JPH0434160B2 - - Google Patents

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JPH0434160B2
JPH0434160B2 JP63114813A JP11481388A JPH0434160B2 JP H0434160 B2 JPH0434160 B2 JP H0434160B2 JP 63114813 A JP63114813 A JP 63114813A JP 11481388 A JP11481388 A JP 11481388A JP H0434160 B2 JPH0434160 B2 JP H0434160B2
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JP
Japan
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circuit
signal
data
output
key
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JP63114813A
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Toshio Tomizawa
Hideo Suzuki
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Yamaha Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、アタツクピツチ制御とデイレイビ
ブラート制御を同時に付与できるようにした電子
楽器に関する。 〔従来の技術〕 アタツクピツチ制御とは、音の出始めの短時間
の間楽音ピツチを変動させる制御である。また、
デイレイビブラート制御とは、音の出始めの所定
時間の間はビブラートを付与せず、音の出始めか
ら所定時間後にビブラートの付与を開始する制御
である。電子楽器においてそのようなアタツクピ
ツチ制御とデイレイビブラート制御を行なうこと
は、例えば、特開昭53−106022号公報に示されて
いる。しかし、従来の電子楽器においては、アタ
ツクピツチ制御とデイレイビブラート制御は、
夫々別々に付与することを前提として構成されて
おり、それを同時に付与することについては考慮
されていなかつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記のように、アタツクピツチ制御とデイレイ
ビブラート制御は、一方が音の出始めの所定時間
の間ピツチ変調を加えるのに対して、他方が音の
出始めの所定時間の間はピツチ変調を加えずに所
定時間経過後にピツチ変調を加える、という互い
に相反するピツチ制御を付与するものであるた
め、従来はこれを同時に(同一音に対して)付与
することは全く考慮されていなかつた。 従つて、仮りに、アタツクピツチ制御とデイレ
イビブラート制御を同時に選択するような選択ス
イツチ操作が可能であつたとしても、そのような
場合、両方の制御が重なつて実行されてしまい、
アタツクピツチ制御が終了する前にデイレイビブ
ラート制御のビブラート変調が開始されてしまう
おそれがある、という不都合があつた。従来は、
そのような不都合を防ぐには、アタツクピツチ制
御を施す場合はデイレイビブラート制御を施すこ
とはできないようにし、反対に、デイレイビブラ
ート制御を施す場合はアタツクピツチ制御を施す
ことはできないようにしなければならなかつた。 この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、
アタツクピツチ制御とデイレイビブラート制御を
同時に付与できるようにした電子楽器を提供しよ
うとするものである。 〔課題を解決するための手段〕 この発明に係る電子楽器は、発生すべき楽音の
音高を指定する音高指定手段と、この音高指定手
段で指定された音高を持つ楽音信号を発生する楽
音信号発生手段と、音の出始めで前記楽音信号発
生手段で発生する楽音信号のピツチを変調制御す
るアタツクピツチ制御手段と、前記アタツクピツ
チ制御手段による変調制御が終了したことを検出
するためのアタツクピツチ終了検出手段と、前記
アタツクピツチ終了検出手段の出力に応じて、前
記アタツクピツチ制御手段による変調制御が終了
したときから所定時間後に前記楽音信号のビブラ
ート制御を開始するデイレイビブラート制御手段
とを具えたものである。これを図によつて示すと
第1図のようであり、1は音高指定手段、2は楽
音信号発生手段、3はアタツクピツチ制御手段、
4はアタツクピツチ終了検出手段、5はデイレイ
ビブラート制御手段である。 〔作 用〕 アタツクピツチ制御を行なう場合、音の出始め
において、アタツクピツチ制御手段により、楽音
信号発生手段で発生する楽音信号のピツチを変調
制御する。アタツクピツチ制御手段による変調制
御が終了すると、そのことがアタツクピツチ終了
検出手段により検出される。デイレイビブラート
制御を行なう場合、デイレイビブラート制御手段
では、音の出始めから直ちにデイレイ時間をスタ
ートするのではなく、アタツクピツチ終了検出手
段によりアタツクピツチ制御手段による変調制御
が終了したことが検出されたときから所定のデイ
レイ時間をスタートする。そして、所定のデイレ
イ時間の経過後、楽音信号のビブラート制御を開
始する。このように、アタツクピツチ制御とデイ
レイビブラート制御とを組合せて行なう場合にお
ける楽音変調用信号の一例を示すと、第15図の
ようである。この図からも明らかなように、デイ
レイビブラート制御におけるデイレイ時間がアタ
ツクピツチ制御の終了後に確実に確保されるよう
になつており、デイレイビブラート制御は必ずア
タツクピツチ制御が終了した後にスタートする。
従つて、同一音に対してアタツクピツチ制御とデ
イレイビブラート制御の両方の効果を確実に区別
して付与することができる。 〔実施例〕 以下、添付図面を参照してこの発明の一実施例
を詳細に説明しよう。 詳細な実施例の全体構成説明 次に、この発明を適用した電子楽器のより具体
的な実施例につき第2図以降の図を参照して説明
する。第2図は、第3図以降に分割して示された
電子楽器の各詳細部分の関連を大まかに示す全体
構成ブロツク図である。鍵盤10は楽音の音高
(音名)を選択するための複数の鍵を具えている。
タツクセンサ11は各鍵のタツチを検出して鍵タ
ツチに対応する出力信号を生じるのである。押鍵
検出部12は鍵盤10で押圧された鍵を検出し押
圧鍵を示す情報TDMを出力する。この押鍵検出
部12では各鍵に対応するキースイツチを走査す
るようになつており、そのためにカウンタ13の
出力が利用される。発音割当て回路(キーアサイ
ナ)14は押圧鍵に対応する楽音を限られた数の
楽音発生チヤンネルのいずれかに割当てて発生さ
せるためのものであり、一実施例として単音キー
アサイナ14Aと複音キーアサイナ14Bとを含
んでおり、この電子楽器を単音モードまたは複音
モードのどちらか一方で選択的に動作させること
ができるようになつている。そのために発音割当
て回路14に関連して単音モード選択スイツチ
MONO−SWが設けられており、該スイツチ
MONO−SWがオンのとき単音モード選択信号
MONOとして“1”が該回路14及びその他必
要な回路に与えられてこの電子楽器が単音モード
で動作するようになつている。スラー効果選択ス
イツチSL−SWはスラー効果を選択するためのス
イツチであり、該スイツチSL−SWがオンのとき
スラーオン信号SLONとして“1”が発音割当て
回路14に与えられ、スラー効果が可能になる。
この実施例においてスラー効果とは、単音モード
でこの電子楽器が動作しているときに押圧鍵がレ
ガート形式で変更された(古い押圧鍵を完全に離
鍵する前に新しい押圧鍵を押圧する)場合、発生
楽音のピツチを古い押圧鍵のピツチから新しい押
圧鍵のピツチへと滑らかに変化させることをい
う。 各種効果設定操作子群15は、ビブラート、イ
ニシヤルタツチコントロール、アフタータツチコ
ントロール等の各種効果の制御要素(時間、スピ
ード、レベル等)の制御量を設定するための可変
操作子を夫々具えており、そこにおいて、タツチ
コントロール用の制御要素に対応する操作子はタ
ツチセンサ11の出力信号の感度を調整するよう
になつている。各種効果の一例を示せば、ピツチ
コントロール関係が、「ビブラート」、「デイレイ
ビブラート」、「アタツクピツチコントロール」、
「アフタータツチビブラート」及び前述の「スラ
ー」などであり、レベルコントロール関係が「イ
ニシヤルタツチレベルコントロール」「アフター
タツチレベルコントロール」、「エンベローブのサ
ステイン時間制御」などである。「デイレイビブ
ラート」は楽音の発音開始時から或る時間経過後
にビブラートを徐々に付与する効果であり、「ア
タツクピツチコントロール」は楽音の立上り時に
おいてビブラートを付与する効果である。この実
施例では、「アタツクピツチコントロール」は鍵
タツチに応答して(好ましくはイニシヤルタツチ
に応答して)制御されるようになつている。 「アフタータツチビブラート」は鍵タツチ特に
持続的押圧状態における鍵タツチに応答してビブ
ラートを制御するものである。「イニシヤルタツ
チレベルコントロール」は鍵を押し下げたときの
つまり押圧当初の鍵タツチ(これをイニシヤルタ
ツチという)に応じて楽音のレベルを制御するこ
と、「アフタータツチレベルコントロール」は持
続的押圧状態における鍵タツチ(これをアフター
タツチという)に応じて楽音のレベルを制御する
こと、である。イニシヤルタツチ及びアフタータ
ツチに応じた制御や音高(ピツチ)、音量(レベ
ル)のみならず音色その他の楽音要素に対しても
行なえる。 この実施例では、操作子群15から出力される
各操作子に対応する設定データはアナログ電圧で
表わされており、アナログ電圧マルチプレクサ1
6でこれらのアナログ電圧を時分割多重化する。
アナログ/デイジタル変換(以下単にA/D変換
という)部17は、A/D変換器18と制御及び
記憶部19とを含んでおり、マルチプレクスされ
たアナログ電圧をA/D変換すると共に、デイジ
タル変換された各操作子の設定データを夫々記憶
し、デマルチプレクスする。マルチプレクサ16
における時分割多重化とA/D変換部17におけ
る制御のためにカウンタ13の出力が利用され
る。 この実施例ではイニシヤルタツチとアフタータ
ツチの検出を共通のタツチセンサを用いて行なう
ようにしている。すなわち、タツチセンサ11と
してアフタータツチ検出可能なものを用い、この
タツチセンサ11の出力信号を鍵押圧開始時から
所定時間の間イニシヤルタツチ検出のために選択
し、選択したタツチセンサ出力信号にもとづいて
イニシヤルタツチを検出するようにしている。例
えば、鍵押圧開始時から所定時間の間選択したタ
ツチセンサ出力信号のピーク値をホールドし、こ
のピーク値をイニシヤルタツチ検出信号として用
いる。そのために、鍵押圧開始時から所定時間
(例えば人間の聴覚ではほとんど無視できる程度
の10ms程度の時間)の間発音割当て回路14か
らイニシヤルセンシング信号ISを出力し、この信
号ISによつてマルチプレクサ16及びA/D変換
部17を制御してこの間は専ら上述のイニシヤル
タツチ検出を行なうようにしている。同時に、発
音割当て回路14では、イニシヤルセンシング信
号ISを出力する間は楽音の発音開始を遅らすよう
にしている。これは、イニシヤルタツチが検出さ
れる前に発音開始されるのを禁止し、発音開始と
同時にイニシヤルタツチコントロールを施すよう
にするためである。尚、前述の通り、この実施例
ではアタツクピツチコントロールもイニシヤルタ
ツチに応じて行なわれる。 効果付与回路20は、ピツチコントロール関係
の各種効果を付与するための回路であり、ビブラ
ート、デイレイビブラート、アタツクピツチコン
トロール、及びアフタータツチビブラートに関し
ては楽音周波数を変調するための変調信号VAL
を出力し、スラー効果に関してはスラー効果を付
与した楽音周波数情報SKCを出力する。A/D
変換部17から出力される各種効果設定操作子の
設定データのうちピツチコントロール関係の設定
データが効果付与回路20に与えられ、レベルコ
ントロール関係の設定データは楽音信号発生部2
1に与えられる。発音割当て回路14から効果付
与回路20にはアタツクピツチスタート信号AS
とスラースタート信号SS及び単音モードのとき
の押圧鍵を示すキーコードMKCが与えられる。
尚、単音キーアサイナ14Aにおいては押圧鍵の
中の単一鍵(例えば最高または最低押圧鍵)を選
択して単音モード用の押圧鍵キーコードMKCと
して出力するようになつている。 アタツクピツチデータROM(リードオンリメ
モリの略)22には、アタツクピツチコントロー
ルを付与すべき各種音色に対応してアタツクピツ
チ制御データAPS,APR,APERを夫々予じめ
記憶している。アタツクピツチコントロールは、
例えば各音色に適した態様で制御が行なわれるよ
うになつており、楽音器の吹き始めのピツチの乱
れを表現できることから特に管楽器系音色に適し
た効果である。そのため、音色選択スイツチ23
で選択された音色に応じてその音色に適したアタ
ツクピツチコントロールを実現し得る値をもつ制
御データAPS,APR,APERをROM22から読
み出すようになつている。アタツクピツチの制御
態様を決定する要素は、初期の(音の出始めの)
ピツチずれの深さと、ピツチずれの深さの時間的
変化を示すエンベローブと、ピツチずれの繰返し
周波数である。初期のピツチずれの深さすなちア
タツクピツチの初期値は、前述のイニシヤルタツ
チ検出データに応じて設定される。詳しくは、音
色に対応するアタツクピツチ初期値係数データ
APSによつてイニシヤルタツチ検出データをス
ケーリングすることによりイニシヤルタツチ及び
音色に応じてアタツクピツチ初期値を設定する。
ピツチずれの深さの時間的変化を示すエンベロー
ブは、アタツクピツチエンベローブレートデータ
APERによつ設定される。ピツチずれを繰返し周
波数はアタツクピツチレートデータAPRによつ
て設定される。 効果付与回路20は、アタツクピツチスタート
信号ASが与えられたとき上述のような各データ
にもとづいてアタツクピツチコントロール用の変
調信号VALの形成を開始し、その後、通常のビ
ブラートあるいはデイレイビブラートあるいはア
フタータツチビブラートのための変調信号VAL
を形成する。後述するように、変調信号VALを
形成するために効果付与回路20は、変調周波数
及び変調の深さの制御が容易になるような工夫が
施されている。また、効果付与回路20では、ス
ラースタート信号SSが与えられたとき単音モー
ド用押圧鍵の楽音周波数情報SKCを古い押圧鍵
に対応する値から新たな押圧鍵に対応する値まで
滑らかに変化させる処理に行なう。新たな押圧鍵
は発音割当て回路14から与えられる単音モード
用押圧鍵キーコードMKCによつて示されている。 楽音信号発生器21では、単音モード時は効果
付与回路20から与えられる単音モード用の楽音
周波数情報SKCにもとづき楽音信号を発生し、
複音モード時に発音割当て回路14(複音キーア
サイナ14B)から与えられる複数の各チヤンネ
ルに割当てられた押圧鍵を示すキーコードPKC
にもとづき複数のチヤンネルで楽音信号を夫々発
生する。これらの楽音信号は、変調信号VALに
応じてその周波数(ピツチ)が変調され、かつ
A/D変換部17からのレベルコントロールデー
タに応じてその音量レベルが制御される。更に、
これらの楽音信号には音色選択スイツチ23で選
択され音色が付与され、サウンドシステム24に
与えられる。 次に、第2図各部の詳細例について説明する。 押鍵検出部及び単音キーアサイナの説明 第3図には押鍵検出部12及びカウンタ13の
詳細例が示されており、第4図には単音キーアサ
イナ14Aの詳細例が示されている。カウンタ1
3は、2相のシステムクロツクパルスφ1,φ2
よつて制御される16ステージ/1ビツトのシフト
レジスタ25と、1ビツト分の半加算器26と、
シフトレジスタ25の内容を定期的にラツチする
ラツチ回路27とを含み、シリアル演算によつて
カウント動作を行なう。このカウンタ13に限ら
ず、以下で説明する詳細例においては随所でシリ
アル演算が用いられ、回路構成の節約に寄与して
いる。押鍵検出部12は、鍵盤10の各鍵に対応
するキースイツチをマトリクス状に配列しキース
イツチマトリクス28と、このマトリクス28に
おける半オクターブ毎の入力ラインに走差信号を
供給するデコーダ29と、このマトリクス28に
おける各半オクターブ内の6つの各音色に対応す
る出力ラインの信号を多重化するマルチプレクサ
30とを含んでいる。キースイツチマトリクス2
8は音高側のキースイツチから順に走査されるよ
うになつており、単音キーアサイナ14Aでは最
高押圧鍵を単音モード用の押圧鍵として選択する
