JPH0397701A - 光重合性組成物 - Google Patents

光重合性組成物

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JPH0397701A
JPH0397701A JP23670089A JP23670089A JPH0397701A JP H0397701 A JPH0397701 A JP H0397701A JP 23670089 A JP23670089 A JP 23670089A JP 23670089 A JP23670089 A JP 23670089A JP H0397701 A JPH0397701 A JP H0397701A
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Akira Nakasuga
章 中壽賀
Masaharu Iwakawa
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野1 本発明は、アクリレート系の光重合性組成物に関し、さ
らに詳しくは、1分子中に光による開裂点を2か所以上
有する特定の光重合開始剤を含有する光重合性組成物並
びに該組或物から得られる粘弾性製品とその製造法に関
する。
〔従来の技術〕
アクリル系ボリマーからなる粘弾性製品として、例えば
、アクリル系粘着剤、アクリル系粘着テープ、アクリル
系粘着シート、両面粘着テープ、発泡体類の粘着加工製
品などが良く知られている。
アクリル系粘着剤は、アクリル系ボリマーを主成分とし
ているため、耐光性、耐候性、耐油性などに優れており
、また、プラスチックフィルムや紙などを表面基材とし
たアクリル系粘着テープは、粘着力、凝集力などの粘着
性能、および耐熱性、耐候性などの耐老化性能に優れて
いるため、広く使用されている。
これらの粘弾性製品として代表的なアクリル系粘着テー
プを例にとると、該粘着テープは、一般に、アクリル酸
アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸エステル
などのアクリレート系モノマーを主成分とするビニル系
モノマーを、有機溶剤系で溶液重合して得られる粘着剤
溶液、または水系で乳化重合して得られるエマルジョン
を、基材に塗布または含浸し、これを加熱乾燥して製造
されている。
上記の製造方法において、粘着剤溶液を用いる場合は、
基材に塗布または含浸した粘着剤溶液を高温で乾燥する
ために、多くのエネルギーを必要とし、また、溶剤によ
る大気汚染を防止するために、大規模な溶剤回収装置を
必要とする。しかも、溶剤は引火し易いため、安全保持
のために充分な安全装置を必要とする。
一方、エマルジョンを用いる場合は、水を蒸発させるた
めに、溶剤を用いる場合よりも大きなエネルギーを必要
とし、また、性能面でも重合時に混入する乳化剤により
耐水性が低下する。さらに、水溶性モノマーが使用でき
ないため、モノマ一種が限定され、粘着テープに要求さ
れる多種多様な二−ズへの対応力が弱いという欠点があ
った. ところで、米国特許第4, 181, 752号明細書
には、アクリレート系モノマーを主成分とするビニル系
モノマーにベンゾインエチルエーテルのような光重合開
始剤を含有させた溶剤不含の光重合性液状組成物を用い
、この組成物に波長300〜400nmの紫外線を0.
