JPH04249130A - ブロ−中空成形品 - Google Patents

ブロ−中空成形品

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JPH04249130A
JPH04249130A JP3015537A JP1553791A JPH04249130A JP H04249130 A JPH04249130 A JP H04249130A JP 3015537 A JP3015537 A JP 3015537A JP 1553791 A JP1553791 A JP 1553791A JP H04249130 A JPH04249130 A JP H04249130A
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pps
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acid
molded product
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Norio Shimasaki
嶋▲さき▼ 周夫
Kazuhiko Kobayashi
和彦 小林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、耐薬品性および
耐衝撃性のすぐれたブロー中空成形品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】PPS樹脂(以下PPSと略称する)は
耐熱性、耐薬品性、難燃性および電気特性がすぐれたエ
ンジニアリングプラスチックであり、電気・電子部品、
自動車部品および精密機械部品などの用途に対し、近年
その需要がますます高まりつつある。しかし、PPSを
成形加工する方法は、PPSの溶融流動性が非常に大き
いことから、ほとんど射出成形に限られており、そのた
め成形品形状は小型のものが大部分で、たとえばブロー
成形などによるボトルおよびタンクなどの大型部品への
応用はあまりなされていない。ブロー成形の例としては
たとえば特開昭61−255832号公報に記されたP
PSのブロー成形容器およびその製造法が知られている
が、これは著しく高い重合度を有するPPSを用い、な
おかつ特殊な射出延伸ブロー成形法を組み合わせたもの
であり、汎用的なPPSのブロー成形技術が確立された
ものとはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、自動車部品にお
いてはエンジンルーム内のダクト類をブロー成形によっ
て製造する方法が普及してきており、現在は主としてポ
リアミド系材料が使用されているが、ポリアミド系材料
では耐熱性が不十分であるために耐熱性が高く、しかも
耐薬品性、耐衝撃性も兼備したブロー成形用材料が求め
られているのが実状である。
【0004】このような要求に応えるものとして本発明
者らはPPSおよびエポキシ基含有ポリオレフィン系共
重合体からなる組成物をブロー成形することにより得ら
れるブロー中空成形品について検討した。しかしここで
得られるブロー中空成形品はブロー成形性、耐熱性、耐
薬品性、耐衝撃性はすぐれたものであったが表面外観、
特にガラス繊維などの補強材を添加した際のガラス繊維
の浮きにはついて改良の余地があった。そこで本発明者
らは上記PPS系ブロー中空成形品の外観をさらに改良
することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
フェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、熱可塑
性ポリエステル樹脂5〜80重量部、α−オレフィンと
α,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからな
る変性ポリオレフィン5〜80重量部、熱可塑性エラス
トマ5〜80重量部および繊維状および/または粒状の
強化材0〜200重量部を加えてなるポリフェニレンス
ルフィド樹脂組成物をブロー成形することにより得られ
るブロー中空成形品を提供するものである。
【0006】本発明においては、PPSおよび特定の変
性ポリオレフィンからなる組成物に対し、さらに熱可塑
性ポリエステル樹脂および熱可塑性エラストマを併用添
加することにより、ガラス繊維などの無機充填剤を配合
しても、ガラス繊維の浮きがなく、ブロー成形性にすぐ
れ、耐熱性、機械的性質、耐加水分解性および経済性に
すぐれた樹脂組成物が得られるのである。
【0007】本発明で使用するPPSとは、構造式
【0
008】
【化1】
【0009】で示される繰り返し単位を70モル%以上
、より好ましくは90モル%以上を含む重合体であり、
上記繰返し単位が70モル%未満では耐熱性が損われる
ため好ましくない。
【0010】PPSは一般に、特公昭45−3368号
公報で代表される製造法により得られる比較的分子量の
小さい重合体と、特公昭52−12240号公報で代表
される製造法により得られる本質的に線状で比較的高分
子量の重合体などがあり、前記特公昭45−3368号
公報記載の方法で得られた重合体においては、重合後酸
素雰囲気下において加熱することにより、あるいは過酸
化物などの架橋剤を添加して加熱することにより高重合
度化して用いることも可能である。本発明においてはい
