JPH041836B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、窓の外側に主として防犯用に設置す
る面格子に関するものである。

〔従来の技術〕 低階層のビルや一般住宅用の窓の外側に用いら
れる面格子は、通常防犯目的で設置されており何
より堅牢さが求められる。しかし最近、堅牢さが
求められる反面、火災や地震時等の非常時には室
内より外部への脱出が可能な機能が要求されるよ
うになつてきている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

而して、ともすれば非常時には気が動転してい
るため、複雑な操作により面格子を開放するので
は間に合わず、慘事の原因ともなりかねないのが
実情である。

本発明は斯かる実情に鑑み、火災や地震時等の
非常時には簡単な操作で開放されて室内より外部
への脱出を可能とし、且つ非常時以外には堅牢さ
を保持して防犯目的を達成し得るようにした面格
子を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、建物側に取付ける外枠と、該外枠内
に収納され外枠下桟部と共に上下方向にスライド
し得るよう構成した面格子部材を有する内枠と、
前記外枠下桟部内に組込まれ外枠下桟部外側に配
置したハンドルの操作によつてロツクピンが外枠
縦桟部に設けたロツク孔に対し出入りするように
したロツク機構とを備え、更に窓を閉めた際に前
記ハンドルを覆うようにしたカバーを外側窓フレ
ームに固着して成ることを特徴とする面格子、又
は建物側に取付ける外枠と、該外枠内に収納され
外枠下桟部と共に上下方向にスライドし得るよう
構成した面格子部材を有する内枠と、前記外枠下
桟部内に組込まれ外枠下桟部外側に配置したハン
ドルの操作によつてロツクピンが外枠縦桟部に設
けたロツク孔に対し出入りするようにしたロツク
機構とを備え、更に前記ハンドルを覆うカバーを
ハンドル被覆位置から外側窓の開方向にのみスラ
イドし得るよう前記外枠下桟部に取付け、且つ窓
を閉めた際に前記カバーをハンドル被覆位置に規
制するストツパプレートを外側窓フレームに固着
して成ることを特徴とする面格子にかかるもので
ある。

〔作 用〕

従つて、外側窓を開けてカバーからハンドルを
露出し、該ハンドルを操作すると、外枠縦桟部の
ロツク孔に嵌入していたロツクピンが外れ、内枠
が下方にスライドして外枠内に開口部が形成され
る。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第１図及至第３図に示す如く、本発明の面格子
は、窓枠等の建物１の外側に補助部材２を介しビ
ス３等によつて取付ける外枠４と、該外枠４内に
収納され適宜面格子部材５を備えた内枠６と、通
常時は内枠６の位置を保持し、非常時には内枠６
の所要部分を下方へスライドさせて第４図に示す
ように外枠４内に脱出用の開口部７を形成させる
ためのロツク機構８とから主に構成されている。
尚１１は窓ガラスである。

前記内枠６は、任意の高さ位置Ｘで上下に分割
され、上部は固定部６ａとして外枠４にビス９等
によつて固定され、下部は可動部６ｂとして外枠
４の縦桟部４ａに対し上下方向スライド可能に構
成されている。斯かるスライド機構は、第５図に
示す如くであり、内枠可動部６ｂと外枠縦桟部４
ａとが例えば蟻溝方式等の係合ガイド機構１０と
して構成されている。尚、内枠可動部６ｂのスラ
イドに対しては外枠４の下桟部４ｂも一体にスラ
イドするものであり、又内枠可動部６ｂは外枠４
の最下端位置にて適宜のストツパ（図示せず）に
て第４図に示すように、そのスライド位置が規制
されるようになつている。又、内枠可動部６ｂの
上端には第６図に示すように、上方へ突出するピ
ン１２が適宜設けられ、内枠可動部６ｂが外枠４
内に収納されている状態の時に、内枠固定部６ａ
の下端に対応して設けられた嵌合穴１３内に嵌合
し得るようになつている。