1〜7mW/c−の光強度で照射して、上記ビニル系モ
ノマーを重合させることにより、アクリル系粘着テープ
を製造する方法が開示されている. この方法は、紫外線の光強度を比較的低くすることによ
り、上記ビニル系モノマーによる重合体の高分子量化を
行ない、それにより粘着力、凝集力などの粘着性能を高
めたものである.そして、この方法によれば、溶剤を用
いることなく粘着テープを製造できるため、前記した有
機溶剤や水の使用に伴う問題点は解消される.ところが
、この方法では、重合反応速度が遅いため、実用化する
には生産性が悪いという欠点がある.この方法において
、紫外線照射を途中で止めて重合反応時間を短縮しよう
とすると、製品中の残存モノマー濃度が高くなり、臭気
が問題となるとともに、粘着性能、特に凝集力が低下す
る。
ところで、一般に、アクリレート系モノマーなどのビニ
ル系モノマーの光重合において、重合反応速度は、光重
合開始剤量と光強度の積の平方根に比例する。そこで、
生産性を高めるために、光重合開始剤の添加量を増加し
たり、あるいは光強度を高くして、重合反応速度を速く
すると、得られる重合体の分子量が低下し、粘着テープ
の粘着力と凝集力とのバランスを高水準に保持すること
ができない。このように従来の光重合技術では2アクリ
ル系粘着テープのような粘弾性製品の諸物性と生産性と
を同時に高水準に保持することはできなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、光重合開始剤を用いた実質的に溶剤不
含の光重合性組戊物から粘弾性製品を製造する方法にお
いて、粘弾性特性と生産性とを高水準に保持したアクリ
ル系粘弾性製品を製造することができる新規な光重合性
組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、該光重合性組成物を用いたアクリ
ル系粘弾性製品とその製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記従来技術の有する問題点を解決するた
めに鋭意研究した結果、アクリレート系モノマーを主成
分とするモノマー成分に、1分子中に光による開裂点を
2か所以上有する特定の光重合開始剤を含有せしめた光
重合性組成物を用いて、光重合により粘弾性製品を製造
すると、高い分子量を有し、諸物性に優れたアクリル系
粘弾性製品を高い生産性で得られることを見出し、その
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
〔課題を達成するための手段〕
かくして、本発明によれば、 (a)炭素数1−12のアルキル基を有するアクリル酸
アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステル
からなる群から選択される少なくとも1種のアクリレー
ト系モノマー60−100重量%および該アクリレート
系モノマーと共重合可能なビニル系モノマー0〜40重
量%を含むモノマー成分ioo重量部と、 (b)下記構造式[I]で表わされる光重合開始剤を主
成分とする光重合開始剤0.0Oi〜5重量部とを含む
光重合性組成物が提供される。
〔式中、C.およびC,は、芳香環同士を結合すか一方
がカルボニル基(>C=0)で、他方が2つのアルキル
エーテル基(−OR;ここで、Rは炭素数1〜10の直
鎖状または分枝状のアルキル基であり、2つのRは相互
に結合して環を形成していてもよい)を有する構造(>
C (O R) * )のものであり、かつ、2個の炭
素鎖の中でそれらの位置は入れ換わっていてもよい。A
rは、置換または未置換の芳香族基を示す。nは1〜1
0の整数を示す。〕 また、本発明によれば、上記光重合性組成物に光を照射
して、前記モノマー成分を重合させることを特徴とする
粘弾性製品の製造方法、および該製造方法で得られた粘
弾性製品が提供される。
以下、本発明の構成要素について詳述する.(モノマー
成分) 本発明で使用するモノマー成分は、炭素数1〜l2のア
ルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメ
ククリル酸アルキルエステルからなる群から選択される
少なくとも1種のアクリレート系モノマー60〜100
重量%および該アクリレート系七ノマーと共重合可能な
ビニル系モノマー0〜40重量%を含むものである.ア
 1レートニモノマー アクリレート系モノマーとしては、アルキル基の炭素数
が1〜14、好ましくは4〜l2のアクリル酸アルキル
エステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが用いら
れ、具体例としては、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニルな
どを挙げることができる。
これらは、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わ
せて用いる。粘着性と凝集性のバランスなどから、通常
、ホモボリマーのガラス転移濡度が−50℃以下のアク
リル酸アルキルエステルを主成分とし、コモノマーとし
て、低級アルキル基の(メタ)アルリル酸エステルや下
記のビニル系モノマーを用いることが好ましい. 蚤と亙晟至lヱ: また、アクリレート系モノマーと共重合可能な他のビニ
ル系モノマーとしては、例えば,アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリルアミド、アクリ口ニトリル、メタクリロ
ニトリル、N−置換アクリルアミド、ヒドロキシエチル
アクリレート、Nービニルビロリドン、マレイン酸、イ
タコン酸、N−メチロールアクリルアミド、ヒドロキシ
エチルメタクリレートなどが挙げられる. また、ガラス転位温度の低い重合体を形成するビニル系
モノマー、例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、ポリエチレングリコールアクリレート、ボリブロビ
レングリコールアクリレート、フッ素アクリレート、シ
リコンアクリレートなどのビニル系モノマーも用いるこ
とができる。
これらのビニル系モノマーは、1種または2種以上を組
合わせて使用できるが、全モノマー成分中における使用
割合が40重量%を越えると、アクリル系粘着剤として
の粘着特性などが低下するので、好ましくない。
(光重合開始剤) ■  の    4 本発明で用いる光重合開始剤[I]は、例えば、次の方
法で製造することができる。
先ず、ベンゾイン縮合により、例えば、テレフタルアル
デヒドのように1分子中に2つのアルデヒド基を有する
化合物八と、ベンズアルデヒドのように1つのアルデヒ
ド基を有する化合物Bとを、シアン化アルカリの存在下
に縮合させる。
ベンゼン核をφで表わすと、1モルのテレフタルアルデ
ヒド (OHC−φ−CHO)と2モルのベンズアルデ
ヒド (φ−CI{0)とのベンゾイン縮合反応は、次
の式で表わされる。
0}IC−φ−C}IO+ 2φ−CHO→φ−COC
HOH−φ−COCHOH−φこの生成物は、容易に酸
化されて、次式のようにジケトン結合を有する化合物に
なる。
φ−COCHOH− φ−COCHOH− φ− φ−
COCO− φ−GO(,0− φこの芳香族間にジケ
トン結合を有する化合物を公知方法(例えば、特開昭5
2−125151号)によりケタール化を行なうと、目
的とする化合物を合成することができる。
OR    OR ここで、Rは、炭素数1〜10の直鎖状または分枝状の
アルキル基であり、ケクールの2つのRは相互に結合し
て環を形成していてもよい。また、カルボニル基は、中
心にあるφに近い方にあってもよい。
さらに、化合物Bとして、例えば、アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン、アミノ基などの各種の置換基をもつ
ベンズアルデヒドを用いると、末端芳香族基(Ar)を
置換芳香族基とすることができる。
なお、前記ジケトン結合を有する化合物は、例えば、塩
化ベンゾイルと塩化ベンジルとを金属リチウムの存在下
で反応させることによっても得ることができる。
前記式[11において、nは1〜10であるが、nの数
は、基本的には化合物Aと化合物Bとの比率を変えるこ
とにより調節することができる。
例えば、化合物Aと化合物Bとの反応モル比をl:2と
すればn=・1のものが、1:1とすればn=2のもの
が生成する.nの数を多くすれば、得られた化合物を光
重合開始剤として用いた場合に,重合反応速度を速め、
高分子量化をはかることができる(高速高分子量化性能
)が、反応効率が低下する傾向を示す.そこで、反応活
性と高速高分子量化とを高いレベルに保持するために、
nは1〜lOの範囲とする。
前記式[I]で表わされる光重合開始剤は、1分子中に
光による開裂点を2か所以上有しており、高速の反応条
件においても高分子量ポリマーを生成させることを可能
とし、その結果、諸物性に優れたアクリル系の粘弾性製
品の高速生産を可能にする。
ム    1 構造式[I]で表わされる光重合開始剤[I]は、単独
で使用してもよいが、一般に用いられている単官能光重
合開始剤を全開始剤量の約20重量%以内の範囲内で併
用するのが好ましい。
光重合開始剤[1]を単独で使用した場合には、光強度
を比較的低くすると、モノマー組成等の条件によっては
ゲル化が起こり、粘着力が低下することがある.しかし
、単官能光重合開始剤を併用すると、ゲル化を抑えるこ
