JPH04239507A - 光重合性組成物 - Google Patents

光重合性組成物

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JPH04239507A
JPH04239507A JP578991A JP578991A JPH04239507A JP H04239507 A JPH04239507 A JP H04239507A JP 578991 A JP578991 A JP 578991A JP 578991 A JP578991 A JP 578991A JP H04239507 A JPH04239507 A JP H04239507A
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JP
Japan
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weight
monomer
acrylate
photopolymerizable composition
adhesive
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Application number
JP578991A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
Akira Nakasuga
章 中壽賀
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04239507A publication Critical patent/JPH04239507A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリレート系の光重
合性組成物に関し、さらに詳しくは、特定の光重合開始
剤を含有する光重合性組成物ならびに該組成物から得ら
れる粘弾性製品とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系ポリマーからなる粘弾性製品
として、例えば、アクルリ系粘着剤、アクリル系粘着テ
ープ、アクリル系粘着シート、両面粘着テープ、発泡体
類の粘着加工製品などが良く知られている。アクリル系
粘着剤は、アクリル系ポリマーを主成分としているため
、耐光性、耐候性、耐油性などに優れており、また、プ
ラスチックフィルムや、紙などを表面基材としたアクリ
ル系粘着テープは、粘着力、凝集力などの粘着性能、お
よび耐熱性、耐候性などの耐老化性能に優れているため
、広く使用されている。
【0003】これらの粘弾性製品として代表的なアクリ
ル系粘着テープを例にとると、該粘着テープは、一般に
、アクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリ
ル酸エステルなどのアクリレート系モノマーを主成分と
するビニル系モノマーを、有機溶剤で溶液重合して得ら
れる粘着剤溶液、または、水系で乳化重合して得られる
エマルジョンを、基材に塗布または含浸し、これを加熱
乾燥して製造されている。
【0004】上記の製造方法において、粘着剤溶液を用
いる場合は、基材に塗布または含浸した粘着剤溶液を高
温で乾燥するために、多くのエネルギーを必要とし、ま
た、有機溶剤による大気汚染を防止するために、大規模
な回収装置を必要とする。しかも、有機溶剤は引火しや
すいため、安全保持のために充分な安全装置を必要とす
る。
【0005】一方、エマルジョンを用いる場合は、水を
蒸発させるために、有機溶剤を用いる場合よりも大きな
エネルギーを必要とし、また、性能面でも重合時に混入
する乳化剤により耐水性が低下する。さらに、水溶性モ
ノマーが使用できないため、モノマー種が限定され、粘
着テープに要求される多種多様なニーズへの対応力が弱
いという欠点があった。
【0006】ところで、米国特許第4,181,752
号明細書には、アクリレート系モノマーを主成分とする
ビニル系モノマーに、ベンゾインメチルエーテルのよう
なタイプの、1分子中に光による開裂点が1個の開始剤
(単官能開始剤)を含有させた溶剤不含の光重合性液状
組成物を用い、この組成物に波長300〜400nmの
紫外線を0.1〜7mW/cm2の光強度で照射して、
上記ビニル系モノマーを重合させることにより、アクリ
ル系粘着テープを製造する方法が開示されている。
【0007】この方法は、紫外線の光強度を低くするこ
とにより、上記ビニル系モノマーによる重合体の高分子
量化を行ない、それにより粘着力、凝集力を高めたもの
である。そして、この方法によれば、溶剤を用いること
なく粘着テープを製造できるため、前記した有機溶剤や
水の使用に伴う問題点は解消される。ところが、この方
法では、重合反応速度が遅いため、実用化するには生産
性が悪いという欠点がある。この方法において、紫外線
