JP3188203B2 - サッシ - Google Patents

サッシ

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JP3188203B2
JP3188203B2 JP116197A JP116197A JP3188203B2 JP 3188203 B2 JP3188203 B2 JP 3188203B2 JP 116197 A JP116197 A JP 116197A JP 116197 A JP116197 A JP 116197A JP 3188203 B2 JP3188203 B2 JP 3188203B2
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shoji
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重弘 津島
敏夫 樋爪
慶一 中嶋
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株式会社ナガエ
三協アルミニウム工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホテル等の高層の
建物のサッシに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホテル等の高層の建物には、外観
や危険防止の観点から嵌め殺し窓が多く用いられてい
る。ところが、嵌め殺し窓は開閉することができないの
で、居住者に圧迫感、閉塞感があり、また、窓を通して
換気が出来ない。さらに、窓の室外側面を室内側から
清掃出来ないなど、種々の難点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、室内空間
を外気と通じて閉塞感や圧迫感をなくし、また、換気を
可能とし、一方、高層の建物に採用して危険が少なく、
かつ、室外側面の清掃を室内側から行うことができるサ
ッシと、これに用いることができる係合部材装置の提供
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】サッシ枠とこれに装着し
た引戸障子を備える。引戸障子は、サッシ枠に対してを
第1の開放位置とこれよりも大きく開く第2の開放位置
に移動自在に設ける。この移動は、引戸障子の竪框がサ
ッシ枠に対して竪枠を越えて枠外へ移動できる構成とす
ることがある。竪框が竪枠を越えるのは、左右の一方だ
けの場合と双方の場合がある。サッシ枠の横枠に係合部
材を引戸障子に向って出没自在に設け、引戸障子の横框
に、その第1の開放位置及び第2の開放位置に相当する
箇所に係合部材に当接する当接部材を設ける。
【0005】この構成によれば、引戸障子を第1、第2
の開放位置に開けることが出来るので、障子が閉め切ら
れたままで開けることができないという圧迫感・閉塞感
を解放することが出来ると共に、室内の換気を行える。
さらに、第1の開放位置を小さく、(狭く)身を乗り出
せない程度に設定しておけば、高層の建物に採用しても
人が落下するなどの危険はなく、一方、第2の開放位置
を身を乗り出せる程度に設定しておけば、清掃人が室内
側から窓の室外側面を清掃することができる。その際、
引戸障子を第1の開放位置から第2の開放位置とするに
は、第1の開放位置での係合を解除するのに、操作具を
必要とする構成とし、操作具の扱いを特定の人に限定し
ておけば、一般人は通常第1の開き位置間でしか引戸障
子を開放することができず、引戸障子を不注意に第2の
開放位置に開いて落下するなどの危険を回避することが
できる。
【0006】引戸障子の竪框がサッシ枠に対して竪枠を
越えて枠外へ移動できる構成によれば、同様の作用効果
とともに、引戸障子が1枚であることにより、窓を1枚
のガラス板を有する嵌殺し窓の外観とすることができ
る。引戸障子の竪框がサッシ枠に対して竪枠を越えて枠
外へ移動できる構成において、さらに、サッシ枠は横枠
にストッパーを備え、引戸障子は横框に衝突部材を備
え、引戸障子を第2の開放位置へ移動した時に衝突部材
がストッパーに当接する配置とすることがある。この構
成によると、引戸障子を不注意に第2の開放位置へ移動
しても、障子がサッシ枠から脱落してしまう事故を防止
することができる。衝突部材を、引戸障子の上框に取付
けられサッシ枠の上枠との関係において室内外方向と上
下方向の変位量を規制する振れ止め部材で兼用すること
がある。この構成によると部品点数の増加とこれにとも
なう加工手間の増加を抑制することができる。
【0007】さらに、ストッパーを、引戸障子をサッシ
