JPH04224809A - プロピレンエチレン共重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレンエチレン共重合体の製造方法

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JPH04224809A
JPH04224809A JP41407190A JP41407190A JPH04224809A JP H04224809 A JPH04224809 A JP H04224809A JP 41407190 A JP41407190 A JP 41407190A JP 41407190 A JP41407190 A JP 41407190A JP H04224809 A JPH04224809 A JP H04224809A
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propylene
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titanium
prepolymerization
ethylene
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北島 佳幸
Keiji Kubo
久保 啓二
Eitaro Asaeda
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い嵩比重を有するプ
ロピレンエチレンランダム共重合体を操作性よく製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、熱可塑性エラストマー、及びエチレ
ンプロピレンゴムなど柔軟性を有するオレフィン系軟質
樹脂は自動車部品、電線分野、家電分野等に広く利用さ
れている。従来ゴム様の柔軟性を有するポリオレフィン
は、バナジウム触媒を用いた溶液重合方法で製造される
のが一般的であった。
【0003】しかしながら、バナジウム触媒は、重合活
性が低く、チタン系触媒に比べ著しく生産性に劣り、且
つ溶液重合方法により、生成するポリマーを溶剤に溶解
させた状態で重合を行なうため、ポリマーの分離、乾燥
等のプロセスが複雑で、経済的に不利であった。一方生
産性に優れたチタン系触媒により、プロセス的に簡略化
されたプロピレンパルク重合方法で、通常のポリプロピ
レン同様の粒子状でゴム様のポリオレフィンを製造する
方法が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般には、
プロピレンパルク重合で製造すると、低分子量成分が生
成し、これがプロピレン溶媒中に溶け出し、重合溶液の
粘度が著しく上昇し、撹拌効率の低下や重合熱の除熱効
果を低下させたり、更にこの低分子量成分が粒子の互着
を引き起こしたりする。粒子間の互着が生じると、生成
するポリマーは塊状となり、重合槽からの分離が困難で
あった。また、重合槽から分離できる粒子状のポリマー
が得られたとしても、エチレン組成が20〜45モル%
となると生成するポリマー粒子の嵩比重が、高々0.2
0g/cm2 程度のものしか達成されておらず(特開
昭55−118909号公報)、このような低い嵩比重
のポリマー粒子は、粒子の流動性に劣り、プロセス上の
ポリマーの輸送が困難なばかりかラインの閉塞が生じた
りすることから好ましくない。更に、プロピレンエチレ
ン共重合体をプロピレンバルク重合法で工業的規模で製
造すると、エチレン含量が高くなる程、前述した低分子
量成分の溶出の問題の他に重合速度が異常に加速され、
重合熱が大巾に上昇するために粒子内部の除熱が間合わ
ず、一部の粒子の溶融現象が発生して粒子互着を引き起
こし、プロピレンエチレン共重合体の粒子状での回収が
困難になる。この対策のために大型の冷凍機によって重
合熱を除去したり、生産性を大巾に低下させるなどの措
置を施こす必要が生じ経済性の面でも好ましくなかった
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
に鑑み、エチレン組成が十分に高い範囲においても高い
嵩比重を有するプロピレンエチレン共重合体を操作性よ
く製造する方法について検討を行った結果、驚くべきこ
とに、特定の予備重合方法を施こし、且つ、液体プロパ
