JPH0637116B2 - 平版印刷版用アルミニウム合金支持体 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金支持体

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JPH0637116B2
JPH0637116B2 JP62219324A JP21932487A JPH0637116B2 JP H0637116 B2 JPH0637116 B2 JP H0637116B2 JP 62219324 A JP62219324 A JP 62219324A JP 21932487 A JP21932487 A JP 21932487A JP H0637116 B2 JPH0637116 B2 JP H0637116B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は平版印刷版用アルミニウム合金支持体に関す
るものであり、特に電気化学的粗面化処理に適し、粗面
化面の外観が均一で、しかも耐疲労強度と耐熱軟化特性
および印刷適性に優れた平版印刷版用アルミニウム合金
支持体に関するものである。
従来の技術 従来から平版印刷版としては、粗面化処理や陽極酸化処
理などの表面処理を施したアルミニウム合金素板上に感
光性物質を塗布、乾燥させて所謂PS版とし、そのPS
版に画像露光、現像、ガム引き等の製版処理を施して得
られた印刷版が広く用いられている。このような平版印
刷版の処理工程においては、現像処理により未溶解で残
った感光層は画像部を形成し、一方感光層が除去されて
その下のアルミニウム合金板表面が露出した部分は親水
性のため水受容部となって非画像部を形成する。
このような平版印刷版用支持体としては、一般に軽量で
表面処理性、加工性、耐食性に優れたアルミニウム合金
板が使用されている。この目的に供される従来のアルミ
ニウム合金材としては、JIS A 1050(純度99.5重量%以
上のAl合金)、JIS A 1100(Al− 0.05 〜 0.20 重
量%Cu合金)、JIS A 3003(Al− 0.05 〜 0.20 重
量%Cu− 1.5重量%Mn合金)等の厚さ 0.1〜 0.8mm
のアルミニウム合金板があり、これらのアルミニウム合
金板の表面を機械的方法、化学的方法、電気化学的方法
のいずれかの一つあるいは二つ以上を組み合わせた工程
により粗面化し、その後陽極酸化処理を施して用いられ
る。
具体的には、特開昭48-49501号に記載されている機械的
粗面化処理、化学的エッチング処理、および陽極酸化皮
膜処理をその順に施したアルミニウム平版印刷版、ある
いは特開昭51-61304号に記載されている化学エッチング
処理および陽極酸化皮膜処理をその順に施したアルミニ
ウム平版印刷版、特開昭 54-146234号に記載されている
電気化学的処理、後処理、および陽極酸化皮膜処理をそ
の順に施したアルミニウム平版印刷版、特公昭48-28123
号に記載されている電気化学的処理、化学的エッチング
処理、および陽極酸化皮膜処理をその順に施したアルミ
ニウム平版印刷版、あるいは機械的粗面化処理後に特公
昭48-28123号に記載されている処理を施したアルミニウ
ム平版印刷版等が知られている。
このような支持体の上に適当な感光層を設けることによ
り10万枚にも及ぶ鮮明な印刷物を得ることが可能であ
る。しかし一枚の印刷版から、より一層多数枚の印刷物
を得たいという要望、すなわち耐刷力をより一層向上さ
せたいという要望が強い。このように耐刷力を向上させ
るためには、アルミニウム合金板を支持体とするPS版
を通常の方法で露光、現像処理した後、高温で加熱処理
(いわゆるバーニング処理)することにより画像部を強
化する方法が有効であり、その具体的方法は特公昭44-2
7243号及び特公昭44-27244号に詳細に記載されている。
このようなバーニング処理の加熱温度及び時間は画像を
形成している樹脂の種類にもよるが、通常は 200〜 280
℃の範囲で 3〜 7分の範囲とされる。
発明が解決すべき問題点 前述のようなバーニング処理に際しては最近では処理時
