JPH04232861A - 簡易酵素免疫測定法 - Google Patents

簡易酵素免疫測定法

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Publication number
JPH04232861A
JPH04232861A JP41557690A JP41557690A JPH04232861A JP H04232861 A JPH04232861 A JP H04232861A JP 41557690 A JP41557690 A JP 41557690A JP 41557690 A JP41557690 A JP 41557690A JP H04232861 A JPH04232861 A JP H04232861A
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JP
Japan
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analyte
test piece
antibody
base material
porous
Prior art date
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Pending
Application number
JP41557690A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokazu Suzuki
宏和 鈴木
Ritsuko Mochida
持田 立子
Yoshitami Ohashi
大橋 良民
Masayoshi Goto
正義 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wakamoto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Wakamoto Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、簡易酵素免疫測定法に
関し、詳しくは試料中の分析対象物の有無を判定する特
異的な結合反応を用いる分析方法を応用して分析対象物
を簡便で迅速かつ特異的に検出する方法に関する。本発
明の対象とされる試料としては、例えば血清、血漿、全
血、尿、糞便などすべての生物学的流体及びその産物が
ある。
【0002】
【従来の技術】抗原抗体反応を用いる免疫診断は、臨床
的に非常に有用であり、認知されてきている。すなわち
、人体のある疾病において、特異的なタンパク質を検出
することにより当該疾病の発見、診断を行うことができ
る。
【0003】現在、免疫診断方法として酵素、アイソト
ープ、蛍光物質等を使用した定量的な検出方法と、赤血
球凝集反応やラテックス凝集反応を利用した定性的な検
出方法が広く用いられている。前者の方法は感度も良く
、定量できるという利点がある反面、特別の施設、測定
機器を要する上に操作が煩雑であるという欠点がある。 すなわち、測定上のバックグラウンドを押さえるために
未反応物質を洗浄、除去する操作が必要不可欠となる。 さらに、抗体もしくは抗原、酵素もしくはアイソトープ
を標識した特異的タンパク質、増感させるための基質、
反応停止液等の数種の試薬を必要とする。これに対して
後者の方法は特別の施設、測定機器を必要とせず、簡便
な方法であるが、凝集像の判定に測定者の主観が入り、
正確に判定することができず、信頼性に欠けるばかりで
なく、得られた結果を保存できないという欠点がある。
【0004】そのため、特別な施設、機器、試薬等を必
要とせず、簡便かつ迅速で、検査に必要な感度を有して
おり、保存が可能で再現性の良い結果を得ることができ
る検査方法が望まれている。
【0005】本発明者らはさきに試料中の分析対象物の
有無を判定する特異的な結合反応を用いる分析方法にお
いて、分析対象物と特異的に反応する抗体を含有する試
験片を装着した上部基材と、金属コロイド粒子を標識し
た分析対象物と特異的に反応する物質を含有する多孔性
かつ弾力性を有する部材を設けた下部基材よりなる分析
器具の試験片と多孔性かつ弾力性を有する部材のいずれ
か一方もしくは両方に分析対象物を滴下し、次いで上部
基材と下部基材とを前記試験片と多孔性かつ弾力性を有
する部材とが接合するように圧着させることにより反応
せしめ、しかる後接合面を分離し、試験片上に結合した
金属コロイド粒子により特定物質の有無を検出すること
を特徴とする分析方法並びに上部基材と下部基材よりな
る分析器具であって、上部基材の中央部に1又は複数個
の試験片装着部を設け、該試験片装着部に対応する下部
基材の位置に分析対象物と特異的に反応する物質を含有
させるための多孔性かつ弾力性を有する部材を設けたこ
とを特徴とする分析器具を完成し、これを平成2年10
月26日付で出願した。(特願平2−287142)し
かしながら、金属コロイドを標識とする方法は、簡便か
つ迅速に特異的タンパク質を検出する方法としては極め
て優れているが感度及び着色の点で十分満足するもので
はなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、こ
の分析器具を用いて金属コロイド粒子の代りに酵素、標
識抗体を利用することにより、感度に優れ、着色が明瞭
で簡便かつ迅速に特異的タンパク質を検出する方法を見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は試料中の分析対象物の
有無を判定する特異的な結合反応を用いる分析方法にお
いて、分析対象物と特異的に反応する抗体を含有する試
験片を装着した上部基材と、酵素を標識した分析対象物
と特異的に反応する抗体を含有する多孔性かつ弾力性を
有する部材を設けた下部基材よりなる分析器具を用い、
この多孔性かつ弾力性を有する部材に分析対象物を滴下
し、次いで上部基材と下部基材とを前記試験片と多孔性
かつ弾力性を有する部材とが接合するように圧着させる
ことにより反応せしめ、しかる後接合面を分離し、試験
片上に発色基質を滴下し、反応物を発色せしめ、その着
色により、分析対象物の有無を高感度で判定することが
できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】本発明の方法と器具の基本原理は、上部(
反応相)と下部(反応試薬と分析対象物の混合物)を圧
着させることにより反応を行い、次いで分離することに
より反応を終了させ、この反応生成物に発色基質を滴下
し、発色させ、可視的に分析対象物の有無を判定するも
のである。
【0009】したがって、本発明は朱肉と印鑑の関係を
応用したものとみることができ、朱肉に相当する部位で
ある下部には反応試薬を保持し、印鑑に相当する部位で
ある上部には試験片を有することに特色がある。すなわ
ち、上部の試験片と下部の反応相を圧着させることによ
り反応相の多孔性かつ弾力性を有する部材中に含まれて
いる試薬(分析対象物と特異的に反応する物質)が浸出
し、試験片との間で反応が行われ、次いで上部と下部を
分離することにより、試薬の過剰量が多孔性かつ弾力性
を有する部材中に再度吸収され、特異的に反応した成分
のみを試験片上に残存させ、さらに発色基質を滴下し、
酵素反応による着色により分析対象物の有無を判定する
ものである。このような反応形式から、本発明の方法は
抗原抗体反応を用いた免疫圧着測定法(イムノスタンプ
法)と呼称される。
【0010】本発明の分析器具を図面により説明すると
、第1図と第2図は本発明の分析器具の1態様を示した
もので、第1図は該器具の全体見取図であり、第2図は
該器具の断面図である。
【0011】図示した如く、本発明の分析器具は上部基
材(1)と下部基材(2)より主として構成され、これ
らは接続部位(3)により接続している。基材(1)の
中央部には1又は複数個の試験片(5)を装着する部位
(4)が設けてある。試験片には、試料中の分析対象物
と特異的に反応する抗体が含まれている。なお、この部
位(4)は後記する反応相と試験片が密着できるように
基材(1)表面より突出させることが望ましい。
【0012】一方、基材(2)には試薬を含浸させるた
めの多孔性かつ弾力性を有する部材(好適には、スポン
ジ様物質)(6)が内蔵されている。ここで部材(6)
の位置は前記試験片装着部位に対応する位置とすること
が必要である。部材(6)を内蔵させる態様は任意であ
り、例えば、図示したように、基材(2)を底部(7)
、側壁(8)及び開口を有する上部(9)よりなる空室
状に形成したり、所定の厚みを有する基材上面の一部を
穿って窪みを形成したりして部材(6)を内蔵させるス
ペースを設ける。
【0013】多孔性かつ弾力性を有する部材は、液体状
もしくは凍結乾燥状態の試薬並びに液体状の試料を含浸
、保持する能力を有し、かつ基材(1)と基材(2)を
圧着させたとき、その内容物を容易に排出、分散させる
性質を有するものである。また、基材(1)と基材(2
)を分離させた場合に、物理作用により排出されていた
内容物を再吸収し、試験片もしくは基材(2)上に残存
させない性質を有している。
【0014】基材(1)と基材(2)の圧着又は分離を
確実に行わせるために、基材(1)には止め口(10)
を、基材(2)にはツメ(11)をそれぞれ設けること
が望ましい。これらを接合することにより基材(1)と
基材(2)を密着させて目的とする反応を確実に行わせ
ることができる。
【0015】基材(1)と基材(2)の材質は適宜決定
すればよいが、製作上の利点を考慮すると、接続部位(
3)を含め合成樹脂とし、一体成形により製造すること
が好ましい。
【0016】次に、本発明において使用できる抗体とし
てはポリクロナール抗体およびモノクロナール抗体いず
れにおいても好適である。
【0017】また、本発明において使用できる酵素標識
物の酵素としては様々のものがあるが、その中でペルオ
キシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクト
シダーゼ、グルコースオキシダーゼ等が特に好適である
【0018】抗体に酵素を標識する方法にはいくつかの