かなる方法により得られたPPSを用いることも可能で
あるが、本質的に線状で比較的高分子量の重合体がより
好ましく使用される。
【0011】また、PPSはその繰返し単位の30モル
%未満を下記の構造式を有する繰返し単位などで構成す
ることが可能である。
【0012】
【化2】
【0013】本発明で用いるPPSは上記重合工程を経
て生成した後、酸処理、熱水処理または有機溶媒による
洗浄により脱イオン処理を施されたものであることが好
ましい。
【0014】酸処理を行う場合は次のとおりである。本
発明でPPSの酸処理に用いる酸は、PPSを分解する
作用を有しないものであれば特に制限はなく、酢酸、塩
酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸およびプロピル酸などが
挙げられ、なかでも、酢酸および塩酸がより好ましく用
いられ得るが、硝酸のようなPPSを分解、劣化させる
ものは好ましくない。
【0015】酸処理の方法は、酸または酸の水溶液にP
PSを浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜
撹拌または加熱することも可能である。たとえば、酢酸
を用いる場合、pH4の水溶液を80〜90℃に加熱し
た中にPPS粉末を浸漬し、30分間撹拌することによ
り十分な効果が得られる。酸処理を施されたPPSは残
留している酸または塩などを物理的に除去するため、水
または温水で数回洗浄することが必要である。
【0016】洗浄に用いる水は、酸処理によるPPSの
好ましい化学的変性の効果を損わない意味で、蒸留水、
脱イオン水であることが好ましい。
【0017】熱水処理を行う場合は次のとおりである。
【0018】本発明において使用するPPSを熱水処理
するにあたり、熱水の温度を100℃以上、より好まし
くは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特
に好ましくは170℃以上とすることが重要であり、1
00℃未満ではPPSの好ましい化学的変性の効果が小
さいため好ましくない。
【0019】本発明の熱水処理によるPPSの好ましい
化学的変性の効果を発現するため、使用する水は蒸留水
あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の
操作は、通常、所定量の水に所定量のPPSを投入し、
圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。PP
Sと水との割合は、水の多い方が好ましいが、通常、水
1lに対し、PPS200g以下の浴比が選択される。
【0020】また、処理の雰囲気は、末端基の分解は好
ましくないので、これを回避するため不活性雰囲気下と
することが好ましい。さらに、この熱水処理操作を終え
たPPSは、残留している成分を物理的に除去するため
温水で数回洗浄するのが好ましい。
【0021】有機溶媒で洗浄する場合は次のとおりであ
る。
【0022】本発明でPPSの洗浄に用いる有機溶媒は
、PPSを分解する作用などを有しないものであれば特
に制限はなく、たとえばN−メチルピロリドン、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメ
チルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド
、ピペラジノン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホ
キシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶
媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロ
ホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エ
チレン、パークロルエチレン、モノクロルエタン、ジク
ロルエタン、テトラクロルエタン、パークロルエタン、
クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノー
ル、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒お
よびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のうちで
も、N−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルム
アミドおよびクロロホルムなどの使用が特に好ましい。 また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の
混合で使用される。
【0023】有機溶媒による洗浄の方法としては、有機
溶媒中にPPSを浸漬せしめるなどの方法があり、必要
により適宜撹拌または加熱することも可能である。
【0024】有機溶媒でPPSを洗浄する際の洗浄温度
については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意
の温度が選択できる。洗浄温度が高くなる程洗浄効率が
高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温
度で十分効果が得られる。