間の短縮を図ることを主目的として、より高い温度でか
つ短時間のバーニング処理を行なうことが望まれてい
る。しかしながら従来から使用されてきたアルミニウム
合金板は、 280℃以上の高温で加熱した場合、アルミニ
ウムの再結晶現象を起して強度が極度に低下し、印刷版
の腰がなくなるためにその取扱いが非常にむずかしくな
り、印刷機への版のセットが不能になったり、あるいは
多色刷りにおける版の色の見当合わせができなくなるな
どの問題が生じる。したがって従来よりも耐熱性、特に
耐熱軟化特性に優れた安定なアルミニウム合金板支持体
が望まれている。
一方、印刷技術の進歩に伴ない印刷速度が高速化された
今日では、印刷機の版胴の両端に機械的に固定するため
に印刷版に加えられる応力が高くならざるを得なくなっ
ているため、アルミニウム印刷版の強度が不足する場合
にはこの固定部分が変形または破損して印刷ずれ等の障
害が発生したり、印刷版の折り曲げ部に受ける繰返し応
力により版が切れ(くわえ切れ)、印刷不能となること
が度々ある。したがって強度、特に耐疲労強度の高いア
ルミニウム合金板支持体が望まれる。
ところが従来のJIS A 1050 アルミニウム合金板は、電
気化学的粗面化処理において均一な粗面や適切な表面粗
さを与えることができるとともに、印刷中の非画像部の
汚れが生じにくい(印刷適性が良い)が、耐疲労強度及
び耐熱軟化特性が劣る欠点がある。他方、JIS A 3003
アルミニウム合金板は充分な耐疲労強度及び耐熱軟化特
性を有するが、電気化学的粗面化処理によって均一な粗
面や適切な表面粗さが得られず、更に印刷中に非画像部
の汚れも生じやすいという欠点があった。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、印
刷版として充分な耐疲労強度と耐熱軟化特性を有し、し
かも粗面化処理特に電気化学的粗面化処理により均一な
粗面と適切な表面粗さが得られ、かつまた印刷中に非画
像部の汚れを生じにくい印刷適性の良好な平版印刷版用
アルミニウム合金支持体を提供することを目的とするも
のである。
問題点を解決するための手段 この発明の平版印刷版用アルミニウム合金支持体は、M
g 1.4%以上、 5.0%未満、Si 0.5%以上 1.3%以
下、およびCu 0.003%以上 0.5%以下を含有し、残部
がAlおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする
ものである。
作 用 まずこの発明の平版印刷版用アルミニウム合金支持体に
おける成分限定理由について説明する。
Mg: Mgは強度向上、取扱い性の向上、および電解粗面化面
の均一微細化、耐疲労強度向上のために有効な元素であ
り、 1.4%未満ではこれらの効果が充分に得られない。
一方Mgが 5.0%以上となれば圧延性が低下して製造が
困難となる。したがってMgの含有量は 1.4%以上、
5.0%未満とした。
Si: Siは電解粗面化面の均一微細化のために有効な元素で
あり、またMgとの化合物を生成することによって強度
向上に寄与する。Si量が 0.5%未満ではこれらの効果
が充分に得られず、一方 1.3%を越えれば電解粗面化面
が不均一となり易く、また晶出した粗大析出Si粒子に
よる印刷時の汚れが多くなる。したがってSi含有量は
0.5%以上、 1.3%以下とした。
Cu: Cuは強度向上および電解粗面化面の均一微細化に有効
である。Cuが 0.003%ではこの効果が少ない。一方
0.5%を越えてCuを含有させれば電解粗面化面のピッ
ト径が大きくなり易く、また不均一となり易い。したが
ってCuは 0.003%以上、 0.5%以下とした。
なおアルミニウム合金には通常は不可避的不純物として
Feが含有されるが、Feは 0.50 %以下に規制するこ
とが望ましく、より好ましくは 0.30 %以下とする。す
なわちFeは強度向上及び耐疲労強度向上に有効でもあ
るが、 0.50 %を越えて含有されれば、Al−Fe−
(Si)系の粗大な晶出物が形成されて電解粗面化面が
不均一となり、又印刷時の汚れが生じ易くなるから、
