JPS6114518B2 - - Google Patents
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- JPS6114518B2 JPS6114518B2 JP52053679A JP5367977A JPS6114518B2 JP S6114518 B2 JPS6114518 B2 JP S6114518B2 JP 52053679 A JP52053679 A JP 52053679A JP 5367977 A JP5367977 A JP 5367977A JP S6114518 B2 JPS6114518 B2 JP S6114518B2
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- circuit
- signal
- key
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- gate
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Landscapes
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
この発明は電子楽器に関し、特にタツチレスポ
ンス制御の改善に関する。 電子楽器においては、キーの押下げ速度(イニ
シヤルタツチ)がキー押圧中の圧力(アフタタツ
チ)等のタツチを検出し、このタツチに対応して
楽音の音色や音量を制御するタツチレスポンス制
御が行なわれている。しかし、従来のタツチレス
ポンス制御は、検出したタツチに対応するタツチ
情報により直接楽音を制御しているために次のよ
うな不都合があつた。 すなわち、一般に、ピアノやハープシコード等
の自然楽器においては、楽器の種類が異なれば、
同じタツチで演奏しても楽音に与える影響は異な
るもので、同じではない。従つて、このような自
然楽器のタツチレスポンス特性を電子楽器のタツ
チレンポンス制御において実現しようとすると、
楽音の音色に応じてキー操作時のタツチ状態を変
える必要があり、高度の演奏テクニツクが要求さ
れるため初心者には効果的なタツチレスポンス制
御を行なうことはできなかつた。 この発明は、上記のような点に鑑みてなされた
もので、初心者であつても常に効果的なタツチレ
スポンス制御を行ない得るようにした新規な電子
楽器を提供することを目的とする。 この発明は、上記目的を達成するために、キー
のタツチに対応したタツチ情報を音色指定手段で
選択指定された音色に応じて変更制御するタツチ
情報変更手段を設け、このタツチ情報変更手段に
より変更制御された変更タツチ情報に基づき楽音
制御を行なうようにしたことを特徴とする。 以下図面を参照しながら、この発明を88鍵の手
鍵盤を有する電子楽器に適用した場合の実施例に
ついて詳述する。 まず、この実施例の電子楽器は、特開昭50−
126406号(特願昭49−41602号)の公開公報に記
載開示されているような周波数変調方式に従つて
楽音信号を形成するようにしている。この周波数
変調方式による楽音信号の形成は、基本的には、 e=Asin〔ωct+I(t)sinωct〕 ……(1) の式を演算することにより行なうものであるが、
この実施例では、さらに自然楽器音により近似し
た高品質の楽音を発生するために、上記(1)式の楽
音信号形成演算を複数系列で行ない、各系列の楽
音信号を加算合成するようにしている。すなわ
ち、この実施例の電子楽器は、上記(1)式をさらに
発展させて次の(2)式に基づいてn=1からn=s
までの複数系列の楽音信号形成演算を実行するこ
とにより、楽音を発生するものである。 ここで、Kn(K1〜Ks)は各系列の総合音量定
数で、これにより全系列の混合比率が決まり、こ
れを選定変更すれば楽音全体としての音量、音色
を変更できる。Tna(t)〔T1a(t)〜Tsa
(t)〕は押鍵操作の仕方によつて音量を制御する
ための音量選択用変数で、押鍵の際の押下げ速度
情報に重みづけをするためのイニシアル定数βi
と、押鍵の際の押下げ圧力情報に重みづけをする
ためのアフタ定数βaとに基づいて決められる。 An(t)〔A1(t)〜As(t)〕は振幅レベル
ないしエンベロープを付与するための変数で、第
16図に示すような振幅波形ENVを得るにつ
き、アタツク波形部ENV1のアタツク速度を決め
るために選択されるアタツク速度定数ARA1〜
ARAsと、第1デイケイ波形部ENV2のデイケイ速
度を決めるために選択される第1デイケイ速度定
数1DRA1〜1DRAsと、第2デイケイ波形部ENV3
のデイケイ速度を決めるために選択される第2デ
イケイ速度定数2DRA1〜2DRAsと、第1デイケイ
波形部ENV2から第2デイケイ波形部ENV3へ移
る際のレベルIDLを決めるため選択されるデイケ
イ遷移レベル定数1DLA1〜1DLAsと、第2デイケ
イ波形部ENV3の途中の時点t24で離鍵したとき減
衰波形部ENV4を形成させる場合にその減衰速度
を決めるために選択される減衰速度定数DRA1〜
DRAsとに基づいて決められる。 かかる内容をもつ(2)式の変数Kn・Tna(t)・
An(t)は(1)式の振幅定数Aに相当する。 また、Bn〔B1〜Bs〕は楽音周波数すなわち音
高を決めるために選択される音高定数で、基準の
角周波数ωに対する各系列の楽音信号の周波数の
変更量を表わす。 かかる内容をもつ(2)式の変数Bn・ωは(1)の搬
送波角速度ωcに相当する。 さらに、Tni(t)〔T1i(t)〜Tsi(t)〕は
押鍵操作の仕方によつて音色を制御するための音
色選択用変数で、押鍵の際の押下げ速度情報に重
みづけをするためのイニシアル定数αiと、押鍵
の際の押下げ圧力情報に重みづけをするためのア
フタ定数αaとに基づいて決められる。 In(t)〔I1(t)〜Is(t)〕は音色の時間
的変化を決めるための音色変数で、楽音の出始め
の音色を設定するために選択される初期音色定数
IL1〜ILsと、音色の時間的変化についてその変
化速度を決めるために選択される音色変化定数
DRI1〜DRIsと、その音色変化の終了レベルを意
味する音色変化停止レベルSL1を決めるために選
択される音色変化停止レベル定数SLI1〜SLIsと
に基づいて決められる。 かかる内容をもつ(2)式の変数Tni(t)・In
(t)は(1)式の変調度I(t)に相当する。 Dn〔D1〜Ds〕は変調周波数を決めるために選
択される部分音定数で、これを変更することによ
り楽音信号に含まれる部分音成分(調和成分、非
調和成分でなる)の構成が変化する。 かかる内容をもつ(2)式の変数Dn・ωは(1)式の
周波数変調角速度ωmに相当する。 ところで(2)式は一般式として表現されている
が、以下に述べる実施例は、S=2とした場合、
すなわち、 e=K1・T1a(t)・A1(t)・sin〔B1・ωt+T1i(t)・I1(t)・sinD1・ωt〕 +K2・T2a(t)・A2(t)・sin〔B2・ωt+T2i(t)・I2(t)・sinD2・ωt〕 ……………(3) の式に基づき、2系列分の楽音信号を得、これら
の楽音信号を混合することにより楽音を発生させ
るようにしたものである。 この発明の一実施例に係る電子楽器は第1図に
示すように次の要素を含んで構成されている。 1は鍵盤情報発生部で、鍵盤に関連して操作さ
れたキーに関する鍵情報として、押鍵されたキー
番号を内容とするキー情報IFKと、押鍵操作の強
弱、速度を内容とするタツチ情報IFTとを送出す
る。 5A及び5Bは第1及び第2系列パラメータ発
生回路で、演奏者によつて操作される音色選択ス
イツチ6の出力に対応して楽音信号波形に関する
パラメータ出力PA1及びPA2を送出する。しか
るにこの発生回路5A及び5Bで発生されるパラ
メータ情報は上述の鍵盤情報発生部1のタツチ情
報IFT以外の音色に関する情報を送出するものと
する。 7A及び7Bは第1及び第2系列楽音信号形成
部で、鍵盤情報発生部1からのキー情報IFK、タ
ツチ情報IFTを受けると共に、パラメータ発生回
路5A及び5Bからのパラメータ情報PA1及び
PA2を受け、これらの情報に基づいて(3)式の第
1項の式及び第2項の式でそれぞれ表わされる2
系列の楽音信号e1及びe2をそれぞれ発生する。 8は楽音発生部で、スピーカ、増幅器などのサ
ウンドシステムでなり、第1及び第2系列楽音信
号形成部7A及び7Bの出力e1及びe2を合成して
(3)式で表わされる楽音信号eに相当する楽音をス
ピーカから発生する。 しかるにこのような構成によつて楽音発生部8
から発生される楽音は、鍵盤情報発生部1から送
出されるキー情報IFKに応じた音高をもち、かつ
音色選択スイツチ6によつて選択された音色をも
ち、しかも鍵盤情報発生部1から送出されるタツ
チ情報IFTに応じたタツチコントロールないしア
フターコントロールを受けたものとなるが、その
楽音波形は周波数変調信号の式を基礎とした(3)式
に基づいて形成される。 一方この楽音は、ダンパペダル9によつて発生
されるダンパペダル信号POが楽音信号形成部7
A及び7Bに制御信号として与えられることによ
り制御される。 この実施例の場合、第1図の各構成要素は以下
に述べる詳細構成をもつ。 〔1〕鍵盤情報発生部 鍵盤情報発生部1は第2図に示すように、鍵
盤の各キーに対応してその操作状態を検出する
キー操作検出回路11と、その出力を受けて押
圧操作されたキー信号を判別して対応する2進
化コード信号でなるキーコード信号KCを送出
するキーコーダ12と、このキーコーダ12の
出力信号を任意数の発音チヤンネルのいずれか
に対して割当て処理することによりキー情報
IFKを送出するチヤンネルプロセツサ13と、
このチヤンネルプロセツサ13の出力に基づい
て押鍵操作速度を判別してこれを2進化コード
信号でなるイニシアルタツチデータITDとして
送出するイニシアルタタツチコントロール回路
14と、キー操作検出回路11の出力に基づい
て押鍵強さを判別してこれを2進化コード信号
でなるアフタタツチデータATDとして送出す
るアフタタツチコントロール回路15とを有す
る。 (1‐1)キー操作検出回路11は、鍵盤(この実施例
の場合88鍵)の各キーに対してそれぞれ設け
られた例えば機械的接点構成の2個のキース
イツチK1及びK2でなるキースイツチ群1
1Aと、各キーに対してそれぞれ設けられた
例えば圧電素子構成の押下圧力検出素子DT
でなる圧力検出素子群11Bとを具える。キ
ースイツチK1及びK2は例えば第3図A,
Bに示すようにキー11Cの後端部11Dに
対向して並設され、キー11Cが押下げられ
たとき後端部11Dに設けられた係合子11
Eが可動接点11F及び11Hに係合するこ
とにより両スイツチK1及びK2を閉じるよ
うになされている。ここで各スイツチK1及
びK2の可動接点11F及び11Hが係合子
11Eに接触する面には第3図Cに示すよう
にそれぞれ長さの異なる段部11I及び11
Jが付され、従つてキー11Cが操作された
とき係合子11Eの上方への動きに応じて先
ず第1のキースイツチK1が長い段部11I
に係合して接点を閉じ、その後第2のキース
イツチK2が短い段部11Jに係合して接点
を閉じるようになされている。 一方キー11Cの操作端部11Kの下側位
置には押下圧力検出素子DTが設けられ、キ
ー11Cの押下動作の際、第2のキースイツ
チK2が閉じた後に、検出素子DTに該端部
11Kの下面が圧接することよりその押下圧
力に応じた検出出力dtを発生するようになさ
れている。 かくしてキー操作検出回路11に得られた
第1及び第2のキースイツチK1及びK2の
接点出力k1,k2は、操作されたキー番号と操
作速度とを含む88対のキー操作検出出力とし
てキーコーダ12に送出され、また押下圧力
検出素子DTの検出出力dtは押下圧力を含む
88個のキー操作検出出力としてアフタタツチ
コントロール回路15へ送出される。 なお第3図A,Bにおいて、11Lは上限
ストツパ用フエルト、11Mは圧力検出素子
DTの受け台、11Nは案内子、11Pは支
点具、11Qは重りである。 (1‐2)キーコーダ キーコーダ12は第4図A〜Cに示すよう
に、キースイツチK1及びK2を含んでなる
キースイツチ回路12Aと、ブロツク検出回
路12B及びその一時記憶回路12Cと、ノ
ート検出回路12Dと、ステツプコントロー
ル回路12Eとを有する。 ブロツク検出回路12Bは、鍵盤(この実
施例の場合1段88キーでなる)のキーを例え
ば1オクターブを1単位のブロツクとして区
分し、操作されたキーが属するブロツクを検
出記憶すると共に(複数のキーが同時操作さ
れたときは複数のブロツクに亘ることもあり
得る)、この記憶したブロツクを表わすブロ
ツク番号を3ビツトの2進コード信号として
一時記憶回路12Cに記憶させる。またブロ
ツク検出回路12Bはブロツクの記憶状態を
鍵盤の操作されているキースイツチを通じて
ノート検出回路12Dへ送る。 この実施例の場合、88鍵のキーを第1表の
ように第0ブロツク〜第7ブロツクの8ブロ
ツクに分ける。
ンス制御の改善に関する。 電子楽器においては、キーの押下げ速度(イニ
シヤルタツチ)がキー押圧中の圧力(アフタタツ
チ)等のタツチを検出し、このタツチに対応して
楽音の音色や音量を制御するタツチレスポンス制
御が行なわれている。しかし、従来のタツチレス
ポンス制御は、検出したタツチに対応するタツチ
情報により直接楽音を制御しているために次のよ
うな不都合があつた。 すなわち、一般に、ピアノやハープシコード等
の自然楽器においては、楽器の種類が異なれば、
同じタツチで演奏しても楽音に与える影響は異な
るもので、同じではない。従つて、このような自
然楽器のタツチレスポンス特性を電子楽器のタツ
チレンポンス制御において実現しようとすると、
楽音の音色に応じてキー操作時のタツチ状態を変
える必要があり、高度の演奏テクニツクが要求さ
れるため初心者には効果的なタツチレスポンス制
御を行なうことはできなかつた。 この発明は、上記のような点に鑑みてなされた
もので、初心者であつても常に効果的なタツチレ
スポンス制御を行ない得るようにした新規な電子
楽器を提供することを目的とする。 この発明は、上記目的を達成するために、キー
のタツチに対応したタツチ情報を音色指定手段で
選択指定された音色に応じて変更制御するタツチ
情報変更手段を設け、このタツチ情報変更手段に
より変更制御された変更タツチ情報に基づき楽音
制御を行なうようにしたことを特徴とする。 以下図面を参照しながら、この発明を88鍵の手
鍵盤を有する電子楽器に適用した場合の実施例に
ついて詳述する。 まず、この実施例の電子楽器は、特開昭50−
126406号(特願昭49−41602号)の公開公報に記
載開示されているような周波数変調方式に従つて
楽音信号を形成するようにしている。この周波数
変調方式による楽音信号の形成は、基本的には、 e=Asin〔ωct+I(t)sinωct〕 ……(1) の式を演算することにより行なうものであるが、
この実施例では、さらに自然楽器音により近似し
た高品質の楽音を発生するために、上記(1)式の楽
音信号形成演算を複数系列で行ない、各系列の楽
音信号を加算合成するようにしている。すなわ
ち、この実施例の電子楽器は、上記(1)式をさらに
発展させて次の(2)式に基づいてn=1からn=s
までの複数系列の楽音信号形成演算を実行するこ
とにより、楽音を発生するものである。 ここで、Kn(K1〜Ks)は各系列の総合音量定
数で、これにより全系列の混合比率が決まり、こ
れを選定変更すれば楽音全体としての音量、音色
を変更できる。Tna(t)〔T1a(t)〜Tsa
(t)〕は押鍵操作の仕方によつて音量を制御する
ための音量選択用変数で、押鍵の際の押下げ速度
情報に重みづけをするためのイニシアル定数βi
と、押鍵の際の押下げ圧力情報に重みづけをする
ためのアフタ定数βaとに基づいて決められる。 An(t)〔A1(t)〜As(t)〕は振幅レベル
ないしエンベロープを付与するための変数で、第
16図に示すような振幅波形ENVを得るにつ
き、アタツク波形部ENV1のアタツク速度を決め
るために選択されるアタツク速度定数ARA1〜
ARAsと、第1デイケイ波形部ENV2のデイケイ速
度を決めるために選択される第1デイケイ速度定
数1DRA1〜1DRAsと、第2デイケイ波形部ENV3
のデイケイ速度を決めるために選択される第2デ
イケイ速度定数2DRA1〜2DRAsと、第1デイケイ
波形部ENV2から第2デイケイ波形部ENV3へ移
る際のレベルIDLを決めるため選択されるデイケ
イ遷移レベル定数1DLA1〜1DLAsと、第2デイケ
イ波形部ENV3の途中の時点t24で離鍵したとき減
衰波形部ENV4を形成させる場合にその減衰速度
を決めるために選択される減衰速度定数DRA1〜
DRAsとに基づいて決められる。 かかる内容をもつ(2)式の変数Kn・Tna(t)・
An(t)は(1)式の振幅定数Aに相当する。 また、Bn〔B1〜Bs〕は楽音周波数すなわち音
高を決めるために選択される音高定数で、基準の
角周波数ωに対する各系列の楽音信号の周波数の
変更量を表わす。 かかる内容をもつ(2)式の変数Bn・ωは(1)の搬
送波角速度ωcに相当する。 さらに、Tni(t)〔T1i(t)〜Tsi(t)〕は
押鍵操作の仕方によつて音色を制御するための音
色選択用変数で、押鍵の際の押下げ速度情報に重
みづけをするためのイニシアル定数αiと、押鍵
の際の押下げ圧力情報に重みづけをするためのア
フタ定数αaとに基づいて決められる。 In(t)〔I1(t)〜Is(t)〕は音色の時間
的変化を決めるための音色変数で、楽音の出始め
の音色を設定するために選択される初期音色定数
IL1〜ILsと、音色の時間的変化についてその変
化速度を決めるために選択される音色変化定数
DRI1〜DRIsと、その音色変化の終了レベルを意
味する音色変化停止レベルSL1を決めるために選
択される音色変化停止レベル定数SLI1〜SLIsと
に基づいて決められる。 かかる内容をもつ(2)式の変数Tni(t)・In
(t)は(1)式の変調度I(t)に相当する。 Dn〔D1〜Ds〕は変調周波数を決めるために選
択される部分音定数で、これを変更することによ
り楽音信号に含まれる部分音成分(調和成分、非
調和成分でなる)の構成が変化する。 かかる内容をもつ(2)式の変数Dn・ωは(1)式の
周波数変調角速度ωmに相当する。 ところで(2)式は一般式として表現されている
が、以下に述べる実施例は、S=2とした場合、
すなわち、 e=K1・T1a(t)・A1(t)・sin〔B1・ωt+T1i(t)・I1(t)・sinD1・ωt〕 +K2・T2a(t)・A2(t)・sin〔B2・ωt+T2i(t)・I2(t)・sinD2・ωt〕 ……………(3) の式に基づき、2系列分の楽音信号を得、これら
の楽音信号を混合することにより楽音を発生させ
るようにしたものである。 この発明の一実施例に係る電子楽器は第1図に
示すように次の要素を含んで構成されている。 1は鍵盤情報発生部で、鍵盤に関連して操作さ
れたキーに関する鍵情報として、押鍵されたキー
番号を内容とするキー情報IFKと、押鍵操作の強
弱、速度を内容とするタツチ情報IFTとを送出す
る。 5A及び5Bは第1及び第2系列パラメータ発
生回路で、演奏者によつて操作される音色選択ス
イツチ6の出力に対応して楽音信号波形に関する
パラメータ出力PA1及びPA2を送出する。しか
るにこの発生回路5A及び5Bで発生されるパラ
メータ情報は上述の鍵盤情報発生部1のタツチ情
報IFT以外の音色に関する情報を送出するものと
する。 7A及び7Bは第1及び第2系列楽音信号形成
部で、鍵盤情報発生部1からのキー情報IFK、タ
ツチ情報IFTを受けると共に、パラメータ発生回
路5A及び5Bからのパラメータ情報PA1及び
PA2を受け、これらの情報に基づいて(3)式の第
1項の式及び第2項の式でそれぞれ表わされる2
系列の楽音信号e1及びe2をそれぞれ発生する。 8は楽音発生部で、スピーカ、増幅器などのサ
ウンドシステムでなり、第1及び第2系列楽音信
号形成部7A及び7Bの出力e1及びe2を合成して
(3)式で表わされる楽音信号eに相当する楽音をス
ピーカから発生する。 しかるにこのような構成によつて楽音発生部8
から発生される楽音は、鍵盤情報発生部1から送
出されるキー情報IFKに応じた音高をもち、かつ
音色選択スイツチ6によつて選択された音色をも
ち、しかも鍵盤情報発生部1から送出されるタツ
チ情報IFTに応じたタツチコントロールないしア
フターコントロールを受けたものとなるが、その
楽音波形は周波数変調信号の式を基礎とした(3)式
に基づいて形成される。 一方この楽音は、ダンパペダル9によつて発生
されるダンパペダル信号POが楽音信号形成部7
A及び7Bに制御信号として与えられることによ
り制御される。 この実施例の場合、第1図の各構成要素は以下
に述べる詳細構成をもつ。 〔1〕鍵盤情報発生部 鍵盤情報発生部1は第2図に示すように、鍵
盤の各キーに対応してその操作状態を検出する
キー操作検出回路11と、その出力を受けて押
圧操作されたキー信号を判別して対応する2進
化コード信号でなるキーコード信号KCを送出
するキーコーダ12と、このキーコーダ12の
出力信号を任意数の発音チヤンネルのいずれか
に対して割当て処理することによりキー情報
IFKを送出するチヤンネルプロセツサ13と、
このチヤンネルプロセツサ13の出力に基づい
て押鍵操作速度を判別してこれを2進化コード
信号でなるイニシアルタツチデータITDとして
送出するイニシアルタタツチコントロール回路
14と、キー操作検出回路11の出力に基づい
て押鍵強さを判別してこれを2進化コード信号
でなるアフタタツチデータATDとして送出す
るアフタタツチコントロール回路15とを有す
る。 (1‐1)キー操作検出回路11は、鍵盤(この実施例
の場合88鍵)の各キーに対してそれぞれ設け
られた例えば機械的接点構成の2個のキース
イツチK1及びK2でなるキースイツチ群1
1Aと、各キーに対してそれぞれ設けられた
例えば圧電素子構成の押下圧力検出素子DT
でなる圧力検出素子群11Bとを具える。キ
ースイツチK1及びK2は例えば第3図A,
Bに示すようにキー11Cの後端部11Dに
対向して並設され、キー11Cが押下げられ
たとき後端部11Dに設けられた係合子11
Eが可動接点11F及び11Hに係合するこ
とにより両スイツチK1及びK2を閉じるよ
うになされている。ここで各スイツチK1及
びK2の可動接点11F及び11Hが係合子
11Eに接触する面には第3図Cに示すよう
にそれぞれ長さの異なる段部11I及び11
Jが付され、従つてキー11Cが操作された
とき係合子11Eの上方への動きに応じて先
ず第1のキースイツチK1が長い段部11I
に係合して接点を閉じ、その後第2のキース
イツチK2が短い段部11Jに係合して接点
を閉じるようになされている。 一方キー11Cの操作端部11Kの下側位
置には押下圧力検出素子DTが設けられ、キ
ー11Cの押下動作の際、第2のキースイツ
チK2が閉じた後に、検出素子DTに該端部
11Kの下面が圧接することよりその押下圧
力に応じた検出出力dtを発生するようになさ
れている。 かくしてキー操作検出回路11に得られた
第1及び第2のキースイツチK1及びK2の
接点出力k1,k2は、操作されたキー番号と操
作速度とを含む88対のキー操作検出出力とし
てキーコーダ12に送出され、また押下圧力
検出素子DTの検出出力dtは押下圧力を含む
88個のキー操作検出出力としてアフタタツチ
コントロール回路15へ送出される。 なお第3図A,Bにおいて、11Lは上限
ストツパ用フエルト、11Mは圧力検出素子
DTの受け台、11Nは案内子、11Pは支
点具、11Qは重りである。 (1‐2)キーコーダ キーコーダ12は第4図A〜Cに示すよう
に、キースイツチK1及びK2を含んでなる
キースイツチ回路12Aと、ブロツク検出回
路12B及びその一時記憶回路12Cと、ノ
ート検出回路12Dと、ステツプコントロー
ル回路12Eとを有する。 ブロツク検出回路12Bは、鍵盤(この実
施例の場合1段88キーでなる)のキーを例え
ば1オクターブを1単位のブロツクとして区
分し、操作されたキーが属するブロツクを検
出記憶すると共に(複数のキーが同時操作さ
れたときは複数のブロツクに亘ることもあり
得る)、この記憶したブロツクを表わすブロ
ツク番号を3ビツトの2進コード信号として
一時記憶回路12Cに記憶させる。またブロ
ツク検出回路12Bはブロツクの記憶状態を
鍵盤の操作されているキースイツチを通じて
ノート検出回路12Dへ送る。 この実施例の場合、88鍵のキーを第1表の
ように第0ブロツク〜第7ブロツクの8ブロ
ツクに分ける。
【表】
これに対してノート検出回路12Dは鍵盤
のキースイツチを介してブロツク検出回路1
2Bから受けた信号に基づいて操作されたキ
ーがどのノート(すなわち音名)であるか検
出記憶すると共に(この場合も同一ブロツク
に属する複数のキーが同時操作されたときは
複数のノートを記憶することもあり得る)、
この記憶したノートを表わすノート番号を4
ビツトの2進コード信号として送出するよう
になされている。 ここで、ブロツク検出回路12Bに複数の
ブロツクが記憶された場合各ブロツクの読出
しは所定の優先順位をもつて順次実行され、
この読出動作がされるブロツクごとにそのブ
ロツクに所属する操作キーのノート番号がノ
ート検出回路12Dに記憶される。 ノート検出回路12Dにおける記憶ノート
の読出しも同様に所定の優先順位をもつて順
次実行される。 このようにして一時記憶回路12Cに記憶
されたブロツク番号コード信号BCと、ノー
ト検出回路12Dに記憶されたノート番号コ
ード信号NCとは、組合されて7ビツトのキ
ーコード信号KCとして送出される。 ブロツク検出回路12B及びノート検出回
路12Dは以下の詳細構成をもつ。 ブロツク検出回路12Bは第0〜第7オク
ターブに対応する第0〜第7ブロツクの8個
の検出回路本体BL0〜BL7を有し、その信
号入出力端子L0〜L7がそれぞれ対応するブ
ロツク(オクターブ)に属する一対のキース
イツチK1及びK2(第3図)の各固定接点に
共通に接続されている。 ブロツク検出回路本体BL0〜BL7は読出
回路の構成が異なることを除いて同様に構成
されており、それぞれ記憶回路111と、優
先ゲート回路112と、読出回路113と、
信号入出力回路114とを具える。 今例えば信号入出力端子L0をもつ第0ブ
ロツクの検出回路本体BL0について述べる
に、記憶回路111は信号入出力端子L0に
論理「1」信号が到来したときこれをステツ
プコントロール回路12Eから到来する
「1」ステート信号1ST1を開制御信号とす
る入力アンドゲート115を通じ、さらにオ
アゲート116を通じて遅延フリツプフロツ
プ回路117にて受ける。フリツプフロツプ
回路117はこの「1」信号を読込用クロツ
クφCによつて読込み、その後到来する読出
用クロツクφDによつて読出す。しかるにこ
のように読出された「1」信号は帰還用アン
ドゲート118を通じ、さらにオアゲート1
16を通じて入力端にフイードバツクされ、
これが次のクロツクφC,φDで読込み、読出
され、かくしてフリツプフロツプ回路117
はφC及びφDの到来ごとにデータを記憶更新
する。この記憶は帰還用アンドゲート118
が閉じたときその「0」出力をクロツクφ
C,φDによつて読込み、読出すことによりリ
セツトされる。 このようにしてブロツク検出回路本体BL
0〜BL7の記憶回路111に対して「1」
信号が到来するとこれがオアゲート119に
与えられ、エニーブロツク信号AB(いずれ
かのブロツクに属するキーが操作されている
ことを表わす)としてステツプコントロール
回路12Eに与えられる。 記憶回路111のフリツプフロツプ回路1
17の出力は優先ゲート回路112のアンド
ゲート120に与えられる。このアンドゲー
ト120には開制御信号として1オクターブ
高音域を受持つブロツク検出回路本体(この
場合BL1)から到来する読出条件信号BCS
がインバータ121を介して与えられる。こ
の前段から到来した読出条件信号RCSは、
フリツプフロツプ回路117の出力と共にオ
ア回路122を介して後段に対する読出条件
信号RCS′として送出される。なお今の説明
の場合第0番目のブロツクBL0は最後段で
あるので読出条件信号RCSは外部へ送出さ
れる。 しかるに最高音域のオクターブのブロツク
検出回路本体BL7に対する前段からの読出
条件信号RCSとしては「0」レベル(この
場合接地レベル)に接続されたライン123
からの入力を用い、また最低音域のオクター
ブのブロツク検出回路本体BL0から後段へ
の読出条件信号RCSは、メモリブロツク信
号MB(いずれかのブロツクに記憶があるこ
とを表わす)としてステツプコントロール回
路12Eに送出される。 このようにして優先ゲート回路112はよ
り高音域のオクターブのブロツクに記憶があ
るとき、そのブロツクの記憶回路111から
の記憶の読出しを優先的になし得るようにな
され、いずれかのブロツク検出回路本体に記
憶がある限り、メモリブロツク信号MBを送
出し続ける。 優先ゲート回路112を通つた記憶回路1
11の記憶出力は読出回路113のアンドゲ
ート124に与えられる。アンドゲート12
4にはステツプコントロール回路12Eから
到来する「2」ステート信号2ST1が開制御
信号として与えられ、優先ゲート回路112
から記憶出力を受けているときこれを「2」
ステート信号2ST1のタイミングで出力線1
25に与える。 しかるに各ブロツク検出回路本体BL0〜
BL7の出力線125は3つのコード変換用
オアゲート126の入力端に予定の組合せを
もつて接続され、これにより各ブロツク検出
回路本体BL0〜BL7に記憶があるときその
記憶ブロツク番号が3ビツト2進化コード信
号BC1として「2」ステート信号2ST1のタ
イミングで一時記憶回路12Cへ送出され
る。 一時記憶回路12Cはブロツク検出回路1
2Bから到来するブロツク番号コード信号
BC1の各ビツトを並列に受ける記憶回路BM
1〜BM3を有し、それぞれブロツク番号コ
ード信号BC1の各ビツトを入力オアゲート1
30を通じて受ける遅延フリツプフロツプ回
路131と、その記憶をダイナミツクに維持
する帰還用アンドゲート132と、出力用ア
ンドゲート133とを有する。 帰還用アンドゲート132は、「1」又は
「3」ステート時にステツプコントロール回
路12Eから到来する「1」、「3」ステート
信号1・3ST1を受けて、「1」、「3」ステ
ートの期間遅延フリツプフロツプ回路131
の内容を保持し「2」ステート時にブロツク
検出回路12Bにて送出されるブロツク番号
コード信号BC1を新たに遅延フリツプフロツ
プ回路131に記憶させるために該記憶を解
除する。また出力アンドゲート133は後述
するようにノート検出回路12Dからこれに
ノートの記憶がある場合に到来するメモリノ
ート信号MNを受け、かくしてノート検出回
路12Dからノート番号コード信号NCが送
出されたときこれと同時に一時記憶していた
ブロツク番号コード信号BCを並列にキーコ
ード信号KCとして送出するようになされて
いる。 ブロツク検出回路12Bの信号入出力回路
114は、キースイツチ回路12Aから操作
されたキーに関する情報をブロツク検出回路
12Bに取込み、この取込んだ情報に基づい
てノート検出回路12Dに情報を与えもの
で、各出力回路本体BL0〜BL7の信号入出
力端子L0〜L7に接続された充放電コンデ
ンサCB1と、この入出力端子L0〜L7及
び論理「1」レベルの電源135間に接続さ
れた充電用トランジスタ136と、入出力端
L0〜L7及び接地(その論理レベルは
「0」である)間に接続された放電用トラン
ジスタ137とを含む。 放電用トランジスタ137は、上述のよう
にステツプコントロール回路12Eの「2」
ステート信号2ST1によつて開く読出回路1
13のアンドゲート124から記憶回路11
1の記憶が読出されたときこれをオアゲート
138を介して受けてオンし、これによりコ
ンデンサCB1を放電させて端子L0〜L7
のレベルを「0」にリセツトする。また同様
にオアゲート138を介してステツプコント
ロール回路12Eから「0」ステート信号0
ST1を受けてオンしてコンデンサCB1を放
電させる。 これに対して充電用トランジスタ136
は、インバータ139を通じ、さらに「2」
ステート信号2ST1を開制御信号として受け
るアンドゲート140を通じて優先ゲート回
路112のアンド回路120の出力を受け、
これにより記憶回路111が記憶状態にない
ときオンしてコンデンサCB1を論理「1」
レベルに充電し、かくして入出力端子L0〜
L7のレベルを「1」に維持させる。 なお実際上充放電用コンデンサCB1とし
ては、入出力端子L0〜L7に接続されてい
るコードの配線容量を利用し得る。 かかる構成を有する信号入出力回路114
は、後述するようにステツプコントロール回
路12Eのステート信号に応じて、ノート検
出回路12Dの信号入出力回路149との間
でキースイツチ回路12Aを介して信号の授
受をする。 これに対してノート検出回路12Dは次の
詳細構成をもつ。 ノート検出回路12Dは1オクターブに属
するノートC〜C#に対応する12個のノート
検出回路本体NT1〜NT12を有し、その一
対の入出力端TC1#及びTC2#〜TC1及び
TC2が、それぞれ対応するノートの附された
キーごとに設けられた一対のキースイツチ
K1及びK2の可動接点に、ダイオードd1及び
d2を通じて接続されている。 ノート検出回路本体NT1〜NT12は記憶
回路148部分の構成が異なることを除いて
同様に構成されており、それぞれ第1のキー
スイツチK1に対応する第1の記憶回路14
5と、第2のキースイツチK2に対応する第
2の記憶回路146と、優先ゲート回路14
7と、読出回路148と、信号入出力回路1
49とを具える。 今例えば入出力端子TC1#及びTC2#をも
つノート「C#」のノート検出回路本体NT
1について述べるに、第1の記憶回路145
は入出力端子TC1#に「0」の状態が生じた
とき(キースイツチK1が閉じたときこの状
態が生ずる)これをインバータ150によつ
て「1」信号に反転した後、ステツプコント
ロール回路12Eから到来する「2」ステー
ト信号2ST2を開制御信号とする入力アンド
ゲート151を通じ、さらにオアゲート15
2を通じて遅延フリツプフロツプ回路153
にて受ける。このフリツプフロツプ回路15
3は、ブロツク検出回路12Bの記憶回路1
11について上述したと同様にして、設けた
「1」信号を読込用クロツクφCによつて読込
み、その後読出用クロツクφDによつて読出
し、帰還用アンドゲート154を通じさらに
オアゲート152を通じてその入力端にフイ
ードバツクし、これを次のクロツクφC,φD
で再度読込み、読出し、かくしてダイナミツ
クに記憶する。 この記憶状態は、「1」の読出条件信号
RDSが帰還用アンドゲート154に与えら
れている限り維持され、この読出条件信号
RDSが到来しなくなつたとき(すなわち
「0」のとき)、ゲート154の「0」出力を
クロツクφC,φDによつて読込み、読出すこ
とによりリセツトされる。 これに対して第2の記憶回路146は入出
力端子TC2#に「0」の状態が生じたとき
(すなわちキースイツチK2が閉じたとき)、
記憶動作をすることを除いて、第1の記憶回
路145と同様に構成されている。 なおこの実施例の場合、第1の記憶回路1
45のインバータ150及び入力用アンドゲ
ート151間にオアゲート165が介挿さ
れ、このオアゲート165を通じて第2の記
憶回路146のインバータ160の出力を第
1の記憶回路145のフリツプフロツプ回路
153に入力するようになされ、かくして何
らかの原因で、第1のキースイツチK1の動
作時に第1の記憶回路145に記憶されなか
つたとき、第2のキースイツチK2の信号を
利用してこの誤動作をバツクアツプするよう
になされている。 しかるに回路本体NT1〜NT12の第1の
記憶回路145において、ブリツプフロツプ
回路153の入力端がオアゲート166に接
続され、これにより、帰還用ゲート154を
通じて「1」信号をダイナミツクに記憶して
いる遅延フリツプフロツプ回路153が1つ
でもあればエニーノート信号AN(いずれか
の回路本体NT1〜NT12にノートの記憶が
あることを表わす)を送出する。 一方記憶回路145及び146のフリツプ
フロツプ回路153及び163の出力は優先
ゲート回路147のアンドゲート170及び
171にそれぞれ与えられる。このアンドゲ
ート170及び171には開制御信号として
1オクターブの音名配列に従つて1音分高い
音名のノート検出回路本体NT12〜NT2か
ら到来する読出条件信号RDSがインバータ
172を介して与えられる。この前段から到
来した読出条件信号RDSは、上述の如く第
1及び第2の記憶回路145及び146の帰
還用アンドゲート154及び164の開制御
信号としても用いられるほか、第1の記憶回
路145のフリツプフロツプ回路153の出
力と共にオア回路173を介して後段に付す
る読出条件信号RDSとして送出される。 しかるに最高音名Cのノート検出回路本体
NT12に対する前段からの読出条件信号
RDSとして「0」レベル(この場合接地レ
ベル)に接続されたライン174からの入力
を用い、かくしてこの最高音名Cのノート検
出回路本体NT12が最優先で記憶データの
読出しを行うようになされている。 また最低音名C#のノート検出回路本体
NT1から後段への読出条件信号RDSがメモ
リノート信号MNとして一時記憶回路12C
の出力ゲート133に与えられ、これにより
ノート検出回路12Dの回路本体NT1〜NT
12のいずれかに読出すべきデータがあると
き、一時記憶回路12Cに記憶されているブ
ロツク番号データを送出できるようになされ
ている。 優先ゲート回路147のアンドゲート17
0及び171をそれぞれ通つた記憶出力は出
力線175及び176に送出される。ノート
記憶回路本体NT1〜NT12の一方の出力線
175は、4つのコード変換用オアゲート1
77の入力端に所定の組合せをもつて接続さ
れ、これにより回路本体NT1〜NT12の記
憶が読出されたときその記憶ノート番号が4
ビツト2進化コード信号のノートコード信号
NCとしてノート番号出力端子TN1〜TN4
に出力される。これに対して記憶回路本体
NT1〜NT12の他方の出力線176がオア
ゲート178の入力端に接続され、これによ
りキースイツチK2が閉じたこと及びそのキ
ースイツチK1からの遅れのタイミングを表
わす第2キースイツチ動作信号KA2として出
力端子TKA2に出力される。 信号入力回路149は、ブロツク検出回路
12Bの信号入出力回路114からキースイ
ツチ回路12Aを介して送られて来る情報を
取込むもので、信号入出力端子TC1#及び
TC2#〜TC1及びTC2にそれぞれ接続された
充放電コンデンサCN1及びCN2と、第1の
端子TC1#〜TC1及び論理「1」レベルの電
源179間に接続された第1の充電用トラン
ジスタ180と、第2の端子TC2#〜TC2及
び論理「1」レベルの電源181間に接続さ
れた第2の充電用トランジスタ182とを含
む。 この実施例の場合コンデンサCN1及びCN
2は、コンデンサCB1と同様に、ノート検
出回路12D及びキースイツチ回路12A間
の配線容量を利用する。 これらのトランジスタ180及び182は
ステツプコントロール回路12Eから送出さ
れる「1」、「3」ステート信号1・3ST1に
よつてオンしてコンデンサCN1及びCN2を
論理「1」レベルに充電する。 以上がブロツク検出回路12B及びノート
検出回路12Dの一例構成であるが、これら
は、キースイツチ回路12Aを介しかつステ
ツプコントロール回路12Eのステート信号
に同期して次のように動作する。なお今例え
ば、音階音C1,C2,E2のキーが同時操作さ
れているとする。従つて音階音C1のキーは
第0ブロツクに属し、また音階音C2,E2の
