JPH0420193B2 - - Google Patents

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JPH0420193B2
JPH0420193B2 JP57010930A JP1093082A JPH0420193B2 JP H0420193 B2 JPH0420193 B2 JP H0420193B2 JP 57010930 A JP57010930 A JP 57010930A JP 1093082 A JP1093082 A JP 1093082A JP H0420193 B2 JPH0420193 B2 JP H0420193B2
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JP
Japan
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circuit
signal
key
data
output
Prior art date
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JP57010930A
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English (en)
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JPS5865496A (ja
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Toshio Tomizawa
Hideo Suzuki
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
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Publication of JPS5865496A publication Critical patent/JPS5865496A/ja
Publication of JPH0420193B2 publication Critical patent/JPH0420193B2/ja
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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、デイジタル処理式の電子楽器ある
いはその他のデイジタル機器におけるデイジタル
データ設定処理に関する。 デイジタル処理式電子楽器においては、音量、
ビブラートスピード、ビブラート深さなど各種制
御要素の制御量はデイジタル量で与えることが要
求される。そのため従来は各種制御要素に対応し
てデイジタルデータを直接設定するためのデイジ
タル設定器を個別に設けていた。しかし、デイジ
タル設定器で制御量の範囲と分解能とを十分にと
るには極めて多数の接点が必要であり、従来はそ
のようなデイジタル設定器を各種制御要素に対応
して多数設けねばならなかつたため、製造コスト
が高価となると共に配線数の増大をもたらしかつ
広い取付スペースが必要であつた。このような問
題を克服するには、データ設定器としてアナログ
電圧設定ボリユームを用い、このボリユームの出
力電圧をデイジタル変換してデイジタルデータを
得る方法が考えられる。しかし、各ボリユーム毎
にアナログ/デイジタル変換器を設けるとなる
と、製造コストが高価となると共に広い回路スペ
ースがやはり必要となる。 ところで、アナログ信号設定手段の設定用つま
みを急激に操作した場合、アナログ/デイジタル
変換器が入力アナログ信号の急激な変化に直ちに
追従して出力デイジタルデータの値を急激に変化
させたとすると、用途によつては不都合が生じる
ことがある。特に電子楽器におけるデイジタルデ
ータ設定装置においてそのような急激な設定デー
タの変化が起つた場合、様々な不都合の原因とな
る。例えば、制御要素が音量の場合は、好ましく
ない急激な音量変化もしくはクリツクをもたら
し、また、制御要素がビブラートスピードあるい
はトレモロスピード等の効果制御要素である場合
は、楽音効果の急激な変動をもたらし、かえつて
不自然である。また、特に、電子楽器においては
鍵盤演奏中に設定用つまみを操作することがある
ため、奏者の意志に反した急激な操作も起り易
く、上述のような問題も起り易い。また、設定用
つまみの急激な操作に限らず、アナログ信号にノ
イズがのつた場合も上述と同様な問題が起る。特
に鍵タツチセンサの出力信号をデイジタル変換す
る場合、センサ出力はもともとが小出力であるの
でこれを増幅してからデイジタル変換するように
しているため、小さなノイズでも大きな影響を及
ぼす。 この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、
所望のデータをアナログ信号で設定し、これをデ
イジタル変換することによりデイジタルの設定デ
ータを得るようにしたデイジタルデータ設定装置
において、ノイズの影響を除外してアナログ/デ
イジタル変換動作を行なうことができるようにし
たデイジタルデータ設定装置を提供しようとする
ものである。 この発明に係るデイジタルデータ設定装置は、
所望のデータをアナログ信号で設定するアナログ
信号設定手段と、デイジタルデータを記憶するた
めの記憶手段と、前記記憶手段の記憶データをア
ナログ信号に変換するデイジタル/アナログ変換
手段と、このデイジタル/アナログ変換手段の出
力信号と前記アナログ信号設定手段で設定された
アナログ信号とを比較する比較手段と、この比較
手段の出力に応じて前記記憶手段に記憶したデジ
タルデータの値を増加または減少する演算を行な
うための演算手段と、前記比較手段の出力に応じ
て前記演算手段の演算動作を1回のサンプリング
タイミングにつき複数のステツプで制御するもの
であり、1回のサンプリングタイミング内の或る
2つのステツプにおいて前記比較手段の比較結果
が相反している場合は前記記憶手段のデータが増
減変化されないように制御し、前記比較結果が相
反していない場合は該比較結果に応じて前記記憶
手段のデータが所定値だけ増加または減少変化さ
れるように制御する制御手段とを具えるものであ
る。 アナログ信号設定手段から出力されるアナログ
信号に瞬間的にノイズがのるなど、ノイズが生じ
た場合は、比較手段の入力レベルが瞬時的に変動
し、1回のサンプリングタイミング内の或る2つ
のステツプにおいて前記比較手段の比較結果が相
反するものとなる。例えば、アナログ信号設定手
段で設定されたアナログ信号の値の方が小さいと
きに、該アナログ信号に正のノイズがのると、設
定アナログ信号の値の方が小さいという比較結果
が生じる一方で、瞬時的に設定アナログ信号の値
の方が大きいという比較結果も生じる。その結
果、比較手段の比較結果が相反するものとなる。 制御手段では、前記2つのステツプにおいて前
記比較手段の比較結果が相反している場合は前記
記憶手段のデータが増減変化されないように制御
する。これにより、ノイズによる誤動作を防止す
ることができる。 一方、前記比較手段の比較結果が相反していな
い場合は、ノイズがないとみなすことができ、そ
の場合は、該比較結果に応じて前記記憶手段のデ
ータを所定値だけ増加または減少変化する。こう
して、ノイズの影響を除外して、アナログ/デイ
ジタル変換動作を適切に行なうことができる。 以下で説明する実施例においては、第1のステ
ツプでは、比較結果に無関係に記憶手段のデイジ
タルデータを所定値だけ増加し、第2及び第3の
ステツプで比較結果に応じた制御を行なうように
している。すなわち、記憶手段の値の方が設定値
よりも大であることを条件に第2及び第3のステ
ツプでそれぞれ所定値を減少する。これにより、
比較結果が相反していなければ所定値分の増加ま
たは減少制御がなされる(例えば第2及び第3の
ステツプの両方で記憶手段の値の方が設定値より
も大であれば、1回増加した所定値を2回減少す
ることにより、結局所定値分だけ減少し、また、
例えば第2及び第3のステツプの両方で記憶手段
の値の方が設定値よりも小であれば、所定値の減
少が行なわれずに、結局所定値分だけ増加する)。
また、比較結果が相反していれば増減変化はなさ
れない(すなわち第2及び第3のステツプのどち
らか一方で記憶手段の値の方が設定値よりも大、
他方で小であれば、第1のステツプで1回増加し
た所定値を1回減少することにより、結局増減変
化なしとなる)。 以下添付図面を参照してこの発明の実施例を詳
細に説明しよう。 発明の基本構成を示す実施例の説明 第1図において、VR1乃至VRnはアナログ電
圧設定用のボリユームであり、各種の制御要素に
対応して複数個設けられている。このボリユーム
VR1乃至VRnのつまみ(図示せず)をマニユア
ル操作して可変抵抗の値を調整することにより所
望のアナログ電圧値を夫々設定する。各ボリユー
ムVR1乃至VRnで設定されたアナログ電圧はア
ナログ電圧マルチプレクサ200に並列的に入力
される。アナログ電圧マルチプレクサ200は、
サンプリング制御回路201から与えられる制御
信号に応じて各ボリユームVR1乃至VRnの出力
電圧を時分割的に順次サンプリングし、それらを
共通の出力ラインに多重化して出力する。アナロ
グ/デイジタル変換器202は、アナログ電圧マ
ルチプレクサ200から与えられたアナログ電圧
をデイジタルデータに変換するものである。 メモリ203−1乃至203−nは各ボリユー
ムVR1乃至VRnに対応して設けられており、ア
ナログ/デイジタル変換器202で変換された各
ボリユームVR1乃至VRnの設定値に対応するデ
イジタルデータを夫々記憶する。マルチプレクス
及びデマルチプレクス制御回路204は、第1の
機能として、アナログ/デイジタル変換器202
から時分割的に出力される各ボリユームVR1乃
至VRnの設定値に対応するデイジタルデータを
所定のメモリ203−1乃至203−nに振分け
る機能(デマルチプレクス機能)を果たす。その
ため、サンプリング制御回路201から制御回路
204にサンプリング制御信号が与えられてお
り、マルチプレクサ200におけるアナログ電圧
の時分割的サンプリングに同期してアナログ/デ
イジタル変換器202の出力デイジタルデータを
所定のメモリ203−1乃至203−nに振分け
るようにしている。各メモリ203−1乃至20
3−nに記憶されたデイジタルデータが、各制御
要素の設定値を示すデータとして出力される。 アナログ/デイジタル変換器202は、一例と
して、前回のサンプリングタイミングで求めたデ
イジタルデータに対して今回のサンプリングタイ
ミングでサンプリングしたアナログ値に対応する
微小値を加算または減算することにより今回のサ
ンプリング値に対応するデイジタルデータを求め
る型式のものである。すなわち、デイジタルデー
タを記憶するデータレジスタ205と、このデー
タレジスタ205に記憶されているデイジタルデ
ータの値をアナログ電圧に変換するデイジタル/
アナログ変換回路206と、このデイジタル/ア
ナログ変換回路206の出力電圧とマルチプレク
サ200から与えられるアナログ電圧とを比較す
る比較器207と、この比較器207の出力に応
じてデータレジスタ205の内容を加減算制御す
るデータレジスタ制御回路208とを含んでい
る。また、マルチプレクス及びデマルチプレクス
制御回路204は、第2の機能として、マルチプ
レクサ200におけるアナログ電圧の時分割的サ
ンプリングに同期してメモリ203−1乃至20
3−nの記憶データを時分割的に読み出し、多重
化してアナログ/デイジタル変換器202に与え
る機能(マルチプレクス機能)を果たす。或るボ
リユームVR1乃至VRnに関するアナログ電圧サ
ンプリングタイミングに同期してそのボリユーム
に対応するメモリ203−1乃至203−nから
デイジタルデータを読み出し、アナログ/デイジ
タル変換器202に与える。変換器202では、
制御回路204を介してメモリ203−1乃至2
03−nから与えられたデイジタルデータ(前回
サンプリングタミングで求めたデータ)を制御回
路208を介してデータレジスタ205にロード
する。こうしてレジスタ205にロードされた前
回サンプリングタイミングで求めたデイジタルデ
ータはデイジタル/アナログ変換回路206でア
ナログ電圧に変換され、今回サンプリングされた
アナログ電圧と比較器207で比較される。 制御回路208は、比較器207の出力に応じ
てデータレジスタ205の内容に対して所定値を
加算もしくは減算する制御を行なう。その結果、
データレジスタ205に記憶されたデイジタルデ