ようになつている。 キースイツチマトリクス28における1鍵分の
走査時間換言すれば単音キーアサイナ14Aにお
ける1鍵分の処理時間(これを1キータイムとい
うことにする)は第5図に示すように32個のタイ
ムスロツトから成る。1タイムスロツトの長さは
システムクロツクパルスφ1,φ2の1周期に対応
し、例えば0.5μsである。従つて、1キータイム
の長さは16μsである。この1キータイム内の各タ
イムスロツトあるいは区間に同期して様々な処理
が制御されるようになつている。そのために、第
5図に示すような各種のタイミング信号が図示し
ないタイミング信号発生回路で発生され、様々な
回路に供給されるようになつている。32個のタイ
ムスロツトの各々は16μsの周期で繰返しあらわれ
る。1キータイム内における個々のタイムスロツ
トを区別するために発生順序の早い方から順番に
第1乃至第32タイムスロツトということにする。
各種タイミング信号の発生タイミング及び発生周
期及びパルス幅を一目瞭然にするために、以下の
法則で各タイミング信号に符号をつけるものとす
る。例えば「1y8」のように文字「y」を挾んで
前後に数字が記されている場合は、前者の数字は
1キータイムにおいてパルスが最初に発生するタ
イムスロツト順位を示し、後者の数字はパルスが
繰返し発生する周期をタイムスロツト数で示して
いる。例えば信号1y8は、第5図に示すように最
初は第1タイムスロツトで発生し、以後は8タイ
ムスロツト毎に、つまり第9、第17、第25タイム
スロツトで夫々パルス(“1”)が発生する。次
に、「1y8S」のように末尾に文字「S」が追加さ
れているものは、パルス幅が1タイムスロツト幅
全部ではなく、1タイムスロツトの前半でつまり
クロツクパルスφ2のパルス幅に同期して発生す
ることを意味する。また、「1T8」のように、文
字「T」を挾んで前後に数字が記されている場合
は、前者の数字によつて示されるタイムスロツト
順位から後者の数字によつて示されるタイムスロ
ツト順位までパルス(“1”)が持続して発生する
のとし、かつその周期は32タイムスロツトである
とする。例えば信号1T8は第1タイムスロツトか
ら第8タイムスロツトまでの区間で持続的に発生
する8タイムスロツト分のパルス幅をもち、かつ
32タイムスロツトの周期で繰返し発生する。ま
た、「1T6y8」のように、パルス幅表示「1T6」
の次に文字「y」と数字が続く場合は、文字
「y」の次に記された数字によつて繰返し周期を
タイムスロツト数によつて示している。例えば信
号1T6y8は、最初に第1タイムスロツトから第6
タイムスロツトまでの6タイムスロツト幅で発生
したパルス8タイムスロツト分の繰返し周期で、
つまり9乃至第14タイムスロツトまで、及び第17
乃至第22タイムスロツトまで、及び第25乃至第30
タイムスロツトまでの各区間でパルス発生するこ
とを意味する。 第3図において、加算器26の入力Aにはシフ
トレジスタ25の最終ステージの出力Q16が加え
られ、入力Ciにはオア回路31を介して信号
17y32が与えられる。従つて、信号17y32が“1”
となる第17タイムスロツトにおいてシフトレジス
タ25の最終ステージ出力に“1”が加算される
ことになる。入力A及びCi共に“1”でキヤリイ
アウト信号が生じるとき、キヤリイアウト出力
C0+1は演算タイミングよりも1タイムスロツ
ト遅れて“1”となるものとする。C0の次に付
加した記号+1は1タイムスロツトの遅れを示
す。以下で出てくる加算器のキヤリイアウト出力
C0+1はすべて演算タイミングよりも1タイム
スロツトの遅れがあるものとする。尚、加算出力
Sには遅れがないものとする。キヤリイアウト出
力C0+1はアンド回路32及びオア回路31を
介して入力Ciに戻される。従つて上位ビツトに対
してキヤリイアウト信号を加算することできる。 加算器26の出力Sの信号はアンド回路33を
介してシフトレジスタ25に入力され、16タイム
スロツト遅延後に入力Aに戻される。アンド回路
33の他の入力に加えられている信号Z1は通常
は“1”である。以上の構成によつて信号17y32
をカウントクロツクとして1キータイム(32タイ
ムスロツト)毎に1カウントアツプするシリアル
演算が実行される。従つて、第17タイムスロツト
においてシフトレジスタ25の最終ステージから
出力される信号がカウント値の最下位ビツトであ
り、そのとき各ステージには最終ステージから第
1ステージにさかのぼつて順次上位ビツトのカウ
ント値が夫々保有されている。第17タイムスロツ
トの16タイムスロツト後の第1タイムスロツトに
おいても同様にシフトレジスタ25の最終ステー
ジから第1ステージまでには最下位ビツトから最
上位ビツトまでのカウント値が並んでいる。従つ
て、第1タイムスロツトの前半で発生する信号
1y32Sによつてシフトレジスタ25の7ステージ
出力Q7乃至最終ステージ出力Q16をラツチ回路
27にラツチすることにより、10ビツトの並列2
進カウント値が得られる。尚、信号1y16のタイ
ミングすなわち第1及び第17タイムスロツトにお
いアンド回路32を動作不能にしている、これは
最上位ビツトのキヤリイアウト信号が最下位ビツ
トに加算されないようにするためである。 カウンタ13における下位7ビツトのカウント
値が鍵走査及び多重化のために利用される。その
うち下位4ビツト4,3,2,1によつて鍵
の音名(1オクターブ内の音名)を指定し、上位
3ビツト3,2,1によつてその鍵が所属する
オクターブを指定する。ラツチ回路27にラツチ
されたカウント値のうちビツト3,2,1,
N4はデコーダ29でデコードされ、キースイツ
チマトリクス28における半オクターブ毎に入力
ラインに走査信号を与える。また、下位ビツト
N3,2,1はマルチプレクサ30に与えられ、
キースイツチマトリクス28における各半オクタ
ーブ内の6本の出力ラインの信号を時分割多重化
する。こうして、マルチプレクサ30からは各鍵
の押圧または離鍵を示す時分割多重化されたキー
データTDMが各鍵の走査に対応して出力され
る。時分割多重化キーデータTDMは現在走査中
の鍵が押圧されていれば“1”であり、押圧され
ていなければ“0”である。 ラツチ回路27にラツチされたカウント値3
〜1が変化する毎に走査すべき鍵が切換わるの
で、1鍵分の走査時間は第5図に示すように第1
タイムスロツトから第32タイムスロツトまでの32
タイムスロツトであり、この間1鍵分のキーデー
タTDMが持続して出力される。前述の通り、1
鍵分の走査に要する1キータイムは16μsであるの
で、1走査サイクルすなわちカウント値3〜1
が1巡する時間は約2ms(=16μs×27)である。 キースイツチマトリクス28では高音順に走査
が行なれるようになつている。すなわち、カウン
ト値3〜1小さいほど高音になり大きいほど低
音になるようにその所定の値に対応して各鍵が順
次割当てられおり、カウント値31が増すに従
つて高音側から順次低音側に走査が移行するよう
になついる。カウンタ13における下位7ビツト
のカウント値(3〜1)は現在走査中の鍵すな
わち時分割多重化キーデータTDMに対応する鍵
を表わすコード信号すなわちキーコードであ
る。しかし、カウンタ13のカウント値3〜1
をそのまま用いたキーコードは高音鍵ほどそ
の値が小さく、低音鍵ほどその値が大きい。キー
コードの下位2ビツトを下位桁に無限に繰返し付
加してキーコードを周波数情報に変換する場合、
高音鍵になるほどキーコードの値が大きくならな
いと不都合が生じるので、カウンタ13から出力
されるキーコードを反転したものを正式なキ
ーコードKCとしてキーアサイナ4A,14Bで
用いるようにしている。正式なキーコードKCと
各鍵との関係は例えば次表のようになつている。
キーコードKCは上位3ビツトのオクターブコー
ドB3,B2,B1と下位4ビツトのノートコード
N4,N3,N2,N1とから成る。
【表】 尚、シフトレジスタ25の第7乃至最終ステー
ジ内に記された表示は第1及び第17タイムスロツ
トのときの各ステージの重みを示している。すな
わち、このとき第10乃至最終ステージ(Q10〜
Q16)には前述の通りカウント値の下位7ビツト
B3〜1が入つている。また、第7乃至第9ステ
ージ(Q7〜Q9)には、時間表示にして約8ms,
約4ms及び約2msの重みのビツトが入つている。
これらの時間表示はカウンタ13がリセツトされ
たときからそれらのビツトに“1”が立つまでの
時間を示している。後述のように、カウンタ13
をタイマとして用いるときこれらの時間表示ビツ
トを利用する。これらの時間表示ビツトはキーコ
ード3〜1と共にラツチ回路27にラツチされ
る。 第4図において、単音キーアサイナ14Aは第
9タイムスロツトを起点にして各鍵の時分割多重
化キーデータTDMに関する処理を行なうように
している。そのため、第3図のマルチプレクサ3
0から出力された時分割多重化キーデータTDM
は第4図のラツチ回路34に入力され、信号
9y32によつて第9タイムスロツトに同期してラ
ツチされる。従つてラツチ回路34からはキーデ
ータTDMを8タイムスロツト遅延したものが出
力される。一方、第1タイムスロツトのときにシ
フトレジスタ25(第3図)の最終ステージ
(Q16)から出力されるキーコードの最下位ビ
ツト1は、8タイムスロツト後の第9タイムス
ロツトでは第8ステージ(Q8)にシフトされて
きている。そこで、ラツチ回路34(第4図)に
おけるキーデータTDMの遅延に同期させるた
め、シフトレジスタ25(第3図)の第8ステー
ジ(Q8)の出力をシリアルキーコード(9
〜)として取り出し、第4図の単音キーアサイナ
14Aに供給するようにしている。このキーコー
ド(9〜)は第9タイムスロツトから第15タ
イムスロツトまでの間で下位ビツトから順番に各
ビツト1,2,3,4,1,2,3が並ん
でいる。このキーコード(9〜)は第4図の
インバータ35で反転され、前述の通りの正式の
キーコードKCがシリアル形式で該インバータ3
5から出力される。 第4図において、単音キーアサイナ14Aは主
に次の3つの機能を実行する。この1つは、最高
押圧鍵のキーコードKCを選択することであり、
もう1つは、新たな押鍵を検出することであり、
もう1つは、新たな押鍵が検出されたとき一定時
間の間新たな押圧鍵に関する処理を禁止しその間
でイニシヤルタツチの検出を可能にすることであ
る。新たな押鍵の検出は、全べての鍵が離鍵され
ている状態から初めて何らかの鍵が押圧された場
合(これをエニーニユーキーオンという)と、何
らかの鍵が押圧されている状態からレガート形式
で新たな押圧鍵に変更された場合(これがレガー
トニユーキーオンという)とを区別し行なうよう
になつている。エニーニユーキーオンが検出され
た場合はフリツプフロツプAKQがセツトされ、
レガートニユーキーオンが検出された場合はフリ
ツプフロツプNKQがセツトされる。ニユーキー
オン検出によつてフリツプフロツプAKQまたは
NKQがセツトされたとき第3図のカウンタ13
をタイマとして動作させ、一定時間(約10ms)
の間イニシヤルセンシング信号ISを出力する。こ
の間新たな押圧鍵に関する処理を禁止し、前記一
定時間が終了したときアタツクピツチスタート信
号ASあるいはスラースタート信号SSを発生して
アタツクピツチあるいはスラーの制御を開始させ
る。最高押圧鍵キーコードレジスタ36は最高押
圧鍵のキーコードXKCを暫定的に記憶するため
のものであり、単音キーコードレジスタ37は単
音モードで発音する押圧鍵のキーコードMKCを
記憶するためのものである。前記一定時間が終了
したときレジスタ36のキーコードXKCレジス
タ37にロードされるようになつている。従つ
て、新たな押鍵があつたとき直ちに単音モード用
の押圧鍵キーコードMKCが変化するのではなく、
前記一定時間の後に変化する。 各フリツプフロツプXKQ、MK1,MK2,
AKQ,NKQ,TM6はタイミング信号6y8(第5
図参照)によつて入力信号をロードし、信号1y8
(第5図)に同期して出力を切換える。従つて、
ロードした信号は信号1y8の発生タイムスロツト
(第1または第9または第17または第25タイムス
ロツト)から8タイムスロツトの間持続的に出力
される。 フリツプフロツプXKQは、1走査サイクルに
おいて何らかの押圧鍵が検出されたことを示すた
めのものである。ラツチ回路34から出力される
キーデータTDMが“1”のとき、アンド回路3
8及びオア回路40を介してこのフリツプフロツ
プXKQに“1”がロードされる。このフリツプ
フロツプXKQの“1”はアンド回路39及びオ
ア回路40を介してホールドされる。1走査サイ
クルが終了したときインバータ41の出力が
“0”となり、アンド回路39が動作不能となつ
てフリツプフロツプXKQがリセツトされる。第
3図のラツチ回路27から出力されるカウント値
の下位3ビツト3,2,1がアンド回路42
に入力され、上位4ビツト3,2,1,4が
アンド回路43に入力されている。アンド回路4
2の出力信号N7及びアンド回路43の出力信号
B15が第4図のアンド回路44に入力される。1
走査サイクルの終了時にはカウント値3〜1の
全ビツトが“1”となり、信号N7及びB15が共
に“1”となつてアンド回路44の条件が成立す
る。アンド回路44の他の入力にはタイミング信
号9T16(第5図参照)が入力されている。従つ
て、1走査サイクル終了時の第9から第16タイム
スロツトまでの間アンド回路44の出力“1”と
なる。このアンド回路44の出力信号“1”が走
査終了信号SCEであり、インバータ41ではこの
信号SCEを反転する。従つて、何らかの鍵が押圧
されている場合、1走査サイクルにおいてキーデ
ータTDMが最初に“1”となる鍵走査タイミン
グすなわち最高押圧鍵の走査タイミングから走査
終了時までのフリツプフロツプXKQの出力が
“1”となる。何も鍵が押されていないときは
XKQは常に“0”である。 フリツプフロツプXKQの出力を反転した信号
とラツチ回路34から出力されるキーデータ
TDMとが入力されたアンド回路45は最高押圧
鍵を検出するためのものである。すなわち、フリ
ツプフロツプXKQにおける入力と出力の8タイ
ムスロツトの遅れにより、1走査サイクルにおい
て最初に最高押圧鍵のキーデータTDM“1”に
立上るとき、キーデータTDMの立上りの3タイ
ムスロツトつまり第9乃至第16タイムスロツトま
での間はフリツプフロツプXKQの出力はまだ
“0”であり、その反転信号は“1”となつてい
る。従つて、最高押圧鍵のキーデータTDMの立
上りの第9乃至第16タイムスロツト(合計8タイ
ムスロツト)の間でのみアンド回路45の条件が
成立し、その出力信号XSが“1”となる。この
信号XSの“1”によつてアンド回路46を可能
にし、インバータ35から与えられる最高押圧鍵
のキーコードKCをアンド回路46及びオア回路
47を介してレジスタ36にロードする。 前述の量り、インバータ35から出力されるキ
ーコードKCとラツチ回路34から出力されるキ
ーデータTDMとは同期しており、信号XSが
“1”となる第9乃至第16タイムスロツトの間で、
最高押圧鍵のキーコードKCが下位ビツトから順
にレジスタ36にロードされる。キーコードKC
の全ビツトN1〜B3は第9乃至第15タイムスロツ
トの間でレジスタ36にロードされ、第16タイム
スロツトにおいはキーコードKCに無関係なカウ
ントデータがあらわれる。そのため、タイミング
信号16y32を反転した信号をアンド回路46に加
え、第16タイムスロツトにおいては強制的に
“0”がロードされるようにしている。レジスタ
36にロードされた最高押圧鍵キーコードXKC
はアンド回路48を介して自己保持される。アン
ド回路48の他の入力には信号XSをインバータ
49で反転した信号が加わり、アンド回路46を
可能にしてキーコードKCをレジスタ36にロー
ドするときは自己保持をクリアするようにしてい
る。 レジスタ36及びこのレジスタ36の内容
XKCが転送されるレジスタ37は8ステージ/
1ビツトのシフトレジスタであり、システムクロ
ツクパルスφ1,φ2によつてシフト制御される。
従つて、レジスタ36及び37の内容は8タイム
スロツト毎に循環する。図においては、第9ある
いは17あるいは第25あるいは第1タイムスロツト
のときのレジスタ36及び37の各ステージの重
みが示されている。 フリツプフロツプMK1は、前回の走査サイク
ルにおいて何らかの押圧鍵が検出されたことを示
すためのものである。1サイクル分の走査が終了
したときにすなわち走査終了信号SCEが“1”の
ときにフリツプフロツプXKQに“1”が記憶さ
れていることご条件にアンド回路50が“1”を
出力し、オア回路52を介して該フリツプフロツ
プMK1に“1”をロードする。このフリツプフ
ロツプMK1の“1”はアンド回路51及びオア
回路52を介して1走査サイクルの間保持され、