とができ、しかも、低開始剤濃度によっても高速の重合
を達成できる。
単官能光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)フエニル(2−ヒドロキシ−2−プロ
ビルケトン【グロキュアー2959 :メルク社製] 
;2−ヒドロキシメチル−1−フェニルブロバンー1−
オン〔グロキュアー1173:メルク社製];メトキシ
アセトフェノン、2.2ージメトキシー2−フエニルア
セトフエノンなどのアセトフエノン系;ベンゾインエチ
ルエーテル、ペンゾインイソブ口ビルエーテルなどのベ
ンゾインエーテル系;ベンジルジメチルケタールなどの
ケタール系;その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフ
ィンオキシド、アシルホスフオナートなどを挙げること
ができる。
本発明の光重合性組成物においては、構造式H)で表わ
される光重合開始剤を主成分とする光重合開始剤は、前
記モノマー成分100重量部に対して0.001〜5重
量部の割合で含有させる, この配合割合が0.001重量部未満であると、光重合
開始剤が光エネルギーにより重合初期に消費されるため
に、未反応モノマーが残存しやすく、モノマーの臭いが
残るだけでなく,凝集力が低下する。逆に,5重量部を
越えると、重合反応速度は速くなるが、光重合開始剤の
分解臭が激しくなり、また、分子量のばらつきが太きく
なり、粘着性能も低下する. 光重合による重合体の重量平均分子量は、粘着特性から
みて、約30〜100万に調節するのが好ましく、約5
0−100万に調節するのがさらに好ましい。したがっ
て、目標とする重合体の分子量に応じて、光重合開始剤
の配合割合は、上記範囲内で調節される。
(任意成分) L里盗1 本発明の光重合性組成物においては、耐熱性や高温での
凝集力などを付与するために、上記の光重合開始剤とと
もに、光架橋剤を含有させるのが好ましい。
このような光架橋剤としては、例えば、ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、(ポリ)ブロビレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート,トリメチロールブロバントリ(メタ
)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ (メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、その他エボキシアクリレート、ポリエス
テルアクリレート、ウレタンアクリレートなどがある. かかる光架橋剤は,一般に、前記モノマー成分100重
量部に対して、5重量部以下含有させることにより、光
重合反応の過程で重合体分子間に架橋結合が生じ、粘弾
性製品の耐熱性が向上する.粘弾性製品が粘着テープの
場合には、高温での凝集力が増加し、高温での保持力が
向上する。
Lユ此立孟迦兜 また、本発明においては、光重合性組成物に、増粘剤や
チキソトローブ剤、増量剤や充填剤などの通常用いられ
る添加剤を配合してもよい.増粘剤としては、アクリル
ゴム、エビクロルヒドリンゴムなどがある。
チキソトローブ剤としては、コロイドシリカ、ポリビニ
ルビロリドンなどがある。
増量剤としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー
などがある。
充填剤としては、ガラスバルン、アルミナバルン、セラ
ミックバルンなどの無機中空体;ナイロンビーズ、アク
リルビーズ、シリコンビーズなどの有機球状体;塩化ビ
ニリデンバルン、アクリルバルンなどの有機中空体;ポ
リエステル、レーヨン、ナイロンなどの短繊維:などが
ある。
(粘弾性製品とその製造方法) 本発明の光重合性組成物は、例えば、粘着テープをはじ
め、感熱接着剤シート、建築用や自動車用などのシーリ
ング材、防振材中間膜など種々の粘弾性製品の製造に有
用である。
本発明の光重合性組成物を用いて粘弾性製品を製造する
には、通常、この絹成物中に溶存する酸素を除去するた
めに、窒素ガスなどの不活性ガスでパージするか、ある
いはフエニルジイソデシルホスファイト、トリイソデシ
ルホスファイト、オクタン酸第一錫などの酸素除去能の
ある化合物を添加する。酸素除去能のある化合物の添加
により、雰囲気の酸素濃度がある程度高くて6十分な重
合(硬化)を実現できる。
粘弾性製品として、例えば、粘着テープを製造する場合
は、光重合性組成物を剥離紙、剥離型枠などの上に塗布
または注入するか、あるいはプラスチックフィルム、紙
、セロハン、布、不織布、金属箔などの基材に塗布また
は含漫する.前者の場合には、基材のない粘着テープが
得られる。粘弾性製品として、シーリング材を製造する