キーは第1ブロツクに属する。 「0」ステートは待機状態で、「0」ステ
ート信号0ST1はブロツク検出回路12Bの
すべての検出回路本体BL0〜BL7について
信号入出力回路114の放電用トランジスタ
137をオンにしてこれを通じてコンデンサ
CB1を放電させる。従つて入出力端子L0
〜L7のレベルはすべて「0」レベルとな
る。 なおこのとき、音階音C1のキースイツチ
が閉じていることにより第0ブロツクのブロ
ツク検出回路12Bの端子L0はキースイツ
チK1,K2を通じてノート検出回路12Dの
「C」ノート検出回路本体NT12の端子
TC1,TC2に接続され、同様にして第1ブロ
ツクのブロツク検出回路BL1の端子L1は
「C」ノート検出回路本体NT12の端子
TC1,TC2と、「E」ノート検出回路本体NT
4の端子TE1,TE2とに接続されている。従
つて端子TC1,TC2及びTE1,TE2に接続さ
れたコンデンサCN1,CN2もまたダイオー
ドd1,d2、キースイツチK1,K2を通じて
トランジスタ137により放電されて「0」
レベルになつている。 この状態から「1」ステート状態になる
と、ステツプコントロール回路12Eから
「1」ステート信号1ST1及び「1」、「3」
ステート信号1・3ST1が送出される。 この「1」、「3」ステート信号1・3ST1
はノート検出回路12Dの「C#」〜「C」
ノート検出回路本体NT1〜NT12に与えら
れ、そのトランジスタ180及び182がオ
ンとなる。従つてこれを通じてコンデンサ
CN1及びCN2が一斉に充電される。これと
共にダイオードd1及びd2を通じ、さらに操作
された「C1」、「C2」、「E2」キーのキースイ
ツチK1及びK2を通じてブロツク検出回路
12Bの端子L0及びL1に接続されたコン
デンサCB1が充電される。しかし操作され
ていないキーに対応するキースイツチK1及
びK2は閉じていないのでそのコンデンサ
CB1は充電されない。 そこで、操作されたキーが属するブロツク
(すなわち「C1」キーが属する第0ブロツク
及び「C2」、「E2」キーが属する第1ブロツ
ク)の入出力端子L0及びL1に論理「1」
入力が与えられる。従つてブロツク検出回路
12Bからステツプコントロール回路12E
に対するエニーブロツク信号ABが送出され
る。 一方「1」ステート信号1ST1がブロツク
検出回路12Bのブロツク検出回路BL0〜
BL7に与えられ、その記憶回路111の入
力ゲート115を一斉に開く。したがつて
「1」入力が与えられている第0及び第1ブ
ロツク検出回路本体BL0及びBL1の記憶回
路111が記憶状態になり、かくして操作さ
れたキーが属するブロツク番号(この場合第
0及び第1ブロツク)がブロツク検出回路1
2Bに記憶される。 この状態から「2」ステートになると、ス
テツプコントロール回路12Eから「2」ス
テート信号2ST1が送出される。 この「2」ステート信号2ST1はブロツク
検出回路12Bのブロツク検出回路本体BL
0〜BL7に与えられ、その読出回路113
の出力ゲート124に一斉に開制御信号とし
て与えられる。しかるにこのとき、第0及び
第1ブロツクの検出回路本体BL0及びBL1
のみが記憶状態にあるから、より優先順位の
高い第1ブロツクの検出回路本体BL1の優
先ゲート回路112のアンドゲート120の
みに読出条件信号RCSが与えられる。従つ
て第1ブロツクの検出回路本体BL1の記憶
回路111からの記憶内容が優先ゲート回路
112及び読出回路113を通じて2進コー
ド信号「100」がブロツク番号コード信号
BC1として送出される。この3ビツトのブロ
ツク番号コード信号BC1は一時記憶回路12
Cに与えられ、その各ビツト記憶回路BM1
〜BM3の入力オアゲート130を通じて記
憶させる。 なおブロツク検出回路12Bの第1ブロツ
クの検出回路本体BL1の記憶データが読出
され、これによつて読出回路113の出力用
ゲート124の出力が「1」になると、これ
がインバータ128を介して帰還用ゲート1
18を閉じる。従つてフリツプフロツプ回路
117は、次の周期のクロツクφC,φDによ
つて「0」を読込み、読出す。かくして第1
ブロツクの記憶回路BL1がリセツトされ
る。このとき次段への読出条件信号RCSは
「0」となることにより、優先順位の次に低
いブロツク(この場合第0ブロツク)の読出
条件が整うことになる。 一方優先ゲート回路112を介して読出回
路113から読出された論理「1」の第1ブ
ロツク番号記憶出力は、そのブロツク検出回
路本体BL1の放電用トランジスタ137に
与えられてこれをオンにする。従つて第1ブ
ロツクのコンデンサCB1はトランジスタ1
37を通じて放電される。これにとどまら
ず、キースイツチK1及びK2を通じさらに
ダイオードd1及びd2を通じてノート検出
回路12Dの回路本体のうち第1ブロツクに
属しかつ現在操作されているキーの音名に対
応する回路本体(この場合「C」及び「E」
ノート検出回路本体NT12及びNT4)のコ
ンデンサCN1,CN2をもブロツク検出回路
本体BL1のトランジスタ137を通じて放
電する。かくして操作されたキーの音名に対
応する「C」及び「E」ノート検出回路本体
NT12及びNT4に論理「0」入力が与えら
れる。 一方第2の「2」ステート信号2ST2がス
テツプコントロール回路12Eから各ノート
検出回路本体NT1〜NT12に与えられ、第
1及び第2の記憶回路145及び146の入
力ゲート151及び161を一斉に開くこと
により、「0」入力が与えられている「C」
及び「E」ノート検出回路本体NT12及び
NT4の記憶回路145及び146が記憶状
態になり、かくして操作されたキーのうち第
1ブロツクに属するキーのノート(この場合
「C」及び「E」)がノート検出回路12Dに
記憶される。 しかるにこのとき、「C」及び「E」ノー
ト検出回路本体NT12及びNT4のうち、よ
り優先順位の高い「C」検出回路本体NT1
2の優先ゲート回路147に論理「0」の読
出条件信号RDSが与えられていることによ
り、第1及び第2の記憶回路145及び14
6の記憶が読出され、従つて読出回路148
のゲート177を通じてノート番号を表わす
2進コード信号「0111」が第1の記憶回路1
45からノートコード信号NCとして出力端
子TN1〜TN4に送出され、また読出回路1
48のゲート178を通じて第2のキースイ
ツチK2が動作したことを表わす第2キース
イツチ動作信号「1」が第2の記憶回路14
6から出力端子TKA2に送出される。 なお実際上キースイツチK1及びK2は、
第3図について上述したように、第1のキー
スイツチK1が動作した後、第2のキースイ
ツチK2が動作することになり、その動作時
間差はキーの操作速さに対応したものにな
る。しかるに、この動作時間差は、後述する
ようにクロツクφC,φDの周期と比較して充
分大きくなるようにクロツクφC,φDの周期
が選定されている。従つてノート検出回路本
体NT1〜NT12の第1及び第2の記憶回路
145及び146の記憶、読出動作は実際上
同時になされることはなく、時間差をもつて
実行される。 これに対して「C」及び「E」ノート検出
回路本体NT12及びNT4に記憶がされたこ
とにより最低順位のノート検出回路本体NT
1から送出されるメモリノート信号MNによ
つて一時記憶回路12Cの出力ゲート133
が開かれ、これに記憶されていたブロツク番
号コード信号BC1「100」が出力端子TB1
〜TB3に送出される。 従つて出力端子TN1〜TN4及びTB1〜
TB3には、操作されたキーのうち、最も高
音域のオクターブ(この場合第1オクター
ブ)に属し、かつそのうちでも最も高音の音
名をもつキー(今の場合「C2」キー)のキ
ー番号を内容とする7ビツトのキーコード信
号「0111 100」がキーコード信号KCとして
送出される。 このようにしてノート検出回路本体NT1
〜NT12のうち1以上の記憶回路145が
記憶動作をすると、ステツプコントロール回
路12Eに対してエニーノート信号ANが送
出され、これを条件として「2」ステートに
続いて「3」ステートに入り、ステツプコン
トロール回路12Eから「1」、「3」ステー
ト信号1・3ST1が再度送出される。 この「1」、「3」ステート信号1・3ST1
はノート検出回路本体NT1〜NT12の充電
用トランジスタ180及び182を再度オン
とし、これによりコンデンサCN1及びCN2
を再度充電する。 一方「1」、「3」ステート信号1・3ST1
が一時記憶回路12Cの帰還用ゲート132
に与えられることにより、その第1番目のク
ロツクφC,φDが到来するときフリツプフロ
ツプ回路131の出力が再度入力端に帰還さ
れ、従つて一時記憶回路12Cは同じブロツ
ク番号コード信号BC1を記憶し直す。 これに対して「C」ノート検出回路本体
NT12においては第1番目のクロツクφC,
φDによつて記憶回路145の記憶はリセツ
トされ(ライン174からの論理「0」信号
により帰還用ゲート154が閉じているた
め)、一方「E」ノート検出回路NT4におい
て論理「1」信号を再度記憶する(帰還用ゲ
ート154「C」ノート検出回路本体NT1
2からの「1」の読出条件信号RDSによつ
て開いているため)。 そこでこのクロツクφC,φDの第1番目の
周期において「C」ノート検出回路本体NT
12の記憶がリセツトし、これにより「E」
ノート検出回路本体NT4の優先ゲート回路
147への読出条件信号RDSが「0」にな
ることにより「E」ノート検出回路本体NT
4の「1」出力が出力用ゲート170を通じ
て読出回路148に読出され、かくして読出
回路148から「E」ノートコード「0010」
が読出される。 この様にして出力端子TN1〜TN4及び
TB1〜TB3には、第1ブロツクに属しかつ
ノートが「E」のキー、すなわち「E2」キ
ーが操作されたことを表わすキーコード信号
「0010100」が送出されることになる。 かくしてノート検出回路12Dに記憶され
ていたノートがすべて読出されると、クロツ
クφC,φDの第2周期目によつて「E」ノー
ト検出回路NT4の記憶がリセツトされ、エ
ニーノート信号ANが「0」となる。このと
きステツプコントロール回路12Eは、ブロ
ツク検出回路12Bからメモリブロツク信号
MBがあることを条件として、次に再度
「2」ステートへ戻す。 すなわち再度「2」ステート信号2ST1が
ステツプコントロール回路12Eからブロツ
ク検出回路12B本体BL0〜BL7の読出回
路113へ与えられる。このとき未だ読出さ
れずに残つている第0ブロツクの記憶が読出
回路113を通じて読出されることを除いて
上述の第1ブロツクの場合と同様にして、一
時記憶回路12Cへ第0ブロツク番号をコー
ド信号「000」として読出すと共に、放電用
トランジスタ137をオンにしてコンデンサ
CB1と、「C1」キーのキースイツチK1,K
2を介して「C」ノート検出回路本体NT1
2のコンデンサCN1及びCN2を放電してこ
の「C」ノート検出回路本体NT12の記憶
回路145及び146を記憶状態にセツトす
る。 このとき再度「3」ステートへ移り、記憶
回路145及び146の記憶データは直ちに
読出されて読出回路148から「C」ノート
コード信号「0111」として送出され、かくし
て出力端子TN1〜TN4及びTB1〜TB3に
は第0ブロツクに属する「C」ノートコード
のキー、すなわち「C1」ノートのキーが操
作されたことを表わすキーコード信号
「0111000」が送出されることになる。 ところでかかる動作が終つたとき、「C」
ノート検出回路本体NT12の記憶回路14
5において、帰還用ゲート154が閉じてい
る(ライン174からの読出条件信号RDS
が「0」であるから)ので、ノート検出回路
12Dからエニーノート信号ANが発生せ
ず、しかもブロツク検出回路12Bにもメモ
リブロツク信号MBが発生しておらず、従つ
て「0」ステートすなわち待機状態にもど
る。 ブロツク検出回路本体BL0〜BL7の記憶
動作の開始、及びブロツク回路本体BL0〜
BL7からノート検出回路本体NT1〜NT1
2への信号の出力などのキーコーダ12の各
部の動作はステツプコントロール回路12E
にてマスタクロツクに同期して発生されるス
テツプコントロール信号によつて制御され
る。 ステツプコントロール回路12Eは起動パ
ルス発生回路12Fにて発生される起動パル
スTCによつて起動され、以後データ転送ク
ロツクφC,φDに同期しながら上述のステツ
プコントロール信号0ST1,1ST1,2
ST1,2ST2,1・3ST1を発生する。 この実施例の場合、起動パルス発生回路1
2Fは、例えば矩形波発生回路構成の低周波
クロツク発振器181と、その出力端に接続
された遅延フリツプフロツプ回路182とを
有し、発振器181の出力を2入力アンド回
路183にその一方の条件入力として与え、
かつフリツプフロツプ回路182の出力をイ
ンバータ184によつて反転してアンド回路
183にその他方の条件入力として与え、か
くしてアンド回路183にて発振器181の
出力が論理「1」レベルになつたときその後
フリツプフロツプ回路182が論理「1」信
号をクロツクφCで読込んだ後クロツクφDで
読出した時までの間論理「1」となる起動パ
ルスTCを送出する。 ここで低周波クロツク発振器181の発振
周波数は主として鍵盤が操作されたときこれ
を検出する際の条件、例えばチヤタリングの
影響を受けないように考慮して決められ、例
えば周期が200μs〜1ms程度に選定され
る。 これに対してデータ転送クロツクφC,φD
は同時最大発音数に対応してその各音のデー
タを一巡転送するに都合の良い十分短かい周
期をもつており、チヤンネルプロセツサ13
に配設される第7図Cに示すような同期信号
発生回路13Aによつて発生される。 同期信号発生回路13Aは4段の全加算器
185と、その各段に接続された4個の遅延
フリツプフロツプ回路186とを具える。フ
リツプフロツプ回路186の各段には、別途
マスタクロツク発振器(図示せず)において
発生される1μsの周期τをもつマスタクロ
ツクφ1(第5図φ1)が読込クロツクとし
て与えられ、かつこのマスタクロツクφ1に
対して1/2周期遅れのマスタクロツクφ2
(第5図φ2)が読出クロツクとして与えら
れる。従つて全加算器185はマスタクロツ
クφ1,φ2の周期τごとにフリツプフロツ
プ回路186が動作したとき応動動作、かく
してフリツプフロツプ回路186の各段の出
力端から、マスタクロツクφ1,φ2の周期
τで歩進する2進化16進のコード出力
(「1」「2」「4」「8」ビツトをもつ)を送
出する。 このようにして発生された2進化16進のコ
ード出力はそれぞれ適宜組合せることによつ
てクロツクパルスφ1の1周期τ分のパルス
幅で周期16τのタイミングパルスを形成させ
ることができ、かつ、この実施例の場合同期
信号発生回路13Aは第5図1Y16,2Y16,
9Y16,16Y16に示すように、第1、第2、
第9、第16番目のタイミングパルス1Y16,
2Y16,9Y16,16Y16をアンド回路18
8,189,190,191によつて発生さ
せ、このうち第16、第2番目のタイミングパ
ルス16Y16,2Y16をキーコーダ12のデー
タ転送クロツクφC,φDとして用いるように
なされている。 ここで周期16τのタイミング信号を発生さ
せるのは、同時に発音すべき音の数を16音に
選定したことに基づくものである。すなわち
この実施例の電子楽器はピアノの様に88キー
の一段鍵盤構造とされているので、両手10指
分のキーが同時操作される可能性があり、し
かもすでに操作の終つたキーのうちいくつか
はデイケイ波形をもつ可能性があることを考
慮して合計16音の同時発音を可能ならしめた
ものである。 しかるにマスタクロツクφ1,φ2を16周
期ずつ区分して、その16周期内の各周期をタ
イムスロツトとしてそれぞれ同時発音すべき
各音のデータを割当て、かくして割当てられ
たタイムスロツト内において対応するデータ
(以下当該データともいう)の転送、処理を
する。そこで以下、第5図においてマスタク
ロツクφ1の第1、第2………第16周期区間
T1,T2………T16をそれぞれ第1、第2……
…第16チヤンネルと称するとにする。 このような考え方の下にチヤンネルプロセ
ツサ13はマスタクロツクφ1,φ2に同期
して各音についてのデータの処理を行う。従
つてこれに協調して、操作されたキーがどれ
かの判別動作をキーコーダ12に行わせるべ
く、ステツプコントロール回路12Eが同期
信号発生回路13Aにおいてマスタクロツク
φ1,φ2に同期して発生されたタイミング
信号φC,φDを利用するのである。 このようにして発生された同期信号16
Y16及び2Y16は、キーコーダ12における各
遅延フリツプフロツプ回路の読込み及び読出
しクロツクφC及びφDとして利用され、かく
してすべての遅延フリツプフロツプ回路がマ
スタクロツクφ1,φ2の16周期ごとに1回
ずつ絶えず読込み、読出し動作を繰返すこと
になる。 ステツプコントロール回路12Eは読込み
クロツクφC及び読出しクロツクφDを受ける
2個の遅延フリツプフロツプ回路201及び
202でなるステツプカウンタ203と、そ
の歩進動作を制御しかつその歩進状態に基づ
いて各ステート信号を形成するゲート回路2
04とを具える。 ゲート回路204は起動パルス発生回路1
2Fから到来する起動パルスTCによつて起
動し、ブロツク検出回路12Bにて発生され
るエニーブロツク信号AB及びメモリブロツ
ク信号ABと、ノート検出回路12Dにて発
生されるエニーノート信号ANとを受けて、
4つの状態を生じさせる。すなわち「0」ス
テート(待機状態)、「1」ステート(操作さ
れたキーが属するブロツクの検出動作状
態)、「2」ステート(操作されたキーのうち
検出されたブロツクに属するキーのノートを
検出する動作状態)、「3」ステート(ブロツ
ク、ノートの検出結果に基づいてキーコード
を送出する動作状態)の合計4つの状態を生
じさせる。 これらのステートは第2表に示すように、
フリツプフロツプ回路201及び202の出
力Qと、これをインバータ205及び206
を通じて得られる反転出力とによつて次の
ようにして確立される。
のキースイツチを介してブロツク検出回路1
2Bから受けた信号に基づいて操作されたキ
ーがどのノート(すなわち音名)であるか検
出記憶すると共に(この場合も同一ブロツク
に属する複数のキーが同時操作されたときは
複数のノートを記憶することもあり得る)、
この記憶したノートを表わすノート番号を4
ビツトの2進コード信号として送出するよう
になされている。 ここで、ブロツク検出回路12Bに複数の
ブロツクが記憶された場合各ブロツクの読出
しは所定の優先順位をもつて順次実行され、
この読出動作がされるブロツクごとにそのブ
ロツクに所属する操作キーのノート番号がノ
ート検出回路12Dに記憶される。 ノート検出回路12Dにおける記憶ノート
の読出しも同様に所定の優先順位をもつて順
次実行される。 このようにして一時記憶回路12Cに記憶
されたブロツク番号コード信号BCと、ノー
ト検出回路12Dに記憶されたノート番号コ
ード信号NCとは、組合されて7ビツトのキ
ーコード信号KCとして送出される。 ブロツク検出回路12B及びノート検出回
路12Dは以下の詳細構成をもつ。 ブロツク検出回路12Bは第0〜第7オク
ターブに対応する第0〜第7ブロツクの8個
の検出回路本体BL0〜BL7を有し、その信
号入出力端子L0〜L7がそれぞれ対応するブ
ロツク(オクターブ)に属する一対のキース
イツチK1及びK2(第3図)の各固定接点に
共通に接続されている。 ブロツク検出回路本体BL0〜BL7は読出
回路の構成が異なることを除いて同様に構成
されており、それぞれ記憶回路111と、優
先ゲート回路112と、読出回路113と、
信号入出力回路114とを具える。 今例えば信号入出力端子L0をもつ第0ブ
ロツクの検出回路本体BL0について述べる
に、記憶回路111は信号入出力端子L0に
論理「1」信号が到来したときこれをステツ
プコントロール回路12Eから到来する
「1」ステート信号1ST1を開制御信号とす
る入力アンドゲート115を通じ、さらにオ
アゲート116を通じて遅延フリツプフロツ
プ回路117にて受ける。フリツプフロツプ
回路117はこの「1」信号を読込用クロツ
クφCによつて読込み、その後到来する読出
用クロツクφDによつて読出す。しかるにこ
のように読出された「1」信号は帰還用アン
ドゲート118を通じ、さらにオアゲート1
16を通じて入力端にフイードバツクされ、
これが次のクロツクφC,φDで読込み、読出
され、かくしてフリツプフロツプ回路117
はφC及びφDの到来ごとにデータを記憶更新
する。この記憶は帰還用アンドゲート118
が閉じたときその「0」出力をクロツクφ
C,φDによつて読込み、読出すことによりリ
セツトされる。 このようにしてブロツク検出回路本体BL
0〜BL7の記憶回路111に対して「1」
信号が到来するとこれがオアゲート119に
与えられ、エニーブロツク信号AB(いずれ
かのブロツクに属するキーが操作されている
ことを表わす)としてステツプコントロール
回路12Eに与えられる。 記憶回路111のフリツプフロツプ回路1
17の出力は優先ゲート回路112のアンド
ゲート120に与えられる。このアンドゲー
ト120には開制御信号として1オクターブ
高音域を受持つブロツク検出回路本体(この
場合BL1)から到来する読出条件信号BCS
がインバータ121を介して与えられる。こ
の前段から到来した読出条件信号RCSは、
フリツプフロツプ回路117の出力と共にオ
ア回路122を介して後段に対する読出条件
信号RCS′として送出される。なお今の説明
の場合第0番目のブロツクBL0は最後段で
あるので読出条件信号RCSは外部へ送出さ
れる。 しかるに最高音域のオクターブのブロツク
検出回路本体BL7に対する前段からの読出
条件信号RCSとしては「0」レベル(この
場合接地レベル)に接続されたライン123
からの入力を用い、また最低音域のオクター
ブのブロツク検出回路本体BL0から後段へ
の読出条件信号RCSは、メモリブロツク信
号MB(いずれかのブロツクに記憶があるこ
とを表わす)としてステツプコントロール回
路12Eに送出される。 このようにして優先ゲート回路112はよ
り高音域のオクターブのブロツクに記憶があ
るとき、そのブロツクの記憶回路111から
の記憶の読出しを優先的になし得るようにな
され、いずれかのブロツク検出回路本体に記
憶がある限り、メモリブロツク信号MBを送
出し続ける。 優先ゲート回路112を通つた記憶回路1
11の記憶出力は読出回路113のアンドゲ
ート124に与えられる。アンドゲート12
4にはステツプコントロール回路12Eから
到来する「2」ステート信号2ST1が開制御
信号として与えられ、優先ゲート回路112
から記憶出力を受けているときこれを「2」
ステート信号2ST1のタイミングで出力線1
25に与える。 しかるに各ブロツク検出回路本体BL0〜
BL7の出力線125は3つのコード変換用
オアゲート126の入力端に予定の組合せを
もつて接続され、これにより各ブロツク検出
回路本体BL0〜BL7に記憶があるときその
記憶ブロツク番号が3ビツト2進化コード信
号BC1として「2」ステート信号2ST1のタ
イミングで一時記憶回路12Cへ送出され
る。 一時記憶回路12Cはブロツク検出回路1
2Bから到来するブロツク番号コード信号
BC1の各ビツトを並列に受ける記憶回路BM
1〜BM3を有し、それぞれブロツク番号コ
ード信号BC1の各ビツトを入力オアゲート1
30を通じて受ける遅延フリツプフロツプ回
路131と、その記憶をダイナミツクに維持
する帰還用アンドゲート132と、出力用ア
ンドゲート133とを有する。 帰還用アンドゲート132は、「1」又は
「3」ステート時にステツプコントロール回
路12Eから到来する「1」、「3」ステート
信号1・3ST1を受けて、「1」、「3」ステ
ートの期間遅延フリツプフロツプ回路131
の内容を保持し「2」ステート時にブロツク
検出回路12Bにて送出されるブロツク番号
コード信号BC1を新たに遅延フリツプフロツ
プ回路131に記憶させるために該記憶を解
除する。また出力アンドゲート133は後述
するようにノート検出回路12Dからこれに
ノートの記憶がある場合に到来するメモリノ
ート信号MNを受け、かくしてノート検出回
路12Dからノート番号コード信号NCが送
出されたときこれと同時に一時記憶していた
ブロツク番号コード信号BCを並列にキーコ
ード信号KCとして送出するようになされて
いる。 ブロツク検出回路12Bの信号入出力回路
114は、キースイツチ回路12Aから操作
されたキーに関する情報をブロツク検出回路
12Bに取込み、この取込んだ情報に基づい
てノート検出回路12Dに情報を与えもの
で、各出力回路本体BL0〜BL7の信号入出
力端子L0〜L7に接続された充放電コンデ
ンサCB1と、この入出力端子L0〜L7及
び論理「1」レベルの電源135間に接続さ
れた充電用トランジスタ136と、入出力端
L0〜L7及び接地(その論理レベルは
「0」である)間に接続された放電用トラン
ジスタ137とを含む。 放電用トランジスタ137は、上述のよう
にステツプコントロール回路12Eの「2」
ステート信号2ST1によつて開く読出回路1
13のアンドゲート124から記憶回路11
1の記憶が読出されたときこれをオアゲート
138を介して受けてオンし、これによりコ
ンデンサCB1を放電させて端子L0〜L7
のレベルを「0」にリセツトする。また同様
にオアゲート138を介してステツプコント
ロール回路12Eから「0」ステート信号0
ST1を受けてオンしてコンデンサCB1を放
電させる。 これに対して充電用トランジスタ136
は、インバータ139を通じ、さらに「2」
ステート信号2ST1を開制御信号として受け
るアンドゲート140を通じて優先ゲート回
路112のアンド回路120の出力を受け、
これにより記憶回路111が記憶状態にない
ときオンしてコンデンサCB1を論理「1」
レベルに充電し、かくして入出力端子L0〜
L7のレベルを「1」に維持させる。 なお実際上充放電用コンデンサCB1とし
ては、入出力端子L0〜L7に接続されてい
るコードの配線容量を利用し得る。 かかる構成を有する信号入出力回路114
は、後述するようにステツプコントロール回
路12Eのステート信号に応じて、ノート検
出回路12Dの信号入出力回路149との間
でキースイツチ回路12Aを介して信号の授
受をする。 これに対してノート検出回路12Dは次の
詳細構成をもつ。 ノート検出回路12Dは1オクターブに属
するノートC〜C#に対応する12個のノート
検出回路本体NT1〜NT12を有し、その一
対の入出力端TC1#及びTC2#〜TC1及び
TC2が、それぞれ対応するノートの附された
キーごとに設けられた一対のキースイツチ
K1及びK2の可動接点に、ダイオードd1及び
d2を通じて接続されている。 ノート検出回路本体NT1〜NT12は記憶
回路148部分の構成が異なることを除いて
同様に構成されており、それぞれ第1のキー
スイツチK1に対応する第1の記憶回路14
5と、第2のキースイツチK2に対応する第
2の記憶回路146と、優先ゲート回路14
7と、読出回路148と、信号入出力回路1
49とを具える。 今例えば入出力端子TC1#及びTC2#をも
つノート「C#」のノート検出回路本体NT
1について述べるに、第1の記憶回路145
は入出力端子TC1#に「0」の状態が生じた
とき(キースイツチK1が閉じたときこの状
態が生ずる)これをインバータ150によつ
て「1」信号に反転した後、ステツプコント
ロール回路12Eから到来する「2」ステー
ト信号2ST2を開制御信号とする入力アンド
ゲート151を通じ、さらにオアゲート15
2を通じて遅延フリツプフロツプ回路153
にて受ける。このフリツプフロツプ回路15
3は、ブロツク検出回路12Bの記憶回路1
11について上述したと同様にして、設けた
「1」信号を読込用クロツクφCによつて読込
み、その後読出用クロツクφDによつて読出
し、帰還用アンドゲート154を通じさらに
オアゲート152を通じてその入力端にフイ
ードバツクし、これを次のクロツクφC,φD
で再度読込み、読出し、かくしてダイナミツ
クに記憶する。 この記憶状態は、「1」の読出条件信号
RDSが帰還用アンドゲート154に与えら
れている限り維持され、この読出条件信号
RDSが到来しなくなつたとき(すなわち
「0」のとき)、ゲート154の「0」出力を
クロツクφC,φDによつて読込み、読出すこ
とによりリセツトされる。 これに対して第2の記憶回路146は入出
力端子TC2#に「0」の状態が生じたとき
(すなわちキースイツチK2が閉じたとき)、
記憶動作をすることを除いて、第1の記憶回
路145と同様に構成されている。 なおこの実施例の場合、第1の記憶回路1
45のインバータ150及び入力用アンドゲ
ート151間にオアゲート165が介挿さ
れ、このオアゲート165を通じて第2の記
憶回路146のインバータ160の出力を第
1の記憶回路145のフリツプフロツプ回路
153に入力するようになされ、かくして何
らかの原因で、第1のキースイツチK1の動
作時に第1の記憶回路145に記憶されなか
つたとき、第2のキースイツチK2の信号を
利用してこの誤動作をバツクアツプするよう
になされている。 しかるに回路本体NT1〜NT12の第1の
記憶回路145において、ブリツプフロツプ
回路153の入力端がオアゲート166に接
続され、これにより、帰還用ゲート154を
通じて「1」信号をダイナミツクに記憶して
いる遅延フリツプフロツプ回路153が1つ
でもあればエニーノート信号AN(いずれか
の回路本体NT1〜NT12にノートの記憶が
あることを表わす)を送出する。 一方記憶回路145及び146のフリツプ
フロツプ回路153及び163の出力は優先
ゲート回路147のアンドゲート170及び
171にそれぞれ与えられる。このアンドゲ
ート170及び171には開制御信号として
1オクターブの音名配列に従つて1音分高い
音名のノート検出回路本体NT12〜NT2か
ら到来する読出条件信号RDSがインバータ
172を介して与えられる。この前段から到
来した読出条件信号RDSは、上述の如く第
1及び第2の記憶回路145及び146の帰
還用アンドゲート154及び164の開制御
信号としても用いられるほか、第1の記憶回
路145のフリツプフロツプ回路153の出
力と共にオア回路173を介して後段に付す
る読出条件信号RDSとして送出される。 しかるに最高音名Cのノート検出回路本体
NT12に対する前段からの読出条件信号
RDSとして「0」レベル(この場合接地レ
ベル)に接続されたライン174からの入力
を用い、かくしてこの最高音名Cのノート検
出回路本体NT12が最優先で記憶データの
読出しを行うようになされている。 また最低音名C#のノート検出回路本体
NT1から後段への読出条件信号RDSがメモ
リノート信号MNとして一時記憶回路12C
の出力ゲート133に与えられ、これにより
ノート検出回路12Dの回路本体NT1〜NT
12のいずれかに読出すべきデータがあると
き、一時記憶回路12Cに記憶されているブ
ロツク番号データを送出できるようになされ
ている。 優先ゲート回路147のアンドゲート17
0及び171をそれぞれ通つた記憶出力は出
力線175及び176に送出される。ノート
記憶回路本体NT1〜NT12の一方の出力線
175は、4つのコード変換用オアゲート1
77の入力端に所定の組合せをもつて接続さ
れ、これにより回路本体NT1〜NT12の記
憶が読出されたときその記憶ノート番号が4
ビツト2進化コード信号のノートコード信号
NCとしてノート番号出力端子TN1〜TN4
に出力される。これに対して記憶回路本体
NT1〜NT12の他方の出力線176がオア
ゲート178の入力端に接続され、これによ
りキースイツチK2が閉じたこと及びそのキ
ースイツチK1からの遅れのタイミングを表
わす第2キースイツチ動作信号KA2として出
力端子TKA2に出力される。 信号入力回路149は、ブロツク検出回路
12Bの信号入出力回路114からキースイ
ツチ回路12Aを介して送られて来る情報を
取込むもので、信号入出力端子TC1#及び
TC2#〜TC1及びTC2にそれぞれ接続された
充放電コンデンサCN1及びCN2と、第1の
端子TC1#〜TC1及び論理「1」レベルの電
源179間に接続された第1の充電用トラン
ジスタ180と、第2の端子TC2#〜TC2及
び論理「1」レベルの電源181間に接続さ
れた第2の充電用トランジスタ182とを含
む。 この実施例の場合コンデンサCN1及びCN
2は、コンデンサCB1と同様に、ノート検
出回路12D及びキースイツチ回路12A間
の配線容量を利用する。 これらのトランジスタ180及び182は
ステツプコントロール回路12Eから送出さ
れる「1」、「3」ステート信号1・3ST1に
よつてオンしてコンデンサCN1及びCN2を
論理「1」レベルに充電する。 以上がブロツク検出回路12B及びノート
検出回路12Dの一例構成であるが、これら
は、キースイツチ回路12Aを介しかつステ
ツプコントロール回路12Eのステート信号
に同期して次のように動作する。なお今例え
ば、音階音C1,C2,E2のキーが同時操作さ
れているとする。従つて音階音C1のキーは
第0ブロツクに属し、また音階音C2,E2の
キーは第1ブロツクに属する。 「0」ステートは待機状態で、「0」ステ
ート信号0ST1はブロツク検出回路12Bの
すべての検出回路本体BL0〜BL7について
信号入出力回路114の放電用トランジスタ
137をオンにしてこれを通じてコンデンサ
CB1を放電させる。従つて入出力端子L0
〜L7のレベルはすべて「0」レベルとな
る。 なおこのとき、音階音C1のキースイツチ
が閉じていることにより第0ブロツクのブロ
ツク検出回路12Bの端子L0はキースイツ
チK1,K2を通じてノート検出回路12Dの
「C」ノート検出回路本体NT12の端子
TC1,TC2に接続され、同様にして第1ブロ
ツクのブロツク検出回路BL1の端子L1は
「C」ノート検出回路本体NT12の端子
TC1,TC2と、「E」ノート検出回路本体NT
4の端子TE1,TE2とに接続されている。従
つて端子TC1,TC2及びTE1,TE2に接続さ
れたコンデンサCN1,CN2もまたダイオー
ドd1,d2、キースイツチK1,K2を通じて
トランジスタ137により放電されて「0」
レベルになつている。 この状態から「1」ステート状態になる
と、ステツプコントロール回路12Eから
「1」ステート信号1ST1及び「1」、「3」
ステート信号1・3ST1が送出される。 この「1」、「3」ステート信号1・3ST1
はノート検出回路12Dの「C#」〜「C」
ノート検出回路本体NT1〜NT12に与えら
れ、そのトランジスタ180及び182がオ
ンとなる。従つてこれを通じてコンデンサ
CN1及びCN2が一斉に充電される。これと
共にダイオードd1及びd2を通じ、さらに操作
された「C1」、「C2」、「E2」キーのキースイ
ツチK1及びK2を通じてブロツク検出回路
12Bの端子L0及びL1に接続されたコン
デンサCB1が充電される。しかし操作され
ていないキーに対応するキースイツチK1及
びK2は閉じていないのでそのコンデンサ
CB1は充電されない。 そこで、操作されたキーが属するブロツク
(すなわち「C1」キーが属する第0ブロツク
及び「C2」、「E2」キーが属する第1ブロツ
ク)の入出力端子L0及びL1に論理「1」
入力が与えられる。従つてブロツク検出回路
12Bからステツプコントロール回路12E
に対するエニーブロツク信号ABが送出され
る。 一方「1」ステート信号1ST1がブロツク
検出回路12Bのブロツク検出回路BL0〜
BL7に与えられ、その記憶回路111の入
力ゲート115を一斉に開く。したがつて
「1」入力が与えられている第0及び第1ブ
ロツク検出回路本体BL0及びBL1の記憶回
路111が記憶状態になり、かくして操作さ
れたキーが属するブロツク番号(この場合第
0及び第1ブロツク)がブロツク検出回路1
2Bに記憶される。 この状態から「2」ステートになると、ス
テツプコントロール回路12Eから「2」ス
テート信号2ST1が送出される。 この「2」ステート信号2ST1はブロツク
検出回路12Bのブロツク検出回路本体BL
0〜BL7に与えられ、その読出回路113
の出力ゲート124に一斉に開制御信号とし
て与えられる。しかるにこのとき、第0及び
第1ブロツクの検出回路本体BL0及びBL1
のみが記憶状態にあるから、より優先順位の
高い第1ブロツクの検出回路本体BL1の優
先ゲート回路112のアンドゲート120の
みに読出条件信号RCSが与えられる。従つ
て第1ブロツクの検出回路本体BL1の記憶
回路111からの記憶内容が優先ゲート回路
112及び読出回路113を通じて2進コー
ド信号「100」がブロツク番号コード信号
BC1として送出される。この3ビツトのブロ
ツク番号コード信号BC1は一時記憶回路12
Cに与えられ、その各ビツト記憶回路BM1
〜BM3の入力オアゲート130を通じて記
憶させる。 なおブロツク検出回路12Bの第1ブロツ
クの検出回路本体BL1の記憶データが読出
され、これによつて読出回路113の出力用
ゲート124の出力が「1」になると、これ
がインバータ128を介して帰還用ゲート1
18を閉じる。従つてフリツプフロツプ回路
117は、次の周期のクロツクφC,φDによ
つて「0」を読込み、読出す。かくして第1
ブロツクの記憶回路BL1がリセツトされ
る。このとき次段への読出条件信号RCSは
「0」となることにより、優先順位の次に低
いブロツク(この場合第0ブロツク)の読出
条件が整うことになる。 一方優先ゲート回路112を介して読出回
路113から読出された論理「1」の第1ブ
ロツク番号記憶出力は、そのブロツク検出回
路本体BL1の放電用トランジスタ137に
与えられてこれをオンにする。従つて第1ブ
ロツクのコンデンサCB1はトランジスタ1
37を通じて放電される。これにとどまら
ず、キースイツチK1及びK2を通じさらに
ダイオードd1及びd2を通じてノート検出
回路12Dの回路本体のうち第1ブロツクに
属しかつ現在操作されているキーの音名に対
応する回路本体(この場合「C」及び「E」
ノート検出回路本体NT12及びNT4)のコ
ンデンサCN1,CN2をもブロツク検出回路
本体BL1のトランジスタ137を通じて放
電する。かくして操作されたキーの音名に対
応する「C」及び「E」ノート検出回路本体
NT12及びNT4に論理「0」入力が与えら
れる。 一方第2の「2」ステート信号2ST2がス
テツプコントロール回路12Eから各ノート
検出回路本体NT1〜NT12に与えられ、第
1及び第2の記憶回路145及び146の入
力ゲート151及び161を一斉に開くこと
により、「0」入力が与えられている「C」
及び「E」ノート検出回路本体NT12及び
NT4の記憶回路145及び146が記憶状
態になり、かくして操作されたキーのうち第
1ブロツクに属するキーのノート(この場合
「C」及び「E」)がノート検出回路12Dに
記憶される。 しかるにこのとき、「C」及び「E」ノー
ト検出回路本体NT12及びNT4のうち、よ
り優先順位の高い「C」検出回路本体NT1
2の優先ゲート回路147に論理「0」の読
出条件信号RDSが与えられていることによ
り、第1及び第2の記憶回路145及び14
6の記憶が読出され、従つて読出回路148
のゲート177を通じてノート番号を表わす
2進コード信号「0111」が第1の記憶回路1
45からノートコード信号NCとして出力端
子TN1〜TN4に送出され、また読出回路1
48のゲート178を通じて第2のキースイ
ツチK2が動作したことを表わす第2キース
イツチ動作信号「1」が第2の記憶回路14
6から出力端子TKA2に送出される。 なお実際上キースイツチK1及びK2は、
第3図について上述したように、第1のキー
スイツチK1が動作した後、第2のキースイ
