JP3404794B2 - 波形発生装置 - Google Patents

波形発生装置

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JP3404794B2 JP06887393A JP6887393A JP3404794B2 JP 3404794 B2 JP3404794 B2 JP 3404794B2 JP 06887393 A JP06887393 A JP 06887393A JP 6887393 A JP6887393 A JP 6887393A JP 3404794 B2 JP3404794 B2 JP 3404794B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器等に用いら
れる波形発生装置に関し、特に、楽音波形に対応したサ
ンプルデータを圧縮して波形メモリに記憶し、波形メモ
リからそのサンプルデータを順次読み出してそれらに所
定の演算を施すことにより所望の楽音波形を発生させる
波形発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の波形発生装置を用いた電子楽器と
しては、以下に示すものがあった。まず、発音開始から
終了に至るまでの複数周期からなる楽音波形データの各
サンプル点に関して、隣接するサンプル点間の振幅値の
差分データを仮数部データと指数部データとからなる浮
動小数点表示でそれぞれ表し、これを各サンプル点に対
応した波形メモリのアドレスにあらかじめ記憶してお
く。そして、鍵盤によって発生すべき楽音の音高が指定
されると、アドレスデータ発生回路が、指定された音高
に対応するレートで順次変化するアドレスデータを発生
して波形メモリに供給するので、波形メモリからは、供
給されたアドレスデータに対応したアドレスから仮数部
データと指数部データとからなるサンプルデータが順次
読み出される。
【0003】次に、波形メモリから読み出された仮数部
データと指数部データとは、浮動型ディジタル・アナロ
グ変換回路において、浮動小数点表示から各サンプル点
毎の差分データの実数値にアナログ変換される。そし
て、得られた各サンプル点毎の差分データの実数値は、
アナログアキュムレータにおいて、累積的に加減算され
ることにより、各サンプル点毎の波形振幅値のアナログ
の楽音波形信号となり、サウンドシステムに供給され、
これにより、楽音が発生される。以上説明したサンプル
データの圧縮方式は、浮動小数点型の差分パルス符号変
調(Differential Pulse Code Modulation:DPCM)
方式と呼ばれるものである。なお、上述した技術の詳細
については、たとえば、本出願人が先に提案した電子楽
器における波形発生装置の公報(特開平4−3556号
公報)を参照されたい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の波形発生装置においては、浮動小数点型のDPCM
方式でサンプルデータを圧縮して波形メモリに記憶して
いるので、隣接するサンプル点間の差分データをすべて
波形メモリから順次読み出すとともに、アナログアキュ
ムレータにおいて累積的に加減算しなければ、楽音波形
信号が再現できないという欠点があった。
【0005】したがって、上述した従来の波形発生装置
においては、たとえば、現在発生している楽音より1オ
クターブ高い楽音を発生するために、波形メモリの読み
出すべきアドレスを一度に2つ進ませて波形メモリに記
憶されているサンプルデータを読み出すような、アドレ
スの間隔を開けてサンプルデータを飛び飛びに読み出す
ことができない。すなわち、広い帯域で1つのサンプル
データを有効に使用することができない。また、楽音波
形信号を部分的に再現することはもちろんできない。こ
の発明は、このような背景の下になされたもので、波形
メモリからアドレスの間隔を開けてサンプルデータを読
み出しも楽音波形信号を再現でき、また楽音波形信号
を部分的に再現することもできる波形発生装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
各サンプルデータがjビットの所定の楽音波形につい
て、3n番目(n=0,1,2,・・・)のサンプル点
のjビットサンプルデータと、(3n+2)番目のサン
プル点のjビットサンプルデータと、(3n+1)番目
のサンプル点のjビットサンプルデータから前記3n番
目のサンプル点のサンプルデータと前記(3n+2)番
目のサンプル点のサンプルデータとの平均を減算した減
算結果である(3n+1)番目のサンプル点のkビット
差分データ(ただし、k<j)とがあらかじめ記憶され
たサンプルデータ記憶手段であって、前記サンプルデー
タ記憶手段はmビット(ただし、mj+0.5×k)
のデータを各アドレス位置に記憶するようになってお
り、連続する2つの前記アドレス位置に前記3n番目の
サンプルデータと(3n+1)番目のサンプル点の前記
差分データと前記(3n+2)番目のサンプルデータ
憶しているサンプデータ記憶手段と、該サンプルデ
ータ記憶手段から前記3n番目のサンプル点のサンプル
データ、前記(3n+2)番目のサンプル点のサンプル
データおよび前記(3n+1)番目の差分データとを読