方法があるが、各々に課せられた最も重要な条件は1)
酵素及び抗体の活性低下をおこさない。2)結合が安定
で長期間の保存に耐えること。3)なるべく操作が煩雑
でなく、容易に標識抗体が得られることなどである。こ
れらの条件を満すものとして現在までに開発されてきた
酵素標識法は大きく分けて2種に分類できる。その1つ
は酵素と抗体とを化学的に結びつける方法であり、グル
タールアルデヒド法(S.Avrameas,Immu
nochemstry,6,43,1969)や過ヨウ
素酸酸化法(P.K.Nakane,A.Kawaoi
,J.Histochem.Cytochem, 22
,1084,1974)はこれに該当する。もう一つは
抗体等を仲立ちとして酵素と第一抗体を結ぶ方法であり
、この方法ではアビジン−ビオチン法(S.M.Hsu
,L.Raine,H.Fanger, Am.J.C
lin.Pathol.,75,734−738,19
81)が知られている。本発明においてはいずれの標識
法を用いても測定が可能である。
【0019】本発明に用いられる標識抗体の作製の一態
様として、たとえば、ペルオキシダーゼで標識した抗体
を得る方法が知られている。詳しくはペルオキシダーゼ
のアミノ基をすべて1−フルオロ−2,4−ジニトロベ
ンゼン(FDNB)によりブロックし、次いでジニトロ
ベンゼン化されたペルオキシダーゼの糖の部分の隣接水
酸基を過ヨウ素酸で切断し、アルデヒド基を新生する。 過剰の過ヨウ素酸はエチレングリコールを加えて不活性
化し、反応を停止する。
【0020】次に0.01M炭酸ナトリウム緩衝液(p
H9.5)で透析した後、新生したアルデヒド基と抗体
のアミノ基とを反応させると、シッフ塩基が形成される
。次いでシッフ塩基の反応成績体を化学的に安定化する
ために水素化硼素ナトリウムで還元する。還元後、過剰
の水素化硼素ナトリウムを透析により除去すると所望の
酵素標識抗体が得られる。さらに、得られたこの標識抗
体をゲル濾過にて精製し、使用するのが好ましい。
【0021】また発色基質としては、ペルオキシダーゼ
の場合には過酸化水素と3,3′−5,5′−テトラメ
チルベンチジンおよび3,3′−ジアミノベンチジンが
用いられ、またアルカリフォスファターゼの場合はブロ
モ−クロロインドールホスフェイトニトロ−プル−テト
ラゾリウム原体が用いられる。
【0022】さらに発色剤の反応条件としては通常の酵
素反応と同様でよく、特に温度については規定はしない
が、室温で行なうのが最も好ましい。
【0023】次に、試験片の作製法について述べる。前
述のように、試験片には分析対象物と特異的に結合する
抗体が含浸してあるが、試験片の素材としては、例えば
活性化されたニトロセルロース、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、ナイロン66等の多孔性膜が好適である
。これら膜の切片に第1の領域として分析対象物を特異
的に結合する物質(例えばモノクロナール抗体、抗原な
ど)を、第2の領域として対照の物質、すなわち酵素標
識抗体と結合する物質(例えば分析対象物、抗マウスI
gGなど)を含浸させ、室温で1晩反応させて固相化を
行う。
【0024】この試験片が被検試料や反応試薬により非
特異的吸着することを防止するため、膜表面の物質が吸
着している部分以外をスキムミルクやウシ血清アルブミ
ン等でマスキングし、乾燥させる。
【0025】本発明の分析器具を用いて検査する場合の
検査結果の表示方法は任意であり、例えば、分析対象物
が陽性の場合は+,◎,‖,・・などで表示し、陰性の
場合は−,●,|,・などで表示することにより器具が
正常に作動しているか否かを明確にすることができる。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳しく説明する
【0027】実施例1 ヒトヘモグロビンの測定 〈抗ヒトヘモグロビンポリクロナール抗体の精製〉活性
化セファロース4B(ファルマシア社製〉にヒトヘモグ
ロビンを結合したヘモグロビン−セファロースカラム(
5ml)を5mMホウ酸緩衝液(pH8.0)で平衡化
した。次にヤギ抗ヒトヘモグロビン抗体(医学生物学研
究所社製)1mlを同ホウ酸緩衝液1mlに混合し、カ
ラムに吸着させた。その後、同ホウ酸緩衝液にて洗浄後
、0.5Mグリシン緩衝液(pH3.0)にて溶出を行
なった。280nmの吸光値により活性画分を集め、6
0%飽和硫安を加えた。懸濁液を3000rpm で3
0分間遠心分離を行ない、沈査を集め、PBSで4℃、
一晩透析を行なった。その結果、精製抗ヒトヘモグロビ
ンポリクロナール抗体6mgを得た。
【0028】〈抗ヒトヘモグロビン抗体固相化シート〉
固相化シートとしてニトロセルロース(Schleic
her & Schuell社製、0.45μm)を使
用した。第1の領域として、精製抗ヒトヘモグロビンポ
リクロナール抗体をPBSにて0.5mg/ml濃度に
なるように調製したものをニトロセルロースシートに垂
直方向に印字した。第2の領域として同一シート上にウ
サギ抗ヤギIgG(Cappel社製)をPBSで0.