ータの値が変化し、マルチプレクサ200から与
えられたアナログ電圧に対応する値に近づく。こ
こで、1サンプリングタイミングにおいて比較器
207の両入力電圧が一致するまで上記加算また
は減算を繰返し実行させるようにするならば、入
力アナログ電圧の変化に直ちに追従したデイジタ
ル変換を行なうことができる。他方、1サンプリ
ングタイミングにおけるデイジタルデータの変化
量を所定値以内に抑えるようにするには、1サン
プリングタイミングにおける上記加算または減算
の回数を所定回数以内に制限するようにすればよ
い。サンプリング制御回路201から制御回路2
08にはサンプリングタイミングに応答した信号
が与えられるようになつており、この信号に応じ
て各サンプリングタイミング毎に所定の制御を行
なう。制御回路208による上述のような制御に
よつて1サンプリングタイミング分のデイジタル
変換操作が終了すると、データレジスタ205の
内容が制御回路208及び204を介して所定の
メモリ203−1乃至203−nに取り込まれ
る。 尚、配線及び制御回路の節約のために、アナロ
グ/デイジタル変換器202とメモリ203−1
乃至203−nとの間のデイジタルデータの授受
はシリアル形式で行なうのが好ましい。 より詳細な実施例の全体構成説明 次に、この発明を適用した電子楽器のより具体
的な実施例につき第2図以降の図を参照して説明
する。第2図は、第3図以降に分割して示された
電子楽器の各詳細部分の関連を大まかに示す全体
構成ブロツク図である。鍵盤10は楽音の音高
(音名)を選択するための複数の鍵を具えている。
タツチセンサ11は各鍵のタツチを検出して鍵タ
ツチに対応する出力信号を生じるものである。押
鍵検出部12は鍵盤10で押圧された鍵を検出し
押圧鍵を示す情報TDMを出力する。この押鍵検
出部12では各鍵に対応するキースイツチを走査
するようになつており、そのためにカウンタ13
の出力が利用される。発音割当て回路(キーアサ
イナ)14は押圧鍵に対応する楽音を限られた数
の楽音発生チヤンネルのいずれかに割当てて発生
させるためのものであり、一実施例として単音キ
ーアサイナ14Aと複音キーアサイナ14Bとを
含んでおり、この電子楽器を単音モードまたは複
音モードのどちらか一方で選択的に動作させるこ
とができるようになつている。そのために発音割
当て回路14に関連して単音モード選択スイツチ
MONO−SWが設けられており、該スイツチ
MONO−SWがオンのとき単音モード選択信号
MONOとして“1”が該回路14及びその他必
要な回路に与えられてこの電子楽器が単音モード
で動作するようになつている。スラー効果選択ス
イツチSL−SWはスラー効果を選択するためのス
イツチであり、該スイツチSL−SWがオンのとき
スラーオン信号SLONとして“1”が発音割当て
回路14に与えられ、スラー効果が可能になる。
この実施例においてスラー効果とは、単音モード
でこの電子楽器が動作しているときに押圧鍵がレ
ガート形式で変更された(古い押圧鍵を完全に離
鍵する前に新しい押圧鍵を押圧する)場合、発生
楽音のピツチを古い押圧鍵のピツチから新しい押
圧鍵のピツチへと滑らかに変化させることをい
う。 各種効果設定操作子群15は、ビブラート、イ
ニシヤルタツチコントロール、アフタータツチコ
ントロール等の各種効果の制御要素(時間、スピ
ード、レベル等)の制御量を設定するための可変
操作子を夫々具えており、そこにおいて、タツチ
コントロール用の制御要素に対応する操作子はタ
ツチセンサ11の出力信号の感度を調整するよう
になつている。各種効果の一例を示せば、ピツチ
コントロール関係が、「ビブラート」、「デイレイ
ビブラート」、「アタツクピツチコントロール」、
「アフタータツチビブラート」及び前述の「スラ
ー」などであり、レベルコントロール関係が「イ
ニシヤルタツチレベルコントロール」、「アフター
タツチレベルコントロール」、「エンベロープのサ
ステイン時間制御」などである。「デイレイビブ
ラート」は楽音の発音開始時から或る時間経過後
にビブラートを徐々に付与する効果であり、「ア
タツクピツチコントロール」は楽音の立上り時に
おいてビブラートを付与する効果である。この実
施例では、「アタツクピツチコントロール」は鍵
タツチに応答して(好ましくはイニシヤルタツチ
に応答して)制御されるようになつている。「ア
フタータツチビブラート」は鍵タツチ特に持続的
押圧状態における鍵タツチに応答してビブラート
を制御するものである。「イニシヤルタツチレベ
ルコントロール」は鍵を押し下げたときのつまり
押圧当初の鍵タツチ(これをイニシヤルタツチと
いう)に応じて楽音のレベルを制御すること、
「アフタータツチレベルコントロール」は持続的
押圧状態における鍵タツチ(これをアフタータツ
チという)に応じて楽音のレベルを制御するこ
と、である。イニシヤルタツチ及びアフタータツ
チに応じた制御は音高(ピツチ)、音量(レベル)
のみならず音色その他の楽音要素に対しても行な
える。 この実施例では、操作子群15から出力される
各操作子に対応する設定データはアナログ電圧で
表わされており、アナログ電圧マルチプレクサ1
6でこれらのアナログ電圧を時分割多重化する。
アナログ/デイジタル変換(以下単にA/D変換
という)部17は、A/D変換器18と制御及び
記憶部19とを含んでおり、マルチプレクスされ
たアナログ電圧をA/D変換すると共に、デイジ
タル変換された各操作子の設定データを夫々記憶
し、デマルチプレクスする。マルチプレクサ16
における時分割多重化とA/D変換部17におけ
る制御のためにカウンタ13の出力が利用され
る。 この実施例ではイニシヤルタツチとアフタータ
ツチの検出を共通のタツチセンサを用いて行なう
ようにしている。すなわち、タツチセンサ11と
してアフタータツチ検出可能なものを用い、この
タツチセンサ11の出力信号を鍵押圧開始時から
所定時間の間イニシヤルタツチ検出のために選択
し、選択したタツチセンサ出力信号にもとづいて
イニシヤルタツチを検出するようにしている。例
えば、鍵押圧開始時から所定時間の間選択したタ
ツチセンサ出力信号のピーク値をホールドし、こ
のピーク値をイニシヤルタツチ検出信号として用
いる。そのために、鍵押圧開始時から所定時間
(例えば人間の聴覚ではほとんど無視できる程度
の10ms程度の時間)の間発音割当て回路14か
らイニシヤルセンシング信号ISを出力し、この信
号ISによつてマルチプレクサ16及びA/D変換
部17を制御してこの間は専ら上述のイニシヤル
タツチ検出を行なうようにしている。同時に、発
音割当て回路14では、イニシヤルセンシング信
号ISを出力する間は楽音の発音開始を遅らすよう
にしている。これは、イニシヤルタツチが検出さ
れる前に発音開始されるのを禁止し、発音開始と
同時にイニシヤルタツチコントロールを施すよう
にするためである。尚、前述の通り、この実施例
ではアタツクピツチコントロールもイニシヤルタ
ツチに応じて行なわれる。 効果付与回路20は、ピツチコントロール関係
の各種効果を付与するための回路であり、ビブラ
ート、デイレイビブラート、アタツクピツチコン
トロール、及びアフタータツチビブラートに関し
ては楽音周波数を変調するための変調信号VAL
を出力し、スラー効果に関してはスラー効果を付
与した楽音周波数情報SKCを出力する。A/D
変換部17から出力される各種効果設定操作子の
設定データのうちピツチコントロール関係の設定
データが効果付与回路20に与えられ、レベルコ
ントロール関係の設定データは楽音信号発生部2
1に与えられる。発音割当て回路14から効果付
与回路20にはアタツクピツチスタート信号AS
とスラースタート信号SS及び単音モードのとき
の押圧鍵を示すキーコードMKCが与えられる。
尚、単音キーアサイナ14Aにおいては押圧鍵の
中の単一鍵(例えば最高または最低押圧鍵)を選
択して単音モード用の押圧鍵キーコードMKCと
して出力するようになつている。 アタツクピツチデータROM(リードオンリメ
モリの略)22には、アタツクピツチコントロー
ルを付与すべき各種音色に対応してアタツクピツ
チ制御データAPS、APR、APERを夫々予め記
憶している。アタツクピツチコントロールは、例
えば各音色に適した態様で制御が行なわれるよう
になつており、管楽器の吹き始めのピツチの乱れ
を表現できることから特に管楽器系音色に適した
効果である。そのため、音色選択スイツチ23で
選択された音色に応じてその音色に適したアタツ
クピツチコントロールを実現し得る値をもつ制御
データAPS、APR、APERをROM22から読み
出すようになつている。アタツクピツチの制御態
様を決定する要素は、初期の(音の出始めの)ピ
ツチずれの深さと、ピツチずれの深さの時間適変
化を示すエンベロープと、ピツチずれの繰返し周
波数である。初期のピツチずれの深さすなわちア
タツクピツチの初期値は、前述のイニシヤルタツ
チ検出データに応じて設定される。詳しくは、音
色に対応するアタツクピツチ初期値係数データ
APSによつてイニシヤルタツチ検出データをス
ケーリングすることによりイニシヤルタツチ及び
音色に応じたアタツクピツチ初期値を設定する。
ピツチずれの深さの時間的変化を示すエンベロー
プは、アタツクピツチエンベロープレートデータ
APERによつて設定される。ピツチずれの繰返し
周波数はアタツクピツチレートデータAPRによ
つて設定される。 効果付与回路20は、アタツクピツチスタート
信号ASが与えられたときに上述のような各デー
タにもとづいてアタツクピツチコントロール用の
変調信号VALの形成を開始し、その後、通常の
ビブラートあるいはデイレイビブラートあるいは
アフタータツチビブラートのための変調信号
VALを形成する。変調信号VALを形成するため
に効果付与回路20では、変調周波数及び変調の
深さの制御が容易になるような工夫が施されてい
る。また、効果付与回路20では、スラースター
ト信号SSが与えられたとき単音モード用押圧鍵
の楽音周波数情報SKCを古い押圧鍵に対応する
値から新たな押圧鍵に対応する値まで滑らかに変
化させる処理を行なう。新たな押圧鍵は発音割当
て回路14から与えられる単音モード用押圧鍵キ
ーコードMKCによつて示されている。 楽音信号発生部21では、単音モード時は効果
付与回路20から与えられる単音モード用の楽音
周波数情報SKCにもとづき楽音信号を発生し、
複音モード時は発音割当て回路14(複音キーア
サイナ14B)から与えられる複数の各チヤンネ
ルに割当てられた押圧鍵を示すキーコードPKC
にもとづき複数のチヤンネルで楽音信号を夫々発
生する。これらの楽音信号は、変調信号VALに
応じてその周波数(ピツチ)が変調され、かつ
A/D変換部17からのレベルコントロールデー
タに応じてその音量レベルが制御される。更に、
これらの楽音信号には音色選択スイツチ23で選
択された音色が付与され、サウンドシステム24
に与えられる。 次に、第2図各部の詳細例について説明する。 押鍵検出部及び単音キーアサイナの説明 第3図には押鍵検出部12及びカウンタ13の
詳細例が示されており、第4図には単音キーアサ
イナ14Aの詳細例が示されている。カウンタ1
3は、2相のシステムクロツクパルスφ1,φ2
よつて制御される16ステージ/1ビツトのシフト
レジスタ25と、1ビツト分の半加算器26と、
シフトレジスタ25の内容を定期的にラツチする
ラツチ回路27とを含み、シリアル演算によつて
カウント動作を行なう。このカウンタ13に限ら
ず、以下で説明する詳細例においては随所でシリ
アル演算が用いられ、回路構成の節約に寄与して
いる。押鍵検出部12は、鍵盤10の各鍵に対応
するキースイツチをマトリクス状に配列したキー
スイツチマトリクス28と、このマトリクス28
における半オクターブ毎の入力ラインに走査信号
を供給するデコーダ29と、このマトリクス28
における各半オクターブ内の6つの各音名に対応
する出力ラインの信号を多重化するマルチプレク
サ30とを含んでいる。キースイツチマトリクス
28は高音側のキースイツチから順に走査される
ようになつており、単音キーアサイナ14Aでは
最高押圧鍵を単音モード用の押圧鍵として選択す
るようになつている。 キースイツチマトリクス28における1鍵分の
走査時間換言すれば単音キーアサイナ14Aにお
ける1鍵分の処理時間(これを1キータイムとい
うことにする)は第5図に示すように32個のタイ
ムスロツトから成る。1タイムスロツトの長さは
システムクロツクパルスφ1,φ2の1周期に対応
し、例えば0.5μsである。従つて、1キータイム
の長さは16μsである。この1キータイム内の各タ
イムスロツトあるいは区間に同期して様々な処理
が制御されるようになつている。そのために、第
5図に示すような各種のタイミング信号が図示し