み出すためのアドレスデータを発生するアドレスデータ
発生手段と、前記サンプルデータ記憶手段から読み出さ
れた前記3n番目のサンプル点のサンプルデータ、前記
(3n+2)番目のサンプル点のサンプルデータおよび
前記(3n+1)番目の差分データに基づいて、前記
(3n+1)番目のサンプル点のサンプルデータを再生
する再生手段とを具備することを特徴としている。請求
項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記
再生手段は、さらに、各サンプルデータ間のデータの補
間を行うことを特徴としている。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明によれば、サンプルデータ
記憶手段からアドレスの間隔を開けてサンプルデータを
読み出しても、楽音波形が再現できる。請求項2記載の
発明によれば、請求項1記載の発明において、さらに、
各サンプルデータ間のデータの補間も行うことができ
る。
【0008】
【実施例】この発明の実施例について説明する前に、上
述した課題を解決するための基本的な考え方について説
明する。この発明においては、図7に示すように、n番
目(n=3k;k=0,1,2,・・・)のサンプル
点,(n+1)番目のサンプル点,(n+2)番目のサ
ンプル点,・・・のそれぞれ12ビットのサンプルデー
タをそれぞれサンプルデータX(n),X(n+1),
X(n+2),・・・とした場合、サンプルデータX
(n)とX(n+2)とは、図8に示すように、波形メ
モリのアドレス(2n/3)および(2n/3+1)の
MSBから12ビット分のエリアにそのまま記憶する。
【0009】また、サンプルデータX(n+1)につい
ては、そのまま記憶するのではなく、サンプルデータX
(n+1)からサンプルデータX(n)とX(n+2)
との平均{(X(n)+X(n+2))/2}を減算
し、その減算結果の8ビット分を差分データD(n+
1)として、これを波形メモリに記憶する。つまり、差
分データD(n+1)は、(1)式で表される。
【数1】
【0010】具体的には、図8に示すように、差分デー
タD(n+1)のLSBから4ビット分のデータD(n
+1)Lを波形メモリのアドレス(2n/3)、すなわ
ち、サンプルデータX(n)が記憶されたアドレスのL
SBから4ビット分のエリアに記憶し、差分データD
(n+1)のMSBから4ビット分のデータD(n+
1)Hを波形メモリのアドレス(2n/3+1)、すな
わち、サンプルデータX(n+2)が記憶されたアドレ
スのLSBから4ビット分のエリアに記憶する。なお、
以下、波形メモリの1つのアドレスに記憶されているデ
ータをメモリデータMDと呼ぶことにする。また、デー
タD(n+1)Lの記憶エリアとデータD(n+1)H
の記憶エリアとは交換してもよい。
【0011】そして、サンプルデータX(n)とX(n
+2)とは、波形メモリから読み出されたメモリデータ
MDからそのまま取り出し、サンプルデータX(n+
1)は、メモリデータMDから取り出されたサンプルデ
ータX(n)およびX(n+2)並びに差分データD
(n+1)を、(1)式を変形した(2)式に代入して
求める。これにより、サンプルデータX(n+1)が再
生される。
【数2】
【0012】また、サンプルデータX(n)とX(n+
1)との間のデータx0、サンプルデータX(n+1)
とX(n+2)との間のデータx1およびサンプルデー
タX(n+2)とX(n+3)との間のデータx2の一
次補間は、以下に示す(3)式に基づいて行う。
【数3】 (3)式において、iは0,1,2のいずれかであり、
また、αは補間用アドレスデータ小数部といい、補間す
べきデータの1つ前のサンプルデータが記憶されている
波形メモリのアドレスから、この補間すべきデータが記
憶されると仮想される波形メモリのアドレスまでのアド
レス上の間隔を表している。
【0013】まず、サンプルデータX(n)とX(n+
1)との間のデータx0は、(3)式にi=0および
(2)式を代入することにより得られる(4)式に基づ
いて求める。以下、このデータx0の補間を補間モード
0という。
【数4】 また、サンプルデータX(n+1)とX(n+2)との
間のデータx1は、(3)式にi=1および(2)式を
代入することにより得られる(5)式に基づいて求め
る。以下、このデータx1の補間を補間モード1とい
う。
【数5】 さらに、サンプルデータX(n+2)とX(n+3)と
の間のデータx2は、(3)式にi=2を代入すること
により得られる(6)式に基づいて求める。以下、この
データx2の補間を補間モード2という。
【数6】
【0014】以上説明した方法によってサンプルデータ
を波形メモリに記憶するとともに、読み出すようにすれ
ば、従来のように差分データを累積的に加減算しなくて
も、波形メモリの任意の隣接したアドレスに記憶された
32ビット分のメモリデータMDを読み出して上記
(2)および(4)〜(6)式に代入するだけで、所望
の楽音波形を部分的に再現することができるとともに、
サンプルデータ間の一次補間もできる。
【0015】以下、図面を参照して、この発明の実施例
について説明する。図1はこの発明の第1の実施例によ
る波形発生装置を適用した電子楽器の構成を表すブロッ