【0025】圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度
で加圧下に洗浄することも可能である。また、洗浄時間
についても特に制限はない。洗浄条件にもよるが、バッ
チ式洗浄の場合、通常5分間以上洗浄することにより、
十分な効果が得られる。また連続式で洗浄することも可
能である。
【0026】重合により生成したPPSを有機溶媒で洗
浄するのみで十分であるが、本発明の効果をさらに発揮
させるために、水洗浄または温水洗浄と組合わせるのが
好ましい。また、N−メチルピロリドンなどの高沸点水
溶性有機溶媒を用いた場合は、有機溶媒洗浄後、水また
は温水で洗浄することにより、残存有機溶媒の除去が容
易に行えて好ましい。これらの洗浄に用いる水は蒸留水
、脱イオン水であることが好ましい。
【0027】本発明で用いられるPPSの溶融粘度は、
特に制限なく、ポリオレフィン類との混練が可能であれ
ばいかなる溶融粘度のものでも用いることができるが、
通常は320℃、剪断速度10 sec−1における溶
融粘度が100〜10,000ポイズのものが用いられ
る。
【0028】本発明で用いられる熱可塑性ポリエステル
とは炭素数2〜10の脂肪族または脂環族のジオール成
分、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール
、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、シクロヘ
キサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび分子
量400〜6,000の長鎖グリコール、たとえばポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどとテレフタル酸、イソフ
タル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビ
ス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、
4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4´
−ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカル
ボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体との縮合反
応により得られるホモポリマまたはコポリマであり、各
々単独または混合物の形で用いることができる。
【0029】また、これらの半芳香族ポリエステルには
その特性を損なわない範囲内でアジピン酸、セバシン酸
、アゼライン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン
酸を共重合成分として少量導入することもできる。
【0030】特に本発明で有用なポリエステルはポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートである
。ここで用いられるポリエステルの重合度についてはオ
ルト−クロロフェノール溶媒中0.5%濃度、25℃で
測定した相対粘度が1.2以上であることが好ましい。
【0031】本発明で用いられるα−オレフィンとα,
β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからなる変
性ポリオレフィンとは具体的にはエチレン、プロピレン
、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどである
が、好ましいのはエチレンである。またα,β−不飽和
カルボン酸のグリシジルエステルとは下記構造式
【00
32】
【化3】
【0033】(式中Rは水素原子または炭素数1〜6の
アルキル基を表わす。)で示される化合物であり、具体
的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
、エタクリル酸グリシジルなどであり、特にメタクリル
酸グリシジルが好ましく用いられる。α,β−不飽和カ
ルボン酸のグリシジルエステルの共重合量は1〜50重
量%、好ましくは3〜40重量%の範囲が適当である。 さらに本発明の変性ポリオレフィンにはその特性を損な
わない範囲で共重合可能な他の不飽和モノマたとえばビ
ニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど
のビニルエステル類、メチル、エチル、プロピルなどの
アクリル酸およびメタクリル酸のエステル類、アクリロ
ニトリル、スチレンなどを共重合することもできる。本
発明における熱可塑性エラストマ成分として用いられる
エラストマの例としては、たとえば、ポリオレフィン系
エラストマ、ジエン系エラストマ、アクリル系エラスト
マ、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマ、
シリコーンエラストマ、フッ素エラストマおよび多硫化
物エラストマなどが挙げられる。ポリオレフィン系エラ
ストマの具体例としては、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブテン、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体およびエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などが挙げられる。ジエン系エラストマと
してはスチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン
、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプ
レン、ブテン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジ
エン−スチレン共重合体およびこれらの水添物などが挙
げられる。
【0034】アクリル系エラストマの具体例として、エ
チレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸プロピル共重合体、エチレン−(メタ)
アクリル酸ブチル共重合体などのオレフィン−アクリル
酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−アク
リロニトリル共重合体、(メタ)アクリル酸プロピル−
アクリロニトリル共重合体、(メタ)アクリル酸ブチル
−アクリロニトリル共重合体などの(メタ)アクリル酸
エステル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体およびそれのNa、Zn、K、
Ca、Mgなどの金属塩、上述のブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体などが挙げられる。
【0035】ポリアミド系エラストマとは、ポリアミド
成分のハードセグメントとポリエーテル成分および/ま
たはポリエステル成分のソフトセグメントを有するブロ
ック共重合体のエラストマである。ポリアミド成分の例
としては
【0036】
【化4】
【0037】(ここでRI 、RIIおよびRIII 
は炭素数2〜15のアルキレン基またはその置換体を示
す)が挙げられる。ポリエーテル成分の例としては
【0
038】
【化5】
【0039】(Rは炭素数2〜15のアルキレン基また
はその置換体を示す)が挙げられ、ポリエステル成分の
例としては
【0040】
【化6】
【0041】(ここでRI 、RIIおよびRIII 
は炭素数2〜15のアルキレン基またはその置換体を示
す)が挙げられる。またポリアミド系エラストマとして
はナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロ
ン11およびナイロン12のランダム共重合体も含まれ
る。
【0042】シリコーンエラストマとは構造式
【004
3】
【化7】
【0044】で表わされるポリシロキンサンであり、R
としてはメチル基の他、エチル基、プロピル基、フェニ
ル基、ビニル基、フッ素アルキル基および
【0045】
【化8】
【0046】(mは1〜4である)などが挙げられる。 フッ素系エラストマとしてはたとえば、フッ化ビニリデ
ン−パーフルオロプロパン共重合体、フッ化ビニリデン
−三フッ化塩化エチレン共重合体、四フッ化塩化エチレ
ン−プロピレン共重合体および四フッ化塩化エチレン−
C2  F3 OCF3共重合体などの他、ジヒドロパ
ーフルオロブチルアクリレート重合体、トリフルオロメ
トキシジヒドロパーフルオロアクリレート共重合体など
の含フッ素アクリレート重合体、フルオロシリコーン系
エラストマ、下記構造式のエラストマ
【0047】
【化9】
【0048】および、フォスファゼン、下記構造式
【0
049】
【化10】
【0050】のエラストマなどが挙げられる。
【0051】多硫化物エラストマとは、
【0052】
【化11】
【0053】(mは1〜4である)で表わされるポリマ
であり、Rの例としては −CH2 −、−C2 H4 −、−C3 H6 −、
−C4 H8 −、−C6 H12−、−C10H20
−、−C2 H4 OC2 H4 −、−C2 H4 
OCH2 OC2 H4 −、−C2 H4 OC2 
H4 OC2 H4 − および下記構造式のものが挙げられる。
【0054】
【化12】
【0055】(R´は炭素数1〜4のアルキル基である
)これらのエラストマは1種または2種以上の混合物で
使用される。
【0056】本発明で用いる樹脂組成物における配合割
合は、PPS100重量部に対し熱可塑性ポリエステル
の配合量は5〜80重量部、好ましくは10〜70重量
部であり、これより少ない場合には色調、経済性の低下
や特に無機充填材で補強した場合の補強材の浮きなどの
表面外観不良を招くので好ましくなく、また逆にこれよ
り多い場合には耐加水分解性が著しく低下するので好ま
しくない。変性ポリオレフィンの配合量は5〜80重量
部であり、これより配合量が少ないと耐衝撃性が低下し
、配合量がこの範囲を越えると耐熱性、成形性が低下す
るので好ましくない。熱可塑性エラストマの配合量は5
〜80重量部であり、この範囲を下回ると成形性、特に
流動性が不足となり、逆にこの範囲を越えると耐熱性が
損なわれるので好ましくない。
【0057】本発明において、繊維状および/または粒
状の強化材は必須成分ではないが、必要に応じてPPS
100重量部に対して200重量部を越えない範囲で配
合することが可能であり、通常10〜150重量部の範
囲で配合することにより強度、剛性、耐熱性および寸法
安定性などの向上を図ることが可能である。