ツチK2が動作することになり、その動作時
間差はキーの操作速さに対応したものにな
る。しかるに、この動作時間差は、後述する
ようにクロツクφC,φDの周期と比較して充
分大きくなるようにクロツクφC,φDの周期
が選定されている。従つてノート検出回路本
体NT1〜NT12の第1及び第2の記憶回路
145及び146の記憶、読出動作は実際上
同時になされることはなく、時間差をもつて
実行される。 これに対して「C」及び「E」ノート検出
回路本体NT12及びNT4に記憶がされたこ
とにより最低順位のノート検出回路本体NT
1から送出されるメモリノート信号MNによ
つて一時記憶回路12Cの出力ゲート133
が開かれ、これに記憶されていたブロツク番
号コード信号BC1「100」が出力端子TB1
〜TB3に送出される。 従つて出力端子TN1〜TN4及びTB1〜
TB3には、操作されたキーのうち、最も高
音域のオクターブ(この場合第1オクター
ブ)に属し、かつそのうちでも最も高音の音
名をもつキー(今の場合「C2」キー)のキ
ー番号を内容とする7ビツトのキーコード信
号「0111 100」がキーコード信号KCとして
送出される。 このようにしてノート検出回路本体NT1
〜NT12のうち1以上の記憶回路145が
記憶動作をすると、ステツプコントロール回
路12Eに対してエニーノート信号ANが送
出され、これを条件として「2」ステートに
続いて「3」ステートに入り、ステツプコン
トロール回路12Eから「1」、「3」ステー
ト信号1・3ST1が再度送出される。 この「1」、「3」ステート信号1・3ST1
はノート検出回路本体NT1〜NT12の充電
用トランジスタ180及び182を再度オン
とし、これによりコンデンサCN1及びCN2
を再度充電する。 一方「1」、「3」ステート信号1・3ST1
が一時記憶回路12Cの帰還用ゲート132
に与えられることにより、その第1番目のク
ロツクφC,φDが到来するときフリツプフロ
ツプ回路131の出力が再度入力端に帰還さ
れ、従つて一時記憶回路12Cは同じブロツ
ク番号コード信号BC1を記憶し直す。 これに対して「C」ノート検出回路本体
NT12においては第1番目のクロツクφC,
φDによつて記憶回路145の記憶はリセツ
トされ(ライン174からの論理「0」信号
により帰還用ゲート154が閉じているた
め)、一方「E」ノート検出回路NT4におい
て論理「1」信号を再度記憶する(帰還用ゲ
ート154「C」ノート検出回路本体NT1
2からの「1」の読出条件信号RDSによつ
て開いているため)。 そこでこのクロツクφC,φDの第1番目の
周期において「C」ノート検出回路本体NT
12の記憶がリセツトし、これにより「E」
ノート検出回路本体NT4の優先ゲート回路
147への読出条件信号RDSが「0」にな
ることにより「E」ノート検出回路本体NT
4の「1」出力が出力用ゲート170を通じ
て読出回路148に読出され、かくして読出
回路148から「E」ノートコード「0010」
が読出される。 この様にして出力端子TN1〜TN4及び
TB1〜TB3には、第1ブロツクに属しかつ
ノートが「E」のキー、すなわち「E2」キ
ーが操作されたことを表わすキーコード信号
「0010100」が送出されることになる。 かくしてノート検出回路12Dに記憶され
ていたノートがすべて読出されると、クロツ
クφC,φDの第2周期目によつて「E」ノー
ト検出回路NT4の記憶がリセツトされ、エ
ニーノート信号ANが「0」となる。このと
きステツプコントロール回路12Eは、ブロ
ツク検出回路12Bからメモリブロツク信号
MBがあることを条件として、次に再度
「2」ステートへ戻す。 すなわち再度「2」ステート信号2ST1が
ステツプコントロール回路12Eからブロツ
ク検出回路12B本体BL0〜BL7の読出回
路113へ与えられる。このとき未だ読出さ
れずに残つている第0ブロツクの記憶が読出
回路113を通じて読出されることを除いて
上述の第1ブロツクの場合と同様にして、一
時記憶回路12Cへ第0ブロツク番号をコー
ド信号「000」として読出すと共に、放電用
トランジスタ137をオンにしてコンデンサ
CB1と、「C1」キーのキースイツチK1,K
2を介して「C」ノート検出回路本体NT1
2のコンデンサCN1及びCN2を放電してこ
の「C」ノート検出回路本体NT12の記憶
回路145及び146を記憶状態にセツトす
る。 このとき再度「3」ステートへ移り、記憶
回路145及び146の記憶データは直ちに
読出されて読出回路148から「C」ノート
コード信号「0111」として送出され、かくし
て出力端子TN1〜TN4及びTB1〜TB3に
は第0ブロツクに属する「C」ノートコード
のキー、すなわち「C1」ノートのキーが操
作されたことを表わすキーコード信号
「0111000」が送出されることになる。 ところでかかる動作が終つたとき、「C」
ノート検出回路本体NT12の記憶回路14
5において、帰還用ゲート154が閉じてい
る(ライン174からの読出条件信号RDS
が「0」であるから)ので、ノート検出回路
12Dからエニーノート信号ANが発生せ
ず、しかもブロツク検出回路12Bにもメモ
リブロツク信号MBが発生しておらず、従つ
て「0」ステートすなわち待機状態にもど
る。 ブロツク検出回路本体BL0〜BL7の記憶
動作の開始、及びブロツク回路本体BL0〜
BL7からノート検出回路本体NT1〜NT1
2への信号の出力などのキーコーダ12の各
部の動作はステツプコントロール回路12E
にてマスタクロツクに同期して発生されるス
テツプコントロール信号によつて制御され
る。 ステツプコントロール回路12Eは起動パ
ルス発生回路12Fにて発生される起動パル
スTCによつて起動され、以後データ転送ク
ロツクφC,φDに同期しながら上述のステツ
プコントロール信号0ST1,1ST1,2
ST1,2ST2,1・3ST1を発生する。 この実施例の場合、起動パルス発生回路1
2Fは、例えば矩形波発生回路構成の低周波
クロツク発振器181と、その出力端に接続
された遅延フリツプフロツプ回路182とを
有し、発振器181の出力を2入力アンド回
路183にその一方の条件入力として与え、
かつフリツプフロツプ回路182の出力をイ
ンバータ184によつて反転してアンド回路
183にその他方の条件入力として与え、か
くしてアンド回路183にて発振器181の
出力が論理「1」レベルになつたときその後
フリツプフロツプ回路182が論理「1」信
号をクロツクφCで読込んだ後クロツクφDで
読出した時までの間論理「1」となる起動パ
ルスTCを送出する。 ここで低周波クロツク発振器181の発振
周波数は主として鍵盤が操作されたときこれ
を検出する際の条件、例えばチヤタリングの
影響を受けないように考慮して決められ、例
えば周期が200μs〜1ms程度に選定され
る。 これに対してデータ転送クロツクφC,φD
は同時最大発音数に対応してその各音のデー
タを一巡転送するに都合の良い十分短かい周
期をもつており、チヤンネルプロセツサ13
に配設される第7図Cに示すような同期信号
発生回路13Aによつて発生される。 同期信号発生回路13Aは4段の全加算器
185と、その各段に接続された4個の遅延
フリツプフロツプ回路186とを具える。フ
リツプフロツプ回路186の各段には、別途
マスタクロツク発振器(図示せず)において
発生される1μsの周期τをもつマスタクロ
ツクφ1(第5図φ1)が読込クロツクとし
て与えられ、かつこのマスタクロツクφ1に
対して1/2周期遅れのマスタクロツクφ2
(第5図φ2)が読出クロツクとして与えら
れる。従つて全加算器185はマスタクロツ
クφ1,φ2の周期τごとにフリツプフロツ
プ回路186が動作したとき応動動作、かく
してフリツプフロツプ回路186の各段の出
力端から、マスタクロツクφ1,φ2の周期
τで歩進する2進化16進のコード出力
(「1」「2」「4」「8」ビツトをもつ)を送
出する。 このようにして発生された2進化16進のコ
ード出力はそれぞれ適宜組合せることによつ
てクロツクパルスφ1の1周期τ分のパルス
幅で周期16τのタイミングパルスを形成させ
ることができ、かつ、この実施例の場合同期
信号発生回路13Aは第5図1Y16,2Y16,
9Y16,16Y16に示すように、第1、第2、
第9、第16番目のタイミングパルス1Y16,
2Y16,9Y16,16Y16をアンド回路18
8,189,190,191によつて発生さ
せ、このうち第16、第2番目のタイミングパ
ルス16Y16,2Y16をキーコーダ12のデー
タ転送クロツクφC,φDとして用いるように
なされている。 ここで周期16τのタイミング信号を発生さ
せるのは、同時に発音すべき音の数を16音に
選定したことに基づくものである。すなわち
この実施例の電子楽器はピアノの様に88キー
の一段鍵盤構造とされているので、両手10指
分のキーが同時操作される可能性があり、し
かもすでに操作の終つたキーのうちいくつか
はデイケイ波形をもつ可能性があることを考
慮して合計16音の同時発音を可能ならしめた
ものである。 しかるにマスタクロツクφ1,φ2を16周
期ずつ区分して、その16周期内の各周期をタ
イムスロツトとしてそれぞれ同時発音すべき
各音のデータを割当て、かくして割当てられ
たタイムスロツト内において対応するデータ
(以下当該データともいう)の転送、処理を
する。そこで以下、第5図においてマスタク
ロツクφ1の第1、第2………第16周期区間
T1,T2………T16をそれぞれ第1、第2……
…第16チヤンネルと称するとにする。 このような考え方の下にチヤンネルプロセ
ツサ13はマスタクロツクφ1,φ2に同期
して各音についてのデータの処理を行う。従
つてこれに協調して、操作されたキーがどれ
かの判別動作をキーコーダ12に行わせるべ
く、ステツプコントロール回路12Eが同期
信号発生回路13Aにおいてマスタクロツク
φ1,φ2に同期して発生されたタイミング
信号φC,φDを利用するのである。 このようにして発生された同期信号16
Y16及び2Y16は、キーコーダ12における各
遅延フリツプフロツプ回路の読込み及び読出
しクロツクφC及びφDとして利用され、かく
してすべての遅延フリツプフロツプ回路がマ
スタクロツクφ1,φ2の16周期ごとに1回
ずつ絶えず読込み、読出し動作を繰返すこと
になる。 ステツプコントロール回路12Eは読込み
クロツクφC及び読出しクロツクφDを受ける
2個の遅延フリツプフロツプ回路201及び
202でなるステツプカウンタ203と、そ
の歩進動作を制御しかつその歩進状態に基づ
いて各ステート信号を形成するゲート回路2
04とを具える。 ゲート回路204は起動パルス発生回路1
2Fから到来する起動パルスTCによつて起
動し、ブロツク検出回路12Bにて発生され
るエニーブロツク信号AB及びメモリブロツ
ク信号ABと、ノート検出回路12Dにて発
生されるエニーノート信号ANとを受けて、
4つの状態を生じさせる。すなわち「0」ス
テート(待機状態)、「1」ステート(操作さ
れたキーが属するブロツクの検出動作状
態)、「2」ステート(操作されたキーのうち
検出されたブロツクに属するキーのノートを
検出する動作状態)、「3」ステート(ブロツ
ク、ノートの検出結果に基づいてキーコード
を送出する動作状態)の合計4つの状態を生
じさせる。 これらのステートは第2表に示すように、
フリツプフロツプ回路201及び202の出
力Qと、これをインバータ205及び206
を通じて得られる反転出力とによつて次の
ようにして確立される。
【表】
ステツプコントロール回路12Eが「0」
ステート(すなわち待機状態でフリツプフロ
ツプ回路201及び202のQ出力は「0」
及び「0」である)のときステート信号入力
回路214のアンドゲート215から「0」
ステート信号OST1が送出されている。この
「0」ステートのとき起動パルスTCが到来す
ると、これがゲート回路204のステート制
御回路206のアンドゲート207に与えら
れる。このときフリツプフロツプ回路201
及び202の出力「1」及び「1」が他の
条件として与えられているので、アンドゲー
ト207の入力条件が整い「1」出力が発生
されて第2フリツプフロツプ回路202にそ
の入力オアゲート212を介して与えられ
る。 従つて読込み及び読出クロツクφC及びφD
によつてフリツプフロツプ回路201及び2
02には「0」及び「1」が記憶され「1」
ステート状態になる。このとき回路201の
出力及び回路201のQ出力がステート信
号出力回路214のアンドゲート217に与
えられることにより、このゲート214から
「1」ステート信号1ST1が送出される。 そこで上述のようにこの「1」ステート信
号1ST1によつてブロツク検出回路12Bが
動作してキースイツチ回路12Aの操作され
たキースイツチの属するブロツクを検出記憶
する。しかるにいずれかのブロツクのキーが
操作されていればエニーブロツク信号ABが
ステツプコントロール回路12Eに送り返さ
れ、またいずれかのブロツク検出回路本体L
0〜BL7が記憶動作をすれば、メモリブロ
ツク信号MBがステツプコントロール回路1
2Eに送り返される。 エニーブロツク信号ABはステート制御回
路12Eのアンドゲート211(回路201
の出力及び回路202のQ出力がすでに与
えられている)に与えられ、このゲート21
1から回路201の入力オアゲート213に
「1」出力が入力される。これに対してステ
ート制御回路206のアンドゲート207に
はすでに起動パルスTCが与えられていない
ので、回路202の入力オアゲート212に
は「0」出力が入力される。 従つて回路201及び202には次の周期
の読込み及び読出しクロツクφC及びφDによ
つて「1」及び「0」が記憶され「2」ステ
ート状態となる。 従つてステート信号出力回路214のアン
ドゲート216から第1の「2」ステート信
号2ST1が送出され、またこのときブロツク
検出回路12Bからメモリブロツク信号MB
が到来していることを条件としてアンドゲー
ト218から第2の「2」ステート信号2
ST2が送出される。 この第1の「2」ステート信号2ST1はブ
ロツク検出回路12Bの読出回路113に与
えられ、記憶されているブロツクのうち最も
優先順位の高いブロツク番号をコード化して
一時記憶回路12Cに読出すと共に、信号入
出力回路114を通じさらにキースイツチ回
路12Aを通じてノート検出回路12Dに操
作されているキーのノートの信号を送る。一
方このとき第2の「2」ステート信号2ST2
がノート検出回路12Dの第1及び第2記憶
回路145及び146に与えられ、送られて
来たノートを記憶する。 しかるに「2」ステート時においてノート
検出回路12Dにノートの記憶がされると、
エニーノート信号ANがステツプコントロー
ル回路12Eに送り返され、これがステート
制御回路206のアンドゲート208に与え
られる。一方アンドゲート210はメモリブ
ロツク信号MB及び回路201のQ出力が与
えられているので「1」信号を発生してい
る。従つて回路201及び202には次の周
期のクロツクφC,φDによつて入力オアゲー
ト212及び213を通じて「1」及び
「1」信号が記憶され、かくして「3」ステ
ートになる。 しかるにこのときノート検出回路12Dに
おいては、記憶しているノートのうち優先順
位の最も高いノート番号を読出回路148を
通じてコード化して出力端子TN1〜TN4に
送出する。 このとき一時記憶回路12Cの出力端にブ
ロツク番号が読出されてこれが出力端子TB
1〜TB3に与えられる。従つて端子TN1〜
TN4,TB1〜TB3にキーコード信号KCが
送出されることになる。 一方「3」ステートにおいてはステツプコ
ントロール回路12Eの回路202のQ出力
が「1」、「3」ステート信号1・3ST1とし
て再度発生され、これがノート検出回路12
Dの信号入出力回路149に与えられ、かく
してブロツク検出回路12Bからノート検出
回路12Dへのノート検出信号伝送状態をリ
セツトする。これと共に「1」、「3」ステー
ト信号1・3ST1が一時記憶回路12Cに与
えられ、その記憶を更新する。 ここで、ノート検出回路12Dに記憶され
たノートが1個であつた場合には、第1及び
第2記憶回路145及び146の記憶は
「3」ステート時にリセツトされるので、エ
ニーノート信号ANが到来しなくなる。従つ
てステツプコントロール回路12Eのステー
ト制御回路206においてゲート208,2
09の出力が「0」となる。 ここでブロツク検出回路12Bに1つのブ
ロツクしか記憶されていなかつたときには、
「3」ステートにおいてメモリブロツク信号
MBが「0」となるのでステート制御回路2
06のアンドゲート210には「1」出力が
出ず、従つて回路201及び202には
「0」信号が入力される。 そこで回路201及び202は次の周期の
読込及び読出クロツクφC及びφDによつて
「0」及び「0」記憶状態となり、かくして
「0」ステート状態すなわち待機状態にもど
ることになる。 これに対してブロツク検出回路12Bにて
以上のブロツクが記憶されていたときは、1
つのブロツクについての「3」ステート時に
なおもメモリブロツク信号MBが到来し続け
ているのでステート制御回路206のゲート
210に「1」出力が得られ、これが回路2
01に与えられる。 従つて回路201及び202は次の周期の
読込クロツクφC及び読出クロツクφDで
「1」及び「0」の記憶状態となり、ステー
ト信号出力回路214のゲート216から再
度「2」ステート信号2ST1を送出する。か
くして「2」ステート状態になると、その後
上述したと同様にして次の読込及び読出クロ
ツクφC及びφDによつて「3」ステート状態
になる。 このような繰返し動作は、ブロツク検出回
路12Bに記憶されたブロツクがなくなるま
で繰返されるが、その結果記憶されたブロツ
クがなくなると、「3」ステート時にブロツ
ク検出回路12Bからのメモリブロツク信号
MBが到来しなくなり、その次の周期のクロ
ツクφC,φDで「0」ステートに戻る。 上述においては、検出されたブロツクが複
数の場合について述べたが、1ブロツクに含
まれる検出ノートが複数の場合は、ノート検
出回路12Dにおいてすべての検出ノートに
ついての読出しが終るまで「3」ステートの
状態を維持する。 すなわち「3」ステート状態において、ノ
ート検出回路12Dからのエニーノート信号
ANが依然として到来し続けているので、ス
テート制御回路206のゲート209に引き
続き「1」出力が得られ、従つて「3」ステ
ート状態が次の周期のクロツクφC,φDの到
来時においても維持されるからである。 以上のようにステツプコントロール回路1
2Eは次のように歩進動作をする。 (a) 1つのキーが操作されたとき。 「0」→「1」→「2」→「3」→
「0」ステートの一巡動作を1回行う。 (b) 1つのブロツクのキーについて複数のノ
ートのキーが操作されたとき。 「0」→「1」→「2」→「3」………
「3」→「0」ステートのようにすべての
ノートの読出しが終るまで「3」ステート
を維持する。 (c) 複数のブロツクについてそれぞれ1つの
キーが操作されたとき。 「0」→「1」→「2」→「3」→
「2」→「3」………「2」→「3」→
「0」ステートのように、すべてのブロツ
クについての読出しが終るまで「2」→
「3」→「2」ステートの歩進を繰返す。 (d) 複数のブロツクについて、それぞれ複数
のノートが記憶されたとき。 「0」→「1」→「2」→[「3」→
「3」………「3」]→「2」→[「3」→
「3」………「3」]→「2」………「2」
→[「3」→「3」………「3」]→「0」
ステートのように、[「3」→「3」………
「3」]でなる「3」ステートの維持動作の
繰返しと、「2」→「3」→「2」ステー
トの歩進動作の繰返しとが組合される。 ステツプコントロール回路12Eは以上の
構成に加えて、キーオフ検出タイミング信号
出力回路220を有する。こでキーオフ検出
タイミング信号Xはキーコーダ12における
キーコード信号KCの発生動作に関連してキ
ーの離鍵操作がされたか否かの目安とするた
めチヤンネルプロセツサ13に供給される。 キーオフ検出タイミング信号出力回路22
0は起動パルス発生回路12Fから到来する
起動パルスTCを受けるアンドゲート221
及び222を有し、フリツプフロツプ回路2
01及び202の出と、16進カウンタ構成
のタイミングカウンタ12Gのカウント終了
出力端からの出力TM0とを受けて「0」ス
テート時に起動パルスTCが到来したときア
ンドゲート222からパルス状の「1」出力
を発生し、これを信号Xとして出力端子TX
に送出すると共に、オア回路223を介して
タイミングカウンタ12Gへカウント開始パ
ルスTMIとして与える。このときカウンタ
12GはクロツクφC及びφCが到来するごと
に「1」加算動作をし、かかる加算動作時に
は出力TM0を「0」とする。すなわち、出
力TM0はカウンタ12Gが最大値に達する
までは「0」である。 信号出力回路220はこの「0」の出力
TM0をインバータ224で反転してアンド
ゲート221に入力し、これにより起動パル
ス発生回路12Fから起動パルスTCが到来
したときオアゲート223を通じて「1」出
力をカウンタ12Gに与えることにより
「1」加算動作をさせる。このカウント動作
は起動パルス発生回路12Fに起動パルス
TCが発生するごとに繰返され、かくして低
周波発振器181の出力の16周期の期間が経
過したときカウンタ12Gの全ビツト出力が
「1」となり、出力TM0が「1」になるこ
とにより以後アンドゲート221を介しての
カウント動作を停止し、次の「0」ステート
における起動パルスの到来を持つようになさ
れている。 なお、タイミングカウンタ12Gにおい
て、226は4段の全加算器、227はその
各段に接続され読込及び読出クロツクφC,
φDによつて記憶動作する遅延フリツプフロ
ツプ回路、228は4段のフリツプフロツプ
回路227の出力を入力条件としすべて
「1」のとき「1」出力TM0を送出する出
力アンドゲートである。 上述の構成のキーコーダ13の動作を要約
してフローチヤートとして示せば、第6図の
ようになる。 すなわちステツプ235は「0」ステート
状態を得るステツプで、ステツプコントロー
ル回路12Eからの「0」ステート信号0
ST1によつてブロツク検出回路12Bのコン
デンサCB1が放電状態に維持され、全体と
して待機状態にある。 次にステツプ236においてTC=1か否
か、換言すれば起動パルス発生回路12Fか
らの起動パルスTCの発生の有無が確認さ
れ、発生していなければなおも「0」ステー
ト状態を維持する。しかし発生していること
の確認が得られたら次のステツプ237に進
む。 このステツプ237は「1」ステート状態
を得るステツプで、「1」、「3」ステート信
号1・3ST1によつてノート検出回路12D
のコンデンサCN1,CN2が充電され、これ
が現に操作されているキースイツチK1,K
2を通じてブロツク検出回路12Bのコンデ
ンサCB1の充電を行う。一方これと同時に
ブロツク検出回路12Bの該キースイツチK
1,K2の属するブロツクに対応する記憶回
路111への入力ゲート115が「1」ステ
ート信号1ST1によつて開かれ、コンデンサ
CB1の充電状態が記憶回路111に読込ま
れ、かくして現に操作されているキーが属す
るブロツクに操作状態が記憶されている。 この結果はエニーブロツク信号ABが送出
されたか否か(AB=1か)をステツプ23
8において確認することにより行う。その結
果AB=1(すなわちいずれかのブロツクに
操作されているキーがあることを意味する)
であれば次のステツプ239に進み、そうで
なければステツプ235の「0」ステートの
待機状態にもどる。 ステツプ239は「2」ステート状態を得
るステツプで、ステツプコントロール回路1
2Eの「2」ステート信号2ST1によつてブ
ロツク検出回路12Bの読出回路113を動
作させる。しかるに読出回路113は記憶さ
れているブロツクのうち最も優先順位の高い
ものを読出してその内容のブロツクコード信
号BC1を送出する。これと同時に読出動作を
したブロツク検出回路本体に接続されたコン
デンサCB1を放電させる。このときこのコ
ンデンサCB1にキースイツチK1,K2を
通じて接続されているノート検出回路のコン
デンサCN1,CN2もこの接続ループを通じ
て放電される。一方ノート検出回路12Dの
第1、第2記憶回路145,146がステツ
プコントロール回路12Eからの「2」ステ
ート信号2ST2によつてコンデンサCN1,
CN2の放電状態を読込む。 次にステツプ240においてブロツク検出
回路12Bからメモリブロツク検出信号MB
がステツプコントロール回路12Eに与えら
れていること(すなわちいずれかのブロツク
が記憶されたこと)を確認すると共に、ステ
ツプ241においてノート検出回路12Dか
らエニーノート検出信号ANがステツプコン
トロール回路12Eに与えられていること
(すなわちいずれかのノートが記憶されたこ
と)を確認し、次のステツプ242に移る。
ここでステツプ240においてMB=1でな
いときは処理すべきブロツクはないので、待
機状態のステツプ235にもどる。 ステツプ242は「3」ステート状態を得
るステツプで、このときノート検出回路12
Dは記憶したノートを優先順位の高いものか
ら順次読出す。これと共にステツプコントロ
ール回路12Eの「1」、「3」ステート信号
1・3ST1によつてノート検出回路12Dの
コンデンサCN1,CN2を充電させ、かくし
てノート検出回路12Dに対する入力を阻止
する。そしてこのタイミングでノート検出回
路12Dの記憶回路145,146が読出し
動作をして、優先順位の高いノートから読出
回路148を通じて記憶内容をノートコード
化して送出する。 しかるにかかる動作状態はステツプ243
においてエニーノート信号ANの有無を確認
している限り繰返される(すなわちステツプ
243からステツプ242にもどる)。これ
に対してAN=1でなくなつたとき、ノート
検出回路12Dに記憶されているノートのす
べてについて記憶の読出しが終つたことにな
るので、次のステツプ244に進む。 このステツプ244はMB=1か否かを確
認するステツプで、肯定されれば未だ処理す
べきブロツクのデータがブロツク検出回路1
2Bに残つていることを意味しているので再
度ステツプ239にもどつてこの残るブロツ
クのデータの処理を行う。これに対して否定
結果が得られればステツプコントロール回路
12Eは「0」ステート信号0ST1を送出す
るに至り、かくしてすべての動作が終つてス
テツプ235の待機状態にもどる。 以上の動作は、起動パルス発生回路12F
から起動パルスTCが発生されるごとに繰返
される。 しかるに起動パルスTCに関連してキーオ
フ検出タイミング信号Xは、以下に述べるス
テツプによつて起動パルスTCに基づき、し
かも上述のキーコード信号KCの送出動作と
関連して次のようにして送出される。 先ずステツプ245において起動パルス発
生回路12Fで発生された起動パルスTCが
カウンタ12Gでカウントされ、オーバーフ
ロー出力TM0が出たときステツプ246に
おいてこれを検出してステツプ247に進
む。 このときステツプコントロール回路12E
はカウンタ12Gに対する「1」加算信号
TMIの送出を停止させる。 この状態でステツプコントロール回路12
Eが「0」ステート信号0ST1を送出する状
態になるとこれがステツプ248で検出さ
れ、次のステツプ249において起動パルス
TCが送出されたタイミングを確認する。こ
の確認が得られると次のステツプ250にお
いてステツプコントロール回路12Eからキ
ーオフタイミング信号Xを送出する。 しかるにこの信号Xの送出が終了するとス
テツプ245にもどり、再度起動パルスTC
のカウントを開始する。 かくしてキーオフタイミング信号Xはキー
コード信号KCの送出が終つた後に発生する
起動パルスTCをカウントし、そのカウント
数が「15」になつたとき、そのとき実行され
ているキーコード信号KCの送出動作が終る
のを待つて送出されることになる。 (1‐3)チヤンネルプロセツサ チヤンネルプロセツサ13は同時に発音す
べき各音のデータを第1〜第16チヤンネルに
割当て記憶し、これらの記憶データをマスタ
クロツクφ1,φ2に同期して順次送出する
もので第7図A〜Cの構成を有する。ここで
記憶チヤンネル数(この実施例の場合16個)
は前述したように同時最大発音数と一致した
値に決められ、全チヤンネルのうち記憶デー
タがないチヤンネル(以後空チヤンネルとい
う)がある場合にこの空チヤンネルにキーコ
ード12からの新らしいキーコードデータを
読み込みセツトする。かくして記憶されたキ
ーコードデータは鍵盤の対応するキーが押鍵
されている限りリセツトされず、また離鍵さ
れた後もその音についてデイケイが必要な場
合はデイケイ部分の振幅が所定値にならない
限りリセツトされない。 チヤンネルプロセツサ13のキーコードデ
ータの記憶は、第1〜第16チヤンネルのデー
タをマスタクロツクφ1,φ2によつて直列
に繰返し循還させることによりダイナミツク
に行う。かくしてダイナミツクに循還する第
1〜第16チヤンネルのデータは循還ループの
1点において監視され、16個のチヤンネルの
1巡ごとに順次各チヤンネルのデータが読出
される。従つて各チヤンネルの内容はマスタ
クロツクφ1,φ2の16周期分の長さの周期
で読出しチエツクされることになる。 チヤンネルプロセツサ13は、キーコーダ
12から到来する7ビツトのキーコード信号
KC、キーオフ検出タイミング信号Xおよび
第2キースイツチ動作信号KA2を取込み一時
記憶するサンプルホールド回路13Bと、取
込んだキーコード信号KCを16個のチヤンネ
ルのいずれかに割当て記憶するキーコード記
憶回路13Cと、サンプルホールド回路13
Bに一時記憶されたキーコード信号KCとキ
ーコード記憶回路13Cの各チヤンネルの記
憶内容とを比較してその比較結果に基づいて
制御条件信号を送出するキーコード比較制御
回路13Dと、キー操作のタツチに関するデ
ータを得るためのキー操作判別回路13E
と、これらの要素によりデータの取込み、記
憶、比較などを実行するタイミングを指令制
御するタイミングコントロール回路13F
と、16個のチヤンネルデータのすべてに空チ
ヤンネルがないとき新しいキーコードが到来
した場合に古いキーコードデータを新しいキ
ーコードデータとを入れ替えるためのトラン
ケート回路13Gとを具える。 サンプルホールド回路13Bはキーコーダ
12から到来するキーコード信号KC(ノー
トコード信号NCの各ビツトN1〜N4及び
ブロツクコード信号BCの各ビツトB1〜B
3でなる)と、キーオフ検出タイミング信号
Xと、第2キースイツチ動作検出信号KA2
とを、それぞれに対応して設けられたゲート
回路231を介して記憶要素232に記憶す
る。 この実施例の場合ゲート回路231は電界
効果トランジスタでなり、同期信号発生回路
13A(第7図C)の第1チヤンネルのタイ
ミング信号1Y16(第5図1Y16)によつて一
斉に開かれたとき、入力された論理「1」又
は「0」レベルをコンデンサ構成の記憶要素
232に記憶する。 かくして記憶要素232に記憶されたデー
タは次のサイクルのタイミング信号1Y16が
到来するまでの間記憶要素232に保持さ
れ、このとき同じデータがキーコーダ12か
ら到来していれば記憶要素232の記憶をそ
のまま残し、これに対して到来したキーコー
ドの内容が変化すれば、これに応じて内容が
変化したビツトの記憶要素の記憶状態を変更
するようになされている。 しかるにキーコード信号KCの各ビツトに
対する記憶要素232の記憶内容は、並列に
キーコード記憶回路13Cの入力データ一時
記憶回路233に与えられる。一時記憶回路
233は同期信号発生回路13Aの第9チヤ
ンネルのタイミング信号9Y16(第5図9
Y16)によつて読込み動作し、その後到来する
第1チヤンネルのタイミング信号1Y16(第
5図1Y16)によつて読出動作する遅延フリツ
プフロツプをもつて構成されている。 このようにして一連記憶回路233には、
最初のタイミング信号1Y16によつてサンプ
リングホールド回路13Bに読込まれたデー
タの保持状態が安定した後、タイミング信号
9Y16によつてこの安定したデータを読込み
かつ次の第2サイクル目のタイミング信号1
Y16で読出す。従つてこの第2サイクル目の
タイミング信号1Y16によつてサンプリング
ホールド回路13Bに逆の論理レベルが記憶
されたとしても、以後第3サイクル目のタイ
ミング信号1Y16が得られまでの1周期の間
は少くとも記憶状態を変更しないようになさ
れている。 しかるにかくして一時記憶回路233に記
憶されたデータはタイミング信号1Y16の1
周期の間に必要に応じて入力ゲート回路23
4のアンド16ゲート235、及びオアゲート
236を介して記憶回路本体237の第1〜
第16チヤンネルのうちの空チヤンネルに記憶
される。 記憶回路本体237はキーコード信号KC
の各ビツトにそれぞれ対応する7個の16ステ
ージシフトレジスタRG1〜RG7でなり、各
ステージにおいて第1のマスタクロツクφ1
によつて前ステージの内容を読込み、第2の
マスタクロツクφ2によつて読込んだ内容を
読出すようになされている。従つて7個のレ
ジスタRG1〜RG7の内容はマスタクロツク
φ1,φ2によつて同時に1ステージづつシ
フトして行く。しかるに第16ステージ目の出
力は入力ゲート回路234の循還用アンドフ
ゲート238及びオアゲート236を介して
第1ステージの入力端に帰還され、従つて各
ステージの記憶を失わずにダイナミツクに記
憶する。そこでレジスタRG1〜RG7につい
て任意の時点における特定ステージ(すなわ
ち第1ステージ〜第16ステージ)の内容が1
チヤンネル分、7ビツトのキーコードKCを
表わすことになる。例えば第1チヤンネルの
タイミング信号1Y16の到来時におけるレジ
スタRG1〜RG7の第1ステージ目の内容が
1音7ビツト分のキーコードKCを表わすこ
とになる。従つて記憶回路本体237は同時
最大発音数、16音分のキーコードKCを記憶
する。 シフトレジスタRG1〜RG7の第16ステー
ジ目の出力は出力端WN1〜WN3に導出さ
れ、従つて第1〜第16チヤンネルのデータが
第16ステージ目を通過することにキーコード
出力端子WN1〜WB3に読出される。かく
して出力端子WN1〜WB3に読出された記
憶データは、同時発音すべき音のキーコード
KGを時分割多重方式でコード化された同時
発音キーコード信号KCとして送出される。 一方レジスタRG1〜RG7のうちノートコ
ードNCを記憶するレジスタRG1〜RG4の
出力がオアゲート239を通じて第1キース
イツチキーオン検出信号TK1として出力端
子WTK1に送出される。またこのオアゲー
ト239に「1」出力が得られたときこれを
ビジー信号A1(第16ステージ目を通過した
チヤンネルに記憶データがあること、換言す
れば空チヤンネルではないことを表わす)と
して利用する。 一時記憶回路233のデータを記憶回路本
体237のどのチヤンネルに割当て記憶させ
るべきかは、入力ゲート回路234のアンド
ゲート235及び帰還用アンドゲート238
を、タイミングコントロール回路13Fのセ
ツト信号S、リセツト信号によつて開閉制
御することにより実行される。しかるにタイ
ミングコントロール回路13Fはキーコーダ
12から到来したキーコード信号KCの内容
と、記憶回路本体237の各チヤンネルに記
憶されているキーコードKCの内容とに基づ
き、一致したものの有無によりセツト信号S
又はリセツト信号を送出し、又は送出しな
いように動作する。 キーコーダ12からのデータと記憶回路本
体237の記憶データとの比較はキーコード
比較制御回路13Dにおいて行なわれる。こ
の比較制御回路13Dはキーコード比較回路
240と一致チヤンネル記憶回路241とを
含んでなる。 キーコード比較回路240はサンプルホー
ルド回路13Bにホールドされたキーコード
信号KCの各ビツトN1〜B3を一方の入力
信号とし、かつ対応するレジスタRG1〜RG
7の出力を他方の入力信号とする排他的オア
回路242を有し、これらオア回路242の
出力を一致検出出力用ノアゲート243に与
える。 ここで排他的オア回路242はキーコード
信号KCの全てのビツトがレジスタRG1〜
RG7のいずれかのチヤンネルの記憶内容と
一致したとき(ただし後述のように共に論理
「1」のときのみを利用する)、論理「0」出
力を送出し、従つてノアゲート243が論理
「1」の一致検出出力EQ1を一致チヤンネル
記憶回路241に入力する。 一致チヤンネル記憶回路241は上述のレ
ジスタRG1〜RG7と同様にマスタクロツク
φ1,φ2によつて駆動される16ステージの
シフトレジスタをもつて構成されている。た
だし第16ステージ目の出力を第1ステージ目
に帰還するループは持たず、従つて一旦入力
されたデータはマスタクロツクφ1,φ2の
16周期の時間(これはタイミング信号1Y16
〜16Y16の1周期の時間に等しい)経過後
オーバーフローして失われる。 しかるにサンプリングホールド回路13B
はタイミング信号1Y16によつてその1周期
の間キーコーダ12からの出力信号を記憶し
ているのに対して、レジスタRG1〜RG7は
タイミング1Y16の1周期の間に16チヤンネ
ル全てのデータを一巡させるから、結局一致
チヤンネル記憶回路241は新たに到来した
キーコードデータと同じキーコードデータを
記憶しているチヤンネルがあればこれをレジ
スタRG1〜RG7のシフト動作と同期してシ
フトさせながら記憶することになる。 このようにキーコード比較回路240はキ
ーコード信号KCが到来したときその内容と
同じ内容のデータが記憶回路本体237にす
でに記憶されているか否かを検出する目的を
もつ。この場合キーコード信号KCが到来し
ていないとき一致検出出力EQ1を送出しない
ようにこれを禁止する。すなわちキーコード
記憶回路244によつてキーコード信号KC
が到来していないとき「0」となるキーコー
ド検出出力DEQを得、これをインバータ2
46を介して一致検出出力用ノアゲート24
3に与え、かくしてキーコード信号KCが到
来しないときはノアゲート243の出力を常
に「0」とするようになされている。 ここで、キーコード検出回路244は、サ
ンプルホールド回路13Bからの出力のうち
ノートコードビツトN1〜N4を受けるオア
ゲート245でなり、キーコード信号KCが
サンプルホールド回路13Bにホールドされ
たとき論理「1」の確認出力DEQを送出す
る。 一致検出出力EQ1はキーコード記憶回路本
体237へのデータの読込みを禁止するため
に用いられる読込禁止信号RE,Gを発生さ
せるべく読込禁止回路247に与えられる。
読込禁止回路247は一致記憶回路248
と、読込終了信号回路249とでなる。 一致記憶回路248はタイミング信号1
Y16の1周期の間に「1」の一致検出出力
EQ1が得られたときこれを記憶し、その記憶
出力によつて一時記憶回路233から記憶回
路本体237へのデータの読込みを禁止する
目的で設けられている。かくするのは到来し
た新たなキーコードデータの内容が記憶回路
本体237のいずれかのチヤンネルに記憶さ
れていれば、この新たなキーコードを読込ま
せる必要がないからである。 一致記憶回路248は出力端にスイツチン
グトランジスタ250及びコンデンサ251
でなる出力保持回路252を接続した遅延フ
リツプフロツプ回路構成の記憶要素253を
具え、一致検出出力EQ1を入力アンドゲート
254を介し、さらにオアゲート255を介
して受け、これをマスタクロツクφ1,φ2
で読込み、読出す。出力端に読出された
「1」出力は帰還用アンドゲート256を介
し、さらにオアゲート255を介して入力端
に帰還され、かくしてダイナミツクに記憶さ
れる。 スイツチングトランジスタ250は第1チ
ヤンネルに対応するタイミング信号1Y16に
よつてそのパルス幅の間だけ開かれ、このと
きの記憶要素253の記憶状態によつてコン