ないタイミング信号発生回路で発生され、様々な
回路に供給されるようになつている。32個のタイ
ムスロツトの各々は16μsの周期で繰返しあらわれ
る。1キータイム内における個々のタイムスロツ
トを区別するために発生順序の早い方から順番に
第1乃至第32タイムスロツトということにする。
各種タイミング信号の発生タイミング及び発生周
期及びパルス幅を一日瞭然にするために、以下の
法則で各タイミング信号に符号をつけるものとす
る。例えば「1y8」のような文字「y」を挟んで
前後に数字が記されている場合は、前者の数字は
1キータイムにおいてパルスが最初に発生するタ
イムスロツト順位を示し、後者の数字はパルスが
繰返し発生する周期をタイムスロツト数で示して
いる。例えば信号1y8は、第5図に示すように最
初は第1タイムスロツトで発生し、以後は8タイ
ムスロツト毎に、つまり、第9、第17、第25タイ
ムスロツトで夫々パルス(“1”)が発生する。次
に、「1y8s」のように末尾に文字「s」が追加さ
れているものは、パルス幅が1タイムスロツト幅
全部ではなく、1タイムスロツトの前半でつまり
クロツクパルスφ2のパルス幅に同期して発生す
ることを意味する。また、「1T8」のように、文
字「T」を挟んで前後に数字が記されている場合
は、前者の数字によつて示されるタイムスロツト
順位から後者の数字によつて示されるタイムスロ
ツト順位までパルス(“1”)が接続して発生する
ものとし、かつその周期は32タイムスロツトであ
るとする。例えば信号1T8は第1タイムスロツト
から第8タイムスロツトまでの区間を持続的に発
生する8タイムスロツト分のパルス幅をもち、か
つ32タイムスロツトの周期で繰返し発生する。ま
た、「1T6y8」のように、パルス幅表示「1T6」
の次に文字「y」と数字が続く場合は、文字
「y」の次に記された数字によつて繰返し周期を
タイムスロツト数によつて示している。例えば信
号1T6y8は、最初に第1タイムスロツトから第6
タイムスロツトまでの6タイムスロツト幅で発生
したパルスが8タイムスロツト分の繰返し周期
で、つまり第9乃至第14タイムスロツトまで、及
び第17乃至第22タイムスロツトまで、及び第25乃
至第30タイムスロツトまでの各区間でパルス発生
することを意味する。 第3図において、加算器26の入力Aにはシフ
トレジスタ25の最終ステージの出力Q16が加
えられ、入力Ciにはオア回路31を介して信号
17y32が与えられる。従つて、信号17y32が“1”
となる第17タイムスロツトにおいてシフトレジス
タ25の最終ステージ出力に“1”が加算される
ことになる。入力A及びCiが共に“1”でキヤリ
イアウト信号が生じるとき、キヤリイアウト出力
C0+1は演算タイミングよりも1タイムスロツ
ト遅れて“1”となるものとする。C0の次に付
加した信号+1は1タイムスロツトの遅れを示
す。以下で出てくる加算器のキヤリイアウト出力
C0+1はすべて演算タイミングよりも1タイム
スロツトの遅れがあるものとする。尚、加算出力
Sには遅れがないものとする。キヤリイアウト出
力C0+1はアンド回路32及びオア回路31を
介して入力Ciに戻される。従つて上位ビツトに対
してキヤリイアウト信号を加算することができ
る。 加算器26の出力Sの信号はアンド回路33を
介してシフトレジスタ25に入力され、16タイム
スロツト遅延後に入力Aに戻される。アンド回路
33の入力に加えられている信号Z1は通常は
“1”である。以上の構成によつて信号17y32を
カウントクロツクとして1キータイム(32タイム
スロツト)毎に1カウントアツプするシリアル演
算が実行される。従つて、第17タイムスロツトに
おいてシフトレジスタ25の最終ステージから出
力される信号がカウント値の最下位ビツトであ
り、そのとき各ステージには最終ステージから第
1ステージにさかのぼつて順次上位ビツトのカウ
ント値が夫々保有されている。第17タイムスロツ
トの16タイムスロツト後の第1タイムスロツトに
おいても同様にシフトレジスタ25の最終ステー
ジから第1ステージまでには最下位ビツトから最
上位ビツトまでのカウント値が並んでいる。従つ
て、第1タイムスロツトの前半で発生する信号
1y32Sによつてシフトレジスタ25の第7ステー
ジ出力Q7乃至最終ステージ出力Q6をラツチ回
路27にラツチすることにより、10ビツトの並列
2進カウント値が得られる。尚、信号1y16のタ
イミングすなわち第1及び第17タイムスロツトに
おいてアンド回路32を動作不能にしているが、
これは最上位ビツトのキヤリイアウト信号が最下
位ビツトに加算されないようにするためである。 カウンタ13における下位7ビツトのカウント
値が鍵走査及び多重化のために利用される。その
うち下位4ビツト4,3,2,1によつて鍵
の音名(1オクターブ内の音名)を指定し、上位
3ビツト3,2,1によつてその鍵が所属する
オクターブを指定する。ラツチ回路27にラツチ
されたカウント値のうちビツト3,2,1,
N4はテコーダ29でデコードされ、キースイツ
チマトリクス28における半オクターブ毎の入力
ラインに走査信号を与える。また、下位ビツト
N3,2,1はマルチプレクサ30に与えられ、
キースイツチマトリクス28における各半オクタ
ーブ内の6本の出力ラインの信号を時分割多重化
する。こうして、マルチプレクサ30からは各鍵
の押圧または離鍵を示す時分割多重化されたキー
データTDMが各鍵の走査に対応して出力され
る。時分割多重化キーデータTDMは現在走査中
の鍵が押圧されていれば“1”であり、押圧され
ていなければ“0”である。 ラツチ回路27にラツチされたカウント値3
〜1が変化する毎に走査すべき鍵が切換わるの
で、1鍵分の走査時間は第5図に示すように第1
タイムスロツトから第32タイムスロツトまでの32
タイムスロツトであり、この間1鍵分のキーデー
タTDMが持続して出力される。前述の通り、1
鍵分の走査に要する1キータイムは16μsであるの
で、1走査サイクルすなわちカウント値3〜1
が1巡する時間は約2ms(=16μs×27)である。 キースイツチマトリクス28では高音順に走査
が行なわれるようになつている。すなわち、カウ
ント値3〜1が小さいほど高音になり大きいほ
ど低音になるようにその所定の値に対応して各鍵
が順次割当てられており、カウント値3〜1が
増すに従つて高音側から順次低音側に走査が移行
するようになつている。カウンタ13における下
位7ビツトのカウント値(3〜1)は現在走査
中の鍵すなわち時分割多重化キーデータTDMに
対応する鍵を表わすコード信号すなわちキーコー
ドである。しかし、カウンタ13のカウント
値3〜1をそのまま用いたキーコードは高
音鍵ほどその値が小さく、低音鍵ほどその値が大
きい。キーコードの下位2ビツトを下位桁に無限
に繰返し付加してキーコードを周波数情報に変換
する場合、高音鍵になるほどキーコードの値が大
きくならないと不都合が生じるので、カウンタ1
3から出力されるキーコードを反転したもの
を正式なキーコードKCとしてキーアサイナ14
A,14Bで用いるようにしている。正式なキー
コードKCと各鍵との関係は例えば次表のように
なつている。キーコードKCは上位3ビツトのオ
クターブコードB3,B2,B1と下位4ビツトのノ
ートコードN4,N3,N2,N1とから成る。
【表】 尚、シフトレジスタ25の第7乃至最終ステー
ジ中に記された表示は第1及び第17タイムスロツ
トのときの各ステージの重みを示している。すな
わち、このとき第10乃至最終ステージQ10〜Q
16には前述の通りカウント値の下位7ビツト
B3〜1が入つている。また、第7乃至第9ステ
ージQ7〜Q9には、時間表示にして約8ms、
約4ms及び約2msの重みのビツトが入つてい
る。これらの時間表示はカウンタ13がリセツト
されたときからそれらのビツトに“1”が立つま
での時間を示している。後述のように、カウンタ
13をタイマとして用いるときこれらの時間表示
ビツトを利用する。これらの時間表示ビツトはキ
ーコード3〜1と共にラツチ回路27にラツ
チされる。 第4図において、単音キーアサイナ14Aは第
9タイムスロツトを起点にして各鍵の時分割多重
化キーデータTDMに関する処理を行なうように
している。そのため、第3図のマルチプレクサ3
0から出力された時分割多重化キーデータTDM
は第4図のラツチ回路34に入力され、信号
9y32によつて第9タイムスロツトに同期してラ
ツチされる。従つてラツチ回路34からはキーデ
ータTDMを8タイムスロツト遅延したものが出
力される。一方、第1タイムスロツトのときにシ
フトレジスタ25(第3図)の最終ステージQ1
6から出力されるキーコードの最下位ビツト
N1は、8タイムスロツト後の第9タイムスロツ
トでは第8シテージQ8にシフトされてきてい
る。そこで、ラツチ回路34(第4図)における
キーデータTDMの遅延に同期させるため、シフ
トレジスタ25(第3図)の第8ステージQ8の
出力をシリアルキーコード(9〜)として取
り出し、第4図の単音キーアサイナ14Aに供給
するようにしている。このキーコード(9〜)
は第9タイムスロツトから第15タイムスロツトま
での間で下位ビツトから順番に各ビツト1,
N2,3,4,1,2,3が並んでいる。この
キーコード(9〜)は第4図のインバータ3
5で反転され、前述の通りの正式のキーコード
KCがシリアル形式で該インバータ35から出力
される。 第4図において、単音キーアサイナ14Aは主
に次の3つの機能を実行する。その1つは、最高
押圧鍵のキーコードKCを千足することであり、
もう1つは、新たな押鍵を検出することであり、
もう1つは、新たな押鍵が検出されたとき一定時
間の間新たな押圧鍵に関する処理を禁止しその間
でイニシヤルタツチの検出を可能にすることであ
る。新たな押鍵の検出は、すべての鍵が離鍵され
ている状態から始めて何らかの鍵が押圧された場
合(これをエニーニユーキーオンという)と、何
らかの鍵が押圧されている状態からレガート形式
で新たな押圧鍵に変更された場合(これをレガー
トニユーキーオンという)とを区別して行なうよ
うになつている。エニーニユーキーオンが検出さ
れた場合はフリツプフロツプAKQがセツトされ、
レガートニユーキーオンが検出された場合はフリ
ツプフロツプNKQがセツトされる。ニユーキー
オン検出によつてフリツプフロツプAKQまたは
NKQがセツトされたとき第3図のカウンタ13
をタイマとして動作させ、一定時間(約10ms)
の間イニシヤルセンシング信号ISを出力する。こ
の間新たな押圧鍵に関する処理を禁止し、前記一
定時間が終了したときアタツクピツチスタート信
号ASあるいはスラースタート信号SSを発生して
アタツクピツチあるいはスラーの制御を開始させ
る。最高押圧鍵キーコードレジスタ36は最高押
圧鍵のキーコードXKCを暫定的に記憶するため
のものであり、単音キーコードレジスタ37は単
音モードで発生する押圧鍵のキーコードMKCを
記憶するためのものである。前記一定時間が終了
したときレジスタ36のキーコードXKCがレジ
スタ37にロードされるようになつている。従つ
て、新たな押鍵があつたとき直ちに単音モード用
の押圧鍵キーコードMKCが変化するのではなく、
前記一定時間の後に変化する。 各フリツプフロツプXKQ,MK1,MK2,
AKQ,NKQ,TM6はタイミング信号6y8(第5
図参照)によつて入力信号をロードし、信号1y8
(第5図)に同期して出力を切換える。従つて、
ロードした信号は信号1y8の発生タイムスロツト
(第1または第9または第17または第25タイムス
ロツト)から8タイムスロツトの間持続的に出力
される。 フリツプフロツプXKQは、1走査サイクルに
おいて何らかの押圧鍵が検出されたことを示すた
めのものである。ラツチ回路34から出力される
キーデータTDMが“1”のとき、アンド回路3
8及びオア回路40を介してこのフリツプフロツ
プXKQに“1”がロードされる。このフリツプ
フロツプXKQの“1”はアンド回路39及びオ
ア回路40を介してホールドされる。1走査サイ
クルが終了したときインバータ41の出力が
“0”となり、アンド回路39が動作不能となつ
てフリツプフロツプXKQがリセツトされる。第
3図のラツチ回路27から出力されるカウント値
の下位3ビツト3,2,1がアンド回路42
に入力され、上位4ビツト3,2,1,4が
アンド回路43に入力されている。アンド回路4
2の出力信号N7及びアンド回路43の出力信号
B15が第4図のアンド回路44に入力される。
1走査サイクルの終了時にはカウント値3〜
N1の全ビツトが“1”となり、信号N7及びB
15が共に“1”となつてアンド回路44の条件
が成立する。アンド回路44の他の入力にはタイ
