JPH0425086Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はバーベキユーその他に使用する焼物調
理器に関する。

（従来の技術） 器具本体にバーナその他の熱源を配設すると共
に、該熱源の上方に焼網を設けた焼物調理器は例
えば実公昭58−39638号公報に知られる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこのものは、一種類のバーナその他の熱
源を備えるのみであるから料理メニユーの範囲が
限られるの不都合がある。

即ち、同公報に示されるブンゼンバーナ等の低
い調理温度から高い調理温度まで調理可能な熱源
を使用するものでは弱火調理から強火調理に至る
自在な調理を行い得る利点があるが、このもので
は赤外線の輻射がほとんど得られず、これによれ
ば魚等のように水分の多い調理には不向きであ
る。

即ち水分の多い調理物では、強火調理では外面
のみが焼けて内部は生焼となり、弱火調理では外
面が乾燥し味覚を損じる。

そこで比較的高い温度が得られ、しかも調理物
や熱運動を励起させて調理物の内部まで速やかに
加熱出来る赤外線が得られる赤外線バーナを用い
ることも考えられるが、このものでは、調理温度
の調節が難しく、これによれば、肉、貝等の強火
調理又は調理物の保温を行う弱火調理を行うこと
が出来ないの不都合がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかる不都合のない焼物調理器を得る
ことをその目的とするもので、器具本体に熱源を
配設すると共に、該熱源の上方に焼網を設けたの
に於いて、該熱源を器具本体の一側に設けた赤外
線バーナと、他側に設けた該赤外線バーナの調理
温度により低い温度から赤外線バーナの調理温度
より高い温度まで調理温度を調節可能なブンゼン
バーナその他の熱源とで構成して成る。

（実施例） 本考案実施の１例を別紙図面につき説明する。

図面で１は上面を開放させた長方形の器具本
体、２は該器具本体１内に設けた複数本の熱源を
示し、図示するものでは該熱源２としてその一側
にセラミツクプレート式赤外線バーナ２ｂの３本
を、他側に該赤外線バーナ２ｂの調理温度より低
い温度から赤外線バーナ２ｂの調理温度より高い
温度まで調理温度を調節出来るパイプ式ブンゼン
バーナ２ａの３本を配設して成り、各赤外線バー
ナ２ｂの上面には、赤外線透過ガラス板３を、パ
イプ式ブンゼンバーナ２ａの上面には金属板４を
それぞれ施して調理物から落こぼれる汁等の落下
物が直接各バーナ２ａ，２ｂに触れないようにし
た。

５は該熱源２の上方に設けた焼網を示し、図示
する焼網５は、第１図に示すごとく、器具本体１
の両側の天板１ａ，１ａに設けた透孔６，６を通
して器具本体１内に臨む脚片５ａ，５ａを備え、
各脚片５ａ，５ａは、それぞれ器具本体１の前面
に設けた複数の係止段１ｂ，１ｂに高さ位置を調
節自在に係止されるレバ７によつて各側で熱源２
と焼網５との距離を調節自在とした。

図面で８，９は各赤外線ガスバーナ２ｂ並びに
各ブンゼンバーナ２ａに臨むガスノズル、１０，
１１き各ガスノズル８，９に連なるガス通路１２
の介在させたガスコツクを示し、赤外線ガスバー
ナ２ｂでは該ガスコツク１０によつてガスバーナ
２ｂのガス供給と遮断を、ブンゼンバーナ２ｂで
はガスコツク１１によつて上記操作に加えて供給
ガス量の調節を行う。

図面で１３は赤外線バーナ２ｂとブンゼンバー
ナ２ａとが臨設する部分に設けた仕切板を示す。

（作用） 次に本考案の作用を説明する。

各側に設けた赤外線バーナ２ｂ並びにブンゼン
バーナ２ａに着火燃焼させるとき、一側の赤外線
バーナ２ｂでは比較的高温（耐熱ガラス面で測定
して約550℃程度）で赤外線を輻射しつつ燃焼す
る。従つて前述した魚等を焼くのに適する。

これに対し他側のブンゼンバーナ２ａでは、赤
外線の輻射はほとんど得られないが、前記ガスコ
ツク１１の操作によつて（金属板面で測定して約
200℃から700℃の範囲）で調理温度を調節でき
る。従つて調理物を保温することから野菜焼、焼
肉等の調理を行うことが出来、両バーナ２ａ，２
ｂを併用することで調理出来る調理メニユーを増
大出来る。

尚、ブンゼンバーナ２ａで強火調理を行う場
合、熱板の表面が高く調理物から落下する油等は
はじかれてほとんど煙を生じることがない。そし
てはじかれた油等附近に飛び散るが、前記仕切板
１３によつてこれを隣接する赤外線バーナ２ｂ側
に飛び散りこれを汚すの不都合はない。

尚、赤外線バーナ２ｂに於いて、調理温度の調
節が困難な理由は赤外線バーナ２ｂは全一次空気
式バーナであり、安定燃焼領域が狭く、特にその
上面に耐熱ガラス板３が臨み、ある温度以上では
燃焼面の温度が上りすぎてフラツシユバツクを生
じ易い等によるものである。

尚、上記説明では、赤外線バーナ２ｂの調理温
度より低い温度から赤外線バーナ２ｂの調理温度
が高い温度まで調理温度を調節自在の熱源２ａと
してブンゼンバーナを掲げて説明したが、これは
ブンゼンバーナに限るものではなく、シーズ線ヒ
ータその他の赤外線バーナ２ｂより高い調理温度
が得られる電気ヒータ等であつて、温度調節付の
ものであつても良いこと申すまでもない。

（考案の効果） このように本考案によるときは、熱源を器具本
体の一側に設けた赤外線バーナと、他側に設けた
該赤外線バーナの調理温度より低い温度から赤外
線バーナの調理温度より高い温度まで調理温度を
調節可能なブンゼンバーナその他の熱源とで構成
したので、両熱源の使い分けにより１台の焼物調
理器によつて巾広い料理を行い得られるものが得
られるの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面で第１図は本考案実施の１例の截断平面
図、第２図はその−線拡大截断面図、第３図
はその−線截断面図、第４図は同−線截
断面図、第５図は一部を截除した斜面図である。 １……器具本体、２……熱源、２ａ……ブンゼ
ンバーナその他の熱源、２ｂ……赤外線バーナ、
５……焼網。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器具本体に熱源を配設すると共に、該熱源の上
   方に焼網を設けたものに於いて、該熱源を器具本
   体の一側に設けた赤外線バーナと、他側に設けた
   該赤外線バーナの調理温度により低い温度から赤
   外線バーナの調理温度より高い温度まで調理温度
   を調節可能なブンゼンバーナその他の熱源とで構
   成して成る焼物調理器。