JPH0419291B2 - - Google Patents

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JPH0419291B2
JPH0419291B2 JP58170804A JP17080483A JPH0419291B2 JP H0419291 B2 JPH0419291 B2 JP H0419291B2 JP 58170804 A JP58170804 A JP 58170804A JP 17080483 A JP17080483 A JP 17080483A JP H0419291 B2 JPH0419291 B2 JP H0419291B2
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aluminum alloy
alloy plate
chemical etching
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density
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Shigeki Shimizu
Masayuki Onose
Shinichi Fumya
Hideyoshi Usui
Masahiro Kawaguchi
Kenzo Oomura
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Kobe Steel Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Kobe Steel Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は印刷版用高強度アルミニウム合金板に
関するものである。 現在アルミニウムは平版印刷版を製造する基材
として広く使用されている。そして、アルミニウ
ムの平版印刷版はアルミニウム表面を粗面化して
砂目を形成させ、感光性組成物を塗布しこれを露
光現像して印刷すべき画像部をレジスト層として
残すことによつて得られる。 しかして、アルミニウム表面に砂目を形成させ
る目的は2つあり、その第一は印刷操作中に刷版
に適切な保水性を与えること、第二にホトレジス
ト被覆とアルミニウム表面との接着性を高め、充
分な耐刷力を与えることである。 この砂目立ての方法としては、ボールグレイニ
ング、ワイヤーグレイニング等の機械的方法や酸
またはアルカリ溶液中でエツチングする化学的方
法、さらに、主として酸系の溶液中で電解エツチ
ングする電気化学的方法等が実用化されている。
しかして、機械的砂目立て法を行なう場合の問題
点は、機械や研磨剤の調整に相当の熟練度を必要
とすること、粗面化されたアルミニウム板の表面
に食い込んだ研磨剤、アルミニウム屑等を取除く
作業を要することであり、また、化学的砂目立て
法の問題は、浴組成、浴温度等を可成り狭い範囲
に管理する必要があるばかりでなく、平版印刷版
支持体として必要な表面粗さを得るために、比較
的長時間のエツチングを要することであり、さら
に、最も高性能の砂目が得られる電気化学的砂目
立て法を採用した場合は、その電力消費が印刷版
の製造原価に占める割合が相当大きくなるという
問題がある。 このような砂目立て法の問題点を解消する方法
として、特開昭55−074898号公報にはグレーニン
グ面を有するロールにアルミニウムを通して、深
さ3.5μ以下の孔を形成させること特徴とする砂目
製造法が記載されている。この公報の砂目立て法
は、操作が単純で、かつ、従来の機械的砂目立て
法のように、研磨剤、アルミニウム屑等を取除く
作業は不要で、さらに、処理速度も大きいので製
造プロセスが大幅に合理化される可能性を有して
いるが、プレスにより孔を作成する際、孔の深さ
だけをコントロールしたのでは、平版印刷版とし
ての好ましい砂目を提供することができず、この
方法は未だ実用化に致つていない。また、特開昭
54−063902号公報には、ブラシ研磨により比較的