0.50 %以下が適当である。そのほかFe以外の不純物
に関しては、通常市販の工業用純アルミニウムに含有さ
れている程度の範囲であれば差し支えない。
またアルミニウム合金鋳塊の製造に際しては一般に結晶
粒微細化剤としてはTiもしくはTi−Bが添加される
ことが多いが、この発明の平版印刷版用アルミニウム合
金支持体においても結晶粒微細化剤としてのTiおよび
/またはBが含有されていても良い。但し、Tiは 0.1
%以下、Bは 0.02 %以下とすることが望ましい。
次にこの発明の平版印刷版用アルミニウム合金支持体の
製造方法について詳述する。
先ず前述のような成分を含有するアルミニウム合金溶湯
を常法に従って鋳造する。この鋳造法としては半連続鋳
造法が一般的であるが、省エネルギーや機械的性質の向
上等から薄板連続鋳造を行なってもよい。得られた鋳塊
を均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍等の工程
を経て 0.10 〜 0.50 mmの板厚とする。均質化処理は、
中間焼鈍時の結晶粒を微細化させるとともに鋳塊中のF
e、Si、Mg等の偏析をなくして均一な分布とし、電
気化学的粗面化時に均一に粗面化させるために、その条
件を 450〜 610℃× 1〜48時間の範囲内とすることが好
ましい。なお、均質化処理および熱間圧延のための加熱
処理は、2度に分ける必要はなく、1回の加熱で直ちに
熱間圧延を行なっても良い。いずれの場合も熱間圧延開
始温度は 400〜 550℃の範囲内が好ましい。
熱間圧延終了後は、1次冷間圧延を施した後、中間焼鈍
を施し、さらに最終冷間圧延を行なうのが通常である
が、場合によっては中間焼鈍を2回以上挟んで冷間圧延
を行なってもよい。この中間焼鈍における焼鈍温度は 3
00〜 600℃が適当である。 300℃未満では完全に再結晶
せず、 600℃を越えると表面の酸化が激しくなり表面の
色が変色し、また再結晶粒が粗大となるため好ましくな
い。またこの中間焼鈍は、通常のバッチ焼鈍(平均加熱
速度20〜50℃/hr)でも、連続焼鈍(平均加熱速度数℃
〜数十℃/sec)でも良いが、MgSiの析出による
強度向上を図るには連続焼鈍を適用することが好まし
い。なお連続焼鈍の場合は中間焼鈍温度を 380℃以上に
することが再結晶の点で望ましく、さらにMgSiの
析出による強度向上を図るためには 450℃以上 550℃以
下が望ましい。また最終板厚まで圧延した後、 100〜 2
50℃で時効処理を行ない、さらに強度向上および電解エ
ッチング性の向上を図っても良い。
最終冷間圧延は、平版印刷版用アルミニウム合金支持体
として必要な腰の強さを得るため、耐力15Kgf/mm2以上
となるような冷間圧延圧下率が必要である。このため最
終冷間圧延圧下率は少なくとも20%以上は必要であり、
好ましくは40%以上とする。なお最終の調質としては、
15Kgf/mm2以上の耐力が得られるならば、H1n、H2n、
H3nのいずれでもよい。
次にこの発明による平版印刷用支持体の印刷版処理方法
について詳細に説明する。
この発明における砂目立て方法としては、塩酸または硝
酸電解液中で電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化
方法のほか、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっか
くワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミ
ニウム表面を粗面化するボールグレイン法、ナイロンブ
ラシと研磨剤で表面を粗面化するブラシグレイン法のよ
うな機械的粗面化方法を用いることができ、上記のいず
れの粗面化方法も単独または組合せて用いることができ
る。電気化学的粗面化方法は、均一な粗面や適切な表面
粗さが得られるとともに印刷中の非画像部の汚れが生じ
にくいという利点がある。
このように粗面化処理したアルミニウムは、酸またはア
ルカリにより化学的にエッチングされる。酸をエッチン
グ剤として用いた場合は、微細構造を破壊するのに時間
がかかりすぎるので、通常はアルカリをエッチング剤と
