JPH04253710A - 光重合開始剤、その製法および使用法 - Google Patents

光重合開始剤、その製法および使用法

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JPH04253710A
JPH04253710A JP1425091A JP1425091A JPH04253710A JP H04253710 A JPH04253710 A JP H04253710A JP 1425091 A JP1425091 A JP 1425091A JP 1425091 A JP1425091 A JP 1425091A JP H04253710 A JPH04253710 A JP H04253710A
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JP
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photopolymerization initiator
chemical formula
weight
formula
molecular weight
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JP1425091A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
Akira Nakasuga
章 中壽賀
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光重合開始剤に
関し、さらに詳しくは、1分子中に光による開裂点を2
カ所有する新規な光重合開始剤、その製法、および光重
合可能な材料中での光重合開始剤としてのその使用法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光重合開始剤として、ベンゾフェ
ノン誘導体、アセトフェノン誘導体、アルキルベンゾイ
ンエーテル、ベンジルアルキルケタール、アルコキシア
セトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン等が光重合可
能な材料中で使用されている。これら汎用の光重合開始
剤を用いると、光重合可能な材料は、例えば多官能モノ
マーなどの、生成するポリマーが高度に架橋し、硬くか
つ脆いものになるような材料に限られている。それ以外
の光重合可能な材料、例えば単官能モノマーを主成分と
する材料では、従来の光重合開始剤を用いて、緩やかに
架橋した柔軟で可撓性に富むポリマーを製造しようとし
ても、重合反応速度が遅いため、実用化するには生産性
が悪いか、あるいは不可能であった。
【0003】すなわち、従来の光重合開始剤を用い、ア
クリル酸エステルなどの単官能性モノマーを高速で重合
させるために、光強度を強くしたり、あるいは光重合開
始剤の使用量を増大させると、低分子量のポリマーしか
得られず、柔軟で可撓性に富むポリマーを得ることがで
きない。高分子量のポリマーを得るために、光強度を弱
くしたり、あるいは光重合開始剤の使用量を減らすと、
重合反応が非常に遅くなり、しかも重合反応が完結せず
に、未反応モノマーが残存して、ポリマーの物性に悪影
響を与えたり、製品の臭気が問題となる。
【0004】したがって、従来の光重合開始剤を用いた
のでは、単官能モノマーを主成分とする光重合性材料を
用いて、高分子量の、あるいは架橋点間分子量の高い、
柔軟で可撓性に富むポリマーを製造することは、事実上
できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の有する問題点を解決し、高分子量の、あるい
は架橋点間分子量の高い、柔軟で可撓性に富むポリマー
を高速で製造できる新規な光重合開始剤を提供すること
にある。また、本発明の目的は、そのような新規な光重
合開始剤の製法およびその使用法を提供することにある
。本発明者は、鋭意研究した結果、1分子中に光による
開裂点を2カ所有し、その開裂点間がウレタン結合によ
って連結された構造の化合物が上記目的を達成できるこ
とを見出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、化3に示す一般式〔1〕で表わされる光重合開始剤
が提供される。
【0007】
【化3】 また、本発明によれば、化4に示す一般式〔2〕で表わ
されるジオール化合物を、
【0008】
【化4】 モル比で1/2量の下記一般式〔3〕で表わされるジイ
ソシアネート化合物と、OCN−X−NCO(ただし、
Xは、化3におけるのと同じである。)10℃〜130