粗い大きなピツチの凹構造を形成させ、次いで、
化学洗浄により研磨剤やアルミニウム屑を化学的
に除去させた後、電気化学エツチングにより微細
なピツチの凹構造を形成させることにより、大き
なピツチと小さなピツチの二種の凹構造を有する
砂目立の製造法が記載されているが、このよう
な、粗面構造を有する砂目は印刷版としての保水
性、レジストの接着性の点で優れているが、この
公報記載の方法では製造プロセスが複雑となり、
製造コストが高くなるという問題点があり、即
ち、機械的砂目立て法と電気化学的砂目立て法の
両方の問題点を有する。 本発明者は、このような事情に鑑み、製造プロ
セスを大幅に合理化するのみならず、平版印刷版
用支持体としての性能を満足しうるように研究を
重ねた結果、安価で新しい印刷版用高強度アルミ
ニウム合金板を完成したのである。 本発明に係る印刷版用高強度アルミニウム合金
板は、 (1) Mn 0.5〜2.5wt%、 Fe 0.05〜1.5wt% を含有し、残部不純物およびAlからなるアルミ
ニウム合金の表面に、互いに独立或いは重なり合
つて波状模様をなす長円状のプレス凹部が200
個/mm2以上の密度で形成されており、かつ、その
上に化学エツチングによる平均ピツチが1〜
10μmである微細凹部が形成されていることを特
徴とする印刷版用高強度アルミニウム合金板。 (2) Mn 0.5〜2.5wt%、 Fe 0.05〜1.5wt% を含有し、さらに、 Cu 0.05〜1wt%、 Mg ≦ 2wt% Zn ≦ 5wt% の何れか1種以上 を含有し、残部不純物およびAlからなるアルミ
ニウム合金の表面に、互いに独立或いは重なり合
つて波状模様をなす長円状のプレス凹部が200
個/mm2以上の密度で形成されており、かつ、その
上に化学エツチングによる平均ピツチが1〜
10μmである微細凹部が形成されていることを特
徴とする印刷版用高強度アルミニウム合金板。 を特徴とするものである。 なお、本発明に係る印刷版用高強度アルミニウ
ム合金板においては、長円状のプレス凹部が、長
軸平均長さ10〜140μm、短軸平均長さ7〜80μm、
中心線平均粗さ0.3〜1.5μmであり、かつ、化学エ
ツチングにより形成された凹部の密度が5000〜
200000個/mm2であることが好ましい。 また、本発明に係る印刷版用高強度アルミニウ
ム合金板は、長円状の凹部がプレスにより形成さ
れ、その大きさを、長軸平均長さ10〜140μ、短
軸平均長さ7〜80μとし、また、中心線平均粗さ
は0.3〜1.5μとし、さらに、化学エツチングによ
り形成された凹部の密度は、5000〜200000個/mm2
とするものである。 本発明に係る印刷版用高強度アルミニウム合金
板は、プレスにより形成された粗くて大きなピツ
チの凹構造と化学エツチングにより形成された微
細で細かいピツチの凹構造を併せ有するMn0.5〜
2.5wt%を含有するアルミニウム合金板であり、
即ち、このMn0.5〜2.5wt%含有のアルミニウム
合金板を圧延して所定の板厚とするに際して、表
面を粗面化した圧延ロールで連続的にプレスする
ことにより、ロール表面の粗面形状をアルミニウ
ム合金板に転写し、その後、化学エツチングする
ことにより、上記の2種の凹構造を有する砂目形
状を、フラシ研磨や電解エツチングを施すことな
く、印刷版用高強度アルミニウム合金板が得られ
るのである。 以下、本発明に係る印刷版用高強度アルミニウ
ム合金板について詳細に説明する。 先ず、印刷版用高強度アルミニウム合金板の含
有成分および成分割合について説明する。 Mnは化学エツチングにより緻密で、かつ、適
当な深さを有する凹構造を均一にそして多数形成
するため、および、強度や取扱い性の向上のため
に含有させる元素であり、含有量が0.5wt%未満
ではMn化合物の析出が少なく化学エツチングに
より充分な粗面が得られず、深い凹凸を得るため
に長時間のエツチングを行なうと、全面溶解しプ
レスによる凹部が消滅するようになり、また、
2.5wt%を越えて含有されるとMn化合物が粗大
化し、均一性が低下すると共に靭性も低下する。