前記ロツク機構８の詳細は第７図及び第８図に
示す如くである。即ち、外枠下桟部４ｂ内の両端
（図では左端のみを示している）にはロツクピン
収納ケース１４が夫々固設されていて、該ケース
１４内には、該ケース１４の前面部を貫通して外
枠縦桟部４ａ下端に穿設したロツク孔１５内に出
入するロツクピン（閂）１６が配置され、該ロツ
クピン１６の後端にはケース１４の後面部に摺動
をガイドされた軸１７が一体的に固着され、該軸
１７にはケース１４内位置に圧縮スプリング１８
が装着され、該スプリング１８力によつてロツク
ピン１６に対し常にロツク孔１５方向への突出力
が与えられている。尚１９はロツク孔１５部の補
助板である。又、外枠下桟部４ｂの長手方向中間
部一側面部（窓側）には、前記ロツクピン１６の
ロツク孔１５への出入を操作するための操作ハン
ドル２０が配置されていると共に、該ハンドル２
０を固着したハンドル軸２１が外枠下桟部４ｂ内
に回転可能に設けられている。更に、ハンドル軸
２１の中間部には周方向に対向して張出すブラケ
ツト２２が固設され、且つ該ブラケツト２２と、
前記軸１７のケース１４後面部よりスライド可能
に突出する後端との間にワイヤ２３が張設され、
ハンドル２０を回転させることによつて前記ワイ
ヤ２３を介し軸１７をスライドさせ、ロツクピン
１６をロツク孔１５から離脱させ得るよう構成し
てある。ここで前記ハンドル２０は、ロツクピン
１６がロツク孔１５に嵌入したロツク状態の時に
ハンドル２０の位置が水平状態になるよう設定す
る。

更に、窓ガラス１１を閉めた際に前記水平状態
のハンドル２０を覆うようにしたカバー２６を、
外側窓ガラス１１のフレーム２７に固着し、第２
図、第３図及び第９図に示す如く窓ガラス１１を
閉めた際にカバー２６がハンドル２０を覆い隠し
て外部からのハンドル２０の操作を不可能にし、
窓ガラス１１を開いた際にカバー２６も窓ガラス
１１と一緒に移動してハンドル２０が露出し該ハ
ンドル２０の操作を可能とするようにする。

尚、ロツク機構８の組込みのために、第１０図
に示すように外枠下桟部４ｂの底板部４b′を長手
方向にスライドさせて着脱し得る構造としておく
と便利である。

斯かる構成としてあるので、通常時は、第１図
に示すように内枠可動部６ｂを外枠４内に収納
し、且つ第７図に示すようにロツクピン１６をロ
ツク孔１５に嵌入したロツク状態として水平状態
のハンドル２０をカバー２６により被覆してお
く。これによつて、堅牢構造が得られ、外部から
はハンドル２０を操作することが不可能となると
共にハンドル２０自体の存在がカバー２６によつ
て覆い隠されるので防犯目的を達成することがで
きる。

一方、非常時、即ち室内から面格子部分を通り
抜けて外部へ脱出することが必要となつた時に
は、外側窓ガラス１１を開けることによりハンド
ル２０の操作を可能として、第１１図に示すよう
にハンドル２０を回転操作により起立させる。こ
のハンドル２０の操作によつてハンドル軸２１上
のブラケツト２２の位置が変位するので、ワイヤ
２３を介し軸１７が引かれ、軸１７と一体のロツ
クピン１６がスプリング１８力に抗してハンドル
２１軸側にスライドする。これによつて、ロツク
ピン１６がロツク孔１５から離脱し、内枠可動部
６ｂが自重によつて（或いは軽く手で押下げるこ
とによつて）下方へスライドして、第４図に示す
ように外枠４内に開口部７が形成される。従つ
て、この開口部７を利用して室内から外部への脱
出が可能となる。

前記において、脱出用の開口部７を形成するた
めの動作は、外側窓ガラス１１を開ける操作とハ
ンドル２０の回転操作だけで得られるので、短時
間にて行うことができ非常時に極めて便利であり
有用性が高い。

尚、内枠可動部６ｂの高さ位置Ｘは、面格子自
体の大きさによつて選定されるもので、例えば小
さい窓に対応した面格子の場合、高さ位置Ｘが内
枠６全体の高さである場合をも含んでいる。