℃の温度において、不活性有機溶剤中で反応させること
を特徴とする前記光重合開始剤の製法が提供される。さ
らに、本発明によれば、前記光重合開始剤を、光重合可
能な材料中で光開始剤として使用する方法が提供される
。以下、本発明について詳述する。
【0009】(光重合開始剤)本発明の一般式〔1〕で
表わされる光重合開始剤の具体例としては、下記の化学
式で表わされる化合物を挙げることができるが、これら
は例示であって、これらのみに限定されない。なお、以
下の化学式において、化5で表わされる基を「A−」と
略記する。
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】
【化7】
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】
【0015】
【化10】
【0016】
【化11】
【0017】
【化12】
【0018】
【化13】
【0019】
【化14】
【0020】
【化15】
【0021】
【化16】
【0022】
【化17】
【0023】
【化18】
【0024】
【化19】
【0025】(光重合開始剤の製法)本発明の光重合開
始剤は、前記一般式〔2〕で表わされるジオール化合物
を、モル比で1/2量の前記一般式〔3〕で表わされる
ジイソシアネート化合物と、10℃〜130℃の温度に
おいて、不活性有機溶剤中で反応させることにより製造
することができる。一般式〔2〕で表わされる化合物の
名称は、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(
2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンであり、市販さ
れているもの(メルク社製商品名ダロキュア2959)
を用いることができる。
【0026】合成反応は、例えば、酢酸エチル、メチル
エチルケトン等の不活性有機溶剤中で、10℃〜130
℃、好ましくは60℃〜100℃の温度で実施できる。 反応に際し、ジラウリン酸ジブチルすず等の触媒を添加
すると、合成反応が容易に進行するので好ましい。生成
物は、溶剤から直接に結晶析出させるか、溶剤を蒸発さ
せ、あるいは減圧下に溶剤を留去したのち、残留させる
ことにより反応系から回収される。
【0027】(光開始剤の使用法)本発明の光重合開始
剤は、光重合可能な材料中で次のようにして使用される
。本発明において、光重合可能な材料とは、従来用いら
れているラジカル重合可能な材料を意味する。すなわち
、少なくとも1個の炭素−炭素の二重結合または三重結
合を含む化合物であって、例えば、アクリル酸、アクリ
ル酸エステル、アクリル酸アミド、メタクリル酸、メタ
クリル酸エステル、メタクリル酸アミド、ビニルエーテ
ル、ビニルエステル、スチレン、α、β−不飽和ジカル
ボン酸、不飽和ポリエステル、ウレタンアクリレート、
ポリエステルアクリレート等、およびこれらの2種以上
の混合物を挙げることができる。これらの化合物の中で
、一分子中に炭素−炭素二重結合を2個以上含むものは
、通常、(光)架橋剤として用いられているものである
【0028】光重合可能な材料は、所望に応じて、顔料
、充填剤、増粘剤、チキソトロープ剤等の添加剤を含有
してもよいが、これらの添加剤は、ラジカル重合を著し
く阻害しないものであることが好ましい。
【0029】本発明の光重合開始剤は、これらの光重合
可能な材料に対して、通常、0.01〜20重量%、好
ましくは0.5〜5重量%の添加割合で、溶解または分
散させて、使用される。
【0030】光重合開始剤を含む配合物は、所定の形状
の型枠等に流し込んだり、シート状に賦形したりした後
、窒素ガスでパージしたり、酸素除去剤を使用して、脱
酸素を行ない、その後、充分に硬化するまで(例えば、
残存モノマーが約0.3重量%以下になるまで)、光(
紫外線)照射を行なう。
【0031】光重合開始剤を含む配合物は、紫外線など
の光を照射することにより、重合が開始される。光照射
の際の光源としては、本発明の光重合開始剤の光吸収が
ある範囲(250から400nm)の光、好ましくは3
65nm近傍の光を放射する光源が使用される。このよ
うな光源の具体例としては、ケミカルランプ、ブラック
ライトランプ(東芝電材社の商品名)、低圧・高圧・超
高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロウエ
ーブ励起水銀ランプ等がある。前2者は、比較的低い光
強度を得るために用いられ、後5者は、比較的高い光強
度を得るのに用いられる。
【0032】光強度は、被照射体までの距離や電圧の調
整によって、一般に、5〜300mW/cm2  程度
とし、照射時間は0.3〜5分程度とする。なお、光の