走査終了信号SCEによつてリセツトされる。 フリツプフロツプMK2は、前々回の走査サイ
クルにおいて何らかの押圧鍵が検出されたことを
示すためのものである。走査終了信号SCEの発生
時に、フリツプフロツプMK1の出力をアンド回
路53及びオア回路55を介してフリツプフロツ
プMK2にロードする。アンド回路54はフリツ
プフロツプMK2の記憶を1走査サイクルの間保
持するためのもので、走査終了信号SCEが発生す
るとき動作不能となつてフリツプフロツプMK2
をリセツトする。これらの3つのフリツプフロツ
プXKQ,MK1,MK2は、単音モードにおけ
る鍵の押圧及び離鍵をチヤタリングを排除して検
出するのに役立つ。 フリツプフロツプAKQは、前述のエニーニユ
ーキーオン検出されたことを示すためのものであ
る。アンド回路56には、フリツプフロツプ
XKQの出力、フリツプフロツプMK1,MK2,
AKQ,NKQの反転出力、及び走査終了信号SCE
が与えられており、エニーニユーキーオンのとき
条件が成立して走査終了信号SCEのタイミングで
“1”を出力する。つまり、アンド回路56にお
いては、前回及び前々回の走査サイクルでは鍵が
全く押圧されていず(MK1,MK2が共に
“0”)、かつ今回の走査サイクルで初めて鍵押圧
が検出された(XKQが“1”)ことを条件にエニ
ーニユーキーオンを検出する。AKQ及びNKQの
反転出力がアンド回路56に加えられいる理由
は、AKQまたはNKQに“1”が記憶されている
ときはアンド回路56の条件が成立しないように
するためであり、後述のタイマが何度もスタート
状態にリセツトされないようにするためである。
アンド回路56の出力信号“1”はオア回路58
を介してフリツプフロツプAKQにロードされる。
このフリツプフロツプAKQの“1”はアンド回
路57、オア回路58を介して一定時間の間ホー
ルドされる。 アンド回路56の出力信号“1”すなわちエニ
ーニユーキーオン検出信号はタイマスタート信号
としても利用される。この出力信号“1”がオア
回路59を介して2段残のフリツプフロツプ6
0,61に入力される。これらのフリツプフロツ
プ60,61はフリツプフロツプXKQと同様に
タイミング信号6y8,1y8によつて制御される。
両フリツプフロツプ60,61の出力がオア回路
62に加わり、更にインバータ63で反転され、
信号Z1として第3のアンド回路33に入力され
る。アンド回路56から出力されるエニーニユー
キーオン検出信号は走査終了信号SCEに同期して
第9から第16タイムスロツトまでの8タイムスロ
ツトの間“1”となる。これをフリツプフロツプ
60,61及びオア回路62で16タイムスロツト
幅に拡張し、16タイムスロツトの間インバータ6
3の出力信号Z1を“0”にする。それ以外のと
きは信号Z1は常に“1”であり、カウンタ13
(第3図)におけるカウント動作を可能にしてい
る。信号Z1が“0”になる16タイムスロツトの
間、アンド回路33(第3図)が動作不能にな
り、シフトレジスタ25の全16ステージの内容を
すべて“0”にクリアする。こうして、カウンタ
13はカウント値オール“0”からのカウント動
作を開始し、タイマ機能がスタートする。 第3図のラツチ回路27にラツチしたカウント
値のうち時間表示にして約8msの重みをもつビツ
トがアンド回路64に入力され、約4ms及び約
2msの重みをもつビツトが夫々反転されてアンド
回路64の他の入力に加わる。このアンド回路6
4の出力信号TM5は第4図のアンド回路65に
与えられる。アンド回路65には第3図のアンド
回路42及び43から信号N7及びB15が入力さ
れ、更にタイミング信号9T16とオア回路66の
出力が加わる。オア回路66にはフリツプフロツ
プAKQ及びNKQの出力が加わる。アンド回路6
5の出力はタイマ終了信号QRとして利用され
る。フリツプフロツプAKQまたはNKQの出力を
アンド回路65に入力する理由は、これらのフリ
ツプフロツプセツトされたときのみつまりニユー
キーオンのときのみタイマ機能を働らかせるため
である。 カウンタ13の下位10ビツトのカウント値が
“1001111111”となつたとき、すなわち信号Z1に
よつてクリアされたときから約1ms経過したと
き、アンド回路42,43,64(第3図)の条
件がすべて成立し、4図のアンド回路65に加え
られる信号N7,B15,TM5がすべて“1”とな
る。このとき信号9T16に対応して第9乃至第16
タイムスロツトの間アンド回路65の出力信号
QRが“1”となる。尚、図において信号線の傍
に記した(9〜16)なる表示はこの信号が第9タ
イムスロツトから第16タイムスロツトまでの間発
生することを意味している。 このタイマ終了信号QRはインバータ67で反
転されてアンド回路57に加わる。従つて、フリ
ツプフロツプAKQの“1”はタイマ終了信号QR
が発生するまでの約10msの間ホールドされるが、
このタイマ終了信号QRが発生したときにクリア
される。詳しくは、タイマ終了形成QRが第17タ
イムスロツトで立下るときにフリツプフロツプ
AKQの出力も“0”に立下る。 タイマ終了信号QRが発生したときフリツプフ
ロツプXKQに“1”がセツトされていること
(鍵押圧中であること)を条件にアンド回路68
の出力信号KSが“1”となる。この信号KSによ
つてアンド回路69を可能にし、レジスタ36の
最高押圧鍵キーコードXKC(これは新たな押圧鍵
を示している)を該アンド回路69及びオア回路
70を介してレジスタ37にロードする。レジス
タ37にロードされた新たな最高押圧鍵のキーコ
ードは単音モード用の押圧鍵キーコードMKCと
してキーアサイナ14Aから出力されると共にア
ンド回路71を介してレジスタ37を循環する。
前記信号KSによつて新たなキーコードXKCをロ
ードするときアンド回路71が動作不能となり、
古いキーコードMKCがクリアされる。 アンド回路72,73,74、オア回路75及
び遅延フリツプフロツプ76は、レジスタ36と
37のキーコードXKC,MKCを比較するための
ものである。キーコードMKCの反転信号とキー
コードXKCとがアンド回路72に入力され、キ
ーコードXKCの反転信号とキーコードMKCとが
アンド回路73に入力される。キーコードXKC
及びMKCは同じ重みのビツトN1〜B3が同期し
てレジスタ36,37から夫々出力される。両キ
ーコードMKC,XKCの値が1ビツトでも異なる
アンド回路72または73の条件が成立し、フリ
ツプフロツプ76に“1”ロードされる。このフ
リツプフロツプ76の“1”はアンド回路74を
介して自己保持される。最高押圧鍵検出信号XS
をインバータ49で反転した信号が各アンド回路
72,73,74に加わるようになつており、各
走査サイクルにおいて最高押圧鍵が検出される毎
にフリツプフロツプ76の記憶がクリアされる。 フリツプフロツプNKQは、前述のレガートニ
ユーキーオンが検出されたことを示すためのもの
である。アンド回路77はレガートニユーキーオ
ンを検出するためのもので、前記フリツプフロツ
プ76の出力信号NEQ、単音モード選択信号
MONO、フリツプフロツプXKQ、MK1,MK
2の出力信号、フリツプフロツプAKQ及びNKQ
の出力を反転した信号、及び走査終了信号SCEが
入力される。単音モード選択信号MONOは単音
モードのときのみレガートニユーキーオンの検出
を可能にするために入力されている。前述の通
り、レジスタ36と37のキーコードXKC,
MKCが異なるとき、フリツプフロツプ76の出
力信号NEQ“1”となる。この信号NEQの“1”
は、新たな押鍵があつたことを示している。この
新たな押鍵がエニーニユーキーオンに該当するも
のであれば、前述の如くアンド回路56の条件が
成立し、フリツプフロツプAKQがセツトされる
ので、その反転信号が“0”となり、アンド回路
77の条件は成立しない。この新たな押鍵がレガ
ートニユーキーオンに該当するものであれば、フ
リツプフロツプAKQがセツトされていず、かつ
各フリツプフロツプXKQ、MK1,MK2の出
力“1”であり、何らかの鍵が持続的に押圧され
ていることを示している。従つて、レガートニユ
ーキーオンのときは走査終了信号SCEのタイミン
グでアンド回路77の条件が成立し、オア回路7
9を介してフリツプフロツプNKQに“1”がロ
ードされる。このフリツプフロツプNKQの“1”
はアンド回路78を介して自己保持される。 一方、アンド回路77から出力されたレガート
ニユーキーオン検出信号は、エニーニユーキーオ
ン検出信号と同様に、オア回路59を介して遅延
フリツプフロツプ60に与えられ、タイマスター
ト信号として利用される。従つ、レガートニユー
キーオン検出にもとづき第3図のカウンタ13が
前述と同様にタイマとして機能し、約10ms後に
アンド回路65(第4図)からタイマ終了信号
QRが出力される。このタイマ終了信号QRによ
つてアンド回路78が動作不能となり、フリツプ
フロツプNKQがリセツトされる。従つて、レガ
ートニユーキーオン検出時から約10msの間フリ
ツプフロツプNKQ“1”をホールドする。また、
前述と同様に、タイマ終了信号QRにもとづきア
ンド回路68から信号KSが出力され、レジスタ
36に記憶されている新たな最高押圧鍵キーコー
ドXKCレジスタ37にロードされる。 フリツプフロツプTM6は、複音モードのとき
のアタツクピツチスタート信号を形成するために
エニーニユーキーオンによる約10msの時間待ち
が終了したことを示すためのものである。タイマ
終了信号QRがアンド回路80、オア回路82を
介してフリツプフロツプTM6に入力されるよう
になつており、エニーニユーキーオンにもとづく
約10msの時間待ちが終了したときこのタイマ終
了信号QRによつて該フリツプフロツプTM6に
“1”がセツトされる。このフリツプフロツプ
TM6の“1”はアンド回路81を介し自己保持
され、走査終了信号SCEによつてリセツトされ
る。従つて、フリツプフロツプTM6の“1”は
1走査サイクルの間だけホールドされる。尚、複
音モードのときはレガートニユーキーオンの検出
は行なわれないため、単音モード時にレガートニ
ユーキーオンにもとづくタイマ終了信号QRによ
つてフリツプフロツプTM6がセツトされたとし
ても何の影響も及ぼさない。 アンド回路83,84,85は単音モード用の
キーオフ信号MKOFを形成するためのものであ
る。各回路83,84,85には単音モード選択
信号MONO与えられており、単音モードのとき
動作可能となる。アンド回路85にはフリツプフ
ロツプMK1,MK2,NKQの反転信号が入力
されており、2走査サイクル続けて全鍵の離鍵が
検出されていることを条件に“1”を出力する。
このアンド回路85の出力“1”は通常のキーオ
フを示している。MK1,MK2共に“0”であ
ることを条件にしたのはチヤタリング対策のため
である。アンド回路83にはフリツプフロツプ
AKQの出力が入力されており、エニーニユーキ
ーオン検出時の約10msの待ち時間の間“1”を
出力する。アンド回路84にはフリツプフロツプ
NKQの出力及びスラーオン信号SLONをインバ
ータ86で反転した信号が加わり、スラー効果が
選択されていないことを条件に、レガートニユー
キーオン検出時の約10msの待ち時間の間“1”
を出力する。 各アンド回路83,84,85の出力はオア回
路87に入力され、単音モード用のキーオフ信号
MKOFとして利用される。このキーオフ信号
MKOFをインバータ88で反転したものが単音
モード用のキーオン信号MKONである。楽音信
号発生部21(第2図)において、単音モード用
の押圧鍵キーコードMKCに対応する楽音信号を
発生する際にこのキーオン信号MKONにもとづ
いて振幅エンベローブを制御するようにすればよ
い。単音モードにおいてエニーニユーキーオンが
検出された場合あるいはスラー効果選択されてい
ないときにレガートニユーキーオンが検出され場
合はアタツクピツチコントロールを行なうように
なつており、そのためのイニシヤルタツチ検出を
行なう前記一定の待ち時間(約10ms)の間は、
アンド回路83または84の出力“1”にもとづ
き強制的にキーオフ状態としているのである。そ
して、この待ち時間における強制的なキーオフ状
態のときに前音のサステインを除去するために、
アンド回路83及び84の出力がオア回路89を
介して強制ダンプ信号DMPとしてキーアサイナ
14Aから出力され、楽音信号発生部21(第2
図)に与えられるようになつている。 アンド回路84の出力はオア回路90にも与え
られる。また、フリツプフロツプAKQの出力が
アンド回路91を介してオア回路90に与えられ
る。尚、入力が1つしかないアンド回路38,8
0,91等は入力信号が単に通過するだけであ
り、特に必要ないが図示の都合上示した。オア回
路90の出力はイニシヤルセンシング信号ISとし
てイニシヤルタツチ検出のために利用される。こ
のイニシヤルセンシング信号ISは、単音モードあ
るいは複音モードに係わりなくエニーニユーキー
オンがあつた場合はフリツプフロツプAKQの出
力にもとづき新たな鍵の押圧開始時から約10ms
の間“1”となる。また、単音モードでスラー効
果が選択されていないときにレガートニユーキー
オンがあつた場合もフリツプフロツプNKQの出
力にもとづき新たな鍵の押圧開始時から約10ms
の間“1”となる。単音モードでスラー効果が選
択されているときはレガートニユーキーオンがあ
つてもイニシヤルセンシング信号ISは発生されな
い。 アンド回路92は単音モード用のアタツクピツ
チスタート信号MASを発生するためのものであ
り、オア回路87からのキーオフ信号MKOF、
フリツプフロツプXKQの出力信号及びタイマ終
了信号QR入力される。ニユーキーオン検出にも
とづく約10msの待ち時間の間アンド回路83あ
るいは84の出力信号によつてキーオフ信号
MKOFが“1”となり、アンド回路92が動作
可能となる。待ち時間が終了したとき、鍵が押圧
されていることを条件に(XKQが“1”)タイマ
終了信号QRに対応する9乃至第16タイムスロツ
トの間アンド回路92の出力信号MASが“1”
となる。この信号MASはオア回路93を介して
遅延フリツプフロツプ94に入力される。このフ
リツプフロツプ94はタイミング信号13y32で入
力信号をロードし、信号17T24に同期して出力を
換える。従つて、第9乃至第16タイムスロツトで
発生する信号MASの“1”は第13タイムスロツ
トでフリツプフロツプ94にロードされ、第17タ
イムスロツトから次の第16タイムスロツトまでの
1キータイム(32タイムスロツト)の間アタツク
ピツチスタート信号ASとして出力される。 アンド回路95は複音モード用のアタツクピツ
チスタート信号EASを発生するためのものであ
り、フリツブフロツプTM6の出力、フリツプフ
ロツプXKQの出力の反転信号、単音モード選択
信号MONOをインバータ96で反転した信号、
及びラツチ回路34からのキーデータTDMが入
力される。複音モードのとき、インバータ96の
出力“1”によつてアンド回路95が動作可能と
なる。前述の通り、エニーニユーキーオン検出に
もとづく約10msの時間待ちの終了直後の1走査
サイクルの間フリツプフロツプTM6の出力が
“1”となり、このサイクルにおける最高押圧鍵
のキーデータTDMの立上りの第9乃至第16タイ
ムスロツトの間アンド回路95の条件が成立す
る。第9乃至第16タイムスロツトの間で“1”と
なるアンド回路95の出力信号EASはオア回路
93を介してフリツプフロツプ94に入力され、
前述と同様に、第17タイムスロツトから次の第16
タイムスロツトまでの1キータイムの間アタツク
ピツチスタート信号ASとして出力される。 アンド回路97はスラースタート信号SSを発
生するためのものであり、タイマ終了信号QR、
フリツプフロツプXKQの出力、単音モード選択
信号MONO、単音モード用キーオン信号
MKON、及びキーコードの不一致を示す信号
NEQが入力される。レジスタ36及び37のキ
ーコードXKC,MKCが一致していないときは
(NEQが“1”)、待ち時間中であり(AKQまた
はNKQが“1”)、かつこのときアンド回路83
及び84の条件が成立していなければ(MKON
“1”)、スラー効果が選択されておりかつレガー
トニユーキーオンであつたことを意味する。従つ
て、スラー効果が選択されかつレガートニユーキ
ーオンがあつたとき、このレガートニユーキーオ
ンにもとづく待ち時間の終了時に発生するタイマ
終了信号QRに対応して、現在鍵が押圧されてい
ること(XKQが“1”)を条件に、アンド回路9
7の出力が第9乃至第16タイムスロツトの間
“1”となる。この出力“1”はフリツプフロツ
プ94に入力され、前述と同様に第17タイムスロ
ツトから次の第16タイムスロツトまでの1キータ
イムの間スラースタート信号SSとして出力され
る。 以上の通り、アタツクピツチスタート信号AS
及びスラースタート信号SSは、約10msの待ち時
