JPH0424506B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は複数台の車が駐車ができるタワー式駐
車装置の制御方法に関する。

［従来技術］ 周知の如く自動車の駐車面積を節約するために
タワー内において回動するケージを用いたタワー
式駐車装置は種々用いられている。かかるタワー
式駐車装置においては、自動車の出入口に一番近
い空ケージを出入口に移動すると、移動に要する
エネルギーは一番少ない。しかし全ケージが空ケ
ージの状態から自動車を入れ始めると、自動車が
全ケージの半分の台数だけ入庫したときに、片側
のケージだけ一杯になり、他の側のケージが空ケ
ージとなつてケージのバランスが悪く、駐車装置
に無理な荷重がかかつて好ましくない。そのた
め、バランスを完全にとるように制御すると、自
動車が出庫した後にバランスをとるためにケージ
を移動させる必要があるので、ケージを移動する
ためのエネルギーを要し、運転費用がかさむとい
う問題がある。

かかる不都合を防止するための特開昭58−
65870号公報には、負荷状態を不平衡自動車数量
としてとられ、各ケージの負荷データと不平衡自
動車数量とを演算して入庫適正値レジスタに記憶
された各ケージに対応する入庫適正値のうちの最
大値をもつケージを選択し、駐車装置の負荷のア
ンバランスをなくす技術が開示されている。

しかしながら、立体駐車装置の負荷のアンバラ
ンスはケージの位置によつて定まるものであり、
例えば前述のように一側のケージがすべて空で他
側のケージが空でない場合が一番アンバランスを
生ずるが、ケージを回転させて左右にほぼ等しい
台数の自動車が駐車していれば、バランスしてい
る。それ故にケージの回転を考えると、ケージの
間隔を置いて駐車させることが望ましい。

［解決しようとする課題］ したがつて本発明の目的は、移動のエネルギが
少なく、かつ駐車している状態で比較的にバラン
スしているタワー式駐車装置の制御方法を提供す
るにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明によれば、複数台のケージを有し、駐車
データ管理装置によつて駐車するケージを制御す
るタワー式駐車装置の制御方法において、駐車に
際して駐車データ管理装置の制御装置によつて空
ケージがあるか否かを調べ、空ケージがある場合
は、下降位置のケージか空か否かを調べ、空の場
合は出入口を開いて自動車をその下降位置のケー
ジに駐車できるようにし、空でない場合は制御装
置によつて空ケージの有無の検索を一定のケージ
間隔を置いて行い、その検索したケージが空であ
る場合は、その空ケージに自動車を駐車させるた
めに、その空ケージを下降位置に位置させて出入
口を開き、空でない場合は、制御装置によつて順
次一定のケージ間隔で空ケージの有無を検索し、
空ケージがある場合はそのケージを下降位置に位
置させて駐車させるために出入口を開き、その検
索したケージの番号が全ケージの番号を越えた場
合は、制御装置によつて前記の下降位置のケージ
とは異なる番号で前記の一定のケージ間隔を置い
て空ケージの有無の検索を行うようになつてい
る。

［作用効果の説明］ したがつて駐車に際して一定のケージ間隔を置
いて自動車を入庫させるので、駐車台数が少ない
場合は比較的にばらばらに駐車されており、また
駐車台数が増すにつれて、そのばらばらに駐車し
ているケージの間を埋めるように駐車させる。そ
の間に出庫車があつた場合は、その出庫したケー
ジは下降位置にするので、次の入庫車は下降位置
のケージに駐車することにより、移動エネルギが
なく、また全体のバランスもよくなる。

このように本発明によれば、駐車の順番がまず
下降位置のケージであり、次に一定の間隔を置い
たケージであり、その次がその間隔を埋めるよう
に一定の間隔を置いたケージとするので、移動量
も少なく、かつ全体のバランスも均等化できる。

［好ましい実施の態様］ 本発明の実施に際して一定のケージ間隔とケー
ジの台数が少ないときは１台置きでもよいが、ケ
ージの台数が多いときは２台置きあるいはそれ以
上に適宜選定すればよい。