5mg/mlに調製したものを平行方向に印字し、室温
にて1晩反応させ、固相化した。
【0029】これをスキムミルク(DIFCO社製)を
PBSにて3%濃度に調製したものを37℃にて3時間
含浸させ、マスキングを行ない乾燥させたものを抗ヒト
ヘモグロビン抗体固相化シートとした。
【0030】〈ペルオキシダーゼ標識抗ヒトヘモグロビ
ン抗体の作製〉西洋ワサビペルオキシダーゼ(東洋紡社
製、グルードIC)5mgに対し、0.3M重炭酸ナト
リウム緩衝液(pH8.1)を1mlを加え、溶解する
。その後、1%1−フルオロ−2,4−ジニトロベンゼ
ン(メルク社製、FDNB)・エタノール溶液0.1m
lを加え、室温で1時間反応させる。
【0031】アミノ基をブロックしたDNP−ペルオキ
シダーゼに0.06M過ヨウ素酸ナトリウム1mlをさ
らに加え、室温で30分間反応させる。過剰の過ヨウ素
酸は0.16Mエチレングリコール1mlを加え、室温
で1時間撹拌し、分解する。その後、0.01M炭酸ナ
トリウム緩衝液(pH9.5)を用い、4℃で1夜透析
を行ない、DNP−アルデヒド−ペルオキシダーゼ反応
成績体を得る。
【0032】一方、精製抗ヒトヘモグロビン抗体はあら
かじめ5mg/mlになるように0.01M炭酸ナトリ
ウム緩衝液(pH9.5)で調製し、1mlを同緩衝液
にて4℃で1夜透析を行なう。
【0033】DNP・アルデヒド−ペルオキシダーゼ反
応成績体と精製抗ヒトヘモグロビン抗体を混合し、室温
で3時間反応させる。反応後、水素化硼素ナトリウム5
mgを加え4℃で1夜放置する。さらに0.85%塩化
ナトリウムを含む0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(
pH7.1)にて、4℃で1夜透析する。
【0034】得られたペルオキシダーゼ標識抗ヒトヘモ
グロビン抗体はそのままでも使用できるが、好ましくは
未反応物質を除くため、以下の処理を行なう。
【0035】すなわち、あらかじめ0.85%塩化ナト
リウムを含む0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH
7.1)で平衡化したセファクリルS−200カラム(
2.6cm×100cm、ファルマシア社製)によるゲ
ル濾過により精製を行ない、280nmと403nmの
2波長の吸収のある画分を集め、精製ペルオキシダーゼ
標識抗ヒトヘモグロビン抗体を得る。
【0036】〈発色剤〉0.05MTris−HCl(
pH7.2)20ml中に、3,3′−ジアミノベンチ
ジン10mg、30%過酸化水素10μlを加え発色剤
とした。
【0037】ヒトヘモグロビンの検出方法基材(1)の
部位(4)に前記した円形のヤギ抗ヒトヘモグロビン抗
体固相化試験片を装着した。また、上記部位(4)に対
応する基材(2)の位置にスポンジ様物質(6)を装着
し、これにペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒトヘモグロビ
ン抗体を液体のまま200μl含浸させた。さらに、試
料がヒトヘモグロビン溶液の場合は、その200μlを
スポンジ様物質(6)上に滴下し、糞便の場合は、採便
棒にて採便し、PBSに懸濁したものをスポンジ様物質
(6)上に同様に滴下した。
【0038】次いで、接続部位(3)を折り曲げて基材
(1)と基材(2)を圧着して室温で5分間放置して反
応させた後、両者を分離して、発色剤を滴下した。
【0039】ヒトヘモグロビンを含有する試料について
、第1の領域の発色を視覚により観察し、さらに第2の
領域の対照の着色をも観察して測定結果が正当であるか
否かの確認を行った。その結果、ヒトヘモグロビンを含
有する試料については第1の領域及び第2の領域の双方
のラインが観察されたのに対し、ヒトヘモグロビンを含
有しない試料は第2の領域のみのラインが観察された。
【0040】実施例2 ヒトヘモグロビン溶液での検出感度 ヒトヘモグロビン(シグマ社製、2回結晶)を0.1%
BSA/PBSにて各々0.01,0.1,1.0,1
0,100,1000μg/mlに希釈して検体とした
【0041】前記試験片及びペルオキシダーゼ標識抗体
を装着した分析器具のスポンジ様物質(6)面に検体2
00μlを滴下し、基材(1)と基材(2)を圧着して
室温で5分間放置して反応させた後、両者を分離し、判
定を行った。なお、対照として金コロイド粒子法、ラテ
ックス凝集法(OC−ヘモディア、栄研化学社製)、マ
