JPH0423499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はエアーポツトにおけるベローズ下板
の断熱構造に関するものである。

〔従来の技術〕

エアーポツトは、通常、中びんの口部に合致す
る口部を有する肩体を、中びんの口部外周に嵌着
し、肩体口部に中栓を着脱自在に嵌合し、その中
栓に揚水管及び注水管を連結する構造がとられ
る。しかし、このような構成にすると、中びんの
給排水時に常に中栓を着脱する手間がかかる不便
がある。そこで、この不便を解消するため、肩体
内部に管連結部を設け、その管連結部の一端に揚
水管、他端に注水管をそれぞれ連結する構造を採
用し、他に中栓に代わる適当なシール構造及び必
要に応じて断熱構造を採用することにより、従来
の中栓を省略することができる。

しかし、中栓を省略すると、中びん内の湯の蒸
気が直接エアーポツトのベローズ下板に当たるこ
とになる。ベローズ下板は通常ポリエチレン製で
あり、比較的伝導性が高いため、断熱性が低下す
る問題がある。

そこで、この考案はベローズ下板下面にカバー
板を添設することにより、上記の問題点を解決す
ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案はポ
ツト肩体に設けた管連結部の一端に揚水管を連結
するとともに他端に注水管を連結したエアーポツ
トにおけるベローズ下板において、肩体口部に対
向した面にカバー板を添設するとともに、そのカ
バー板外周と肩体口部周縁との間にパツキンを介
在した構成としたものである。

〔実施例〕

第１図に示すエアーポツトは、胴部１の上端に
肩体２を固定し、その胴部１の内部に挿入した中
びん３の口部を肩体２の筒状口部４の下端にパツ
キン５を介して押圧したものである。

肩体２の筒状口部４には管連結部６が設けられ
ている。上記の管連結部６の一端には、筒状口部
４の内周面に開放された連結口７が形成され、他
端には外周方向へ突出した筒状の連結口８が形成
されている。

中びん３の口部からその内部に挿入された揚水
管９の上端に直角に屈折した連結管１０が接続さ
れ、その連結管１０が前記の一方の連結口７に水
密を保持して挿入されている。また上記他方の連
結口８には弁箱１１が連結され、弁箱１１の上面
に形成された弁孔１２に注水管１３が接続され
る。弁箱１１の内部には円錐状の位置決めガイド
部材１４が収納され、その内部に所要重量をもつ
た弁体１５が挿入されている。

一方、エアーポンプ１６のベローズ下板１７の
下面には肩体２の筒状口部４の径より若干小さ
く、かつ同心円となるリブ１８が突設され、この
リブ１８に囲まれたベローズ下板１７の部分にポ
リプロピレン等比較的断熱性の高い材料により形
成されたカバー板１９が添設されている。カバー
板１９の外周縁は上記のリブ１８上に乗る屈曲つ
ば２０（第２図参照）が形成され、そのつば２０
と肩体２の筒状口部４の周縁との間にパツキン２
１が介在されている。またカバー板１９の下面に
は筒状口部４に挿入される断熱部材２２が添設さ
れ、前記のカバー板１９とともにベローズ下板１
７の下面にビス２３により固定されている。ま
た、カバー板１９とベローズ下板１７には、共通
のエアー吐出口２４が設けられている。

上記の断熱部材２２は肩体２の筒状口部４から
中びん３の口部にわたり挿入され、その片面に前
記の連結管１０を受入れる凹所２５が形成されて
いる。

なお、図中２６はエアーポンプ１６のベロー
ズ、２７は蓋、２８はヒンジである。

この考案の実施例は上記のごとき構成であり、
通常の状態において、中びん３内の湯の蒸気は、
パツキン２１の内側、即ちカバー板１９及び断熱
部材２２に接触するが、ベローズ下板１７に直接
触れることはない。この場合、断熱部材２２は肩
体２の筒状口部４の内側を通過して漏出する熱を
可及的に遮断し、また肩体２の筒状口部４の外周
面に充填された断熱材２９は筒状口部４の壁面及
びパツキン５のシール面を通つて漏出する熱を遮
断する。

また、通常の状態において、弁体１５は弁孔１
２を開放しているので、エアーポンプ１６を操作
して中びん３の内部圧力を高めると、湯が揚水管
９、管連結部６、弁箱１１、弁孔１２及び注水管
１３を経て流出する。また、エアーポツトが転倒
すると、弁体１５が弁孔１２を閉塞し、湯漏れを
防止する。

また、吸水又は排水に際し、蓋２７を開放する
と、断熱部材２２は蓋２７とともに回動し、中び
ん３の口部を開放する。この場合、断熱部材２２
には凹所２５が形成されているので、揚水管９と
の干渉は避けられる。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案はベローズ下板の肩体
口部に対向した面にカバー板を添設し、かつその
カバー板外周と肩体口部周縁との間にパツキンを
介在したことにより、中びん内の湯の蒸気が直接
ベローズ下板に接触することが防止される。した
がつて、カバー板を適当な断熱のある材料により
形成しておくことにより、エアーポツトの保温性
を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の一部省略断面図、
第２図は同上の一部を断面で示す分解斜視図であ
る。 １……胴体、２……肩体、３……中びん、４…
…筒状口部、６……管連結部、９……揚水管、１
３……注水管、１６……エアーポンプ、１７……
ベローズ下板、１９……カバー板、２１……パツ
キン、２２……断熱部材、２３……ビス、２４…
…エアー吐出口、２５……凹所、２６……ベロー
ズ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ポツト肩体に設けた管連結部の一端に揚水管
   を連結するとともに、他端に注水管を連結した
   エアーポツトにおけるベローズ下板において、
   肩体口部に対向した面にカバー板を添設すると
   ともに、そのカバー板外周と肩体口部周縁との
   間にパツキンを介在したことを特徴とするエア
   ーポツトにおけるベローズ下板の断熱構造。 (2) 上記のカバー板の下面に肩体口部に挿入され
   る断熱部材を添設したことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項に記載のエアーポツト
   におけるベローズ下板の断熱構造。