照射を途中で止めて重合反応時間を短縮しようとすると
、製品中の残存モノマー濃度が高くなり、臭気が問題に
なるとともに、粘着性能、特に凝集力が低下する。
【0008】ところで、一般に、アクリレート系モノマ
ーなどのビニル系モノマーの光重合において、重合反応
速度は、光重合開始剤量と光強度の積の平方根に比例す
る。そこで、生産性を高めるために光重合開始剤の添加
量を増加したり、あるいは光強度を高くして、重合反応
速度を速くすると、得られる重合体の分子量が低下し、
粘着テープの粘着力と凝集力とのバランスを高水準に保
持することができない。このように従来の光重合技術で
は、アクリル系粘着テープのような粘弾性製品の諸物性
と生産性とを高水準に保持することはできなかった。
【0009】このような問題を解決するために、アクリ
レート系モノマーを主成分とするモノマー成分に、1分
子中に光による開裂点を2カ所以上有する特定の光重合
開始剤を含有させて光重合性組成物を得、これに光を照
射するという方法が特開平2−160802号に開示さ
れている。この方法によると、モノマー成分が速やかに
重合し、残存モノマー量が極めて少ない高分子量の粘弾
性を有するポリマーを得ることができる。しかしながら
、この方法では、1分子中に光による開裂点を2カ所以
上有する特定の光重合開始剤を、開裂点が1カ所の開始
剤(単官能開始剤)から、わざわざ、合成しなければな
らないという困難があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光重
合開始剤を用いた実質的に溶剤不含の光重合組成物から
粘弾性製品を製造する方法において、粘弾性特性と生産
性とを高水準に保持したアクリル系粘弾性製品を容易に
製造することができる光重合性組成物を提供することに
ある。本発明の他の目的は、該光重合性組成物を用いた
アクリル系粘弾性製品とその製造方法とを提供すること
にある。
【0011】本発明者は、前記従来技術の有する問題点
を解決するために鋭意研究した結果、アクリレート系モ
ノマーを主成分とするモノマー成分に、単官能開始剤成
分として、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(
2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン[ダロキュア−
2959:メルク社製]を溶解した光重合性組成物を用
いて、光重合により粘弾性製品を製造すると、高い分子
量を有し、諸物性に優れたアクリル系粘弾性製品を高い
生産性で得られることを見いだし、その知見に基づいて
本発明を完成するに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(a)炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリ
ル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエス
テルからなる群から選択される少なくとも1種のアクリ
レート系モノマー60〜100重量%および該アクリレ
ート系モノマーと共重合可能なビニル系モノマー0〜4
0重量%を含むモノマー成分100重量部と、(b)下
記構造式化2で表される光重合開始剤0.01〜5重量
部とを含む光重合性組成物が提供される。
【0013】
【化2】 また、本発明によれば、上記光重合性組成物に光を照射
して、前記モノマー成分を重合させることを特徴とする
粘弾性製品の製造方法、および該製造方法で得られた粘
弾性製品が提供される。以下、本発明の構成要素につい
て詳述する。
【0014】(モノマー成分)本発明で使用するモノマ
ー成分は、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリ
ル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエス
テルからなる群から選択される少なくとも1種のアクリ
レート系モノマー60〜100重量%および該アクリレ
ート系モノマーと共重合可能なビニル系モノマー0〜4
0重量%を含むものである。
【0015】アクリレート系モノマー アクリレート系モノマーとしては、アルキル基の炭素数
が1〜14、好ましくは4〜12のアクリル酸アルキル
エステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが用いら
れ、具体例としては、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニルな
どを挙げることができる。
【0016】これらは、それぞれ単独で、または2種以
上を組み合わせて用いる。粘着性と凝集性のバランスな
どから、通常、ホモポリマーのガラス転移温度が−50
℃以下のアクリル酸アルキルエステルを主成分とし、コ
