ及びNAD+ を作
用させ、生成するNADHを定量することを特徴とする
D−ソルビトールの定量方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29670194A JP3152855B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-11-30 | 新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製造方法並びに該酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及び方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10702994 | 1994-05-20 | ||
JP6-107029 | 1994-05-20 | ||
JP29670194A JP3152855B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-11-30 | 新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製造方法並びに該酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及び方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0833482A true JPH0833482A (ja) | 1996-02-06 |
JP3152855B2 JP3152855B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=26447102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29670194A Expired - Fee Related JP3152855B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-11-30 | 新規なソルビトールデヒドロゲナーゼ、その製造方法並びに該酵素を用いたソルビトールの定量のための試薬及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3152855B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1078983A1 (en) * | 1999-08-25 | 2001-02-28 | Unitika Ltd. | Sorbitol dehydrogenase, microorganisms for producing the same, process for the production thereof, and method for the measurement of sorbitol |
JP2001197900A (ja) * | 1999-11-10 | 2001-07-24 | Dai Ichi Pure Chem Co Ltd | マンノースの定量法及び定量用試薬 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29670194A patent/JP3152855B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1078983A1 (en) * | 1999-08-25 | 2001-02-28 | Unitika Ltd. | Sorbitol dehydrogenase, microorganisms for producing the same, process for the production thereof, and method for the measurement of sorbitol |
JP2001061472A (ja) * | 1999-08-25 | 2001-03-13 | Unitika Ltd | ソルビトール脱水素酵素、それを産生する微生物およびその製造方法 |
US6544756B1 (en) | 1999-08-25 | 2003-04-08 | Unitika Ltd. | Sorbitol dehydrogenase, microorganism for producing same, process for the production thereof, method for the measurement of sorbitol and reagent for the quantitative determination therefor |
JP4511655B2 (ja) * | 1999-08-25 | 2010-07-28 | ユニチカ株式会社 | ソルビトール脱水素酵素、それを産生する微生物およびその製造方法 |
JP2001197900A (ja) * | 1999-11-10 | 2001-07-24 | Dai Ichi Pure Chem Co Ltd | マンノースの定量法及び定量用試薬 |
JP4526654B2 (ja) * | 1999-11-10 | 2010-08-18 | 積水メディカル株式会社 | マンノースの定量法及び定量用試薬 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3152855B2 (ja) | 2001-04-03 |
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