場合には、光重合性組成物を剥離性の細長い型などに注
入する。
光重合性組成物を型枠や基材などに塗布、含浸または注
入する際に、作業が円滑に行なわれるように、増量剤や
チキソトローブ剤で増粘することが好ましい.増粘方法
としては、このほかに、例えば,紫外線を少量照射して
、予めモノマー或分の一部重合させる方法もある. これらの塗布、含漫または注入作業は、空気(酸素)と
接触しないように工夫された装置が用いられる。
型枠や基材などに塗布、含浸または注入後、光重合性組
成物は、不活性ガスで置換されたボックス内を通され、
石英ガラスやバイレックスガラス、ホウ酸ガラスごしに
紫外線や可視光線などの光の照射が行なわれる.また、
不活性ガス雰囲気中でなくても、型枠や基材などに塗布
、含浸または注入された光重合性組成物の表面な離型性
を有するポリエステルフィルムでカバーすることにより
、空気(酸素)との接触を防止して、光の照射を行なっ
てもよい.この場合は、酸素除去能のある化合物を添加
しておくことが好ましい。
光としては、通常、紫外線が用いられる。紫外線ランプ
としては、通常、波長300〜400nm領域にスペク
トル分布をもつものが用いられるが、具体例としては、
ケミカルランプ、ブラックライトランプ(東芝電材■の
商品名)、低圧、高圧、超高圧水銀ランプ、メタルハラ
イドランプ、マイクロウエーブ励起水銀ランプ等がある
前二つのランプは、比較的低い光強度を得るために用い
られ、後四つのランプは、比較的高い光強度を得るのに
用いられる。
光強度は、被照射体までの距離や電圧の調節によって、
一般に、5 〜3 0 0 m W / c rrr程
度とし、照射時間は0.3〜5分程度とする.紫外線な
どの光の照射により、アクリレート系モノマーを主成分
とするモノマー成分の重合が行なわれ、粘弾性製品が得
られる.前記程度の照射時間(重合反応時間)で、残存
モノマーが約0.5重量%以下であって、粘弾性製品の
性能に悪影響を及ぼさない程度にまで、重合反応を実質
的に完結させることができる。
なお、光の照射は、一定の光強度で行なってもよいが、
二段階以上に分けてそれぞれの光強度を変えて照射する
ことにより、粘弾性製品の物性をさらに精密に調節する
こともできる. 【作  用J 本発明において、アクリレート系モノマーを主成分とす
るモノマー成分に、1分子中に光による開裂点を2か所
以・上有する特定の光重合開始剤を含有させて光重合性
組成物を得、これに光を照射すると、この光重合開始剤
が開裂してラジカルが生じ、上記モノマー成分が速やか
に重合し、残存モノマー量が極めて少ない高分子量の粘
弾性を有するボリマーが生成する。
このように得られるボリマーの高分子量化が図れる機構
は必ずしち明らかではないが、光重合開始剤として1分
子中に光による開裂点に2が所以上ある化合物を用いる
と、開裂により多官能のラジカルが生じる.そして,こ
の多官能のラジカルを始点としてボリマー分子が生成し
て行き、ラジカルがある程度のところで再結合したとき
に、開始点から反応停止点までの生成ボリマーの長さが
従来の単官能光重合開始剤の場合と同じように短くても
、各ボリマー分子は多官能のラジカルにより開始剤を起
点として多方向に伸びてい《ため、全体としてボリマー
が高分子量になるものと推定できる。
(以下余白) 【実施例J 以下、本発明について、合或実験例、実施例および比較
例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。
[合成実験例1] A   のA  その1 下記の化学反応式にしたがって、光重合開始剤[11を
合成した。
〔なお、上記式(1)および式(2)において、カルボ
ニル基は、中心のベンゼン核に近い側にあってもよい。
〕 1)ベンゾイン縮合反応 300m(2のフラスコに、95%エタノール65mβ
、蒸留水50mβ、テレフタルアルデヒド30g、ベン
ズアルデヒド50g、シアン化ナトリウム5gを加え、
1時間加熱還流した。冷却後、固形分を濾過し、次いで
、水で洗浄し、乾燥して生成物を得た. 2)酸化反応 100mI2のフラスコに、結晶硫酸!20.5g、ビ
リジン20g、水8gを入れ、撹拌しながら水浴上で加
熱し、硫酸銅を溶解させた.次いで、上記で得られたベ
ンゾイン縮合物8,5gを加え、2時間加熱撹拌した。
濃い緑色の溶液を冷却し、硫酸銅ピリジン溶液をデカン
テーションして除き、半固形生成物を水で洗浄した。次
に、生成物を10%硫酸中に入れ、よく撹拌して洗浄後
、吸引濾過し、水で洗浄し、乾燥してジケトン結合を有
する化合物を得た。
3)ケタール化反応 ジオキサン100mβ中に上記酸化物17g、ジメチル
硫酸6.3gを溶解し、室温下で撹拌しながらナトリウ
ムメチラート5.4gを少量づつ6時間かけて加えた.