間の終了後に発生されるものである。そして、ア
タツクピツチスタート信号ASは、単音モードに
おいてはエニーニユーキーオンのときあるいはス
ラー非選択時のレガートニユーキーオンのときに
発生され、複音モードにおいてはエニーニユーキ
ーオンのときに発生される。また、スラースター
ト信号SSは、単音モードのスラー選択時におい
てレガートニユーキーオンがあつたときに発生さ
れる。 アナログ電圧マルチプレクサ及びA/D変換部 各種効果設定操作子群15の詳細例は第6図に
示されている。A/D変換部17は図示の都合
上、A/D変換器18の部分が第6図に、制御及
び記憶部19の部分が第7図に示されている。 第6図においては、各種効果設定操作子群15
は各種効果の制御要素に対応する制御量をアナロ
グ電圧で設定するためのボリユームV1〜V8を
具えている。V1はビブラートスピード(周波
数)、V2はビブラートデイプス(深さ)、V4は
デイレイビブラートの時間、V5はスラー効果に
おけるピツチ変化の速度(スラースピード)、V
7は振幅エンベローブのサステイン部分の減衰速
度(サステインスピード)、を夫々設定するため
のものである。V3,V6,V8はタツチセンサ
11の出力信号の感度調整用ボリユームである。
V3はアフタータツチビブラートの深さ設定用の
鍵タツチ検出信号を感度調整するもの、V6はア
フタータツチレベルコントロールのレベル設定用
の鍵タツチ検出信号を感度調整するもの、V8は
イニシヤルタツチ検出信号を感度調整するもので
ある。ボリユームV8で感度調整されたイニシヤ
ルタツチ検出信号は2つの用途で使われる。1つ
はアタツクピツチコントロールの初期値設定のた
め、もう1つはイニシヤルタツチレベルコントロ
ールのレベル設定のためである。 タツチセンサ11としては各鍵共通のアフター
タツチセンサ11Aが使用される。アフタータツ
チセンサ11Aは鍵押圧持続時において鍵タツチ
を検出し得るものであれば如何なるものでもよ
く、例えば、押圧速度あるいは押圧深さあるいは
押圧力あるいは強さ等のいずれかに応答して鍵タ
ツチを検出するものであつてもよい。アフタータ
ツチセンサ11Aの出力信号は増幅器98を介し
てイニシヤルタツチ感度調整用ボリウムV8に加
わる共にローパスフイルタ99に加わる。ローパ
スフイルタ99の出力はアフタータツチビブラー
ト用感度調整ボリユームV3とアフタータツチレ
ベル用感度調整ボリユームV6に加えられる。ロ
ーパスフイルタ99はアフタータツチ制御に用い
るタツチ検出信号の急激な変動を抑えるためのも
のである。 アフタータツチセンサ11Aはイニシヤルタツ
チ検出及びアフタータツチ検出の両方に共用され
る。例えば、アフタータツチセンサ11Aから出
力されるタツチ検出信号が第8図aのようである
とすると、単音キーアサイナ14A(第4図)か
らイニシヤルセンシング信号IS(第8図b)が与
えられる約10msの間においてこのタツチ検出信
号のピーク値を検出し、このピーク値をホールド
してイニシヤルタツチ検出信号として用いる。前
述の通り、イニシヤルセンシング信号ISが立下つ
てから(ピーク値検出終了後に)発音が開始す
る。また、ピーク値検出を行なつているときの
(IS発生時の)アフタータツチセンサ出力信号は
アフタータツチ検出信号として用いず、それ以外
のときセンサ出力信号をアフタータツチ検出信号
として用いる。このようにすることにより、イニ
シヤルタツチセンサとアフタータツチセンサを
別々に設ける必要がなくなり、経済的であると共
に鍵下方に設けるセンサ装置が簡略化される。 ボリユームV1〜V8で設定もしくは調整され
た8個のアナログ電圧は1個のA/D変換器18
を用いてデイジタルデータに変換される。そのた
めにアナログ電圧マルチプレクサ16が設けられ
ており、各ボリユームV1〜V8のアナログ電圧
を時分割多重化してA/D変換器18に送る。ま
た、A/D変換器18に関連して第7図に示す制
御及び第記憶部19が設けられており、A/D変
換器18における時分割的なA/D変換動作及び
このA/D変換によつて得たデイジタルデータの
デマルチプレクス動作を制御する。このような
A/D変換操作によつて回路構成をかなり簡略化
することができる。 第7図に示す制御及び記憶部19は、各ボリユ
ームV1〜V8に対応する記憶手段としてレジス
タ101〜108を含んでいる。各レジスタ10
1〜108の近傍に記したV1〜V8は夫々に対
応するボリユームV1〜V8を示している。これ
らのレジスタ101〜108には、各々に対応す
るボリユームV1〜V8の出力電圧をデイジタル
変換したデイジタルデータが夫々記憶される。こ
れらのレジスタ101〜108は、システムクロ
ツクパルスφ1,φ2によつてシフト制御される8
ステージ/1ビツトの循環型シフトレジスタから
成る。各レジスタ101〜108の各ステージの
ブロツク内に記した数字は、第1,第9,第17及
び第25タイムスロツトのときの各ステージ内のデ
ータの重みを一例として示すものである。夫々の
レジスタ101〜108における重み数値の単位
は、各出力データ表示の近傍に記されているよう
に、夫々の制御要素の性質に応じて「Hz」(周波
数)、「セント」(ピツチずれの深さを示すセント
値)「ms」(時間)、「dB」(レベル)である。こ
れらの重み表示はあくまでも一例とし示したにす
ぎず、回路動作の面ではあまり重要ではなく、た
だ、シリアルデータとして送り出されるときに各
ビツトの重みとタイムスロツトとの関係を明らか
にする面で役立つ。 第7図の制御及び記憶部19には、各レジスタ
101〜108に対応してマルチプレクス及びデ
マルチプレクス制御回路111〜118が設けら
れている。回路112〜117は同一構成である
ため、回路112のみ詳細を示し、回路113〜
117は省略してある。このマルチプレクス及び
デマルチプレクス制御回路111〜117は、ア
ナログ電圧マルチプレクサ16(第6図)におけ
る時分割多重化操作に対応して各レジスタ101
〜107のデイジタルデータをマルチプレクスし
てA/D変換器18(第6図)に送り、時分割的
なA/D変換操作に利用させると共に、その結果
得られるデイジタルデータをA/D変換器18か
ら受け入れてデマルチプレクスし、対応するレジ
スタ101〜107にロードする機能をもつ。但
し、イニシヤルタツチ検出データ記憶用のレジス
タ108に対応する制御回路118はマルチプレ
クス機能(レジスタ108のデータをA/D変換
器18に送り出す機能)をもたない。 第6図において、アナログ電圧マルチプレクサ
16の制御入力には第3図のデコーダ29から8
本の出力信号H0〜H7が与えられると共に第4図
のオア回路90からイニシヤルセンシング信号IS
が与えられる。デコーダ29はカウンタ13(第
3図)のカウント値のうちビツト2,1,4の
値をデコードしたものを信号H0〜H7として出力
する。各信号H0〜H7は第9図aに示す順で順次
“1”となる。1つの信号H0〜H7が“1”を持
続している時間は8キータイムであり、1走査サ
イクルの間で各信号H0〜H7が2巡する。 マルチプレクサ16は、常時は信号H1〜H7に
応じてボリユームV1〜V7のアナログ電圧を第
9図bに示すように順次サンプリングし、多重化
して出力する。イニシヤルセンシング信号ISが
“1”のときは、上述の信号H1〜H7によるV1
〜V7のサンプリングを禁止し、イニシヤルタツ
チ感度調整用ボリユームV8からのアナログ電圧
を持続的に選択して出力する。マルチプレクサ1
6の出力電圧はA/D変換器18内のアナログ比
較器110の入力Bに供給される。まず、通常の
A/D変換について説明し、次にイニシヤルタツ
チ検出信号のA/D変換について説明する。 A/D変換器18は、システムクロツクパルス
φ1,φ2によつてシフト制御される8ステージ/
1ビツトの循環型シフトレジスタから成るデータ
レジスタ100を含んでいる。A/D変換器18
における通常のA/D変換操作はマルチプレクサ
16による各アナログ電圧の時分割的サンプリン
グに対応して時分割で行なわれる。初め、データ
レジスタ100には前回のA/D変換によるデイ
ジタルデータが取り込まれる。この前回データを
デイジタル/アナログ変換(以下D/A変換とい
う)回路119でアナログ電圧に変換し、これを
比較器110の入力Aに加えてマルチプレクサ1
6からのアナログ電圧と比較し、この比較結果に
応じてデータレジスタ100の内容をカウントア
ツプまたはダウンすることによりA/D変換を行
なう。 前回のA/D変換によるデイジタルデータはサ
ンプリングタイミングの直前に第7図のレジスタ
101乃至107の1つからデータレジスタ10
0に取り込まれる。そのため制御信号として信号
N7・25T32が第3図のアンド回路120から第
7図の各制御回路111〜117内のアンド回路
121,122,123に入力される。第3図に
おいて、アンド回路120にはアンド回路42の
出力とタイミング信号25T32が与えられる。アン
ド回路42はカウンタ13のカウント値の下位3
ビツト3,2,1が“111”のとき条件が成立
する。これはサンプリング用の各信号H0〜H7に
おける最後の1キータイムを示す。信号25T32は
1キータイムにおける第25から第32タイムスロツ
トまでの8タイムスロツトの間“1”となるもの
である。従つて、信号N7・25T32は各信号H0〜
H7の最後の8タイムスロツトにおいて“1”と
なる。 第7図において、制御回路111〜117には
デコーダ29(第3図)の出力信号H0〜H7が供
給されており、この信号H0〜H7と前記信号
N7・25T32にもとづいてマルチプレクスとデマ
ルチプレクスを同時に制御する。各制御回路11
1〜117はマルチプレクス用アンド回路12
4,125、デマルチプレクス用アンド回路12
6,127、及びホールド用アンド回路128,
129を含んでいる。或るサンプリングタイミン
グの最後の8タイムスロツトにおいて、その次の
サンプリングタイミングに対応するレジスタ(1
01〜107のうち1つ)の記憶データがマルチ
プレクス用アンド回路124,125を介して選
択されてA/D変換器18のデータレジスタ10
0(第6図)に供給されると同時に、そのサンプ
リングタイミングでA/D変換したデータがデマ
ルチプレクス用アンド回路126,127を介し
てそのサンプリングタイミングに対応するレジス
タ(101〜107のうち1つ)に取り込まれ
る。このようなレジスタ101〜107に対する
デマルチプレクス及びマルチプレクス制御は、イ
ニシヤルタツチ検出のための約10msの待ち時間
以外のときに実行される。そのために、制御回路
111〜117内の各アンド回路121,12
2,123にはイニシヤルセンシング信号ISの反
転信号がインバータ130から与えられ、ISが
“0”のときに可能化されるようになつている。
また、各アンド回路121,122,123には
信号N7・25T32が共通に入力される。各アンド
回路121,122,123には信号H0,H1,
H2が各別に入力され、更に各制御回路113〜
117のアンド回路123と同等のアンド回路に
は信号H3〜H7が各別に入力される。 信号H0が“1”のとき、第9図に示すように
アナログ電圧マルチプレクサ16(第6図)はど
のボリユームV1〜V8の電圧もサンプリングし
ない。従つて、このときはA/D変換器18では
A/D変換動作を行なわない。信号H0の最後の
8タイムスロツトにおいて信号H7・25T32が
“1”となると、アンド回路121(第7図)の
条件が成立し、このアンド回路121からアンド
回路124及びオア回路131に対して“1”が
与えられる。従つて、オア回路131の出力信号
TiMは第10図bのように発生する。同図aは
信号H0からH1へ変化するタイミングを拡大して
示したものである。尚、オア回路131の他の入
力には各制御回路111〜117におけるアンド
回路1221と同等のアンド回路122,123
の出力が夫々与えられる。尚、第10図、その他
のタイミングチヤートにおいて、パルス中に記す
「25〜32」等の数字はタイムスロツトの順位を示
す。 アンド回路124の他の入力にはレジスタ10
1の最終ステージから出力されるシリアルな8ビ
ツトデイジタルデータが与えられる。このシリア
ルデイジタルデータは、第25乃至第32タイムスロ
ツトの間では最下位ビツト(以下LSBという)
から最上位ビツト(以下MSBという)まで順次
に並んでいる。アンド回路124が第10図bに
示す信号TiMと同じ8タイムスロツトの間可能
化されることによりレジスタ101に記憶してい
る8ビツトデイジタルデータはこの信号TiMに
同期してアンド回路124でサンプリングされ、
オア回路132に与えられる。オア回路132の
出力ODD(オールドデイジタルデータ)は第6図
のA/D変換器18に供給され、オア回路133
及び加算器134を経由してデータレジスタ10
0にロードされる。従つて、次のサンプリング信
号H1が“1”に立上るときにはデータレジスタ
100にはレジスタ101のデータ(これを
VBRで示す)が転送されてきている。尚、オア
回路132(第7図)には各制御回路111〜1
17のマルチプレクス用アンド回路124,12
5の出力が夫々印加される。各レジスタ101〜
107のデータをVBR,VBD,KVBD,DVER
(またはDEL)、SRM及びSRE,ATL,STRで
示すとすると、各サンプリングタイミングの冒頭
でデータレジスタ100から出力されるデータは
第9図cのようになる。すなわち、第9図bに示
すようにサンプリングされる各ボリユームV1〜
V7のアナログ電圧の前回サンプリングタイミン
グにおけるデイジタル変換結果が、同じボリユー
ムV1〜V7の今回サンプリングタイミングに対
応してデータレジスタ100から出力される。 一方、第7図のオア回路131から出力された
信号TiMは第6図のA/D変換器に18に与え
られる。この信号TiMはインバータ135で反
転され、アンド回路136を動作不能にする。ア
ンド回路136はデータレジスタ100のデータ
をホールドするためもので、オールドデータ
ODDをロードするとき信号TiMによつてレジス
タ100のホールドを禁止する。信号TiMは3
段の遅延フリツプフロツプ(シフトレジスタ)1
37に入力される。このフリツプフロツプ137
はタイミング信号6y8で入力信号をロードし、信
号1y8に同期して出力を切換える。従つて、その
第1ステージの出力信号TiM1は第10図cに示
すように信号H1の立上りの第1乃至第8タイム
スロツトの間で“1”となり、その第2及び第3
ステージ出力をオア回路138でまとめた信号
TiM2+3は第10図dのように信号TiM1の立
上り直後の第9乃至第24タイムスロツトの間で
“1”となる。 第6図において、データレジスタ100は1ビ
ツト分の全加算器134と共に8ビツトのシリア
ルカウンタを構成している。ラツチ回路139は
信号1y8Sのタイミングでレジスタ100の各ス
テージの出力(すなわちカウント値)を並列的に
ラツチするためのものである。信号1y8Sが発生
する第1,第9,第17,第25タイムスロツトにお
いてレジスタ100の第1ステージ乃至第8ステ
ージにはMSBからLSBまでのデータが順に並ん
でおり、これがラツチ回路139にラツチされ
る。第10図eに示すように、信号H1の立上り
の8タイムスロツトにおいては、ラツチ回路13
9の内容はレジスタ101(第7図)のデータ
VBRを示している。このラツチ回路139の内
容は、カウント値(レジスタ100の内容)の変
化に応じて8タイムスロツト毎に変化する。 ラツチ回路139の出力はD/A変換回路11
9に与えられ、アナログ電圧に変換される。比較
器110は入力AとBを比較し、B≧Aのとき、
つまりマルチプレクサ16から入力Bに与えられ
るアナログ電圧の値がデータレジスタ100のデ
ータの値と同じかそれよりも大きいとき、“1”
を出力する。この比較器110の出力は遅延フリ
ツプフロツプ140に与えられ、信号1y8に同期
して8タイムスロツト遅延して出力される。この
フリツプフロツプ140の出力はインバータ14
1で反転され、ダウンカウント用のアンド回路1
42に印加される。また、フリツプフロツプ14
0の出力はイニシヤルタツチ検出時におけるアツ
プカウント用のアンド回路143に印加される。
アンド回路144は通常のA/D変換動作におけ
るアツプカウント用である。 第7図のインバータ130から第6図のA/D
変換器18にイニシヤルセンシング信号ISの反転
信号が与えられている。この信号はアンド回
路142及び144に加えられ、イニシヤルタツ
チ検出時以外のときつまり通常のA/D変換動作
時にこれらの回路142,144を動作可能にす
る。信号をインバータ145で反転した信号IS
がアンド回路143に印加されており、イニシヤ
ルタツチ検出時にこの回路143を可能にする。 通常のA/D変換動作時は、比較器110の比
較結果に無関係に、信号TiM1のタイミングでデ