して用いることが望ましい。
この発明において、エッチングに好適に用いられるアル
カリ剤としては、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸
ソーダ、メタ珪酸ソーダ、燐酸ソーダ、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等があり、濃度と温度の好ましい範
囲はそれぞれ 1〜50%、20〜 100℃であり、またアルミ
ニウムの溶解量が 5〜20g/m2となるような条件を適用
することが好ましい。
エッチングの後には、表面に残留する汚れ(スマット)
を除去するために酸洗いを行なうのが通常である。この
酸洗いに用いられる酸としては、硝酸、硫酸、燐酸、ク
ロム酸、ふっ酸、ほうふっ化水素酸等がある。特に電気
化学的粗面化処理後のスマット除去処理には、特開昭53
-12739号に記載されているような50〜90℃の温度で15〜
65重量%の硫酸と接触させる方法や、特公昭48-28123号
に記載されているようなアルカリエッチングする方法を
適用することが望ましい。
以上のようにして処理されたアルミニウム合金板は平版
印刷用支持体として使用することができるが、必要に応
じてさらに陽極酸化処理、化成処理などの処理を施すこ
とが好ましい。
陽極酸化処理はこの分野で従来より行なわれている方法
で行なうことができる。具体的には硫酸、リン酸、クロ
ム酸、シュウ酸、スルフアミン酸、ベンゼンスルホン酸
などあるいはこれらの2種類以上を組み合わせた水溶液
又は非水溶液中でアルミニウム板に直流または交流の電
流を流すことによりアルミニウム支持体表面に陽極酸化
皮膜を形成することができる。
陽極酸化処理の条件は使用される電解液によって種々変
化するので一概にはいえないが、一般的には電解液の濃
度が 1〜80%、液温 5〜70℃、電流密度 0.5〜60アンペ
ア/dm2、電圧 1〜 100V、電解時間10〜 100秒の範囲
が適当である。
これらの陽極酸化皮膜処理の内でも、特に英国特許第
1,412,768号に記載されている硫酸中で高電流密度で陽
極酸化する方法、及び米国特許第 3,511,661号に記載さ
れている燐酸を電解浴として陽極電化する方法が好まし
い。
陽極酸化されたアルミニウム合金板は更に米国特許第
2,714,066号及び同第 3,181,461号に記載されているよ
うにアルミニウム金属シリケート、例えば珪酸ナトリウ
ムの水溶液に浸漬するなどの方法により処理したり、米
国特許第 3,860,426号に記載されているように水溶性金
属塩(例えば酢酸亜鉛など)を含む親水性セルロース
(例えばカルボシメチルセルロースなど)の下塗り層を
設けることもできる。
この発明による平版印刷版用アルミニウム合金支持体の
上には、PS版の感光層として従来より知られている感
光層を設けて感光性平版印刷版を得ることができ、これ
を製版処理して得た平版印刷版はすぐれた性能を有して
いる。
上記の感光層の組成物としては次のようなものが含まれ
る。
(1) ジアゾ樹脂とバインダーとからなる感光層 米国特許第 2,063,631号及び同第 1,667,415号に開示さ
れているジアゾニウム塩とアルドールやアセタールのよ
うな反応性カルボニル基を含有する有機縮合剤との反応
生成物であるジフエニルアミン−p−ジアゾニウム塩と
フォルムアルデヒドとの縮合生成物(所謂感光性ジアゾ
樹脂)が好適に用いられる。この他の有用な縮合ジアゾ
化合物は特開昭49-48001号、同49-45322号、同49-45323
号等に開示されている。
これらの型の感光性ジアゾ化合物は通常水溶性無機塩の
状態で得られ、したがって水溶液で塗布することができ
る。またはこれらの水溶性ジアゾ化合物を特公昭 47-11
67号に開示された方法により1個またはそれ以上のフェ
ノール性水酸基、スルホン酸基、またはその両者を有す
る芳香族または脂肪族化合物と反応させ、その反応生成
物である実質的に水不溶性の感光性ジアゾ樹脂を使用す
ることもできる。また、特開昭 56-121031号に記載され
ているようにヘキサフルオロ燐酸塩またはテトラフルオ