モノマーとして、低級アルキル基の(メタ)アクリル酸
エステルや下記のビニル系モノマーを用いることが好ま
しい。
【0017】ビニル系モノマー アクリレート系モノマーと共重合可能な他のビニル系モ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、N−置換アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリ
レート、N−ビニルピロリドン、マレイン酸、イタコン
酸、N−メチロールアクリルアミド、ヒドロキシエチル
メタクリレートなどが挙げられる。
【0018】また、ガラス転移温度の低い重合体を形成
するビニル系モノマー、例えば、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、ポリエチエレングリコールアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールアクリレート、フッ素ア
クリレート、シリコンアクリレートなどのビニル系モノ
マーも用いることができる。これらのビニル系モノマー
は、1種または2種以上を組み合わせて使用できるが、
全モノマー成分中における使用割合が40重量%を越え
ると、アクリル系粘着剤としての粘着特性などが低下す
るので、好ましくない。
【0019】(光重合開始剤)構造式化1の光重合開始
剤 構造式化1で表される光重合開始剤[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)ケトン]は、市販品であり(商品名:ダロキュアー
2959:メルク社製)、容易に入手できる。
【0020】本発明の光重合組成物においては、構造式
化1で表される光重合開始剤を主成分とする光重合開始
剤は、前記モノマー成分100重量部に対して0.01
〜5重量部の割合で含有させる。この配合割合が0.0
1重量部未満であると、光重合開始剤が光エネルギーに
より重合初期に消費されるために、未反応モノマーが残
存しやすく、モノマーの臭いが残るだけではなく、凝集
力が低下する。逆に、5重量部を越えると、重合反応速
度は速くなるが、光重合開始剤の分解臭が激しくなり、
また、分子量のばらつきが大きくなり、粘着性能も低下
する。
【0021】光重合による重合体の重量平均分子量は、
粘着特性からみて、約30〜100万に調節するのが好
ましく、約50〜100万に調節するのがさらに好まし
い。したがって、目標とする重合体の分子量に応じて、
光重合開始剤の配合割合は、上記範囲内で調節される。
【0022】(任意成分)光架橋剤 本発明の光重合組成物においては、耐熱性や高温での凝
集力などを付与するために、上記の光重合開始剤と共に
、光架橋剤を含有させるのが好ましい。このような光架
橋剤としては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンタチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
その他エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ウレタンアクリレートなどがある。
【0023】かかる光架橋剤は、一般に、前記モノマー
成分100重量部に対して、5重量部以下含有させるこ
とにより、光重合反応の過程で重合体分子間に架橋結合
が生じ、粘弾性製品の耐熱性が向上する。粘弾性製品が
粘着テープの場合には、高温での凝集力が増加し、高温
での保持力が向上する。
【0024】その他の添加剤 また、本発明においては、光重合性組成物に、増粘剤や
チキソトロープ剤、増量剤や充填剤などの通常用いられ
る添加剤を配合してもよい。増粘剤としては、アクリル
ゴム、エピクロルヒドリンゴムなどがある。チキソトロ
ープ剤としては、コロイドシリカ、ポリビニルピロリド
ンなどがある。増量剤としては、炭酸カルシウム、酸化
チタン、クレーなどがある。充填剤としては、ガラスバ
ルン、アルミナバルン、セラミックバルンなどの無機中
空体;ナイロンビーズ、アクリルビーズ、シリコンビー
ズなどの有機球状体;塩化ビニリデンバルン、アクリル
バルンなどの有機中空体;ポリエステル、レーヨン、ナ
イロンなどの単繊維などがある。
【0025】(粘弾性製品とその製造方法)本発明の光
重合性組成物は、例えば、粘着テープを始め、感熱接着
剤シート、建築用や自動車用などのシーリング材、防振
材中間膜など種々の粘弾性製品の製造に有用である。本
発明の光重合性組成物を用いて粘弾性製品を製造するに
は、通常、この組成物中に溶存する酸素を除去するため
に、窒素ガスなどの不活性ガスでパージするか、あるい
は、フェニルジイソデシルホスファイト、トリイソデシ
ルホスファイト、オクタン酸第一錫などの酸素除去能の
ある化合物を添加する。酸素除去能のある化合物の添加
により、雰囲気の酸素濃度がある程度高くても十分な重