ータレジスタ100の内容を1カウントアツプす
る。すなわち、信号TiM1と信号1y8がアンド回
路144に入力されており、信号TiM1が立上る
第1タイムスロツトにおいて該アンド回路144
の出力が“1”となる。アンド回路144の出力
“1”はオア回路146を介して加算器134の
入力Aに加わる。信号TiM1が“1”のとき信号
TiMは“0”であり、データレジスタ100の
出力がアンド回路136、オア回路133を介し
て加算器134の入力Bに加わる。信号1y8のタ
イミングではレジスタ100にロードしたデータ
VBRの最下位ビツトが加算器134の入力Bに
加わる。従つて、最下位ビツトに“1”が加算さ
れる。キヤリイアウト信号がある場合は1タイム
スロツト遅れてキヤリイアウト出力C0+1から
“1”が出力され、アンド回路147を介して入
力Ciに加わる。最下位ビツトのタイミングでキヤ
リイアウト信号が加算されることのないようにす
るために、信号1y8によつてアンド回路147を
動作不能にするようになつている。こうして、第
10図fに示すTiM1の区間で前回のデータVBR
に1が加算される。この加算結果「VBR+1」
が次のTiM2の区間の間ラツチ回路139にラツ
チされる(第10図e)。 第10図fのTiM2の区間では、データ「VBR
+1」のアナログ電圧(A)とボリユームV1の現在
のアナログ電圧(B)とを比較器110で比較し、
「B≧A」が成立したときに加算も減算も行なわ
ずに「VBR+1」をレジスタ100で保持する。
他方、「B≧A」が成立しないときつまり「A>
B」のときは、データ「VBR+1」から1を減
算する。「A>B」のときは遅延フリツプフロツ
プ140の出力が“0”であり、インバータ14
1からアンド回路142に“1”が与えられる。
このアンド回路142にはオア回路138から形
成TiM2+3が与えられており、区間TiM2及び
TiM3(第10図f参照)のとき動作可能となる。
区間TiM2においてアンド回路142の条件が成
立すると、区間TiM2の間中(8タイムスロツト
の間)アンド回路142の出力が“1”となる。
このアンド回路142の出力“1”はオア回路1
46を介して加算器134の入力Aに与えられ
る。従つて、レジスタ100のデータ「ABR+
1」の全ビツトに“1”が加算され、事実上の1
カウントダウンが行なわれる。従つて、区間
TiM2の演算によつてレジスタ100に得られる
データの値は「VBR+1」または「VBR(=
VBR+1−1)」のどちらかであり、このデータ
は区間TiM3においてラツチ回路139にラツチ
される(第10図e参照)。 区間TiM3ではラツチ回路139のデータ
「VBR+1」または「VBR」とボリユームV1
の現在のアナログ電圧とを比較器110で比較
し、「B≧A」が成立したときは加算も減算も行
なわずにレジスタ100の現在値「VBR+1」
または「VBR」を保持する。他方、「A>B」の
ときは前述と同様にアンド回路142から“1”
を出力し、レジスタ100のデータから1を減算
する。この2度目の減算によつてレジスタ100
のデータは「VBR−1(=VBR+1−1−1)」
となる。 区間TiM3が終了すると、信号TiM2+3が立
下り、アンド回路142が動作不能となる。従つ
て、以後のカウント動作は停止する。こうして、
A/D変換動作はサンプリング信号H1の立上り
の3区間TiM1〜TiM3(24タイムスロツト)の間
でのみ行なわれる。 前回のA/D変換によつて求めたデータVBR
の値(A)と今回サンピリングされたボリユームV1
の設定値(B)とが一致している場合、区間TiM1に
おける1加算によつてレジスタ100の内容が
「VBR+1」となることにより、区間TiM2にお
ける比較ではA>Bが成立し、1減算されてレジ
スタ100の内容が「VBR」となる。区間TiM3
における比較ではA=Bが成立し、1減算は行な
われない。従つて、最終的には前回と同じデータ
「VBR」がデータレジスタ100にホールドされ
る。 前回のA/D変換によつて求めたデータVBR
の値(A)よりも今回サンプリングされたボリユーム
V1の設定値(B)の方が大きい場合、区間TiM1に
おける1加算によつてレジスタ100の内容が
「VBR+1」となつても比較器110ではB=A
またはB>Aのどちらかが成立するだけである。
従つて、区間TiM2及びTiM3で減算は行なわれ
ず、最終的には「VBR+1」がレジスタ100
にホールドされる。 前回のA/D変換によつて求めたデータVBR
の値(A)よりも今回サンプリングされたボリユーム
V1の設定値(B)の方が小さい場合、区間TiM2及
びTiM3では常にA>Bが成立する。従つて、1
加算の後に1減算が2度行なわれ、最終的には
「VBR−1」がレジスタ100にホールドされ
る。 上述のように、1サンプリング周期(約1ms)
におけるデイジタルデータの最大変化量は±1に
限定されている。これは、ボリユームV1〜V7
によるアナログ設定値が急激に変更されたときこ
れにそのまま応答したのではクリツク等不快な雑
音をもたらす原因となるのでこれを防止するた
め、及び、雑音等によつてアナログ設定値が一時
的に急激に変化したときこれに反応しないように
するため、等の理由による。1サンプリング周期
におけるデイジタルデータの最大変化量は±1に
限らず、要するに滑らかなA/D変換が行なえる
程度であればよい。 また、1回のA/D変換動作において3つの区
間TiM1,TiM2,TiM3で加減算を行なうように
しているが、これはノイズ等によつて比較器11
0の出力が不安定な場合にデイジタルデータが乱
りに変動することを防止するのに役立つ。例え
ば、区間TiM2でB≧Aが成立したのに区間
TiM3では成立しないような場合、区間TiM1に
おける「+1」と区間TiM3における「−1」に
よつて最終的にはデイジタルデータは変化しな
い。 尚、ラツチ回路139の全出力を入力したアン
ド回路148とノア回路149(第6図)は最大
カウント値と最小カウント値を夫々検出するため
のものである。最大カウント値になつたときアン
ド回路148の出力によつてアンド回路143,
144を動作不能にし、アツプカウントを禁止す
る。最小カウント値になつたときはノア回路14
9の出力によつてアンド回路142を動作不能に
し、ダウンカウントを禁止する。 サンプリング信号H1が発生しているときの説
明に戻ると、区間TiM3の終了後はA/D変換結
果であるデイジタルデータがアンド回路136、
オア回路133、加算器134の入力Bを介して
データレジスタ100で循環してホールドされ
る。このレジスタ100のデータはニユーデイジ
タルデータNDDとして第7図の各制御回路11
1〜117のデマルチプレクス用アンド回路12
6,127に供給される。信号H1が“1”のと
きは制御回路111のアンド回路122が動作可
能であるが、信号N7・25T32が“0”の間は条
件が成立せず、このアンド回路122の出力は
“0”となつている。アンド回路122の出力
“0”はインバータ150で反転され、ホールド
用のアンド回路128に与えられる。レジスタ1
01のデータVBRはこのアンド回路128及び
オア回路151を介して循環保持される。 信号H1の最後の8タイムスロツトにおいて信
号N7・25T32が“1”となると、アンド回路1
22の条件が成立し、このアンド回路122から
アンド回路126に“1”が与えられる。同時
に、アンド回路122の出力“1”は、次のサン
プリング信号H2に対応する制御回路112のマ
ルチプレクス用アンド回路125に加えられると
共にオア回路131に与えられる。制御回路11
1では、アンド回路122の出力“1”によつて
ホールド用アンド回路128が動作可能となり、
アンド回路126が動作可能となる。従つて、信
号H1のタイミングでA/D変換されたボリユー
ムV1の設定値を示すニユーデイジタルデータ
NDDがアンド回路126で選択され、オア回路
151を介してレジスタ101にロードされる。
アンド回路122は第25から第32タイムスロツト
の間“1”を出力し、この間にデータレジスタ1
00(第6図)から出力されるデータNDDは丁
度下位ビツトから最上位ビツトまでの8ビツトが
シリアルに順番に並んでいる。従つて、第25タイ
ムスロツトから第32タイムスロツトの間でニユー
デイジタルデータNDDがレジスタ101に順番
にロードされることになり、第1タイムスロツト
におけるレジスタ101の各ステージの重みは図
中に示すように第1ステージが最上位ビツト(1
6/3Hz)であり、ステージが進むにつれて下位ビ
ツトに移り、第8ステージが最下位ビツト(1/24
Hz)である。 一方、アンド回路122の出力“1”に対応し
てオア回路131から信号TiMが出力され、か
つアンド回路125及びオア回路132を介して
レジスタ102のデータVBDがオールドデイジ
タルデータODDとしてA/D変換器18(第6
図)に与えられる。そして、サンプリング信号が
H2に切換わると、前述と同様の手順で、ボリユ
ームV2に関するA/D変換が行なわれる。以
下、信号H2〜H7に対応して制御回路112〜1
17が前述と同様に動作し、各ボリユームV3〜
V7に関するA/D変換が順次行なわれる。こう
して、各レジスタ101〜107には、各ボリユ
ームV1〜V7の出力に対応するデイジタルデー
タが夫々記憶される。 尚、デイレイビブラート(ボリユームV4)に
対応するレジスタ104のデータ表示がDVER
とDELの2通り有る理由は、ボリユームV4を
デイレイビブラートの開始時間設定とデイレイビ
ブラート深さ変化のエンベローブの傾き設定の両
方に兼用しているためである。DVERはデイレ
イビブラートにおける深さの時間的変化の速度を
設定するためのデイレイビブラートエンベローブ
レートデータであり、その重みはレジスタ104
の各ステージブロツク内の下側に示されている。
この重みの単位が(Hz)である理由は、エンベロ
ーブ変化レートを周波数に換算した速さで示した
ためである。すなわち、エンベローブの開始時か
ら終了時までの時間が周波数表示の1/4周期に対
応している。DELはデイレイビブラート開始時
間データであり、その重みはレジスタ104の各
ステージブロツク内の上側に示されている。この
2つのデータDVER,DELは勿論真理値が異な
つているわけではなく、利用する側での重みづけ
が異なつているだけである。 スラースピード(ボリユームV5)に対応する
レジスタ105のデータ表示がSRMとSREの2
通り有る理由は、ダイナミツクレンジを広くとる
ために8ビツトのデータの仮数部と指数部に分け
て利用するためである。最下位ビツトは利用せ
ず、下位2ビツト目から5ビツト目までを仮数部
M1,M2,M3,M4とし、上位3ビツトを指
数部E1,E2,E3とする。SRMはスラーレ
ート仮数部のデータ表示であり、SREはスラー
レートの指数部のデータ表示である。 第4図のオア回路90から出力されたイニシヤ
ルセンシング信号ISは第7図の遅延フリツプフロ
ツプ152に入力される。2段の遅延フリツプフ
ロツプ152は信号6y8によつて入力信号をロー
ドし、信号1y8に同期して出力状態を切換えるも
のである。遅延フリツプフロツプ152の第1ス
テージの出力がアンド回路153に加わり、かつ
インバータ155で反転されてアンド回路154
に加わる。第2ステージの出力はアンド回路15
4に加わり、かつインバータ130で反転されて
アンド回路153に加わる。このインバータ13
0の出力が信号として第6図のA/D変換器1
8に与えられる。アンド回路153は信号ISの立
上りに対応して8タイムスロツト幅のパルスを出
力し、アンド回路154は信号ISの立下りに対応
して8タイムスロツト幅のパルスを出力する。ア
ンド回路153及び154の出力はオア回路13
1に加えられ、信号TiMとして第6図のA/D
変換器18に与えられる。信号ISに対応して発生
する信号TiM及びの状態を第11図に示す。 第6図において、信号ISの立上りに対応して信
号TiMが“1”となる8タイムスロツトの間で
アンド回路136が動作不能にされ、データレジ
スタ100の全ビツトが“0”にクリアされる。
また、信号が“0”となることによつて第7図
の各制御回路111〜117が動作不能にされ、
各レジスタ101〜107はその記憶データを循
環保持する。かつ、第6図のアンド回路142及
び144が動作不能となり、アンド回路143が
動作可能となる。アンド回路143が可能化され
た最初の8タイムスロツトでは、信号TiMを8
タイムスロツト遅延した信号TiM1が“1”であ
り、インバータ156の出力“0”によつてアン
ド回路143の動作が禁止される。これは信号IS
の立上り時において各信号の状態が安定するを待
つためであるが、この処理は特に行なわなくても
よい。アンド回路143の他の入力には信号1y8
と遅延フリツプフロツプ140の出力が加えられ
る。従つて、比較器110で「B≧A」が成立す
れば、信号1y8のタイミングでアンド回路143
から“1”が出力され、オア回路146を介して
加算器134の入力Aに与えられる。前述の通
り、この信号1y8のタイミングはデータレジスタ
100のデータの最下位ビツトのタイミングであ
る。従つて、アンド回路143から信号1y8のタ
イミングで1パルス与えられる毎に(約4μs毎に)
データレジスタ100の内容が1カウントアツプ
される。 前述の通り、イニシヤルセンシング信号ISが発
生している間にマルチプレクサ16でボリユーム
V8のアナログ電圧を持続して選択する。従つ
て、ボリユームV8で感度調整されたタツチ検出
信号が比較器110の入力Bに専ら与えられる。
データレジスタ100は初めにオール“0”にク
リアされるので、初めは比較器110で「B≧
A」が成立する。データレジスタ100の値がタ
ツチ検出信号の値に一致するまで、信号1y8が発
生する毎に急速に該レジスタ100の内容がカウ
ントアツプされる。データレジスタ100のカウ
ント値がタツチ検出信号の値に一致すると、比較
器110で「B=A」が成立する。これにもとづ
きレジスタ100の内容が更に1カウントアツプ
された後、比較器110で「B<A」が成立し、
アンド回路143が動作不能にされ、カウントが
停止する。その後、タツチ検出信号のレベルが下
がつたとしてもデータレジスタ100のダウンカ
ウントは行なわないので、ピーク値が保持される
ことになる。また、タツチ検出信号がデータレジ
スタ100の値よりも更に大きくなつた場合は比
較器110で「B≧A」が成立し、追加のカウン
トアツプが行なわれる。こうして、イニシヤルセ
ンシング信号ISが発生している間のタツチ検出信
号のピーク値に相当するデイジタルデータがデー
タレジスタ100でホールドされる。このデータ
レジスタ100にホールドされたピーク値のデー
タはデータNDDのラインを介して第7図の制御
回路118内のアンド回路157に与えられる。 鍵押圧開始時から約10msが経過してイニシヤ
ルセンシング信号ISが立下ると、第7図のアンド
回路154の出力が第25乃至第32タイムスロツト
に同期して8タイムスロツト間“1”となる。こ
のアンド回路154の出力“1”はアンド回路1
58に与えられる。アンド回路158の他の入力
には、第4図のフリツプフロツプXKQの出力
XKQSが2段の遅延フリツプフロツプ159を
介して加えられる。この遅延フリツプフロツプ1
59は遅延フリツプフロツプ152の出力タイミ
ングに同期させるためのものである。アンド回路
158はイニシヤルタツチ検出時間終了時に何ら
かの鍵が押圧されていること(XKQSは“1”)
の条件に8タイムスロツトの間“1”を出力す
る。このアンド回路158の出力“1”によつて
アンド回路157が動作可能となり、データレジ
スタ100(第6図)にホールドされているタツ
チ検出信号のピーク値データ(NDD)を通過さ
せ、オア回路160を介してレジスタ108にロ
ードする。また、アンド回路154の出力“1”
に対応してオア回路131から第6図のインバー
タ135に与えられる信号TiMによつてデータ
レジスタ100にホールドしていたピーク値デー
タがクリアされる。アンド回路154の出力が
“1”となるタイムスロツトの間にレジスタ10
8(第7図)に対応するピーク値データのロード
が完了し、該アンド回路154の出力が“0”に
立下るとアンド回路157に代わつてアンド回路
161が動作可能となる。レジスタ108にロー
ドされたタツチ検出信号のピーク値データはこの
アンド回路161を介して以後ホールドされる。
こうして、イニシヤルタツチ検出データがレジス
タ108にホールドされる。 尚、レジスタ108のデータ表示がAPIとITL
の2通り有る理由は、同じイニシヤルタツチ検出
データをアタツクピツチコントロールとイニシヤ
ルタツチレベルコントロールの両方に使用するた
めである。APIは、アタツクピツチ初期値設定デ
