JPH042242Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、格子等の建築用外装材を支持体に固
定する取付金具に関するものである。

従来の技術 従来、支持体に格子等の外装材を固定するのに
は、外装材および支持体に孔又は溝を設けてボル
ト等で固定する方法、支持体に設けた切り欠きに
外装材の両側縁を撓ませつつ係合させて固定する
方法があつた。

しかし、前者は生産工場および施工現場で機械
加工をするため、別の工程や設備が必要となり、
また、後者は切り欠きのためのプレス加工が必要
であり、かつ係合箇所が限定されているので、施
工現場において、外装材を任意の間隔で取付ける
ことができず、不便であつた。

さらに、これらの欠点を補うために、外装材の
裏側に設けた係合片を二つの金具で挟持し、この
金具を支持体に固定する方法もあつた。しかし、
この方法は一方の金具を係合片内に挿入し、他方
の金具を係合片外から対向させて当接し、その二
つをねじ止めして固定するものなので、作業性が
悪くなる欠点があつた。

本考案が解決しようとする問題点 本考案は、前述の欠点を解消し、特別な機械加
工や設備等がなくとも、外装材を支持体の任意の
箇所に容易に固定できる取付構造の提供を目的と
している。

問題点を解決するための手段 本考案は前述の目的を達成するため、外装材の
取付構造を、対向するＬ状の係合片を有する外装
材と、固定片を有する支持体と、一方の片、外装
材の係合片の先端間より幅狭の連結片、および他
方の片で断面ほぼコ状に形成した取付金具とから
なり、支持体に外装材を直交して配設し、取付金
具の他方の片を外装材の係合片内に挿入し、その
両側縁部を係合片の内面に長手方向に沿つて当接
させるとともに、一方の片の端縁部を支持体の固
定片の長手方向に沿つて当接して固定片と係合片
を挟持し、取付金具のねじを締め付けて外装材を
支持体に取付ける構成とした。

作 用 本考案の取付構造は前述のような構成であるた
め、支持体の固定片と外装材の係合片を取付金具
で挟持して固定することができる。

具体的には、外装材の係合片に取付金具の他方
の片を内方から衝接させ、支持体の固定片に取付
金具の突片を裏方から衝接させると共に、ねじを
連結片の弾発力に抗してねじ込むと、ねじが一方
の片の中央より先端側の箇所にあるため、一方の
片は撓みながら強く固定片に押圧する。したがつ
て、取付金具の一方および他方の片で外装材の係
合片と支持体の固定片を強固に挟持し固定するこ
とになる。

さらに、固定を解除するにはねじを緩めるだけ
でよいので、外装材の取付箇所を任意の位置へ容
易に変更できる。

なお、本考案の取付構造において、一方の片の
先端縁に内方への突片を設けると、一方の片の弾
性が増し、より強固な固定ができるようになる。
また、取付金具の使用に際し、支持体の固定片
に、一方の片の先端縁や突片を係止する凹溝や突
条を設けておくと、外装材と支持体の固定はより
効果的となる。

実施例 本考案の一実施例を図面により説明する。

金属板よりなる取付金具１は、一方の片２、連
結片３、および他方の片４で断面ほぼコ状に折り
曲げて形成してある。一方の片２および他方の片
４は互いにほぼ同一形状とし、連結片３で連結し
てある。連結片３は一方の片２より幅を小さく
し、その両折り曲げ部に溝５，５を設けてある。

一方の片２には、先端縁に他方の片４方向に折
り曲げた突片６を設け、中央より先端側の箇所に
ねじ７が挿通可能な孔８を設けてある。

他方の片４には、孔８の対応箇所にねじ７をね
じ込ませるねじ孔９を設けてある。

外装材１０を支持体１１に取付けるには、ま
ず、外装材１０の裏側に設けた対向するＬ状の二
つの係合片１２，１２の外面を、支持体１１のＬ
状の固定片１３の外面に衝接する。次に、取付金
具１の他方の片４を外装材１０の係合片１２，１
２の間を斜めにして内部に挿入し、他方の片４を
係合片１２，１２に内方より衝接させつつ、一方
の片２の突片６を、支持体１１の固定片１３の裏
面に設けた凹溝１４に位置させて、ねじ７をねじ
込んでいく。

突片６が凹溝１４に衝接し、なおもねじ７をね
じ込んでいくと、一方の片２は連結片３の弾発力
に抗して他方の片４方向に撓むが、ねじ７の位置
が一方の片２の中央より先端側にあるため、ねじ
込めばねじ込むほど突片６の固定片１３に対する
押圧力は強くなるので、外装材１０と支持体１１
は取付金具１によつて強固に固定される。

また、突片６が凹溝１４内に挿入し係止してい
るので滑り抜けることがない。

なお、一方の片２に突片６を設けずに、一方の
片２の先端縁を固定片１３の凹溝１４に押圧させ
ても、外装材１０と支持体１１の固定が同様にで
きる。また、支持体１１に凹溝１４でなく突条を
設け、その突条に突片６又は一方の片２の先端縁
を係止させても前述と同じ作用生じる。

考案の効果 本考案の取付構造は、外装材の係合片と支持体
の固定片に取付金具を挟持させ、ねじ込むだけの
簡単な操作で、外装材を支持体に強固に固定でき
る。また、施工現場で特別な機械加工や設備を使
用しなくとも、外装材を任意のピツチや箇所に取
付けられ、さらに、施工現場で取付箇所を変える
ことも自由にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の取付構造の斜視図、第２図は
本考案の使用状態を示す斜視図、第３図は第２図
の縦断面図、第４図は第３図のＡーＡ線断面図で
ある。 １……取付金具、２……一方の片、３……連結
片、４……他方の片、６……突片、７……ねじ、
８……孔、９……ねじ孔、１０……外装材、１１
……支持体、１２……係合片、１３……固定片、
１４……凹溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向するＬ状の係合片１２を有する外装材１０
   と、固定片１３を有する支持体１１と、一方の片
   ２、外装材１０の係止片１２の先端間より幅狭の
   連結片３、および他方の片４で断面ほぼコ状に形
   成した取付金具１とからなり、取付金具１の一方
   の片２の先端側に孔８を他方の片４の対応箇所に
   ねじ孔９をそれぞれ設け、ねじ７を孔８に挿通し
   てねじ孔９に螺合させ、支持体１１に外装材１０
   を直交して配設し、取付金具１の他方の片４を外
   装材１０の係合片１２内に挿入し、その両側縁部
   を係合片１２の内面に長手方向に沿つて当接させ
   るとともに、一方の片２の端縁部を支持体１１の
   固定片１３の長手方向に沿つて当接して固定片１
   ３と係合片１２を挟持し、取付金具１のねじ７を
   締め付けて外装材１０を支持体１１に取付けてな
   る、外装材の取付構造。