照射は、一定の光強度で行なってもよいが、二段階以上
に分けてそれぞれの光強度を変えて照射することにより
、製品の物性をさらに精密に調整することもできる。
【0033】
【作用】光重合可能な材料、例えば、アクリレート系モ
ノマーを主成分とするモノマー成分に、本発明の1分子
中に光による開裂点を2ヵ所有する光重合開始剤を含有
させて光重合性組成物を得、これに光を照射すると、こ
の光重合開始剤が開裂してラジカルが生じ、上記モノマ
ー成分が速やかに重合して、残存モノマー量が極めて少
ない高分子量の粘弾性を有するポリマーが生成する。
【0034】このように得られるポリマーの高分子量化
が図られる機構は必ずしも明らかではないが、光重合開
始剤として1分子中に光による開裂点が2ヵ所ある化合
物を用いると、開裂により多官能のラジカルが生じる。 そして、この多官能のラジカルを始点としてポリマー分
子が成長して行き、ラジカルがある程度のところで再結
合したときに、開始点から反応停止点までの生成ポリマ
ーの長さが、従来の単官能光重合開始剤の場合と同じよ
うに短くても、各ポリマー分子は多官能のラジカルにな
る開始剤を起点として二方面に伸びていくため、全体と
してポリマーが高分子量になるものと推定できる。
【0035】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0036】[実施例1]モレキュラシーブで脱水乾燥
したメチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記)1
00gに、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(メルク社製
;商品名ダロキュア2959)60.0g(0.268
mol)を加温(40℃程度)溶解し、ジラウリン酸n
−ブチルスズ(以下、「DBTDL」と略記)0.67
gを加えた。
【0037】この溶液に、イソホロンジイソシアネート
29.7g(0.134mol)を、溶液を撹拌しなが
ら、滴下した。滴下終了後、溶液を加熱(79℃)し、
4時間撹拌した。その後、溶剤であるMEKを溜去する
と濃褐色の飴状固体が得られた。それを粉砕し、室温で
真空乾燥しオフホワイトまたは薄いピンク色の粉体を得
た。以下得られた生成物をGI−1と略す。
【0038】このGI−1の赤外線吸収スペクトル(I
R)を図1に示す。図1から明らかなように、出発物質
にある2250cm−1付近のNCOに起因する吸収が
消失している。
【0039】13C−NMRの測定結果は、次のとおり
である。13C−NMR(CDCl3  ,δ):23
.1,27.5,28.6,31.8,34.9,36
.3,41.7,44.7,46.1,46.9,54
.8,62.7,62.8,66.5,114.1,1
26.3,132.4,155.3,156.5,16
2.2,202.5
【0040】[実施例2]実施例1と同様にしてMEK
60g、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(
2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン9.20g(0
.041mol)、トリレンジソシアネート3.60g
(0.021mol)、DBTDL0.09gからオフ
ホワイトの粉体を得た。以下、得られた生成物をGI−
2と略す。GI−2のIRを図2に示す。図2から明ら
かなように、出発物質にある2250cm−1付近のN
COに基づく吸収が消失している。
【0041】[実施例3]実施例1と同様にしてMEK
60g、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(
2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン9.00g(0
.040mol)、ヘキサメチレンジイソシアネート3
.36g(0.020mol)、DBTDL0.09g
から薄いピンク色の粉体を得た。以下得られた生成物を
GI−3と略す。GI−3のIRを図3に示す。図3か
ら明らかなように、出発物質にある2250cm−1付
近のNCOに基づく吸収が消失している。
【0042】[実施例4]実施例1と同様にしてMEK
60g、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(
2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン9.00g(0
.040mol)、  ジフェニルメタンジイソシアネ
ート5.02g(0.020mol)、DBTDL0.