ク図である。1は複数のキーからなる鍵盤、2は押鍵検
出回路であり、鍵盤1のキーが押鍵操作されたことを検
出し、そのキーに対応したキーコードKCを出力すると
ともに、演奏者がキーを押鍵操作している間、キーオン
信号KONを出力する。
【0016】3は発音割当回路である。この実施例にお
いては、16個の発音チャンネル1〜16が設けられる
とともに、各発音チャンネル毎にそれぞれタイムスロッ
トが割り当てられており、複数の楽音が同時発音可能に
構成されている。そして、発音割当回路3は、入力され
たキーコードKCおよびキーオン信号KONを16個の
発音チャンネル1〜16のいずれかに割り当てるととも
に、各発音チャンネルに割り当てられたタイムスロット
のタイミングでキーコードKCおよびキーオン信号KO
Nを時分割で出力する。
【0017】Fナンバ発生回路4は、鍵盤1の各キーの
音高周波数に比例した数値(Fナンバ)FNをキーの数
だけ記憶しており、キーコードKCを、各発音チャンネ
ル1〜16に割り当てられたタイムスロットのタイミン
グで、押鍵されたキーに対応したFナンバFNに変換し
て出力する。5はピアノ、ギター、あるいはオルガン等
の音色に対応して設けられ、これらの音色を選択するた
めの音色スイッチ、6は操作検出回路であり、各音色ス
イッチ5が操作されたことを検出し、その音色スイッチ
5に対応した音色番号TCを出力する。
【0018】波形メモリ7は、図7および図8を参照し
て既に説明したサンプルデータの圧縮方法により圧縮さ
れた、アタック部およびその後の繰り返し部からなるサ
ンプルデータSDと、差分データとによって構成される
メモリデータMDが音色に応じて複数記憶されている。
アドレスデータ発生回路8は、波形メモリ7から所定の
音色のメモリデータMDを読み出すためのアドレスデー
タAD等を発生する。
【0019】ここで、図2にアドレスデータ発生回路8
の構成を表すブロック図を示す。この図において、スタ
ートカウント値発生回路9は、キーコードKCおよび音
色番号TCに応じて、読出カウンタ10がカウントを開
始すべきスタートカウント値STを出力する。読出カウ
ンタ10は、キーオン信号KONが入力されたタイミン
グで、スタートカウント値発生回路9から出力されてい
るスタートカウント値STが設定されるとともに、その
スタートカウント値STからカウントを開始し、1カウ
ント当たりFナンバFNの値だけカウントアップされる
カウント値CNTを出力する。
【0020】カウントループ制御回路11は、キーコー
ドKCおよび音色番号TCに応じて、カウントを繰り返
すべきカウントループのスタートカウント値LSTおよ
びエンドカウント値LENが設定される。カウントルー
プ制御回路11は、カウント値CNTを常時監視し、カ
ウント値CNTがエンドカウント値LENまでカウント
アップされた場合には、スタートカウント値LSTを読
出カウンタ10にセットする。これにより、読出カウン
タ10は、スタートカウント値LSTから再びカウント
アップする。このように構成されているのは、この実施
例においては、上述したように、波形メモリ7には、サ
ンプルデータSDとして、アタック部とその後の繰り返
し部とが記憶されているからである。
【0021】3倍器12は、カウント値CNTの小数部
CNTDを3倍し、その演算結果の整数部を、上述した
補間モード0〜2のいずれかを指定する2ビットの補間
モードデータIM(IM=00,01,10)として出
力するとともに、演算結果の小数部を、上述した補間用
アドレスデータ小数部αとして出力する。2倍器13
は、カウント値CNTの整数部CNTIを2倍し、その
演算結果を加算器14に供給する。加算器14は、補間
モードデータIMの最上位ビットIMMSBが「1」であ
る場合のみ、2倍器13の演算結果に1を加算する。加
算器15は、図3(b)および(c)に示すクロックφ
1およびφ2を入力し、クロックφ1の立ち上がりのタイ
ミングで、加算器14の演算結果に1を加算し、その演
算結果を波形メモリ7にアドレスデータADとして供給
する。
【0022】これにより、波形メモリ7からは、音色番
号TCに応じた音色を有するサンプルデータSDおよび
差分データによって構成されるメモリデータMDが、ア
ドレスデータADによって指定されたアドレスから読み
出される。なお、図3(a)は、複数の発音チャンネル
に対応したタイムスロットを表しており、波形メモリ7
からは、各発音チャンネル毎に、隣接する2つのアドレ
スに記憶されている32ビット分のメモリデータMDが
クロックφ1およびφ2のタイミングで時分割で読み出さ
れる。
【0023】次に、図1において、16は波形メモリ7
から読み出されたメモリデータMDからサンプルデータ
SDを再生するとともに、補間モード0〜2に応じて、
サンプルデータSD間の補間を行う再生補間回路であ
る。ここで、図4に再生補間回路16の構成を表すブロ
ック図を示す。この図において、ラッチ17は、クロッ
クφ1のタイミングで、波形メモリ7のアドレスデータ
ADによって指定されたアドレスに記憶されているメモ
リデータMD1を一時保持する。ラッチ18は、クロッ
クφ2のタイミングで、波形メモリ7のアドレスデータ
ADによって指定されたアドレスに記憶されているメモ
リデータMD0を一時保持する。