［実施例］ 以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第１図は本発明を実施する駐車装置を示してい
る。第１図において、タワー１には、複数台の
（例えば10台）のケージ２が回動自在に設けられ
ており、また出庫検知器３が設けられている。こ
れらのタワー１、ケージ２および出庫検知機３は
駐車機４を構成しており、タワー１には出入口５
が設けられている。この駐車機４に隣接して満車
報知機２５を備えたデータ入出力装置６が設けら
れている。駐車機４から離れた位置に事務所Ｏが
設置されており、事務所Ｏ内には駐車データ管理
装置８が設けられ、この駐車データ管理装置８
は、ラインＬ１を介してデータ入出力装置６と信
号すなわち駐車データの授受を行うようになつて
おり、またラインＬ２を介して駐車機４と各種の
信号例えば出入口の開閉信号やケージの移動信号
の授受を行うようになつている。

第２図は本発明を実施する制御装置のブロツク
図の一例を示し、第１図と対応する部品は同じ符
号で示してある。第２図において、データ入出力
装置６の送受信装置９は、カードリーダー１０、
入庫釦１１、出庫釦１２、完了釦１３および出庫
検知器３を備え、それらのカードリーダー１０、
入庫釦１１、出庫釦１２、完了釦１３および出庫
検知器３からの信号を受け、駐車データ管理装置
８に送る。また駐車データ管理装置８から信号を
受ける満車を報知する報知器２５および駐車デー
タ管理装置８からの信号により伝票を発行するプ
リンタ１４が設けられている。

駐車機４を制御する駐車制御装置７の送受信装
置１５は、駐車データ管理装置８から信号を受
け、ケージ移動装置１６および出入口開閉装置１
７に伝える。

駐車データ管理装置８は、マイクロコンピユー
タを内蔵した制御装置１８と、データ入出力装置
６の送受信装置９からの信号を授受する送受信装
置１９を備えている。その制御装置１８はデータ
入出力装置６の送受信装置９と駐車機４の駐車制
御装置７を制御するとともに、必要時にキーボー
ド２０からの信号を受けて第３図に示すような駐
車管理データを表示器２１に表示し、プリンタ２
２にプリントさせるようになつている。この第３
図において現在ケージNo.が01、03、05、07、09に
駐車しており、その他は空であることが解る。ま
た右欄は顧客のカードの番号が表示されている。
またデータ入出力装置６の故障時には、カードリ
ーダー２３、キーボード２０の信号を受けて、入
力結果を表示器２１に表示するとともに、プリン
タ２２に伝票を作成させる。

次に主として第４図を参照して入庫のフローを
説明する。いま駐車機４は全ケージ台数Nmaxが
10台のケージ２を備え、No.ｎ、例えばNo.５のケー
ジが出入口すなわち下降位置にあり、一定のケー
ジ間隔は２すなわち１台置きに入車制御するもの
とする。作業員は駐車カードを客からもらつてカ
ードリーダー１０で読みとると、制御装置１８は
それを判断する。（ステツプS1）。なおフリーの
客の場合は作業員はあらかじめ所有のカードを使
うものとする。正しいと判断すると、制御装置１
８は次に全ケージの中に空ケージがあるか否かを
判断する（ステツプS2）。空ケージがない場合
は、満車を報知する報知器２５で報知する（ステ
ツプS3）。空ケージがある場合は、下降位置にあ
るケージが、空ケージか否かを判断し（ステツプ
S4）、空ケージの場合、制御装置１８は出入口開
閉装置１７に出入口５を開かせ（ステツプS5）、
入庫データーを記憶し（ステツプS6）自動車を
入庫させ、入庫が完了する。空ケージでない場合
（ステツプS4のNoの場合）、制御装置１８は、Ｎ
＝ｎ＋２を演算し［この場合はＮ＝５＋２＝７］
（ステツプS7）、No.Ｎケージが空ケージか否かを
判断する（ステツプS8）。そのケージが空ケージ
の場合は、ケージ移動装置１６に信号を送つて、、
下降位置に移動させる（ステツプS9）。続いて前
記と同じステツプS5、S6を行う。空ケージでな
い場合（ステツプS8のNOの場合）、Ｎ≧Nmax
を演算する（ステツプS10）。ここでＮ≧Nmax
は７＜10なので、再びステツプS7に戻つて、Ｎ
＝ｎ＋２＝７＋２＝９を演算する。そのケージが
空ケージの場合は、前記と同じステツプS9、S5、
S6を高い、空ケージでない場合は、ふただびス
テツプS10で、Ｎ≧Nmaxを演算し、Ｎ≧Nmax
は９＜10なので、再びステツプS7に戻る。再度
繰り返して、ステツプS10で、Ｎ≧Nmaxが、11
＞10のときは、Ｎ＝Nmaxかを演算する（ステツ
プS11）。ここでＮ＝Nmaxは11≠10なので、、次
はＮ＝２と置数し（ステツプS12）、以後No.２、
No.４、No.６…と偶数番のケージを検索する。それ
らのケージが全部空ケージでない、Ｎ＝Nmaxが
10＝10の場合（ステツプS11でYESの場合）は、
Ｎ＝１と置数し（ステツプS13）以後No.１より奇
数番のケージを検索する。このような検索によ
り、この例の場合は、偶数Noのケージが入車に
充てられ、次に奇数Noのケージが充てられる。
従つて、空ケージ白丸、入車ケージを黒丸で示す
と、５台入車の場合は、従来方式によると第５図
に示すように、左側４台、右側ゼロ台であつて、
自動車４台分のアンバランスが起こるのに対し、
本発明によると第６図に示すように、左側２台、
右側２台となつてバランスがとられるのである。
また第５図に示す従来方法は、全体のバランスを
とるためにケージの片側のみが駐車していた場合
はケージを移動させ左右のバランスをとらねばな
らなかつたので、その移動のための余分なエネル
ギが必要としたが、本発明では省エネルギの駐車
方法が得られる。