よつて、Mn含有量は0.5〜2.5wt%とする。 FeはMnの晶出、析出を助長し、化学エツチン
グによる凹部構造を均一・微細化する作用があ
り、0.05wt%未満ではそのような作用が充分得ら
れず、また、1.5wt%を越えるとFeの含有と相俟
つて粗大なAl−Mn−Fe系化合物が形成され易く
なり不均一な凹部構造となり、砂目の均一性が低
下する。 このMn、Fe以外にCu、Mg、Znの1種以上を
適宜含有させても良い。 Cuはエツチング効果の向上および強度向上の
ために有効な元素であり、0.05wt%未満ではその
ような効果を発揮せず、また、1wt%を越えると
エツチング時の溶解反応が過剰となり、かえつて
粗面の均一性が低下する。 Mgは強度向上のために有効な元素であり、こ
の発明では2wt%まで意図的に含有させて強度向
上が図れる。但し、2wt%を越えるとエツチング
時の溶解反応が抑制され易い傾向となり、かつ、
鋳造時のMgOの形成頻度が増加し、かえつて均
一性を低下させる。 ZnはMgとの共存で強度を向上させるので、こ
の発明では5wt%までは意図的に含有させて強度
向上が図れる。但し、5wt%を越えると一般的耐
蝕性の低下が著しくなる。 その他、Si、Ti、Crおよび他の不純物は通常
市販の工業用純アルミニウムに含有される程度の
範囲の含有量であれば何ら支障はない。 因に、Siは0.25wt%以下、Tiは0.10wt%以下、
Crは0.05wt%以下であればよい。 次に、本発明に係る印刷版用高強度アルミニウ
ム合金板の製造法について説明すると、上記説明
したアルミニウム合金溶湯を常法により鋳造、均
質化処理、熱間圧延した後、冷間圧延を行ない所
定の板厚にするが、少なくとも最終1パスを表面
を粗面化したロールを用いて圧延することにより
ロール表面の粗面形状をアルミニウム合金板表面
にプレス転写する。 均質化処理条件は、本発明に係る印刷版用高強
度アルミニウム合金板に使用するアルミニウム合
金では、400〜500℃の温度域でAl−Mn系析出物
が多量に形成され、中間焼鈍を行なつた場合、そ
の再結晶粒を粗大化し、その結果、繰返し曲げ寿
命が低下するため500〜610℃×48Hrが望ましい
が、曲げ性が従来材より向上しているので500℃
以下でも可能である。610℃、48Hrを越えて均質
化処理を行なつても効果が飽和し、不経済で無駄
である。 熱間圧延条件は、特に厳密に管理しなくても化
合物の分布が適当であれば、化学エツチング性を
損なうことはないが、Mnの固溶量は少ないこと
が望ましく、このためにある程度以上の高温で、
例えば、250℃以上で熱間圧延を終了させること
が望ましい。 Mn固溶量を減少させるためには冷間圧延の途
中で、中間焼鈍を行なつてもよく、この中間焼鈍
の採用は材料を軟化し、粗面化ロールの表面形状
を効率よく転写する上でも有効である。 この粗面化ロールは、例えば、鋼製の10〜
1000μの微粒子をインペラー回転数1500〜
3000rpm、グリツド投入量10〜500Kg/minの条
件で回転中のロールに噴射させて製造される。そ
して、このロールを使用してアルミニウム合金を
圧延する際の、1パス当りの圧下率は3〜50%程
度が好ましく、必要に応じて複数回圧延すること
も有効である。圧延されたアルミニウム合金板は
表面に長円形の凹部が密に並び、かつ、そのフリ
ンジが一部重なり合つて波状模様を形成してい
る。この長円形凹部の深さは、中心線平均粗さ
Raが0.3〜1.5μが保水性、小点再現性の点から好
ましい。そして、0.3μ未満では保水性が不充分で
あり、また、1.5μを越えると小点再現性が低下す
る。また、長円形凹部の大きさは平均で、長軸方
向10〜140μ、短軸方向7〜80μが保水性、小点再
現性、レジストの密着性の点から好ましい。この
長円形凹部の大きさがこれよりも大きくなると、
接着性、小点再現性が何れも低下する。長円形凹
部の密度は200〜15000個の範囲とするのがよく、
この密度では長円形凹部のフリンジは一部重なり
合い、全体として波状模様を形成する。この密度
が低いとレジストの接着性、保水性が低下する。 上記のプレスにより長円形凹部が形成されたア