【0024】サンプルデータ取出回路19は、ラッチ1
7および18に一時保持されたメモリデータMD1およ
びMD0並びに上述した(2)式に基づいて、サンプル
データSDaおよびSDbを取り出して補間回路20に供
給する。補間回路20は、サンプルデータSDaおよび
SDb、補間モードデータIM、補間用アドレスデータ
小数部α並びに上述した(4)〜(6)式に基づいて、
サンプルデータSDの一次直線補間を行い、補間済サン
プルデータISDを出力する。
【0025】次に、図1において、エンベロープ発生回
路21は、キーコードKCおよび音色番号TCによって
指定される種類の波形を有するエンベロープデータED
を、キーオン信号KONのタイミングで発生する。乗算
器22は、補間済サンプルデータISDとエンベロープ
データEDとを乗算して楽音波形データWDを出力す
る。チャンネル累算回路23は、楽音波形データWDを
各発音チャンネル毎に累算して出力する。
【0026】D/Aコンバータ24は、各発音チャンネ
ル毎に累算された楽音波形データをアナログの楽音波形
信号に変換して出力する。サウンドシステム25は、D
/Aコンバータ24から出力される各発音チャンネル毎
の楽音波形信号に対してフィルタリングを施し、不要ノ
イズの除去、あるいは効果音処理などを施した後、増幅
して楽音を出力する。以上説明した構成のうち、波形メ
モリ7、アドレスデータ発生回路8および再生補間回路
16が波形発生装置を構成している。
【0027】次に、この第1の実施例による電子楽器の
動作について図5に示すタイミングチャートを参照して
説明する。なお、図5に示すタイミングチャートは、説
明を簡単にするために、1つの発音チャンネルおける処
理が連続して実行されるように表現しているが、実際に
は、図3に示すように、各発音チャンネル1〜16にお
ける処理が対応するタイムスロットのタイミングで時分
割で実行される。したがって、1つのタイムスロットに
おいては、図5に示す補間区間の1つの区画についての
処理が実行される。
【0028】まず、演奏者がたとえば、ピアノの音色に
対応した音色スイッチ5を操作すると、操作検出回路6
は、ピアノの音色に対応した音色スイッチ5が操作され
たことを検出し、その音色スイッチ5に対応した音色番
号TCを出力する。そして、演奏者が鍵盤1の、たとえ
ば、C4音に対応したキーを押鍵操作すると、押鍵検出
回路2は、鍵盤1のC4音に対応したキーが押鍵操作さ
れたことを検出し、そのキーに対応したキーコードKC
を出力するとともに、演奏者がキーを押鍵操作している
間、キーオン信号KONを出力する。
【0029】これにより、発音割当回路3は、入力され
た、鍵盤1のC4音に対応したキーのキーコードKCお
よびキーオン信号KONを発音チャンネル1〜16のい
ずれかに割り当てるとともに、その発音チャンネルに割
り当てられたタイムスロットのタイミングでキーコード
KCおよびキーオン信号KONを時分割で出力する。
今、すべての発音チャンネル1〜16において楽音が発
音されていない状態であるとし、鍵盤1のC4音に対応
したキーのキーコードKCおよびキーオン信号KON
は、発音チャンネル1に割り当てられ、その発音チャン
ネル1に割り当てられたタイムスロットのタイミングで
時分割で出力されるものとする。
【0030】次に、Fナンバ発生回路4は、鍵盤1のC
4音に対応したキーのキーコードKCを、発音チャンネ
ル1に割り当てられたタイムスロットのタイミングで、
4音に対応したFナンバFNに変換して出力する。
今、C4音に対応したFナンバFNは、「1」であると
する。これにより、アドレスデータ発生回路8におい
て、スタートカウント値発生回路9は、ピアノの音色に
対応した音色スイッチ5の音色番号TCに応じて、読出
カウンタ10がカウントを開始すべきスタートカウント
値STを出力する。このスタートカウント値STは、波
形メモリ7の、ピアノの音色に対応するメモリデータが
記憶されているエリアの先頭アドレスを示している。
今、ピアノの音色に対応したメモリデータMDは、波形
メモリ7のアドレス0から順に記憶されているものとす
る。したがって、スタートカウント値STは「0.00
00」(この実施例においては、カウント値CNTの小
数部CNTDは小数第4位までとする)である。
【0031】なお、実際には、波形メモリ7には、各音
色毎で、かつ、各音域(たとえば、2オクターブ毎の音
域)毎に、当該音色および音域に対応する楽音波形に関
するデータをあらかじめ記憶しておき、音色番号TCと
キーコードKCとによって対応する音色および音域の楽
音波形に関するデータを指定して読み出すものである。
また、この指定は、スタートカウント値ST、カウント
ループのスタートカウント値LSTおよびエンドカウン
ト値LENを設定することによって行われる。しかしな
がら、この実施例においては、便宜上、波形メモリ7に
は、全音域共通で各音色に対応してのみ楽音波形に関す
るデータが記憶されているものとして説明する。
【0032】したがって、読出カウンタ10は、キーオ
ン信号KONが入力されたタイミングで、スタートカウ
ント値発生回路9から出力されているスタートカウント
値ST(「0.0000」)が設定されるとともに、そ
のスタートカウント値ST(「0.0000」)からカ