ン媒体中で本重合を行うことにより、上記の課題が解決
されることを見出し本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、下記成分A.チタン化合
物 B.有機アルミニウム化合物 からなる触媒の存在下に、先ず、プロピレンを予備重合
させ、次いで1−ブテンを予備重合させて得たチタン含
有ポリオレフィンと上記B成分との存在下に、液体プロ
パン媒体中でプロピレンとエチレンを共重合させること
を特徴とするプロピレンエチレン共重合体の製造方法で
ある。
【0007】本発明において予備重合で用いられるチタ
ン化合物〔A〕は、オレフィンの重合に使用されること
が公知の化合物が何ら制限なく採用される。特に、チタ
ン、マグネシウム及びハロゲンを成分とする触媒活性の
高いチタン化合物が好適である。このような触媒活性の
高いチタン化合物は、ハロゲン化チタン、特に四塩化チ
タンを種々のマグネシウム化合物に担持させたものとな
っている。この触媒の製法は、公知の方法が何ら制限な
く採用される。例えば、特開昭56−155206号公
報、同56−136806、同57−34103、同5
8−8706、同58−83006、同58−1387
08、同58−183709、同59−206408、
同59−219311、同60−01208、同60−
81209、同60−186508、同60−1927
08、同61−211309、同61−271304、
同62−15209、同62−11706、同62−7
2702、同62−104810等に示されている方法
が採用される。具体的には、例えば、四塩化チタンを塩
化マグネシウムのようなマグネシウム化合物と共粉砕す
る方法、アルコール、エーテル、エステル、ケトン又は
アルデヒド等の電子供与体の存在下にハロゲン化チタン
とマグネシウム化合物とを共粉砕する方法、又は、溶媒
中でハロゲン化チタン、マグネシウム化合物及び電子供
与体を接触させる方法等が挙げられる。
【0008】次に有機アルミニウム化合物〔B〕も、オ
レフィンの重合に使用されることが公知の化合物が何ら
制限なく採用される。例えば、トリメチルアルミニウム
、トリエチルアルミニウム、トリ−nプロピルアルミニ
ウム、トリ−nブチルアルミニウム、トリ−iブチルア
ルミニウム、トリ−nヘキシルアルミニウム、トリ−n
オクチルアルミニウム、トリ−nデシルアルミニウム等
のトリアルキルアルミニウム類;ジエチルアルミニウム
モノクロライド等のジエチルアルミニウムモノハライド
類;メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアル
ミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロ
ライド等のアルキルアルミニウムハライド類などが挙げ
られる。その他モノエトキシジエチルアルミニウム、ジ
エトキシモノエチルアルミニウム等のアルコキシアルミ
ニウム類を用いることができる。中でもトリエチルアル
ミニウムが最も好ましい。各予備重合段階で使用する有
機アルミニウム化合物の使用量はチタン化合物中のTi
原子に対しAl/Ti(モル比)で1〜100、好まし
くは2〜20である。
【0009】本発明における予備重合では、上記したチ
タン化合物〔A〕及び有機アルミニウム化合物〔B〕に
加えて、オレフィンの重合に使用することが公知の電子
供与体〔C〕を用いることが、得られる重合体の嵩比重
が大きくなるばかりか、非晶性低分子量成分の生成量が
少なくなるために好ましい。電子供与体としては、アル
コール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、ア
ミン、アミド及びニトリル等の公知の化合物を用い得る
が、本発明においては特に下記式〔I〕    RnS
i(OR′)4−n         〔I〕┌  但
し、R及びR′は、同種又は異種の炭化水素基であり、
nは1〜3の整┐└数である。           
                         
                      ┘で示
される有機ケイ素化合物が好適である。
【0010】一般式〔I〕中のR及びR′は、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基及びアリール基等の炭