ミング信号9T16(第5図参照)が入力されてい
る。従つて、1走査サイクル終了時の第9から第
16タイムスロツトまでの間アンド回路44の出力
が“1”となる。このアンド回路44の出力信号
“1”が走査終了信号SCEであり、インバータ4
1ではこの信号SCEを反転する。従つて、何らか
の鍵が押圧されている場合、1走査サイクルにお
いてキーデータTDMが最初に“1”となる鍵走
査タイミングすなわち最高押圧鍵の走査タイミン
グから走査終了時までの間フリツプフロツプ
XKQの出力が“1”となる。何も鍵が押されて
いないときはXKQは常に“0”である。 フリツプフロツプXKQの出力を反転した信号
とラツチ回路34から出力されるキーデータ
TDMとが入力されたアンド回路45は最高押圧
鍵を検出するためのものである。すなわち、フリ
ツプフロツプXKQにおける入力と出力の8タイ
ムスロツトの遅れにより、1走査サイクルにおい
て最初に最高押圧鍵のキーデータTDMが“1”
に立上るとき、キーデータTDMの立上りの8タ
イムスロツトつまり第9乃至第16タイムスロツト
までの間はフリツプフロツプXKQの出力はまだ
“0”であり、その反転信号は“1”となつてい
る。従つて、最高押圧鍵のキーデータTDMの立
上りの第9乃至第16タイムスロツト(合計8タイ
ムスロツト)の間でのみアンド回路45の条件が
成立し、その出力信号XSが“1”となる。この
信号XSの“1”によつてアンド回路46を可能
にし、インバータ35から与えられる最高押圧鍵
のキーコードKCをアンド回路46及びオア回路
47を介してレジスタ36にロードする。 前述の通り、インバータ35から出力されるキ
ーコードKCとラツチ回路34から出力されるキ
ーデータTDMとは同期しており、信号XSが
“1”となる第9乃至第16タイムスロツトの間で、
最高押圧鍵のキーコードKCが下位ビツトから順
にレジスタ36にロードされる。キーコードKC
の全ビツトN1〜B3は第9乃至第15タイムスロツ
トの間でレジスタ36にロードされ、第16タイム
スロツトにおいてはキーコードKCに無関係なカ
ウントデータがあらわれる。そのため、タイミン
グ信号16y32を反転した信号をアンド回路46に
加え、第16タイムスロツトにおいては強制的に
“0”がロードされるようにしている。レジスタ
36にロードされた最高押圧鍵キーコードXKC
はアンド回路48を介して自己保持される。アン
ド回路48の他の入力には信号XSをインバータ
49で反転した信号が加わり、アンド回路46を
可能にしてキーコードKCをレジスタ36にロー
ドするときは自己保持をクリアするようにしてい
る。 レジスタ36及びこのレジスタ36の内容
XKCが転送されるレジスタ37は8ステージ/
1ビツトのシフトレジスタであり、システムクロ
ツクパルスφ1,φ2によつてシフト制御される。
従つて、レジスタ36及び37の内容は8タイム
スロツト毎に循環する。図においては、第9ある
いは第17あるいは第25あるいは第1タイムスロツ
トのときのレジスタ36及び37の各ステージの
重みが示されている。 フリツプフロツプMK1は、前回の走査サイク
ルにおいて何らかの押圧鍵が検出されたことを示
すためのものである。1サイクル分の走査が終了
したときにすなわち走査終了信号SCEが“1”の
ときにフリツプフロツプXKQに“1”が記憶さ
れていることを条件にアンド回路50が“1”を
出力し、オア回路52を介して該フリツプフロツ
プMK1に“1”をロードする。このフリツプフ
ロツプMK1の“1”はアンド回路51及びオア
回路52を介して1走査サイクルの間保持され、
走査終了信号SCEによつてリセツトされる。 フリツプフロツプMK2は、前々回の走査サイ
クルにおいて何らかの押圧鍵が検出されたことを
示すためのものである。走査終了信号SCEの発生
時に、フリツプフロツプMK1の出力をアンド回
路53及びオア回路55を介してフリツプフロツ
プMK2にロードする。アンド回路54はフリツ
プフロツプMK2の記憶を1走査サイクルの間保
持するためのもので、走査終了信号SCEが発生す
るとき動作不能となつてフリツプフロツプMK2
をリセツトする。これらの3つのフリツプフロツ
プXKQ,MK1,MK2は、単音モードにおけ
る鍵の押圧及び離鍵をチヤタリングを排除して検
出するのに役立つ。 フリツプフロツプAKQは、前述のエニーニユ
ーキーオンが検出されたことを示すためのもので
ある。アンド回路56には、フリツプフロツプ
XKQの出力、フリツプフロツプMK1,MK2,
AKQ,NKQの反転出力、及び走査終了信号SCE
が与えられており、エニーニユーキーオンのとき
条件が成立して走査終了信号SCEのタイミングで
“1”を出力する。つまり、アンド回路56にお
いては、前回及び前々回の走査サイクルでは鍵が
全く押圧されていず(MK1,MK2が共に
“0”)、かつ今回の走査サイクルで初めて鍵押圧
が検出された(XKQが“1”)ことを条件にエニ
ーニユーキーオンを検出する。AKQ及びNCQの
反転出力がアンド回路56に加えられている理由
は、AKQまたはNKQに“1”が記憶されている
ときはアンド回路56の条件が成立しないように
するためであり、後述のタイマが何度もスタート
状態にリセツトされないようにするためである。
アンド回路56の出力信号“1”はオア回路58
を介してフリツプフロツプAKQにロードされる。
このフリツプフロツプAKQの“1”はアンド回
路57、オア回路58を介して一定時間の間ホー
ルドされる。 アンド回路56の出力信号“1”すなわちエニ
ーニユーキーオン検出信号はタイマスタート信号
としても利用される。この出力信号“1”がオア
回路59を介して2段のフリツプフロツプ60,
61に入力される。これらのフリツプフロツプ6
0,61はフリツプフロツプXKQと同様にタイ
ミング信号6y8、1y8によつて制御される。両フ
リツプフロツプ60,61の出力がオア回路62
に加わり、更にインバータ63で反転される。信
号Z1として第3図のアンド回路33に入力され
る。アンド回路56から出力されるエニーニユー
キーオン検出信号は走査終了信号SCEに同期して
第9から第16タイムスロツトまでの8タイムスロ
ツトの間“1”となる。これをフリツプフロツプ
60,61及びオア回路62で16タイムスロツト
幅に拡張し、16タイムスロツトの間インバータ6
3の出力信号Z1を“0”にする。それ以外のと
きは信号Z1は常に“1”であり、カウンタ13
(第3図)におけるカウント動作を可能にしてい
る。信号Z1が“0”になる16タイムスロツトの
間、アンド回路33(第3図)が動作不能にな
り、シフトレジスタ25の全16ステージの内容を
すべて“0”にクリアする。こうして、カウンタ
13はカウント値オール“0”からのカウント動
作を開始し、タイマ機能がスタートする。 第3図のラツチ回路27にラツチしたカウント
値のうち時間表示にして約8msの重みをもつビ
ツトがアンド回路64に入力され、約4ms及び
約2msの重みをもつビツトが夫々反転されてア
ンド回路64の他の入力に加わる。このアンド回
路64の出力信号TM5は第4図のアンド回路6
5に与えられる。アンド回路65には第3図のア
ンド回路42及び43から信号N7及びB15が
入力され、更にタイミング信号9T16とオア回路
66の出力が加わる。オア回路66にはフリツプ
フロツプAKQ及びNKQの出力が加わる。アンド
回路65の出力はタイマ終了信号ORとして利用
される。フリツプフロツプAKQまたはNKQの出
力をアンド回路65に入力する理由は、これらの
フリツプフロツプがセツトされたときのみつまり
ニユーキーオンのときのみタイマ機能を働らかせ
るためである。 カウンタ13の下位10ビツトのカウント値が
“1001111111”となつたとき、すなわち信号Z1
によつてクリアされたときから約10ms経過した
とき、アンド回路42,43,64(第3図)の
条件がすべて成立し、第4図のアンド回路65に
加えられる信号N7,B15,TM5がすべて
“1”となる。このとき信号9T16に対応して第9
乃至第16タイムスロツトの間アンド回路65の出
力信号QRが“1”となる。尚、図において信号
線の傍に記した(9〜16)なる表示はこの信号が
第9タイムスロツトから第16タイムスロツトまで
の間発生することを意味している。 このタイマ終了信号QRはインバータ67で反
転されてアンド回路57に加わる。従つて、フリ
ツプフロツプAKQの“1”はタイマ終了信号QR
が発生するまでの約10msの間ホールドされる
が、このタイマ終了信号QRが発生したときにク
リアされる。詳しくは、タイマ終了信号QRが第
17タイムスロツトで立下るときにフリツプフロツ
プAKQの出力も“0”に立下る。 タイマ終了信号QRが発生したときフリツプフ
ロツプXKQに“1”がセツトされていること
(鍵押圧中であること)を条件にアンド回路68
の出力信号KSが“1”となる。この信号KSによ
つてアンド回路69を可能にし、レジスタ36の
最高押圧鍵キーコードXKC(これは新たな押圧鍵
を示している)を該アンド回路69及びオア回路
70を介してレジスタ37にロードする。レジス
タ37にロードされた新たな最高押圧鍵のキーコ
ードは単音モード用の押圧鍵キーコードMKCと
してキーアサイナ14Aから出力されると共にア
ンド回路71を介してレジスタ37を循環する。
前記信号KSによつて新たなキーコードXKCをロ
ードするときアンド回路71が動作不能となり、
古いキーコードMKCがクリアされる。 アンド回路72,73,74、オア回路75及
び遅延フリツプフロツプ76は、レジスタ36と
37のキーコードXKC,MKCを比較するための
ものである。キーコードMKCの反転信号とキー
コードXKCとがアンド回路72に入力され、キ
ーコードXKCの反転信号とキーコードMKCとが
アンド回路73に入力される。キーコードXKC
及びMKCは同じ重みのビツトN1〜B3が同期し
てレジスタ36,37から夫々出力される。両キ
ーコードMKC,XKCの値が1ビツトでも異なる
とアンド回路72または73の条件が成立し、フ
リツプフロツプ76に“1”がロードされる。こ
のフリツプフロツプ76の“1”はアンド回路7
4を介しぜ自己保持される。最高押圧鍵検出信号
XSをインバータ49で反転した信号が各アンド
回路72,73,74に加わるようになつてお
り、各走査サイクルにおいて最高押圧鍵が検出さ
れる毎にフリツプフロツプ76の記憶がクリアさ
れる。 フリツプフロツプNKQは、前述のレガートニ
ユーキーオンが検出されたことを示すためのもの
である。アンド回路77はレガートニユーキーオ
ンを検出するためのもので、前記フリツプフロツ
プ76の出力信号NEQ、単音モード選択信号
MONO、フリツプフロツプXKQ,MK1,MK
2の出力信号、フリツプフロツプAKQ及びNKQ
の出力を反転した信号、及び走査終了信号SCEが
入力される。単音モード選択信号MONOは単音
モードのときのみレガートニユーキーオンの検出
を可能にするために入力されている。前述の通
り、レジスタ36と37のキーコードXKC,
MKCが異なるとき、フリツプフロツプ76の出
力信号NEQが“1”となる。この信号NEQの
“1”は、新たな押鍵があつたことを示している。
この新たな押鍵がエニーニユーキーオンに該当す
るものであれば、前述の如くアンド回路56の条
件が成立し、フリツプフロツプANQがセツトさ
れるので、その反転信号が“0”となり、アンド
回路77の条件は成立しない。この新たな押鍵が
レガートニユーキーオンに該当するものであれ
ば、フリツプフロツプAKQがセツトされていず、
かつ各フリツプフロツプXKQ,MK1,MK2
の出力が“1”であり、何らかの鍵が持続的に押
圧されていることを示している。従つて、レガー
トニユーキーオンのときは走査終了信号SCEのタ
イミングでアンド回路77の条件が成立し、オア
回路79を介してフリツプフロツプNKQに“1”
がロードされる。このフリツプフロツプNKQの
“1”はアンド回路78を介して自己保持される。 一方、アンド回路77から出力されたレガート
ニユーキーオン検出信号は、エニーニユーキーオ
ン検出信号と同様に、オア回路59を介して遅延
フリツプフロツプ60に与えられ、タイマスター
ト信号として利用される。従つて、レガートニユ
ーキーオン検出にもとづき第3図のカウンタ13
が前述と同様にタイマとして機能し、約10ms後
にアンド回路65(第4図)からタイマ終了信号
QRが出力される。このタイマ終了信号QRによ
つてアンド回路78が動作不能となり、フリツプ
フロツプNKQがリセツトされる。従つて、レガ
ートニユーキーオン検出時から約10msの間フリ
ツプフロツプNKQが“1”をホールドする。ま