ウントを開始し、1カウント当たりFナンバFN
(「1」)の値だけカウントアップされるカウント値C
NTを出力する。これにより、カウント値CNTの整数
部CNTIは、図5に示すように、0,1,2,・・・
とカウントアップされていく。
【0033】また、カウントループ制御回路11は、音
色番号TCに応じて、今の場合、ピアノの音色に対応す
るカウントループのスタートカウント値LSTおよびエ
ンドカウント値LENが設定される。カウントループ制
御回路11は、カウント値CNTを常時監視し、カウン
ト値CNTがエンドカウント値LENまでカウントアッ
プされた場合には、スタートカウント値LSTを読出カ
ウンタ10にセットする。これにより、読出カウンタ1
0は、スタートカウント値LSTから再びカウントアッ
プする。
【0034】3倍器12は、カウント値CNTの小数部
CNTD(0.0001〜0.9999)を3倍し、図
5に示すように、その演算結果(0.0003〜2.9
997)の整数部(0,1,2,0,1,2,・・・)
を、補間モード0〜2のいずれかを指定する2ビットの
補間モードデータIM(IM=00,01,10)とし
て出力するとともに、演算結果の小数部(0.0003
〜0.9997)を、補間用アドレスデータ小数部αと
して出力する。
【0035】いっぽう、2倍器13は、カウント値CN
Tの整数部CNTI(0,1,2,・・・)を2倍し、
その演算結果(0,2,4,・・・)を加算器14に供
給する。これにより、加算器14は、補間モードデータ
IMの最上位ビットIMMSBが「1」である場合、すな
わち、補間モード2である場合のみ、2倍器13の演算
結果(0,2,4,・・・)に1を加算する。したがっ
て、加算器14からは演算結果(0,0,1,2,2,
3,4,4,5,・・・)が順次出力される。
【0036】そして、加算器15は、図3(b)および
(c)に示すクロックφ1およびφ2を入力し、クロック
φ1の立ち上がりのタイミングで、加算器14の演算結
果(0,0,1,2,2,3,4,4,5,・・・)に
1を加算し、図5に示すように、その演算結果(1,
0,1,0,2,1,3,2,3,2,4,3,5,
4,5,4,6,5,・・・)を波形メモリ7にアドレ
スデータADとして供給する。
【0037】これにより、波形メモリ7からは、音色番
号TCに応じたピアノの音色を有するサンプルデータS
Dおよび差分データによって構成されるメモリデータM
Dが、アドレスデータAD(1,0,1,0,2,1,
3,2,3,2,4,3,5,4,5,4,6,5,・
・・)によって指定されたアドレスから読み出される。
すなわち、図5に示すように、第1番目および第2番目
のタイムスロットでは、波形メモリ7のアドレス1に記
憶されたサンプルデータ番号(2)のサンプルデータS
D(サンプルデータx(2))と、差分データ番号
(1)の差分データD(1)Hとからなるメモリデータ
MD、およびアドレス0に記憶されたサンプルデータ番
号(0)のサンプルデータSD(サンプルデータx
(0))と、差分データ番号(1)の差分データD
(1)LとからなるメモリデータMDが続けて読み出さ
れる。
【0038】次いで、第3番目のタイムスロットでは、
波形メモリ7のアドレス2に記憶されたサンプルデータ
番号(3)のサンプルデータSD(サンプルデータx
(3))と、差分データ番号(4)の差分データD
(4)LとからなるメモリデータMD、およびアドレス
1に記憶されたサンプルデータ番号(2)のサンプルデ
ータSD(サンプルデータx(2))と、差分データ番
号(1)の差分データD(1)Hとからなるメモリデー
タMDが読み出され、以下同様にメモリデータMDが順
次読み出される。
【0039】次に、再生補間回路16において、ラッチ
17は、第1番目のタイムスロットのクロックφ1のタ
イミングで、波形メモリ7のアドレスデータADによっ
て指定されたアドレスに記憶されているメモリデータM
1、今の場合、波形メモリ7のアドレス1に記憶され
たサンプルデータx(2)と、差分データD(1)Hと
からなるメモリデータMDを一時保持する。
【0040】いっぽう、ラッチ18は、第1番目のタイ
ムスロットのクロックφ2のタイミングで、波形メモリ
7のアドレスデータADによって指定されたアドレスに
記憶されているメモリデータMD0、今の場合、波形メ
モリ7のアドレス0に記憶されたサンプルデータx
(0)と、差分データD(1)Lとからなるメモリデー
タMDを一時保持する。
【0041】次に、サンプルデータ取出回路19は、ラ
ッチ17および18に一時保持されたメモリデータMD
1およびMD0並びに上述した(2)式に基づいて、サン
プルデータSDaおよびSDb(今の場合、サンプルデー
タx(0)およびx(1))を取り出して補間回路20
に供給する。これにより、補間回路20は、サンプルデ
ータSDaおよびSDb(今の場合、サンプルデータx
(0)およびx(1))、補間モードデータIM(今の
場合、0)および補間用アドレスデータ小数部α並びに
(4)式に基づいて、サンプルデータX(0)とX
(1)との間のデータx0の一次直線補間を行い、補間
済サンプルデータISDを出力する。
【0042】次に、発音チャンネル1の第2番目のタイ
ムスロットでは、再生補間回路16のラッチ17は、第