ータであり、その重みはレジスタ108の各ステ
ージブロツク内の上側に記されている。下位3ビ
ツトは切捨てられ、上位5ビツトが約1.2セント
乃至約19セントのピツチずれに対応する。ITL
は、イニシヤルタツチレベル制御データである。 第7図の各レジスタ101〜108に記憶され
たデータのうちピツチコントロール関係のデー
タ、すなわちビブラートレートデータVBR、ビ
ブラート深さデータVBD、アフターピツチビブ
ラート深さデータKVBD、デイレイビブラート
エンベロープレートデータDVER、デイレイビ
ブラート開始時間データDEL、スラーレート仮
数部データSRM、スラーレート指数部データ
SRE、アタツクピツチ初期値設定データAPIは効
果付与回路20(第12図の部分)に供給され
る。レベルコントロールの関係のデータ、すなわ
ちアフタータツチレベル制御データATL、サス
テインレートデータSTR、イニシヤルタツチレ
ベル制御データITLは楽音信号発生部21(第2
図)に供給される。 効果付与回路の説明 図示の都合上、効果付与回路20の詳細例は3
つの部分に分けて第12図、第13図、第14図
に示されている。各図は第2図の回路20のブロ
ツク中に示されたよううに結合する。効果付与回
路20では、アタツクピツチコントロール、デイ
レイビブラート、アフタータツチビブラート、及
びノーマルビブラートのための変調信号を夫々形
成する処理、及びスラー効果のために単音モード
の押圧鍵キーコードMKCを変調する処理、を実
行する。まず、アタツクピツチ及びビブラートの
ための変調信号を形成する部分について説明す
る。 効果付与回路20は、第13図に示す4つの演
算器CUL1,CUL2,CUL3,CUL4を含んで
いる。各演算器CUL1〜CUL4は、システムク
ロツクパルスφ1,φ2によつてシフト制御される
16ステージ/1ビツトの直列シフトレジスタ16
2,163,164,165と、1ビツト分の全
加算器166,167,168,169と、演算
及び記憶動作制御用の論理回路170〜196
(アンド回路)、197〜204(オア回路)とを
夫々具えており、シリアル演算を行なう。演算器
CUL2は変調信号の瞬時値を示すデータVALを
求めるものである。演算器CUL1は変調信号の
周波数を示すデータを繰返し演算して演算器
CUL2における演算タイミングを示す信号を発
生するものである。演算器CUL3は変調信号の
エンベロープ(深さ)の瞬時値を示すデータ
ENVを求めるものである。このデータENVを所
定ビツトシフトして変調信号の変化幅を示す微小
値△ENVとして利用する。演算器CUL2におい
て、この変化値△ENVを演算器CUL1からのタ
イミング信号に応じて繰返し演算することにより
変調信号の瞬時値を示すデータVALを求める。
演算器CUL4は、後述するように多目的に使用
される。 第15図aは、アタツクピツチ、デイレイビブ
ラート、ノーマルビブラートにおける変調信号及
びそのエンベロープ(深さ)の一例を示すもので
ある。この図を参照して変調信号の形成法の概略
を説明する。第15図aの横軸は時間、たて軸は
正規周波数(0セント)からのピツチずれをセン
ト値によつて示す。 アタツクピツチの初期値は負の値(正規周波数
の低音側のピツチずれ)「−APiS」である。この
アタツクピツチ初期値の絶対値「APiS」は、レ
ジスタ108(第7図)から与えられるアタツク
ピツチ初期値設データAPIにROM22(第2図)
から与えられる音色に対応したアタツクピツチ初
期値係数APSを乗算したものである。前述の通
り、データAPIは鍵のイニシヤルタツチに対応し
たものである。アタツクピツチ初期値APiSはイ
ニシヤルタツチに応じて制御されることになる。
アタツクピツチにおけるエンベロープの初期値も
アタツクピツチ初期値APiSと同じである。演算
器CUL3(第13図)にエンベロープ瞬時値
ENVの初期値としてAPiSをプリセツトし、以
後、この初期値APiSを下位桁にnビツトシフト
(2-n倍)した微小値△APiSを、ROM22(第2
図)から与えられる音色に対応したアタツクピツ
チエンベロープレートデータAPERに応じた時間
間隔で繰返し演算することにより、徐々に減衰す
るエンベロープの瞬時値ENVが求められる。演
算器CUL4で上記エンベロープレートデータ
APERを規則的にアキユムレートし、その後最上
位ビツトからのキヤリイアウト信号の発生タイミ
ングによつ演算器CUL3における上記減算の繰
返し時間間隔を定める。△APiSはイニシヤルタ
ツチに対応したものであるので、アタツクピツチ
のエンベロープもイニシヤルタツチに応じて制御
されることになる。一方、演算器CUL2は、変
調信号瞬時値VALの初期値として「−APiS」を
プリセツトし、エンベロープ瞬時値ENVを下位
桁に2ビツトシフト(2-n倍)した微小値△ENV
を、ROM22(第2図)から与えられる音色に
対応したアタツクピツチレートデータAPRに応
じ時間間隔で繰返し加算もしくは減算することに
より、変調信号の瞬時値VALを求める。VALの
初期値は負の値「−APiS」であるので、初めは
加算を行ない、VALを徐々に大きくする。値
VALが値ENVに達したとき減算に切換える。以
後、加算と減算を交互に行ない、エンベロープ値
ENVの範囲内で値VALが繰返し折返すようにす
る。演算器CUL1で上記レートデータAPRを規
則的にアキユムレートし、その最上位ビツトから
のキヤリイアウト信号の発生タイミングによつて
演算器CUL2における上記加算または減算の時
間間隔を定める。エンベロープ値ENVが0セン
トになつたときアタツクピツチコントロールが終
了する。 アタツクピツチあるいはスラーが終了したとき
演算器CUL4でデイレイビブラート開始までの
時間カウントされる。このカウント時間が、レジ
スタ104(第7図)に記憶されたデイレイビブ
ラート開始時間DELに一致すると、デイレイビ
ブラートが開始する。 デイレイビブラートにおけるエンベロープ(深
さ)は0セントから始まり、レジスタ102(第
7図)から与えられるビブラート深さデータ
VBDに対応するセント値まで徐々に増大する。
演算器CUL3では、深さデータVBCを下位桁に
nビツトシフトした微小値△VBDを、レジスタ
104(第7図)から与えられるデイレイビブラ
ートエンベロープレートデータDVERに応じた
時間間隔で繰返し加算することにより、徐々に増
大するエンベロープ瞬時値ENVを求める。上記
エンベロープレートデータDVERに対応する値
が演算器CUL4でアキユムレートされ、そのキ
ヤリイアウト信号によつて演算器CUL3におけ
る計算時間間隔が設定される。一方、演算器
CUL2では、エンベロープ瞬時値ENVをシフト
した微小値△ENVを、レジスタ101(第7図)
から与えられるビブラートレートデータVBRに
応じた時間間隔で繰返し加算または減算すること
により、変調信号の瞬時値VALを求める。上記
レートデータVBRは演算器CUL1でアキユムレ
ートされ、そのキヤリイアウト信号によつて演算
器CUL2における計算時間間隔が設定される。 演算器CUL3のエンベロープ瞬時値ENVが深
さデータVBDに対応するセント値に達するとデ
イレイビブラートが終了し、ノーマルビブラート
に移行する。ノーマルビブラートにおいては、演
算器CUL3で深さデータVBDに対応する一定の
エンベロープ値ENVを保持し、演算器CUL1,
CUL2では上述のデイレイビブラートのときと
同じ処理を行なう。第15図aには示してない
が、アフタータツチビブラートにおいては、演算
器CUL3のエンベロープ値ENVをレジスタ10
3(第7図)から与えられるアフタータツチビブ
ラート深さデータKVBDに対応する値とし、デ
イレイビブラートあるいはノーマルビブラートの
ときと同じように演算器CUL1,CUL2を動作
させる。尚、この実施例で、ノーマルビブラート
あるいはアフタータツチビブラートが奏者によつ
て選択された場合はデイレイビブラートはかから
ないようになつている。また、この実施例では、
第15図aに示されているように、デイレイビブ
ラート、ノーマルビブラート及びアフタータツチ
ビブラートのときのピツチずれの深さは高音側と
低音側とでは非対称になつている。すなわち、高
音側の深さVBDに対して低音側の深さは1/2
VBDとなつている。このような非対称の深さ設
定は、自然楽器に近い、好ましいビブラートをも
たらす。 第13図の各演算器CUL1〜CUL4において、
シリアル演算は第1乃至第16タイムスロツトの間
で行なわれる。各レジスタ162〜165内の16
ビツトのデータは第1乃至第16タイムスロツトの
間で最下位ビツトから順番に出力される。各ビツ
トのシリアル演算結果は第1乃至第16タイムスロ
ツトの間で加算器166〜169から出力され、
各レジスタ162〜165に取り込まれる。こう
してレジスタ162〜165内のデータは16タイ
ムスロツト毎に循環する。第16タイムスロツトに
おける最上位ビツトの演算によるキヤリイアウト
信号が第17タイムスロツトにあらわれる最下位ビ
ツトデータに加算されないようにするために、加
算器166〜169のキヤリイアウト出力C0
1を入力Ciに与えられるためのアンド回路17
0,175,183,191に信号1732が加え
られる。この信号1732は信号17y32の反転信号
であり、第17タイムスロツトで“0”、それ以外
のタイムスロツトで“1”である。 第13図において、各シフトレジスタ162〜
165の各ステージ内に記された数字は、第1タ
イムスロツト及び第17タイムスロツトのときの各
ステージ内のデータの重みを示すものである。
夫々の重み表示の単位は、レジスタ162「Hz」、
163及び164が「セント」、165の上側が
「Hz」、下側が「ms」である。レジスタ162の
上側の重み表示は、演算器CUL1をアタツクピ
ツチレートデータAPRのアキユムレートに用い
るときの重みを示す。例えば7ステージの「1」
は1Hzの重みを示す。レジスタ162の下側の重
み表示は、演算器CUL1をビブラートレートデ
ータVBRのアキユムレートに用いるときの重み
を示す。例えば第7ステージの「4/3」は4/3Hzを
示す。アタツクピツチのときとビブラートのとき
とで重みが異なる理由は、ビブラートのときは前
述の非対称形の深さ設定を行なうためである。レ
ジスタ165の上側の重み表示は演算器CUL4
をエンベロープレートデータAPER,DVER(更
にSLR)のアキユムレートに用いるときの重み
を示す。下側の重み表示は演算器CUL4をデイ
レイビブラート開始時間のカウントに用いるとき
の重みを示す。レジスタ163の第1ステージの
「S」はサインビツトを示す。変調信号の瞬時値
VALは負の値にもなので、正負を区別するため
にサインビツトSが存在する。尚、負の値は2の
補数で表わされる。次に各制御の詳細を説明す
る。 (1) アタツクピツチコントロール 第13図の各演算器CUL1〜CUL4の動作を
制御するために第14図に遅延フリツプフロツプ
222〜227が設けられいる。これらのフリツ
プフロツプ222〜227は、信号1T8(第5図)
のタイミングで入力信号を取り込み17T24(第5
図)のタイミングで出力状態を切換えるものであ
る。これらのフリツプフロツプのうち、222,
223及び225がアタツクピツチコントロール
のときに動作する。 前述の通り、アタツクピツチコントロールを行
なうべき条件が成立したとき、イニシヤルセンシ
ング信号ISの立下りに対応してアタツクピツチス
タート信号ASが単音キーアサイナ14A(第4
図)から出力される。このアタツクピツチスター
ト信号ASは第14図のアンド回路211に加る
と共にインバータ214で反転される。インバー
タ214の出力はアンド回路205〜209,2
12に加わる。第16図に示すように、イニシヤ
ルセンシング信号ISは第16タイムスロツトで立下
り、アタツクピツチスタート信号ASはその直後
の17タイムスロツトから次の第16タイムスロツト
までの32タイムスロツトの間“1”となる。信号
ASに対応してアンド回路211の出力が“1”
となり、オア回路1,4,6及び7に与えられ
る。オア回路4の出力はフリツプフロツプ225
に与えられる。信号AS立上つたときから32タイ
ムスロツト後にフリツプフロツプ225の出力が
“1”に立上り、以後、アンド回路210及びオ
ア回路4を介して自己保持される。このフリツプ
フロツプ225の状態をAPQなる符号で示す。
オア回路4の出力がAPQ信号に相当する。APQ
信号が“1”のとき、効果付与回路20(第12
〜14図)内の各回路に対してアタツクピツチコ
ントロールを実行するよう指示する。 オア回路1の出力はフリツプフロツプ222で
32タイムスロツト遅延され、USET(アツプセツ
ト)信号として出力される。オア回路7の出力は
インバータ228で反転されて信号として
利用されると共に、遅延フリツプフロツプ223
で32タイムスロツト遅延される。このフリツプフ
ロツプ223の出力はインバータ229で反転さ
れ、信号として利用される。また、アンド
回路211の出力はAPSET信号として利用され
る。 従つて、アタツクピツチスタート信号ASにも
とづいて発生される各信号APQ、USET、、
SETD、APSETの状態は第16図のようになる。
また、第15図bには上記各信号の状態を第15
図aのタイムスケールに合わせて示すものが示さ
れている。 信号は第13図のアンド回路174,1
77〜180,182,184〜187,19
0,196に加えられ、各演算器CUL1〜CUL
4の古いデータをクリアする。USET信号は第1
3図のオア回路230を介して遅延フリツプフロ
ツプ231に加えられる。このフリツプフロツプ
231は第14図のフリツプフロツプ222〜2
27と同様に信号1T8,17T24によつて制御され
る。このフリツプフロツプ231の内容はアンド
回路232または233を介して自己保持され
る。初めはアンド回路232が動作可能となつて
おり、USET信号によつてフリツプフロツプ23
1に取り込まれた“1”が該フリツプフロツプ2
31で自己保持される。このプリツプフロツプ2
31で保持している信号UPQは演算器CUL2の
加減算方向を指示するものであり、UPQが“1”
のときはアツプカウント(U)を指示し、“0”のと
きはダウンカウント(D)を指示する。 信号は第13図における比較器COM1
の出力用アンド回路234,235及び第14図
における比較器COM2の出力用アンド回路23
6,237に入力される。第14図の各フリツプ
フロツプ224〜227の状態切換えが比較器
COM1,COM2によつて制御されるようになつ
ているため、これらのフリツプフロツプ224〜
227に“1”をセツトしたばかりのときは比較
出力を禁止するためである。 APQ信号は第14図のアンド回路240,2
44及び第13図のアンド回路171,184,
185,186,194,217に与えられる。
アタツクピツチの場合は、このAPQ信号が入力
されたこれらのアンド回路によつて演算器CUL
1〜CUL4及び比較器COM1,COM2が制御
される。 APSET信号は第13図のアンド回路176,
181,188に入力される。このAPSET信号
は演算器CUL2及びCUL3にアタツクピツチ初
期値をロードするためのものである。尚、第14
図のオア回路6にはアンド回路205〜213の
出力がすべて入力されており、アタツクピツチあ
るいはデイレイビブラートあるいはスラーの処理
をしている間に常に“1”を出力する。このオア
回路6の出力信号ANYQが第13図のアンド回
路190に入力されており、演算器CUL3にお
ける時間的に変化するデータENVの演算を可能
にしている。 前述の通り、第7図のレジスタ108では、イ
ニシヤルセンシング信号ISの立下り直後の第25乃
至第32タイムスロツトの間でイニシヤルタツチ検
出データをロードする。このレジスタ108の5
ステージ目からアタツクピツチ初期値設定データ
APIがとり出され、第12図のアンド回路248
に与えられる。信号1T5y8のタイミングでアンド
回路248を可能にすることにより1.2セント乃
至19セントの重みの5ビツト(第7図108参
照)だけを選択する。このデータAPIを2段の遅
延フリツプフロツプ249で2タイムスロツト遅
延したものをアンド回路250に入力し、1タイ
ムスロツト遅延したものをアンド回路251に入
力し、遅延していないものをアンド回路252に
入力する。ROM22(第2図)から与えられる
係数データAPSは2ビツトAPS1,APS2であり、
これを第17タイムスロツトに同期してラツチ回路
253にラツチする。ラツチ回路253の2ビツ
ト出力はその値“11”または“10”または“01”
をデコードする形式で各アンド回路250〜25
2に与えられ、3通りの状態のデータAPIのいず
れかを選択する。こうして、データAPIが係数デ