10gから薄いピンク色の粉体を得た。以下得られた生
成物をGI−4と略す。GI−4のIRを図4に示す。 図4から明らかなように、出発物質にある2250cm
−1付近のNCOに基づく吸収が消失している。
【0043】[実施例5]本発明で得られた光重合開始
剤GI−1を用いて両面粘着テープを作成した。そのテ
ープの物性を測定する方法、テープの作成法、および物
性の測定方法について説明する。
【0044】<粘着テープの物性測定>以下の実施例お
よび比較例で得られた両面粘着テープについて、次の測
定方法により、粘着剤の重量平均分子量(光架橋剤を添
加しない場合についてのみ測定)、残存モノマー量、ゲ
ル分率・膨潤度、粘着力、保持力を測定した。
【0045】(1)重量平均分子量 テトラヒドロフランに溶質濃度が1重量%となるように
溶解し、24時間放置したものから不溶物を除くことに
よって得た試料溶液を、ゲル透過クロマトグラフィー(
GPC)により、標準ポリスチレンを基準とし、屈折率
検出計を用いて測定した。
【0046】(2)残存モノマー量 ポリエチレングリコール(ガスクロ工業社製商品名20
M)を担持したchromosorb  Wを酸処理し
た分離カラム、および水素炎イオン化検出器を有するガ
スグロマトグラフ(GC−6A、島津製作所製)を用い
て測定した。なお、測定用試料は、粘着剤試料100m
gを5ccの酢酸メチルに溶解した溶液から2ccを採
取し、この溶液2ccと2−エチルヘキシルメタクリレ
ートを酢酸メチルに溶解した内部標準液2ccとを混合
して調製した。
【0047】(3)ゲル分率・膨潤度 粘着剤試料100mgをテトラヒドロフランに溶解し、
24時間放置したものを200メッシュのステンレスフ
ィルターで濾過し、濾取された膨潤ゲルの重量と、膨潤
ゲルを100℃で2時間乾燥した乾燥ゲルの重量を測定
することによって求めた。
【0048】(4)粘着力 両面粘着テープの片面に、厚さ25μmのポリエステル
フィルムを貼り付けて幅25mm、長さ300mmの粘
着テープとし、これを#280番の紙ヤスリで研磨され
たステンレス板に、テープの一端から長さ100〜12
0mm部分を、2kgのローラーで一往復させて貼り付
け、23℃、65%RHの条件で、このテープの他端を
インストロン引張試験機で300mm/分の速度で18
0度角の反対方向に剥離し、その時の剥離抗力を測定し
て、粘着力(g/25mm幅)とした。
【0049】(5)保持力 両面粘着テープの片面に、厚さ100μmのアルミニウ
ム箔を貼り付けて幅25mmの粘着テープとし、これを
#280番の紙ヤスリで研磨されたステンレス板に、テ
ープの一端部を接着面積が幅25mm、長さ25mmと
なるように2kgのローラーで一往復させて貼り付け、
このテープの他端に1Kgの重りを固定して、これを1
00℃の雰囲気で吊し、テープとともに重りが落下する
までの時間を測定して、保持力(時間)とした。なお、
この保持力は、通常、40℃で測定されるが、100℃
の過酷な条件で測定を行ない測定時間を短縮し、また、
最大150時間で測定を打ち切った。
【0050】<粘着テープの作成>2−エチルヘキシル
アクリレート97重量%およびアクリル酸3重量%から
なるモノマー成分100重量部に、本発明の光開始剤G
I−1を2.0重量部添加し、撹拌機で撹拌して均一に
混合し、光重合性組成物を製造した。得られた光重合性
組成物を窒素ガスでパージして溶存酸素を除去してから
、剥離剤で処理した透明ポリエステルフィルム上のナイ
ロン不織布に含浸させ、その平面を上記と同じフィルム
でカバーし、これをアプリケーターの絞りロールに通し
て厚みを均一にした。次いで、これに超高圧水銀ランプ
を用いて、光強度25mW/cm2(波長365nm中
心)で照射した。その結果、99.7%のモノマーが重
合し、実質的に重合完結状態となるまでに要した時間は
1.7分であった。得られたポリマーのゲル分率は0.