た、前述と同様に、タイマ終了信号QRにもとづ
きアンド回路68から信号KSが出力され、レジ
スタ36に記憶されている新たな最高押圧鍵キー
コードXKCがレジスタ37にロードされる。 フリツプフロツプTM6は、複音モードのとき
のアタツクピツチスタート信号を形成するために
エニーニユーキーオンによる約10msの時間待ち
が終了したことを示すためのものである。タイマ
終了信号QRがアンド回路80、オア回路82を
介してフリツプフロツプTM6に入力されるよう
になつており、エニーニユーキーオンにもとづく
約10msの時間待ちが終了したときこのタイマ終
了信号QRによつて該フリツプフロツプTM6に
“1”がセツトされる。このフリツプフロツプ
TM6の“1”はアンド回路81を介して自己保
持され、走査終了信号SCEによつてリセツトされ
る。従つて、フリツプフロツプTM6の“1”は
1走査サイクルの間だけホールドされる。尚、複
音モードのときはレガートニユーキーオンの検出
は行なわれないため、単音モード時にレガートニ
ユーキーオンにもとづくタイマ終了信号QRによ
つてフリツプフロツプTM6がセツトされたとし
ても何の影響も及ぼさない。 アンド回路83,84,85は単音モード用の
キーオフ信号MKOFを形成するためのものであ
る。各回路83,84,85には単音モード選択
信号MONOが与えられており、単音モードのと
き動作可能となる。アンド回路85にはフリツプ
フロツプMK1,MK2,NKQの反転信号が入
力されており、2走査サイクル続けて全鍵の離鍵
が検出されていることを条件に“1”を出力す
る。このアンド回路85の出力“1”は通常のキ
ーオフを示している。MK1,MK2が共に“0”
であることを条件にしたのはチヤタリング対策の
ためである。アンド回路83にはフリツプフロツ
プAKQの出力が入力されており、エニーニユー
キーオン検出時の約10msの待ち時間の間“1”
を出力する。アンド回路84にはフリツプフロツ
プNKQの出力及びスラーオン信号SLONをイン
バータ86で反転した信号が加わり、スラー効果
が選択されていないことを条件に、レガートニユ
ーキーオン検出時の約10msの待ち時間の間
“1”を出力する。 各アンド回路83,84,85の出力はオア回
路87に入力され、単音モード用のキーオフ信号
MKOFとして利用される。このキーオフ信号
MKOFをインバータ88で反転したものが単音
モード用のキーオン信号MKONである。楽音信
号発生部21(第2図)において、単音モード用
の押圧鍵キーコードMKCに対応する楽音信号を
発生する際にこのキーオン信号MKONにもとづ
いて振幅エンベロープを制御するようにすればよ
い。単音モードにおいてエニーニユーキーオンが
検出された場合あるいはスラー効果が選択されて
いないときにレガートニユーキーオンが検出され
た場合はアタツクピツチコントロールを行なうよ
うになつており、そのためのイニシヤルタツチ検
出を行なう前記一定の待ち時間(約10ms)の間
は、アンド回路83または84の出力“1”にも
とづき強制的にキーオフ状態としているのであ
る。そして、この待ち時間における強制的なキー
オフ状態のときに前音のサステインを除去するた
めに、アンド回路83及び84の出力がオア回路
89を介して強制ダンプ信号FDMPとしてキー
アサイナ14Aから出力され、楽音信号発生部2
1(第2図)に与えられるようになつている。 アンド回路84の出力はオア回路90にも与え
られる。また、フリツプフロツプAKQの出力が
アンド回路91を介してオア回路90に与えられ
る。尚、入力が1つしかないアンド回路38,8
0,91等は入力信号が単に通過するだけであ
り、特に必要ないが図示の都合上示した。オア回
路90の出力はイニシヤルセンシング信号ISとし
てイニシヤルタツチ検出のために利用される。こ
のイニシヤルセンシング信号ISは、単音モードあ
るいは複音モードに係わりなくエニーニユーキー
オンがあつた場合はフリツプフロツプAKQの出
力にもとづき新たな鍵の押圧開始時から約10ms
の間“1”となる。また、単音モードでスラー効
果が選択されていないときにレガートニユーキー
オンがあつた場合もフリツプフロツプKNQの出
力にもとづき新たな鍵の押圧開始時から約10ms
の間“1”となる。単音モードでスラー効果が選
択されているときはレガートニユーキーオンがあ
つてもイニシヤルセンシング信号ISは発生されな
い。 アンド回路92は単音モード用のアタツクピツ
チスタート信号MASを発生するためのものであ
り、オア回路87からのキーオフ信号MKOF、
フリツプフロツプXKQの出力信号及びタイマ終
了信号QRが入力される。ニユーキーオン検出に
もとづく約10msの待ち時間の間アンド回路83
あるいは84の出力信号によつてキーオフ信号
MKOFが“1”となり、アンド回路92が動作
可能となる。待ち時間が終了したとき、鍵が押圧
されていることを条件に(XKQが“1”)タイマ
終了信号QRに対応する第9乃至第16タイムスロ
ツトの間アンド回路92の出力信号MASが“1”
となる。この信号MASはオア回路93を介して
遅延フリツプフロツプ94に入力される。このフ
リツプフロツプ94はタイミング信号13y32で入
力信号をロードし、信号17T24に同期して出力を
切換える。従つて、第9乃至第16タイムスロツト
で発生する信号MASの“1”は第13タイムスロ
ツトでフリツプフロツプ94にロードされ、第17
タイムスロツトから次の第16タイムスロツトまで
の1キータイム(32タイムスロツト)の間アタツ
クピツチスタート信号ASとして出力される。 アンド回路95は複音モード用のアタツクピツ
チスタート信号EASを発生するためのものであ
り、フリツプフロツプTM6の出力、フリツプフ
ロツプXKQの出力の反転信号、単音モード選択
信号MONOをインバータ96で反転した信号、
及びラツチ回路34からのキーデータTDMが入
力される。複音モードのとき、インバータ96の
出力“1”によつてアンド回路95が動作可能と
なる。前述の通り、エニーニユーキーオン検出に
もとづく約10msの時間待ちの終了直後の1走査
サイクルの間フリツプフロツプTM6の出力が
“1”となり、このサイクルにおける最高押圧鍵
のキーデータTDMの立上りの第9乃至第16タイ
ムスロツトの間アンド回路95の条件が成立す
る。第9乃至第16タイムスロツトの間で“1”と
なるアンド回路95の出力信号EASはオア回路
93を介してフリツプフロツプ94に入力され、
前述と同様に、第17タイムスロツトから次の第16
タイムスロツトまでの1キータイムの間アタツク
ピツチスタート信号ASとして出力される。 アンド回路97はスラースタート信号SSを発
生するためのものであり、タイマ終了信号QR、
フリツプフロツプXKQの出力、単音モード選択
信号MONO、単音モード用キーオン信号
MKON、及びキーコードの不一致を示し信号
NEQが入力される。レジスタ36及び37のキ
ーコードXKC,MKCが一致していないときは
(NEQが“1”)、待ち時間中であり(AKQまた
NKQが“1”)、かつこのときアンド回路83及
び84の条件が成立していなければ(MKONが
“1”)、スラー効果が選択されておりかつレガー
トニユーキーオンであつたことを意味する。従つ
て、スラー効果が選択されかつレガートニユーキ
ーオンがあつたとき、このレガートニユーキーオ
ンにもとづく待ち時間の終了時に発生するタイマ
終了信号QRに対応して、現在鍵が押圧されてい
ることを(XKQが“1”)を条件に、アンド回路
97の出力が第9乃至第16タイムスロツトの間
“1”となる。この出力“1”はフリツプフロツ
プ97に入力され、前述と同様に第17タイムスロ
ツトから次の第16タイムスロツトまでの1キータ
イムの間スラースタート信号SSとして出力され
る。 以上の通り、アタツクピツチスタート信号AS
及びスラースタート信号SSは、約10msの待ち
時間の終了後に発生されるものである。そして、
アタツクピツチスタート信号ASは、単音モード
においてはエニーニユーキーオンのときあるいは
スラー非選択時のレガートニユーキーオンのとき
に発生され、複音モードにおいてはエニーニユー
オンのときに発生される。また、スラースタート
信号SSは、単音モードのスラー選択時において
レガートニユーキーオンがあつたときに発生され
る。 アナログ電圧マルチプレクサ及びA/D変換器 各種効果設定操作子群15の詳細例は第6図に
示されている。A/D変換部17は図示の都合
上、A/D変換器18の部分が第6図に、制御及
び記憶部19の部分が第7図に示されている。 第6図において、各種効果設定操作子群15は
各種効果の制御要素に対応する制御量をアナログ
電圧で設定するためのボリユームV1〜V8を具
えている。V1はビブラートスピード(周波数)、
V2はビブラートデイプス(深さ)、V4はデイ
レイビブラートの時間、V5はスラー効果におけ
るピツチ変化の速度(スラースピード)、V7は
振幅エンベロープのサステイン部分の減衰速度
(サステインスピード)、を夫々設定するためのも
のである。V3,V6,V8はタツチセンサ11
の出力信号の感度調整用ボリユームである。V3
はアフタータツチビブラートの深さ設定用の鍵タ
ツチ検出信号を感度調整するものは、V6はアフ
タータツチレベルコントロールのレベル設定用の
鍵タツチ検出信号を感度調整するもの、V8はイ
ニシヤルタツチ検出信号を感度調整するものであ
る。ボリユームV8で感度調整されたイニシヤル
タツチ検出信号は2つの用途で使われる。1つは
アタツクピツチコントロールの初期値設定のた
め、もう1つはイニシヤルタツチレベルコントロ
ールのレベル設定のためである。 タツチセンサ11としては各鍵共通のアフター
タツチセンサ11Aが使用される。アフタータツ
チセンサ11Aは鍵押圧持続時において鍵タツチ
を検出し得るものであれば如何なるものでもよ
く、例えば、押圧速度あるいは押圧深さあるいは
押圧力あるいは強さ等のいずれに応答して鍵タツ
チを検出するものであつてもよい。アフタータツ
チセンサ11Aの出力信号は増幅器98を介して
イニシヤルタツチ感度調整用ボリユームV8に加
わると共にローパスフイルタ99に加わる。ロー
パスフイルタ99の出力はアフタータツチビブラ
ート用感度調整ボリユームV3とアフタータツチ
レベル用感度調整ボリユームV6に加えられる。
ローパスフイルタ99はアフタータツチ制御に用
いるタツチ検出信号の急激な変動を抑えるための
ものである。 アフタータツチセンサ11Aはイニシヤルタツ
チ検出及びアフタータツチ検出の両方に共用され
る。例えば、アフタータツチセンサ11Aから出
力されるタツチ検出信号が第8図aのようである
とすると、単音キーアサイナ14A(第4図)か
らイニシヤルセンシング信号IS(第8図b)が与
えられる約10msの間においてこのタツチ検出信
号のピーク値を検出し、このピーク値をホールド
してイニシヤルタツチ検出信号として用いる。前
述の通り、イニシヤルセンシング信号ISが立下つ
てから(ピーク値検出終了後に)発音が開始す
る。また、ピーク値検出を行なつているときの
(IS発生時の)アフタータツチセンサ出力信号は
アフタータツチ検出信号として用いず、それ以外
のときのセンサ出力信号をアフタータツチ検出信
号として用いる。このようにすることにより、イ
ニシヤルタツチセンサとアフタータツチセンサを
別々に設ける必要がなくなり、経済的であると共
に鍵下方に設けるセンサ装置が簡略化される。 ボリユームV1〜V8で設定もしくは調整され
た8個のアナログ電圧は1個のA/D変換器18
を用いてデイジタルデータに変換される。そのた
めにアナログ電圧マルチプレクサ16が設けられ
ており、各ボリユームV1〜V8のアナログ電圧
を時分割多重化してA/D変換器18に送る。ま
た、A/D変換器18に関連して第7図に示す制
御及び記憶部19が設けられており、A/D変換
器18における時分割的なA/D変換動作及びこ
のA/D変換によつて得たデイジタルデータのデ
マルチプレクス動作を制御する。このようなA/
D変換操作によつて回路構成をかなり簡略化する
ことができる。 第7図に示す制御及び記憶部19は、各ボリユ
ームV1〜V8に対応する記憶手段としてレジス
タ101〜108を含んでいる。各レジスタ10
1〜108の近傍に記したV1〜V8は夫々に対
応するボリユームV1〜V8を示している。これ
らのレジスタ101〜108には、各々に対応す
るボリユームV1〜V8の出力電圧をデイジタル
変換したデイジタルデータが夫々記憶される。こ
れらのレジスタ101〜108は、システムクロ
ツクパルスφ1,φ2によつてシフト制御される8
ステージ/1ビツトの循環型シフトレジスタから
成る。各レジスタ101〜108の各ステージの