第１２図及び第１３図は本発明の他の実施例で
あり、カバー２６を常時は窓ガラス１１の開閉に
関係なく外枠下桟部４ｂに装着しておき、非常時
にカバー２６を取外せるようにしたものである。
即ち、外枠下桟部４ｂのハンドル２０配置部にカ
バー基板２８を固定し、該カバー基板２８に対し
カバー２６を長手方向スライド可能に係合せし
め、該カバー２６の第１２図における左方向（外
側窓ガラスの閉まる方向）へのスライド位置をス
トツパ部材２９によつて常時規制し、カバー２６
の右方（外側窓ガラスの開く方向）へのスライド
位置を、外側窓ガラス１１のフレーム２７に取付
けたストツパプレート３０によつて前記外側窓ガ
ラス１１を閉じた時に規制し得るよう構成したも
のであり、窓ガラス１１を閉じた状態では、カバ
ー２６の左右方向のスライドが図示するハンドル
被覆位置に規制されてハンドル２０の操作を不可
能とし、窓ガラス１１を開くと、ストツパプレー
ト３０が窓ガラス１１と一緒に移動してカバー２
６を右方へ取外すことができるので、ハンドル２
０の操作が可となる。

従つて、この方式の場合には、ハンドル２０を
必要な時だけ露出させることができ、常時はカバ
ー２６に覆われていることから雨水に晒されるこ
とを防止できる。

尚、本発明は前記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えばハンドル軸２１とロツクピン１
６との間はリンク機構で連結してもよく、その他
本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更を加え得
ることは勿論である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明の面格子によれば、
常時は堅牢構造を保持して防犯目的を達成でき、
非常時は簡単な操作で脱出用の開口部を形成する
ことができる、と言う優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の概略正面図、第２
図、第３図は本発明の一実施例の平面図、第４図
は第１図の作動後の状態を示す概略正面図、第５
図は第１図のＶ−Ｖ方向の矢視図、第６図は第１
図の部拡大図、第７図は本発明の一実施例のロ
ツク機構の詳細を示す部分正面図、第８図は第７
図の斜視図、第９図は第７図の−方向の矢視
図、第１０図は本発明の一実施例の外枠下桟部の
構造例を示す断面図、第１１図は第７図の作動後
の状態を示す部分正面図、第１２図は本発明の他
の実施例を部分的に示す切断平面図、第１３図は
第１２図の−方向の矢視図である。 図中、１は建物、４は外枠、４ｂは下桟部、５
は面格子部材、６は内枠、６ｂは可動部、８はロ
ツク機構、１０は係合ガイド機構、１１は窓ガラ
ス、１５はロツク孔、１６はロツクピン、２０は
操作ハンドル、２６はカバー、２７はフレーム、
３０はストツパプレートを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 建物側に取付ける外枠と、該外枠内に収納さ
   れ外枠下桟部と共に上下方向にスライドし得るよ
   う構成した面格子部材を有する内枠と、前記外枠
   下桟部内に組込まれ外枠下桟部外側に配置したハ
   ンドルの操作によつてロツクピンが外枠縦桟部に
   設けたロツク孔に対し出入りするようにしたロツ
   ク機構とを備え、更に窓を閉めた際に前記ハンド
   ルを覆うようにしたカバーを外側窓フレームに固
   着して成ることを特徴とする面格子。 ２ 建物側に取付ける外枠と、該外枠内に収納さ
   れ外枠下桟部と共に上下方向にスライドし得るよ
   う構成した面格子部材を有する内枠と、前記外枠
   下桟部内に組込まれ外枠下桟部外側に配置したハ
   ンドルの操作によつてロツクピンが外枠縦桟部に
   設けたロツク孔に対し出入りするようにしたロツ
   ク機構とを備え、更に前記ハンドルを覆うカバー
   をハンドル被覆位置から外側窓の開方向にのみス
   ライドし得るよう前記外枠下桟部に取付け、且つ
   窓を閉めた際に前記カバーをハンドル被覆位置に
   規制するストツパプレートを外側窓フレームに固
   着して成ることを特徴とする面格子。