合(硬化)を実現できる。
【0026】粘弾性製品として、例えば、粘着テープを
製造する場合は、光重合性組成物を剥離紙、剥離型枠な
どの上に塗布または注入するか、あるいはプラスチック
フィルム、紙、セロハン、布、不織布、金属箔などの基
材に塗布または含浸する。前者の場合には、基材の無い
粘着テープが得られる。粘弾性製品として、シーリング
材を製造する場合には、光重合性組成物を剥離性の細長
い型などに注入して賦形する。
【0027】光重合性組成物を型枠や基材などに塗布、
含浸または注入する際に、作業が円滑に行われるように
、増粘剤やチキソトロープ剤で増粘することが好ましい
。増粘方法としては、この他に、例えば、紫外線を少量
照射して、予めモノマー成分の一部を重合させる方法も
ある。これらの塗布、含浸または注入作業に、空気(酸
素)と接触しないように工夫された装置が用いられる。
【0028】型枠や基材などに塗布、含浸または注入後
、光重合性組成物は、不活性ガスで置換されたボックス
内を通され、石英ガラスやパイレックスガラス、ホウ酸
ガラスごしに紫外線や可視光線などの光の照射が行なわ
れる。また、不活性ガス雰囲気中でなくても、型枠や基
材などに塗布、含浸または注入された光重合性組成物の
表面を離型性を有するポリエステルフィルムでカバーす
ることにより、空気との接触を防止して、光の照射を行
なってもよい。この場合は、酸素除去能のある化合物を
添加しておくことが好ましい。
【0029】光としては、通常、紫外線が用いられる。 紫外線ランプとしては、通常、波長300〜400nm
領域にスペクトル分布を持つものが用いられるが、具体
例としては、ケミカルランプ、ブラックライトランプ(
東芝電材株式会社の商品名)、低圧、高圧または超高圧
水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロウエーブ
励起水銀ランプ等がある。前二つのランプは、比較的低
い光強度を得るために用いられ、後四つのランプは、比
較的高い光強度を得るのに用いられる。光強度は、被照
射体までの距離や電圧の調整によって、一般に、5〜3
00mW/cm2  程度とし、照射時間は0.3〜5
分程度とする。
【0030】紫外線などの光の照射により、アクリレー
ト系モノマーを主成分とするモノマー成分の重合が行な
われ、粘弾性製品が得られる。前記程度の照射時間(重
合反応時間)で、残存モノマー量が約0.3重量%以下
であって、粘弾性製品の性能に悪影響を及ぼさない程度
にまで減少させ、重合反応を実質的に完結させることが
できる。
【0031】なお、光の照射は、一定の光強度で行なっ
てもよいが、二段階以上に分けて、それぞれの光強度を
変えて照射することにより、粘弾性製品の物性をさらに
精密に調整することもできる。
【0032】
【作  用】本発明において、アクリレート系モノマー
を主成分とするモノマー成分に、構造式化1で表される
光重合開始剤を含有させて光重合性組成物を得、これに
光を照射すると、この光重合開始剤が開裂してラジカル
が生じ、上記モノマー成分が速やかに重合し、残存モノ
マー量が極めて少ない高分子量の粘弾性を有するポリマ
ーが生成する。
【0033】このように得られるポリマーの高分子量化
が図られる機構は必ずしも明らかではないが、単官能開
始剤(1分子中に光による開裂点が1カ所の開始剤)で
も、本発明で用いるヒドロキシアセトフェノンタイプの
開始剤は、ベンゾインメチルエーテルのようなタイプの
通常よく用いられている開始剤に比べ、開始剤が分解し
て出来た一次ラジカルがモノマーを攻撃し成長反応が開
始する速度と、ポリマーの成長末端ラジカルと反応し成
長反応が停止する速度との比が、相対的に大きいため、
成長速度が同じ場合分子量が大きくなるのではないかと
推測される。
【0034】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0035】<物性の測定>粘着テープの物性測定実施
例および比較例で得られた両面粘着テープについて、次
の測定方法により、粘着剤の重量平均分子量(光架橋剤
を添加しない場合についてのみ測定)、残存モノマー量
、ゲル分率・膨潤度、粘着力、保持力を測定した。
【0036】(1)重量平均分子量 テトラヒドロフランに溶解し、24時間放置したものか
ら不溶物を除くことによって得た試料溶液を、ゲル透過
クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレ
ンを基準として、屈折率検出計を用いて測定した。
【0037】(2)残存モノマー量 ポリエチレングリコール(ガスクロ工業社製;商品名2
0M)を担持したchromosorb  Wを酸処理
した分離カラム、および水素炎イオン化検出器を有する
ガスクロマトグラフ(GC−6A、島津製作所製)を用
いて測定した。なお、測定用試料は、粘着剤試料100