デンサ251に論理レベル「1」又は「0」
が保持される。一方同じタイミング信号1
Y16によつてインバータ257を介して帰還
用ゲート256が閉じられ、これにより記憶
要素253の記憶がリセツトされる。 かくして1つのタイミング信号1Y16が到
来して記憶要素253がリセツトされた後第
2番目のタイミング信号1Y16が到来するま
での間に、記憶回路本体237の第1〜第16
チヤンネルについての比較結果としてそのい
ずれかのチヤンネルに一致検出出力EQ1が
得られれば、記憶要素253がセツトされる
ことにより当該第2番目のタイミング信号1
Y16によつてコンデンサ251が論理「1」
レベルに充電される。そしてこの状態は、そ
の後第3番目のタイミング信号1Y16が到来
するまで保持される。 この保持レベル信号は出力オアゲート25
8を介して読込禁止信号REGとしてタイミ
ングコントロール回路13Fに与えられる。 なお一致記憶回路248の入力ゲート25
4には後述するキーオフ記憶回路293から
のキーオフ検出信号D1がインバータ259
を介して与えられ、キーオフ記憶回路293
がキーオフされたチヤンネルを記憶したと
き、当該チヤンネルが読出されてその出力D
1が「1」となつたとき入力ゲート254を
閉じるようになされている。 一方読込終了信号回路249は一時記憶回
路233から記憶回路本体237へのデータ
の読込みが済んだ後は直ちに入力ゲート回路
235を閉動作させて以後誤動作が生じない
ようにする目的で設けられている。すなわち
読込終了信号回路249は遅延フリツプフロ
ツプ回路構成の記憶要素260を有し、タイ
ミングコントロール回路13Fからセツト信
号Sが送出されたときこれを入力アンドゲー
ト261を介し、さらにオアゲート262を
介して受け、マスタクロツクφ1,φ2によ
つて読込み、読出す。出力端に読出された
「1」出力は帰還用アンドゲート263を介
し、さらにオアゲート262を介して記憶要
素260の入力端に帰還され、かくしてダイ
ナミツクに記憶される。かかる記憶状態は、
アンドゲート261及び263にインバータ
264を介してタイミング信号16Y16(第
16チヤンネルに対応する最後のタイミング信
号である)が与えられたとき、クリアされ
る。 このようにして記憶要素260に記憶され
た「1」出力はオアゲート258を介して読
込禁止信号REGとしてタイミングコントロ
ール回路13Fに与えられる。 以上のようなサンプルホールド回路13B
からキーコード記憶回路本体237へのキー
コードデータの入力動作ないし記憶データの
書換え動作は、タイミングコントロール回路
13Fのセツト信号S及びリセツト信号に
よつて実行される。 タイミングコントロール回路13Fは3つ
の制御モードをもつ。第一の制御モードはキ
ーコード記憶回路13Cに空チヤンネルがあ
る状態で新しいキーコードデータが到来した
ときこのキーコードデータを空チヤンネルに
割当てることを内容とする。以下この制御モ
ードをニユーキーオン制御モードという。 第二の制御モードはキーコード記憶回路1
3Cが満杯状態(換言すれば空チヤンネルが
ない状態)で新らしいキーコードデータが到
来したとき、すでに離鍵されたキーのキーコ
ードデータが記憶されているチヤンネルにつ
いて、その記憶データに基づいて発生されて
いる音が消えかかつているとき、当該チヤン
ネルの記憶データを新たに到来したキーコー
ドデータと置き換えることを内容とする。以
下この制御モードをトランケート制御モード
という。 第三の制御モードはすでに離鍵されてデイ
ケイ過程に入つている音についてのキーコー
ドデータを記憶しているチヤンネルについ
て、このデイケイ波形部の振幅が所定値以下
になつたとき当該チヤンネルの記憶状態をリ
セツトすることを内容とする。以下この制御
モードをリセツト制御モードという。 ニユーキーオン制御モードの制御信号を得
るため、タイミングコントロール回路13F
はニユーキーオン制御モード用アンド回路2
71を有する。このアンド回路271は第1
の入力条件信号としてキーコード記憶回路1
3Cの出力用オアゲート239から送出され
るビジー信号A1をインバータ272を介し
て受け、第2の入力条件信号として読込禁止
回路247の読込禁止信号REGをインバー
タ273を介して受け、第3の入力条件信号
としてキーコード検出回路244のキーコー
ド到来確認出力DEQを受ける。 かくしてニユーキーオン制御モード用アン
ド回路271は、新らしいキーコード信号
KCがサンプルホールド回路13Bにホール
ドされたとき(オア回路245の出力が
「1」となる)、読込禁止回路247から読込
禁止信号REGが送出されていないことを条
件とし(すなわちキーコード記憶回路13C
の記憶コードデータの1回の循還動作の間に
キーコード比較回路240から一致が得られ
なかつたことになる)、キーコード記憶回路
13Cの出力ゲート239からビジー信号A
1が発生しないタイミングで(空チヤンネル
が記憶回路本体237の最終ステージにシフ
トして来たことになる)、「1」の出力を送出
する。このニユーキーオン制御モード用アン
ド回路271の「1」出力はセツト信号出力
用オアゲート274を通じてキーコード記憶
回路13Cの入力アンドゲート235に開制
御信号として与えられると共に、リセツト信
号出力用オアゲート275を介し、さらにイ
ンバータ276を介して帰還用アンドゲート
238に閉制御信号として与えられる。 かくして入力アンドゲート235が開きか
つ帰還用アンドゲート238が閉じた状態と
なり、従つて記憶回路本体237の最終ステ
ージに位置しているチヤンネルについてその
内容を帰還用アンドゲート238で阻止しか
つ一時記憶回路233の記憶内容を一斉に記
憶回路本体237の第1ステージに読込む。 しかるにこのようにして1度セツト信号出
力用ゲート274からセツト信号Sが送出さ
れて記憶回路本体237の第1ステージに新
たなデータの読込みがなされると、読込終了
信号回路249がセツト動作をし、従つて記
憶回路本体237へのデータの読込みが終了
したとき読込禁止信号REGが発生されるこ
とによりニユーキーオン制御用アンド回路2
71の出力が「0」となり、これによりキー
コード記憶回路13Cの入力用アンドゲート
235が閉じかつ帰還用アンドゲート238
が開いて次のチヤンネルの到来に備える。か
くして記憶回路本体237は新たに到来した
キーコードデータを空チヤンネルに割当て記
憶したことになる。 次にタイミングコントロール回路13Fは
トランケート制御モード時のタイミング信号
を得るためトランケート制御モード用アンド
回路277を有する。このアンド回路277
は第1の入力条件信号としてトランケート回
路13Gから送出されるトランケート信号
MTCHを受け、第2の入力条件信号として
読込禁止回路247の読込禁止信号REGを
インバータ273を介して受け、第3の入力
条件信号としてキーコード検出回路244の
キーコード到来確認出力DEQを受ける。 ここでトランケート回路13Gはキーコー
ド記憶回路13Cの記憶容量(すなわちチヤ
ンネル数16)以上の数のキーコード信号KC
が到来したとき、新らしく到来したキーコー
ド信号KCをすでに消えかえている音のキー
コードデータを記憶しているチヤンネルに入
れ替え記憶させ、かくして新たに到来したキ
ーコードデータを確実に記憶できるようにす
る目的で設けられている。 トランケート回路13Gは最小値記憶比較
回路280を有し、後述するエンベロープ発
生器からマスタクロツクφ1,φ2に同期し
て時分割で順次到来する各チヤンネルについ
てのエンベロープ信号ΣKAの値Eを順次比
較し、より小さい値のエンベロープ信号Σ
KAを最小値Qとして記憶するもので、新た
に到来するエンベロープ信号ΣKAの値Eが
記憶最小値Qより小さいとき(すなわちE<
Qのとき)、論理「1」の最小値検出信号Z
を出力用アンドゲート281を介して送出す
る。 このアンドゲート281にはキー操作判別
回路13Eにて発生されるキーオフ検出信号
D1が開制御信号として与えられ、かくして
離鍵されたキーのキーコードが割当てられた
チヤンネルのデータがキーコード記憶回路1
3Cの記憶回路本体237から読出されたタ
イミングで、そのエンベロープ値Eが最小値
Qより小さいとき最小値検出信号Zを送出す
るようになされている。 この最小値検出信号Zは最小値記憶比較回
路280の取込指令端子FETCHに与えら
れ、このとき回路280は現に到来している
エンベロープ信号ΣKAの内容を最小値Qと
して記憶更新し、かくして第1〜第16チヤン
ネルに記憶されているキーコードに対する音
のうちの最小エンベロープ値を常に記憶する
ようになされている。 「1」の最小値検出信号Zは最小エンベロ
ープ値チヤンネル記憶回路282に記憶され
る。この記憶回路282は上述した記憶回路
本体237のシフトレジスタRG1〜RG7と
同様に、マスタクロツクφ1,φ2によつて
読込み、読出し動作する16ステージのシフト
レジスタをもつて構成され、最終ステージの
「1」出力を出力用アンドゲート283を介
してトランケート信号MTCHとして送出す
る。 この出力用アンドゲート283には開制御
信号として第1〜第15ステージの出力を受け
るノアゲート284の出力が与えられ、かく
して第1〜第15ステージの内容が「0」(す
なわち第1〜第15ステージに記憶されている
チヤンネルのキーコードに対応する音のエン
ベロープは最小値ではないことを意味する)
のとき、換言すれば第16ステージの記憶のみ
が「1」のときトランケート信号MTCHを
出力用アンドゲート283を通じてトランケ
ート制御モード用アンド回路277に対して
与える。 従つてトランケート制御モード用アンド回
路277は、新しいキーコードデータがサン
プルホールド回路13Bにホールドされたと
き、読込禁止回路247から読込禁止信号
REGが送出されていないことを条件とし
て、トランケート信号MTCHが到来したタ
イミングで「1」の出力を送出し、これをセ
ツト用オアゲート274を介してキーコード
記憶回路13Cの入力用アンドゲート235
に与えてこれを開き、かつリセツト用オアゲ
ート275を介し、さらにインバータ276
を介して帰還用アンドゲート238に与えて
これを閉じる。 そこで、トランケート信号MTCHが発生
されたチヤンネルの内容(現在第16ステージ
に記憶されている)が、次のマスタクロツク
φ1,φ2によつて今まで記憶されていたエ
ンベロープ最小のキーコードデータから、一
時記憶回路233に記憶されている新たなキ
ーコードデータに置き換えられ、第1ステー
ジに記憶される。 最小値記憶比較回路280の出力条件とし
て用いられるキーオフ検出信号D1は、キー
操作制御回路13Eにおいて発生される。 キー操作判別回路13Eは、第1及び第2
キースイツチキーオン記憶回路291及び2
92と、キーオフ記憶回路293とを有す
る。こらの記憶回路291,292及び29
3は上述の記憶回路本体237と同様に、マ
スタクロツクφ1,φ2によつてシフト動作
をする16ステージのシフトレジスタで構成さ
れ、各チヤンネルの記憶内容が帰還用アンド
ゲート294,295,296を介して巡還
し、かくしてダイナミツクに記憶を保持する
ようになされている。 第1キースイツチキーオン記憶回路291
はサンプルホールド回路13Bに到来したキ
ーコードデータが割当てられたチヤンネルの
記憶を、押鍵操作されている間保持する目的
で設けられている。 しかるに押鍵操作された場合のキーコード
記憶回路13Cの応動動作としては、新たな
キーコードデータの内容と一致する内容をす
でに記憶しているチヤンネルがある第1の場
合と、このようなチヤンネルがない第2の場
合とがあり、第1の場合当該一致内容をもつ
チヤンネルの記憶内容の更新はせず、これに
対して第2の場合は空チヤンネルに新たなデ
ータを記憶する(又は満杯の場合はトランケ
ート制御モードにより最小エンベロープのチ
ヤンネルのデータと入れ換える)。 いずれの場合にしろキーの操作はされてい
るのであるからこれに対応するチヤンネルに
押圧操作中であることを表わす「1」信号を
記憶しなければならない。 このため第1キースイツチキーオン記憶回
路291は、タイミングコントロール回路1
3Fのキーコード記憶回路13Cへのデータ
のチヤンネル割当て動作に同期してキーオン
データを当該チヤンネル位置に記憶する。 すなわち、記憶回路291は第一にタイミ
ングコントロール回路13Fのセツト信号出
力用オアゲート274のセツト信号Sを入力
オアゲート297を介して受ける。かくして
新しく到来したデータを空チヤンネルに記憶
させる場合そのチヤンネル、又はトランケー
トモード時に新データを旧データと入れ換え
た場合そのチヤンネルに論理「1」信号が記
憶される。 また記憶回路291は、第二にタイミング
コントロール回路13Fの第1キースイツチ
オン記憶用アンド回路298の出力を入力オ
アゲート297を介して受ける。しかるにこ
のアンド回路298はキーコード検出回路2
44のオアゲート245の出力DEQと、一
致チヤンネル記憶回路241の一致記憶出力
EQとを受け、新キーコードデータと一致す
る記憶内容をもつチヤンネルが記憶回路本体
247の第1ステージに帰還されたときこれ
と同期して記憶回路291に論理「1」信号
を読込み記憶させる。 ここで第1キースイツチキーオン記憶回路
291の帰還用アンドゲート294にはタイ
ミングコントロール回路13Fのクリア用ア
ンド回路299の出力がインバータ300を
介して与えられる。このクリア用アンド回路
299にはキーオフ検出タイミング信号Xが
与えられ、これにより信号Xが「1」となつ
たとき記憶回路291のすべてのチヤンネル
の記憶をクリアさせるようになされている。 かくして記憶回路291は信号Xが到来す
るごとに第〜第16チヤンネルに割当てられた
キーコードのキーが未だに押鍵操作されてい
るか否かを間欠的にチエツクすることにな
る。 第2キースイツチキーオン記憶回路292
は、キーコード記憶回路13Cの第1〜第16
チヤンネルにキーコードデータが記憶された
場合に、このキーコードに対応するキーの第
2のキースイツチK2(第3図)のオン動作
状態を記憶する。しかるに記憶回路292の
第1〜第16チヤンネルの記憶内容は、マスタ
クロツクφ1,φ2の16周期で一巡される
が、このとき出力端から読出されたデータを
第2キースイツチオン動作信号TK2として
出力端子WTK2から送出する。 記憶回路292への記憶信号の入力はタイ
ミングコントロール回路13Fの第2キース
イツチキーオン記憶用アンド回路301の出
力を入力オアゲート302を介して入力する
ことにより行う。このアンド回路301はキ
ーコード12から到来する第2キースイツチ
動作検出信号KA2と、一致チヤンネル記憶
回路291の出力EQとを入力条件として、
サンプルホールド回路13Bに到来したキー
コードデータと、キーコード記憶回路本体2
37のチヤンネルのいずれかについてその記
憶データとが一致したとき、第2キースイツ
チ動作検出信号KA2の到来時に「1」出力
を送出する。 従つて記憶回路292はキーコード記憶回
路13Cの第1〜第16チヤンネルのうち到来
データと同じデータを記憶しているチヤンネ
ルが記憶回路本体237の第1ステージ目に
帰還された時、そのタイミングで「1」信号
を記憶し、かくして第2のキースイツチK2
がオン動作した後オフ動作するまでの間この
操作キーについての「1」信号をダイナミツ
クに記憶する。なお記憶回路292の帰還用
アンドゲート295にはタイミングコントロ
ール回路13Fのリセツト信号が与えられ
る。 しかるに前述したように、サンプルホール
ド回路13Bに到来したキーコードデータ
は、第1のキースイツチK1の動作によつて
形成されるのに対して、検出信号KA2は第
2のキースイツチK2の動作によつて形成さ
れる。従つてキーコード記憶回路13Cに新
たなキーコードデータが記憶されることによ
り、この記憶チヤンネルに関して出力端子
WTK1に「1」出力が送出されたことは第
1のキースイツチK1がオン動作した時点を
表わしているのに対して、記憶回路292の
出力端子WTK2に「1」出力が送出された
ことは第2のキースイツチK2がオン動作し
た時点を表わしている。そこで、出力端子
WTK1に信号TK1が送出された時点か
ら、出力端子WTK2に信号TK2が送出さ
れた時点間の時間は、対応するキーの押鍵動
作についてその押し下げ速度に相当する大き
さになる。かくしてキーの操作速度に関する
データを信号TK1,TK2の型でチヤンネ
ルプロセツサ13から送出できることにな
る。 キーオフ記憶回路293はキーコード記憶
回路13Cの各チヤンネルに記憶されている
キーコードに対応するキーが離されて該キー
コードと同一のキーコードがキーコーダ12
から出力されなくなつたとき(すなわちキー
オフの状態となつたとき)そのチヤンネルを
記憶する。 キーオフ記憶回路293は上述の第1キー
スイツチ記憶回路291の出力に基づいてタ
イミングコントロール回路13Fにおいて形
成されるコントロール信号によつて記憶動作
する。すなわちタイミングコントロール回路
13Fはキーオフ記憶制御用アンド回路30
5を有し、その第1の入力信号として第1キ
ースイツチキーオフ記憶回路291の出力
TA1をインバータ306を介して受け、第
2の入力信号としてキーコード記憶回路13
Cのビジー信号A1を受け、第3の入力信号
として前述したキーコーダ12のステツプコ
ントロール回路12Eのキーオフ検出タイミ
ング信号Xを受ける。 従つてキーオフ記憶制御用アンド回路30
5はキーオフ検出タイミング信号Xが到来し
ている場合に、第1キースイツチオン記憶回
路291に「1」信号が記憶されていないチ
ヤンネルが入力端へ帰還された時(このとき
記憶出力TA1は「0」となる)、ビジー信
号A1が到来していることを条件として
「1」信号を送出し、これをキーオフ記憶回
路93にその入力オアゲート308を介して
記憶させる。 このようにしてキーオフ記憶回路293は
タイミング信号Xが到来するごとに、記憶回
路本体237の空チヤンネルではないチヤン
ネルについて当該キーコードに対応するキー
が離鍵されているか否かをチエツク記憶する
ことになる。 なおキーオフ記憶回路293の記憶はタイ
ミングコントロール回路13Fからリセツト
信号Rが送出されるごとに、これがインバー
タ276を介して帰還用アンドゲート296
に与えられることによりクリアされる。 キーコード記憶回路13Cの各チヤンネル
の記憶は、その内容であるキーコードの音に
ついて離鍵操作後デイケイ波形部が減衰し切
つたときタイミングコントロール回路13F
のクリア用アンド回路309の出力によつて
クリアされる。 クリア用アンド回路309にはその第1の
条件信号として楽音信号形成部7A及び7B
において発生されるデイケイ終了信号2DF
が与えられ、また第2の条件信号としてキー
オフ記憶回路293のキーオフ検出信号D1
が与えられ、その論理「1」出力がリセツト
用ゲート275を介し、さらにインバータ2
76を介してキーコード記憶回路13Cの帰
還用アンドゲート238を閉じる。 しかるにデイケイ終了信号2DFはキーコ
ード記憶回路13Cの第16ステージ目に現に
存在するチヤンネルに記憶されているキーコ
ードの音についてデイケイの終了を検出して
いるから、このチヤンネルについてのデータ
の帰還ができなくなり、結局そのチヤンネル
についてクリアされることになる。かくして
このチヤンネルはいわゆる空チヤンネルとし
て次のデータの割当てを待つ状態となる。 以上のようにして、チヤンネルプロセツサ
13はキーコーダ12から順次送られて来る
複数のキーコードデータを、同時発音の必要
に応じて第1〜第16チヤンネルのいずれかに
割当て記憶すると共に、各チヤンネルの内容
(すなわち同時発音すべき複数の音のキーコ
ード)を時分割方式で多重化された情報信号
として出力端子WN1〜WB3から出力す
る。 しかるにこの出力情報信号の内容は第2図
に示すように、キーコードに関するキー情報
IFKである。その第1情報KCで、キーコー
ド記憶回路13Cの記憶回路本体237から
得られるノートコードNOTE及びブロツクコ
ードOCTでなる。また第2情報はキースイ
ツチ動作情報で、キーコード記憶回路13C
の出力オアゲート239から得られる第1キ
ースイツチK1についてのキーオン検出信号
TK1と、第2キースイツチキーオン記憶回
路292から得られる第2キースイツチK2
についてのキーオン検出信号TK2とでな
る。第3情報はキーオフの情態を表わすキー
オフ情報で、キーオフ記憶回路293から得
られるキーオフ検出信号TDOでなる。 これらのキー情報は第1図に示す如く、第
1及び第2系列パラメータ発生回路5A及び
5Bにパラメータ発生信号として送出される
と共に、キーの押鍵操作に関する情報、いわ
ゆるタツチ情報IFTを形成させるために、イ
ニシアルコントロール回路14及びアフター
タツチコントロール回路15に与えられる
(第2図)。 (1‐4)イニシアルコントロール回路 イニシアルコントロール回路14は押鍵操
作の際に降下しつつある押し下げ速度を判定
して、冒頭で述べた(2)式における振幅に関す
る変数Tmi(t)及びTna(t)の制御定数
を発生させるための条件信号を発生する目的
で設けられ、測時論理回路14Aと、変換回
路14Bとを有する(第2図)。 測時論理回路14Aは第1が押鍵操作され
たとき第1キースイツチK1がオンしてから
第2キースイツチK2がオンするまでの間の
時間を、チヤンネルプロセツサ13に記憶さ
れている同時発生音ごとのチヤンネルに対応
させて計時し記憶するもので、第8図に示す
ように、測時用クロツク発振器311と、加
算器312と、動作時間演算記憶回路313
とを具える。 動作時間演算記憶回路313は16ステージ
のシフトレジスタを6列分具えた6ビツト16
ステージのシフトレジスタ構成を有し、マス
タクロツクφ1,φ2によつて全ビツトのシ
フトレジスタが一斉にシフト動作するように
なされている。ここでシフトレジスタのステ
ージ数を16ステージとしたのは前述のチヤン
ネルプロセツサ13の第1〜第16チヤンネル
に対応して決められ、かくしてチヤンネルプ
ロセツサ13が第1〜第16チヤンネルのキー
情報IFKを送出するごとにこれと同期して対
応するチヤンネルのキーに関する押鍵速度を
演算記憶できるようになされている。 すなわち動作時間演算記憶回路313の入
力側には6ビツトの加算器312が設けら
れ、その各ビツトの出力が入力アンドゲート
314をそれぞれ通じて記憶回路313の各
ビツトレジスタに与えられる。加算器312
は半加算器を各ビツトの加算要素として具
え、測時間用クロツク発振器311から与え
られる「1」加算入力1ADと、記憶回路3
13の第16ステージの出力とを加算して記憶
回路313の第1ステージに読込まれるよう
になされている。 しかるに「1」加算入力1ADの通路には
入力アンドゲート315が設けられ、その開
閉動作を演算開始用アンド回路316の出力
によつて制御する。すなわちアンド回路31
6はチヤンネルプロセツサ13から時分割多
重信号の形式で到来する第1〜第16チヤンネ
ルについての第1キースイツチキーオン検出
信号TK1を第1の条件信号として受け、ま
た第2の条件信号として同様の第2キースイ
ツチキーオン検出信号TK2をインバータ3
17を介して受ける。従つて演算開始用アン
ド回路316は各チヤンネルの情報ごとに、
第1のキースイツチK1がオン動作してキー
オン検出信号TK1が「1」となつた時(こ
の時第2のキースイツチK2は未だオン動作
していないのでキーオン検出信号TK2は
「0」である)、論理「1」の出力を開制御信
号としてアンドゲート315に与え、その後
第2のキースイツチK2がオン動作してキー
オン検出信号TK2が「1」となつた時まで
の間アンドゲート315を開制御する。 従つて測時用クロツク発振器311の
「1」加算信号1ADが加算器312に与えら
れる。 一方このとき加算器312及び動作時間演
算記憶回路313間に設けられてアンドゲー
ト314にはキーオン検出信号TK1が開制
御信号として与えられ、従つて加算器312
は第1〜第16チヤンネルのキー情報がチヤン
ネルプロセツサ13から転送されて来るごと
にこれと同期して記憶回路313の記憶内容
に「1」を加算して再度記憶回路313に記
憶させる動作を繰返す。この結果記憶回路3
13には第1キースイツチK1がオン動作し
てから第2キースイツチK2がオン動作する
までの時間が、記憶回路313における第1
〜第16チヤンネルの循環動作サイクルの回数
として演算記憶されることになる。 その演算結果(キーオンTK2が到来した
ときの結果が測時結果となる)は記憶回路3
13の各ビツトレジスタの第16ステージ目か
ら2進化コード信号INDとして出力端子U1
〜U32に送出される。 ところで、第2キースイツチK2がオン動
作をすれば、キーオン検出信号TK2が
「0」から「1」に変わることによりアンド
ゲート316が閉じ、従つて「1」加算信号
1ADは加算器312に与えられなくなる。
そこで加算器312は記憶回路313からの
到来データに何の加算をせずにそのまま出力
端に送出し、かくして記憶回路313のデー
タは加算器312を介し、さらにアンドゲー
ト314を介してダイナミツクに記憶され、
この記憶データが出力端U1〜U32に引続
き送出されることになる。 かかる動作はその後離鍵操作がされて順次
キーオン検出信号TK2,TK1が「1」か
ら「0」へ復帰するまで続き、信号TK1が
「0」になつたときゲート314が閉じるこ
とにより記憶回路313のすべてのビツトの
記憶が「0」となり、従つて出力端U1〜U
32の出力が「0」となることにより終るこ
とになる。 なおこの実施例の場合記憶回路313の出
力がナンド回路318に与えられ、かくして
記憶回路313のすべてのビツトの内容が
「1」となつたとき「0」出力を得、これを
アンドゲート316に閉信号として与えるよ
うになされ、かくして記憶回路313が、測
時可能な範囲を越えてゆつくりとキー操作が
された場合、最大測時出力となつたとき以後
これを保持せしめるようになされている。 かくして動作時間演算記憶回路313から
送出された測時出力はコード変換回路
(ROM)14Bに与えられ、これにより後段
で処理し易いコード信号に翻訳してイニシア
ルタツチデータITDとして送出される。 (1‐5)アフタタツチコントロール回路 アフタタツチコントロール回路15は押鍵
操作の際に押下げ強さを判定して、冒頭に述
べた(2)式における振幅に関する変数Tni
(t)及びTna(t)の制御定数を発生させ
るための条件信号を発生する目的で設けら
れ、マルチプレクサ15Aと、その出力を受
けるA/D変換器15Bとでなる(第2
図)。 マルチプレクサ15Aは第9図に示すよう
に、チヤンネルプロセツサ13のキーコード
KC(ノートコードNOTE及びブロツクコー
ドOCTでなる)を受け、これをすべてのキ
ーに対応して設けられた88本の出力線のうち
対応するものへの線出力g1〜g88(その
出力線の論理レベルが「1」に変化すること
を内容とする)に変換するデコーダ321を
有し、その線出力g1〜g88をキー操作検
出回路11において各キーに対応してそれぞ
れ設けられた押下圧力検出器DT1〜DT88
(第9図)の出力dt1〜dt88を受けるゲー
トG1〜G88に開制御信号として与えるよ
うになされている。 しかるにキーコードKCは前述のように15
チヤンネル分のデータを時分割多重化した内
容をもつので、デコーダ321はキーコード
KCの各チヤンネルデータが到来するごと
に、ゲートG1〜G88のうち対応するキー
のゲートを順次切換えながら開制御し、かく
して各チヤンネルの到来ごとに対応するキー
の押下圧力検出出力dt1〜dt88が順次サン
プリングされて出力端子VDTに送出される
ことになる。 この出力信号はアナログ値であるが、これ
が次段のA/D変換器15Bでデジタル信号
に変換された後、アフタタツチデータATD
として送出される。 このようにしてアフタタツチコントロール
回路15にて形成されたアフタタツチコント
ロールデータATDは、上述のイニシアルコ
ントロール回路14にて形成されたイニシア
ルコントロールデータITDと共に鍵盤情報発
生部1のタツチ情報出力IFTとして送出され
る。 〔2〕第1及び第2系列パラメータ発生回路 第1及び第2系列パラメータ発生回路5A及
び5Bは、(3)式の演算をする際に必要とされる
定数信号を、鍵盤情報発生部1において時分割
多重方式で発生される第1〜第16チヤンネルの
キーコードKCが到来するごとに順次発生する
もので、第10図に示すように、キーコード
KC及び音色選択スイツチ6の音色選択信号
VSSの双方により制御されるROM構成の第1
の定数発生回路325及び326と、音色選択
スイツチ6の音色選択信号VSSのみにより制御
されるROM構成の第2の定数発生回路327
及び328とでなる。 第1系列(又は第2系列)パラメータ発生回
路5A(又は5B)の第1定数発生回路325
(又は326)は先ず第1系列(又は第2系
列)の総合音量を決める総音量定数K1(又は
K2)を発生する。 第二に(3)式の音色の時間的変化を決める音色
変数I1(t)(又はI2(t))を算出するために
必要な定数、すなわち音の出始めの音色を決め
る初期音色定数IL1(又はIL2)と、音色の時間
的変化を決める音色変化定数DRI1又はDRI2)
と、デイケイの終了レベルを決める音色変化停
止レベル定数SLI1(又はSLI2)とを発生す
る。 第三に(3)式のエンベロープを決めるための振
幅レベルないしエンベロープ変数A1(t)(又
はA2(t))を算出するために必要な定数、す
なわちアタツク速度を決めるアタツク速度定数
ARA1(又はARA2)と、第1デイケイ速度を決
める第1デイケイ速度定数1DRA1(又は
1DRA2)と、第2デイケイ速度を決める第2デ
イケイ速度定数2DRA1(又は2DRA2)と、離鍵
後の減衰速度を決める減衰速度定数DRA1(又
はDRA2)と、第1デイケイ速度から第2デイ
ケイ速度へ移るレベルを決めるデイケイ遷移レ
ベル定数1DLA1(又は1DLA2)とを発生する。 また第1系列(又は第2系列)パラメータ発
生回路5A(又は5B)の第2定数発生回路3
27(又は328)は先ず発生音の周波数を決
める音高定数B1(又はB2)を発生し、第二の部
分音(調和音及び非調和音を含む)成分の構成
を決める部分音定数D1(又はD2)を発生する。 第三に、キータツチ操作に応じて音量を決め
る音量選択用定数T1a(t)(又はT2a(t))
を算出するために必要な定数、すなわちイニシ
アルタツチに応動するイニシアル定数βi(欠
はδi)と、アフタタツチに応動するアフタ定
数βa(又はδa)とを発生する。 第四に、キータツチ操作に応じて音色を決め
る音色選択用定数T1i(t)(又はT2i(t))
を算出するために必要な定数、すなわちイニシ
アルタツチに応動するイニシアル定数αi(又
はγi)と、アフタタツチに応動するアフタ定
数αa(又はγa)とを発生する。 〔3〕音色選択スイツチ回路 音色選択スイツチ回路6は発生楽音に付与す
べき音色についての音色選択信号VSSを発生
し、これを第1及び第2系列パラメータ発生回
路5A及び5Bに与えるべく、第11図に示す
構成のものを適用し得る。 すなわち、選択し得る音色すなわちピアノ、
ハーブシコード、ビブラフオン………シロホン
に対応して、常閉接点b及び常開接点aとこれ
に対する可動接点cとでなる音色選択スイツチ
CH1,CH2,CH3………CHnが設けられい
る。しかるにこれらのスイツチCH1,CH2,
CH3………CHnの可動接点c及び常閉接点b
が直列に接続され、そのスイツチCHn側端が
論理「1」レベルの電源に接続され、各スイツ
チの常開接点aから各音色の選択出力VSS1,
VSS2,VSS3………VSSnを送出するように
なされている。 かくしてスイツチCH1,CH2,CH3……
…CHnの選択出力VSS1,VSS2,VSS3……
…VSSnはその逆の順序の優先順位を有し、同
時に複数のスイツチの選択操作がされたときに
も、最も優先順位の高い1つの音色選択出力の
みを送出すようになされている。 〔4〕第1及び第2系列楽音信号形成部 第1及び第2系列楽音信号形成部7A及び7
Bはそれぞれ(3)式の第1項及び第2項の式の演
算を鍵盤情報発生部1のキー情報IFK及びタツ
チ情報LFTと、第1及び第2系列パラメータ
発生回路5A及び5Bの定数出力と、ダンパペ
ダル9の出力とに基づいて実行する(第1
図)。 第1及び第2系列楽音信号形成部7A及び7
Bは全く同じ構成を有する。従つて、この明細
書では第1系列楽音信号形成部7Aについてそ
の詳細構成を述べる。 第1系列楽音信号形成部7Aは第12図A及
びBに示すように、(3)式の振幅項部分の演算を
実行する振幅項演算回路331と、(3)式の搬送
波項部分の演算を実行する搬送波項演算回路3
32と、(3)式の変調波項部分の演算を実行する
変調波項演算回路333とを有する。 (4‐1)搬送波項演算回路 搬送波項演算回路332は、チヤンネルプ
ロセツサ13のキーコード記憶回路13Cか
ら到来するキーコードKCのうちノートコー
ドNOTEをROM構成の周波数変換器334
にて受けてこれを基準音名音(基準オクター
ブの音名音)の周波数に相当する2進数に変
換する。この変換出力は加算器335を通じ
てシフタ336に与えられる。このシフタ3
36は変換器334から到来した基準音名音
に相当する値を、キーコードKCに含まれる
ブロツクコードOCTに割当てられたオクタ
ーブ番号に相当する量だけ上方又は下方にシ
フトさせ、かくして出力端に押鍵操作された
キーの音高周波数に比例した2進数値でなる
周波数出力FSを送出する。 一方加算器335には、ブロツクコード
OCTを受ける調律曲線模擬用定数発生回路
337の出力が与えられる。この定数発生回
路337は同じ音名音であつても高いオクタ
ーブのものは低いオクターブのものより少し
高い周波数に調律する必要性があるところか
らこれを満足させるために設けられ、到来し
たブロツクコードOCTに割当てられたオク
ターブ番号に相当する調律用出力を2進数値
として送出し、これを加算器335において
変換器334の周波数出力と加算することに
より、調律の効果を得る。 シフタ336の出力はアキユムレータ33
8に与えられる。このアキユウレータ338
はシフタ336の出力をマスタクロツクφ
1,φ2が与えられるごとに繰返し加算し、
加算内容にオーバーフローが生じたとき出力
パルスを送出するようになされている。しか
るにシフタ336の出力は上述のように、操
作されたキーの音高周波数に比例した大きさ
であるから、アキユムレータ338の加算内
容の上昇率は音高周波数が高いほど大きくな
り、結局アキユムレータ338の出立端に音
高周波数に比例した周波数の出力ωtが送出
されることになる。 かくしてアキユムレータ338にて送出さ
れる周波数出力ωtは乗算回路339(第1
2図B)に与えられ、ここで第1系列パラメ
ータ発生回路5Aの第2定数発生回路327
から到来する音高定数B1と乗算され、この
乗算回路339の出力B1・ωtが(3)式の搬
送波項部分の演算出力として送出される。 しかるにこの演算出力B1・ωtは押鍵操
作されたキーの音高周波数をもつことにな
る。 (4‐2)変調波項演算回路 変調波項演算回路333は(3)式の変調波項
を得べくROM構成のSin関数発生回路341
をし、上述の搬送波項演算回路332の周波
数出力ωtを乗算回路342において第1系
列パラメータ発生回路5Aの第2定数発生回
路327から到来する部分音定数D1と乗算
してSin関数発生回路341に入力し、かく
して出力端に変調波周波数D1・ωtを有す
る正弦波出力sinD1・ωtを送出し、この正
弦波出力sinD1・ωtを乗算回路343に与
えて定数T1i(t)・I1(t)との乗算結果T
1i(t)・I1(t)・sinD1・ωtを変調波項演
算回路333の演算出力として送出する。 ここで、乗算回路343に入力される定数
F1i(t)・L1(t)は第13図に示すよう
に音色関数発生回路344の出力に基づいて
形成される。 音色関数発生回路344は基本的な音色の
時間変化を決める音色波形を発生させるもの
で、この実施例の場合は第14図に示すよう
に基本音色波形の出力を発生する。すなわ
ち、波形出力VWは第2キースイツチ動作検
出信号TK2の到来時(時点t11)に最大値
MAXとなり、その後直線的に又は曲線的に
(例えば指数関数的に)降下し、レベルSLI
になつたとき以後その値を保つようになされ
ている。これに加えて波形出力VWは降下部
分W11の途中の時点t12で離鍵されたときは以
後その時の値を保つようになされる。なおか
かる波形出力VWにおいて降下期間をM11
とし、一定期間をM12とする。 かかる波形は第13図の構成によつて形成
される。すなわち音色関数発生回路344は
直線降下波形を形成すための直線演算回路3
45と、曲線降下波形を形成するための曲線
演算回路346とを有し、直線演算回路34
5は減算動作を基本動作とし、曲線演算回路
346は加算動作を基本動作としている。 直線演算回路345はチヤンネルプロセツ
サ13から到来するキーコードKCの16個の
チヤンネルに対応して16ステージのシフトレ
ジスタを6ビツト分並列に設けてなる記憶回
路347を有し、この6個のシフトレジスタ
の各ステージをマスタクロツクφ1,φ2に
よつて読込み、読出し動作させることによ
り、キーコードKCの第1〜第16チヤンネル
のシフト動作に同期して記憶回路347の内
容をシフトさせ、第16ステージ目の出力を出
力端子Y1〜Y32に音色基準信号VOCと
して送出する。 しかるに記憶回路347にはその全てのビ
ツトに対して入力オアゲート348が設けら
れ、これを通じて論理「1」のセツト信号
XXを全てのビツトに与えることにより、記
憶回路347の第1ステージ目に存在するチ
ヤンネルに全てのビツトに「1」のデータを
読込ませる。この全ビツトに「1」信号を記
憶したチヤンネルが第16ステージから読出さ
れたとき、これが第14図の時点t11におけ
る音色基準信号VOCの最大値MAXとして端
子Y1〜Y32に送出される。 セツト信号XXはセツト信号形成回路34
9において、チヤンネルプロセツサ13から
到来する第2キースイツチキーオン検出信号
TK2に基づいて形成される。すなわち検出
信号TK2が2入力アンド回路350に一方
の条件信号として与えられると共に、後述す
る減算信号制御回路351の減算信号M1/
M2がインバータ352を介して他方の条件
信号として与えられる。ここで減算信号M
1/M2は後述のように、波形出力VWが降
下区間M11(第14図)にあるとき論理
「1」となるのに対してそれ以外の区間M1
2(すなわち波形出力VWが一定の区間)に
あるとき論理「0」となる。そこで第2キー
スイツチキーオン検出信号TK2が到来する
以前において減算信号M1/M2は「0」で
あるのでアンド回路350に検出信号TK2
が「1」となつたチヤンネルが到来すればア
ンド回路350の出力が「1」となり、これ
がセツト信号XX,YYとして送出される。 従つて上述のように記憶回路347のすべ
てのビツトに対して「1」信号がセツトされ
るが、かくして一度アンド回路350から
「1」出力が送出されると後述のように減算
信号M1/M2が「1」となることによりア
ンド回路350から「1」出力を送出し得な
くなる。 記憶回路347の入力側には6段の全加算
器構成の加算回路353が設けられ、加算回
路353の各段の第1の加算入力として記憶
回路347の各ビツト出力が与えられると共
に、加算回路353の各段の第2の加算入力
として制御された周期の「1」入力ADD1が
アンドゲート34から全段一斉に与えられ、
かくして加算回路353において記憶回路3
47の各チヤンネルの内容から値「1」を減