0%で、重量平均分子量は35万であった。このように
して、膜厚220μmの両面粘着テープを製造した。
【0051】[比較例5]光重合開始剤として単官能の
α−ヒドロキシ−α,α′−ジメチル−アセトフェノン
(メルク社製;商品名ダロキュア1173)を用い、そ
の配合量を1.0重量部とした以外は、実施例5と同様
な方法で両面粘着テープを作成したところ、重合完結に
要した時間は1.7分となり実施例1と同様であったが
、得られたポリマーの重量平均分子量は20万しかなく
、凝集力の小さなものであった。
【0052】[比較例6]ダロキュア1173の配合量
を2.0重量部とした以外は、比較例5と同様な方法で
両面粘着テープを作成した。重合完結に要した時間は1
.0分となり実施例1より速いものの、得られたポリマ
ーの重量平均分子量は14万と小さく、凝集力のないも
のとなった。
【0053】[比較例7]ダロキュア1173の配合量
を0.4重量部とした以外は、比較例5と同様な方法で
両面粘着テープを作成した。得られたポリマーの重量平
均分子量は37万であったが、重合完結に要した時間は
5.0分となり、実施例5に比べ非常に長くなった。
【0054】[実施例6〜9]2−エチルヘキシルアク
リレート97重量部およびアクリル酸3重量部からなる
モノマー成分100重量部に、光重合開始剤(GI−1
)2.0重量部を添加し、さらに光架橋剤としてヘキサ
ンジオールジアクリレートをそれぞれ0(添加せず)、
0.05、0.10、0.20重量部加え、均一に撹拌
して液状シロップの光重合性組成物を得た。このシロッ
プを用いて、実施例5と同様の方法により両面粘着テー
プを作成した。そのときのランプ強度は25mW/cm
2で、照射時間は1.7分であった。その結果を表1に
示す。表1から明らかなように、本発明によれば、高速
反応においても高分子量ポリマーが得られる。 また光架橋剤を少量配合することにより、緩やかに架橋
した柔軟で可撓性に富むポリマーを作ることができ、さ
らに優れた粘着物性を発現することができる。
【0055】[比較例7〜10]光重合開始剤としてダ
ロキュア1173を1.0重量部添加し、また、光架橋
剤としてヘキサンジオールジアクリレートをそれぞれ0
(添加せず)、0.10、0.20、0.40重量部を
用い、光強度を25mW/cm2で照射時間を1.7分
とした以外は、実施例6〜9と同様な方法で両面粘着テ
ープを作成した。このようにして作成した両面粘着テー
プの物性を評価し、その結果を表1に示す。比較例7〜
10の場合、主鎖高分子の分子量が小さいため、非架橋
状態では粘着力は高いものの保持力が小さく、逆に、架
橋状態では、粘着力が低く、しかも界面破壊が起こりや
すいため保持力も低くなった。すなわち、高分子量の、
または架橋点間分子量の高い、柔軟でかつ可撓性に富む
ポリマーを作ることは出来なかった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の光重合開始剤は、光による開裂
点が2ヵ所含有されており、その開始剤を含有させた光
重合可能な材料中に光を照射すると、高速の反応条件で
も高分子量の重合体が生成する。そのため、光重合可能
な材料が極少量の多官能モノマーと大部分の単官能モノ
マーからなっており、緩やかに架橋した(架橋点間分子
量の高い)柔軟で可撓性に富むポリマーを作ることがで
き、応力分散性、追従性、可撓性等に優れたポリマー製
品(例えば粘弾性製品)を生産性良く得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成した光重合開始剤GI−1のI
Rチャートである。
【図2】実施例2で合成した光重合開始剤GI−2のI
Rチャートである。
【図3】実施例3で合成した光重合開始剤GI−3のI
Rチャートである。
【図4】実施例4で合成した光重合開始剤GI−4のI
Rチャートである。なお、上記のIRチャートはすべて
、光開始剤溶液をNaClセル上に薄くぬり蒸発乾固さ
せて測定したものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  化1に示す一般式〔1〕で表わされる
    光重合開始剤。 【化1】
  2. 【請求項2】  化2に示す一般式〔2〕で表わされる
    ジオール化合物を、 【化2】 モル比で1/2量の下記一般式〔3〕で表わされるジイ
    ソシアネート化合物と、 OCN−X−NCO (ただし、Xは、化1におけるのと同じである。)10
    ℃〜130℃の温度において、不活性有機溶剤中で反応
    させることを特徴とする請求項1記載の光重合開始剤の
    製法。
  3. 【請求項3】  請求項1記載の光重合開始剤を、光重
    合可能な材料中で光開始剤として使用する方法。
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