イクロプレートを用いた酵素免疫測定法(チェックメイ
ト・ヘモ、わかもと製薬社製)を用いた。
【0042】その結果、表1に示すように、ヒトヘモグ
ロビン溶液(表中、Hbと略記した。以下、同じ)での
検出感度は10ng/mlであった。この感度は対照と
した金コロイド粒子法、ラテックス凝集法の1μg/m
lの感度より優れており、酵素免疫測定法と同程度であ
った。
【0043】
【表1】
【0044】実施例3 ヒトヘモグロビン添加糞便での検出感度便潜血陰性便に
ヒトヘモグロビンを糞便1gあたり各々10,20,6
0,100,1000,10000,100000μg
添加し、よく混和したものを検体とした。
【0045】これを採便スティックに採取し、PBSに
懸濁させ、実施例2と同様に200μl滴下し同様の操
作を行なった。その結果、表2に示すようにヒトヘモグ
ロビン添加糞便での測定感度は10μg/gであった。 この感度は対照の金コロイド粒子法、ラテックス凝集法
より優れており、本発明の分析方法が臨床検査法及び検
査キットとして有用であることが確認された。
【0046】
【表2】
【0047】実施例4 特異性試験 a.他動物ヘモグロビンに対する反応性他の動物ヘモグ
ロビン(シグマ社製、2回結晶、ウシ、ウマ、ブタ、ヤ
ギ、ヒツジ、イヌ)を0.1%BSA/PBSにて10
0μg/mlに希釈して検体とした。
【0048】対照としてヒトヘモグロビンを同濃度に用
い、実施例2と同様の方法にて操作を行なった。
【0049】その結果、表3に示したように、本発明の
方法は他動物のヘモグロビンでの着色はみられず、ヒト
ヘモグロビンにのみ特異的であった。
【0050】
【表3】
【0051】b.アルブミンに対する反応性ヒト血清ア
ルブミン、ウシ血清アルブミン、卵白アルブミン(生化
学工業社製)をPBSにて100μg/mlに希釈して
検体とした。
【0052】一方、対照としてヒトヘモグロビンを同濃
度にて用い、前述の実施例2と同じ方法にて操作を行な
った。
【0053】その結果、表4に示すように、アルブミン
での着色はみられず、本発明の方法はヒトヘモグロビン
にのみ特異的であった。
【0054】
【表4】
【0055】HSA:ヒト血清アルブミン、BSA:ウ
シ血清アルブミン、OA:卵白アルブミン、hHb:ヒ
トヘモグロビン 実施例5 糞便検体での反応 糞便検体12例を各々採便スティックに採取し、PBS
に懸濁させ、実施例2と同様に200μl滴下し、以下
同様に操作を行なった。
【0056】その結果、表5に示したように12検体の
うち5検体が陽性であった。また対照とした金コロイド
粒子法およびラテックス凝集法は2検体のみ陽性であり
検出感度が秀れていることが示された。
【0057】
【表5】
【0058】実施例6 尿中hCGの検出 (1)抗体固相化試験片の調製 抗α−hCGモノクローナル抗体(Medix Bio
tec社製)をPBSにて0.5mg/mlに調製し、
ニトロセルロースシート(Schleicher & 
Schuell社製0.45μm)上に垂直方向に印字
した。また、同一シート上に抗マウスIgG(Capp
el社製)をPBSにて0.5mg/ml調製し、水平
方向に印字を行い、室温にて一晩固相化した。これにP
BSにて3%に調製したスキムミルクを用い37℃にて
3時間含浸させ、マスキングを行い、試験片とした。
【0059】(2)ペルオキシダーゼ標識抗β−hCG
抗体の調製 抗β−hCGモノクロナール抗体(Medix Bio
tec社製)を5mg/mlになるように0.01M炭
酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)で調製し、同緩衝液
にて4℃で1夜透析を行なう。
【0060】西洋ワサビペルオキシダーゼ(東洋紡社製
、グレードIC)5mgに、0.3M炭酸ナトリウム緩
衝液(pH8.1)を1ml加え溶解する。その後1%
1−フルオロ−2,4−ジニトロベンゼン(メルク社製
、FDNB)・エタノール溶液0.1mlを加え、室温
で1時間反応させる。アミノ基をブロックしたDNP−
ペルオキシダーゼに0.06M過ヨウ素酸ナトリウム1
mlをさらに加え、室温で30分間反応させる。
【0061】過剰の過ヨウ素酸は0.16Mエチレング
リコール1mlを加え、室温で1時間撹拌して、分解す
る。その後0.01M炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.