ルミニウム合金板は、そのままでも平版印刷版用
支持体として使用することができるが、さらに、
化学エツチング処理を行なうことにより、小さな
ピツチの凹部を形成させると、平版印刷版として
の性能が改善される。即ち、プレス加工だけの砂
目は表面に光沢があり、製版を行なつた時の小点
や印刷作業中の水上り状況等が見え難いという欠
点があり、化学エツチングでさらに、微細な凹部
バターンを付与することにより、この問題は解決
され、この化学エツチングの浴成分としては、弗
化水素酸、硝酸、硫酸等の酸を主体とするもの
と、苛性アルカリを主体とするものが知られてお
り、濃度範囲は、0.3〜30%が一般的である。酸、
アルカリ以外に珪酸塩、重クロム酸塩、硝酸塩、
弗化アンモニウム、燐酸アンモニウム等の塩を添
加して化学エツチングを行なつてもよい。 この化学エツチングによつて形成される凹構造
のピツチは1〜10μで、プレスによる凹構造と比
べると1桁低い。この微細構造の密度は5000〜
200000個/mm2であり、プレスによる凹構造の上に
重なつて形成されている。 このように、アルミニウム合金板上に得られた
砂目は、プレスによる大きなピツチの凹構造と化
学エツチングによる微細な凹構造がある2重構造
であり、従来法のブラシ研磨→化学洗浄→電解エ
ツチングという工程で得られる砂目に比べ、ブラ
シ研磨という熟練を要する作業がなく、さらに、
研磨剤やアルミニウム屑を除去するという工程も
電解エツチング工程も不要となることおよび単に
化学エツチングのみで平版印刷版として必要な粗
面を形成するものとは異なり、長時間の化学エツ
チングを施す必要がないこと等において大幅に合
理化された方法で作ることができる。 このようにしてアルミニウム合金板上に形成さ
れた砂目は、このまま平版印刷版用支持体として
使用することができるが、必要に応じ、陽極酸
化、化成処理等の処理を施こすことも可能であ
り、陽極酸化処理はこの分野で従来通り行なわれ
ている方法で行なうことができ、具体的には硫
酸、燐酸、クロム酸、蓚酸、スルフアミン酸、ベ
ンゼンスルホン酸等、或いは、これらの2種以上
を組合せた水溶液中で、電流密度1〜50A/d
m2、電解時間15秒〜15分、浴温25〜75℃で行なう
ことができ、さらに、陽極酸化後に熱水、珪酸
塩、重クロム酸塩、酢酸塩、親水性高分子化合物
等を用いて封孔または親水下処理を行なつてもよ
い。 本発明に係る印刷版用高強度アルミニウム合金
板に適用される感光性物質は特に限定されるもの
ではなく、従来より良く知られているものを使用
することができ、例えば、ジアゾ樹脂とバインダ
ーとからなるネガ作用感光性組成物、O−キノン
ジアジド化合物とバインダーとからなるポジ作用
感光性組成物、アジド化合物とバインダーとから
なるネガ作用感光性組成物、光二量化型フオトポ
リマーよりなるネガ作用感光性組成物、光重合型
モノマーとバインダーとよりなるネガ作用感光性
組成物等が挙げられる。 これらの感光性組成物を適当な溶媒に溶解し、
本発明に係る平版印刷版用アルミニウム合金板に
塗布し乾燥すれば、感光性平版印刷版用アルミニ
ウム合金板が製造され、これに、被複写物を重ね
て露光現像すれば親水性および保水性に優れ、か
つ、感光層と砂目との接着性が強固な優れた印刷
版が得られる。
【表】 て供試材として使用する材料である。
実施例 1 硬度(Hv860)、平均粒度250μの鋼製粒子をイ
ンペラー回転数2000rpm、グリツド投入量250
Kg/minのシヨツト条件で鋼製ロールに噴射し粗
面化された表面を有する圧延ロールを製造した。 このロールに0.27mmの供試材No.1を通し、第一
圧延の以下率7.6%、第二圧延率6%にて圧延処
理を行ない、0.235mm厚さの粗面化されたアルミ
ニウム合金を得た。表面の中心線平均粗さは
0.60μ、長円状凹構造の長軸平均長さは28μ、短軸
平均長は14μ、長円の密度は2000個/mm2であつ
た。なお、供試材No.1は、特許請求の範囲第1項
記載の発明に該当する合金組成であり、Mn、Fe