1番目のタイムスロットの時と同様、クロックφ1のタ
イミングで、波形メモリ7のアドレス1に記憶されたサ
ンプルデータx(2)と、差分データD(1)Hとから
なるメモリデータMDを一時保持する。いっぽう、ラッ
チ18は、第1番目のタイムスロットの時と同様、クロ
ックφ2のタイミングで、波形メモリ7のアドレス0に
記憶されたサンプルデータx(0)と、差分データD
(1)LとからなるメモリデータMDを一時保持する。
【0043】次に、サンプルデータ取出回路19は、ラ
ッチ17および18に一時保持された2つのメモリデー
タMDおよび(2)式に基づいて、サンプルデータx
(1)およびx(2)を取り出して補間回路20に供給
する。これにより、補間回路20は、サンプルデータx
(1)およびx(2)、補間モードデータIM(今の場
合、1)および補間用アドレスデータ小数部α並びに
(5)式に基づいて、サンプルデータX(1)とX
(2)との間のデータx1の一次直線補間を行い、補間
済サンプルデータISDを出力する。
【0044】さらに、発音チャンネル1の第3番目のタ
イムスロットでは、再生補間回路16のラッチ17は、
クロックφ1のタイミングで、波形メモリ7のアドレス
2に記憶されたサンプルデータx(3)と、差分データ
D(4)LとからなるメモリデータMDを一時保持す
る。いっぽう、ラッチ18は、クロックφ2のタイミン
グで、波形メモリ7のアドレス1に記憶されたサンプル
データx(2)と、差分データD(1)Hとからなるメ
モリデータMDを一時保持する。
【0045】次に、サンプルデータ取出回路19は、ラ
ッチ17および18に一時保持された2つのメモリデー
タMDおよび(2)式に基づいて、サンプルデータx
(2)およびx(3)を取り出して補間回路20に供給
する。これにより、補間回路20は、サンプルデータx
(2)およびx(3)、補間モードデータIM(今の場
合、2)および補間用アドレスデータ小数部α並びに
(6)式に基づいて、サンプルデータX(2)とX
(3)との間のデータx2の一次直線補間を行い、補間
済サンプルデータISDを出力する。以上説明したサン
プルデータSDの読み出しおよび補間済サンプルデータ
ISDの補間動作を各発音チャンネル1〜16の各タイ
ムスロット毎に順次時分割で行う。
【0046】次に、エンベロープ発生回路21が、各発
音チャンネル1〜16毎に、キーコードKCおよび音色
番号TCによって指定される種類のエンベロープ波形を
有するエンベロープデータEDを、キーオン信号KON
のタイミングで発生するので、乗算器22は、補間済サ
ンプルデータISDとエンベロープデータEDとを乗算
して楽音波形データWDを出力し、チャンネル累算回路
23は、楽音波形データWDを各発音チャンネル1〜1
6毎に累算して出力する。
【0047】これにより、D/Aコンバータ24が、各
発音チャンネル1〜16毎に累算された楽音波形データ
をアナログの楽音波形信号に変換して出力するので、サ
ウンドシステム25は、D/Aコンバータ24から出力
される各発音チャンネル1〜16毎の楽音波形信号に対
してフィルタリングを施し、不要ノイズの除去、あるい
は効果音処理などを施した後、増幅して楽音を出力す
る。
【0048】また、音色スイッチ5をピアノの音色に設
定したままで、演奏者が鍵盤1の、たとえば、C5音に
対応したキー、すなわち、C4音より1オクターブ高い
キーを押鍵操作すると、押鍵検出回路2は、鍵盤1のC
5音に対応したキーが押鍵操作されたことを検出し、そ
のキーに対応したキーコードKCを出力するとともに、
演奏者がキーを押鍵操作している間、キーオン信号KO
Nを出力する。
【0049】これにより、発音割当回路3は、入力され
た、鍵盤1のC5音に対応したキーのキーコードKCお
よびキーオン信号KONを発音チャンネル1〜16のい
ずれかに割り当てるとともに、その発音チャンネルに割
り当てられたタイムスロットのタイミングでキーコード
KCおよびキーオン信号KONを時分割で出力する。
今、発音チャンネル1のみに鍵盤1のC4音に対応した
キーのキーコードKCおよびキーオン信号KONが割り
当てられているとし、鍵盤1のC5音に対応したキーの
キーコードKCおよびキーオン信号KONは、発音チャ
ンネル2に割り当てられ、その発音チャンネル2に割り
当てられたタイムスロットのタイミングで時分割で出力
されるものとする。
【0050】次に、Fナンバ発生回路4は、鍵盤1のC
5音に対応したキーのキーコードKCを、発音チャンネ
ル2に割り当てられたタイムスロットのタイミングで、
5音に対応したFナンバFNに変換して出力する。既
に述べたように、C4音に対応したFナンバFNを
「1」としたので、C5音に対応したFナンバFNは、
「2」となる。
【0051】これにより、アドレスデータ発生回路8に
おいて、スタートカウント値発生回路9は、ピアノの音
色に対応した音色スイッチ5の音色番号TCに応じて、
読出カウンタ10がカウントを開始すべきスタートカウ
ント値STを出力する。したがって、上述した場合と同
様、スタートカウント値STは「0.0000」であ
る。
【0052】したがって、読出カウンタ10は、キーオ
ン信号KONが入力されたタイミングで、スタートカウ
ント値発生回路9から出力されているスタートカウント