5)を用い、4℃で1夜透析を行ないDNP・アルデヒ
ドペルオキシダーゼを得る。
【0062】次にDNP・アルデヒド−ペルオキシダー
ゼと抗β−hCGモノクロナール抗体を混合し室温で3
時間反応させる。反応後、水素化硼素ナトリウム5mg
を加え4℃で1夜放置する。さらに0.85%塩化ナト
リウムを含む0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH
7.1)に対し、4℃で1夜透析する。
【0063】得られたペルオキシダーゼ標識抗β−hC
Gモノクロナール抗体はそのままでも使用できるが、好
ましくは未反応物質を除くため、以下の処理を行なう。
【0064】すなわち、あらかじめ0.85%塩化ナト
リウムを含む0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH
7.1)で平衡化したセファクリルS−200カラム(
2.6cm×100cm, ファルマシア社製)による
ゲル濾過で精製を行ない、280nmと403nmの2
波長の吸収のある画分を集め、精製ペルオキシダーゼ標
識抗β−hCGモノクロナール抗体を得る。
【0065】(3)hCGの検出法 前記の抗α−hCGモノクロナール抗体固相化シート(
試験片)を分析器具の基材(1)上部に接着した。基材
(2)には酵素標識抗β−hCG抗体を凍結乾燥したも
のを付着させたスポンジ様物質を挟みこんだ。
【0066】妊娠者尿又は非妊娠者尿を基材(2)のス
ポンジ様物質に含浸させ、基材(1)と基材(2)を圧
着し、室温で5分間静置後、分離した後、発色基質を滴
下させた。
【0067】その結果、妊娠者の尿では(+)の符号が
、非妊娠者の尿では(−)の符号が出現し、可視的に判
定を行うことができた。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、特異的な結合反応を利
用した人体の疾病の診断等に有用な分析方法が提供され
る。また本発明を実施するのに使用する器具は、本発明
者らによって平成2年10月26日付で出願しており、
極めて簡単かつ迅速に人体の疾病の診断を行うことがで
きる。
【0069】特に本発明は金属コロイド粒子を用いた場
合よりも測定結果が可視的に高感度で判定できるという
利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分析器具の1態様を示したもので、該
器具の全体見取図である。
【図2】本発明の分析器具の1態様を示したもので、該
器具の断面図である。
【符号の説明】
1    基材 2    基材 3    接続部位 4    装着部位 5    試験片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  試料中の分析対象物の有無を決定する
    特異的な結合反応を用いる分析方法において、分析対象
    物と特異的に反応する抗体を含有する試験片を装着した
    上部基材と酵素を標識した分析対象物と特異的に反応す
    る抗体を含有する多孔性かつ弾力性を有する部材を設け
    た下部基材よりなる分析器具の多孔性かつ弾力性を有す
    る部材に分析対象物を滴下し、次いで上部基材と下部基
    材とを前記試験片と多孔性かつ弾力性を有する部材とが
    接合するように圧着させることにより反応せしめ、しか
    る後接合面を分離し、試験片上に発色基質を滴下し、酵
    素反応による着色により分析対象物の有無を判定するこ
    とを特徴とする簡易酵素免疫測定法。
  2. 【請求項2】  試験片が、分析対象物の有無にかかわ
    らず酵素と発色基質の存在下で着色する試薬を含有する
    コントロールゾーンを備えたものである請求項1記載の
    分析方法。
JP41557690A 1990-12-28 1990-12-28 簡易酵素免疫測定法 Pending JPH04232861A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5552276A (en) * 1993-03-18 1996-09-03 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. Apparatus and process for simplified measurement
JP2008522165A (ja) * 2004-11-24 2008-06-26 テクラブ インコーポレイテッド 分析物を検出するための装置および方法

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