ブロツク内に記した数字は、第1、第9、第17及
び第25タイムスロツトのときの各ステージ内のデ
ータの重みを一例として示すものである。夫々の
レジスタ101〜108における重み数値の単位
は、各出力データ表示の近傍に記されているよう
に、夫々の制御要素の性質に応じて「Hz」(周波
数)、「セント」(ピツチずれの深さを示すセント
値)、「ms」(時間)、「dB」(レベル)である。
これらの重み表示はあくまでも一例として示した
にすぎず、回路動作の面ではあまり重要ではな
く、ただ、シリアルデータとして送り出されると
きに各ビツトの重みとタイムスロツトとの関係を
明らかにする面で役立つ。 第7図の制御及び記憶部19には、各レジスタ
101〜108に対応してマルチプレクス及びデ
マルチプレクス制御回路111〜118が設けら
れている。回路112〜117は同一構成である
ため、回路112のみ詳細を示し、回路113〜
117は省略してある。このマルチプレクス及び
デマルチプレクス制御回路111〜117は、ア
ナログ電圧マルチプレクサ16(第6図)におけ
る時分割多重化操作に対応して各レジスタ101
〜107のデイジタルデータをマルチプレクスし
てA/D変換器18(第6図)に送り、時分割的
なA/D変換操作に利用させると共に、その結果
得られるデイジタルデータをA/D変換器18か
ら受け入れてデマルチプレクスし、対応するレジ
スタ101〜107にロードする機能をもつ。但
し、イニシヤルタツチ検出データ記憶用のレジス
タ108に対応する制御回路118はマルチプレ
クス機能(レジスタ108のデータをA/D変換
器18に送り出す機能)をもたない。 第6図において、アナログ電圧マルチプレクサ
16の制御入力には第3図のデコーダ29から8
本の出力信号H0〜H7が与えられると共に第4
図のオア回路90からイニシヤルセンシング信号
ISが与えられる。デコーダ29はカウンタ13
(第3図)のカウント値のうちビツト2,1,
N4の値をデコードしたものを信号H0〜H7と
して出力する。各信号H0〜H7は第9図aに示
す順で順次“1”となる。1つの信号H0〜H7
が“1”を持続している時間は8キータイムであ
り、1走査サイクルの間で各信号H0〜H7が2
巡する。 マルチプレクサ16は、常時は信号H1〜H7
に応じてボリユームV1〜V7のアナログ電圧を
第9図bに示すように順次サンプリングし、多重
化して出力する。イニシヤルセンシング信号ISが
“1”のときは、上述の信号H1〜H7によるV
1〜V7のサンプリングを禁止し、イニシヤルタ
ツチ感度調整用ボリユームV8からのアナログ電
圧を持続的に選択して出力する。マルチプレクサ
16の出力電圧はA/D変換器18内のアナログ
比較器110の入力Bに供給される。まず、通常
のA/D変換について説明し、次にイニシヤルタ
ツチ検出信号のA/D変換について説明する。 A/D変換器18は、システムクロツクパルス
φ1,φ2によつてシフト制御される8ステージ/
1ビツトの循環型シフトレジスタから成るデータ
レジスタ100を含んでいる。A/D変換器18
における通常のA/D変換操作はマルチプレクサ
16による各アナログ電圧の時分割的サンプリン
グに対応して時分割で行なわれる。初め、データ
レジスタ100には前回のA/D変換によるデイ
ジタルデータが取り込まれる。この前回データを
デイジタル/アナログ変換(以下D/A変換とい
う)回路119でアナログ電圧に変換し、これを
比較器110の入力Aに加えてマルチプレクサ1
6からのアナログ電圧と比較し、この比較結果に
応じてデータレジスタ100の内容をカウントア
ツプまたはダウンすることによりA/D変換を行
なう。 前回のA/D変換によるデイジタルデータはサ
ンプリングタイミングの直前に第7図のレジスタ
101乃至107の1つからデータレジスタ10
0に取り込まれる。そのため制御信号として信号
N7・25T32が第3図のアンド回路120から第
7図の各制御回路111〜117内のアンド回路
121,122,123に入力される。第3図に
おいて、アンド回路120にはアンド回路42の
出力とタイミング信号25T32が与えられる。アン
ド回路42はカウンタ13のカウント値の下位3
ビツト3,2,1が“111”のとき条件が成立
する。これはサンプリング用の各信号H0〜H7
における最後の1キータイムを示す。信号25T32
は1キータイムにおける第25から第32タイムスロ
ツトまでの8タイムスロツトの間“1”となるも
のである。従つて、信号N7・25T32は各信号H
0〜H7の最後の8タイムスロツトにおいて
“1”となる。 第7図において、制御回路111〜117には
デコーダ29(第3図)の出力信号H0〜H7が
供給されており、この信号H0〜H7と前記信号
N7・25T32にもとづいてマルチプレクスとデマ
ルチプレクスを同時に制御する。各制御回路11
1〜117はマルチプレクス用アンド回路12
4,125、デマルチプレクス用アンド回路12
6,127、及びホールド用アンド回路128,
129を含んでいる。或るサンプリングタイミン
グの最後の8タイムスロツトにおいて、その次の
サンプリングタイミングに対応するレジスタ(1
01〜107のうち1つ)の記憶データがマルチ
プレクス用アンド回路124,125を介して選
択されてA/D変換器18のデータレジスタ10
0(第6図)に供給されると同時に、そのサンプ
リングタイミングでA/D変換したデータがデマ
ルチプレクス用アンド回路126,127を介し
てそのサンプリングタイミングに対応するレジス
タ(101〜107のうち1つ)に取り込まれ
る。このようなレジスタ101〜107に対する
デマルチプレクス及びマルチプレクス制御は、イ
ニシヤルタツチ検出のための約10msの待ち時間
以外のときに実行される。そのために、制御回路
111〜117内の各アンド回路121,12
2,123にはイニシヤルセンシング信号ISの反
転信号がインバータ130から与えられ、ISが
“0”のときに可能化されるようになつている。
また、各アンド回路121,122,123には
信号N7・25T32が共通に入力される。各アンド
回路121,122,123には信号H0,H
1,H2が各別に入力され、更に各制御回路11
3〜117のアンド回路123と同等のアンド回
路には信号H3〜H7が各別に入力される。 信号H0が“1”のとき、第9図に示すように
アナログ電圧マルチプレクサ16(第6図)はど
のボリユームV1〜V8の電圧もサンプリングし
ない。従つて、このときはA/D変換器18では
A/D変換動作を行なわない。信号H0の最後の
8タイムスロツトにおいて信号N7・25T32が
“1”となると、アンド回路121(第7図)の
条件が成立し、このアンド回路121からアンド
回路124及びオア回路131に対して“1”が
与えられる。従つて、オア回路131の出力信号
TiMは第10図bのように発生する。同図aは
信号H0からH1へ変化するタイミングを拡大し
て示したものである。尚、オア回路131の他の
入力には各制御回路111〜117におけるアン
ド回路121と同等のアンド回路122,123
の出力が夫々与えられる。尚、第10図、その他
のタイミングチヤートにおいて、パルス中に記す
「25〜32」等の数字はタイムスロツトの順位を示
す。 アンド回路124の他の入力にはレジスタ10
1の最終ステージから出力されるシリアルな8ビ
ツトデイジタルデータが与えられる。このシリア
ルデイジタルデータは、第25乃至第32タイムスロ
ツトの間では最下位ビツト(以下LSBという)
から最上位ビツト(以下MSBという)まで順次
に並んでいる。アンド回路124が第10図bに
示す信号TiMと同じ8タイムスロツトの間可能
化されることによりレジスタ101に記憶してい
る8ビツトデイジタルデータはこの信号TiMに
同期してアンド回路124でサンプリングされ、
オア回路132に与えられる。オア回路132の
出力ODD(オールドデイジタルデータ)は第6図
のA/D変換器18に供給され、オア回路133
及び加算器134を経由してデータレジスタ10
0にロードされる。従つて、次のサンプリング信
号H1が“1”に立上るときにはデータレジスタ
100にはレジスタ101のデータ(これを
VBRで示す)が転送されてきている。尚、オア
回路132(第7図)には各制御回路111〜1
17のマルチプレクス用アンド回路124,12
5の出力が夫々印加される。各レジスタ101〜
107のデータをVBR,VBD,KVBD,DVER
(またはDEL)、SRM及びSRE,ATL,STRで
示すとすると、各サンプリングタイミングの冒頭
でデータレジスタ100から出力されるデータは
第9図cのようになる。すなわち、第9図bに示
すようにサンプリングされる各ボリユームV1〜
V7のアナログ電圧の前回サンプリングタイミン
グにおけるデイジタル変換結果が、同じボリユー
ムV1〜V7の今回サンプリングタイミングに対
応してデータレジスタ100から出力される。 一方、第7図のオア回路131から出力された
信号TiMは第6図のA/D変換器18に与えら
れる。この信号TiMはインバータ135で反転
され、アンド回路136を動作不能にする。アン
ド回路136はデータレジスタ100のデータを
ホールドするためのもので、オールドデータ
ODDをロードするとき信号TiMによつてレジス
タ100のホールドを禁止する。信号TiMは3
段の遅延フリツプフロツプ(シフトレジスタ)1
37に入力される。このフリツプフロツプ137
はタイミング信号6y8で入力信号をロードし、信
号1y8に同期して出力を切換える。従つて、その
第1ステージの出力信号TiM1は第10図cに
示すようにH1の立上りの第1乃至第8タイムス
ロツトの間で“1”となり、その第2及び第3ス
テージ出力をオア回路138でまとめた信号
TiM2+3は第10図dのように信号TiM1の
立下り直後の第9乃至第24タイムスロツトの間で
“1”となる。 第6図において、データレジスタ100は1ビ
ツト分の全加算器134と共に8ビツトのシリア
ルカウンタを構成している。ラツチ回路139は
信号1y8Sのタイミングでレジスタ100の各ス
テージの出力(すなわちカウント値)を並列的に
ラツチするためのものである。信号1y8Sが発生
する第1、第9、第17、第25タイムスロツトにお
いてレジスタ100の第1ステージ乃至第8ステ
ージにはMSBからLSBまでのデータが順に並ん
でおり、これがラツチ回路139にラツチされ
る。第10図eに示すように、信号H1の立上り
の8タイムスロツトにおいては、ラツチ回路13
9の内容はレジスタ101(第7図)のデータ
VBRを示している。このラツチ回路139の内
容は、カウント値(レジスタ100の内容)の変
化に応じて8タイムスロツト毎に変化する。 ラツチ回路139の出力はD/A変換回路11
9に与えられ、アナログ電圧に変換される。比較
器110は入力AとBを比較し、B≧Aのとき、
つまりマルチプレクサ16から入力Bに与えられ
るアナログ電圧の値がデータレジスタ100のデ
ータの値と同じかそれよりも大きいとき、“1”
を出力する。この比較器110の出力は遅延フリ
ツプフロツプ140に与えられ、信号1y8に同期
して8タイムスロツト遅延して出力される。この
フリツプフロツプ140の出力はインバータ14
1で反転され、ダウンカウント用のアンド回路1
42に印加される。また、フリツプフロツプ14
0の出力はイニシヤルタツチ検出時におけるアツ
プカウント用のアンド回路143に印加される。
アンド回路144は通常のA/D変換動作時にお
けるアツプカウント用である。 第7図のインバータ130から第6図のA/D
変換器18にイニシヤルセンシング信号ISの反転
信号が与えられている。この信号はアンド回
路142及び144に加えられ、イニシヤルタツ
チ検出時以外のときつまり通常のA/D変換動作
時にこれらの回路142,144を動作可能にす
る。信号をインバータ145で反転した信号IS
がアンド回路143に印加されており、イニシヤ
ルタツチ検出時にこの回路143を可能にする。 通常のA/D変換動作時は、比較器110の比
較結果の無関係に、信号TiM1のタイミングで
データレジスタ100の内容を1カウントアツプ
する。すなわち、信号TiM1と信号1y8がアンド
回路144に入力されており、信号TiM1が立
上る第1タイムスロツトにおいて該アンド回路1
44の出力が“1”となる。アンド回路144の
出力“1”はオア回路146を介して加算器13
4の入力Aに加わる。信号TiM1が“1”のと
き信号TiMは“0”であり、データレジスタ1
00の出力がアンド回路136、オア回路133
を介して加算器134の入力Bに加わる。信号
1y8のタイミングではレジスタ100にロードし