値ST(「0.0000」)が設定されるとともに、そ
のスタートカウント値ST(「0.0000」)からカ
ウントを開始し、1カウント当たりFナンバFN
(「2」)の値だけカウントアップされるカウント値C
NTを出力する。
【0053】これにより、カウント値CNTの整数部C
NTIが0,2,4,・・・とカウントアップされてい
くので、この場合には、上述した演奏者が鍵盤1のC4
音に対応したキーを押鍵操作した場合のアドレスデータ
発生回路8および再生補間回路16の動作のうちの、カ
ウント値CNTの整数部CNTIが1,3,5,・・・
の時の動作を省いた動作が実行される。
【0054】以下、この動作の特徴的な部分についての
み簡単に説明する。まず、2倍器13は、カウント値C
NTの整数部CNTI(0,2,4,・・・)を2倍
し、その演算結果(0,4,8,・・・)を加算器14
に供給する。これにより、加算器14は、補間モードデ
ータIMの最上位ビットIMMSBが「1」である場合、
すなわち、補間モード2である場合のみ、2倍器13の
演算結果(0,4,8,・・・)に1を加算する。した
がって、加算器14からは演算結果(0,0,1,4,
4,5,8,8,9,・・・)が順次出力される。
【0055】そして、加算器15は、図3(b)および
(c)に示すクロックφ1およびφ2を入力し、クロック
φ1の立ち上がりのタイミングで、加算器14の演算結
果(0,0,1,4,4,5,8,8,9,・・・)に
1を加算し、その演算結果(1,0,1,0,2,1,
5,4,5,4,6,5,9,8,9,8,10,9,
・・・)を波形メモリ7にアドレスデータADとして供
給する。これにより、波形メモリ7からは、音色番号T
Cに応じたピアノの音色を有するサンプルデータSDお
よび差分データによって構成されるメモリデータMD
が、アドレスデータAD(1,0,1,0,2,1,
5,4,5,4,6,5,9,8,9,8,10,9,
・・・)によって指定されたアドレスから読み出され
る。
【0056】すなわち、上述した第1の実施例によれ
ば、従来の波形発生装置においては実行不可能であっ
た、現在発生している楽音より1オクターブ高い楽音を
発生するために、波形メモリの読み出すべきアドレスを
一度に2つ進ませて波形メモリに記憶されているサンプ
ルデータを読み出すような、アドレスの間隔を開けてサ
ンプルデータを読み出すことが実現可能となる。したが
って、広い帯域で1つのサンプルデータを有効に使用す
ることができる。
【0057】次に、この発明の第2の実施例について説
明する。この第2の実施例においては、後述する再生補
間回路26以外の構成は、上述した第1の実施例と同一
である。図6はこの発明の第2の実施例による波形発生
装置に用いられる再生補間回路26の構成を表すブロッ
ク図である。図6において、図4の各部に対応する部分
には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0058】サンプルデータ取出回路27は、ラッチ1
7および18に一時保持されたメモリデータMD1およ
びMD0それぞれのMSBから12ビット分ずつをサン
プルデータSD'aおよびSD'bとして取り出すととも
に、メモリデータMD1およびMD0それぞれのLSBか
ら4ビット分ずつを組み合わせて差分データDDとして
取り出す。
【0059】減算器28は、サンプルデータSD'aから
サンプルデータSD'bを減算する。除算器29は、補間
モードデータIMが「00」および「01」の場合に
は、減算器28の演算結果を2で除算(2進数データの
右シフト)し、補間モードデータIMが「10」の場合
には、減算器28の演算結果をそのまま出力する。加減
算器30は、補間モードデータIMが「00」の場合に
は、A入力端から入力された差分データDDと、B入力
端から入力された除算器29の演算結果とを加算し、補
間モードデータIMが「01」の場合には、A入力端か
ら入力された差分データDDから、B入力端から入力さ
れた除算器29の演算結果を減算し、補間モードデータ
IMが「10」の場合には、B入力端から入力された除
算器29の演算結果のみを出力する。
【0060】ビット反転器31は、補間モードデータI
Mが「00」および「10」の場合には、補間用アドレ
スデータ小数部αをそのまま出力し、補間モードデータ
IMが「01」の場合には、2進数の補間用アドレスデ
ータ小数部αをビット反転して、(1−α)を出力す
る。乗算器32は、加減算器30の演算結果とビット反
転器31の出力とを乗算する。セレクタ33は、補間モ
ードデータIMが「00」および「10」の場合には、
B入力端から入力されたサンプルデータSD'bを選択し
て出力し、補間モードデータIMが「01」の場合に
は、サンプルデータSD'aを選択して出力する。加算器
34は、セレクタ33の出力と乗算器32の演算結果と
を加算して、演算結果を補間済サンプルデータISDと
してする。上記構成要素28〜34は、(4)〜(6)
式の演算を実現している。なお、動作については、上述
した第1の実施例とほぼ同様であるので、その説明を省
略する。
【0061】以上説明したように、上述した第1および
第2の実施例によれば、従来のように差分データを累積
的に加減算しなくても、波形メモリの任意の隣接したア