ロ硼酸塩との反応生成物として使用することもできる。
そのほか英国特許第 1,312,925号に記載されているジア
ゾ樹脂も好ましい。
(2) O−キノンジアジド化合物からなる感光層特に好ま
しいO−キノンジアジド化合物はO−ナフトキノンジア
ジド化合物であり、例えば米国特許第 2,766,118号、同
第 2,767,092号、同第 2,772,972号、同第 2,859,112
号、同第 2,907,665号、同第 3,046,110号、同第 3,04
6,111号、同第 3,046,115号、同第 3,046,118号、同第
3,046,119号、同第 3,046,120号、同第 3,046,121号、
同第 3,046,122号、同第 3,046,123号、同第 3,061,430
号、同第 3,102,809号、同第 3,106,465号、同第 3,63
5,709号、同第 3,647,443号をはじめ多数の刊行物に記
載されており、これらはいずれも好適に使用することが
できる。
(3) アジド化合物とバインダー(高分子化合物)からな
る感光層 例えば英国特許第 1,235,281号、同第 1,495,861号、特
開昭51-32331号、同51-36128号に記載されているアジド
化合物と水溶性またはアルカリ可溶性高分子化合物から
なる組成物のほか、特開昭 50-5102号、同50-84302号、
同50-84303号、同53-12984号に記載されているアジド基
を含むポリマーとバインダーとしての高分子化合物から
なる組成物が含まれる。
(4) その他の感光性樹脂層 例えば特開昭52-96696号に開示されているポリエステル
化合物、英国特許第 112,277号、同第 1,313,309号、同
第 1,341,004号、同第 1,377,747号等に記載のポリビニ
ルシンナメート系樹脂、米国特許第 4,072,528号、同第
4,072,527号等に記載されている光重合型フォトポリマ
ー組成物が含まれる。
なお支持体上に形成される感光層の量は、約 0.1〜約7
g/m2、好ましくは 0.5〜4g/m2の範囲である。
PS版は画像露光されたのち、常法により現像を含む処
理によって樹脂画像が形成される。例えばジアゾ樹脂と
バインダーとからなる前記感光層(1) を有するPS版の
場合は画像露光後、未露光部分の感光層が現像により除
去されて平版印刷版が得られる。また前記感光層(2) を
有するPS版の場合には現像露光後、アルカリ水溶液で
現像すことにより未露光部分が除去されて平版印刷版が
得られる。
実施例 第1表に示すA〜Fの合金を通常の方法により鋳造し、
両面を面削して厚さ 500mm、幅1000mm、長さ3500mmの鋳
塊とした。その鋳塊に対し 500℃× 6hrの均質化処理を
行なった。その後 480℃に加熱し、熱間圧延を施して 4
mm厚の板とした。さらに冷間圧延を施して 1.5mm厚とし
た。この厚さの板に対して、連続焼鈍による 470℃の中
間焼鈍を行なった。次いで冷間圧延を行ない、 0.3mm厚
のアルミニウム合金板を作成した。これらのアルミニウ
ム合金板について次の方法によって電解エッチング性、
粗面化面の表面外観特性、耐疲労強度、耐熱軟化特性、
印刷適性を評価した。結果を第2表に示す。
(1) 電解エッチング性 表面状態を走査型電子顕微鏡にて観察し、ピットの均一
性を評価し、優れたものを○印、良好なものを△印、劣
るものを×印で表わした。
(2) 粗面化面の表面外観特性 下記(5) の方法で陽極酸化皮膜処理まで行なった平版印
刷版用アルミニウム合金支持体の表面外観を目視でスト
リークスと色調のムラを判定した。ストリークスは圧延
方向に沿う筋模様であり、化学的エッチングや電解エッ
チング時の不均一エッチングにより、又金属組織の不均
一により発生する。ストリークスの良好なものを○印、
劣るものを×印で表わした。また粗面化面の色調が均一
でない場合をムラがあると称し、×印で表わし、均一な
場合を良好であるとして○印で表わした。ストリーク
ス、ムラとも存在すると平版印刷版用アルミニウム合金
支持体として外観上好ましくない。
(3) 耐疲労強度 2mmRのコーナーにて90゜に曲げた試片の一端に 5Kg/