たデータVBRの最下位ビツトが加算器134の
入力Bに加わる。従つて、最下位ビツトに“1”
が加算される。キヤリイアウト信号がある場合は
1タイムスロツト遅れてキヤリイアウト出力C0
+1から“1”が出力され、アンド回路147を
介して入力Ciに加わる。最下位ビツトのタイミン
グでキヤリイアウト信号が加算されることのない
ようにするために、信号1y8によつてアンド回路
147を動作不能にするようになてている。こう
して、第10図fに示すTiM1の区間で前回の
データVBRに1が加算される。この加算結果
「VBR+1」が次のTiM2の区間の間ラツチ回路
139にラツチされる(第10図e)。 第10図fのTiM2の区間では、データ
「VBR+1」のアナログ電圧(A)とボリユームV1
の現在のアナログ電圧(B)とを比較器110で比較
し、「B≧A」が成立したときは加算も減算も行
なわずに「VBR+1」をレジスタ100で保持
する。他方、「B≧A」が成立しないときつまり
「A>B」のときは、データ「VBR+1」から1
を演算する。「A>B」のときは遅延フリツプフ
ロツプ140の出力が“0”であり、インバータ
141からアンド回路142に“1”が与えられ
る。このアンド回路142にはオア回路138か
ら信号TiM2+3が与えられており、区間TiM
2及びTiM3(第10図f参照)のとき動作可
能となる。区間TiM2においてアンド回路14
2の条件が成立すると、区間TiM2の間中(8
タイムスロツトの間)アンド回路142の出力が
“1”となる。このアンド回路142の出力“1”
はオア回路146を介して加算器134の入力A
に与えられる。従つて、レジスタ100のデータ
「VBR+1」の全ビツトに“1”が加算され、事
実上の1カウントダウンが行なわれる。従つて、
区間TiM2の演算によつてレジスタ100に得
られるデータの値は「VBR+1」または「VBR
(=VBR+1−1)」のどちらかであり、このデ
ータは区間TiM3においてラツチ回路139に
ラツチされる(第10図e参照)。 区間TiM3ではラツチ回路139のデータ
「VBR+1」または「VBR」とボリユームV1
の現在のアナログ電圧とを比較器110で比較
し、「B≧A」が成立したときは加算も減算も行
なわずにレジスタ100の現在地「VBR+1」
または「VBR」を保持する。他方、「A>B」の
ときは前述と同様にアンド回路142から“1”
を出力し、レジスタ100のデータから1を減算
する。この2度目の減算によつてレジスタ100
のデータは「VBR−1(=VBR+1−1−1)」
となる。 区間TiM3が終了すると、信号TiM2+3が
立下り、アンド回路142が動作不能となる。従
つて、以後のカウント動作は停止する。こうし
て、A/D変換動作はサンプリング信号H1の立
上りの3区間TiM1〜TiM3(24タイムスロツ
ト)の間でのみ行なわれる。 前回のA/D変換によつて求めたデータVBR
の値(A)と今回サンプリングされたボリユームV1
の制定値(B)とが一致している場合、区間TiM1
における1加算によつてレジスタ100の内容が
「VBR+1」となることにより、区間TiM2にお
ける比較ではA>Bが成立し、1減算されてレジ
スタ100の内容が「VBR」となる。区間TiM
3における比較ではA=Bが成立し、1減算は行
なわれない。従つて、最終的には前回と同じデー
タ「VBR」がデータレジスタ100にホールド
される。 前回のA/D変換によつて求めたデータVBR
の値(A)よりも今回サンプリングされたボリユーム
V1の設定値(B)の方が大きい場合、区間TiM1
における1加算によつてレジスタ100の内容が
「VBR+1」となつても比較器110ではB=A
またはB>Aのどちらかが成立するだけである。
従つて、区間TiM2及びTiM3で減算は行なわ
れず、最終的には「VBR+1」がレジスタ10
0にホールドされる。 前回のA/D変換によつて求めたデータVBR
の値(A)よりも今回サンプリングされたボリユーム
V1の設定値(B)の方が小さい場合、区間TiM2
及びTiM3では常にA>Bが成立する。従つて、
1加算の後に1減算が2度行なわれ、最終的には
「VBR−1」がレジスタ100にホールドされ
る。 上述のように、1サンプリング周期(約1m
s)におけるデイジタルデータの最大変化量は±
1に限定されている。これは、ボリユームV1〜
V7によるアナログ設定値が急激に変更されたと
きこれにそのまま応答したのではクリツク等不快
な雑音をもたらす原因となるのでこれを防止する
ため、及び、雑音等によつてアナログ設定値が一
時的に急激に変化したときこれに反応しないよう
にするため、等の理由による。1サンプリング周
期におけるデイジタルデータの最大変化量は±1
に限らず、要するに滑らかなA/D変換が行なえ
る程度であればよい。 また、1回のA/D変換動作において3つの区
間TiM1,TiM2,TiM3で加減算を行なうよ
うにしているが、これはノイズ等によつて比較器
110の出力が不安定な場合にデイジタルデータ
が乱りに変動することを防止するのに役立つ。例
えば、区間TiM2でB≧Aが成立したのに区間
TiM3では成立しないような場合、区間TiM1
における「+1」と区間TiM3における「−1」
によつて最終的にはデイジタルデータは変化しな
い。 尚、ラツチ回路139の全出力を入力したアン
ド回路148とノア回路149(第6図)は最大
カウント値と最小カウント値を夫々検出するため
のものである。最大カウント値になつたときアン
ド回路148の出力によつてアンド回路143,
144を動作不能にし、アツプカウントを禁止す
る。最小カウント値になつたときはノア回路14
9の出力によつてアンド回路142を動作不能に
し、ダウンカウントを禁止する。 サンプリング信号H1が発生しているときの説
明に戻ると、区間TiM3の終了後はA/D変換
結果であるデイジタルデータがアンド回路13
6、オア回路133、加算器134の入力Bを介
してデータレジスタ100で循環してホールドさ
れる。このレジスタ100のデータはニユーデイ
ジタルデータNDDとして第7図の各制御回路1
11〜117のデマルチプレクス用アンド回路1
26,127に供給される。信号H1が“1”の
ときは制御回路111のアンド回路122が動作
可能であるが、信号N7・25T32が“0”の間は
条件が成立せず、このアンド回路122の出力は
“0”となつている。アンド回路122の出力
“0”はインバータ150で反転され、ホールド
用のアンド回路128に与えられる。レジスタ1
01のデータVBRはこのアンド回路128及び
オア回路151を介して循環保持される。 信号H1の最後の8タイムスロツトにおいて信
号N7・25T32が“1”となると、アンド回路1
22の条件が成立し、このアンド回路122から
アンド回路126に“1”が与えられる。同時
に、アンド回路122の出力“1”は、次のサン
プリング信号H2に対応する制御回路112のマ
ルチプレクス用アンド回路125に加えられると
共にオア回路131に与えられる。制御回路11
1では、アンド回路122の出力“1”によつて
ホールド用アンド回路128が動作不能となり、
アンド回路126が動作可能となる。従つて、信
号H1のタイミングでA/D変換されたボリユー
ムV1の設定値を示すニユーデイジタルデータ
NDDがアンド回路126で選択され、オア回路
151を介してレジスタ101にロードされる。
アンド回路122は第25から第32タイムスロツト
の間“1”を出力し、この間にデータレジスタ1
00(第6図)から出力されるデータNDDは丁
度下位ビツトから最上位ビツトまでの8ビツトが
シリアルに順番に並んでいる。従つて、第25タイ
ムスロツトから第32タイムスロツトの間でニユー
デイジタルデータNDDがレジスタ101に順番
にロードされることになり、第1タイムスロツト
におけるレジスタ101の各ステージの重みは図
中に示すように第1ステージが最上位ビツト(1
6/3Hz)であり、ステージが進むにつれて下位ビ
ツトに移り、第8ステージが最下位ビツト(1/24
Hz)である。 一方、アンド回路122の出力“1”に対応し
てオア回路131から信号TiMが出力され、か
つアンド回路125及びオア回路132を介して
レジスタ102のデータVBDがオールドデイジ
タルデータODDとしてA/D変換器18(第6
図)に与えられる。そして、サンプリング信号が
H2に切換わると、前述と同様の手順で、ボリユ
ームV2に関するA/D変換が行なわれる。以
下、信号H2〜H7に対応して制御回路112〜
117が前述と同様に動作し、各ボリユームV3
〜V7に関するA/D変換が順次行なわれる。こ
うして、各レジスタ101〜107には、各ボリ
ユームV1〜V7の出力に対応するデイジタルデ
ータが夫々記憶される。 尚、デイレイビブラート(ボリユームV4)に
対応するレジスタ104のデータ表示がDVER
とDELの2通り有る理由は、ボリユームV4を
デイレイビブラートの開始時間設定とデイレイビ
ブラート深さ変化のエンベロープの傾き設定の両
方に兼用しているためである。DVERはデイレ
イビブラートにおける深さの時間的変化の速度を
設定するためのデイレイビブラートエンベロープ
レートデータであり、その重みはレジスタ104
の各ステージブロツク内の下側に示されている。
この重みの単位が(Hz)である理由は、エンベロ
ープ変化レートを周波数に換算した速さで示した
ためである。すなわち、エンベロープの開始時か
ら終了時までの時間が周波数表示の1/4周期に対
応している。DELはデイレイビブラート開始時
間データであり、その重みはレジスタ104の各
ステージブロツク内の上側に示されている。この
2つのデータDVER,DELは勿論真理値が異な
つているわけではなく、利用する側での重みづけ
が異なつているだけである。 スラースピード(ボリユームV5)に対応する
レジスタ105のデータ表示がSRMとSREの2
通り有る理由は、ダイナミツクレンジを広くとる
ために8ビツトのデータを仮数部と指数部に分け
て利用するためである。最下位ビツトは利用せ
ず、下位2ビツト目から5ビツト目までを仮数部
M1,M2,M3,M4とし、上位3ビツトを指
数部E1,E2,E3とする。SRMはスラーレ
ート仮数部のデータ表示であり、SREはスラー
レートの指数部のデータは表示である。 第4図のオア回路90から出力されたイニシヤ
ルセンシング信号ISは第7図の遅延フリツプフロ
ツプ152に入力される。2段の遅延フリツプフ
ロツプ152は信号6y8によつて入力信号をロー
ドし、信号1y8に同期して出力状態を切換えるも
のである。遅延フリツプフロツプ152の第1ス
テージの出力がアンド回路153に加わり、かつ
インバータ155で反転されてアンド回路154
に加わる。第2ステージの出力はアンド回路15
4に加わり、かつインバータ130で反転されて
アンド回路153に加わる。このインバータ13
0の出力が信号として第6図のA/D変換器1
8に与えられる。アンド回路135は信号ISの立
上りに対応して8タイムスロツト幅のパルスを出
力し、アンド回路154は信号ISの立下りに対応
して8タイムスロツト幅のパルスを出力する。ア
ンド回路153及び154の出力はオア回路13
1に加えられ、信号TiMとして第6図のA/D
変換器18に与えられる。信号ISに対応して発生
する信号TiM及びの状態を第11図に示す。 第6図において、信号ISの立上りに対応して信
号TiMが“1”となる8タイムスロツトの間で
アンド回路136が動作不能にされ、データレジ
スタ100の全ビツトが“0”にクリアされる。
また、信号が“0”となることによつて第7図
の各制御回路111〜117が動作不能にされ、
各レジスタ101〜107はその記憶データを循
環保持する。かつ、第6図のアンド回路142及
び144が動作不能となり、アンド回路143が
動作可能となる。アンド回路143が可能化され
た最初の8タイムスロツトでは、信号TiMを8
タイムスロツト遅延した信号TiM1が“1”で
あり、インバータ156の出力“0”によつてア
ンド回路143の動作が禁止される。これは信号
ISの立上り時において各信号の状態が安定するの
を待つためであるが、この処理は特に行なわなく
てもよい。アンド回路143の他の入力には信号
1y8と遅延フリツプフロツプ140の出力が加え
られる。従つて、比較器110で「B≧A」が成
立すれば、信号1y8のタイミングでアンド回路1
43から“1”が出力され、オア回路146を介
して加算器134の入力Aに与えられる。前述の
通り、この信号1y8のタイミングはデータレジス
タ100のデータの最下位ビツトのタイミングで
ある。従つて、アンド回路143から信号1y8の