以外は不純物である。 続いて8%NaOH水溶液中で80℃×30秒の条
件で化学エツチングを施し、平均ピツチが2μ、
密度が90000個/mm2の微細凹構造を付与した。 次に、30%硫酸浴中で30℃、電硫密度6A/d
m2の条件で20秒間陽極酸化処理を行ない砂目を有
するアルミニウム合金板Aを作つた。 一方、プレス粗面化処理後、化学エツチングを
行なわずに直ちに陽極酸化処理を行なつた砂目を
有するアルミニウム合金板をBとし、比割砂目と
した。 これらのアルミニウム合金板上に付与された砂
目A、Bに、下記のO−キノンアジド系感光液を
20mg/dm2の膜厚になるよう塗布して感光性印刷
版A、Bを得た。 ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロ
ライドとm−クレゾール・ホルムアルデヒド
ノボラツクとの縮合物 5.0g m−クレゾール・ホルムアルデヒドノボラツ
ク(住友デユレス社製) 9.0g ビクトリアピユアーブルーBOH(保土谷化学社
製) 0.1g ナフトキノンジアシド−4−スルホニルクロラ
イド 0.19g エチルセロソルブ 100g このようにして作られた感光性印刷版に、網点
チヤート、ステツプタブレツト、ポジフイルムを
密着し、メタルハライドランプで露光し、続いて
メタ珪酸ソーダ4%水溶液で現像を行なつたとこ
ろA、B何れの試料も5段クリアで2%の網点が
再現されていたが、非画像部の反射率
(JISD5705,9.1項の方法)が試料Aは1.0%であ
るのに対し、試料Bは21.3%もあり、小点が著し
く見にくかつた。続いて、オフセツト印刷機(ロ
ランド社パルバ)で印刷試験を行なつたが、Aは
水上り状態が見易いのに対し、Bは砂目の光沢の
ために著しく見にくかつた。 実施例 2 実施例1と同様のプレス条件で供試材No.2を粗
面化した後、10%NaOH水溶液中で、60℃、1
分の条件で化学エツチングを施し、平均ピツチが
5.0μ、密度が14000個/mm2の微細凹構造を付与し
た。なお、供試材No.2は、特許請求の範囲第2項
記載の発明に該当する合金組成であり、Mn、
Fe、Mg以外は不純物である。さらに、硫酸20%
浴中で浴温25℃、電流密度6A/dm2の条件で、
20秒間陽極酸化処理を行ない、アルミニウム合金
板上に砂目Cを得た。比較としてプレス粗面化と
陽極酸化処理は砂目Cと同一であるが化学エツチ
ングを省略したアルミニウム合金板に砂目Dを作
成した。 このようにして作成した砂目A、Bを珪酸ソー
ダ1%水溶液で80℃、1分間の化成処理を行なつ
た後、下記に示す組成のジアゾ系感光疫を17mg/
dm2の膜厚に塗布し感光性印刷版を得た。 P−ジアゾフエニルアミン・ホルムアルデヒド
縮合物のpF6塩(ジアゾニウム塩) 0.42g P−ヒドロキシフエニルメタクリルアミド・ア
クリロニトリル・アクリル酸エチルとメタクリ
ル酸の共重合体 6.0g ビクトリアピユアーブルーBOH(保土谷化学社
製) 0.16g ポリアクリル酸(日本純薬社製、ジユリマー
AC−10L) 0.18g メチルセロソルブ 100g この感光性印刷版C、Dに網点チヤート、ステ
ツプタブレツト、ネガフイルムを密着し、メタル
ハライドランプで露光し、下記組成の現像液で未
露光部を除去したところ、何れの印刷版もベタ5
段において2%の網点が再現されていた。しか
し、化学エツチングを施さない試料Dは非画像部
の光沢度が高く(25%)、1%の光沢度の試料A
と比べると小点の見易さという点で劣つている。 次に試料C、Dをオフセツト印刷機(ローラン
ド社パルバ)で印刷評価したが、Cに比べてDは
水上りの状態が極めて見にくかつた。さらに、
C、Dの非画像部の汚れにくさ、汚れ回復のし易
さについて比較を行なつた。印刷中に版への水の
供給を停止して汚れが発生するまでの印刷枚数
(汚れにくさ)はCが8枚、Dが7枚であつた。
次に非画像部に全面インキを付着させた状態で水
の供給を再開し、非画像部から完全に汚れがなく
なるまでの印刷枚数(汚れ回復のし易さ)につい
て比較したところ、Cが37枚、Dが43枚で何れの
場合も化学エツチングを施したCの方が優れてい