化水素基である。本発明において好適に用いられる有機
ケイ素化合物を例示すると次のとおりである。例えば、
トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン
、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン
、フェニルトリエトキシシラン、6−トリエトキシシリ
ル2−ノルボルネンなどである。
【0011】各予備重合段階で用いる電子供与体の使用
量はチタン化合物中のTi原子に対しモル比で0.1〜
100、好ましくは0.5〜10である。
【0012】更に、本発明においては、上記したチタン
化合物〔A〕、有機アルミニウム化合物〔B〕に必要に
より加えられる電子供与体〔C〕に加えて、下記一般式
〔II〕 R″−I                    〔
II〕〔但し、R″はヨウ素原子又は炭化水素基である
。〕で示されるヨウ素化合物〔D〕を用いることが、得
られる重合体の粒子の嵩比重が大きくなるばかりか、非
晶性低分子量成分の量が著しく少なくなるために好まし
い。
【0013】前記一般式〔II〕中、R″で示される炭
化水素基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基
又はアリール基等の炭化水素基である。本発明で好適に
使用し得るヨウ素化合物を具体的に示すと次のとおりで
ある。例えば、ヨウ素、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、
ヨウ化プロピル、ヨウ化ブチル、ヨードベンゼン、p−
ヨウ化トルエン等である。中でもヨウ化メチル、ヨウ化
エチル等のヨウ化アルキルが好ましい。各予備重合段階
で用いるヨウ素化合物の使用量はチタン化合物中のチタ
ン原子に対し、I/Ti(モル比)で、0.1〜100
、好ましくは0.5〜50である。
【0014】本発明の予備重合に於いては、上記〔A〕
、〔B〕及び必要により用いられる〔C〕及び〔D〕の
各成分の存在下に、先ず、プロピレンの予備重合が行な
われ、その後、得られたチタン含有ポリプロピレンと上
記〔B〕及び必要により用いられる〔C〕及び〔D〕の
各成分の存在下に更に1−ブテンの予備重合が行なわれ
る。
【0015】各予備重合で用いる上記の各成分は一成分
ずつ逐次添加してもよく、混合したものを一括添加して
もよい。プロピレンの予備重合を施こした後、次いで行
なわれる予備重合に用いるモノマーは1−ブテンでなけ
ればならず、他のオレフィン、例えばエチレン、プロピ
レン、4−メチルペンテン、1−ヘキセン等を用いても
本発明の効果は認められない。更に本発明に於いては、
予備重合の順序が重要であり、先ず、プロピレン予備重
合し、次いで1−ブテンの予備重合を行なうことが必須
である。その逆の、先ず1−ブテンを予備重合し、次い
でプロピレンを予備重合した場合は本発明の効果は得ら
れない。各予備重合段階ではプロピレン及び1−ブテン
が夫々95モル%以上の実質的に単独重合を行なうこと
が好ましい。本発明における予備重合で最初に施こされ
るプロピレンの重合量は、チタン化合物1g当り0.1
〜1000g、好ましくは1〜100gの範囲から選べ
ばよく、次いで行なわれる1−ブテンの重合量はチタン
化合物1g当り0.1〜1000g、好ましくは1〜5
00gの範囲から選べばよい。プロピレン重合量と1−
ブテン重合量の重量比は、プロピレン重合量/1−ブテ
ン重合量の重量比で0.001〜100、好ましくは0
.005〜1.0の範囲であることが好適である。
【0016】各予備重合は通常スラリー重合を適用させ
るのが好ましく、溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの飽和脂肪族炭
化水素若しくは芳香族炭化水素を単独で、又はこれらの
混合溶媒を用いることができる。各予備重合温度は、−
20〜100℃、特に0〜60℃の温度が好ましく、予
備重合の各段階は夫々異なる温度の条件下で行ってもよ
い。予備重合時間は、予備重合温度及び予備重合での重
合量に応じ適宜決定すれば良く、予備重合における圧力
は、限定されるものではないが、スラリー重合の場合は
、一般に大気圧〜5kg/cm2 G程度である。各予