mm2の引張荷重を25Hzで繰返し負荷し、破断までの負荷
繰返し数を測定した。なおこの負荷繰返し数は、実用上
8万回以上が望ましい。
(4) 耐熱軟化特性 バーニングプロセッサー1300(12kWの熱源を有する富士
写真フイルム(株)製バーニングプロセッサー)中で試料
を 270℃、 7分間加熱した。冷却後の耐力で耐熱軟化特
性を評価した。
(5) 印刷適性 下記の方法で処理した印刷版をオフセット印刷機KOR
に装填し、非画像部の汚れの程度を評価した。
印刷版は以下のようにして用意した。
アルミニウム合金板をバミストンと水との懸濁液中で回
転ナイロンブラシで粗面化処理したのち、苛性ソーダ20
%水溶液を用いてアルミニウムの溶解量が 8g/m2とな
るようにエッチングした。流水で充分に洗ったのち、25
%硝酸水溶液で酸洗し、水洗した。この基板を特開昭 5
4-146234号に記載されているように、硝酸 0.5〜 2.5%
を含む電解浴中で、電流密度20A/dm2以上で交流電解
処理を行なった。引続いて15%硫酸の50℃水溶液中に 3
分間浸漬して表面を清浄化したのち、20%の硫酸を主成
分とする電解液中で浴温30℃で 3g/m2の陽極酸化皮膜
を設けた。
このようにして作成したサンプルに下記の感光層を乾燥
時の塗布量が 2.5g/m2となるように設けた。
ナフトキノン− 1,2−ジアジド− 5−スルホニルクロライドとピロガロールアセ
トン樹脂とのエステル化合物(米国特許第 3,635,709号の実施例1に記載されて いるもの) ‥‥ 0.75 g クレゾールノボラック樹脂 ‥‥ 2.00 g オイルブルー+603(オリエント化学製) ‥‥ 0.04 g エチレンジクロライド ‥‥ 16g 2−メトキシエチルアセテート ‥‥ 12g かくして得られた感光性平版印刷版を 3kWのメタルハラ
イドランプで 1mの距離から60秒間画像露光し、SiO
/NaOのモル比が 1.2でSiO含有量が 1.5%
の珪酸ナトリウム水溶液で現像し、水洗乾燥後、ガム引
きした。
第2表に示すように、本発明合金A、B、Cは、いずれ
も高い疲労強度を有するとともに、耐熱軟化特性に優
れ、しかも良好な電解エッチング性、表面外観特性と良
好な印刷適性を有していることが判明した。これに対
し、比較合金Dは疲労強度が劣るとともに、耐熱軟化特
性も劣り、また比較合金E、Fは電解エッチング性、表
面外観特性や印刷適性が劣ることが判明した。
発明の効果 以上の実施例からも明らかなように、この発明の平版印
刷版用アルミニウム合金支持体は、印刷版として充分な
耐疲労強度および耐熱軟化特性を有すると同時に電解エ
ッチング性が良好で粗面化処理、特に電気化学的粗面化
処理により均一な粗面と適切な表面粗さを得ることがで
き、しかも印刷適性が優れていて印刷中に非画像部の汚
れが生じがたく、したがって平版印刷版用支持体として
用いて極めて優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉田 正裕 東京都中央区日本橋室町4丁目3番18号 スカイアルミニウム株式会社内 (72)発明者 滝沢 一成 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 榊 博和 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−23794(JP,A) 特開 昭56−53095(JP,A) 英国特許1421710(GB,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mg 1.4%(重量%、以下同じ)以上 5.0
    %未満、Si 0.5%以上 1.3%以下、およびCu 0.003
    %以上 0.5%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的
    不純物よりなることを特徴とする平版印刷版用アルミニ
    ウム合金支持体。
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