次いで、1.5規定の苛性ソーダ水溶液340mgを加
えて、1時間加熱し、次ぎに、溶媒をloom氾留去し
た。
熱い内に反応混合物を静置し,水相を除いた後、有機相
を水中にかき混ぜながら注ぎ込んだ。
得られた固形物を濾過し、水洗後に減圧乾燥し、目的化
合物を得た。なお、目的化合物は、カルボニル基および
メチルエーテル基の位置がそれぞれ異なるものの混合物
である。これを光重合開始剤(P1)とした。
[合成実験例2] 八     の        2 合成実験例lで得られたジケトン結合を有する化合物3
.42g,1.3−プロパンジオール2.5gおよび触
媒量のバラトルエンスルホン酸とを、トルエン100m
I2中で加熱還流しながら、生成する水を除いた.15
時間反応後、トルエンを留去し、次いで、微量の重曹を
溶がした冷水中に、反応液を注入した。沈澱物を濾過し
、水で洗浄後、減圧乾燥して、下記式で表わされる化合
物を得た。なお、目的化合物は、カルボニル基の位置が
異なるものの混合物である。これを光重合開始剤(P,
)とした. [合成実験例3] 人   のム その3 下記の化学反応式にしたがって、ジケトン結合を有する
化合物を合成し、それを用いて光重合開始剤[I]を合
成した。
loom尼の丸底フラスコで、塩化ベンゾイル1.4g
 (0.0fモル)、塩化テレフタロイル1.02g 
(0.005モル)を5mJ2の乾燥テトラヒドロフラ
ン(THF)に懸濁し、次いで、酸塩化物と当量の金属
Liを加え、超音波洗浄器( Branson社製 1
20W)中に反応液面が、洗浄器の水面と同じ高さにな
るようにして、15時間処理した. 反応生成物を塩化メチレンに溶解し、重曹水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去して、中性ア
ルミナ力ラムで精製した.得られたジケトン結合を有す
る化合物を用い、合成実験例1と同様にしてケタール化
反応を行ない、目的とする化合物(カルボニル基の位置
の異なるものの混合物)を得た。この化合物を光重合開
始剤(P.)とした. 〈物性の評価〉 テープの  ゛1 実施例および比較例で得られた両面粘着テープについて
、次の測定方法により、粘着剤の重量平均分子量(光架
橋剤を添加しない場合についてのみ測定)、残存モノマ
ー量、粘着力、保持力を測定した. (1)重量平均分子量 ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、標準ボ
リスチレンを基準とし、テトラヒドロフランな溶離剤と
して、検出は屈折計を用いて測定した. (2)残存モノマー量 ポリエチレングリコール(ガスクロ工業■社製商品名2
0M)を担持したchromosorb Wを酸処理し
た分離力ラム、および水素炎イオン化検出器を有するガ
スクロマトグラフ(GC−6A、島津製作所製)を用い
て測定した.なお、測定用試料は、粘着剤試料100m
gを5ccの酢酸メチルに溶解した溶液から2ccを採
取し、この溶液2ccと、2−エチルへキシルメタクリ
レートを酢酸メチルに溶解した内部標準液2ccとを混
合して調製した. (3)粘着力 両面粘着テープの片面に厚さ25μmのポリエステルフ
ィルムに貼り付けて幅25mm、長さ300mmの粘着
テープとし、これを#280番の紙ヤスリで研磨された
スチール板に、テープの一端から長さ100〜120m
m部分を、2kgのローラで一往復させて貼り付け、2
3℃、65%RHの条件で、このテープの他端をインス
トロン引張試験機で300mm/分の速度で180度角
の反対方向に剥離し、その時の剥離抗力を測定し、粘着
力(g/25mm幅)とした。
(4)保持力 両面粘着テープの片面に厚さ100μmのアルミニウム
箔を貼り付けて幅25mmの粘着テープとし、これを#
280番の紙ヤスリで研磨されたスチール板に、テープ