算する。この減算出力はオアゲート348を
介して記憶回路347の第1ステージ目に読
込まれる。 ここで、アンドゲート354から与えられ
る「1」入力ADD1の立上り幅は、記憶回路
347のシフトに用いられているマスタクロ
ツクφ1,φ2の16周期の長さに予め選定さ
れており、従つて第1〜第16チヤンネルのど
のチヤンネルが加算回路353に読出されて
も限らず一様に減算動作ができるようになさ
れている。 このようにして記憶回路347の演算内容
は、その第16ステージ目から読出されるごと
にアンドゲート354から「1」入力ADD1
が到来していることを条件として「1」だ
け、減算され、逆に到来していなければ何ら
減算されずにそのまま記憶回路347に読込
まれる。従つて記憶回路347の内容の減算
速度は、アンドゲート354から与えられる
「1」入力ADD1の到来の頻度、換言すれば
その周期によつて決まることになる。 アンドゲート354の出力は矩形波発振器
355において発生され、その繰返し周期が
プロクラマブルデバイダ356において変更
制御された後、アンドゲート354を通じて
送出される。 しかるにプログラマブルデバイダ356に
は第1系列パラメータ発生回路5Aの第1定
数発生回路325において発生された音色変
化定数DRI1が与えられ、その値に相当する
大きさに発振器355の出力の周期を変更す
る。しかるにこの音色変化定数DRI1は音色
選択スイツチ6によつて選択された音色に応
じて選定されるでであるから、結局直線演算
回路345の減算速度、従つて基準音色波形
VWの降下傾斜が選択された音色に応じて決
まることになる。 一方アンドゲート354にはその開制御信
号として減算信号制御回路351の出力M
1/M2が与えられる。この減算信号制御回
路351は上述の記憶回路347に用いたと
同様の16ステージのシフトレジスタ358を
有し、上述のセツト信号形成回路349から
入力オアゲート359を通じて論理「1」の
減算チヤンネル指定用のセツト信号YYが到
来したときこれを、現に第1ステージ目に存
在するチヤンネルに記憶させる。しかるにこ
の「1」信号を記憶しているチヤンネルが第
16ステージ目に来たときこれを減算指令信号
M1/M2としてアンドゲート354に与
え、従つてデバイダ356の出力が発生して
いる時間(マスタクロツクの16周期分の期
間)のうち当該「1」信号がレジスタ358
から読出されたチヤンネルの区間(マスタク
ロツク1周期分の区間)の間だけアンドゲー
ト354を開き、このとき記憶回路347の
第16ステージ目に読出されているチヤンネル
の内容から「1」を減算させるようにはされ
ている。 減算信号制御回路351のシフトレジスタ
358の「1」信号の記憶は帰還用アンドゲ
ート360を通じ、さらにオアゲート359
を通じて循環される。従つてこの一巡動作ご
とに減算指令信号M1/M2が発生され、当
該「1」信号を記憶していたチヤンネルのデ
ータの減算動作が繰返され、これにより直線
演算回路345の出力端に当該チヤンネル
(すなわち押鍵操作されているキーの音が割
当てられたチヤンネル)から直線的に降下す
る波形出力VOCを得ることができる。 減算信号制御回路351の「1」信号の記
憶のクリアは帰還用アンドゲート360を閉
じることにより行われ、次の2つの場合があ
る。 その第1は音色基準波形VW(第14図)
において下降波形部W11が予定のレベルSLI
にまで下降した場合で、そのため直線演算回
路345の出力が比較回路361に一方の比
較入力Bとして与えられる。これに対して比
較回路361には他方の比較入力Aとして第
1系列パラメータ発生回路5Aの第1定数発
生回路325からの音色変化停止レベル定数
SLI1が与えられ、A>Bの条件を満足した
とき(換言すれば下降波形部W11が選択され
た音色で決まるレベルSLI1より低くなつた
とき)クリア信号TDFを送出する。このク
リア信号TDFは減算信号制御回路361の
入力オアゲート362を介し、さらにインバ
ータ363を介してアンドゲート360に閉
制御信号として与えられ、かくして現にレジ
スタ358の第1ステージ目に存在するチヤ
ンネルの内容を「0」にクリアする。 そこで以後当該チヤンネルに関して減算信
号M1/M2が送出されなくなり、依つて
「1」減算入力用アンドゲート354が閉じ
ることにより記憶回路347の内容について
の減算動作がされなくなり、結局直線演算回
路345の端子Y1〜Y32の出力は一定値
を維持することになる(第14図の一定波形
部W12に相当する)。 また第2のクリアの場合は、音色基準波形
VW(第14図)において下降波形部W11の
途中の時点t12で離鍵操作がされた場合で、
チヤンネルプロセツサ13のキーオフ記憶回
路293から読出されたキーオフ検出信号
TDOがアンドゲート364を介し、さらに
オアゲート362及びインバータ363を介
してアンドゲート360に閉制御信号として
与えられ、かくして現にレジスタ358の第
1ステージ目に存在するチヤンネルの内容を
「0」にクリアする。 そこでこの場合も上述の場合と同様にして
直線演算回路345の端子Y1〜Y32の出
力は一定値を維持することになる(第14図
の一定波形部W13に相当する。) しかるにキーオフ検出信号TDOの通路に
介挿されたアンドゲート364にはその閉制
御信号として、ダンパペダル9から到来する
ダンパペダル信号PO(操作時論理「0」と
なる)がインバータ365を介して与えら
れ、かくしてキーオフ検出信号TDOの到来
時にダンパペダル9が踏まれた場合に上述の
ように減算信号制御回路351の当該チヤン
ネルの記憶のクリア動作を直ちに行い、従つ
て直線演算回路345は直ちに減算動作を中
止し、出力波形VWの一定波形部W13(第1
4図)を形成することになる。 なおかかるダンパペダル9による効果はこ
のペダル9への踏込みが中止されればその時
点から中止されるから、結局直線演算回路3
45の出力波形VWはダンパペダル9を離し
た時点から波形部W12へ下降して行くことに
なる。 一方曲線演算回路346は、上述のように
して直線演算回路345にて形成される第1
4図のような基本音色波形VWに基づいて楽
音を発生させた場合に聞きづらさを感じさせ
る点を改善するために設けられている。 すなわち直線演算回路345のみによつて
基本音色波形VWを形成する場合は、第14
図の波形をみて明らかなように直線的下降部
W11に続いて一定波形部W12又はW13が発生
することになり、その変遷は必らず急変を伴
う一定の角度をもつて行われ、この急変部が
聞きづらさの一因となつている。そこでこれ
を例えば指数関数的変化に近い変化をするよ
うに修正すれば聞きづらさを軽減できる。 かかる目的を達成すべくこの実施例の曲線
演算回路346は、直線演算回路345の記
憶回路347においてビツト数を3ビツトに
したことを除いて同様の構成をもつ記憶回路
367と、直線演算回路345の加算回路3
53において段数を3段にし、かつ最高位の
ビツトからキヤリイを送出するようにしたこ
とを除いて同様の構成をもつ加算回路368
とを具える。 しかるに記憶回路367の第16ステージ目
の各ビツト出力は加算回路368の対応する
段についてそれぞれ設けられた入力アンドゲ
ート396から到来する「1」加算入力
ADD1と加算され、その加算結果が記憶回路
367の第1ステージ目に直接帰還される。 加算回路368の第1〜第3段に対する入
力アンドゲート369は、直線演算回路34
5の記憶回路347から得られる出力のう
ち、上位3ビツト出力すなわち第4〜第6ビ
ツト出力をインバータ370を介して閉制御
信号として受ける。 従つて直線演算回路345の記憶回路34
7の内容が、セツト信号XXによつてすべて
のビツトに「1」信号が記憶された状態から
「1」ずつ減算されて行く過程において、下
から第4ビツト目の内容が「10」になつたと
き(このビツトの内容は8回の減算動作が行
われるごとに交互に「1」又は「0」とな
る)、加算回路368の第1ビツトに対して
「1」加算入力ADD1を与え、かくして記憶
回路367の内容を「001」ずつ加算して行
く。 また記憶回路347の第5ビツト目の内容
が「0」になつたとき(このビツトの内容は
16回の減算動作が行われるごとに交互に
「1」又は「0」となる)、加算回路368の
第2ビツトに対して「1」加算入力を与え、
かくして記憶回路367の内容を「010」ず
つ加算して行く。 さらに記憶回路347の第6ビツト目の内
容が「0」になつたとき(このビツトの内容
は32回の減算動作が行われるごとに交互に
「1」又は「0」となる)、加算回路368の
第3ビツトに「1」加算入力を与え、かくし
て記憶回路367の内容を「100」ずつ加算
して行く。 かかる加算動作の結果加算回路368の第
3ビツトにキヤリイが生じたとき、これが直
線演算回路345にその「1」加算入力
ADD2として与えられる。 なおアンドゲート369を介して与えられ
る「1」加算入力としては直線演算回路34
5に対してアンドゲート354を介して与え
られる論理「1」入力が用いられる。 上述の曲線演算回路346は直線演算回路
345と関連して次のように動作する。 直線演算回路345の記憶回路347が
「11111111」にセツトされた後「111000」に
なるまでの8回の減算動作の間は、記憶回路
347の出力の第4〜第6ビツトの内容は
「111」であるから直線演算回路345は本来
の直線的な減算動作を実行する。 この第8回目の減算動作をした後第16回目
の減算動作をするまでの間は記憶回路347
の出力の第6〜第4ビツトは「110」となる
から、曲線演算回路346の加算回路368
は記憶回路367の内容に「001」(10進数で
「1」)ずつ加算して行きこの加算結果の上昇
速度に応じた周期でキヤリイADD2を出力す
る。しかるにこのキヤリイADD2の出力のタ
イミングは直線演算回路345の加算回路3
53が「1」の減算動作をするタイミングと
一致しているから、加算回路353はこの減
算入力と、曲線演算回路346の加算回路3
68からのキヤリイADD2(すなわち加算入
力)とを同時に受けることになる。従つてキ
ヤリイADD2が送出されるごとに直線演算回
路345は減算動作をしないことになる。 この第16回目の減算動作をした後第24回目
の動作をするまでの間は記憶回路347の出
力の第6〜第4ビツトは「101」となるか
ら、曲線演算回路346の加算回路368は
記憶回路367の内容に「010」(10進数で
「2」)ずつ加算して行きこの加算結果の上昇
速度に応じた周期でキヤリイADD2を出力す
る。すなわち、上述の第8回目〜第16回目の
場合の2倍の速度でキヤリイADD2を送出す
ることになる。従つて直線演算回路345は
この頻度で減算動作を間引くことになり、こ
の直線演算回路345の出力VOCの下降速
度は低下する。 以下同様にして、直線演算回路345の記
憶回路347の出力の第6〜第4ビツトが
「100」、「011」………となるに従つて曲線演
算回路346の加算回路368への加算値は
「011」、「100」……(10進数で「3」、「4」
………)というように大きくなつて行き、従
つてキヤリイADD2の出力頻度も2倍、22倍
………というように指数関数的に大きくなつ
て行く。これに応じて直線演算回路345の
減算動作に対する間引き頻度も指数関数的に
大きくなり、従つて記憶回路347の減算速
度、換言すれば出力波形VWの下降速度が指
数関数的に低下することになる。 このように曲線演算回路346を設けたこ
とにより基本音色信号VOCの下降波形部VW
が一定波形部W12又はW13に遷移する際の急
変部に円みをつけることができ、依つて聞き
づらさを軽減できる。 このようにして音色関数発生回路344の
直線演算回路345にて形成された基本音色
信号VOCは乗算回路371(第12図B)
に与えられ、第1系列パラメータ発生回路5
Aの第1定数発生回路325から到来する定
数IL1と乗算され、(3)式の変数I1(t)の出
力を得る。この変数出力I1(t)は次に乗算
回路372にて変数出力T1i(t)と乗算さ
れ、(3)式の変数T1i(t)・I1(t)を得る。 ここで変数出力T1i(t)は、鍵盤情報発
生部1のイニシアルタツチコントロール回路
14及びアフタタツチコントロール回路15
から到来するイニシアルタツチ信号ITD及び
アフタタツチ信号ATDに基づいて形成され
る。すなわちイニシアルタツチ信号ITDが乗
算回路373(第12図A)において第1系
列パラメータ発生回路5Aから到来するイニ
シアル定数αiと乗算されると共に、アフタ
タツチ信号ATDが乗算回路374において
第1系列パラメータ発生回路5Aから到来す
るアフタ定数αaと乗算され、これらの乗算
結果が加算器375において加算されて変数
T1i(t)として上述の乗算回路372に与
えられる。 この場合、イニシアル定数αiおよびアフ
タ定数αaは音色選択スイツチ回路6におい
て選択指定された音色に対応した値をもつの
で(定数発生回路327のROMの読出しが
音色選択信号VSSにより行なわれるため)、
イニシアルタツチ信号ITDおよびアフタタツ
チ信号ATDはそれぞれ乗算回路373,3
74において選択指定された音色に対応して
重みづけされることになる。これにより、イ
ニシアルタツチ信号ITDおよびアフタタツチ
信号ATDは選択指定された音色に適した信
号に変換されて、楽音信号の制御に用いられ
る。 このようにして得られた変数T1i(t)は
アフタタツチ信号ATDが演奏者の押鍵中に
キーに対して与える押し付け強さの変化に応
じて変化することにより、時間的変数となる
ものである。 乗算回路372の出力T1i(t)・I1(t)
は乗算回路343においてsin関数発生回路
341の出力sinD1・ωtと乗算され、そ
の乗算結果が(3)式の変調波頂T1i(t)・L1
(t)・sinD1・ωtを表わす変調波項演算
回路333の出力として送出される。 (4‐3)振幅項演算回路 振幅項演算回路331は(3)式の振幅項
K1・T1a(t)・A1(t)を得るために設け
られ、第15図に示すように音量関数発生回
路381を有する。 この音量関数発生回路381は発生音の音
量ないしエンベロープを含めて基本的な振幅
の時間変化を決める第16図に示すようなエ
ンベローブ波形ENVをもつ出力AOCを発生
させる。すなわちエンベロープ波形出力
ENVは通常キーの押鍵操作によつて第2キ
ースイツチK2が閉じたときチヤンネルプロ
セツサ13から第2キースイツチオン検出信
号TK2が到来した時点t21から所定の急傾斜
で最低値MINから最大値MAXまで立上るア
タツク波形部ENV1と、この波形部ENV1に
続いて比較的急傾斜で下降する第1デイケイ
波形部ENV2と、この波形部ENV2に続いて
比較的緩傾斜をもつて最小レベルMINまで下
降する第2デイケイ波形部ENV3とでなる。 しかるに第2デイケイ波形部ENV3の途中
でダンパペダル9が操作された場合には、そ
の操作時点t24から急傾斜をもつて最小レベ
ルMINに下降するダンプ傾斜部ENV4が形成
される。 音量関数発生回路381は第16図に示す
エンベロープ波形出力AOCを得べく次の構
成をもつ。 すなわち、第13図について上述した音色
関数発生回路344の直線演算回路345、
曲線演算回路346、プログラマブルデバイ
ダ356、比較回路361とほぼ同様の直線
演算回路382、曲線演算回路383、プロ
グラマブルデバイダ384、比較回路385
を具え、直線演算回路382における減算動
作の周期を発振器386の出力を受けるプロ
グラマブルデバイダ384の出力パルスの周
期を変更することにより変更し、かくして立
下り下降波形部を作るという基本構成をもつ
点において、上述の音色関数発生回路344
と同様である。 しかるにデバイダ384の出力パルス
ADD3の周期は、各波形部ENV1〜ENV4に対
応して傾斜変更制御回路387において発生
されるゲート信号M1〜M4によつて、第1
系列パラメータ発生回路5Aから到来する定
数信号をデバイダ384に対する周期設定信
号として与えることにより設定される。 先ずアタツク波形部ENV1を発生させるた
め、第1のゲート信号M1によつて開制御さ
れるゲートGT1を通じて第1系列パラメー
タ発生回路5Aから到来するアタツク速度定
数ARA1をデバイダ384の出力パルスADD3
の周期を定数ARA1に相当する大きさに制御
し、かくして直線演算回路382の加算動作
頻度、換言すればその出力波形ENVの上昇
傾斜を選択された音色の種類(例えばピア
ノ、ハープシエード等)に応じて設定する。 また第1デイケイ波形部ENV2を発生させ
るため、第2のゲート信号M2によつて開制
御されるゲートGT2を通じて第1系列パラ
メータ発生回路5Aから到来する第1デイケ
イ速度定数1DRA1をデバイダ384に与え、
かくして上述と同様にして出力波形ENVの
第1デイケイ波形部ENV2の下降傾斜を選択
された音色の種類に応じて設定する。 さらに同様にして第2デイケイ波形部
ENV3を発生させるため、第2デイケイ速度
定数2DRA1を第3のゲート信号M3によつて
開制御されるゲートGT3を通じてデバイダ
384に与え、かくして選択された音色に応
じて第2デイケイ波形部ENV3の傾斜を第1
デイケイ波形部ENV2の傾斜より大きな値に
設定する。 これに対してダンプ波形部ENV4を発生す
る場合は、第4のゲート信号M4によつてゲ
ートGT4を開き、これを通じて減衰速度定
数DRA1をデバイダ384に与え、第2デイ
ケイ波形部ENV3よりさらに大きな傾斜をも
つダンプ波形部ENV4を設定する。 ゲートGT1〜GT4に対するゲート信号M
1〜M4は、傾斜変更制御回路387から、
第2キースイツチキ−オン検出信号TK2の
到来後順次発生される。 傾斜変更制御回路387は、16ステージの
シフトレジスタを3ビツト分備える記憶回路
388と、記憶回路388の出力に「1」を
加算して記憶回路388に再記憶させる加算
回路389とを有する。記憶回路388は上
述の直線演算回路382の記憶回路390及
び曲線演算回路383の記憶回路393と同
様に、マスタクロツクφ1,φ2によつてシ
フト動作することにより第1〜第16チヤンネ
ルごとの歩進データをダイナミツクに記憶す
る。 かくして記憶回路388の出力KTとして
3ビツトの2進信号が送出されこれがデコー
ダ396によつて4本の線出力M1〜M4に
変換される。ただし、記憶回路388の出力
KTが「000」のときデコーダ396はゲー
ト信号M1を送出し、同様に「001」のとき
ゲート信号M2を送出し、「010」のときゲー
ト信号M3を送出し、「011」のときゲート信
号M4を送出し、かくして傾斜変更制御回路
387は記憶回路388の内容が「000」の
状態から「1」ずつ加算されて「011」にな
るに従つてゲート信号M1〜M4をその順序
で順次送出する。 しかるに加算回路389と記憶回路388
との間には第2キースイツチオン検出信号
TK2を開制御信号とするアンドゲート39
7が設けられ、これにより検出信号TK2が
「0」のときそのチヤンネルの記憶回路38
8の記憶内容を全ビツト「0」とし、検出信
号KT2が「1」となつたとき記憶回路38
8の記憶内容に対する加算回路389の加算
動作を「000」の状態から開始させるように
なされている。 しかるにデコーダ396のゲート信号M1
の出力通路に第2キースイツチオン検出信号
TK2を開制御信号とするアンドゲート39
8が設けられ、これにより検出信号TK2が
到来したとき先ずゲート信号M1を送出す
る。 このゲート信号M1はゲートGT1に与え
られ、従つてデバイダ384は定数ARA1に
相当する周期の「1」信号ADD3をアンドゲ
ート399を介して送出する。ここでアンド
ゲート399には、直線演算回路382の記
憶回路390の出力端に設けられた最小値検
出用アンド回路400から禁止信号2DF′を
インバータ401を介して受ける。しかるに
アンド回路400にはその第1の条件信号と
して記憶回路390の出力のすべてのビツト
出力を受けるノア回路402の出力が与えら
れると共に、第2の条件信号として第3、第
4ゲート信号M3,M4を受けるオア回路4
03の出力が与えられる。従つてアンドゲー
ト400は記憶回路390に記憶がない場合
に、ゲート信号M3又はM4が発生している
とき(すなち第2デイケイ波形部ENV3又は
ダンプ波形部ENV4を発生しているとき)動
作する。そこでアンドゲート399はゲート
信号M1の発生時には禁止されないので、ア
ンドゲート399を通過したデバイダ384
の出力ADD3が加算回路391の最下位ビツ
トに入力される。 一方加算回路391の最下位ビツト以外の
ビツトの入力端に対してアンドゲート404
が設けられ、これがゲート信号M1によつて
インバータ405を介して禁止制御される。
従つてゲート信号M1の発生時において加算
回路391はその最下位ビツトへ到来する
「1」信号を加算して行くことになり、従つ
て記憶回路390の出力AOCの波形ENVは
定数ARA1に相当する傾斜をもつて立上り、
かくしてアタツク波形部ENV1が形成され
る。 この状態は記憶回路390の内容がそのす
べてのビツトについて論理「1」となるまで
維持される。しかるにすべてのビツトが論理
「1」となるとこれを最大値検出用アンド回
路406にて検出し、その論理「1」出力を
傾斜変更制御回路387の歩進回路407に
歩進入力信号AFとして与えられる。 歩進回路407は入力信号AFを加算回路
389にその入力オアゲート408を介して
受けて記憶回路388の記憶内容に「001」
を加算し、かくしてデコーダ396から第2
のゲート信号M2を発生させる。 この第2のゲート信号M2はゲートGT2
に与えられ、従つてデバイダ384は定数
1DRA1に相当する周期の「1」信号ADD3を
ゲート399を介して送出する。しかるにこ
のとき直線演算回路382の加算回路391
への入力ゲート404に対する禁止動作は解
除されている。従つて加算回路391のすべ
てのビツトに「1」信号ADD3が与えられる
ことにより加算回路391は記憶回路390
の内容を「1」ずつ減算して行くことにな
り、依つて記憶回路390の出力波形ENV
は定数1DRA1に相当する傾斜をもつて下降
し、かくして第1デイケイ波形部ENV2が形
成される。 このとき記憶回路390の出力AOCは比
較回路35において第1系列パラメータ発生
回路5Aから到来するデイケイ遷移レベル定
数1DRA1と比較され、出力AOCがこの定数
1DLA1より低下したとき検出出力1DFをア
ンドゲート409(ゲート信号M2によつて
開制御される)を介して送出する。この検出
出力1DFは歩進回路407の入力ゲート4
08を介して加算回路389に歩進信号とし
て入力される。そこで加算回路389は記憶
回路388の記憶内容に「001」を加算し、
かくしてデコーダ396から第3のゲート信
号M3を発生させる。 この第3のゲート信号M3はゲートGT3
に与えられ、従つてデバイダ384は定数
2DRA1に相当する周期の「1」信号ADD3を
ゲート399を介して送出する。このとき直
線演算回路382の加算391のすべてのビ
ツトに対して「1」信号が与えられ、従つて
加算回路391は記憶回路390の内容を
「1」ずつ減算して行くことになり、依つて
記憶回路390の出力波形ENVは定数2DRA1
に相当する傾斜(通常定数1DRA1に相当する
傾斜より小さい)をもつて下降し、かくして
第2デイケイ波形部ENV3が形成される。 このように直線演算回路382の出力波形
ENVは、その値はデイケイ遷移レベル定数
1DRA1を境にして傾斜を緩めることになる。 この状態は、原則として(ダンパペダル9
が操作されない場合)直線演算回路382の
内容が「0」となることにより出力波形
ENVの値が最小値MIN(第16図)になる
まで維持される。 しかるに記憶回路390の内容が「0」に
なると、最小値検出用アンド回路400に論
理「1」の検出出力2DF′が発生され、これ
がデイケイ終了信号発生用アンド回路410
(第12図B)に与えられる。 この状態において、離鍵されれば第2キー
スイツチオン検出信号TK2が論理「0」と
なり、従つて傾斜変更制御回路387の加算
回路389及び記憶回路388間に配設され
たアンドゲート397が閉じることにより、
記憶回路388の内容がクリアされる。また
ゲート信号M1の出力ゲート398が閉じら
れ、かくして制御回路387が待期状態にも
どる。 以上の動作はダンパペダル9が操作されな
い場合の動作であるが、第2デイケイ波形部
ENV3の途中でダンパペダル9が操作される
(第16図の時点t24において)と、次のよう
にダンプ波形部ENV4が形成される。 すなわち、加算回路389の入力側の歩進
回路407にダンプ波形部形成用のアンド回
路411が設けられ、その第1の条件信号と
して第3のゲート信号M3が与えられ、第2
の条件信号としてダンパペダル信号POがイ
ンバータ412を介して与えられ、第3の条
件信号としてキーオフ検出信号TDOが与え
られる。かくして第2デイオイ波形部ENV3
が形成されている期間において、離鍵操作が
されると共に、ダンパペダル9が操作される
と、アンド回路411から論理「1」出力が
送出され、これが入力オアゲート408を介
して加算回路389に進歩信号として入力さ
れる。 このとき加算回路389は記憶回路388
の内容に「1」を加算し、かくしてデコーダ
396から第4のゲート信号M4を発生させ
る。 この第4のゲート信号M4はゲートGT4
に与えられ、従つてデバイダ34は定数
DRA1に相当する周期の「1」信号ADD3をゲ
ート399を介して送出する。このとき直線
演算回路382の加算回路391のすべての
ビツトに対して「1」信号が与えられ、従つ
て加算回路391は記憶回路390の内容を
「1」ずつ減算して行くことになり、依つて
記憶回路390の出力波形ENVは定数DRA1
に相当する傾斜(通常第2デイケイ波形部
ENV3の傾斜より十分大きい)をもつて急速
に最小レベルMINに降下し、かくしてダンプ
波形部ENV4が形成される。 以上のようにして直線演算回路382の記
憶回路390にて得られる波形出力AOCは
出力端子Z1〜Z32を介して音量関数発生
回路381の振幅レベルないしエンベロープ
変数出力A1(t)として送出され、乗算回
路145(第12図B)において音量選択用
変数T1a(t)と乗算され、その乗算結果が
次の乗算回路416において第1系列パラメ
ータ発生回路5Aから到来する総合音量定数
K1と乗算され、かくして(3)式の振幅項K1・
T1a(t)・A1(t)を得る。 ここで音量選択用変数T1a(t)は、鍵盤
情報発生部1のイニシアルタツチコントロー
ル回路14及びアフタタツチコントロール回
路15から到来するイニシアルタツチ信号
ITD及びアフタタツチ信号ATDに基づいて
形成される(第12図A)。すなわちイニシ
アルタツチ信号ITDが乗算回路417におい
て第1系列パラメータ発生回路5Aから到来
するイニシアル定数βiと乗算されると共
に、アフタタツチ信号ATDが乗算回路41
8において第1系列パラメータ発生回路5A
から到来するアフタ定数βaと乗算され、こ
れらの乗算結果が加算器419において加算
されて変数T1a(t)として上述の乗算回路
415に与えられる。また、イニシアル定数
αiおよびアフタ定数αaは、定数発生回路
327のROMの読出しが音色選択信号VSS
により行われるため、音色選択スイツチ回路
6において選択指定された音色に対応した値
を持つことになり、イニシアルタツチ信号
ITDおよびアフタタツチ信号ATDはそれぞ
れ乗算回路373,374において選択指定
された音色に対応して重みづけされることに
なる。これにより、イニシアルタツチ信号
ITDおよびアフタタツチ信号ATDは選択指
定された音色に適した信号に変換されて、楽
音信号の制御に用いられることとなる。 このようにして得られた変数T1a(t)は
アフタタツチ信号ATDが演奏者の押鍵中に
キーに対して与える押し付け強さの変化に応
じて変化することにより、時間的変数となる
ものである。 (4‐4)出力回路 出力回路421(第12図B)は上述の変
調波項演算回路333の出力T1i(t)・L1
(t)・sinD1・ωtと、搬送波項演算回路3
32の出力B1・ωtと、振幅項演算回路3
31の出力K1・T1a(t)・A1(t)とに基
づき、(3)式の第1項の出力を形成するもの
で、先ず搬送波項演算回路332の出力及び
変調波項演算回路333の出力を加算器42
2にて加算した後、ROM構成のsin関数発生
器423において出力sin{B1・ωt+T1i
(t)・I1(t)・sinD1・ωt}を発生させ
る。 このsin関数発生器423の出力は次に乗
算回路424において振幅項演算回路331
の出力と乗算され、かくして(3)式の第1項を
実現する出力K1・T1a(t)・A1(t)・sin
{B1・ωt+T1i(t)・I1(t)・sinD1・ω
t}を得る。 ところでこの第1項出力は、第1系列楽音
信号形成部7Aに到来するキー情報IFK及び
タツチ情報IFTが時分割多重方式のデジタル
信号であるのに対応して、同様に時分割多重
方式のデジタル信号として処理された結果得
られたもので、かかるデジタル信号はD/A
変換器425によつてアナログ信号に変換さ
れて最終的に時分割多重方式のアナログ信号
として楽音発生部8への第1項の楽音信号e1
として送出される。 第2系列楽音信号形成部7Bについても同
様に、時分割多重方式のアナログ信号が楽音
発生部8への第2項の楽音信号e2として送出
される。 一方第1系列楽音信号形成部7Aの振幅項
演算回路331において形成された最小値検
出出力2DF′は、同様にして第2系列楽音信
号形成部7Bの振幅項演算回路において形成
された最小値検出出力2DF′と共に、デイケ
イ終了信号発生用アンド回路410に入力条
件として与えられ、両系列共にエンベロープ
波形出力ENVが最小値MINになつたときア
ンド回路410からデイケイ終了信号2DF
を発生する。この信号2DFはチヤンネルプ
ロセツサ13のタイミングコントロール回路
13Fに対して、クリア信号発生条件信号と
して与えられる。 そこでタイミングコントロール回路13F
はキーコード記憶回路13Cに対してクリア
信号を送出し、これにより記憶回路本体2
37の第1ステージ目に現に存在するチヤン
ネルの記憶をクリアする。従つて以後当該チ
ヤンネルに記憶されていたキーコードKCに
対応する音の発音が停止され、このチヤンネ
ルは空チヤンネルとなる。 さらに第1系列楽音信号形成部7Aの振幅
項演算回路331の出力K1・T1a(t)・A1
(t)は、第2系列楽音信号形成部7Bの同
様の出力K2・T2a(t)・A2(t)と共に加
算回路430において加算され、その加算結
果がエンベロープ信号ΣKAとして前述のチ
ヤンネルプロセツサ13の最小値記憶比較回
路280に与えられる。 しかるにエンベロープ信号ΣKAは、同時
発音すべき第1〜第16チヤンネルについて現
に発生している楽音のエンベロープを表わし
ており、従つて各チヤンネルごとにエンベロ
ープが最小値記憶比較回路280に記憶され
ている最小値より小さくなつたときこれが最
小値記憶回路280に最小値として記憶され
る。 〔5〕楽音発生部 楽音発生部8はアンプ、スピーカ等でなるサ
ウンドシステムを有し、これにて第1系列及び
第2系列楽音信号形成部7A及び7Bから到来
する時分割多重アナログ信号e1及びe2に含まれ
る第1〜第16チヤンネルの楽音信号を次々と楽
音として発生させる(第1図)。 しかるに第1〜第16チヤンネルの楽音は順次
マスタクロツクに同期して発生されるがその周
期は短かいので実際上人間の耳には全チヤンネ
ルの音が同時に発音されたと同様の効果を与え
ることになる。 以上がこの発明による電子楽器の一例構成で
あるが、上述の構成において全体の動作を、キ
ーコーダ12(第4図A〜Cについて上述した
ように第0ブロツクの音階音「c1」キー、第1
ブロツクの音階音「c2」、「E2」キーとが操作さ
れた場合の例として述べるキーが操作されると
先ず第1のキースイツチK1が閉じ、その後押
鍵速度に応じた時間経過後に第2のキースイツ
チK2が閉じる。 しかるにキーコーダ12は先ず第1のキース
イツチK1が閉じたことにより、マスタクロツ
クφ1,φ2(1μsの周期をもつ)に同期し
てその16周期分の長さをもつクロツクφC,φD
によつて各部の遅延フリツプフロツプ回路を一
斉に動作させることにより、第0、第1ブロツ
クをブロツク検出回路12Bに記憶させると共
に、優位順位の高いブロツク番号(この実施例
の場合第7、第6………第0ブロツク)から順
次送出する。またこの送出されたブロツクに含
まれるノートがノート検出回路12Dで検出さ
れ、そのうち優位順位の高いノート番号(この
実施例の場合音名C、B………C#の順序)か
ら順序送出される。かくしてキーコーダ12か
らは現に押鍵されているすべての鍵についての
キーコード信号KC(ブロツクコード信号BC及
びノートコード信号NCを組合せてなる)が順
次送出されることになる。 かくしてチヤンネルプロセツサ13(第7図
A〜C)に順次到来するキーコード信号KCは
サンプルホールド13Bにマスタクロツクφ
1,φ2の16周期分の時間の間ホールドされ、
この16周期区間の間にキーコード記憶回路13
Cがその記憶回路本体237の16チヤンネルに
ついての記憶データとサンプルホールドされた
データとの比較を一巡させ、かくして3つの空
チヤンネルに、到来したキーコード信号KCを
それぞれ記憶させる。 このようにして記憶回路本体237の別個の
チヤンネルに記憶された各キーコードKCを内
容とするデータは、以後離鍵操作されても引続
き維持され、第1及び第2系列楽音信号形成部
7A及び7B(第12図A及びB)にてデイケ
イ終了信号2DFが発生したとき(すなわち音
が消えたとき)タイミングコントロール回路1
3F(第7図A)のクリア用アンドゲート30
9の出力によつてクリアされる。従つてキーコ
ード記憶回路13Cに通常、現に押鍵されてい
るキーのキーコードKCと、すでに離鍵された
が未だデイケイ波形部の音を発生しているキー
のキーコードKCとが記憶されていることにな
る。 一方記憶回路本体237にキーコードデータ
が記憶されるとこれを第1キースイツチオン情
報として第1キースイツチキーオン記憶回路2
91(第7図B)の対応するチヤンネルに記憶
される。 以上のキー操作からキーコード記憶回路本体
237及び第1キースイツチキーオン記憶回路
291の記憶までの動作は、キーコーダ12の
起動パルス発生回路12Fから起動パルスTC
が発生されるごとに繰返され、その結果チヤン
ネルプロセツサ13に到来したキーコード信号
KCの内容がキーコード記憶回路本体237に
記憶されているデータのいずれかと一致すれば
再度この到来データを記憶させることなくその
まま消失にまかせる。 やがて第2のキースイツチK2が閉じると、
第1のキースイツチK1について上述したと同
様の動作がキーコーダ12において実行され、
現に第2のキースイツチK2が閉じているキー
について優先順位の高いブロツク番号、かつ優
位順位の高いノート番号のものから順次検出動
作され、その検出結果がノート検出回路12D
の第2の記憶回路146(第4図B)から順次
読出される。 この検出信号KA2はチヤンネルプロセツサ
13のタイミングコントロール回路13F(第
7図A)を介し、その第2キースイツチオン記
憶制御用アンド回路301を介して第2キース
イツチキーオン記憶回路292(第7図B)に
対応するチヤンネルに記憶される。なおチヤン
ネルプロセツサ13に到来した第2キースイツ
チオン検出信号KA2を記憶回路292のどの
チヤンネルに読込むべきかは、記憶回路本体2
37の各チヤンネルの内容と到来データの内容
とを比較して、両者が一致したチヤンネルを一
致チヤンネル記憶回路241を介して判定する
ことにより行う。 このようにして第1キースイツチK1の動作
に応じて記憶回路本体237に記憶された記憶
データに基づいて得た第1キースイツチキーオ
ン検出信号TK1と、第2キースイツチキーオ
ン記憶回路292に記憶された記憶データに基
づいて得た第2キースイツチキーオン検出信号
TK2とがイニシアルタツチコントロール回路
14(第2図)に与えられ、両者の到来時点の
間隔に相当する大きさのイニシアルタツチデー
タITDを発生させる。 一方キー操作により第2のキースイツチK2
が閉じた後キーの下側に配された押下圧力検出
器(圧電素子)DT1〜DT88(第9図)に対
してキーを押し付けると、その押付け圧力の変
化に対応して得られた検出出力dt1〜dt88が
アフタタツチコントロール回路15(第2図)
に与えられ、かくして押鍵されているキーのキ
ーコードKCについてそれぞれアフタタツチ操
作の大さきに応じたアフタタツチデータATD
を発生させる。 かくして発生されたイニシアルタツチデータ
ITD及びアフタタツチデータATDはタツチ情
報IFTとして、キー情報としてのキーコード
KCと共に第1及び第2系列楽音信号形成部7
A及び7Bに与えられる。その形成部7A及び
7Bは、チヤンネルプロセツサ13に割当てら
れた第1〜第16チヤンネルのデータ(すなわち
時分割多重方式のデータ)について、キー情報
IFK及びタツチ情報IFTの内容と、音色選択ス
イツチ6の選択に基づいて第1及び第2系列パ
ラメータ発生回路5A及び5Bにて発生される
パラメータとにより決まる波形の出力を、順次
マスタクロツクφ1,φ2の16周期分の周期を
もつて送出する。 かくして楽音発生部8からは、第1〜第16チ
ヤンネルについて(3)式によつて得た複数音を同
時に発音させたと同様の効果をもつ楽音が発生
され、その楽音は各チヤンネルのキーについて
キー情報IFKに対応した音高をもち、かつタツ
チ情報IFTに対応した音色変化及び音量変化を
伴う音の合成音としての構成をもつことにな
る。 なお楽音信号形成部7A及び7Bの演算動作
は各チヤンネルについて第2キースイツチキー
オン検出信号TK2が到来していることを条件
として実行される(第13図及び第15図)の
で、それ以前に到来するデータについて不必要
な楽音を発生しない。 発生している楽音に対応したキーの押鍵を止
めて離鍵したときはこの楽音はデイケイに入る
ので、チヤンネルプロセツサ13の当該チヤン
ネルについて第1キースイツチキーオン記憶回
路291(第7図B)の記憶がキーオフ検出タ
イミング信号Xによつてクリアされることによ
り、その次のタイミング信号Xによつてキーオ
フの検出がキーオフ記憶回路293に記憶され
る。これに対してダンパペダル9の操作がなけ
ればデイケイ終了信号2DFが発生されるまで
楽音信号をゆつくり減衰させる。 そこで第1系列及び第2系列楽音信号形成部
7A及び7Bは、ダンパペダル9が操作された
とき急激に楽音信号を減衰させ、以上のキーコ
ード記憶回路13C(第7図B)へのキーコー
ドデータKCの割当記憶動作は、キーコード記
憶回路13Cに空チヤンネルが存在する場合で
あるが、空チヤンネルがない場合はトランケー
ト回路13G(第7図C)において記憶してい
る現在最小振幅の楽音信号を発生しているチヤ
ンネルのデータを現に到来しているキーコード
データと書換える。従つて新たなキー情報はそ
の時その時の最適条件を充足させながら活用さ
れることになる。 以上のようにこの発明によれば、検出したタツ
チのタツチ情報を選択された音色に対応して変更
制御し、この変更制御した変更タツチ情報に基づ
き楽音信号制御を行なうようにしたので、選択指
定された音色に応じてキー操作時のタツチ状態を
変えることなく、該音色に適したタツチレスポン
ス制御を自動的に行なうことができるようにな
り、初心者でも常に効果的なタツチレスポンス制
御を行ない得るものである。 しかも、そのための構成も極めて簡単である。
ステート(すなわち待機状態でフリツプフロ
ツプ回路201及び202のQ出力は「0」
及び「0」である)のときステート信号入力