備重合は、回分、半回分、連続のいずれの方法で行って
もよい。各予備重合終了後には、ヘキサン、ヘプタン、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族炭
化水素若しくは芳香族炭化水素を単独で、またはこれら
の混合溶媒で洗浄することが好ましく、洗浄回数は通常
の場合5〜6回が好ましい。
【0017】上記予備重合の後に本重合が行なわれる。 本重合では、上記の予備重合により得られたチタン含有
ポリオレフィン、有機アルミニウム化合物の存在下に、
液体プロパン媒体中でプロピレンとエチレンの共重合が
行なわれる。本重合の重合媒体はプロパンに限定され、
他の炭化水素媒体、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等ではこれら媒体中に重合体が溶解するた
めに、スラリー粘度が上昇したり、重合体を粒子状で回
収することが困難になるために好ましくない。プロパン
は、本重合における全重合媒体(モノマーであるプロピ
レンやエチレンを含む)中に20vol%以上、好まし
くは50vol%以上用いることが、嵩比重の高い共重
合体を得るために好ましい。
【0018】本発明は、エチレン含有量が5〜80mo
l%、特に50〜80mol%のプロピレンエチレンラ
ンダム共重合体の製造に於いて特にその効果が顕著であ
る。本発明の重合に於いては、分子量調節剤として水素
を共存させることも可能であるが、重合体粒子の嵩比重
を勘案すると重合体がより高分子量であることが好まし
い。重合体の分子量としては重量平均分子量が100万
以上であることが好ましい。
【0019】本重合で用いられる有機アルミニウム化合
物は、前述の予備重合に用いたものが使用でき、最も好
ましくはトリエチルアルミニウムである。有機アルミニ
ウム化合物の使用量はチタン含有ポリオレフィン中のチ
タン原子に対し、Al/Ti(モル比)で、10〜10
00、好ましくは50〜500である。
【0020】さらに、本重合においても予備重合と同様
に電子供与体を使用することが好ましい。電子供与体は
、前記の予備重合で説明した化合物が何ら制限なく採用
される。本重合で用いる電子供与体の使用量はチタン含
有ポリプロピレン中のTi原子に対しモル比で0.1〜
1000、好ましくは0.5〜500である。
【0021】重合温度は、プロピレンエチレン共重合体
の嵩比重を勘案してなるべく低温で行なうのが好ましく
、例えば80℃以下、さらに20〜70℃の範囲から採
用することが好適である。重合圧力は、上記重合温度に
おいてプロパンが液体となる範囲であればよく、通常は
10〜50kg/cm2 の範囲から選ばれる。重合形
式は、分式、半回分式、連続式の何れの方法でもよく、
更に重合を条件の異なる2段以上に分けて行うこともで
きる。
【0022】プロピレンエチレン共重合に於いては、上
記各成分の他に電子供与体として、含イオウ化合物、含
リン化合物、酸無水物等を必要に応じて添加することが
できる。
【0023】本重合の終了後には、重合系からモノマー
を蒸発させ粒子状ポリマーを得ることができる。この粒
子状ポリマーは、炭素数7以下の炭化水素で公知の洗浄
又は向流洗浄を行なうと更に高嵩比重となる。
【0024】本発明で得られるプロピレンエチレン共重
合体は、射出成形、押出成形、プレス成形など各種の成
形法により種々の形状を有する成形品にすることができ
る。成形に際し、従来のポリオレフィンに用いられてい
る各種の添加剤及び成形助剤を添加してもよい。
【0025】本発明で得られる共重合体は、成形品にベ
タツキがないことから、従来の熱可塑性エラストマーが
用いられている種々の分野に好適に用いることが出来る
【0026】例えば、射出成形分野では自動車部品に於
けるバンパー、マッドガード、ラップパッキン類、また
、家電分野に於いては、各種パッキン類、及びスキーシ
ューズ、グリップ、ローラースケート類が挙げられる。 一方、押出成形分野では、各種自動車内装材、家電・電
線材として各種絶縁シート、コード、ケーブル類の被覆
材及び土木建材分野における防水シート、止水材、目地
材等に好適に用いることができる。
【0027】
【効果】本発明により得られるプロピレンエチレン共重
合体は、エチレン組成を高くした場合においても、高い
嵩比重を有するポリマー粒子となり得る。嵩比重は0.