ータAPS1,APS2に応じてシフトされ、オア回路
254を介してアタツクピツチ初期値データ
APiSが得られる。このデータAPiSは第16図に
示すように例えば第1乃至第8タイムスロツトの
間ででは第1乃至7タイムスロツトの間の7タイ
ムスロツトにおいて有効値があらわれる。前述の
通り、係数データAPS(APS1,APS2)は音色に
対応するものである。従つて、データAPIをAPS
によつてスケーリングすることよりアタツクピツ
チコントロールのかかり具合が選択された音色に
応じて制御されることになる。もしアタツクピツ
チを付与しない音色が選択された場合はAPS1
APS2が“00”であり、アンド回路250,25
1,252がすべて不能化され、初期値データ
APiSはオール“0”となり、アタツクピツチが
禁止される。 初期値データAPiSは第13図のアンド回路1
88に与えられると共に、インバータ255で反
転されてアンド回路181及び185を入力され
る。アンド回路188はAPSET信号発生時に信
号9T16(第5図)のタイミングでデータAPiSを
通過し、オア回路203及び加算器168の入力
Bを介してシフトレジスタ164にロードする。
従つて、第17タイムスロツトにおけるレジスタ1
64の各ステージの重みは図のようになる。
APSET信号が立下るのと入れ替わりに信号
が立上り、アンド回路190を介してレジスタ1
64の初期値APiSがホールドされる。こうして、
エンベロープ瞬時値データENVとしてアタツク
ピツチ初期値APiS演算器CUL3(レジスタ16
4)にプリセツトされる。 アンド回路181はAPSET信号発生時に信号
9T16のタイミングで反転データを通過し、
オア回路200を介して加算器167の入力Bに
与える。APSET信号発生時は、信号9y32のタイ
ミングでアンド回路176から“1”が出力さ
れ、オア回路198を介して加算器167の入力
Ciに与えられる。信号9y32は、信号9T16のタイ
ミングで選択される反転データの最下位ビ
ツトのタイミングを示しており、加算器167で
は反転データに「1」を加算して、初期値
データAPiSの2の補数を求める演算を行なう。
こうして2の補数で表わされた負の初期値データ
「−APiS」が変調信号瞬時値VALとして演算器
CUL2(レジスタ163)にプリセツトされる。 演算器CUL4では、ORM22(第2図)から
与えられるアタツクピツチエンベロープレートデ
ータAPERがアンド回路194に入力される。こ
のデータAPERは第17タイムスロツト乃至第16タ
イムスロツトのシリアル演算1サイクルに同期し
てシリアルに与えられるものとする。APQ信号
の発生中は、このデータAPERがアンド回路19
4、オア回路204を介して加算器169の入力
Aに繰返し与えられる。また、加算器169の出
力Sを16タイムスロツト遅延させたシフトレジス
タ165の出力ERDTが信号の発生中は常
にアンド回路196を介して加算器169の入力
Bに与えられる。従つて、データAPER演算器
CUL4で繰返し加算される。16ビツトの演算器
CUL4のモジユロ数は216であり、216/APER回
の加算が行なわれる毎に最上位ビツトからキヤリ
イアウト信号が発生する。加算器169のキヤリ
イアウト出力C0+1はラツチ回路256に入力
される。ラツチ回路256は信号17y32Sによつ
てラツチ制御される。最上位ビツトの演算タイミ
ングは第16タイムスロツトであるため、最上位ビ
ツトのキヤリイアウト信号は1タイムスロツト遅
れの第17タイムスロツトで出力C0+から出力さ
れる。従つて、第17タイムスロツトで発生する信
号17y32Sによつてラツチ制御することにより、
ラツチ回路256では演算器CUL4の最上位ビ
ツトのキヤリイアウト信号32タイムスロツトの間
保持される。 尚、演算器CUL1〜CUL4のシリアル演算タ
イミングは第17図aのようになつている。各レ
ジスタ162〜165にストアされる16ビツトデ
ータの最下位ビツト(LSB)から最上位ビツト
(MSB)までのシリアル演算が第1乃至第16タイ
ムスロツトで順次行なわれる。次の第17乃至第32
タイムスロツトでは演算は行なわれず、演算結果
が循環保持される。信号9T16のタイミングで選
択された前述の初期値「−APiS」、「APiS」は、
第17図bに示すように第9乃至第16タイムスロ
ツトにおいて上位8ビツトの重みで各演算器
CUL2,CUL3にロードされたことになる。 ラツチ回路256で32タイムスロツト幅に拡大
されたキヤリイアウト信号は演算器CUL3のアン
ド回路184,185,186に入力される。こ
れらのアンド回路184,185,186は
APQ信号及び信号によつて可能化されてい
る。アンド回路185はインバータ255から与
えられるアタツクピツチ初期値APiSの反転デー
タを信号1T8のタイミングで選択し、オア
回路22を介して加算器168の入力Aに与える
(第17図c参照)。アンド回路184は信号
1y32のタイミングでオア回路201を介して加
算器168の入力Ciに“1”を与える(第17図
c参照)。その結果、信号1T8のタイミングで選
択した反転データの最下位ビツト(第1タ
イムスロツトのタイミング)に1が加算され、
APiSの2の補数すなわち−APiSが求まる(第1
7図c参照)。アンド回路186は信号9T16のタ
イミングでオア回路202を介し加算器168の
入力Aに“1”を与える(第17図c)。その結
果、第1乃至第8タイムスロツトの「−APiS」
に対して第9乃至第16タイムスロツトでオール
“1”が追加され、APiSを8ビツト下位にシフト
し(2-8倍した)微小値△APiSの2の補数「△
APiS」求まる。 アンド回路190、オア回路203及び加算器
168の入力Bを介して循環するシフトレジスタ
164のデータENVに対して上記微小値「−△
APiS」が加算される(△APiSが減算される)。
この加算は演算器CUL4の最上位ビツトからキ
ヤリイアウト信号が1回発生する毎に1回の割合
いで実行される。当初、データENVとしてはア
タツクピツチ初期値APiSがプリセツトされる。
従つて、演算器CUL4のキヤリイアウト信号が
発生する毎にAPiSから△APiSを順次減算してい
つたものがデータENVの現在値である。△APiS
を1回減算する時間間隔は演算器CUL4でアキ
ユムレートするデータAPERの値に応じて定ま
る。前述の通り、演算器CUL4で216/APER回
の加算が行なわれる毎にキヤリイアウト信号がラ
ツチ回路256にラツチれるので、演算器CUL
3だ△APiSを1回減算する時間間隔は「16μs×
216/APER」である。例えば、データAPERの
値をHzで示せば、CUL4のモジユロ数216のHz表
示64(216×1/1024)Hzであるため、64(Hz)/APER
(Hz)回 の加算が行なわれる毎に演算器CUL4からキヤ
リイアウト信号が発生し、△APiSの計算周期は
「16μs×64(Hz)/APER(Hz)」と表せる。以上の
ようにして、第15図aのアタツクピツチ部分に
示すように徐々に減少するエンベロープデータ
ENVが演算器CUL3で求まる。 一方、演算器CUL1のアンド回路171には
ROM22(第2図)からアタツクピツチレート
データAPRが与えられており、APQ信号の発生
中はこのデータAPRが加算器166の入力Aに
常に加えられる。前述のデータAPERと同様に、
このデータAPRも、第17乃至第16タイムスロツ
トのシリアル演算1サイクルに同期してシリアル
に与えられるものである。また、信号の発
生中は、加算器166の出力Sを16タイムスロツ
ト遅延したシフトレジスタ162の出力がアンド
回路174を介して加算器166の入力Bに常に
与えられる。従つて、データAPRが演算器CUL
1で16μs(32タイムスロツト)毎にアキユムレー
トされる。このアキユムレートによつて生じる最
上位ビツトのキヤリイアウト信号は信号17y32S
のタイミングでラツチ回路57にラツチされ、32
タイムスロツト幅に拡張される。演算器CUL1
の最上位ビツトからキヤリイアウト信号が発生す
る時間間隔は前述と同様に「16μs×216/APR」
である。APRをHz表示に換えれば、モジユロ数
216のHz表示が1228(=216×1/512)Hzのため 「16μs×128(Hz)/APR(Hz)」と表わせる。 ラツチ回路257の出力は演算器CUL2のア
ンド回路177〜180に与えられる。これらの
アンド回路177〜180は信号によつて
可能化される。アンド回路177〜179はダウ
ンカウント(減算)用であり、UPQ信号をイン
バータ258で反転した信号が与えられる。アン
ド回路180はアツプカウント用であり、UPQ
信号が与えられる。前述の通り、初めはUSET信
号によつてUPQ信号が“1”にセツトされてお
り、アンド回路180が動作可能となつている。
アンド回路180にはシフトレジスタ164の9
ステージ目の出力△ENVが与えられおり、これ
を信号1T8のタイミングで選択し、オア回路19
9を介して加算器167の入力Aに与える。 第1タイムスロツトのときレジスタ164の各
ステージの重みは図中に示すようになつているの
で、信号1T8によつて第1乃至第8タイムスロツ
トの間でレジスタ164の第9ステージの出力△
ENVを選択することにより、データENVの8ビ
ツト目から15ビツト目までの重みのデータを7ビ
ツト下位にシフトしたものを選択することができ
る。すなわち、第1乃至第8タイムスロツトの間
でアンド回路180で選択されるデータ△ENV
は演算器CUL3のエンベロープデータENVを7
ビツト下位にシフトした(2-7倍した)微小値で
ある。このシフト状態を図に示すと第17図dの
ようになる。すなわち、演算器CUL3では第8
乃至第15タイムスロツトのタイミングでシリアル
演算される重みをもつているデータENVの上位
8ビツト部分が、7タイムスロツト早く取り出さ
れることにより7ビツト下位の第1乃至第8タイ
ムスロツトの演算タイミングにシフトされて微小
値データ△ENVとなる。 演算器CUL2のデータALは、アンド回路18
2、オア回路200、加算器167の入力B及び
シフトレジスタ163を介して循環しており、こ
のデータVALに対して上記微小値△ENVが加算
される。この加算は演算器CUL1の最上位ビツ
トからキヤリイアウト信号が1回発生する毎に1
回の割合いで行なわれる。当初、データVALと
しては負のアタツクピツチ初期値「−APiS」プ
リセツトされている。従つて、この「−APiS」
に対し△ENVが順次加算され、第15図aのア
タツクピツチ部分に示すようにデータVALの値
が徐々に上昇する。△ENVを繰返し演算する時
間間隔は、演算器CUL1のキヤリイアウト信号
の発生間隔「16μs×216/APR」であり、レート
データAPRによつて定まる。 データVAL信号1T16のタイミングでアンド回
路215を介して比較器COM1の入力Aに与え
られる。演算器CUL2でアツプカウントを行な
つているときは、UPQ信号の“1”によつてア
ンド回路216が可能化される。アンド回路21
6は信号1T16のタイミングでエンベロープデー
タENVを選択し、オア回路221を介して比較
器COM1の入力Bに与える。アツプカウント状
態において、VALがENVよりも小さいとき、す
なわち変調信号瞬時値VALがエンベロープ瞬時
値ENVに向つて上昇中のとき、比較器COM1で
は「A<B」が成立し、アンド回路235に出力
“1”が与えられ、アンド回路234には出力
“0”が与えられる。尚、アンド回路234,2
35の他の入力に与えられる信号は通常は
“1”である。アンド回路234の出力“0”は
インバータ259で反転され、アンド回路232
に“1”が与えられる。アツプカウント状態では
遅延フリツプフロツプ231の出力は“1”であ
り、この出力“1”がアンド回路232、オア回
路230を介してフリツプフロツプ231でホー
ルドされている。VALがENVに到達し、比較器
COM1で「A>B」が成立すると、アンド回路
234から“1”が出力され、インバータ259
の出力“0”によつてアンド回路232が動作不
能となる。これによりフリツプフロツプ231が
リセツトされ、UPQ信号が“0”となり、演算
器CUL2がダウンカウントモードとなる。尚、
比較器COM1(及び第14図のCOM2)は信号
17y32に同期して出力状態が切換わるようになつ
ている。 ダウンカウントモードにおいては、UPQ信号
を反転したインバータ258の出力“1”によつ
てアンド回路177,178,179が動作可能
となる。これらのアンド回路177,178,1
79は、演算器CUL2で利用する加数△ENVを
2の補数に変換する働きをする。データ△ENV
をインバータ260で反転したもの(△)
がアンド回路179に与えられ、信号1T8のタイ
ミングで加算器167の入力Aに与えられる。信
号1T8は前述の通り、データENVを7ビツトシ
フトした微小値△ENVを得るために寄与する。
アンド回路177は信号1y32のタイミング加算
器167の入力Ciに“1”を与え、反転データ△
ENVの最下位ビツトに1を加算するためのもの
である。アンド回路178は、信号9T16のタイ
ミングで加算器168の入力Aに8タイムスロツ
ト分の“1”を与えるためのものである。こうし
て、第1乃至16タイムスロツトにおいて微小値△
ENVの2の補正「−△ENV」得られる(第17
図e参照)。 ダウンカウントモードにおいては、演算器
CUL1の最上位ビツトのキヤリイアウト信号が
発生する毎に、演算器CUL2においてデータ
VALに「△ENV」を加算することにより、事実
上、VALから△ENVを減算する。従つて、第1
5図aに示すように、データVALはエンベロー
プデータENVに対応する頂点に達した後、上昇
時と同じレートで徐々に下降する。 ダウンカウントモードでは、アンド回路216
動作不能となり、アンド回路217,218,2
19が動作可能となる。アタツクピツチの場合
は、アンド回路217,218,219のうち2
17だけAPQ信号によつて可能化される。演算
器CUL3のレジスタ164から出力されるエン
ベロープデータENVが信号1T16のタイミングで
アンド回路217を通過し、オア回路220を介
して補数回路261に与えられる。変調信号瞬時
値VALが下降しているときは負の領域でこの
VALが折返すので、エンベロープデータENVを
負の値に変換するためにこの補数回路261が設
けられている。補数回路261は、信号1T16の
タイミング(第1乃至第16タイムスロツト)で送
り込まれるエンベロープデータENVの2の補数
を求め、これをオア回路221を介して比較器
COM1の入力Bに与える。データVALの下降中
は、「VAL>−ENV」であるため比較器COM1
の「A<B」は成立せず、ダウンカウントモード
が保持される。データVALがデータENVの負の
値(−ENV)に到達すると、比較器COM1では
「A<B」が成立し、アンド回路235に“1”
が与えられる。このアンド回路235の出力
“1”はアンド回路233に与えられる。ダウン
カウントモードのときは、遅延フリツプフロツプ
231の出力“0”を反転したインバータ262
の出力“1”によつてアンド回路233が可能化
されている。従つて、比較器COM1で「A<B」
が成立したときアンド回路233から“1”が出
力され、フリツプフロツプ231にロードされ
る。また、比較器COM1の「A>B」出力は
“1”となり、インバータ259からアンド回路
232に“1”が与えられる。従つて、フリツプ
フロツプ231の出力“1”はアンド回路232
を介して自己保持される。こうして、、UPQ信号
が“1”となり、演算器CUL2はアツプカウン
トモードに切換わる。 以上のようにして、データVALはデータENV
によつて示されたエンベロープの範囲内で上昇と
下降を繰返し、第15図aのアタツクピツチ部分
に示すように徐々に減衰する変調信号(VAL)
が得られる。 一方、演算器CUL3のエンベロープデータ
ENVは第14図のアンド回路238及び240
に供給される。比較器COM2の制御用アンド回
路のうち240と244にAPQ信号が与えられ
ており、データENVはアンド回路240及びオ
ア回路246を介して入力Aに与えられる。アン
ド回路244の他の入力にはタイミング信号
8y32が与えられており、第8タイムスロツト毎
に比較器COM2の入力Bに“1”が与えられる。
第13図に示すレジスタ164の重み表示から明
なかなように、エンベロープデータENVにおけ
る第8タイムスロツトの重みは0.6セントである。
従つて、第8タイムスロツトに対応して“1”を
入力することは、比較器COM2の入力Bに0.6セ
ントを示すデータを入力することを意味する。従
つて、比較器COM2ではエンベロープの現在の
セント値を示すデータENV(入力A)と0.6セン
