JPH0421727Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、左右の後輪用フエンダー間に運転座
席を配置し、前記両フエンダーにボルト連結した
フエンダー用連結部材を前記運転座席の後側に配
置したトラクターに関する。

〔従来技術〕

従来、上記トラクターにおいて、シートベルト
を設けるに、運転座席に取付具を付設してその取
付具にシートベルトを止着する手段（文献を示す
ことができない。）、又は、実開昭53−72331号公
報に示される如く、後輪用フエンダーに設けた把
手杆に取付ける手段がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前者手段によれば、シートベルト取付け専用の
取付具を用意する必要があり、しかも、取付具を
付設するために運転座席を改造する必要があり、
コスト高になるとともに製作に手間が掛かる欠点
があつた。

また、後者手段によれば、運転座席の改造はな
いものの、フエンダーからベルトを浮かせて取付
けるためのベルト取付金具、つまり、フエンダー
摺接磨耗防止用のベルト取付金具、並びに、ベル
ト端部に、前記ベルト取付金具に対するフツク式
の係止環を必要とし、コスト面で、未だ改善の余
地があつた。

本考案の目的は、シートベルト取付けのための
構成を、コスト面及び製作面の何れにおいても有
利なものにすることにある。

〔問題を解決するための手段〕

本考案によるシートベルト取付構造の特徴構成
は、冒記トラクターにおいて、シートベルトを前
記フエンダーと連結部材の連結ボルトで止着ける
とともに、下記(イ)〜(ハ)に記載の構成を備えてい
る。

(イ) シートベルト端部の部材を孔空きの止着部材
から構成してある。

(ロ) 前記フエンダーと連結部材とを連結する連結
ボルトを段付きボルトから構成してある。

(ハ) 前記段付きボルトに、シートベルト端部の孔
空き止着部材を、段付きボルトに外嵌のカラー
によつて所定高さに持上げた状態で回転自在に
止着してある。

〔作用〕

つまり、フエンダー用連結部材が運転座席の後
側において、左右のフエンダーにボルト連結して
あることに着目し、その連結ボルトをシートベル
ト取付のための構成に兼用利用してある。

〔考案の効果〕

上記構成の結果、ベルト端部の部材を、製作容
易な、単に、孔空きの止着板、及び、フエンダー
と連結部材との連結ボルトを段付ボルト、並び
に、カラーを用いる簡単な構造でシートベルトを
取付けることができ、コスト面及び製作面におい
て有利なシートベルト取付構造にできた。

〔実施例〕

以下に、図面に基づいて、本考案の実施例を説
明する。

第２図に示すように、ボンネツト１で覆つたエ
ンジン２、主クラツチハウジング３、及びミツシ
ヨンケース５を連結して形成した車体に、左右一
対の駆動後輪７と操向自在な左右一対の駆動前輪
６とを夫々軸架してある。そして、車体上部に搭
乗運転部８及びステアリングハンドル９等を設
け、ミツシヨンケース５後方に、種々の作業装置
連結用のリフトアーム１０及びPTO軸１１等を
設け、もつて、各種農作業等を行なう乗用トラク
ターを構成してある。

第２図乃至第４図に示すように、車体の両側
に、夫々側面視逆Ｕ字状の安全フレーム１２を立
設し、左右の安全フレーム１２の上側フレーム１
２ｃ同志を前後一対の横向きフレーム１２ｄで連
結してある。安全フレーム１２の機体への取付構
造について説明すると、第４図に示すように、主
クラツチハウジング３から両側方に突設したステ
ツプフレーム１３の先端と、主クラツチハウジン
グ３上部に固着した横向きフレーム１４の両端と
の上下二箇所で、左右の安全フレーム１２の前側
支柱１２ａを夫々フートカバー１５と共にボルト
締めしてある。また、第３図に示すように、左右
の安全フレーム１２の後側支柱１２ｂを、後車輪
７の車軸ケース１６後部に夫々ボルト締めしてあ
る。

第１図に示すように、運転座席８ａの左右に位
置する後車輪７のフエンダー１７を、座席８ａの
後方で荷台兼用のフエンダー用連結部材１８によ
つて連結し、その部材１８とフエンダー１７との
連結ボルト１９を利用してシートベルト２０を止
着けてある。つまり、第５図に示すように、段違
いに形成した連結ボルト１９とフエンダー１７に
熔接したナツト２１とによつて、フエンダー用連
結部材１８をワツシヤ２２と共にフエンダー１７
に締付け、シートベルト２０端部の孔空き止着部
材２０ａを、カラー２３によつて適当な高さに持
ち上げた状態で、連結ボルト１９に回転自在に外
嵌してある。

〔別実施例〕

次に、別の実施例を説明する。

シートベルト２０の材質、形状、或は、フエン
ダー１７やフエンダー用連結部材１８の形状、取
付構造等は適宜変更可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るトラクターのシートベルト
取付構造の実施例を示し、第１図は要部斜視図、
第２図はトラクターの全体側面図、第３図は第２
図における−線矢視図、第４図は安全フレー
ムの前側支柱の取付構造を示す断面図、第５図は
シートベルト取付部の断面図である。 ８ａ……運転座席、１７……フエンダー、１８
……連結部材、１９……連結ボルト、２０……シ
ートベルト、２０ａ……止着部材、２３……カラ
ー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右の後輪用フエンダー１７間に運転座席８ａ
   を配置し、前記両フエンダー１７にボルト連結し
   たフエンダー用連結部材１８を前記運転座席８ａ
   の後側に配置したトラクターにおいて、シートベ
   ルト２０を前記フエンダー１７と連結部材１８の
   連結ボルト１９で止着けるとともに、下記(イ)〜(ハ)
   に記載の構成を備えているトラクターのシートベ
   ルト取付構造。 (イ) シートベルト２０端部の部材を孔空きの止着
   部材２０ａから構成してある。 (ロ) 前記フエンダー１７と連結部材１８とを連結
   する連結ボルト１９を段付きボルトから構成し
   てある。 (ハ) 前記段付きボルト１９に、シートベルト２０
   端部の孔空き止着部材２０ａを、段付きボルト
   １９に外嵌のカラー２３によつて所定高さに持
   上げた状態で回転自在に止着してある。