35g/cm2 以上であり、通常は0.35〜0.5
0g/cm2 の範囲の値をとる。
【0028】また、本発明により得られるプロピレンエ
チレン共重合体は、比較的粒度分布が狭い粉体である。 即ち、粉体の平均粒子(以下D50と略す) は100
μm ≦D50≦800μm であり、また、100μ
m 以下の粒子体は1重量%以下且つ1000μm 以
上の粒子体は1重量%以下である。
【0029】さらに、本発明で得られるプロピレンエチ
レン共重合体は、低分子量成分の量が著しく少ない。こ
のため、本発明により得られる共重合体の粉体は、粒子
間の粘着が防止され、優れた流動性を示す。例えば、上
記共重合体の粉体の安息角は、一般に40°以下となる
【0030】従って、本発明は高いエチレン含量のプロ
ピレンエチレンランダム共重合体の製造に於て問題とな
っていた共重合体粒子同士の粘着性による凝集、さらに
はラインの閉塞等を解消するものであり、上記共重合体
の工業的規模での生産においてプラントの運転上のトラ
ブルのない製造を可能にするものである。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0032】以下の実施例において用いた測定方法につ
いて説明する。 1)重量平均分子量 GPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィー)法
により測定した。ウオーターズ社製GPC−150Cに
よりo−ジクロルベンゼンを溶媒とし、135℃で行っ
た。用いたカラムは、東ソー製TSK  gel  G
MH6−HT、ゲルサイズ10〜15μである。較正曲
線は標準試料として重量平均分子量が950,2900
,1万,5万,49.8万,270万,675万のポリ
スチレンを用いて作成した。
【0033】2)エチレン含有量 エチレン含有量はJEOL  GSX−270を用い、
13C−NMRスペクトロメーターを用いて測定した。
【0034】3)嵩比重 JIS  K6721(1977年)に準じて行った。
【0035】4)室温ヘプタン可溶分量ポリマー1.0
gをn−ヘプタン100mlに添加し、室温(23℃)
下60分撹拌した。その後、不溶分をろ別し、n−ヘプ
タン溶液を完全に濃縮することでn−ヘプタン可溶分を
求めた。室温ヘプタン可溶分(wt%)=n−ヘプタン
可溶分(g)×100
【0036】5)安定角 「粉体物性測定法」(早川宗八郎著)97頁によった。 即ち、底部中央に直径10mmの出口を有する内径68
mm、高さ48mmの円筒容器内に該円筒容器上50m
mの高さに設けたロートよポリマーを落とし、該円筒容
器を充てんした後、出口を開放して静止状態のポリマー
を流出させ、容器内に残留した粉体層の傾斜を安息角と
して測定した。
【0037】6)粒度分布 目開き75,125,250,355,500,710
,1180μm のふるいに、ポリマー約5gを装填し
ふるい振とう機に10分かけて分級した。
【0038】実施例1 〔チタン化合物の調製〕チタン化合物の調製方法は、特
開昭62−104810号公報の実施例1の方法に準じ
て行った。すなわち、三塩化アルミニウム(無水)10
0gと水酸化マグネシウム29gを振動ミルで250℃
にて3時間粉砕させながら反応させた。加熱終了後、窒
素気流中で冷却し、固体生成物(I)を得た。
【0039】ガラスフラスコ中において、精製デカン1
5ml、固体生成物(I)2.5g、オルトチタン酸n
−ブチル8.5g、2−エチル−1−ヘキサノール9.
8gを混合し、撹拌しながら130℃に1.5時間加熱
して溶解させ均一な溶液とした。その溶液を70℃とし