mgを5ccの酢酸メチルに溶解した溶液から2ccを
採取し、この溶液2ccと2−エチルヘキシルメタクリ
レートを酢酸メチルに溶解した内部標準液2ccとを混
合して調整した。
【0038】(3)反応完結時間 光重合反応を起こしている試験サンプルから一定時間毎
(例えば、1分毎)に、サンプルの一部を採り出し、(
2)の方法で、残存モノマー量を測定する。片対数グラ
フの対数軸に残存モノマー量をとり、照射時間に対して
残存モノマー量をプロットしそれらの点を結ぶ。残存モ
ノマー量が、サンプルの0.3重量%になった時間(す
なわち重合率が99.7重量%になった時間)をグラフ
より読み取り、その時間を反応完結時間とした。
【0039】(4)ゲル分率・膨潤度 粘着剤試料100mgをテトラヒドロフランに溶解し、
24時間放置したものを200メッシュのステンレスフ
ィルターで濾過する。濾取された膨潤ゲルの重量と、膨
潤ゲルを100℃で2時間乾燥した乾燥ゲルの重量を測
定することによって求めた。
【0040】(5)粘着力 両面粘着テープの片面に厚さ25μmのポリエステルフ
ィルムを貼り付けて、幅25mm、長さ300mmの粘
着テープとし、これを#280番の紙ヤスリで研磨され
たステンレス板に、テープの一端から長さ100〜20
0mmの部分を、2kgのローラーで一往復させて貼り
付け、23℃、65%RHの条件で、このテープの他端
をインストロン引張試験機で300mm/分の速度で1
80度角の反対方向に剥離し、その時の剥離抗力を測定
し、粘着力(g/25mm幅)とした。
【0041】(6)保持力 両面粘着テープの片面に厚さ100μmのアルミニウム
箔を貼り付けて幅25mmの粘着テープとし、これを#
280番の紙ヤスリで研磨されたステンレス板に、テー
プの一端部を接着面積が幅25mm、長さ25mmとな
るように2kgのローラーで一往復させて貼り付け、こ
のテープの他端に1kgの重りを固定し、これを100
℃の雰囲気で吊し、テープとともに重りが落下するまで
の時間を測定して、保持力(時間)とした。なお、この
保持力は、通常、40℃で測定されるが、100℃の過
酷な条件で測定を行ない測定時間を短縮し、また、最大
150時間で測定を打ち切った。
【0042】[実施例1]2−エチルヘキシルアクリレ
ート97重量%およびアクリル酸3重量%からなるモノ
マー成分100重量部に、構造式化1で表される光重合
開始剤[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2
−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン](商品名:ダロ
キュア−2959:メルク社製)1.34重量部を添加
し、撹拌機で撹拌して均一に混合し光重合性組成物を製
造した。
【0043】得られた光重合性組成物を窒素ガスでパー
ジして溶存酸素を除去してから、箔離剤で処理した透明
ポリエステルフィルム上のナイロン不織布に含浸させ、
その平面を上記と同じフィルムでカバーし、これをアプ
リケーターの絞りロールに通して厚みを均一にした。次
いで、これに超高圧水銀ランプを用いて、光強度30m
W/cm2(波長365nm中心)で照射した。その結
果、99.7重量%のモノマーが重合し、実質的に重合
完結状態となるまでに要した時間は1.95分であった
。得られたポリマーの重量平均分子量は32.9万であ
った。このようにして、膜厚160μmの両面粘着テー
プを製造した。
【0044】[実施例2]光重合開始剤としてのダロキ
ュアー2959の配合量を0.67重量部、光強度を5
0mW/cm2とした以外は、実施例1と同様な方法で
両面粘着テープを作成したところ、重合完結に要した時
間は2.30分、得られたポリマーの重量平均分子量は
33.7万となり実施例1とほぼ同様であった。
【0045】[比較例1]光重合開始剤として、単官能
のダロキュア−1173(α−ヒドロシキ−α,α′−
ジメチル−アセトフェノン:メルク社製)を用い、その
配合量を0.49重量部、光強度を14mW/cm2と
した以外は、実施例1と同様な方法で両面粘着テープを
作成したところ、得られたポリマーの重量平均分子量は
33.7万となり実施例1とほぼ同等であったが、重合
完結に要した時間は3.95分となり、非常に時間がか
かった。
【0046】[比較例2]光強度を50mW/cm2と
した以外は、比較例1と同様な方法で両面粘着テープを
作成した。重合完結に要した時間は1.95分となり実
施例1と同様であったが、得られたポリマーの重量平均
分子量は21.1万と小さく、凝集力の小さなものであ
った。
【0047】[比較例3]光重合開始剤として単官能イ
ルガキュアー651(ベンジルジメチルケタール:チバ
ガイギー社製)を用い、その配合量を0.7重量部、光
強度を6.7mW/cm2とした以外は、実施例1と同
様な方法で両面粘着テープを作成したところ、得られた