【0058】かかる繊維状強化材としては、ガラス繊維
、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アス
ベスト繊維、石膏繊維、金属繊維および炭素繊維などが
挙げられる。
【0059】また粒状の強化材としては、ワラステナイ
ト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナ
イト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの
珪酸塩、アルミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化
ジルコニウム、酸化チタンなどの金属酸化物、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、
硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラス・
ビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどが挙げ
られ、これらは中空であってもよい。これら強化材は2
種以上を併用することが可能であり、必要によりシラン
系およびチタン系などのカップリング剤で予備処理して
使用することができる。
【0060】本発明で用いられる樹脂組成物の調製方法
は特に制限はなく、PPS、熱可塑性ポリエステル樹脂
、変性ポリオレフィンおよび熱可塑性エラストマの粉末
、ペレット、細片および必要に応じて強化材をリボンブ
レンダー、ヘンシェルミキサー、Vブレンダーなどを用
いてドライブレンドした後、バンバリーミキサー、ミキ
シングロール、単軸または2軸の押出機およびニーダー
などを用いて溶融混練する方法などが挙げられる。なか
でも十分な混練力を有する単軸または2軸の押出機を用
いて溶融混練する方法が代表的である。
【0061】また本発明で用いるPPSと熱可塑性ポリ
エステル樹脂、変性ポリオレフィンおよび熱可塑性エラ
ストマからなる樹脂組成物には、本発明の効果を損わな
い範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、結晶核剤、紫
外線防止剤、着色剤、難燃剤などの通常の添加剤および
少量の他種ポリマを添加することができ、さらにPPS
の架橋度を制御する目的で、通常の過酸化剤および特開
昭59−131650号公報に記載されているチオホス
フィン酸金属塩などの架橋促進剤または特開昭58−2
04045号公報や特開昭58−204046号公報な
どに記載されているジアルキル錫ジカルボキシレート、
アミノトリアゾールなどの架橋防止剤を配合することも
可能である。
【0062】本発明のブロー中空成形品は上記のように
して得られた樹脂組成物を通常公知のブロー成形法、す
なわち基本的には樹脂組成物を押出機に供給し、溶融押
出しをしてパリソンを成形せしめ、その後目的とする2
〜3次元的中空成形体とすることによって得られる。通
常公知のブロー成形法の代表例としてはダイレクトブロ
ー法、アキュームレーターブロー法および多次元ブロー
法などを挙げることができ、また他材料との組み合わせ
において用いられる多層ブロー成形法やエクスチェンジ
ブロー成形法などを適用することももちろん可能である
【0063】このようにして成形された本発明のブロー
中空成形品の具体例としてはボトル、タンクおよびダク
トなどが挙げられ、これらは耐熱性、耐薬品性および耐
衝撃性にすぐれた中空成形品として薬液用容器、空調ダ
クト類、自動車エンジンルーム内のダクトおよびパイプ
などに有用である。
【0064】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例および比較例に記された諸特性
は下記の方法で測定した。
【0065】(1)成形性:樹脂組成物ペレットを50
mmφ押出機を具備するブロー成形機に供給し、シリン
ダー温度320℃で押出しを行い、外径100mm、肉
厚4mm、のパリソンを成形した後金型内で空気を吹込
み、一辺150mm、高さ500mmの正四角柱型容器
を成形した。この成形品胴部の上部および下部各5カ所
の厚みを測定し、上部平均厚みと下部平均厚みの差が1
mm以内のものを成形品良好、厚みの差が1mmを越え
るものを不良と判定した。
【0066】(2)耐熱性:上記容器胴部に2.5kg
の荷重をかけて所定の温度で1時間処理した際に、変形
量が2mm以内となる最高温度を測定し、耐熱性の目安
とした。
【0067】(3)耐衝撃性:上記容器を1mの高さか
らコンクリート床上に落下せしめ容器の破損、クラック
の有無を目視判定した。n=20で試験を行い、破損し
なかったものの個数を数え、非破損率として100分率
で表示し耐衝撃性の目安とした。
【0068】参考例1(PPSの重合)オートクレーブ
に硫化ナトリウム3.20kg(25モル、結晶水40
%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢酸ナトリウム三
水和物1.36kg(約10モル)およびN−メチル−
2−ピロリドン(以下NMPと略称する)7.9kgを
仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1
.36kgを含む留出水約1.5lを除去した。残留混
合物に1,4−ジクロルベンゼン3.75kg(25.