ト(入力B)とを比較する。尚、当初にレジスタ
164(第13図)にロードされるデータAPiS
の最下位ビツトの重みが1.2セントであるため、
0.6セントとはこの回路では事実上の0セントを
意味する。 データENVがまた0.6セントに達していないと
きは、比較器COM2では「A>B」が成立し、
「A≦B」の出力は“0”である。この出力“0
がアンド回路237からインバータ263に与え
られ、インバータ263の出力“1”によつてア
ンド回路210が可能化され、APQ信号がホー
ルドされている。 データENVが0.6セント以下(すなわち0セン
ト)になると、比較器COM2で「A≦B」が成
立し、アンド回路237の出力が“1”となる。
これは、アタツクピツチのための深さ設定用エン
ベロープが0セントになつたこと、すなわちアタ
ツクピツチが終了したこと、を意味する。アンド
回路237の出力“1”によりインバータ263
の出力が“0”となり、アンド回路210が動作
不能となる。従つて、APQ信号が“0”となり、
アタツクピツチコントロールが終了する。尚、デ
ータENVは初期値APiSを8ビツト下位シフト値
△APiSをこの初期値から順次減算したものであ
るので、28回減算したとき丁度0となる。 (2) デイレイビブラート アンド回路237の出力はアンド回路208に
も与えられる。アンド回路208は、フリツプフ
ロツプ225の出力(APQ)によつてタツクピ
ツチ制御中可能化されており、アタツクピツチ終
了時に前記アンド回路237の出力が“1”とな
つたとき条件が成立して“1”を出力する。この
アンド回路208の出力“1”はオア回路3,
6,7に入力される。オア回路3の出力“1”に
よつてフリツプフロツプ226に“1”がロード
される。このフリツプフロツプ226の“1”は
アンド回路207、オア回路3を介してホールド
される。このフリツプフロツプ226の状態を
DELQなる符号で示す。オア回路3の出力が
DELQ信号である。DELQ信号が“1”のときデ
イレイビブラート開始時間のカウントを行なう。
このDELQ信号を第15図aに対応したタイムス
ケールで第15図bに示す。 アンド回路208の出力がオア回路7に与えら
れているので、前述のAPQ信号の立上りのとき
と同様に(第16図参照)、DELQ信号の立上り
の32タイムスロツトにおいて信号が“0”
となり、その次の32タイムスロツトにおいて
SETD信号が“0”となる。 尚、アフタータツチビブラート選択スイツチ
KVBS及びノーマルビブラート選択スイツチ
NVBSの出力がオア回路264を介してラツチ
回路265にラツチされ、その出力をインバータ
266で反転した信号+がデイレイビブラー
ト用のアンド回路205〜209に与えられる。
従つて、アフタータツチビブラートあるいはノー
マルビブラートが選択されている場合は信号+
Nが“0”となり、アンド回路205〜209が
すべて不能化され、デイレイビブラートが禁止さ
れる。 また、後述のスラー制御が終了したときアンド
回路209の条件が成立し、前述のアンド回路2
08の条件が成立したときと全く同様にDELQ信
号がセツトされる。すなわち、アタツクピツチ終
了時及びスラー終了時にDELQ信号がセツトされ
る。 DELQ信号は第13図の演算器CUL4のアン
ド回路193に入力される。このCUL4のレジ
スタ165の古いデータは信号の“0”に
よつて予じめクリアされる。DELQ信号の発生は
演算器CUL4はタイマとして機能する。すなわ
ち、レジスタ165の各ステージの重みは下側に
示すように512ms、256ms等の時間に対応してい
る。アンド回路193の他の入力には信号1y32
が与えられており、この信号1y32にもとづき第
1タイムスロツトにおいて繰返し(16μs毎に)1
が加算される。従つて、第1タイムスロツトある
いは第1タイムスロツトにおいてレジスタ165
の第16ステージから出力されるデータの重みが
16μsであり、また第10ステージに来ているデータ
の重みが約1ms(詳しくは1024μs)である。こう
して、DELQ信号の立上り時点からの時間経過に
対応して演算器CUL4の内容ERDTが逐次増加
する。この演算器CUL4のカウントデータ
ERDTは第14図のアンド回路239に入力さ
れる。アンド回路239は、DELQ信号発生中の
信号1T16のタイミングでデータERDTを選択し、
比較器COM2の入力Aに与える。 一方、第7図のレジスタ104の第8ステージ
から取り出されるデイレイビブラート開始時間デ
ータDELは、第12図、第13図を経由して第
14図のアンド回路243に与えられる。アンド
回路243は、DELQ信号発生中の信号9T16の
タイミングでデータDELを選択し、比較器COM
2の入力Bに与える。8ビツトデータDELが16
タイムスロツトの演算タイミングのうち上位の重
みの第9乃至第16タイムスロツトで選択されるこ
とにより、これらのデータDELは第7図のレジ
スタ104に示したような大きな重みをもつこと
になる。データERDTの値がデータDELよりも
小さいときは、比較器COM2で「A<B」が成
立し、「A≧B」の出力は“0”であり、アンド
回路236からインバータ267に“0”が与え
られ、インバータ267の出力“1”がアンド回
路207に与えられる。従つてフリツプフロツプ
226のDELQ信号がアンド回路207を介して
ホールドされる。 データDELによつて設定された開始時間が到
来すると、ERDT≧DELとなり、比較器COM2
の「A≧B」が成立し、アンド回路236から
“1”が出力される。インバータ267の出力は
“0”となり、アンド回路207が動作不能にさ
れ、DELQ信号が立下る。こうして、デイレイビ
ブラート開始までの時間待ちが終了する。 アンド回路236の出力はアンド回路206に
与えられる。アンド回路206はフリツプフロツ
プ226の出力(DELQ)によつて上記時間待ち
の間可能化されておおり、上記時間待ち終了時に
前記アンド回路236の出力“1”に対応して
“1”を出力する。このアンド回路206の出力
はオア回路1,2,6,7に入力される。オア回
路2の出力にもとづきフリツプフロツプ227に
“1”がロードされる。このフリツプフロツプ2
27の“1”はアンド回路205、オア回路2を
介してホールドされる。このフリツプフロツプ2
27の状態をDVBQなる符号で示す。オア回路
2の出力がDVBQ信号である。DVBQ信号が
“1”のときデイレイビブラート用の変調信号を
形成する。このDVBQ信号を第15図aに対応
するタイムスケールで第15図bに示す。 アンド回路206の出力がオア回路1及び7に
加えられているので、前述のAPQ信号の立上り
のときと同様に(第16図参照)、DVBQ信号の
立上り32タイムスロツトにおいて信号が
“0”となり、その次の32タイムスロツトにおい
て信号が“0”となり、かつUSET信号が
“1”となる。USET信号の“1”により、第1
3図のフリツプフロツプ231(UPQ信号)が
“1”にセツトされる。従つて、演算器CUL2は
初めはアツプカウントモードに設定される。ま
た、信号“0”により第13図の各演算器
CUL1〜CUL4がクリアされる。 デイレイビブラートにおける変調信号データ
VALの形成手順はアタツクピツチの場合とほぼ
同様に行なわれる。そこにおいて演算に使用され
るデータがアタツクピツチの場合と異なる。 エンベロープデータ(ENV)計算のための計
算時間間隔を設定する演算器CUL4では、アン
ド回路192に与えられるデイレイビブラートエ
ンベロープレートデータDVER′をアキユムレー
トする。このデータDVER′は第7図のレジスタ
104の第1ステージから出力されるデータ
DVERにもとづき第12図の回路で形成される。 第12図において、データDVERはインバー
タ268で反転され、ラツチ回路269及びアン
ド回路270に入力される。アンド回路270の
出力及び信号9y32がオア回路271で合成され
て、データDVER′が得られる。これらの回路2
68〜271は、データDVERに対して逆特性
のデータDVER′を作るためのものである。この
実施例では1個のデイレイビブラート用ボリユー
ムV4(第6図)によつてデイレイビブラート開
始時間(DEL)とデイレイビブラートエンベロ
ープレート(DVER)の両方を設定するように
している。そのため、ボリユームV4の設定値を
そのまま用いると、開始時間(DEL)が長くな
るほどエンベロープの傾きが急になりデイレイビ
ブラートの期間が短くなつてしまう。これは自然
なデイレイビブラートに反する。そのため、デイ
レイビブラート開始時間データDELはボリユー
ムV4の設定値をそのまま用いるが、エンベロー
プレートデータDVER′はポリユームV4の設定
値(DVER)を逆特性で変換したものを用い、
開始時間(DEL)が長くなるほどエンベロープ
の傾きを緩やかにしてデイレイビブラート期間が
長くなるようにするのである。 データDVERは第7図のレジスタ104の第
1ステージから取り出されるため、第1タイムス
ロツト乃至第8タイムスロツトにおけるこのデー
タDVERの重みは第18図のようになる。すな
わち、第1タイムスロツトで最上位ビツト(1/4
Hzの重み)があらわれ、第2乃至第8タイムスロ
ツトで最下位ビツト(1/512)から7ビツト目
(1/8)までがあらわれる。第18図の重み表示は
第7図のレジスタ104の下側の重み表示に対応
している。第12図において、ラツチ回路269
は信号1y32Sによつてラツチ制御されるものであ
り、第1タイムスロツトであらわれるデータ
DVERの最上位ビツトMSB(1/4Hzの重み)の反
転信号をラツチする。このラツチ回路269の出
力はアンド回路270に与えられる。アンド回路
270は、ラツチ回路269に“1”がラツチさ
れているときつまりデータDVERの最上位ビツ
トが“0”のとき可能化され、信号2T8のタイミ
ングでデータDVERの反転データのうち
最下位ビツト(1/512Hzの重み)から7ビツト目
(1/8Hzの重み)までのデータを選択する(第18
図参照)。アンド回路270で選択されたデータ
はオア回路271を介して出力される。オア回路
271では、アンド回路270で選択されたデー
タの次に(上位に)第9タイムスロツトにおいて
信号9y32にもとづき“1”を追加する(第18
図参照)。こうして、第2乃至第9タイムスロツ
トの過で最下位ビツトから最上位ビツトまでの順
で並んだデータDVER′が得られる。 ラツチ回路269に“0”がラツチされている
ときつまりデータDVERの最上位ビツトが“1”
のときはアンド回路270が動作不能となり、第
2乃至第8タイムスロツトにおけるデータ
DVER′はオール“0”となる。この場合、信号
9y32のタイミングで“1”が与えられるだけで
あるので、データDVERが如何なる値であろう
と、データDVER′は常に“10000000”である
(第18図参照)。 データDVER(DEL)の変化に対応するデータ
DVER,DVER′の状態を上位3ビツトにつき次
表に示す。
〔発明の効果〕
以上の通り、この発明によれば、アタツクピツ
チ制御の終了後にデイレイビブラート制御におけ
るデイレイ時間をスタートさせ、該デイレイ時間
を確保するようにしたので、デイレイビブラート
制御は必ずアタツクピツチ制御が終了した後にス
タートする。従つて、同一音に対してアタツクピ
ツチ制御とデイレイビブラート制御の両方の効果
を確実に区別して付与することができるようにな
り、両方の効果を同時に有効に付与することが可
能になる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示す機能ブロツク
図、第2図はこの発明に係わる電子楽器の一実施
例を示す全体構成ブロツク図、第3図は第2図の
押鍵検出部及びカウンタの詳細例を示す回路図、
第4図は第2図の単音キーアサイナの詳細例を示
す回路図、第5図は第2図各部で使用するタイミ
ング信号の一例を示すタイミングチヤート、第6
図は第2図のタツチセンサ、各種効果設定操作子
群、アナログ電圧マルチプレクサ及びA/D変換
器の部分の詳細例を示す回路図、第7図は第2図
のA/D変換部内の制御及び記憶部の詳細例を示
す回路図、第8図は第6図のアフタータツチセン
サの出力にもとづきイニシヤルタツチ及びアフタ
ータツチの両方を検出することを示すための信号
波形図、第9図は第6図及び第7図の回路による
アナログ/デイジタル変換のための時分割状態を
示すタイミングチヤート、第10図は第6図の
A/D変換器の通常の(イニシヤルタツチ検出時
以外のときの)動作例を示すタイミングチヤー
ト、第11図は第6図及び第7図におけるイニシ
ヤルタツチ検出時の主な信号の発生状態を示すタ
イミングチヤート、第12図及び第13図及び第
14図は第2図の効果付与回路の詳細例を3分割
して夫々示す回路図、第15図aはアタツクピツ
チ及びデイレイビブラート及びノーマルビブラー
トにおける変調信号及びそのエンベロープの一例
を示す図、第15図bは第13図及び第14図に
おける各種制御信号の状態を同図aに対応させて
示すタイミングチヤート、第16図はアタツクピ
ツチコントロール開始時における第12図乃至第
14図の各種信号状態を示すタイミングチヤー
ト、第17図は第13図の演算器におけるシリア
ル演算を説明するためのタイミングチヤート、第
18図は第12図におけるデイレイビブラートエ
ンベロープレートデータの変換処理を説明するた
めのタイミングチヤート、第19図はデイレイビ
ブラート用の制御データ設定ボリユームとデイレ
イビブラート開始時間データ及びデイレイビブラ
ートエンベロープレートデータとの関係並びにこ
れらのデータによつて決定されるデイレイビブラ
ート開始時間及びデイレイビブラート期間との関
係を示すグラフ、第20図aはアタツクピツチコ
ントロールにおける変調信号のエンベロープデー
タの変化を2つの異なる初期値に対応して夫々示
す図、同図bはデイレイビブラートにおける変調
信号のエンベロープデータの変化を3つの異なる
目標値に対応して夫々示す図、同図cはビブラー
トにおける変調信号の変化を2つの異なる深さ
(エンベロープ瞬時値)に対応して夫々示す図、
第21図は第14図の周波数情報変換部において
単音モードの押圧鍵キーコードを対数形式の周波
数情報に変換する動作を示すタイミングチヤー
ト、第22図はスラー制御開始時における第14
図の各種信号状態を示すタイミングチヤート、第
23図はスラー制御を行なつたときの周波数情報
の変化を例示する図、第24図は各種効果の選択
状態及び鍵演奏法に応じてこの実施例において実
現される各種効果の組合せを示す図、第25図は
第2図の楽音信号発生部の詳細例を特に周波数情
報変更回路に関して示す回路図、第26図は第2
5図における単音周波数情報の下位ビツトと変調
信号瞬時値データとの演奏タイミングを示すタイ
ミングチヤート、第27図は第2図の複音のキー
アサイナの詳細例を示す回路図、第28図は第2
7図における各種処理の時間関係を示すタイミン
グチヤート、である。 10……鍵盤、11……タツチセンサ、11A
……アフタータツチセンサ、12……押鍵検出
部、13……鍵走査用及び待ち時間設定用及び
A/D変換時分割動作制御用のカウンタ、14…
…発音割当て回路、14A……単音キーアサイ
ナ、14B……複音キーアサイナ、20……アタ
ツクピツチ制御用の変調信号発生手段を含む効果
付与回路、21……楽音信号発生部、CUL2…
…変調信号形成用の演算器、CUL3……エンベ
ロープ信号形成用の演算器、17……タツチ検出
信号をアナログ/デイジタル変換するためのA/
D変換部、COM1……変調信号形成用演算器の
加減算切換え制御に関与する比較器、56,5
7,AKQ……エニーニユーキーオン検出に関与
するアンド回路及び遅延フリツプフロツプ、7
7,78,NKQ……レガートニユーキーオン検
出に関与するアンド回路及び遅延フリツプフロツ
プ、MONO−SW……単音モード選択スイツチ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 発生すべき楽音の音高を指定する音高指定手
    段と、 この音高指定手段で指定された音高を持つ楽音
    信号を発生する楽音信号発生手段と、 音の出始めで前記楽音信号発生手段で発生する
    楽音信号のピツチを変調制御するアタツクピツチ
    制御手段と、 前記アタツクピツチ制御手段による変調制御が
    終了したことを検出するためのアタツクピツチ終
    了検出手段と、 前記アタツクピツチ終了検出手段の出力に応じ
    て、前記アタツクピツチ制御手段による変調制御
    が終了したときから所定時間後に前記楽音信号の
    ビブラート制御を開始するデイレイビブラート制
    御手段と を具えた電子楽器。
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