の一端部を接着面積が幅25mm、長さ25mmとなる
様に2kgのローラーで一往復させて貼り付け、このテ
ープの他端にlkgの重りを固定し、これを100℃の
雰囲気温度で吊し、テープと共に重りが落下するまでの
時間を測定して、保持力(時間)とした。
なお、この保持力は、通常、40℃で測定されるが、1
00℃の過酷な条件で測定を行い測定時間を短縮し、ま
た最大150時間で測定を打切った。
[実施例IJ 2−エチルへキシルアクリレート97重量%およびアク
リル酸3重量%からなるモノマー成分100重量部に、
合成実験例1で得られた光重合開始剤(P,)0.5重
量部を添加し、撹拌{幾で撹拌して均一に混合し光重合
性組成物を製造した。
得られた光重合性組成物を窒素ガスでパージして溶存酸
素を除去してから、剥離剤で処理した透明ポリエステル
フィルム上のナイロン不織布に含浸させ、その表面を上
記と同じフィルムでカバーし、これをアプリケーターの
絞りロールに通して厚みを均一にした。次いで、これに
超高圧水銀ランプを用いて、光強度2 0 mW/ c
rrr (波長365nm中心)で照射した。その結果
、99.7%のモノマーが重合し、実質的に重合完結状
態となるまでに要した時間は1.5分であった.f!!
られたボリマーの重量平均分子量は40万であった.こ
のようにして、膜厚220LLmの両面粘着テープを製
造した. [比較例1] 光重合開始剤として単官能のイルガキュア65l (ベ
ンゾインメチルエーテル;チバガイギー社製)を用い、
その配合量をO、3重量部とした以外は、実施例1と同
様な方法で両面粘着テープを作成したところ、重合完結
に要した時間は1.5分となり実施例1と同様であった
が、得られたボリマーの重量平均分子量は18万しかな
く、凝集力の小さなものであった. [比較例2] イルガキュア651の配合量を0.5重量部とした以外
は、比較例lと同様な方法で両面粘着テープを作成した
。重合完結に必要な時間は0.7分となり実施例lより
速いものの、得られたボリマーの重量平均分子量はl4
万と小さく、凝集力のないものとなった. [実施例2〜5] 2−エチルへキシルアクリレート97重量%にアクリル
酸3重量%からなるモノマー戊分100重量部に、合成
実験例1で得た光重合開始剤(P,)2重量部を加え、
さらに光架橋剤としてヘキサンジオールジアクリレート
をそれぞれO(添加せず).0.05、0.1、0.2
重量部加え、均一に撹拌して液状シロップの光重合性組
成物を得た。
このシロップを用いて、実施例lと同様の方法により両
面粘着テープを作成した。そのときのランブ強度は20
m w / c rrfで、照射時間は1.5分であっ
た。さらに、得られた両面粘着テープの粘着力、保持力
を測定した.その結果を第1表に示す。
[実施例6〜9] 合成実験例2で得られた光重合開始剤(P8)を2重量
部加え、さらに光架橋剤としてヘキサンジオールジアク
リレートをそれぞれO(添加せず).0.05、0.1
,0.2重量部を用い,光強度を40mw/crdとし
、0.7分間照射した以外は、上記実施例2〜5と同様
にして両面粘着テープを得た。得られた両面粘着テープ
の物性を評価し、その結果を第1表に示した。
第1表から明らかなように、本発明によれば、高速反応
においても高分子量ボリマーが得られ、また、光架橋剤
を配合することにより、さらに優れた粘着物性を発現す
ることができる。
[比較例3〜6] 光重合開始剤としてイルガキュア651を0.5重量部
添加し、また、光架橋剤としてヘキサンジオールジアク
リレートな0(添加せず)、0.l、0.2、0.4重
量部を用い、光強度を10mw/crrrで照射時間を
1.5分とした以外は、実施例2〜5と同様にして両面
粘着テープを作成した。
このようにして作成した両面粘着テープの物性を評価し