5モル)およびNMP2kgを加え、265℃で3時間
加熱した。 反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24
時間減圧乾燥して、溶融粘度約1500ポアズ(320
℃、剪断速度10秒−1)の粉末状PPS(P−1)約
2kgを得た。
【0069】同様の操作を繰返し、以下に記載の実施例
に供した。
【0070】参考例2(PPSの酸処理)参考例1で得
られたPPS粉末約2kgを、90℃に加熱されたpH
4の酢酸水溶液20l中に投入し、約30分間撹拌し続
けたのちろ過し、ろ液のpHが7になるまで約90℃の
脱イオン水で洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥して
粉末状とし、酸処理PPS(P−2)を得た。
【0071】参考例3(PPSの熱水処理)参考例1で
得られたPPS粉末約2kgと脱イオン水10lとをオ
ートクレーブに仕込み、常圧で密閉したのち、175℃
まで昇温し、撹拌しながら約30分間保温したのち冷却
した。内容物を取出しろ過し、さらに、70℃の脱イオ
ン水約10lの中にPPSを浸漬、撹拌し、ろ過する操
作を5回繰返した。その後120℃で24時間減圧乾燥
して熱水洗浄PPS(P−3)を得た。
【0072】参考例4(PPSの溶媒洗浄)参考例1で
得られた粉末約2kgを100℃に加熱したNMP20
l中に投入し、約30分間撹拌した後、ろ過し、続いて
約90℃のイオン交換水で洗浄した。このものを120
℃で24時間減圧乾燥してNMP洗浄PPS(P−4)
を得た。
【0073】実施例1 参考例2で得られたPPS(PPS−2)100重量部
、相対粘度2.6のポリエチレンテレフタレート50重
量部、エチレン/グリシジルメタクリレート=88/1
2(重量比)共重合体25重量部およびエチレン/プロ
ピレン共重合体(三井石油化学社製“タフマ”P068
0)25重量部およびガラス繊維15重量%をヘンシェ
ルミキサーを用いてドライブレンドした後、65mmφ
単軸押出機のホッパーに投入し、シリンダー温度320
℃、スクリュー回転数40rpmの条件でで溶融混練を
行い、ペレット化した。このペレットを130℃で3時
間熱風乾燥した後、前記のブロー成形機を用いて1辺1
50mm、高さ500mmの正四角柱型容器を成形した
。この結果パリソンのドローダウンも小さく表面外観良
好な中空成形品が得られた。この中空成形品の物性は表
2に示す通りであり、成形性も良好なものであった。
【0074】比較例1 ポリエチレンテレフタレートを用いなかった以外は実施
例1と全く同様に溶融混練を行い、得られたペレットを
乾燥後、ブロー成形機に供した。ここでは表2に示すよ
うにブロー成形時のパリソンのドローダウンはなく偏肉
のない耐熱性、耐衝撃性を有する中空成形品は得られた
が、成形品表面にはガラス繊維の浮きに起因するざらつ
き感があり、外観が不良であった。
【0075】実施例2 熱可塑性エラストマ成分としてエチレン/プロピレン共
重合体の代わりにエチレン/ブテン−1共重合体(三井
石油化学(株)製”タフマ”A4085)を使用した以
外は、実施例1と同様の手順で混練し、ブロー成形を実
施した。結果を表2に示す。
【0076】実施例3〜5 PPS、熱可塑性ポリエステル、エチレン/グリシジル
メタクリレート共重合体および熱可塑性エラストマを表
1に示したように変更し、実施例1と同様の手順で混練
、ブロー成形を実施した。いずれの場合においてもブロ
ー成形時パリソンのドローダウンもなく、ガラス繊維の
浮き上がりもない表面外観良好な中空成形品が得られた
。ここで得られた中空成形品の緒物性は表2にまとめて
示された通りであり、成形品の均一性、耐熱性および耐
衝撃性ともにすぐれたものであった。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】実施例6 ガラス繊維を配合しなかった以外は、実施例1と全く同
様に溶融混練を実施し、得られたペレットを用いて実施
例1と同様の条件でブロー成形を行い、外観良好な成形
品を得た。このものは、成形性が良好であり、耐衝撃性
のすぐれた(落下試験における非破壊率100%)もの
であった。
【0080】
【発明の効果】本発見のブロー中空成形品は、すぐれた
ブロー成形性、耐衝撃性および耐熱性を有しており、耐
薬品性タンク、ボトルおよび自動車のダクト類などの用
途に対し有益に使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量
    部に対し、熱可塑性ポリエステル樹脂5〜80重量部、
    α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸のグリシジ
    ルエステルからなる変性ポリオレフィン5〜80重量部
    、熱可塑性エラストマ5〜80重量部および繊維状およ
    び/または粒状の強化材0〜200重量部を加えてなる
    ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物をブロー成形する
    ことによって得られるブロー中空成形品。
  2. 【請求項2】ポリフェニレンスルフィド樹脂が、酸水溶
    液洗浄、熱水洗浄、有機溶媒洗浄の中から選ばれた少く
    とも一つの方法で脱イオン化されたものである請求項1
    記載のブロー中空成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002363389A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Nippon Steel Corp 樹脂組成物、およびこれを用いた樹脂フィルム、樹脂被覆金属板

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