、p−トルイル酸エチル1.8gを加え1時間反応させ
た後、撹拌しながら四塩化ケイ素26gを2時間かけて
滴下し固体を析出させ、更に70℃、1時間撹拌した。 固体を溶液から分離し精製ヘキサンにより洗浄し固体生
成物(II)を得た。
【0040】その固体生成物(II)全量に1,2−ジ
クロルエタン30mlおよび四塩化チタン30mlとと
もにフタル酸ジイソブチル1.5gを加え、撹拌しなが
ら100℃で2時間反応させた後、同温度にてデカンテ
ーションにより液相部を除き、再び1,2−ジクロルエ
タン30ml、四塩化チタン30ml、フタル酸ジイソ
ブチル1.5gを加え、撹拌しながら100℃に2時間
反応させた後、熱濾過にて固体部を採取して精製ヘキサ
ンで洗浄し、25℃減圧下で1時間感想して固体生成物
(III )を得た。
【0041】固体生成物(III )は球形であり、平
均粒径は15μmで、その粒径分布は極めて狭いもので
あった。この固体生成物(III )を固体Ti触媒成
分とした。
【0042】なお、該固体Ti触媒成分の組成分析結果
は、Ti3.0重量%(以後%と記す)、Cl56.2
%、Mg17.6%、Al1.7%、フタル酸ジイソブ
チル20.1%、ブトキシ基1.1%、2−エチルヘキ
シルオキシ基0.2%、p−トルイル酸エチル0.1%
であった。
【0043】〔予備重合〕N2 置換を施した1リット
ルオートクレーブ中に精製ヘプタン200ml、トリエ
チルアルミニウム50mmol、ジフェニルジメトキシ
シラン10mmol、ヨウ化エチル50mmol及び固
体Ti触媒をTi原紙換算で5mmol装入した後、プ
ロピレンを固体Ti触媒成分1gに対し5gとなるよう
に1時間連続的に反応器を導入し予備重合を施した。な
お、この間の温度は15℃に保持した。1時間後プロピ
レンの導入を停止し、反応器内をN2 で充分に置換し
た。得られたスラリーの固体部分を精製ヘプタンで6回
洗浄した。
【0044】更にこの固体成分をN2 置換を施した1
リットル−オートクレーブ中に装入し、精製ヘプタン2
00ml、トリエチルアルミニウム50mmol、ジフ
ェニルジメトキシシラン10mmol、ヨウ化エチル5
0mmolを加えた後、1−ブテンを固体Ti触媒成分
1gに対し、50gとなるように1時間、連続的に反応
器内に導入し、予備重合を施した。なお、この間の温度
は15℃に保持した。得られたスラリーの固体部分を精
製ヘプタンで6回洗浄し、チタン含有ポリオレフィンを
得た。
【0045】〔本重合〕N2 置換を施した内容量40
0リットルのオートクレーブにプロパン150リットル
、プロピレン100リットル、トリエチルアルミニウム
137mmol、ジフェニルジメトキシシラン137m
mol、及びエチレンガス濃度が37mmo%となるよ
うにエチレンを供給し、オートクレーブの内温を50℃
に昇温し、チタン含有ポリオレフィンとチタン原子とし
て0.55mmol装入した。続いてオートクレーブの
内温を55℃に昇温し、1時間のプロピレンとエチレン
の共重合を行った。 重合圧力は32kg/cm2 であり、この間の温度は
55℃に保持し、エチレン濃度はガスクロマトグラフで
確認しながら37mmo%を保持した。1時間後プロパ
ン及び未反応のプロピレンをパージし、白色顆粒状の重
合体を得た。収量は13.2kgであり、この時の重合
活性は15,000g−ポリマー/g−cat ・1h
であった。結果を表1に示した。
【0046】実施例2〜4 実施例1の本重合に於いて、エチレンガス濃度を表1に
示した。濃度で装入した以外は実施例1と同様の操作を
行った。結果を表1に示した。
【0047】実施例5,6 実施例1の本重合に於いて、水素ガスをガス濃度で0.