なお、第４図のフローチヤートはケージが偶数
台で１台置きに空ケージの有無検索を行うもので
あるが、ケージが奇数台の場合、および空ケージ
の有無検索を２台置き又は３台置きで行う場合も
同様の方法で制御できる。

［発明の効果］ 以上の如く本発明によれば、下記のすぐれた効
果を奏する。

(a) 駐車の順番が下降位置のケージ、その下降位
置のケージから一定間隔を置いたケージ、その
一定間隔を埋めるようにその間隔内のケージと
順次駐車させるので、駐車台数如何にかかわら
ず、全体的に分散して駐車され、全体的にバラ
ンスされる。

(b) そのために移動のエネルギが少ない。

(c) 駐車装置に無理な荷重がかからない。

(d) 判断基準が単純であるから、制御装置のソフ
トの構成が簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施する駐車装置の正面説明
図、第２図はそのブロツク図、第３図は本発明に
実施される駐車管理データの表示の一例を示す説
明図、第４図は本発明の一実施例を示す入庫作業
のフローチヤート、第５図は従来方法の入庫状況
を示す説明図、第６図は本発明の一実施例による
入庫状況を示す説明図である。 ２……ケージ、４……駐車機、６……データ入
出力装置、８……駐車データ管理装置、１６……
ケージ移動装置、１８……制御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数台のケージを有し、駐車データ管理装置
   によつて駐車するケージを制御するタワー式駐車
   装置の制御方法において、駐車に際して駐車デー
   タ管理装置の制御装置によつて空ケージがあるか
   否かを調べ、空ケージがある場合は、下降位置の
   ケージか空か否かを調べ、空の場合は出入口を開
   いて自動車をその下降位置のケージに駐車できる
   ようにし、空でない場合は制御装置によつて空ケ
   ージの有無の検索を一定のケージ間隔を置いて行
   い、その検索したケージが空である場合は、その
   空ケージに自動車を駐車させるために、その空ケ
   ージを下降位置に位置させて出入口を開き、空で
   ない場合は、制御装置によつて順次一定のケージ
   間隔で空ケージの有無を検索し、空ケージがある
   場合はそのケージを下降位置に位置させて駐車さ
   せるために出入口を開き、その検索したケージの
   番号が全ケージの番号を越えた場合は、制御装置
   によつて前記の下降位置のケージとは異なる番号
   で前記の一定のケージ間隔を置いて空ケージの有
   無の検索を行うことを特徴とするタワー式駐車装
   置の制御方法。