回路214のアンドゲート215から「0」
ステート信号OST1が送出されている。この
「0」ステートのとき起動パルスTCが到来す
ると、これがゲート回路204のステート制
御回路206のアンドゲート207に与えら
れる。このときフリツプフロツプ回路201
及び202の出力「1」及び「1」が他の
条件として与えられているので、アンドゲー
ト207の入力条件が整い「1」出力が発生
されて第2フリツプフロツプ回路202にそ
の入力オアゲート212を介して与えられ
る。 従つて読込み及び読出クロツクφC及びφD
によつてフリツプフロツプ回路201及び2
02には「0」及び「1」が記憶され「1」
ステート状態になる。このとき回路201の
出力及び回路201のQ出力がステート信
号出力回路214のアンドゲート217に与
えられることにより、このゲート214から
「1」ステート信号1ST1が送出される。 そこで上述のようにこの「1」ステート信
号1ST1によつてブロツク検出回路12Bが
動作してキースイツチ回路12Aの操作され
たキースイツチの属するブロツクを検出記憶
する。しかるにいずれかのブロツクのキーが
操作されていればエニーブロツク信号ABが
ステツプコントロール回路12Eに送り返さ
れ、またいずれかのブロツク検出回路本体L
0〜BL7が記憶動作をすれば、メモリブロ
ツク信号MBがステツプコントロール回路1
2Eに送り返される。 エニーブロツク信号ABはステート制御回
路12Eのアンドゲート211(回路201
の出力及び回路202のQ出力がすでに与
えられている)に与えられ、このゲート21
1から回路201の入力オアゲート213に
「1」出力が入力される。これに対してステ
ート制御回路206のアンドゲート207に
はすでに起動パルスTCが与えられていない
ので、回路202の入力オアゲート212に
は「0」出力が入力される。 従つて回路201及び202には次の周期
の読込み及び読出しクロツクφC及びφDによ
つて「1」及び「0」が記憶され「2」ステ
ート状態となる。 従つてステート信号出力回路214のアン
ドゲート216から第1の「2」ステート信
号2ST1が送出され、またこのときブロツク
検出回路12Bからメモリブロツク信号MB
が到来していることを条件としてアンドゲー
ト218から第2の「2」ステート信号2
ST2が送出される。 この第1の「2」ステート信号2ST1はブ
ロツク検出回路12Bの読出回路113に与
えられ、記憶されているブロツクのうち最も
優先順位の高いブロツク番号をコード化して
一時記憶回路12Cに読出すと共に、信号入
出力回路114を通じさらにキースイツチ回
路12Aを通じてノート検出回路12Dに操
作されているキーのノートの信号を送る。一
方このとき第2の「2」ステート信号2ST2
がノート検出回路12Dの第1及び第2記憶
回路145及び146に与えられ、送られて
来たノートを記憶する。 しかるに「2」ステート時においてノート
検出回路12Dにノートの記憶がされると、
エニーノート信号ANがステツプコントロー
ル回路12Eに送り返され、これがステート
制御回路206のアンドゲート208に与え
られる。一方アンドゲート210はメモリブ
ロツク信号MB及び回路201のQ出力が与
えられているので「1」信号を発生してい
る。従つて回路201及び202には次の周
期のクロツクφC,φDによつて入力オアゲー
ト212及び213を通じて「1」及び
「1」信号が記憶され、かくして「3」ステ
ートになる。 しかるにこのときノート検出回路12Dに
おいては、記憶しているノートのうち優先順
位の最も高いノート番号を読出回路148を
通じてコード化して出力端子TN1〜TN4に
送出する。 このとき一時記憶回路12Cの出力端にブ
ロツク番号が読出されてこれが出力端子TB
1〜TB3に与えられる。従つて端子TN1〜
TN4,TB1〜TB3にキーコード信号KCが
送出されることになる。 一方「3」ステートにおいてはステツプコ
ントロール回路12Eの回路202のQ出力
が「1」、「3」ステート信号1・3ST1とし
て再度発生され、これがノート検出回路12
Dの信号入出力回路149に与えられ、かく
してブロツク検出回路12Bからノート検出
回路12Dへのノート検出信号伝送状態をリ
セツトする。これと共に「1」、「3」ステー
ト信号1・3ST1が一時記憶回路12Cに与
えられ、その記憶を更新する。 ここで、ノート検出回路12Dに記憶され
たノートが1個であつた場合には、第1及び
第2記憶回路145及び146の記憶は
「3」ステート時にリセツトされるので、エ
ニーノート信号ANが到来しなくなる。従つ
てステツプコントロール回路12Eのステー
ト制御回路206においてゲート208,2
09の出力が「0」となる。 ここでブロツク検出回路12Bに1つのブ
ロツクしか記憶されていなかつたときには、
「3」ステートにおいてメモリブロツク信号
MBが「0」となるのでステート制御回路2
06のアンドゲート210には「1」出力が
出ず、従つて回路201及び202には
「0」信号が入力される。 そこで回路201及び202は次の周期の
読込及び読出クロツクφC及びφDによつて
「0」及び「0」記憶状態となり、かくして
「0」ステート状態すなわち待機状態にもど
ることになる。 これに対してブロツク検出回路12Bにて
以上のブロツクが記憶されていたときは、1
つのブロツクについての「3」ステート時に
なおもメモリブロツク信号MBが到来し続け
ているのでステート制御回路206のゲート
210に「1」出力が得られ、これが回路2
01に与えられる。 従つて回路201及び202は次の周期の
読込クロツクφC及び読出クロツクφDで
「1」及び「0」の記憶状態となり、ステー
ト信号出力回路214のゲート216から再
度「2」ステート信号2ST1を送出する。か
くして「2」ステート状態になると、その後
上述したと同様にして次の読込及び読出クロ
ツクφC及びφDによつて「3」ステート状態
になる。 このような繰返し動作は、ブロツク検出回
路12Bに記憶されたブロツクがなくなるま
で繰返されるが、その結果記憶されたブロツ
クがなくなると、「3」ステート時にブロツ
ク検出回路12Bからのメモリブロツク信号
MBが到来しなくなり、その次の周期のクロ
ツクφC,φDで「0」ステートに戻る。 上述においては、検出されたブロツクが複
数の場合について述べたが、1ブロツクに含
まれる検出ノートが複数の場合は、ノート検
出回路12Dにおいてすべての検出ノートに
ついての読出しが終るまで「3」ステートの
状態を維持する。 すなわち「3」ステート状態において、ノ
ート検出回路12Dからのエニーノート信号
ANが依然として到来し続けているので、ス
テート制御回路206のゲート209に引き
続き「1」出力が得られ、従つて「3」ステ
ート状態が次の周期のクロツクφC,φDの到
来時においても維持されるからである。 以上のようにステツプコントロール回路1
2Eは次のように歩進動作をする。 (a) 1つのキーが操作されたとき。 「0」→「1」→「2」→「3」→
「0」ステートの一巡動作を1回行う。 (b) 1つのブロツクのキーについて複数のノ
ートのキーが操作されたとき。 「0」→「1」→「2」→「3」………
「3」→「0」ステートのようにすべての
ノートの読出しが終るまで「3」ステート
を維持する。 (c) 複数のブロツクについてそれぞれ1つの
キーが操作されたとき。 「0」→「1」→「2」→「3」→
「2」→「3」………「2」→「3」→
「0」ステートのように、すべてのブロツ
クについての読出しが終るまで「2」→
「3」→「2」ステートの歩進を繰返す。 (d) 複数のブロツクについて、それぞれ複数
のノートが記憶されたとき。 「0」→「1」→「2」→[「3」→
「3」………「3」]→「2」→[「3」→
「3」………「3」]→「2」………「2」
→[「3」→「3」………「3」]→「0」
ステートのように、[「3」→「3」………
「3」]でなる「3」ステートの維持動作の
繰返しと、「2」→「3」→「2」ステー
トの歩進動作の繰返しとが組合される。 ステツプコントロール回路12Eは以上の
構成に加えて、キーオフ検出タイミング信号
出力回路220を有する。こでキーオフ検出
タイミング信号Xはキーコーダ12における
キーコード信号KCの発生動作に関連してキ
ーの離鍵操作がされたか否かの目安とするた
めチヤンネルプロセツサ13に供給される。 キーオフ検出タイミング信号出力回路22
0は起動パルス発生回路12Fから到来する
起動パルスTCを受けるアンドゲート221
及び222を有し、フリツプフロツプ回路2
01及び202の出と、16進カウンタ構成
のタイミングカウンタ12Gのカウント終了
出力端からの出力TM0とを受けて「0」ス
テート時に起動パルスTCが到来したときア
ンドゲート222からパルス状の「1」出力
を発生し、これを信号Xとして出力端子TX
に送出すると共に、オア回路223を介して
タイミングカウンタ12Gへカウント開始パ
ルスTMIとして与える。このときカウンタ
12GはクロツクφC及びφCが到来するごと
に「1」加算動作をし、かかる加算動作時に
は出力TM0を「0」とする。すなわち、出
力TM0はカウンタ12Gが最大値に達する
までは「0」である。 信号出力回路220はこの「0」の出力
TM0をインバータ224で反転してアンド
ゲート221に入力し、これにより起動パル
ス発生回路12Fから起動パルスTCが到来
したときオアゲート223を通じて「1」出
力をカウンタ12Gに与えることにより
「1」加算動作をさせる。このカウント動作
は起動パルス発生回路12Fに起動パルス
TCが発生するごとに繰返され、かくして低
周波発振器181の出力の16周期の期間が経
過したときカウンタ12Gの全ビツト出力が
「1」となり、出力TM0が「1」になるこ
とにより以後アンドゲート221を介しての
カウント動作を停止し、次の「0」ステート
における起動パルスの到来を持つようになさ
れている。 なお、タイミングカウンタ12Gにおい
て、226は4段の全加算器、227はその
各段に接続され読込及び読出クロツクφC,
φDによつて記憶動作する遅延フリツプフロ
ツプ回路、228は4段のフリツプフロツプ
回路227の出力を入力条件としすべて
「1」のとき「1」出力TM0を送出する出
力アンドゲートである。 上述の構成のキーコーダ13の動作を要約
してフローチヤートとして示せば、第6図の
ようになる。 すなわちステツプ235は「0」ステート
状態を得るステツプで、ステツプコントロー
ル回路12Eからの「0」ステート信号0
ST1によつてブロツク検出回路12Bのコン
デンサCB1が放電状態に維持され、全体と
して待機状態にある。 次にステツプ236においてTC=1か否
か、換言すれば起動パルス発生回路12Fか
らの起動パルスTCの発生の有無が確認さ
れ、発生していなければなおも「0」ステー
ト状態を維持する。しかし発生していること
の確認が得られたら次のステツプ237に進
む。 このステツプ237は「1」ステート状態
を得るステツプで、「1」、「3」ステート信
号1・3ST1によつてノート検出回路12D
のコンデンサCN1,CN2が充電され、これ
が現に操作されているキースイツチK1,K
2を通じてブロツク検出回路12Bのコンデ
ンサCB1の充電を行う。一方これと同時に
ブロツク検出回路12Bの該キースイツチK
1,K2の属するブロツクに対応する記憶回
路111への入力ゲート115が「1」ステ
ート信号1ST1によつて開かれ、コンデンサ
CB1の充電状態が記憶回路111に読込ま
れ、かくして現に操作されているキーが属す
るブロツクに操作状態が記憶されている。 この結果はエニーブロツク信号ABが送出
されたか否か(AB=1か)をステツプ23
8において確認することにより行う。その結
果AB=1(すなわちいずれかのブロツクに
操作されているキーがあることを意味する)
であれば次のステツプ239に進み、そうで
なければステツプ235の「0」ステートの
待機状態にもどる。 ステツプ239は「2」ステート状態を得
るステツプで、ステツプコントロール回路1
2Eの「2」ステート信号2ST1によつてブ
ロツク検出回路12Bの読出回路113を動
作させる。しかるに読出回路113は記憶さ
れているブロツクのうち最も優先順位の高い
ものを読出してその内容のブロツクコード信
号BC1を送出する。これと同時に読出動作を
したブロツク検出回路本体に接続されたコン
デンサCB1を放電させる。このときこのコ
ンデンサCB1にキースイツチK1,K2を
通じて接続されているノート検出回路のコン
デンサCN1,CN2もこの接続ループを通じ
て放電される。一方ノート検出回路12Dの
第1、第2記憶回路145,146がステツ
プコントロール回路12Eからの「2」ステ
ート信号2ST2によつてコンデンサCN1,
CN2の放電状態を読込む。 次にステツプ240においてブロツク検出
回路12Bからメモリブロツク検出信号MB
がステツプコントロール回路12Eに与えら
れていること(すなわちいずれかのブロツク
が記憶されたこと)を確認すると共に、ステ
ツプ241においてノート検出回路12Dか
らエニーノート検出信号ANがステツプコン
トロール回路12Eに与えられていること
(すなわちいずれかのノートが記憶されたこ
と)を確認し、次のステツプ242に移る。
ここでステツプ240においてMB=1でな
いときは処理すべきブロツクはないので、待
機状態のステツプ235にもどる。 ステツプ242は「3」ステート状態を得
るステツプで、このときノート検出回路12
Dは記憶したノートを優先順位の高いものか
ら順次読出す。これと共にステツプコントロ
ール回路12Eの「1」、「3」ステート信号
1・3ST1によつてノート検出回路12Dの
コンデンサCN1,CN2を充電させ、かくし
てノート検出回路12Dに対する入力を阻止
する。そしてこのタイミングでノート検出回
路12Dの記憶回路145,146が読出し
動作をして、優先順位の高いノートから読出
回路148を通じて記憶内容をノートコード
化して送出する。 しかるにかかる動作状態はステツプ243
においてエニーノート信号ANの有無を確認
している限り繰返される(すなわちステツプ
243からステツプ242にもどる)。これ
に対してAN=1でなくなつたとき、ノート
検出回路12Dに記憶されているノートのす
べてについて記憶の読出しが終つたことにな
るので、次のステツプ244に進む。 このステツプ244はMB=1か否かを確
認するステツプで、肯定されれば未だ処理す
べきブロツクのデータがブロツク検出回路1
2Bに残つていることを意味しているので再
度ステツプ239にもどつてこの残るブロツ
クのデータの処理を行う。これに対して否定
結果が得られればステツプコントロール回路
12Eは「0」ステート信号0ST1を送出す
るに至り、かくしてすべての動作が終つてス
テツプ235の待機状態にもどる。 以上の動作は、起動パルス発生回路12F
から起動パルスTCが発生されるごとに繰返
される。 しかるに起動パルスTCに関連してキーオ
フ検出タイミング信号Xは、以下に述べるス
テツプによつて起動パルスTCに基づき、し
かも上述のキーコード信号KCの送出動作と
関連して次のようにして送出される。 先ずステツプ245において起動パルス発
生回路12Fで発生された起動パルスTCが
カウンタ12Gでカウントされ、オーバーフ
ロー出力TM0が出たときステツプ246に
おいてこれを検出してステツプ247に進
む。 このときステツプコントロール回路12E
はカウンタ12Gに対する「1」加算信号
TMIの送出を停止させる。 この状態でステツプコントロール回路12
Eが「0」ステート信号0ST1を送出する状
態になるとこれがステツプ248で検出さ
れ、次のステツプ249において起動パルス
TCが送出されたタイミングを確認する。こ
の確認が得られると次のステツプ250にお
いてステツプコントロール回路12Eからキ
ーオフタイミング信号Xを送出する。 しかるにこの信号Xの送出が終了するとス
テツプ245にもどり、再度起動パルスTC
のカウントを開始する。 かくしてキーオフタイミング信号Xはキー
コード信号KCの送出が終つた後に発生する
起動パルスTCをカウントし、そのカウント
数が「15」になつたとき、そのとき実行され
ているキーコード信号KCの送出動作が終る
のを待つて送出されることになる。 (1‐3)チヤンネルプロセツサ チヤンネルプロセツサ13は同時に発音す
べき各音のデータを第1〜第16チヤンネルに
割当て記憶し、これらの記憶データをマスタ
クロツクφ1,φ2に同期して順次送出する
もので第7図A〜Cの構成を有する。ここで
記憶チヤンネル数(この実施例の場合16個)
は前述したように同時最大発音数と一致した
値に決められ、全チヤンネルのうち記憶デー
タがないチヤンネル(以後空チヤンネルとい
う)がある場合にこの空チヤンネルにキーコ
ード12からの新らしいキーコードデータを
読み込みセツトする。かくして記憶されたキ
ーコードデータは鍵盤の対応するキーが押鍵
されている限りリセツトされず、また離鍵さ
れた後もその音についてデイケイが必要な場
合はデイケイ部分の振幅が所定値にならない
限りリセツトされない。 チヤンネルプロセツサ13のキーコードデ
ータの記憶は、第1〜第16チヤンネルのデー
タをマスタクロツクφ1,φ2によつて直列
に繰返し循還させることによりダイナミツク
に行う。かくしてダイナミツクに循還する第
1〜第16チヤンネルのデータは循還ループの
1点において監視され、16個のチヤンネルの
1巡ごとに順次各チヤンネルのデータが読出
される。従つて各チヤンネルの内容はマスタ
クロツクφ1,φ2の16周期分の長さの周期
で読出しチエツクされることになる。 チヤンネルプロセツサ13は、キーコーダ
12から到来する7ビツトのキーコード信号
KC、キーオフ検出タイミング信号Xおよび
第2キースイツチ動作信号KA2を取込み一時
記憶するサンプルホールド回路13Bと、取
込んだキーコード信号KCを16個のチヤンネ
ルのいずれかに割当て記憶するキーコード記
憶回路13Cと、サンプルホールド回路13
Bに一時記憶されたキーコード信号KCとキ
ーコード記憶回路13Cの各チヤンネルの記
憶内容とを比較してその比較結果に基づいて
制御条件信号を送出するキーコード比較制御
回路13Dと、キー操作のタツチに関するデ
ータを得るためのキー操作判別回路13E
と、これらの要素によりデータの取込み、記
憶、比較などを実行するタイミングを指令制
御するタイミングコントロール回路13F
と、16個のチヤンネルデータのすべてに空チ
ヤンネルがないとき新しいキーコードが到来
した場合に古いキーコードデータを新しいキ
ーコードデータとを入れ替えるためのトラン
ケート回路13Gとを具える。 サンプルホールド回路13Bはキーコーダ
12から到来するキーコード信号KC(ノー
トコード信号NCの各ビツトN1〜N4及び
ブロツクコード信号BCの各ビツトB1〜B
3でなる)と、キーオフ検出タイミング信号
Xと、第2キースイツチ動作検出信号KA2
とを、それぞれに対応して設けられたゲート
回路231を介して記憶要素232に記憶す
る。 この実施例の場合ゲート回路231は電界
効果トランジスタでなり、同期信号発生回路
13A(第7図C)の第1チヤンネルのタイ
ミング信号1Y16(第5図1Y16)によつて一
斉に開かれたとき、入力された論理「1」又
は「0」レベルをコンデンサ構成の記憶要素
232に記憶する。 かくして記憶要素232に記憶されたデー
タは次のサイクルのタイミング信号1Y16が
到来するまでの間記憶要素232に保持さ
れ、このとき同じデータがキーコーダ12か
ら到来していれば記憶要素232の記憶をそ
のまま残し、これに対して到来したキーコー
ドの内容が変化すれば、これに応じて内容が
変化したビツトの記憶要素の記憶状態を変更
するようになされている。 しかるにキーコード信号KCの各ビツトに
対する記憶要素232の記憶内容は、並列に
キーコード記憶回路13Cの入力データ一時
記憶回路233に与えられる。一時記憶回路
233は同期信号発生回路13Aの第9チヤ
ンネルのタイミング信号9Y16(第5図9
Y16)によつて読込み動作し、その後到来する
第1チヤンネルのタイミング信号1Y16(第
5図1Y16)によつて読出動作する遅延フリツ
プフロツプをもつて構成されている。 このようにして一連記憶回路233には、
最初のタイミング信号1Y16によつてサンプ
リングホールド回路13Bに読込まれたデー
タの保持状態が安定した後、タイミング信号
9Y16によつてこの安定したデータを読込み
かつ次の第2サイクル目のタイミング信号1
Y16で読出す。従つてこの第2サイクル目の
タイミング信号1Y16によつてサンプリング
ホールド回路13Bに逆の論理レベルが記憶
されたとしても、以後第3サイクル目のタイ
ミング信号1Y16が得られまでの1周期の間
は少くとも記憶状態を変更しないようになさ
れている。 しかるにかくして一時記憶回路233に記
憶されたデータはタイミング信号1Y16の1
周期の間に必要に応じて入力ゲート回路23
4のアンド16ゲート235、及びオアゲート
236を介して記憶回路本体237の第1〜
第16チヤンネルのうちの空チヤンネルに記憶
される。 記憶回路本体237はキーコード信号KC
の各ビツトにそれぞれ対応する7個の16ステ
ージシフトレジスタRG1〜RG7でなり、各
ステージにおいて第1のマスタクロツクφ1
によつて前ステージの内容を読込み、第2の
マスタクロツクφ2によつて読込んだ内容を
読出すようになされている。従つて7個のレ
ジスタRG1〜RG7の内容はマスタクロツク
φ1,φ2によつて同時に1ステージづつシ
フトして行く。しかるに第16ステージ目の出
力は入力ゲート回路234の循還用アンドフ
ゲート238及びオアゲート236を介して
第1ステージの入力端に帰還され、従つて各
ステージの記憶を失わずにダイナミツクに記
憶する。そこでレジスタRG1〜RG7につい
て任意の時点における特定ステージ(すなわ
ち第1ステージ〜第16ステージ)の内容が1
チヤンネル分、7ビツトのキーコードKCを
表わすことになる。例えば第1チヤンネルの
タイミング信号1Y16の到来時におけるレジ
スタRG1〜RG7の第1ステージ目の内容が
1音7ビツト分のキーコードKCを表わすこ
とになる。従つて記憶回路本体237は同時
最大発音数、16音分のキーコードKCを記憶
する。 シフトレジスタRG1〜RG7の第16ステー
ジ目の出力は出力端WN1〜WN3に導出さ
れ、従つて第1〜第16チヤンネルのデータが
第16ステージ目を通過することにキーコード
出力端子WN1〜WB3に読出される。かく
して出力端子WN1〜WB3に読出された記
憶データは、同時発音すべき音のキーコード
KGを時分割多重方式でコード化された同時
発音キーコード信号KCとして送出される。 一方レジスタRG1〜RG7のうちノートコ
ードNCを記憶するレジスタRG1〜RG4の
出力がオアゲート239を通じて第1キース
イツチキーオン検出信号TK1として出力端
子WTK1に送出される。またこのオアゲー
ト239に「1」出力が得られたときこれを
ビジー信号A1(第16ステージ目を通過した
チヤンネルに記憶データがあること、換言す
れば空チヤンネルではないことを表わす)と
して利用する。 一時記憶回路233のデータを記憶回路本
体237のどのチヤンネルに割当て記憶させ
るべきかは、入力ゲート回路234のアンド
ゲート235及び帰還用アンドゲート238
を、タイミングコントロール回路13Fのセ
ツト信号S、リセツト信号によつて開閉制
御することにより実行される。しかるにタイ
ミングコントロール回路13Fはキーコーダ
12から到来したキーコード信号KCの内容
と、記憶回路本体237の各チヤンネルに記
憶されているキーコードKCの内容とに基づ
き、一致したものの有無によりセツト信号S
又はリセツト信号を送出し、又は送出しな
いように動作する。 キーコーダ12からのデータと記憶回路本
体237の記憶データとの比較はキーコード
比較制御回路13Dにおいて行なわれる。こ
の比較制御回路13Dはキーコード比較回路
240と一致チヤンネル記憶回路241とを
含んでなる。 キーコード比較回路240はサンプルホー
ルド回路13Bにホールドされたキーコード
信号KCの各ビツトN1〜B3を一方の入力
信号とし、かつ対応するレジスタRG1〜RG
7の出力を他方の入力信号とする排他的オア
回路242を有し、これらオア回路242の
出力を一致検出出力用ノアゲート243に与
える。 ここで排他的オア回路242はキーコード
信号KCの全てのビツトがレジスタRG1〜
RG7のいずれかのチヤンネルの記憶内容と
一致したとき(ただし後述のように共に論理
「1」のときのみを利用する)、論理「0」出
力を送出し、従つてノアゲート243が論理
「1」の一致検出出力EQ1を一致チヤンネル
記憶回路241に入力する。 一致チヤンネル記憶回路241は上述のレ
ジスタRG1〜RG7と同様にマスタクロツク
φ1,φ2によつて駆動される16ステージの
シフトレジスタをもつて構成されている。た
だし第16ステージ目の出力を第1ステージ目
に帰還するループは持たず、従つて一旦入力
されたデータはマスタクロツクφ1,φ2の
16周期の時間(これはタイミング信号1Y16
〜16Y16の1周期の時間に等しい)経過後
オーバーフローして失われる。 しかるにサンプリングホールド回路13B
はタイミング信号1Y16によつてその1周期
の間キーコーダ12からの出力信号を記憶し
ているのに対して、レジスタRG1〜RG7は
タイミング1Y16の1周期の間に16チヤンネ
ル全てのデータを一巡させるから、結局一致
チヤンネル記憶回路241は新たに到来した
キーコードデータと同じキーコードデータを
記憶しているチヤンネルがあればこれをレジ
スタRG1〜RG7のシフト動作と同期してシ
フトさせながら記憶することになる。 このようにキーコード比較回路240はキ
ーコード信号KCが到来したときその内容と
同じ内容のデータが記憶回路本体237にす
でに記憶されているか否かを検出する目的を
もつ。この場合キーコード信号KCが到来し
ていないとき一致検出出力EQ1を送出しない
ようにこれを禁止する。すなわちキーコード
記憶回路244によつてキーコード信号KC
が到来していないとき「0」となるキーコー
ド検出出力DEQを得、これをインバータ2
46を介して一致検出出力用ノアゲート24
3に与え、かくしてキーコード信号KCが到
来しないときはノアゲート243の出力を常
に「0」とするようになされている。 ここで、キーコード検出回路244は、サ
ンプルホールド回路13Bからの出力のうち
ノートコードビツトN1〜N4を受けるオア
ゲート245でなり、キーコード信号KCが
サンプルホールド回路13Bにホールドされ
たとき論理「1」の確認出力DEQを送出す
る。 一致検出出力EQ1はキーコード記憶回路本
体237へのデータの読込みを禁止するため
に用いられる読込禁止信号RE,Gを発生さ
せるべく読込禁止回路247に与えられる。
読込禁止回路247は一致記憶回路248
と、読込終了信号回路249とでなる。 一致記憶回路248はタイミング信号1
Y16の1周期の間に「1」の一致検出出力
EQ1が得られたときこれを記憶し、その記憶
出力によつて一時記憶回路233から記憶回
路本体237へのデータの読込みを禁止する
目的で設けられている。かくするのは到来し
た新たなキーコードデータの内容が記憶回路
本体237のいずれかのチヤンネルに記憶さ
れていれば、この新たなキーコードを読込ま
せる必要がないからである。 一致記憶回路248は出力端にスイツチン
グトランジスタ250及びコンデンサ251
でなる出力保持回路252を接続した遅延フ
リツプフロツプ回路構成の記憶要素253を
具え、一致検出出力EQ1を入力アンドゲート
254を介し、さらにオアゲート255を介
して受け、これをマスタクロツクφ1,φ2
で読込み、読出す。出力端に読出された
「1」出力は帰還用アンドゲート256を介
し、さらにオアゲート255を介して入力端
に帰還され、かくしてダイナミツクに記憶さ
れる。 スイツチングトランジスタ250は第1チ
ヤンネルに対応するタイミング信号1Y16に
よつてそのパルス幅の間だけ開かれ、このと
きの記憶要素253の記憶状態によつてコン
デンサ251に論理レベル「1」又は「0」
が保持される。一方同じタイミング信号1
Y16によつてインバータ257を介して帰還
用ゲート256が閉じられ、これにより記憶
要素253の記憶がリセツトされる。 かくして1つのタイミング信号1Y16が到
来して記憶要素253がリセツトされた後第
2番目のタイミング信号1Y16が到来するま
での間に、記憶回路本体237の第1〜第16
チヤンネルについての比較結果としてそのい
ずれかのチヤンネルに一致検出出力EQ1が
得られれば、記憶要素253がセツトされる
ことにより当該第2番目のタイミング信号1
Y16によつてコンデンサ251が論理「1」
レベルに充電される。そしてこの状態は、そ
の後第3番目のタイミング信号1Y16が到来
するまで保持される。 この保持レベル信号は出力オアゲート25
8を介して読込禁止信号REGとしてタイミ
ングコントロール回路13Fに与えられる。 なお一致記憶回路248の入力ゲート25
4には後述するキーオフ記憶回路293から
のキーオフ検出信号D1がインバータ259
を介して与えられ、キーオフ記憶回路293
がキーオフされたチヤンネルを記憶したと
き、当該チヤンネルが読出されてその出力D
1が「1」となつたとき入力ゲート254を
閉じるようになされている。 一方読込終了信号回路249は一時記憶回
路233から記憶回路本体237へのデータ
の読込みが済んだ後は直ちに入力ゲート回路
235を閉動作させて以後誤動作が生じない
ようにする目的で設けられている。すなわち
読込終了信号回路249は遅延フリツプフロ
ツプ回路構成の記憶要素260を有し、タイ
ミングコントロール回路13Fからセツト信
号Sが送出されたときこれを入力アンドゲー
ト261を介し、さらにオアゲート262を
介して受け、マスタクロツクφ1,φ2によ
つて読込み、読出す。出力端に読出された
「1」出力は帰還用アンドゲート263を介
し、さらにオアゲート262を介して記憶要
素260の入力端に帰還され、かくしてダイ
ナミツクに記憶される。かかる記憶状態は、
アンドゲート261及び263にインバータ
264を介してタイミング信号16Y16(第
16チヤンネルに対応する最後のタイミング信
号である)が与えられたとき、クリアされ
る。 このようにして記憶要素260に記憶され
た「1」出力はオアゲート258を介して読
込禁止信号REGとしてタイミングコントロ
ール回路13Fに与えられる。 以上のようなサンプルホールド回路13B
からキーコード記憶回路本体237へのキー
コードデータの入力動作ないし記憶データの
書換え動作は、タイミングコントロール回路
13Fのセツト信号S及びリセツト信号に
よつて実行される。 タイミングコントロール回路13Fは3つ
の制御モードをもつ。第一の制御モードはキ
ーコード記憶回路13Cに空チヤンネルがあ
る状態で新しいキーコードデータが到来した
ときこのキーコードデータを空チヤンネルに
割当てることを内容とする。以下この制御モ
ードをニユーキーオン制御モードという。 第二の制御モードはキーコード記憶回路1
3Cが満杯状態(換言すれば空チヤンネルが
ない状態)で新らしいキーコードデータが到
来したとき、すでに離鍵されたキーのキーコ
ードデータが記憶されているチヤンネルにつ
いて、その記憶データに基づいて発生されて
いる音が消えかかつているとき、当該チヤン
ネルの記憶データを新たに到来したキーコー
ドデータと置き換えることを内容とする。以
下この制御モードをトランケート制御モード
という。 第三の制御モードはすでに離鍵されてデイ
ケイ過程に入つている音についてのキーコー
ドデータを記憶しているチヤンネルについ
て、このデイケイ波形部の振幅が所定値以下
になつたとき当該チヤンネルの記憶状態をリ
セツトすることを内容とする。以下この制御
モードをリセツト制御モードという。 ニユーキーオン制御モードの制御信号を得
るため、タイミングコントロール回路13F
はニユーキーオン制御モード用アンド回路2
71を有する。このアンド回路271は第1
の入力条件信号としてキーコード記憶回路1
3Cの出力用オアゲート239から送出され
るビジー信号A1をインバータ272を介し
て受け、第2の入力条件信号として読込禁止
回路247の読込禁止信号REGをインバー
タ273を介して受け、第3の入力条件信号
としてキーコード検出回路244のキーコー
ド到来確認出力DEQを受ける。 かくしてニユーキーオン制御モード用アン
ド回路271は、新らしいキーコード信号
KCがサンプルホールド回路13Bにホール
ドされたとき(オア回路245の出力が
「1」となる)、読込禁止回路247から読込
禁止信号REGが送出されていないことを条
件とし(すなわちキーコード記憶回路13C
の記憶コードデータの1回の循還動作の間に
キーコード比較回路240から一致が得られ
なかつたことになる)、キーコード記憶回路
13Cの出力ゲート239からビジー信号A
1が発生しないタイミングで(空チヤンネル
が記憶回路本体237の最終ステージにシフ
トして来たことになる)、「1」の出力を送出
する。このニユーキーオン制御モード用アン
ド回路271の「1」出力はセツト信号出力
用オアゲート274を通じてキーコード記憶
回路13Cの入力アンドゲート235に開制
御信号として与えられると共に、リセツト信
号出力用オアゲート275を介し、さらにイ
ンバータ276を介して帰還用アンドゲート
238に閉制御信号として与えられる。 かくして入力アンドゲート235が開きか
つ帰還用アンドゲート238が閉じた状態と
なり、従つて記憶回路本体237の最終ステ
ージに位置しているチヤンネルについてその
内容を帰還用アンドゲート238で阻止しか
つ一時記憶回路233の記憶内容を一斉に記
憶回路本体237の第1ステージに読込む。 しかるにこのようにして1度セツト信号出
力用ゲート274からセツト信号Sが送出さ
れて記憶回路本体237の第1ステージに新
たなデータの読込みがなされると、読込終了
信号回路249がセツト動作をし、従つて記
憶回路本体237へのデータの読込みが終了
したとき読込禁止信号REGが発生されるこ
とによりニユーキーオン制御用アンド回路2
71の出力が「0」となり、これによりキー
コード記憶回路13Cの入力用アンドゲート
235が閉じかつ帰還用アンドゲート238
が開いて次のチヤンネルの到来に備える。か
くして記憶回路本体237は新たに到来した
キーコードデータを空チヤンネルに割当て記
憶したことになる。 次にタイミングコントロール回路13Fは
トランケート制御モード時のタイミング信号
を得るためトランケート制御モード用アンド
回路277を有する。このアンド回路277
は第1の入力条件信号としてトランケート回
路13Gから送出されるトランケート信号
MTCHを受け、第2の入力条件信号として
読込禁止回路247の読込禁止信号REGを
インバータ273を介して受け、第3の入力
条件信号としてキーコード検出回路244の
キーコード到来確認出力DEQを受ける。 ここでトランケート回路13Gはキーコー
ド記憶回路13Cの記憶容量(すなわちチヤ
ンネル数16)以上の数のキーコード信号KC
が到来したとき、新らしく到来したキーコー
ド信号KCをすでに消えかえている音のキー
コードデータを記憶しているチヤンネルに入
れ替え記憶させ、かくして新たに到来したキ
ーコードデータを確実に記憶できるようにす
る目的で設けられている。 トランケート回路13Gは最小値記憶比較
回路280を有し、後述するエンベロープ発
生器からマスタクロツクφ1,φ2に同期し
て時分割で順次到来する各チヤンネルについ
てのエンベロープ信号ΣKAの値Eを順次比
較し、より小さい値のエンベロープ信号Σ
KAを最小値Qとして記憶するもので、新た
に到来するエンベロープ信号ΣKAの値Eが
記憶最小値Qより小さいとき(すなわちE<
Qのとき)、論理「1」の最小値検出信号Z
を出力用アンドゲート281を介して送出す
る。 このアンドゲート281にはキー操作判別
回路13Eにて発生されるキーオフ検出信号
D1が開制御信号として与えられ、かくして
離鍵されたキーのキーコードが割当てられた
チヤンネルのデータがキーコード記憶回路1
3Cの記憶回路本体237から読出されたタ
イミングで、そのエンベロープ値Eが最小値
Qより小さいとき最小値検出信号Zを送出す
るようになされている。 この最小値検出信号Zは最小値記憶比較回
路280の取込指令端子FETCHに与えら
れ、このとき回路280は現に到来している
エンベロープ信号ΣKAの内容を最小値Qと
して記憶更新し、かくして第1〜第16チヤン
ネルに記憶されているキーコードに対する音
のうちの最小エンベロープ値を常に記憶する
ようになされている。 「1」の最小値検出信号Zは最小エンベロ
ープ値チヤンネル記憶回路282に記憶され
る。この記憶回路282は上述した記憶回路
本体237のシフトレジスタRG1〜RG7と
同様に、マスタクロツクφ1,φ2によつて
読込み、読出し動作する16ステージのシフト
レジスタをもつて構成され、最終ステージの
「1」出力を出力用アンドゲート283を介
してトランケート信号MTCHとして送出す
る。 この出力用アンドゲート283には開制御
信号として第1〜第15ステージの出力を受け
るノアゲート284の出力が与えられ、かく
して第1〜第15ステージの内容が「0」(す
なわち第1〜第15ステージに記憶されている
チヤンネルのキーコードに対応する音のエン
ベロープは最小値ではないことを意味する)
のとき、換言すれば第16ステージの記憶のみ
が「1」のときトランケート信号MTCHを
出力用アンドゲート283を通じてトランケ
ート制御モード用アンド回路277に対して
与える。 従つてトランケート制御モード用アンド回
路277は、新しいキーコードデータがサン
プルホールド回路13Bにホールドされたと
き、読込禁止回路247から読込禁止信号
REGが送出されていないことを条件とし
て、トランケート信号MTCHが到来したタ
イミングで「1」の出力を送出し、これをセ
ツト用オアゲート274を介してキーコード
記憶回路13Cの入力用アンドゲート235
に与えてこれを開き、かつリセツト用オアゲ
ート275を介し、さらにインバータ276
を介して帰還用アンドゲート238に与えて
これを閉じる。 そこで、トランケート信号MTCHが発生
されたチヤンネルの内容(現在第16ステージ
に記憶されている)が、次のマスタクロツク
φ1,φ2によつて今まで記憶されていたエ
ンベロープ最小のキーコードデータから、一
時記憶回路233に記憶されている新たなキ
ーコードデータに置き換えられ、第1ステー
ジに記憶される。 最小値記憶比較回路280の出力条件とし
て用いられるキーオフ検出信号D1は、キー
操作制御回路13Eにおいて発生される。 キー操作判別回路13Eは、第1及び第2
キースイツチキーオン記憶回路291及び2
92と、キーオフ記憶回路293とを有す
る。こらの記憶回路291,292及び29
3は上述の記憶回路本体237と同様に、マ
スタクロツクφ1,φ2によつてシフト動作
をする16ステージのシフトレジスタで構成さ
れ、各チヤンネルの記憶内容が帰還用アンド
ゲート294,295,296を介して巡還
し、かくしてダイナミツクに記憶を保持する
ようになされている。 第1キースイツチキーオン記憶回路291
はサンプルホールド回路13Bに到来したキ
ーコードデータが割当てられたチヤンネルの
記憶を、押鍵操作されている間保持する目的
で設けられている。 しかるに押鍵操作された場合のキーコード
記憶回路13Cの応動動作としては、新たな
キーコードデータの内容と一致する内容をす
でに記憶しているチヤンネルがある第1の場
合と、このようなチヤンネルがない第2の場