ドレスに記憶された32ビット分のメモリデータMDを
読み出して上記(2)および(4)〜(6)式に代入す
るだけで、所望の楽音波形を部分的に再現することがで
きるとともに、サンプルデータ間の一次補間もできる。
【0062】また、上述した第1および第2の実施例に
よれば、波形メモリには、サンプルデータX(n)とX
(n+2)とをそのまま記憶するとともに、サンプルデ
ータX(n+1)からサンプルデータX(n)とX(n
+2)との平均{(X(n)+X(n+2))/2}を
減算し、その減算結果の8ビット分を差分データD(n
+1)として記憶するようにしたので、楽音波形データ
などのように、サンプリング周波数の1/2の周波数帯
域近傍の周波数成分がさほど多くない波形データを波形
メモリに記憶する場合に都合がよい。。
【0063】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。たとえば、上
述した第1および第2の実施例においては、サンプルデ
ータX(n)およびX(n+2)を12ビットとし、差
分データD(n+1)を8ビットとした例を示したが、
これに限定されず、これらのデータのビット数は、楽音
の音色等に応じて最適になるように選択して決めればよ
い。ただし、データを圧縮する必要上、差分データD
(n+1)のビット数はサンプルデータX(n)および
X(n+2)のビット数より少なくする。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、波形メモリからアドレスの間隔を開けてサンプルデ
ータを読み出しも、楽音波形信号を再現できるという効
果がある。また、楽音波形信号を部分的に再現すること
もできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例による波形発生装置
を適用した電子楽器の構成を表すブロック図である。
【図2】 アドレスデータ発生回路8の構成を表すブロ
ック図である。
【図3】 各発音チャンネルのタイムスロットとクロッ
クφ1およびφ2とのタイミングの一例を表す図である。
【図4】 再生補間回路18の構成を表すブロック図で
ある。
【図5】 この発明の第1の実施例による波形発生装置
の動作の一例を表すタイミングチャートである。
【図6】 この発明の第2の実施例による波形発生装置
に用いられる再生補間回路26の構成を表すブロック図
である。
【図7】 この発明の基本的な考え方を説明するための
図である。
【図8】 図7に示す考え方に基づいて波形メモリにサ
ンプルデータを記憶する一例を示す図である。
【符号の説明】
7……波形メモリ、8……アドレス発生回路、9……ス
タートカウント値発生回路、10……読出カウンタ、1
1……カウントループ制御回路、12……3倍器、13
……2倍器、14,15,34……加算器、16,26
……再生補間回路、17,18……ラッチ、19,27
……サンプルデータ取出回路、20……補間回路、28
……減算器、29……除算器、30……加減算器、31
……ビット反転回路、32……乗算器、33……セレク
タ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各サンプルデータがjビットの所定の楽
    音波形について、3n番目(n=0,1,2,・・・)
    のサンプル点のjビットサンプルデータと、(3n+
    2)番目のサンプル点のjビットサンプルデータと、
    (3n+1)番目のサンプル点のjビットサンプルデー
    タから前記3n番目のサンプル点のサンプルデータと前
    記(3n+2)番目のサンプル点のサンプルデータとの
    平均を減算した減算結果である(3n+1)番目のサン
    プル点のkビット差分データ(ただし、k<j)とがあ
    らかじめ記憶されたサンプルデータ記憶手段であって、
    前記サンプルデータ記憶手段はmビット(ただし、m
    j+0.5×k)のデータを各アドレス位置に記憶する
    ようになっており、連続する2つの前記アドレス位置に
    前記3n番目のサンプルデータと(3n+1)番目のサ
    ンプル点の前記差分データと前記(3n+2)番目のサ
    ンプルデータを記憶しているサンプデータ記憶手段
    と、 該サンプルデータ記憶手段から前記3n番目のサンプル
    点のサンプルデータ、前記(3n+2)番目のサンプル
    点のサンプルデータおよび前記(3n+1)番目の差分
    データとを読み出すためのアドレスデータを発生するア
    ドレスデータ発生手段と、 前記サンプルデータ記憶手段から読み出された前記3n
    番目のサンプル点のサンプルデータ、前記(3n+2)
    番目のサンプル点のサンプルデータおよび前記(3n+
    1)番目の差分データに基づいて、前記(3n+1)番
    目のサンプル点のサンプルデータを再生する再生手段と
    を具備することを特徴とする波形発生装置。
  2. 【請求項2】 前記再生手段は、さらに、各サンプルデ
    ータ間のデータの補間を行うことを特徴とする請求項1
    記載の波形発生装置。
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