タイミングで1パルス与えられる毎に(約4μs毎
に)データレジスタ100の内容が1カウントア
ツプされる。 前述の通り、イニシヤルセンシング信号ISが発
生している間はマルチプレクサ16でボリユーム
V8のアナログ電圧を持続して選択する。従つ
て、ボリユームV8で感度調整されたタツチ検出
信号が比較器110の入力Bに専ら与えられる。
データレジスタ100は初めにオール“0”にク
リアされるので、初めは比較器110で「B≧
A」が成立する。データレジスタ100の値がタ
ツチ検出信号の値に一致するまで、信号1y8が発
生する毎に急速に該レジスタ100の内容がカウ
ントアツプされる。データレジスタ100のカウ
ント値がタツチ検出信号の値に一致すると、比較
器110で「B=A」が成立する。これにもとづ
きレジスタ100の内容が更に1カウントアツプ
された後、比較器110で「B<A」が成立し、
アンド回路143が動作不能にされ、カウントが
停止する。その後、タツチ検出信号のレベルが下
がつたとしてもデータレジスタ100のダウンカ
ウントは行なわれないので、ピーク値が保持され
ることになる。また、タツチ検出信号がデータレ
ジスタ100の値よりも更に大きくなつた場合は
比較器110で「B≧A」が成立し、追加のカウ
ントアツプが行なわれる。こうして、イニシヤル
センシング信号ISが発生している間のタツチ検出
信号のピーク値に相当するデイジタルデータがデ
ータレジスタ100でホールドされる。このデー
タレジスタ100にホールドされたピーク値のデ
ータはデータNDDのラインを介して第7図の制
御回路118内のアンド回路157に与えられ
る。 鍵押圧開始時から約10msが経過してイニシヤ
ルセンシング信号ISが立下ると、第7図のアンド
回路154の出力が第25乃至第32タイムスロツト
に同期して8タイムスロツト間“1”となる。こ
のアンド回路154の出力“1”はアンド回路1
58に与えられる。アンド回路158の他の入力
には、第4図のフリツプフロツプXKQの出力
XKQSが2段の遅延フリツプフロツプ159を
介して加えられる。この遅延フリツプフロツプ1
59は遅延フリツプフロツプ152の出力タイミ
ングに同期させるためのものである。アンド回路
158はイニシヤルタツチ検出時間終了時に何ら
かの鍵が押圧されていること(XKQSが“1”)
を条件に8タイムスロツトの間“1”を出力す
る。このアンド回路158の出力“1”によつて
アンド回路157が動作可能となり、データレジ
スタ100(第6図)にホールドされているタツ
チ検出信号のピーク値データ(NDD)を通過さ
せ、オア回路160を介してレジスタ108にロ
ードする。また、アンド回路154の出力“1”
に対応してオア回路131から第6図のインバー
タ135に与えられる信号TiMによつてデータ
レジスタ100にホールドしていたピーク値デー
タがクリアされる。アンド回路154の出力が
“1”となる8タイムスロツトの間にレジスタ1
08(第7図)に対応するピーク値データのロー
ドが完了し、該アンド回路154の出力が“0”
に立下るとアンド回路157に代わつてアンド回
路161が動作可能となる。レジスタ108にロ
ードされたタツチ検出信号のピーク値データはこ
のアンド回路161を介して以後ホールドされ
る。こうして、イニシヤルタツチ検出データがレ
ジスタ108にホールドされる。 尚、レジスタ108のデータ表示がAPIとITL
の2通り有る理由は、同じイニシヤルタツチ検出
データをアタツクピツチコントロールとイニシヤ
ルタツチレベルコントロールの両方に使用するた
めである。APIは、アタツクピツチ初期値設定デ
ータであり、その重みはレジスタ108の各ステ
ージブロツク内の上側に記されている。下位3ビ
ツトは切捨てられ、上位5ビツトが約1.2セント
乃至約19セントのピツチずれに対応する。ITL
は、イニシヤルタツチレベル制御データである。 第7図の各レジスタ101〜108に記憶され
たデータのうちのピツチコントロール関係のデー
タ、すなわちビブラートレートデータVBR、ビ
ブラート深さデータVBD、アフタータツチビブ
ラート深さデータKVBD、デイレイビブラート
エンベロープレートデータDVER、デイレイビ
ブラート開始時間データDEL、スラーレート仮
数部データSRM、スラーレート指数部データ
SRE、アタツクピツチ初期値設定データAPIは効
果付与回路20(第2図)に供給される。レベル
コントロール関係のデータ、すなわちアフタータ
ツチレベル制御データATL、サステインレート
データSTR、イニシヤルタツチレベル制御デー
タITLは楽音信号発生部21(第2図)に供給さ
れる。 効果付与回路20では、単音キーアサイナ14
Aから与えられるタツチピツチスタート信号AS
またはスラースタート信号SSにもとづき、変調
信号VALを形成するための動作あるいはスラー
効果を付与した楽音周波数情報SKCを形成する
ための動作を開始する。効果付与回路20の詳細
説明は省略するが、その概略は次の通りである。
アタツクピツチスタート信号ASが与えられたら
ときは、上記アタツクピツチ初期値設定データ
API及びアタツクピツチデータROM22から与
えられる制御データAPS、APR、APERに応じ
てアタツクピツチ用の変調信号VALを形成する。
その後、デイレイビブラートが選択されているな
らば、上記デイレイビブラート開始時間データ
DEL及びデイレイビブラートエンベロープデー
タDVERに応じてデイレイビブラート用の変調
信号VALを形成する。デイレイビブラートの終
了後は(デイレイビブラートが選択されていない
ときはアタツクピツチ終了直後に)、ノーマルビ
ブラート及びアフタータツチビブラートのための
変調信号VALを形成する。ノーマルビブラート
用の変調信号VALは上記ビブラートレートデー
タVBR及びビブラート深さデータVBDに応じて
形成される。アフタータツチビブラート用の変調
信号VALは上記データVBRとアフタータツチビ
ブラート深さデータKVBDに応じて形成される。
ノーマルビブラートとアフタータツチビブラート
が同時に選択されている場合は、変調信号VAL
の周波数がデータVBRによつて決定され、深さ
(振幅)がデータVBDとKVBDの両方によつて決
定される。スラースタート信号SSが与えられた
ときはスラーレート用のデータSRM,SREと単
音キーアサイナ14Aから与えられるキーコード
MKCに応じて周波数情報SKCの値を前音に対応
する値から新音に対応する値まで徐々に移行する
制御を行なう。スラー制御終了後は上述と同様に
してデイレイビブラート、ノーマルビブラート、
アフタータツチビブラートのための変調信号
VALを形成する。 楽音信号発生部21の詳細説明も省略するが、
その概略は次の通りである。単音モードのとき
は、効果付与回路20から与えられる周波数情報
SKC(これはキーコードMKCに対応している)
にもとづき楽音信号を形成する。複音モードのと
きは複音キーアサイナ14Bから与えられるキー
コードPKCにもとづき楽音信号を形成する。同
時に、そこで形成する楽音信号の高音を前記変調
信号VALに応じて制御し、かつ前記アフタータ
ツチレベル制御データATL及びイニシヤルタツ
チレベル制御データITLに応じて該楽音信号の音
量を制御する。更に、前記サステインレートデー
タSTRに応じて該楽音信号の振幅エンベロープ
のサステイン時間を制御する。 尚、第6図のA/D変換器18においては、ボ
リユームV1乃至V7に関するA/D変換に関し
て、データの急激な変化を防ぐために1サンプリ
ング周期におけるデータ変化量は±1に限定され
ている。しかし、1サンプリング周期におけるデ
ータ変化量を±N(Nは2以上の所定数)以内に
限定する、あるいはデータ変化量を全く限定しな
いようにする、ことも可能であり、制御要素の性
質に応じて許容し得る範囲に定めればよい。後者
の場合、第6図のアツプカウント用のアンド回路
144に遅延フリツプフロツプ140の出力を入
力し、かつアンド回路142,144から信号
TiM2+3、TiM1を除去すればよい。また、
前者の場合は、上述と同様にアンド回路142,
144の入力組合せを変更した上で、遅延フリツ
プフロツプ137の連結数(シフトステージ数)
をNに対応して増加し、その各ステージから
TiM信号の遅延信号が出力されている間のみア
ンド回路142,144を動作可能にすればよ
い。 第6図及び第7図においてはシリアル処理式の
A/D変換部17が示されているが、パラレル処
理式のA/D変換部17もこれらの実施例と同様
に構成することができる。 また、アナログ電圧マルチプレクサ16におけ
る時分割サンプリングはマイクロコンピユータプ
ログラムによつて制御するようにしてもよい。そ
の場合、時分割サンプリングタイミングは、常に
規則的な順序であらわれるようになつている必要
はなく、マイクロコンピユータの処理の都合に応
じて不規則もしくは不連続であつてもよい。そし
て、サンプリング周期が不規則な場合は各々のサ
ンプリング周期に応じてデイジタルデータの変化
量の制限値を適宜自動変更することもマイクロコ
ンピユータプログラムによつて可能である。 以上説明したようにこの発明によれば、アナロ
グ設定値とデイジタル変換値との比較結果が、1
回のサンプリングタイミング内の或る2つのステ
ツプにおいて相反している場合は該デイジタル変
換値の増減変化を行なわず、相反していない場合
に該比較結果に応じた該デイジタル変換値の増減
変化を行なうようにしたので、ノイズの影響を除
外して、アナログ/デイジタル変換動作を適切に
行なうことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロツク
図、第2図はこの発明を電子楽器に適用した場合
の実施例を示す電子楽器全体構成ブロツク図、第
3図は第2図の押鍵検出部及びカウンタの詳細例
を示す回路図、第4図は第2図の単音キーアサイ
ナの詳細例を示す回路図、第5図は第2図各部で
使用するタイミング信号の一例を示すタイミング
チヤート、第6図は第2図のタツチセンサ、各種
効果設定操作子群、アナログ電圧マルチプレクサ
及びA/D変換器の部分の詳細例を示す回路図、
第7図は第2図のA/D変換部内の制御及び記憶
部の詳細例を示す回路図、第8図は第6図のアフ
タータツチセンサの出力にもとづきイニシヤルタ
ツチ及びアフタータツチの両方を検出することを
示すための信号波形図、第9図は第6図及び第7
図の回路によるアナログ/デイジタル変換のため
の時分割状態を示すタイミングチヤート、第10
図は第6図のA/D変換器の通常の(イニシヤル
タツチ検出時以外のときの)動作例を示すタイミ
ングチヤート、第11図は第6図及び第7図にお
けるイニシヤルタツチ検出時の主な信号の発生状
態を示すタイミングチヤートである。 VR1乃至VRn,V1乃至V8……アナログ電
圧設定用のボリユーム、200,16……アナロ
グ電圧マルチプレクサ、202,18……A/D
変換器、203−1乃至203−n,101乃至
108……アナログ電圧設定用ボリユームに対応
するメモリもしくはレジスタ、204,111乃
至117……マルチプレクス及びデマルチプレク
ス制御回路、205,100……データレジス
タ、206,119……D/A変換回路、20
7,110……比較器、208……データレジス
タ制御回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 所望のデータをアナログ信号で設定するアナ
    ログ信号設定手段と、 デイジタルデータを記憶するための記憶手段
    と、 前記記憶手段の記憶データをアナログ信号に変
    換するデイジタル/アナログ変換手段と、 このデイジタル/アナログ変換手段の出力信号
    と前記アナログ信号設定手段で設定されたアナロ
    グ信号とを比較する比較手段と、 この比較手段の出力に応じて前記記憶手段に記
    憶したデイジタルデータの値を増加または減少す
    る演算を行なうための演算手段と、 前記比較手段の出力に応じて前記演算手段の演
    算動作を1回のサンプリングタイミングにつき複
    数のステツプで制御するものであり、1回のサン
    プリングタイミング内の或る2つのステツプにお
    いて前記比較手段の比較結果が相反している場合
    は前記記憶手段のデータが増減変化されないよう
    に制御し、前記比較結果が相反していない場合は
    該比較結果に応じて前記記憶手段のデータが所定
    値だけ増加または減少変化されるように制御する
    制御手段と を具えるデイジタルデータ設定装置。
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