ポリマーの重量平均分子量は32.3万で実施例1とほ
ぼ同様であったが、重合完結に要した時間は3.70分
となり、非常に長時間を要した。
【0048】[比較例4]イルガキュアー651の配合
量を1.0重量部とした以外は、比較例3と同様な方法
で両面粘着テープを作成した。重合完結に要した時間は
2.17分となり実施例1とほぼ同じであったが、得ら
れたポリマーの重量平均分子量は22.5万と小さく、
凝集力の小さなものであった。実施例1〜2、比較例1
〜4の結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】[実施例3〜6]2−エチルヘキシルアク
リレート95重量部およびアクリル酸5重量部からなる
モノマー成分100重量部に、構造式化1で表される光
重合開始剤(ダロキュア2959)1.34重量部を添
加し、さらに光架橋剤としてヘキサンジオールジアクリ
レートをそれぞれ0(添加せず)、0.05、0.10
、0.20重量部加え、均一に撹拌して液状シロップの
光重合性組成物を得た。このシロップを用いて、実施例
1と同様の方法により両面粘着テープを作成した。その
ときのランプ強度は25mW/cm2で、照射時間は1
.9分であった。その結果を表2に示す。
【0051】
【表2】 表2から明らかなように、本発明によれば、高速反応に
おいても高分子量ポリマーが得られ、また光架橋剤を配
合することにより、さらに優れた粘着物性を発現するこ
とができる。
【0052】[比較例5〜8]光重合開始剤としてダロ
キュア1173を0.49重量部添加し、また、光架橋
剤としてヘキサンジオールジアクリレートをそれぞれ0
(添加せず)、0.10、0.20、0.40重量部を
用い、光強度を50mW/cm2で、照射時間を1.9
分とした以外は、実施例3〜6と同様な方法で両面粘着
テープを作成した。このようにして作成した両面粘着テ
ープの物性を評価し、その結果を表2に示す。比較例5
〜8の場合、主鎖高分子の分子量が小さいため、非架橋
状態では粘着力は高いものの保持力が小さく、逆に、架
橋状態では、粘着力が低く、しかも界面破壊が起こりや
すいため保持力も低くなった。
【0053】
【発明の効果】本発明の光重合性組成物は、高速に反応
条件でも高い分子量の重合体が生成する開始剤が含有さ
れており、このため、応力分散性、追従性、可撓性等に
優れた粘弾性製品を生産性良く得ることができる。本発
明を、例えば、粘着テープの生産に応用すると、従来法
のような溶剤や乾燥エネルギー、溶剤回収装置を必要と
しないため、省資源省エネルギーの簡略プロセスによっ
て低コストでの生産が可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)炭素数1〜12のアルキル基を有す
    るアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アル
    キルエステルからなる群から選択される少なくとも1種
    のアクリレート系モノマー60〜100重量%および該
    アクリレート系モノマーと共重合可能なビニル系モノマ
    ー0〜40重量%を含むモノマー成分100重量部と、
    (b)下記構造式化1で表される光重合開始剤0.01
    〜5重量部とを含む光重合性組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】  請求項1記載の光重合性組成物に光を
    照射して、前記モノマー成分を重合させることを特徴と
    する粘弾性製品の製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項2記載の製造方法で得られた粘
    弾性製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006028008A1 (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Showa Glove Co. アクリル系重合体エマルジョン及びそれからなる手袋

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WO2006028008A1 (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Showa Glove Co. アクリル系重合体エマルジョン及びそれからなる手袋
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JPWO2006028008A1 (ja) * 2004-09-06 2008-05-08 ショーワグローブ株式会社 アクリル系重合体エマルジョン及びそれからなる手袋

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