た。 実施例 3 実施例1と同様のプレス条件で供試材No.3を粗
面化した後、NH4F・HF100g/の水溶液中で
50℃、1分の条件で化学エツチングを行ない、平
均ピツチが10μ、平均密度7000個/mm2の微細凹構
造を付与した。なお、供試材No.2は、特許請求の
範囲第2項記載の発明に該当する合金組成であ
り、Mn、Fe、Cu以外は不純物である。 次いで、42%燐酸浴中で電流密度3A/dm2
浴温25℃の温度で5分間陽極酸化処理を行ない、
下記組成の光二量化型フオトポリマー感光液を14
mg/dm2の膜厚となるように塗布し、感光性印刷
版を作つた。 P−フエニレンジアクリル酸ジエチルエステル
と1.4−ジヒドロキシエトキシ−シクロヘキサ
ンとの縮合で作られたポリエステル 4.0g 2−ベンゾイルメチレン−1−メチル−β−ナ
フトチアゾリン 0.32g 安息香酸 0.16g ハイドロキノン 0.08g フタロシアニンブルー顔料 0.8g モノクロロベンゼン 100ml このように作られた感光性平版印刷版に網点チ
ヤート、ステツプタブレツト、ネガフイルムを密
着してメタルハライドランプで露光し、下記の組
成の現像液で未露光部を除去した。 4−ブチロラクトン 500ml トリエタノールアミン 50ml グリセリン 50ml アビエチン酸メチル 5ml 水添ウツドレジン(ハーキユレスパウダー社の
ステイベライトレジン) 0.5g 湿潤剤(デユポン社製のゾニールA) 4.5ml 得られた刷版は5段ベタにおいては1%の網点
が再現されていた。平版印刷機(ローランド社パ
ルバ)に取付けて印刷試験を行なつたところ、水
上りも見易く、汚れも発生せずに10万枚の良好な
印刷物が得やれた。 比較例 1 鋼製ロールを回転させながらロール表面に砥石
で研磨し線状模様を有する圧延ロールを得た。こ
の圧延ロールに0.27mmのNo.4のアルミニウム合金
板を通し、第1圧延の圧下率7.6%、第二圧延の
圧下率6%の圧延を行ない、中心線平均粗さ1.2μ
の線状模様を有する砂目を得た。 この砂目に実施例3と同一条件で化学エツチン
グ、燐酸アルマイト処理、感光液塗布、露光、現
像を行なつたところ、中間調部分に砂目の線状模
様が見られ、5段ベタで1%の網点は再現されな
かつた。この事実はプレス凹部が波状模様の時の
み良好な網点再現性が得られることを示してい
る。 以上説明したように、本発明に係る平版印刷版
用アルミニウム合金板は、網点の再現性がよく、
反射率も低く、水上り状態が見易いという平版印
刷版として優れた効果を奏するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Mn 0.5〜2.5wt%、 Fe 0.05〜1.5wt% を含有し、残部不純物およびAlからなるアルミ
    ニウム合金の表面に、互いに独立或いは重なり合
    つて波状模様をなす長円状のプレス凹部が200
    個/mm2以上の密度で形成されており、かつ、その
    上に化学エツチングによる平均ピツチが1〜
    10μmである微細凹部が形成されていることを特
    徴とする印刷版用高強度アルミニウム合金板。 2 Mn 0.5〜2.5wt%、 Fe 0.05〜1.5wt% を含有し、さらに、 Cu 0.05〜1wt%、 Mg ≦ 2wt% Zn ≦ 5wt% の何れか1種以上 を含有し、残部不純物およびAlからなるアルミ
    ニウム合金の表面に、互いに独立或いは重なり合
    つて波状模様をなす長円状のプレス凹部が200
    個/mm2以上の密度で形成されており、かつ、その
    上に化学エツチングによる平均ピツチが1〜
    10μmである微細凹部が形成されていることを特
    徴とする印刷版用高強度アルミニウム合金板。
JP17080483A 1983-09-16 1983-09-16 印刷版用高強度アルミニウム合金板 Granted JPS6063341A (ja)

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