合とがあり、第1の場合当該一致内容をもつ
チヤンネルの記憶内容の更新はせず、これに
対して第2の場合は空チヤンネルに新たなデ
ータを記憶する(又は満杯の場合はトランケ
ート制御モードにより最小エンベロープのチ
ヤンネルのデータと入れ換える)。 いずれの場合にしろキーの操作はされてい
るのであるからこれに対応するチヤンネルに
押圧操作中であることを表わす「1」信号を
記憶しなければならない。 このため第1キースイツチキーオン記憶回
路291は、タイミングコントロール回路1
3Fのキーコード記憶回路13Cへのデータ
のチヤンネル割当て動作に同期してキーオン
データを当該チヤンネル位置に記憶する。 すなわち、記憶回路291は第一にタイミ
ングコントロール回路13Fのセツト信号出
力用オアゲート274のセツト信号Sを入力
オアゲート297を介して受ける。かくして
新しく到来したデータを空チヤンネルに記憶
させる場合そのチヤンネル、又はトランケー
トモード時に新データを旧データと入れ換え
た場合そのチヤンネルに論理「1」信号が記
憶される。 また記憶回路291は、第二にタイミング
コントロール回路13Fの第1キースイツチ
オン記憶用アンド回路298の出力を入力オ
アゲート297を介して受ける。しかるにこ
のアンド回路298はキーコード検出回路2
44のオアゲート245の出力DEQと、一
致チヤンネル記憶回路241の一致記憶出力
EQとを受け、新キーコードデータと一致す
る記憶内容をもつチヤンネルが記憶回路本体
247の第1ステージに帰還されたときこれ
と同期して記憶回路291に論理「1」信号
を読込み記憶させる。 ここで第1キースイツチキーオン記憶回路
291の帰還用アンドゲート294にはタイ
ミングコントロール回路13Fのクリア用ア
ンド回路299の出力がインバータ300を
介して与えられる。このクリア用アンド回路
299にはキーオフ検出タイミング信号Xが
与えられ、これにより信号Xが「1」となつ
たとき記憶回路291のすべてのチヤンネル
の記憶をクリアさせるようになされている。 かくして記憶回路291は信号Xが到来す
るごとに第〜第16チヤンネルに割当てられた
キーコードのキーが未だに押鍵操作されてい
るか否かを間欠的にチエツクすることにな
る。 第2キースイツチキーオン記憶回路292
は、キーコード記憶回路13Cの第1〜第16
チヤンネルにキーコードデータが記憶された
場合に、このキーコードに対応するキーの第
2のキースイツチK2(第3図)のオン動作
状態を記憶する。しかるに記憶回路292の
第1〜第16チヤンネルの記憶内容は、マスタ
クロツクφ1,φ2の16周期で一巡される
が、このとき出力端から読出されたデータを
第2キースイツチオン動作信号TK2として
出力端子WTK2から送出する。 記憶回路292への記憶信号の入力はタイ
ミングコントロール回路13Fの第2キース
イツチキーオン記憶用アンド回路301の出
力を入力オアゲート302を介して入力する
ことにより行う。このアンド回路301はキ
ーコード12から到来する第2キースイツチ
動作検出信号KA2と、一致チヤンネル記憶
回路291の出力EQとを入力条件として、
サンプルホールド回路13Bに到来したキー
コードデータと、キーコード記憶回路本体2
37のチヤンネルのいずれかについてその記
憶データとが一致したとき、第2キースイツ
チ動作検出信号KA2の到来時に「1」出力
を送出する。 従つて記憶回路292はキーコード記憶回
路13Cの第1〜第16チヤンネルのうち到来
データと同じデータを記憶しているチヤンネ
ルが記憶回路本体237の第1ステージ目に
帰還された時、そのタイミングで「1」信号
を記憶し、かくして第2のキースイツチK2
がオン動作した後オフ動作するまでの間この
操作キーについての「1」信号をダイナミツ
クに記憶する。なお記憶回路292の帰還用
アンドゲート295にはタイミングコントロ
ール回路13Fのリセツト信号が与えられ
る。 しかるに前述したように、サンプルホール
ド回路13Bに到来したキーコードデータ
は、第1のキースイツチK1の動作によつて
形成されるのに対して、検出信号KA2は第
2のキースイツチK2の動作によつて形成さ
れる。従つてキーコード記憶回路13Cに新
たなキーコードデータが記憶されることによ
り、この記憶チヤンネルに関して出力端子
WTK1に「1」出力が送出されたことは第
1のキースイツチK1がオン動作した時点を
表わしているのに対して、記憶回路292の
出力端子WTK2に「1」出力が送出された
ことは第2のキースイツチK2がオン動作し
た時点を表わしている。そこで、出力端子
WTK1に信号TK1が送出された時点か
ら、出力端子WTK2に信号TK2が送出さ
れた時点間の時間は、対応するキーの押鍵動
作についてその押し下げ速度に相当する大き
さになる。かくしてキーの操作速度に関する
データを信号TK1,TK2の型でチヤンネ
ルプロセツサ13から送出できることにな
る。 キーオフ記憶回路293はキーコード記憶
回路13Cの各チヤンネルに記憶されている
キーコードに対応するキーが離されて該キー
コードと同一のキーコードがキーコーダ12
から出力されなくなつたとき(すなわちキー
オフの状態となつたとき)そのチヤンネルを
記憶する。 キーオフ記憶回路293は上述の第1キー
スイツチ記憶回路291の出力に基づいてタ
イミングコントロール回路13Fにおいて形
成されるコントロール信号によつて記憶動作
する。すなわちタイミングコントロール回路
13Fはキーオフ記憶制御用アンド回路30
5を有し、その第1の入力信号として第1キ
ースイツチキーオフ記憶回路291の出力
TA1をインバータ306を介して受け、第
2の入力信号としてキーコード記憶回路13
Cのビジー信号A1を受け、第3の入力信号
として前述したキーコーダ12のステツプコ
ントロール回路12Eのキーオフ検出タイミ
ング信号Xを受ける。 従つてキーオフ記憶制御用アンド回路30
5はキーオフ検出タイミング信号Xが到来し
ている場合に、第1キースイツチオン記憶回
路291に「1」信号が記憶されていないチ
ヤンネルが入力端へ帰還された時(このとき
記憶出力TA1は「0」となる)、ビジー信
号A1が到来していることを条件として
「1」信号を送出し、これをキーオフ記憶回
路93にその入力オアゲート308を介して
記憶させる。 このようにしてキーオフ記憶回路293は
タイミング信号Xが到来するごとに、記憶回
路本体237の空チヤンネルではないチヤン
ネルについて当該キーコードに対応するキー
が離鍵されているか否かをチエツク記憶する
ことになる。 なおキーオフ記憶回路293の記憶はタイ
ミングコントロール回路13Fからリセツト
信号Rが送出されるごとに、これがインバー
タ276を介して帰還用アンドゲート296
に与えられることによりクリアされる。 キーコード記憶回路13Cの各チヤンネル
の記憶は、その内容であるキーコードの音に
ついて離鍵操作後デイケイ波形部が減衰し切
つたときタイミングコントロール回路13F
のクリア用アンド回路309の出力によつて
クリアされる。 クリア用アンド回路309にはその第1の
条件信号として楽音信号形成部7A及び7B
において発生されるデイケイ終了信号2DF
が与えられ、また第2の条件信号としてキー
オフ記憶回路293のキーオフ検出信号D1
が与えられ、その論理「1」出力がリセツト
用ゲート275を介し、さらにインバータ2
76を介してキーコード記憶回路13Cの帰
還用アンドゲート238を閉じる。 しかるにデイケイ終了信号2DFはキーコ
ード記憶回路13Cの第16ステージ目に現に
存在するチヤンネルに記憶されているキーコ
ードの音についてデイケイの終了を検出して
いるから、このチヤンネルについてのデータ
の帰還ができなくなり、結局そのチヤンネル
についてクリアされることになる。かくして
このチヤンネルはいわゆる空チヤンネルとし
て次のデータの割当てを待つ状態となる。 以上のようにして、チヤンネルプロセツサ
13はキーコーダ12から順次送られて来る
複数のキーコードデータを、同時発音の必要
に応じて第1〜第16チヤンネルのいずれかに
割当て記憶すると共に、各チヤンネルの内容
(すなわち同時発音すべき複数の音のキーコ
ード)を時分割方式で多重化された情報信号
として出力端子WN1〜WB3から出力す
る。 しかるにこの出力情報信号の内容は第2図
に示すように、キーコードに関するキー情報
IFKである。その第1情報KCで、キーコー
ド記憶回路13Cの記憶回路本体237から
得られるノートコードNOTE及びブロツクコ
ードOCTでなる。また第2情報はキースイ
ツチ動作情報で、キーコード記憶回路13C
の出力オアゲート239から得られる第1キ
ースイツチK1についてのキーオン検出信号
TK1と、第2キースイツチキーオン記憶回
路292から得られる第2キースイツチK2
についてのキーオン検出信号TK2とでな
る。第3情報はキーオフの情態を表わすキー
オフ情報で、キーオフ記憶回路293から得
られるキーオフ検出信号TDOでなる。 これらのキー情報は第1図に示す如く、第
1及び第2系列パラメータ発生回路5A及び
5Bにパラメータ発生信号として送出される
と共に、キーの押鍵操作に関する情報、いわ
ゆるタツチ情報IFTを形成させるために、イ
ニシアルコントロール回路14及びアフター
タツチコントロール回路15に与えられる
(第2図)。 (1‐4)イニシアルコントロール回路 イニシアルコントロール回路14は押鍵操
作の際に降下しつつある押し下げ速度を判定
して、冒頭で述べた(2)式における振幅に関す
る変数Tmi(t)及びTna(t)の制御定数
を発生させるための条件信号を発生する目的
で設けられ、測時論理回路14Aと、変換回
路14Bとを有する(第2図)。 測時論理回路14Aは第1が押鍵操作され
たとき第1キースイツチK1がオンしてから
第2キースイツチK2がオンするまでの間の
時間を、チヤンネルプロセツサ13に記憶さ
れている同時発生音ごとのチヤンネルに対応
させて計時し記憶するもので、第8図に示す
ように、測時用クロツク発振器311と、加
算器312と、動作時間演算記憶回路313
とを具える。 動作時間演算記憶回路313は16ステージ
のシフトレジスタを6列分具えた6ビツト16
ステージのシフトレジスタ構成を有し、マス
タクロツクφ1,φ2によつて全ビツトのシ
フトレジスタが一斉にシフト動作するように
なされている。ここでシフトレジスタのステ
ージ数を16ステージとしたのは前述のチヤン
ネルプロセツサ13の第1〜第16チヤンネル
に対応して決められ、かくしてチヤンネルプ
ロセツサ13が第1〜第16チヤンネルのキー
情報IFKを送出するごとにこれと同期して対
応するチヤンネルのキーに関する押鍵速度を
演算記憶できるようになされている。 すなわち動作時間演算記憶回路313の入
力側には6ビツトの加算器312が設けら
れ、その各ビツトの出力が入力アンドゲート
314をそれぞれ通じて記憶回路313の各
ビツトレジスタに与えられる。加算器312
は半加算器を各ビツトの加算要素として具
え、測時間用クロツク発振器311から与え
られる「1」加算入力1ADと、記憶回路3
13の第16ステージの出力とを加算して記憶
回路313の第1ステージに読込まれるよう
になされている。 しかるに「1」加算入力1ADの通路には
入力アンドゲート315が設けられ、その開
閉動作を演算開始用アンド回路316の出力
によつて制御する。すなわちアンド回路31
6はチヤンネルプロセツサ13から時分割多
重信号の形式で到来する第1〜第16チヤンネ
ルについての第1キースイツチキーオン検出
信号TK1を第1の条件信号として受け、ま
た第2の条件信号として同様の第2キースイ
ツチキーオン検出信号TK2をインバータ3
17を介して受ける。従つて演算開始用アン
ド回路316は各チヤンネルの情報ごとに、
第1のキースイツチK1がオン動作してキー
オン検出信号TK1が「1」となつた時(こ
の時第2のキースイツチK2は未だオン動作
していないのでキーオン検出信号TK2は
「0」である)、論理「1」の出力を開制御信
号としてアンドゲート315に与え、その後
第2のキースイツチK2がオン動作してキー
オン検出信号TK2が「1」となつた時まで
の間アンドゲート315を開制御する。 従つて測時用クロツク発振器311の
「1」加算信号1ADが加算器312に与えら
れる。 一方このとき加算器312及び動作時間演
算記憶回路313間に設けられてアンドゲー
ト314にはキーオン検出信号TK1が開制
御信号として与えられ、従つて加算器312
は第1〜第16チヤンネルのキー情報がチヤン
ネルプロセツサ13から転送されて来るごと
にこれと同期して記憶回路313の記憶内容
に「1」を加算して再度記憶回路313に記
憶させる動作を繰返す。この結果記憶回路3
13には第1キースイツチK1がオン動作し
てから第2キースイツチK2がオン動作する
までの時間が、記憶回路313における第1
〜第16チヤンネルの循環動作サイクルの回数
として演算記憶されることになる。 その演算結果(キーオンTK2が到来した
ときの結果が測時結果となる)は記憶回路3
13の各ビツトレジスタの第16ステージ目か
ら2進化コード信号INDとして出力端子U1
〜U32に送出される。 ところで、第2キースイツチK2がオン動
作をすれば、キーオン検出信号TK2が
「0」から「1」に変わることによりアンド
ゲート316が閉じ、従つて「1」加算信号
1ADは加算器312に与えられなくなる。
そこで加算器312は記憶回路313からの
到来データに何の加算をせずにそのまま出力
端に送出し、かくして記憶回路313のデー
タは加算器312を介し、さらにアンドゲー
ト314を介してダイナミツクに記憶され、
この記憶データが出力端U1〜U32に引続
き送出されることになる。 かかる動作はその後離鍵操作がされて順次
キーオン検出信号TK2,TK1が「1」か
ら「0」へ復帰するまで続き、信号TK1が
「0」になつたときゲート314が閉じるこ
とにより記憶回路313のすべてのビツトの
記憶が「0」となり、従つて出力端U1〜U
32の出力が「0」となることにより終るこ
とになる。 なおこの実施例の場合記憶回路313の出
力がナンド回路318に与えられ、かくして
記憶回路313のすべてのビツトの内容が
「1」となつたとき「0」出力を得、これを
アンドゲート316に閉信号として与えるよ
うになされ、かくして記憶回路313が、測
時可能な範囲を越えてゆつくりとキー操作が
された場合、最大測時出力となつたとき以後
これを保持せしめるようになされている。 かくして動作時間演算記憶回路313から
送出された測時出力はコード変換回路
(ROM)14Bに与えられ、これにより後段
で処理し易いコード信号に翻訳してイニシア
ルタツチデータITDとして送出される。 (1‐5)アフタタツチコントロール回路 アフタタツチコントロール回路15は押鍵
操作の際に押下げ強さを判定して、冒頭に述
べた(2)式における振幅に関する変数Tni
(t)及びTna(t)の制御定数を発生させ
るための条件信号を発生する目的で設けら
れ、マルチプレクサ15Aと、その出力を受
けるA/D変換器15Bとでなる(第2
図)。 マルチプレクサ15Aは第9図に示すよう
に、チヤンネルプロセツサ13のキーコード
KC(ノートコードNOTE及びブロツクコー
ドOCTでなる)を受け、これをすべてのキ
ーに対応して設けられた88本の出力線のうち
対応するものへの線出力g1〜g88(その
出力線の論理レベルが「1」に変化すること
を内容とする)に変換するデコーダ321を
有し、その線出力g1〜g88をキー操作検
出回路11において各キーに対応してそれぞ
れ設けられた押下圧力検出器DT1〜DT88
(第9図)の出力dt1〜dt88を受けるゲー
トG1〜G88に開制御信号として与えるよ
うになされている。 しかるにキーコードKCは前述のように15
チヤンネル分のデータを時分割多重化した内
容をもつので、デコーダ321はキーコード
KCの各チヤンネルデータが到来するごと
に、ゲートG1〜G88のうち対応するキー
のゲートを順次切換えながら開制御し、かく
して各チヤンネルの到来ごとに対応するキー
の押下圧力検出出力dt1〜dt88が順次サン
プリングされて出力端子VDTに送出される
ことになる。 この出力信号はアナログ値であるが、これ
が次段のA/D変換器15Bでデジタル信号
に変換された後、アフタタツチデータATD
として送出される。 このようにしてアフタタツチコントロール
回路15にて形成されたアフタタツチコント
ロールデータATDは、上述のイニシアルコ
ントロール回路14にて形成されたイニシア
ルコントロールデータITDと共に鍵盤情報発
生部1のタツチ情報出力IFTとして送出され
る。 〔2〕第1及び第2系列パラメータ発生回路 第1及び第2系列パラメータ発生回路5A及
び5Bは、(3)式の演算をする際に必要とされる
定数信号を、鍵盤情報発生部1において時分割
多重方式で発生される第1〜第16チヤンネルの
キーコードKCが到来するごとに順次発生する
もので、第10図に示すように、キーコード
KC及び音色選択スイツチ6の音色選択信号
VSSの双方により制御されるROM構成の第1
の定数発生回路325及び326と、音色選択
スイツチ6の音色選択信号VSSのみにより制御
されるROM構成の第2の定数発生回路327
及び328とでなる。 第1系列(又は第2系列)パラメータ発生回
路5A(又は5B)の第1定数発生回路325
(又は326)は先ず第1系列(又は第2系
列)の総合音量を決める総音量定数K1(又は
K2)を発生する。 第二に(3)式の音色の時間的変化を決める音色
変数I1(t)(又はI2(t))を算出するために
必要な定数、すなわち音の出始めの音色を決め
る初期音色定数IL1(又はIL2)と、音色の時間
的変化を決める音色変化定数DRI1又はDRI2)
と、デイケイの終了レベルを決める音色変化停
止レベル定数SLI1(又はSLI2)とを発生す
る。 第三に(3)式のエンベロープを決めるための振
幅レベルないしエンベロープ変数A1(t)(又
はA2(t))を算出するために必要な定数、す
なわちアタツク速度を決めるアタツク速度定数
ARA1(又はARA2)と、第1デイケイ速度を決
める第1デイケイ速度定数1DRA1(又は
1DRA2)と、第2デイケイ速度を決める第2デ
イケイ速度定数2DRA1(又は2DRA2)と、離鍵
後の減衰速度を決める減衰速度定数DRA1(又
はDRA2)と、第1デイケイ速度から第2デイ
ケイ速度へ移るレベルを決めるデイケイ遷移レ
ベル定数1DLA1(又は1DLA2)とを発生する。 また第1系列(又は第2系列)パラメータ発
生回路5A(又は5B)の第2定数発生回路3
27(又は328)は先ず発生音の周波数を決
める音高定数B1(又はB2)を発生し、第二の部
分音(調和音及び非調和音を含む)成分の構成
を決める部分音定数D1(又はD2)を発生する。 第三に、キータツチ操作に応じて音量を決め
る音量選択用定数T1a(t)(又はT2a(t))
を算出するために必要な定数、すなわちイニシ
アルタツチに応動するイニシアル定数βi(欠
はδi)と、アフタタツチに応動するアフタ定
数βa(又はδa)とを発生する。 第四に、キータツチ操作に応じて音色を決め
る音色選択用定数T1i(t)(又はT2i(t))
を算出するために必要な定数、すなわちイニシ
アルタツチに応動するイニシアル定数αi(又
はγi)と、アフタタツチに応動するアフタ定
数αa(又はγa)とを発生する。 〔3〕音色選択スイツチ回路 音色選択スイツチ回路6は発生楽音に付与す
べき音色についての音色選択信号VSSを発生
し、これを第1及び第2系列パラメータ発生回
路5A及び5Bに与えるべく、第11図に示す
構成のものを適用し得る。 すなわち、選択し得る音色すなわちピアノ、
ハーブシコード、ビブラフオン………シロホン
に対応して、常閉接点b及び常開接点aとこれ
に対する可動接点cとでなる音色選択スイツチ
CH1,CH2,CH3………CHnが設けられい
る。しかるにこれらのスイツチCH1,CH2,
CH3………CHnの可動接点c及び常閉接点b
が直列に接続され、そのスイツチCHn側端が
論理「1」レベルの電源に接続され、各スイツ
チの常開接点aから各音色の選択出力VSS1,
VSS2,VSS3………VSSnを送出するように
なされている。 かくしてスイツチCH1,CH2,CH3……
…CHnの選択出力VSS1,VSS2,VSS3……
…VSSnはその逆の順序の優先順位を有し、同
時に複数のスイツチの選択操作がされたときに
も、最も優先順位の高い1つの音色選択出力の
みを送出すようになされている。 〔4〕第1及び第2系列楽音信号形成部 第1及び第2系列楽音信号形成部7A及び7
Bはそれぞれ(3)式の第1項及び第2項の式の演
算を鍵盤情報発生部1のキー情報IFK及びタツ
チ情報LFTと、第1及び第2系列パラメータ
発生回路5A及び5Bの定数出力と、ダンパペ
ダル9の出力とに基づいて実行する(第1
図)。 第1及び第2系列楽音信号形成部7A及び7
Bは全く同じ構成を有する。従つて、この明細
書では第1系列楽音信号形成部7Aについてそ
の詳細構成を述べる。 第1系列楽音信号形成部7Aは第12図A及
びBに示すように、(3)式の振幅項部分の演算を
実行する振幅項演算回路331と、(3)式の搬送
波項部分の演算を実行する搬送波項演算回路3
32と、(3)式の変調波項部分の演算を実行する
変調波項演算回路333とを有する。 (4‐1)搬送波項演算回路 搬送波項演算回路332は、チヤンネルプ
ロセツサ13のキーコード記憶回路13Cか
ら到来するキーコードKCのうちノートコー
ドNOTEをROM構成の周波数変換器334
にて受けてこれを基準音名音(基準オクター
ブの音名音)の周波数に相当する2進数に変
換する。この変換出力は加算器335を通じ
てシフタ336に与えられる。このシフタ3
36は変換器334から到来した基準音名音
に相当する値を、キーコードKCに含まれる
ブロツクコードOCTに割当てられたオクタ
ーブ番号に相当する量だけ上方又は下方にシ
フトさせ、かくして出力端に押鍵操作された
キーの音高周波数に比例した2進数値でなる
周波数出力FSを送出する。 一方加算器335には、ブロツクコード
OCTを受ける調律曲線模擬用定数発生回路
337の出力が与えられる。この定数発生回
路337は同じ音名音であつても高いオクタ
ーブのものは低いオクターブのものより少し
高い周波数に調律する必要性があるところか
らこれを満足させるために設けられ、到来し
たブロツクコードOCTに割当てられたオク
ターブ番号に相当する調律用出力を2進数値
として送出し、これを加算器335において
変換器334の周波数出力と加算することに
より、調律の効果を得る。 シフタ336の出力はアキユムレータ33
8に与えられる。このアキユウレータ338
はシフタ336の出力をマスタクロツクφ
1,φ2が与えられるごとに繰返し加算し、
加算内容にオーバーフローが生じたとき出力
パルスを送出するようになされている。しか
るにシフタ336の出力は上述のように、操
作されたキーの音高周波数に比例した大きさ
であるから、アキユムレータ338の加算内
容の上昇率は音高周波数が高いほど大きくな
り、結局アキユムレータ338の出立端に音
高周波数に比例した周波数の出力ωtが送出
されることになる。 かくしてアキユムレータ338にて送出さ
れる周波数出力ωtは乗算回路339(第1
2図B)に与えられ、ここで第1系列パラメ
ータ発生回路5Aの第2定数発生回路327
から到来する音高定数B1と乗算され、この
乗算回路339の出力B1・ωtが(3)式の搬
送波項部分の演算出力として送出される。 しかるにこの演算出力B1・ωtは押鍵操
作されたキーの音高周波数をもつことにな
る。 (4‐2)変調波項演算回路 変調波項演算回路333は(3)式の変調波項
を得べくROM構成のSin関数発生回路341
をし、上述の搬送波項演算回路332の周波
数出力ωtを乗算回路342において第1系
列パラメータ発生回路5Aの第2定数発生回
路327から到来する部分音定数D1と乗算
してSin関数発生回路341に入力し、かく
して出力端に変調波周波数D1・ωtを有す
る正弦波出力sinD1・ωtを送出し、この正
弦波出力sinD1・ωtを乗算回路343に与
えて定数T1i(t)・I1(t)との乗算結果T
1i(t)・I1(t)・sinD1・ωtを変調波項演
算回路333の演算出力として送出する。 ここで、乗算回路343に入力される定数
F1i(t)・L1(t)は第13図に示すよう
に音色関数発生回路344の出力に基づいて
形成される。 音色関数発生回路344は基本的な音色の
時間変化を決める音色波形を発生させるもの
で、この実施例の場合は第14図に示すよう
に基本音色波形の出力を発生する。すなわ
ち、波形出力VWは第2キースイツチ動作検
出信号TK2の到来時(時点t11)に最大値
MAXとなり、その後直線的に又は曲線的に
(例えば指数関数的に)降下し、レベルSLI
になつたとき以後その値を保つようになされ
ている。これに加えて波形出力VWは降下部
分W11の途中の時点t12で離鍵されたときは以
後その時の値を保つようになされる。なおか
かる波形出力VWにおいて降下期間をM11
とし、一定期間をM12とする。 かかる波形は第13図の構成によつて形成
される。すなわち音色関数発生回路344は
直線降下波形を形成すための直線演算回路3
45と、曲線降下波形を形成するための曲線
演算回路346とを有し、直線演算回路34
5は減算動作を基本動作とし、曲線演算回路
346は加算動作を基本動作としている。 直線演算回路345はチヤンネルプロセツ
サ13から到来するキーコードKCの16個の
チヤンネルに対応して16ステージのシフトレ
ジスタを6ビツト分並列に設けてなる記憶回
路347を有し、この6個のシフトレジスタ
の各ステージをマスタクロツクφ1,φ2に
よつて読込み、読出し動作させることによ
り、キーコードKCの第1〜第16チヤンネル
のシフト動作に同期して記憶回路347の内
容をシフトさせ、第16ステージ目の出力を出
力端子Y1〜Y32に音色基準信号VOCと
して送出する。 しかるに記憶回路347にはその全てのビ
ツトに対して入力オアゲート348が設けら
れ、これを通じて論理「1」のセツト信号
XXを全てのビツトに与えることにより、記
憶回路347の第1ステージ目に存在するチ
ヤンネルに全てのビツトに「1」のデータを
読込ませる。この全ビツトに「1」信号を記
憶したチヤンネルが第16ステージから読出さ
れたとき、これが第14図の時点t11におけ
る音色基準信号VOCの最大値MAXとして端
子Y1〜Y32に送出される。 セツト信号XXはセツト信号形成回路34
9において、チヤンネルプロセツサ13から
到来する第2キースイツチキーオン検出信号
TK2に基づいて形成される。すなわち検出
信号TK2が2入力アンド回路350に一方
の条件信号として与えられると共に、後述す
る減算信号制御回路351の減算信号M1/
M2がインバータ352を介して他方の条件
信号として与えられる。ここで減算信号M
1/M2は後述のように、波形出力VWが降
下区間M11(第14図)にあるとき論理
「1」となるのに対してそれ以外の区間M1
2(すなわち波形出力VWが一定の区間)に
あるとき論理「0」となる。そこで第2キー
スイツチキーオン検出信号TK2が到来する
以前において減算信号M1/M2は「0」で
あるのでアンド回路350に検出信号TK2
が「1」となつたチヤンネルが到来すればア
ンド回路350の出力が「1」となり、これ
がセツト信号XX,YYとして送出される。 従つて上述のように記憶回路347のすべ
てのビツトに対して「1」信号がセツトされ
るが、かくして一度アンド回路350から
「1」出力が送出されると後述のように減算
信号M1/M2が「1」となることによりア
ンド回路350から「1」出力を送出し得な
くなる。 記憶回路347の入力側には6段の全加算
器構成の加算回路353が設けられ、加算回
路353の各段の第1の加算入力として記憶
回路347の各ビツト出力が与えられると共
に、加算回路353の各段の第2の加算入力
として制御された周期の「1」入力ADD1が
アンドゲート34から全段一斉に与えられ、
かくして加算回路353において記憶回路3
47の各チヤンネルの内容から値「1」を減
算する。この減算出力はオアゲート348を
介して記憶回路347の第1ステージ目に読
込まれる。 ここで、アンドゲート354から与えられ
る「1」入力ADD1の立上り幅は、記憶回路
347のシフトに用いられているマスタクロ
ツクφ1,φ2の16周期の長さに予め選定さ
れており、従つて第1〜第16チヤンネルのど
のチヤンネルが加算回路353に読出されて
も限らず一様に減算動作ができるようになさ
れている。 このようにして記憶回路347の演算内容
は、その第16ステージ目から読出されるごと
にアンドゲート354から「1」入力ADD1
が到来していることを条件として「1」だ
け、減算され、逆に到来していなければ何ら
減算されずにそのまま記憶回路347に読込
まれる。従つて記憶回路347の内容の減算
速度は、アンドゲート354から与えられる
「1」入力ADD1の到来の頻度、換言すれば
その周期によつて決まることになる。 アンドゲート354の出力は矩形波発振器
355において発生され、その繰返し周期が
プロクラマブルデバイダ356において変更
制御された後、アンドゲート354を通じて
送出される。 しかるにプログラマブルデバイダ356に
は第1系列パラメータ発生回路5Aの第1定
数発生回路325において発生された音色変
化定数DRI1が与えられ、その値に相当する
大きさに発振器355の出力の周期を変更す
る。しかるにこの音色変化定数DRI1は音色
選択スイツチ6によつて選択された音色に応
じて選定されるでであるから、結局直線演算
回路345の減算速度、従つて基準音色波形
VWの降下傾斜が選択された音色に応じて決
まることになる。 一方アンドゲート354にはその開制御信
号として減算信号制御回路351の出力M
1/M2が与えられる。この減算信号制御回
路351は上述の記憶回路347に用いたと
同様の16ステージのシフトレジスタ358を
有し、上述のセツト信号形成回路349から
入力オアゲート359を通じて論理「1」の
減算チヤンネル指定用のセツト信号YYが到
来したときこれを、現に第1ステージ目に存
在するチヤンネルに記憶させる。しかるにこ
の「1」信号を記憶しているチヤンネルが第
16ステージ目に来たときこれを減算指令信号
M1/M2としてアンドゲート354に与
え、従つてデバイダ356の出力が発生して
いる時間(マスタクロツクの16周期分の期
間)のうち当該「1」信号がレジスタ358
から読出されたチヤンネルの区間(マスタク
ロツク1周期分の区間)の間だけアンドゲー
ト354を開き、このとき記憶回路347の
第16ステージ目に読出されているチヤンネル
の内容から「1」を減算させるようにはされ
ている。 減算信号制御回路351のシフトレジスタ
358の「1」信号の記憶は帰還用アンドゲ
ート360を通じ、さらにオアゲート359
を通じて循環される。従つてこの一巡動作ご
とに減算指令信号M1/M2が発生され、当
該「1」信号を記憶していたチヤンネルのデ
ータの減算動作が繰返され、これにより直線
演算回路345の出力端に当該チヤンネル
(すなわち押鍵操作されているキーの音が割
当てられたチヤンネル)から直線的に降下す
る波形出力VOCを得ることができる。 減算信号制御回路351の「1」信号の記
憶のクリアは帰還用アンドゲート360を閉
じることにより行われ、次の2つの場合があ
る。 その第1は音色基準波形VW(第14図)
において下降波形部W11が予定のレベルSLI
にまで下降した場合で、そのため直線演算回
路345の出力が比較回路361に一方の比
較入力Bとして与えられる。これに対して比
較回路361には他方の比較入力Aとして第
1系列パラメータ発生回路5Aの第1定数発
生回路325からの音色変化停止レベル定数
SLI1が与えられ、A>Bの条件を満足した
とき(換言すれば下降波形部W11が選択され
た音色で決まるレベルSLI1より低くなつた
とき)クリア信号TDFを送出する。このク
リア信号TDFは減算信号制御回路361の
入力オアゲート362を介し、さらにインバ
ータ363を介してアンドゲート360に閉
制御信号として与えられ、かくして現にレジ
スタ358の第1ステージ目に存在するチヤ
ンネルの内容を「0」にクリアする。 そこで以後当該チヤンネルに関して減算信
号M1/M2が送出されなくなり、依つて
「1」減算入力用アンドゲート354が閉じ
ることにより記憶回路347の内容について
の減算動作がされなくなり、結局直線演算回
路345の端子Y1〜Y32の出力は一定値
を維持することになる(第14図の一定波形
部W12に相当する)。 また第2のクリアの場合は、音色基準波形
VW(第14図)において下降波形部W11の
途中の時点t12で離鍵操作がされた場合で、
チヤンネルプロセツサ13のキーオフ記憶回
路293から読出されたキーオフ検出信号
TDOがアンドゲート364を介し、さらに
オアゲート362及びインバータ363を介
してアンドゲート360に閉制御信号として
与えられ、かくして現にレジスタ358の第
1ステージ目に存在するチヤンネルの内容を
「0」にクリアする。 そこでこの場合も上述の場合と同様にして
直線演算回路345の端子Y1〜Y32の出
力は一定値を維持することになる(第14図
の一定波形部W13に相当する。) しかるにキーオフ検出信号TDOの通路に
介挿されたアンドゲート364にはその閉制
御信号として、ダンパペダル9から到来する
ダンパペダル信号PO(操作時論理「0」と
なる)がインバータ365を介して与えら
れ、かくしてキーオフ検出信号TDOの到来
時にダンパペダル9が踏まれた場合に上述の
ように減算信号制御回路351の当該チヤン
ネルの記憶のクリア動作を直ちに行い、従つ
て直線演算回路345は直ちに減算動作を中
止し、出力波形VWの一定波形部W13(第1
4図)を形成することになる。 なおかかるダンパペダル9による効果はこ
のペダル9への踏込みが中止されればその時
点から中止されるから、結局直線演算回路3
45の出力波形VWはダンパペダル9を離し
た時点から波形部W12へ下降して行くことに
なる。 一方曲線演算回路346は、上述のように
して直線演算回路345にて形成される第1
4図のような基本音色波形VWに基づいて楽
音を発生させた場合に聞きづらさを感じさせ
る点を改善するために設けられている。 すなわち直線演算回路345のみによつて
基本音色波形VWを形成する場合は、第14
図の波形をみて明らかなように直線的下降部
W11に続いて一定波形部W12又はW13が発生
することになり、その変遷は必らず急変を伴
う一定の角度をもつて行われ、この急変部が
聞きづらさの一因となつている。そこでこれ
を例えば指数関数的変化に近い変化をするよ
うに修正すれば聞きづらさを軽減できる。 かかる目的を達成すべくこの実施例の曲線
演算回路346は、直線演算回路345の記
憶回路347においてビツト数を3ビツトに
したことを除いて同様の構成をもつ記憶回路
367と、直線演算回路345の加算回路3
53において段数を3段にし、かつ最高位の
ビツトからキヤリイを送出するようにしたこ
とを除いて同様の構成をもつ加算回路368
とを具える。 しかるに記憶回路367の第16ステージ目
の各ビツト出力は加算回路368の対応する
段についてそれぞれ設けられた入力アンドゲ
ート396から到来する「1」加算入力
ADD1と加算され、その加算結果が記憶回路
367の第1ステージ目に直接帰還される。 加算回路368の第1〜第3段に対する入
力アンドゲート369は、直線演算回路34
5の記憶回路347から得られる出力のう
ち、上位3ビツト出力すなわち第4〜第6ビ
ツト出力をインバータ370を介して閉制御
信号として受ける。 従つて直線演算回路345の記憶回路34
7の内容が、セツト信号XXによつてすべて
のビツトに「1」信号が記憶された状態から
「1」ずつ減算されて行く過程において、下
から第4ビツト目の内容が「10」になつたと
き(このビツトの内容は8回の減算動作が行
われるごとに交互に「1」又は「0」とな
る)、加算回路368の第1ビツトに対して
「1」加算入力ADD1を与え、かくして記憶
回路367の内容を「001」ずつ加算して行
く。 また記憶回路347の第5ビツト目の内容
が「0」になつたとき(このビツトの内容は
16回の減算動作が行われるごとに交互に
「1」又は「0」となる)、加算回路368の
第2ビツトに対して「1」加算入力を与え、
かくして記憶回路367の内容を「010」ず
つ加算して行く。 さらに記憶回路347の第6ビツト目の内
容が「0」になつたとき(このビツトの内容
は32回の減算動作が行われるごとに交互に
「1」又は「0」となる)、加算回路368の
第3ビツトに「1」加算入力を与え、かくし
て記憶回路367の内容を「100」ずつ加算
して行く。 かかる加算動作の結果加算回路368の第
3ビツトにキヤリイが生じたとき、これが直
線演算回路345にその「1」加算入力
ADD2として与えられる。 なおアンドゲート369を介して与えられ
る「1」加算入力としては直線演算回路34
5に対してアンドゲート354を介して与え
られる論理「1」入力が用いられる。 上述の曲線演算回路346は直線演算回路
345と関連して次のように動作する。 直線演算回路345の記憶回路347が
「11111111」にセツトされた後「111000」に
なるまでの8回の減算動作の間は、記憶回路
347の出力の第4〜第6ビツトの内容は
「111」であるから直線演算回路345は本来
の直線的な減算動作を実行する。 この第8回目の減算動作をした後第16回目
の減算動作をするまでの間は記憶回路347
の出力の第6〜第4ビツトは「110」となる
から、曲線演算回路346の加算回路368
は記憶回路367の内容に「001」(10進数で
「1」)ずつ加算して行きこの加算結果の上昇
速度に応じた周期でキヤリイADD2を出力す
る。しかるにこのキヤリイADD2の出力のタ
イミングは直線演算回路345の加算回路3
53が「1」の減算動作をするタイミングと
一致しているから、加算回路353はこの減
算入力と、曲線演算回路346の加算回路3
68からのキヤリイADD2(すなわち加算入
力)とを同時に受けることになる。従つてキ
ヤリイADD2が送出されるごとに直線演算回
路345は減算動作をしないことになる。 この第16回目の減算動作をした後第24回目
の動作をするまでの間は記憶回路347の出
力の第6〜第4ビツトは「101」となるか
ら、曲線演算回路346の加算回路368は
記憶回路367の内容に「010」(10進数で
「2」)ずつ加算して行きこの加算結果の上昇
速度に応じた周期でキヤリイADD2を出力す
る。すなわち、上述の第8回目〜第16回目の
場合の2倍の速度でキヤリイADD2を送出す
ることになる。従つて直線演算回路345は
この頻度で減算動作を間引くことになり、こ
の直線演算回路345の出力VOCの下降速
度は低下する。 以下同様にして、直線演算回路345の記
憶回路347の出力の第6〜第4ビツトが
「100」、「011」………となるに従つて曲線演
算回路346の加算回路368への加算値は
「011」、「100」……(10進数で「3」、「4」
………)というように大きくなつて行き、従
つてキヤリイADD2の出力頻度も2倍、22倍
………というように指数関数的に大きくなつ
て行く。これに応じて直線演算回路345の
減算動作に対する間引き頻度も指数関数的に
大きくなり、従つて記憶回路347の減算速
度、換言すれば出力波形VWの下降速度が指
数関数的に低下することになる。 このように曲線演算回路346を設けたこ
とにより基本音色信号VOCの下降波形部VW
が一定波形部W12又はW13に遷移する際の急
変部に円みをつけることができ、依つて聞き
づらさを軽減できる。 このようにして音色関数発生回路344の