01mmo%(実施例5)、0.02mmo%(実施例
6)となる様に装入した以外は実施例1と同様の操作を
行った。 結果を表1に示した。
【0048】実施例7 〔チタン化合物の調製〕チタン化合物の調製方法は、特
開昭62−11706号公報の実施例1の方法に準じて
行った。すなわち、窒素置換した500ml内容積のガ
ラス製三ツ口フラスコ(温度計、攪拌機付き)に、50
mlの精製ヘプタン、50mlのチタンテトラブトキシ
ド、7.0gの無水塩化マグネシウムを加える。その後
、フラスコを90℃に昇温し、2時間かけて塩化マグネ
シウムを完全に溶解させた。次にフラスコ40℃まで冷
却し、メチルハイドロジエンポリシロキサン10mlを
添加することにより、塩化マグネシウム、チタンテトラ
ブトキシド錯体を析出させた。これを精製ヘプタンで洗
浄して、灰白色の固体を得た。
【0049】窒素置換した300ml内容積のガラス製
三ツ口(温度計、攪拌機付き)に、上記で得た析出固体
10gを含むヘプタンスラリー50mlを導入した。次
いで、四塩化ケイ素5.8mlを含むヘプタン溶液20
mlを室温で30分かけて加えて、さらに30℃で45
分間反応させた。さらに90℃で1.5時間反応させ、
反応終了後、精製ヘプタンで洗浄した。次いで、フタル
酸ジヘプチル1.5mlを含むヘプタン溶液50mlを
加えて50℃で2時間反応させ、この後、精製ヘプタン
で洗浄し、さらに四塩化チタン25mlを加えて90℃
で2時間反応させた。これを精製ヘプタンで洗浄して、
固体Ti触媒成分を得た。固体Ti触媒成分中のチタン
含量は、3.04重量%であった。以下予備重合及び本
重合は実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0050】実施例8 〔チタン化合物の調製〕チタン成分の調製方法は、特開
昭58−83006号公報の実施例1の方法に準じて行
った。すなわち無水塩化マグネシウム0.95g(10
mmol)、デカン10ml、および2−エチルヘキシ
ルアルコール4.7ml(30mmol)を125℃で
2時間加熱撹拌した後、この溶液中に無水フタル酸0.
55g(3.75mmol)を添加し、125℃にてさ
らに1時間撹拌混合を行い、均一溶液とした。室温まで
冷却した後、120℃に保持された四塩化チタン40m
l(0.36mol )中に1時間にわたって全量滴下
装入した。装入終了後、この混合液の温度を2時間かけ
て110℃に昇温し、110℃に達したところでジイソ
フタレート0.54ml(2.5mmol)を添加し、
これより2時間同温度にて撹拌下保持した。2時間の反
応終了後熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を20
0mlのTiCl4 にて再懸濁させた後、再び110
℃で2時間、加熱反応を行なった。反応終了後、再び熱
濾過にて固体部を採取し、デカン及びヘキサンにて、洗
液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分
洗浄した。以上の製造方法にて調製された固体Ti触媒
成分は、ヘプタンスラリーとして保存した。固体Ti触
媒成分の組成はチタン2.1重量%、塩素57重量%、
マグネシウム18.0重量%、及びジイソブチルフタレ
ート21.9重量%であった。 以下、予備重合及び本重合は実施例1と同様に行った。 結果を表1に示した。
【0051】比較例1 実施例1の本重合に於いて、プロパンを用いずに本重合
を行ったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。結
果を表1に示した。
【0052】比較例2 実施例1の本重合に於いて、プロパンの代りに、同量の
ヘプタンを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行
った。オートクレーブ運転中に溶液の粘度が上昇し、撹
拌不能となった。排出された溶液はのり状であり粒子形
態はみられなかった。のり状の生成部の一部を採取し、
真空乾燥した後に、物性を測定した。結果を表1に示し
た。
【0053】比較例3 実施例1の予備重合に於いて、1−ブテンによる予備重
合を行なわなかったこと以外は実施例1と同様の操作を
行った。結果を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】実施例9〜11 実施例1の予備重合に於て、プロピレン重合量及び1−
ブテン重合量を表2に示した様に変えたこと以外は実施
例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0056】実施例12〜14 実施例1の本重合に於て、プロパン及びプロピレンの装
入量を表3に示した様に変えたこと以外は実施例1と同
様に行った。結果を表3に示した。
【0057】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記成分 A.チタン化合物 B.有機アルミニウム化合物 からなる触媒の存在下に、先ず、プロピレンを予備重合
    させ、次いで1−ブテンを予備重合させて得たチタン含
    有ポリオレフィンと上記B成分との存在下に、液体プロ
    パン媒体中でプロピレンとエチレンを共重合させること
    を特徴とするプロピレンエチレン共重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6805961B1 (en) 1999-01-27 2004-10-19 Nitto Denko Corporation Medical adhesive tape or sheet, and first-aid adhesive tape
EP2383321A2 (en) 2007-11-28 2011-11-02 Nitto Denko Corporation Process for producing an adhesive composition and adhesive tape comprising an adhesive composition produced by said process

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