、その結果を第1表に示す. 比較例3〜6の場合、主鎖高分子の分子量が小さいため
、非架橋状態では粘着力は高いものの保持力が小さく、
逆に、架橋状態では粘着力が低く、しかも界面破壊が起
こり易いため保持乃ち低くなった。
(以下余白) 〔実施例10〕 光重合開始剤として、合成実験例3で得られたP,を用
いた以外は実施例5と同様にして両面粘着テープを作成
し、同様に評価したところ、粘着力1 0 0 0 g
/25mm、保持力150時間であった。
〔発明の効果〕
本発明の光重合性組成物は、アクリレート系モノマーを
主成分とするモノマー成分に、1分子中に光による開裂
点を2か所以上有する光重合開始剤が含有されており、
この組成物に光を照射すると高速の反応条件でも高い分
子量の重合体が生成するため、応力分散性、追従性、可
撓性等に優れた粘弾性製品を生産性良く得ることができ
る。
本発明を、例えば、粘着テープの生産に応用すると、従
来法のような溶剤や乾燥エネルギー、溶剤回収装置を必
要しないため、省資源省エネルギーの簡略プロセスによ
って低コストでの生産が可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)炭素数1〜12のアルキル基を有するアク
    リル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエ
    ステルからなる群から選択される少なくとも1種のアク
    リレート系モノマー60〜100重量%および該アクリ
    レート系モノマーと共重合可能なビニル系モノマー0〜
    40重量%を含むモノマー成分100重量部と、 (b)下記構造式〔 I 〕で表わされる光重合開始剤を
    主成分とする光重合開始剤0.001〜5重量部とを含
    む光重合性組成物。 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 〔式中、C_aおよびC_bは、芳香環同士を結合する
    2個の炭素鎖(▲数式、化学式、表等があります▼)で
    あって、いずれか一方がカルボニル基(>C=O)で、
    他方が2つのアルキルエーテル基(−OR;ここで、R
    は炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキル基で
    あり、2つのRは相互に結合して環を形成していてもよ
    い)を有する構造(>C(OR)_2)のものであり、
    かつ、2個の炭素鎖の中でそれらの位置は入れ換わって
    いてもよい。Arは、置換または未置換の芳香族基を示
    す。nは1〜10の整数を示す。〕
  2. (2)請求項1記載の光重合性組成物に光を照射して、
    前記モノマー成分を重合させることを特徴とする粘弾性
    製品の製造方法。
  3. (3)請求項2記載の製造方法で得られた粘弾性製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05237852A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Sekisui Chem Co Ltd 凹凸形状を有する粘弾性製品の製造方法およびこの製造方法によって得られる粘弾性製品

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JPH05237852A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Sekisui Chem Co Ltd 凹凸形状を有する粘弾性製品の製造方法およびこの製造方法によって得られる粘弾性製品

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