直線演算回路345にて形成された基本音色
信号VOCは乗算回路371(第12図B)
に与えられ、第1系列パラメータ発生回路5
Aの第1定数発生回路325から到来する定
数IL1と乗算され、(3)式の変数I1(t)の出
力を得る。この変数出力I1(t)は次に乗算
回路372にて変数出力T1i(t)と乗算さ
れ、(3)式の変数T1i(t)・I1(t)を得る。 ここで変数出力T1i(t)は、鍵盤情報発
生部1のイニシアルタツチコントロール回路
14及びアフタタツチコントロール回路15
から到来するイニシアルタツチ信号ITD及び
アフタタツチ信号ATDに基づいて形成され
る。すなわちイニシアルタツチ信号ITDが乗
算回路373(第12図A)において第1系
列パラメータ発生回路5Aから到来するイニ
シアル定数αiと乗算されると共に、アフタ
タツチ信号ATDが乗算回路374において
第1系列パラメータ発生回路5Aから到来す
るアフタ定数αaと乗算され、これらの乗算
結果が加算器375において加算されて変数
T1i(t)として上述の乗算回路372に与
えられる。 この場合、イニシアル定数αiおよびアフ
タ定数αaは音色選択スイツチ回路6におい
て選択指定された音色に対応した値をもつの
で(定数発生回路327のROMの読出しが
音色選択信号VSSにより行なわれるため)、
イニシアルタツチ信号ITDおよびアフタタツ
チ信号ATDはそれぞれ乗算回路373,3
74において選択指定された音色に対応して
重みづけされることになる。これにより、イ
ニシアルタツチ信号ITDおよびアフタタツチ
信号ATDは選択指定された音色に適した信
号に変換されて、楽音信号の制御に用いられ
る。 このようにして得られた変数T1i(t)は
アフタタツチ信号ATDが演奏者の押鍵中に
キーに対して与える押し付け強さの変化に応
じて変化することにより、時間的変数となる
ものである。 乗算回路372の出力T1i(t)・I1(t)
は乗算回路343においてsin関数発生回路
341の出力sinD1・ωtと乗算され、そ
の乗算結果が(3)式の変調波頂T1i(t)・L1
(t)・sinD1・ωtを表わす変調波項演算
回路333の出力として送出される。 (4‐3)振幅項演算回路 振幅項演算回路331は(3)式の振幅項
K1・T1a(t)・A1(t)を得るために設け
られ、第15図に示すように音量関数発生回
路381を有する。 この音量関数発生回路381は発生音の音
量ないしエンベロープを含めて基本的な振幅
の時間変化を決める第16図に示すようなエ
ンベローブ波形ENVをもつ出力AOCを発生
させる。すなわちエンベロープ波形出力
ENVは通常キーの押鍵操作によつて第2キ
ースイツチK2が閉じたときチヤンネルプロ
セツサ13から第2キースイツチオン検出信
号TK2が到来した時点t21から所定の急傾斜
で最低値MINから最大値MAXまで立上るア
タツク波形部ENV1と、この波形部ENV1に
続いて比較的急傾斜で下降する第1デイケイ
波形部ENV2と、この波形部ENV2に続いて
比較的緩傾斜をもつて最小レベルMINまで下
降する第2デイケイ波形部ENV3とでなる。 しかるに第2デイケイ波形部ENV3の途中
でダンパペダル9が操作された場合には、そ
の操作時点t24から急傾斜をもつて最小レベ
ルMINに下降するダンプ傾斜部ENV4が形成
される。 音量関数発生回路381は第16図に示す
エンベロープ波形出力AOCを得べく次の構
成をもつ。 すなわち、第13図について上述した音色
関数発生回路344の直線演算回路345、
曲線演算回路346、プログラマブルデバイ
ダ356、比較回路361とほぼ同様の直線
演算回路382、曲線演算回路383、プロ
グラマブルデバイダ384、比較回路385
を具え、直線演算回路382における減算動
作の周期を発振器386の出力を受けるプロ
グラマブルデバイダ384の出力パルスの周
期を変更することにより変更し、かくして立
下り下降波形部を作るという基本構成をもつ
点において、上述の音色関数発生回路344
と同様である。 しかるにデバイダ384の出力パルス
ADD3の周期は、各波形部ENV1〜ENV4に対
応して傾斜変更制御回路387において発生
されるゲート信号M1〜M4によつて、第1
系列パラメータ発生回路5Aから到来する定
数信号をデバイダ384に対する周期設定信
号として与えることにより設定される。 先ずアタツク波形部ENV1を発生させるた
め、第1のゲート信号M1によつて開制御さ
れるゲートGT1を通じて第1系列パラメー
タ発生回路5Aから到来するアタツク速度定
数ARA1をデバイダ384の出力パルスADD3
の周期を定数ARA1に相当する大きさに制御
し、かくして直線演算回路382の加算動作
頻度、換言すればその出力波形ENVの上昇
傾斜を選択された音色の種類(例えばピア
ノ、ハープシエード等)に応じて設定する。 また第1デイケイ波形部ENV2を発生させ
るため、第2のゲート信号M2によつて開制
御されるゲートGT2を通じて第1系列パラ
メータ発生回路5Aから到来する第1デイケ
イ速度定数1DRA1をデバイダ384に与え、
かくして上述と同様にして出力波形ENVの
第1デイケイ波形部ENV2の下降傾斜を選択
された音色の種類に応じて設定する。 さらに同様にして第2デイケイ波形部
ENV3を発生させるため、第2デイケイ速度
定数2DRA1を第3のゲート信号M3によつて
開制御されるゲートGT3を通じてデバイダ
384に与え、かくして選択された音色に応
じて第2デイケイ波形部ENV3の傾斜を第1
デイケイ波形部ENV2の傾斜より大きな値に
設定する。 これに対してダンプ波形部ENV4を発生す
る場合は、第4のゲート信号M4によつてゲ
ートGT4を開き、これを通じて減衰速度定
数DRA1をデバイダ384に与え、第2デイ
ケイ波形部ENV3よりさらに大きな傾斜をも
つダンプ波形部ENV4を設定する。 ゲートGT1〜GT4に対するゲート信号M
1〜M4は、傾斜変更制御回路387から、
第2キースイツチキ−オン検出信号TK2の
到来後順次発生される。 傾斜変更制御回路387は、16ステージの
シフトレジスタを3ビツト分備える記憶回路
388と、記憶回路388の出力に「1」を
加算して記憶回路388に再記憶させる加算
回路389とを有する。記憶回路388は上
述の直線演算回路382の記憶回路390及
び曲線演算回路383の記憶回路393と同
様に、マスタクロツクφ1,φ2によつてシ
フト動作することにより第1〜第16チヤンネ
ルごとの歩進データをダイナミツクに記憶す
る。 かくして記憶回路388の出力KTとして
3ビツトの2進信号が送出されこれがデコー
ダ396によつて4本の線出力M1〜M4に
変換される。ただし、記憶回路388の出力
KTが「000」のときデコーダ396はゲー
ト信号M1を送出し、同様に「001」のとき
ゲート信号M2を送出し、「010」のときゲー
ト信号M3を送出し、「011」のときゲート信
号M4を送出し、かくして傾斜変更制御回路
387は記憶回路388の内容が「000」の
状態から「1」ずつ加算されて「011」にな
るに従つてゲート信号M1〜M4をその順序
で順次送出する。 しかるに加算回路389と記憶回路388
との間には第2キースイツチオン検出信号
TK2を開制御信号とするアンドゲート39
7が設けられ、これにより検出信号TK2が
「0」のときそのチヤンネルの記憶回路38
8の記憶内容を全ビツト「0」とし、検出信
号KT2が「1」となつたとき記憶回路38
8の記憶内容に対する加算回路389の加算
動作を「000」の状態から開始させるように
なされている。 しかるにデコーダ396のゲート信号M1
の出力通路に第2キースイツチオン検出信号
TK2を開制御信号とするアンドゲート39
8が設けられ、これにより検出信号TK2が
到来したとき先ずゲート信号M1を送出す
る。 このゲート信号M1はゲートGT1に与え
られ、従つてデバイダ384は定数ARA1に
相当する周期の「1」信号ADD3をアンドゲ
ート399を介して送出する。ここでアンド
ゲート399には、直線演算回路382の記
憶回路390の出力端に設けられた最小値検
出用アンド回路400から禁止信号2DF′を
インバータ401を介して受ける。しかるに
アンド回路400にはその第1の条件信号と
して記憶回路390の出力のすべてのビツト
出力を受けるノア回路402の出力が与えら
れると共に、第2の条件信号として第3、第
4ゲート信号M3,M4を受けるオア回路4
03の出力が与えられる。従つてアンドゲー
ト400は記憶回路390に記憶がない場合
に、ゲート信号M3又はM4が発生している
とき(すなち第2デイケイ波形部ENV3又は
ダンプ波形部ENV4を発生しているとき)動
作する。そこでアンドゲート399はゲート
信号M1の発生時には禁止されないので、ア
ンドゲート399を通過したデバイダ384
の出力ADD3が加算回路391の最下位ビツ
トに入力される。 一方加算回路391の最下位ビツト以外の
ビツトの入力端に対してアンドゲート404
が設けられ、これがゲート信号M1によつて
インバータ405を介して禁止制御される。
従つてゲート信号M1の発生時において加算
回路391はその最下位ビツトへ到来する
「1」信号を加算して行くことになり、従つ
て記憶回路390の出力AOCの波形ENVは
定数ARA1に相当する傾斜をもつて立上り、
かくしてアタツク波形部ENV1が形成され
る。 この状態は記憶回路390の内容がそのす
べてのビツトについて論理「1」となるまで
維持される。しかるにすべてのビツトが論理
「1」となるとこれを最大値検出用アンド回
路406にて検出し、その論理「1」出力を
傾斜変更制御回路387の歩進回路407に
歩進入力信号AFとして与えられる。 歩進回路407は入力信号AFを加算回路
389にその入力オアゲート408を介して
受けて記憶回路388の記憶内容に「001」
を加算し、かくしてデコーダ396から第2
のゲート信号M2を発生させる。 この第2のゲート信号M2はゲートGT2
に与えられ、従つてデバイダ384は定数
1DRA1に相当する周期の「1」信号ADD3を
ゲート399を介して送出する。しかるにこ
のとき直線演算回路382の加算回路391
への入力ゲート404に対する禁止動作は解
除されている。従つて加算回路391のすべ
てのビツトに「1」信号ADD3が与えられる
ことにより加算回路391は記憶回路390
の内容を「1」ずつ減算して行くことにな
り、依つて記憶回路390の出力波形ENV
は定数1DRA1に相当する傾斜をもつて下降
し、かくして第1デイケイ波形部ENV2が形
成される。 このとき記憶回路390の出力AOCは比
較回路35において第1系列パラメータ発生
回路5Aから到来するデイケイ遷移レベル定
数1DRA1と比較され、出力AOCがこの定数
1DLA1より低下したとき検出出力1DFをア
ンドゲート409(ゲート信号M2によつて
開制御される)を介して送出する。この検出
出力1DFは歩進回路407の入力ゲート4
08を介して加算回路389に歩進信号とし
て入力される。そこで加算回路389は記憶
回路388の記憶内容に「001」を加算し、
かくしてデコーダ396から第3のゲート信
号M3を発生させる。 この第3のゲート信号M3はゲートGT3
に与えられ、従つてデバイダ384は定数
2DRA1に相当する周期の「1」信号ADD3を
ゲート399を介して送出する。このとき直
線演算回路382の加算391のすべてのビ
ツトに対して「1」信号が与えられ、従つて
加算回路391は記憶回路390の内容を
「1」ずつ減算して行くことになり、依つて
記憶回路390の出力波形ENVは定数2DRA1
に相当する傾斜(通常定数1DRA1に相当する
傾斜より小さい)をもつて下降し、かくして
第2デイケイ波形部ENV3が形成される。 このように直線演算回路382の出力波形
ENVは、その値はデイケイ遷移レベル定数
1DRA1を境にして傾斜を緩めることになる。 この状態は、原則として(ダンパペダル9
が操作されない場合)直線演算回路382の
内容が「0」となることにより出力波形
ENVの値が最小値MIN(第16図)になる
まで維持される。 しかるに記憶回路390の内容が「0」に
なると、最小値検出用アンド回路400に論
理「1」の検出出力2DF′が発生され、これ
がデイケイ終了信号発生用アンド回路410
(第12図B)に与えられる。 この状態において、離鍵されれば第2キー
スイツチオン検出信号TK2が論理「0」と
なり、従つて傾斜変更制御回路387の加算
回路389及び記憶回路388間に配設され
たアンドゲート397が閉じることにより、
記憶回路388の内容がクリアされる。また
ゲート信号M1の出力ゲート398が閉じら
れ、かくして制御回路387が待期状態にも
どる。 以上の動作はダンパペダル9が操作されな
い場合の動作であるが、第2デイケイ波形部
ENV3の途中でダンパペダル9が操作される
(第16図の時点t24において)と、次のよう
にダンプ波形部ENV4が形成される。 すなわち、加算回路389の入力側の歩進
回路407にダンプ波形部形成用のアンド回
路411が設けられ、その第1の条件信号と
して第3のゲート信号M3が与えられ、第2
の条件信号としてダンパペダル信号POがイ
ンバータ412を介して与えられ、第3の条
件信号としてキーオフ検出信号TDOが与え
られる。かくして第2デイオイ波形部ENV3
が形成されている期間において、離鍵操作が
されると共に、ダンパペダル9が操作される
と、アンド回路411から論理「1」出力が
送出され、これが入力オアゲート408を介
して加算回路389に進歩信号として入力さ
れる。 このとき加算回路389は記憶回路388
の内容に「1」を加算し、かくしてデコーダ
396から第4のゲート信号M4を発生させ
る。 この第4のゲート信号M4はゲートGT4
に与えられ、従つてデバイダ34は定数
DRA1に相当する周期の「1」信号ADD3をゲ
ート399を介して送出する。このとき直線
演算回路382の加算回路391のすべての
ビツトに対して「1」信号が与えられ、従つ
て加算回路391は記憶回路390の内容を
「1」ずつ減算して行くことになり、依つて
記憶回路390の出力波形ENVは定数DRA1
に相当する傾斜(通常第2デイケイ波形部
ENV3の傾斜より十分大きい)をもつて急速
に最小レベルMINに降下し、かくしてダンプ
波形部ENV4が形成される。 以上のようにして直線演算回路382の記
憶回路390にて得られる波形出力AOCは
出力端子Z1〜Z32を介して音量関数発生
回路381の振幅レベルないしエンベロープ
変数出力A1(t)として送出され、乗算回
路145(第12図B)において音量選択用
変数T1a(t)と乗算され、その乗算結果が
次の乗算回路416において第1系列パラメ
ータ発生回路5Aから到来する総合音量定数
K1と乗算され、かくして(3)式の振幅項K1・
T1a(t)・A1(t)を得る。 ここで音量選択用変数T1a(t)は、鍵盤
情報発生部1のイニシアルタツチコントロー
ル回路14及びアフタタツチコントロール回
路15から到来するイニシアルタツチ信号
ITD及びアフタタツチ信号ATDに基づいて
形成される(第12図A)。すなわちイニシ
アルタツチ信号ITDが乗算回路417におい
て第1系列パラメータ発生回路5Aから到来
するイニシアル定数βiと乗算されると共
に、アフタタツチ信号ATDが乗算回路41
8において第1系列パラメータ発生回路5A
から到来するアフタ定数βaと乗算され、こ
れらの乗算結果が加算器419において加算
されて変数T1a(t)として上述の乗算回路
415に与えられる。また、イニシアル定数
αiおよびアフタ定数αaは、定数発生回路
327のROMの読出しが音色選択信号VSS
により行われるため、音色選択スイツチ回路
6において選択指定された音色に対応した値
を持つことになり、イニシアルタツチ信号
ITDおよびアフタタツチ信号ATDはそれぞ
れ乗算回路373,374において選択指定
された音色に対応して重みづけされることに
なる。これにより、イニシアルタツチ信号
ITDおよびアフタタツチ信号ATDは選択指
定された音色に適した信号に変換されて、楽
音信号の制御に用いられることとなる。 このようにして得られた変数T1a(t)は
アフタタツチ信号ATDが演奏者の押鍵中に
キーに対して与える押し付け強さの変化に応
じて変化することにより、時間的変数となる
ものである。 (4‐4)出力回路 出力回路421(第12図B)は上述の変
調波項演算回路333の出力T1i(t)・L1
(t)・sinD1・ωtと、搬送波項演算回路3
32の出力B1・ωtと、振幅項演算回路3
31の出力K1・T1a(t)・A1(t)とに基
づき、(3)式の第1項の出力を形成するもの
で、先ず搬送波項演算回路332の出力及び
変調波項演算回路333の出力を加算器42
2にて加算した後、ROM構成のsin関数発生
器423において出力sin{B1・ωt+T1i
(t)・I1(t)・sinD1・ωt}を発生させ
る。 このsin関数発生器423の出力は次に乗
算回路424において振幅項演算回路331
の出力と乗算され、かくして(3)式の第1項を
実現する出力K1・T1a(t)・A1(t)・sin
{B1・ωt+T1i(t)・I1(t)・sinD1・ω
t}を得る。 ところでこの第1項出力は、第1系列楽音
信号形成部7Aに到来するキー情報IFK及び
タツチ情報IFTが時分割多重方式のデジタル
信号であるのに対応して、同様に時分割多重
方式のデジタル信号として処理された結果得
られたもので、かかるデジタル信号はD/A
変換器425によつてアナログ信号に変換さ
れて最終的に時分割多重方式のアナログ信号
として楽音発生部8への第1項の楽音信号e1
として送出される。 第2系列楽音信号形成部7Bについても同
様に、時分割多重方式のアナログ信号が楽音
発生部8への第2項の楽音信号e2として送出
される。 一方第1系列楽音信号形成部7Aの振幅項
演算回路331において形成された最小値検
出出力2DF′は、同様にして第2系列楽音信
号形成部7Bの振幅項演算回路において形成
された最小値検出出力2DF′と共に、デイケ
イ終了信号発生用アンド回路410に入力条
件として与えられ、両系列共にエンベロープ
波形出力ENVが最小値MINになつたときア
ンド回路410からデイケイ終了信号2DF
を発生する。この信号2DFはチヤンネルプ
ロセツサ13のタイミングコントロール回路
13Fに対して、クリア信号発生条件信号と
して与えられる。 そこでタイミングコントロール回路13F
はキーコード記憶回路13Cに対してクリア
信号を送出し、これにより記憶回路本体2
37の第1ステージ目に現に存在するチヤン
ネルの記憶をクリアする。従つて以後当該チ
ヤンネルに記憶されていたキーコードKCに
対応する音の発音が停止され、このチヤンネ
ルは空チヤンネルとなる。 さらに第1系列楽音信号形成部7Aの振幅
項演算回路331の出力K1・T1a(t)・A1
(t)は、第2系列楽音信号形成部7Bの同
様の出力K2・T2a(t)・A2(t)と共に加
算回路430において加算され、その加算結
果がエンベロープ信号ΣKAとして前述のチ
ヤンネルプロセツサ13の最小値記憶比較回
路280に与えられる。 しかるにエンベロープ信号ΣKAは、同時
発音すべき第1〜第16チヤンネルについて現
に発生している楽音のエンベロープを表わし
ており、従つて各チヤンネルごとにエンベロ
ープが最小値記憶比較回路280に記憶され
ている最小値より小さくなつたときこれが最
小値記憶回路280に最小値として記憶され
る。 〔5〕楽音発生部 楽音発生部8はアンプ、スピーカ等でなるサ
ウンドシステムを有し、これにて第1系列及び
第2系列楽音信号形成部7A及び7Bから到来
する時分割多重アナログ信号e1及びe2に含まれ
る第1〜第16チヤンネルの楽音信号を次々と楽
音として発生させる(第1図)。 しかるに第1〜第16チヤンネルの楽音は順次
マスタクロツクに同期して発生されるがその周
期は短かいので実際上人間の耳には全チヤンネ
ルの音が同時に発音されたと同様の効果を与え
ることになる。 以上がこの発明による電子楽器の一例構成で
あるが、上述の構成において全体の動作を、キ
ーコーダ12(第4図A〜Cについて上述した
ように第0ブロツクの音階音「c1」キー、第1
ブロツクの音階音「c2」、「E2」キーとが操作さ
れた場合の例として述べるキーが操作されると
先ず第1のキースイツチK1が閉じ、その後押
鍵速度に応じた時間経過後に第2のキースイツ
チK2が閉じる。 しかるにキーコーダ12は先ず第1のキース
イツチK1が閉じたことにより、マスタクロツ
クφ1,φ2(1μsの周期をもつ)に同期し
てその16周期分の長さをもつクロツクφC,φD
によつて各部の遅延フリツプフロツプ回路を一
斉に動作させることにより、第0、第1ブロツ
クをブロツク検出回路12Bに記憶させると共
に、優位順位の高いブロツク番号(この実施例
の場合第7、第6………第0ブロツク)から順
次送出する。またこの送出されたブロツクに含
まれるノートがノート検出回路12Dで検出さ
れ、そのうち優位順位の高いノート番号(この
実施例の場合音名C、B………C#の順序)か
ら順序送出される。かくしてキーコーダ12か
らは現に押鍵されているすべての鍵についての
キーコード信号KC(ブロツクコード信号BC及
びノートコード信号NCを組合せてなる)が順
次送出されることになる。 かくしてチヤンネルプロセツサ13(第7図
A〜C)に順次到来するキーコード信号KCは
サンプルホールド13Bにマスタクロツクφ
1,φ2の16周期分の時間の間ホールドされ、
この16周期区間の間にキーコード記憶回路13
Cがその記憶回路本体237の16チヤンネルに
ついての記憶データとサンプルホールドされた
データとの比較を一巡させ、かくして3つの空
チヤンネルに、到来したキーコード信号KCを
それぞれ記憶させる。 このようにして記憶回路本体237の別個の
チヤンネルに記憶された各キーコードKCを内
容とするデータは、以後離鍵操作されても引続
き維持され、第1及び第2系列楽音信号形成部
7A及び7B(第12図A及びB)にてデイケ
イ終了信号2DFが発生したとき(すなわち音
が消えたとき)タイミングコントロール回路1
3F(第7図A)のクリア用アンドゲート30
9の出力によつてクリアされる。従つてキーコ
ード記憶回路13Cに通常、現に押鍵されてい
るキーのキーコードKCと、すでに離鍵された
が未だデイケイ波形部の音を発生しているキー
のキーコードKCとが記憶されていることにな
る。 一方記憶回路本体237にキーコードデータ
が記憶されるとこれを第1キースイツチオン情
報として第1キースイツチキーオン記憶回路2
91(第7図B)の対応するチヤンネルに記憶
される。 以上のキー操作からキーコード記憶回路本体
237及び第1キースイツチキーオン記憶回路
291の記憶までの動作は、キーコーダ12の
起動パルス発生回路12Fから起動パルスTC
が発生されるごとに繰返され、その結果チヤン
ネルプロセツサ13に到来したキーコード信号
KCの内容がキーコード記憶回路本体237に
記憶されているデータのいずれかと一致すれば
再度この到来データを記憶させることなくその
まま消失にまかせる。 やがて第2のキースイツチK2が閉じると、
第1のキースイツチK1について上述したと同
様の動作がキーコーダ12において実行され、
現に第2のキースイツチK2が閉じているキー
について優先順位の高いブロツク番号、かつ優
位順位の高いノート番号のものから順次検出動
作され、その検出結果がノート検出回路12D
の第2の記憶回路146(第4図B)から順次
読出される。 この検出信号KA2はチヤンネルプロセツサ
13のタイミングコントロール回路13F(第
7図A)を介し、その第2キースイツチオン記
憶制御用アンド回路301を介して第2キース
イツチキーオン記憶回路292(第7図B)に
対応するチヤンネルに記憶される。なおチヤン
ネルプロセツサ13に到来した第2キースイツ
チオン検出信号KA2を記憶回路292のどの
チヤンネルに読込むべきかは、記憶回路本体2
37の各チヤンネルの内容と到来データの内容
とを比較して、両者が一致したチヤンネルを一
致チヤンネル記憶回路241を介して判定する
ことにより行う。 このようにして第1キースイツチK1の動作
に応じて記憶回路本体237に記憶された記憶
データに基づいて得た第1キースイツチキーオ
ン検出信号TK1と、第2キースイツチキーオ
ン記憶回路292に記憶された記憶データに基
づいて得た第2キースイツチキーオン検出信号
TK2とがイニシアルタツチコントロール回路
14(第2図)に与えられ、両者の到来時点の
間隔に相当する大きさのイニシアルタツチデー
タITDを発生させる。 一方キー操作により第2のキースイツチK2
が閉じた後キーの下側に配された押下圧力検出
器(圧電素子)DT1〜DT88(第9図)に対
してキーを押し付けると、その押付け圧力の変
化に対応して得られた検出出力dt1〜dt88が
アフタタツチコントロール回路15(第2図)
に与えられ、かくして押鍵されているキーのキ
ーコードKCについてそれぞれアフタタツチ操
作の大さきに応じたアフタタツチデータATD
を発生させる。 かくして発生されたイニシアルタツチデータ
ITD及びアフタタツチデータATDはタツチ情
報IFTとして、キー情報としてのキーコード
KCと共に第1及び第2系列楽音信号形成部7
A及び7Bに与えられる。その形成部7A及び
7Bは、チヤンネルプロセツサ13に割当てら
れた第1〜第16チヤンネルのデータ(すなわち
時分割多重方式のデータ)について、キー情報
IFK及びタツチ情報IFTの内容と、音色選択ス
イツチ6の選択に基づいて第1及び第2系列パ
ラメータ発生回路5A及び5Bにて発生される
パラメータとにより決まる波形の出力を、順次
マスタクロツクφ1,φ2の16周期分の周期を
もつて送出する。 かくして楽音発生部8からは、第1〜第16チ
ヤンネルについて(3)式によつて得た複数音を同
時に発音させたと同様の効果をもつ楽音が発生
され、その楽音は各チヤンネルのキーについて
キー情報IFKに対応した音高をもち、かつタツ
チ情報IFTに対応した音色変化及び音量変化を
伴う音の合成音としての構成をもつことにな
る。 なお楽音信号形成部7A及び7Bの演算動作
は各チヤンネルについて第2キースイツチキー
オン検出信号TK2が到来していることを条件
として実行される(第13図及び第15図)の
で、それ以前に到来するデータについて不必要
な楽音を発生しない。 発生している楽音に対応したキーの押鍵を止
めて離鍵したときはこの楽音はデイケイに入る
ので、チヤンネルプロセツサ13の当該チヤン
ネルについて第1キースイツチキーオン記憶回
路291(第7図B)の記憶がキーオフ検出タ
イミング信号Xによつてクリアされることによ
り、その次のタイミング信号Xによつてキーオ
フの検出がキーオフ記憶回路293に記憶され
る。これに対してダンパペダル9の操作がなけ
ればデイケイ終了信号2DFが発生されるまで
楽音信号をゆつくり減衰させる。 そこで第1系列及び第2系列楽音信号形成部
7A及び7Bは、ダンパペダル9が操作された
とき急激に楽音信号を減衰させ、以上のキーコ
ード記憶回路13C(第7図B)へのキーコー
ドデータKCの割当記憶動作は、キーコード記
憶回路13Cに空チヤンネルが存在する場合で
あるが、空チヤンネルがない場合はトランケー
ト回路13G(第7図C)において記憶してい
る現在最小振幅の楽音信号を発生しているチヤ
ンネルのデータを現に到来しているキーコード
データと書換える。従つて新たなキー情報はそ
の時その時の最適条件を充足させながら活用さ
れることになる。 以上のようにこの発明によれば、検出したタツ
チのタツチ情報を選択された音色に対応して変更
制御し、この変更制御した変更タツチ情報に基づ
き楽音信号制御を行なうようにしたので、選択指
定された音色に応じてキー操作時のタツチ状態を
変えることなく、該音色に適したタツチレスポン
ス制御を自動的に行なうことができるようにな
り、初心者でも常に効果的なタツチレスポンス制
御を行ない得るものである。 しかも、そのための構成も極めて簡単である。
第1図はこの発明に依る電子楽器の一例を示す
系統図、第2図はその鍵盤情報発生部を示す系統
図、第3図A,B及びCは第2図のキー操作検出
回路を適用し得るキースイツチの動作機構を示す
平面図、側面図、及び一部拡大斜視図、第4図
A,B及びCは第2図のキーコーダを3枚の図面
に分けて示す接続図、第5図はマスタクロツク及
びこれに関連するタイミング信号を示す信号波形
図、第6図は第4図のキーコーダの動作の説明に
供するフローチヤート、第7図A,B及びCは第
2図のチヤンネルプロセツサを3枚の図面に分け
て示す接続図、第8図は第2図のイニシアルタツ
チコントロール回路を示す接続図、第9図は第2
図のアフタタツチコントロール回路を示す接続
図、第10図は第1図のパラメータ発生回路を示
すブロツク図、第11図は第1図の音色選択スイ
ツチを示す接続図、第12図A及びBは第1図の
楽音信号形成部を2枚の図面に分けて示す接続
図、第13図はその音色関数発生回路を示す接続
図、第14図はその基準音色波形を示す波形図、
第15図は第12図の音量関数発生回路を示す接
続図、第16図はその出力波形を示す波形図であ
る。 1……鍵盤情報発生部、5A,5B……第1系
列、第2系列パラメータ発生回路、6……音色選
択スイツチ、7A,7B……第1系列、第2系列
楽音信号形成部、8……楽音発生部、9……ダン
パペダル、11……キー操作検出回路、11A…
…キースイツチ群、11B……圧力検出素子群、
12……キーコーダ、12A……キースイツチ回
路、12B……ブロツク検出回路、12C……一
時記憶回路、12D……ノート検出回路、12E
……ステツプコントロール回路、12F……起動
パルス発生回路、13……チヤンネルプロセツ
サ、13A……同期信号発生回路、13B……サ
ンプルホールド回路、13C……キーコード記憶
回路、13D……キーコード比較制御回路、13
E……キー操作判別回路、13F……タイミング
コントロール回路、13G……トランケート回
路、14……イニシアルタツチコントロール回
路、14A……測時論理回路、14B……変換回
路、15……アフタタツチコントロール回路、1
5A……マルチプレクサ、15B……A/D変換
器、331……振幅項演算回路、332……搬送
波項演算回路、333……変調波項演算回路、3
44……音色関数発生回路、381……音量関数
発生回路。
系統図、第2図はその鍵盤情報発生部を示す系統
図、第3図A,B及びCは第2図のキー操作検出
回路を適用し得るキースイツチの動作機構を示す
平面図、側面図、及び一部拡大斜視図、第4図
A,B及びCは第2図のキーコーダを3枚の図面
に分けて示す接続図、第5図はマスタクロツク及
びこれに関連するタイミング信号を示す信号波形
図、第6図は第4図のキーコーダの動作の説明に
供するフローチヤート、第7図A,B及びCは第
2図のチヤンネルプロセツサを3枚の図面に分け
て示す接続図、第8図は第2図のイニシアルタツ
チコントロール回路を示す接続図、第9図は第2
図のアフタタツチコントロール回路を示す接続
図、第10図は第1図のパラメータ発生回路を示
すブロツク図、第11図は第1図の音色選択スイ
ツチを示す接続図、第12図A及びBは第1図の
楽音信号形成部を2枚の図面に分けて示す接続
図、第13図はその音色関数発生回路を示す接続
図、第14図はその基準音色波形を示す波形図、
第15図は第12図の音量関数発生回路を示す接
続図、第16図はその出力波形を示す波形図であ
る。 1……鍵盤情報発生部、5A,5B……第1系
列、第2系列パラメータ発生回路、6……音色選
択スイツチ、7A,7B……第1系列、第2系列
楽音信号形成部、8……楽音発生部、9……ダン
パペダル、11……キー操作検出回路、11A…
…キースイツチ群、11B……圧力検出素子群、
12……キーコーダ、12A……キースイツチ回
路、12B……ブロツク検出回路、12C……一
時記憶回路、12D……ノート検出回路、12E
……ステツプコントロール回路、12F……起動
パルス発生回路、13……チヤンネルプロセツ
サ、13A……同期信号発生回路、13B……サ
ンプルホールド回路、13C……キーコード記憶
回路、13D……キーコード比較制御回路、13
E……キー操作判別回路、13F……タイミング
コントロール回路、13G……トランケート回
路、14……イニシアルタツチコントロール回
路、14A……測時論理回路、14B……変換回
路、15……アフタタツチコントロール回路、1
5A……マルチプレクサ、15B……A/D変換
器、331……振幅項演算回路、332……搬送
波項演算回路、333……変調波項演算回路、3
44……音色関数発生回路、381……音量関数
発生回路。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 複数のキーを有する鍵盤と、楽音の音色を選
択指定する音色指定手段と、前記鍵盤で操作され
たキーに対応する音高および前記音色指定手段で
選択指定された音色に対応する楽音信号を形成出
力する楽音形成手段とを備えた電子楽器におい
て、 前記鍵盤で操作されたキーのタツチを検出して
タツチ情報を出力するタツチ検出手段と、 前記タツチ情報を前記音色指定手段で選択指定
された音色に対応して変更制御するタツチ情報変
更手段と、 を設け、 前記タツチ情報変更手段により変更制御された
変更タツチ情報に基づいて前記楽音形成手段で形
成される楽音信号を制御するようにしたことを特
徴とする電子楽器。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5367977A JPS53139521A (en) | 1977-05-12 | 1977-05-12 | Electronic musical instrument |
US05/901,798 US4301704A (en) | 1977-05-12 | 1978-05-01 | Electronic musical instrument |
DE2858005A DE2858005C2 (de) | 1977-05-12 | 1978-05-06 | Adressensignalgenerator für ein elektronisches Musikinstrument |
DE2819915A DE2819915C2 (de) | 1977-05-12 | 1978-05-06 | Elektronisches Musikinstrument |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5367977A JPS53139521A (en) | 1977-05-12 | 1977-05-12 | Electronic musical instrument |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53139521A JPS53139521A (en) | 1978-12-05 |
JPS6114518B2 true JPS6114518B2 (ja) | 1986-04-18 |
Family
ID=12949498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5367977A Granted JPS53139521A (en) | 1977-05-12 | 1977-05-12 | Electronic musical instrument |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS53139521A (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5631538U (ja) * | 1979-08-20 | 1981-03-27 | ||
JPS56155995A (en) * | 1980-05-06 | 1981-12-02 | Roland Kk | Touch control device for electronic musical instrument |
JPS5797592A (en) * | 1980-12-11 | 1982-06-17 | Nippon Musical Instruments Mfg | Electronic musical instrument |
JPS59105694A (ja) * | 1982-12-09 | 1984-06-19 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
JPH0638189B2 (ja) * | 1984-06-08 | 1994-05-18 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器のエクスプレツシヨン装置 |
JPS61172192A (ja) * | 1985-01-26 | 1986-08-02 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
JPS61204698A (ja) * | 1985-03-07 | 1986-09-10 | ヤマハ株式会社 | 楽音信号発生装置 |
JPH0348640Y2 (ja) * | 1986-09-03 | 1991-10-17 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4840420A (ja) * | 1971-09-22 | 1973-06-14 | ||
JPS497555U (ja) * | 1972-04-22 | 1974-01-22 | ||
JPS4918254A (ja) * | 1972-06-08 | 1974-02-18 | ||
JPS5017821A (ja) * | 1973-06-16 | 1975-02-25 | ||
JPS5149021A (ja) * | 1974-10-24 | 1976-04-27 | Nippon Musical Instruments Mfg | |
US3965789A (en) * | 1974-02-01 | 1976-06-29 | Arp Instruments, Inc. | Electronic musical instrument effects control |
-
1977
- 1977-05-12 JP JP5367977A patent/JPS53139521A/ja active Granted
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4840420A (ja) * | 1971-09-22 | 1973-06-14 | ||
JPS497555U (ja) * | 1972-04-22 | 1974-01-22 | ||
JPS4918254A (ja) * | 1972-06-08 | 1974-02-18 | ||
JPS5017821A (ja) * | 1973-06-16 | 1975-02-25 | ||
US3965789A (en) * | 1974-02-01 | 1976-06-29 | Arp Instruments, Inc. | Electronic musical instrument effects control |
JPS5149021A (ja) * | 1974-10-24 | 1976-04-27 | Nippon Musical Instruments Mfg |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53139521A (en) | 1978-12-05 |
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