JPH0446707Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、エアーポツトにおける揚水管のシ
ール構造に関するものである。

〔従来の技術〕

エアーポツトは、通常中びんの口部に合致する
口部を有する肩体を中びんの口部外周に嵌着し、
肩体口部に中栓を着脱自在に嵌合し、その中栓に
揚水管及び注水管を連結する構造がとられる。し
かし、このような構成にすると、中びんの給排水
時に常に中栓を着脱する手間がかかる不便があ
る。そこで、この不便を解消するため、肩体内部
に管連結部を設け、その管連結部の一端に揚水
管、他端に注水管をそれぞれ連結する構造を採用
し、他に中栓に代わる適当なシール構造、及び必
要に応じて断熱構造を採用することにより従来の
中栓を省略することができる。

中栓を省略した場合、揚水管の上端はＬ形に屈
曲され、その先端を肩体の管連結部に嵌合される
構造がとられる。この場合、揚水管の嵌合強さ
は、エアシールの確実性を図るためにパツキンを
使用するときは、成形精度のばらつきを見込んで
相応のシール代ろを設ける必要があり、またパツ
キンを使用せず、直接樹脂成形品相互を接触させ
てシールする場合は相当強く嵌合しなければなら
ない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のような構造によつて中栓を省略した場
合、通常は揚水管を外すことなく給排水が行われ
るが、中びん内へ氷を入れたり、或いは揚水管を
洗浄する場合においては、揚水管を肩体の管連結
部から取り外す必要がある。

この場合、揚水管を肩体の管連結部に対し、パ
ツキンを介して嵌合するか、或いはパツキンを介
すことなく直接嵌合した場合のいずれかの場合で
あつても、その嵌合強度は前記のように相当大き
く設定されるため、取扱いに不便を来たす問題が
ある。

そこで、この考案は、揚水管の嵌合部分におけ
るシールを確実にする一方で、その着脱が容易な
シール構造を提供することを目的とするものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は、
ポツト肩体に設けた管連結部の一端に揚水管を連
結するとともに、他端に注水管を連結したエアー
ポツトにおける揚水管のシール構造において、肩
体の管連結部の一端に揚水管との連結口を形成
し、その連結口に挿入される揚水管の端部外周に
パツキン溝を設け、外周面に薄肉フランジを形成
したパツキンを上記パツキン溝に嵌め、上記薄肉
フランジの外周部を上記パツキン溝から突出させ
た構成としたものである。

〔実施例〕

第１図に示すエアーポツトは、胴体１の上端に
肩体２を固定し、その胴体１の内部に挿入した中
びん３の口部を肩体２の筒状口部４の下端にパツ
キン５を介して押圧したものである。肩体２の筒
状口部４には管連結部６が設けられている。

管連結部６の一端には、上記の筒状口部４の内
周面に開放された連結口７が形成され、他端には
外周方向へ突出した筒状の連結口８が形成されて
いる。

中びん３の口部からその内部に挿入された揚水
管９の上端に直角に屈曲した連結管１０が接続さ
れ、その連結管１０が前記の一方の連結口７に水
密を保持して挿入される。また、上記他方の連結
口８には弁箱１１が連結され、弁箱１１の上面に
形成された弁孔１２に注水管１３が接続される。
弁箱１１の内部には、円錐状の位置決めガイド部
材１４が収納され、その内部に所要重量をもつた
弁体１５が挿入されている。

上記の連結口７に挿入される連結管１０の端部
外周には、第２図及び第３図に示すようにパツキ
ン溝１６が形成され、そのパツキン溝１６はパツ
キン１８を嵌着している。このパツキン１８は外
周面に所要の間隔をおいて２枚の薄肉フランジ１
９を形成してある。この薄肉フランジ１９は、成
形精度のばらつきを考慮した所要の締め代ろをも
つて連結口７の内周面に接触するよう、パツキン
溝１６から突出するように形成される。

なお、連結口７の端部内周に角部２０を形成
し、その角部２０に連結管１０に成形した角部２
１を挿入し、連結管１０の回り止めを図るように
している。

その他、図中２２はエアーポンプ、２３はその
底板下面に取付けられた断熱部材、２４はシール
部材、２５は蓋、２６はそのヒンジである。断熱
部材２３には連結管１０を通す凹所２７が形成さ
れている。

この考案の実施例に係るエアーポツトは以上の
ごとき構成であり、揚水管９の上端に設けた連結
管１０は、パツキン１８を介して連結口７に挿入
され、エアーシール機能を発揮する。通常は、こ
の連結管１０を連結口７に挿入したまま中びん３
の給排水が行われる。また、蓋２５の開閉時は断
熱部材２３が蓋２５と共に開閉されるが、断熱部
材２３には凹所２７が形成さているので、連結管
１０又は揚水管９との干渉は避けられる。

また、氷等の投入、或いは洗浄の必要のため、
揚水管９を着脱する場合は、蓋２５を開放した状
態で連結管１０を連結口７から抜き差しする。こ
の場合、薄肉フランジ１９の締め代ろは、パツキ
ン溝１６から突出した部分の摩擦によるものであ
るから、軽い力で抜き差しすることができる。

なお、エアーポツトが転倒した場合は弁体１５
が弁孔１２を閉塞し、湯漏れを防止する。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案は揚水管の連結端部外周
にパツキン溝を設け、外周面に薄肉フランジを形
成したパツキンを上記パツキン溝に嵌め、上記薄
肉フランジの外周部を上記パツキン溝から突出さ
せたことにより、薄肉フランジの締め代ろはシー
ル効果を発揮するに必要最小限に限定できるの
で、所要のシール効果を発揮するとともに、揚水
管を軽い力で着脱できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の一部省略断面図、第２図は連
結管の連結部の一部を切欠して示す分解斜視図、
第３図は同上の断面図である。 １……胴体、２……肩体、３……中びん、４…
…筒状口部、６……管連結部、７，８……連結
口、９……揚水管、１０……連結管、１６……
溝、１８……パツキン、１９……薄肉フランジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ポツト肩体に設けた管連結部の一端に揚水管
   を連結するとともに、他端に注水管を連結した
   エアーポツトにおける揚水管のシール構造にお
   いて、肩体の管連結部の一端に揚水管との連結
   口を形成し、その連結口に挿入される揚水管の
   端部外周にパツキン溝を設け、外周面に薄肉フ
   ランジを形成したパツキンを上記パツキン溝に
   嵌め、上記薄肉フランジの外周部を上記パツキ
   ン溝から突出させたことを特徴とするエアーポ
   ツトにおける揚水管のシール構造。 ２ 上記の薄肉フランジを複数形成したことを特
   徴とする請求項１に記載のエアーポツトにおけ
   る揚水管のシール構造。