枠側に向って移動させる引寄せ機構のサッシ枠側の部材
で兼用することがある。さらに 第1の開放位置か
ら、第2の開放位置へ引戸障子を移動させるには、第1
の開放位置において、係合部材を枠側に退避させて当接
部材と係合部材の当接状態を解除する必要があるが、操
作具の操作を特定の人に限定するため、操作具を着脱可
能としたり、操作具を蓋で閉じてしまうことがある。操
作具を抜き去っておけば、操作具を持つ人が特定の人に
なるし、蓋で閉じた操作具を操作するには蓋を開けねば
ならず、蓋を開ける人が特定の人となる。このようなに
係合部材によれば、一般の人が引戸障子を不注意に第1
の開放位置から第2の開放位置に開けてしまうことがな
い。
【0008】
【発明の実施の形態】図1はサッシの概略正面図を示
し、サッシ1はサッシ枠2とこれに装着した引戸障子3
とを備え、引戸障子3をサッシ枠2に対して第1の開放
位置(図9)とこれよりも大きく開く第2の開放位置
(図2)とに移動可能に設けている。サッシ枠2の上枠
4(横枠)に、図1及び図2に示すように、係合部材5
を引戸障子3に向って出没自在に設け、引戸障子3の上
框6に第1の開放位置及び第2の開放位置に相当する箇
所にブロック状の当接部材7,7と当接部材8,8を設
けている。そして、引戸障子3を移動して、当接部材7
が係合部材5に当接した位置を第1の開放位置とし、引
戸障子3を移動して、当接部材8が係合部材5に当接し
た位置を第2の開放位置とする。また、引戸障子3は左
右の竪框9,9がサッシ枠2の左右の竪枠10,10を
越えて枠外へ移動できるようになっている。
【0009】サッシ枠2は、また、上枠4にストッパー
11,11を備え、引戸障子3は上框6に衝突部材1
2,12を備える。そして、引戸障子3を第1の開放位
置から第2の開放位置へ移動すると、衝突部材12がス
トッパー11に当接する配置となっている。なお、衝突
部材12はサッシ枠2の上枠4との関係において引戸障
子3の室内外方向と上下方向の変位量を規制する振れ止
め部材である。また、引戸障子3の左右の竪框9,9に
は、その内部の上方及び下方に引寄せ機構13及び引寄
せ機構14を備え(図3)、ストッパー11は引戸障子
3をサッシ枠2側に向って移動させる引寄せ機構13の
サッシ枠2側の部材である。サッシ枠2の上枠4の中空
部15の外壁16に、室外側に向って張出した覆い部1
7(図2)を形成し、上枠4の覆い部17の室外側の端
縁に下方に向って垂下フィン18を形成し、上枠4の外
壁16と垂下フィン18との間に下方に向って開口する
案内溝19を形成している。
【0010】サッシ枠2の上枠4の内周側(下部)に、
補助上枠20(図2)を配設し、補助上枠20の中空部
21の外壁22の上縁寄りに、角孔23(図4)を設
け、補助上枠20の外壁22の下縁寄りに室外側に向っ
て開口するタイト材取付溝24を形成し、タイト材25
を装着している。サッシ枠2の下枠26に室外側に向っ
て傾斜した水切り部27(図2)を形成し、この水切り
部27に上方に向って立上った戸車43用のレール28
を形成する。戸車43は、引戸障子3の下框42に設け
ている。レール28は引戸障子3をサッシ枠2側に向っ
て移動させる引寄せ機構14のサッシ枠2側の部材でも
ある(後述)。サッシ枠2の下枠26の上部に補助下枠
29を配設し、補助下枠29の中空部30の外壁31の
上縁寄りに室外側に向って開口するタイト材取付溝32
を形成し、タイト材33を装着している。サッシ枠2の
補助下枠29の中空部30の上壁34に結露排水弁35
を装着し、また、同外壁31の下縁寄りの適当な箇所に
排水孔36を設けている。結露は、結露排水弁35を通
って補助下枠29の外壁31の排水孔36から室外に排
水する。
【0011】サッシ枠2の左右の竪枠10の中空部37
の外壁38(図5)に室外側に向って開口するタイト材
取付溝39を形成し、タイト材40を装着している。な
お、サッシ枠2の左右の竪枠10,10は引戸障子3の
左右の竪框9,9の戸当りを有しておらず、引戸障子3
は、サッシ枠2の左右の竪枠10,10の室外側を通過
して左右へ張り出すように移動することが可能である。
引戸障子3の上框6に室内側に向って開口する溝41を
形成し、この溝41の第1の開放位置に相当する位置に
当接部材7,7を固設し、第2の開放位置に相当する位
置に当接部材8,8をそれぞれ固設する。当接部材7,
8は合成樹脂のブロックで、ビスにより上框6の室内側
面に固定する。引戸障子3の上框6のガラス取付け溝4
5,下框42のガラス取付け溝46及び左右の竪框9,
9に取り付けた押し縁47,47(図5)にガラス板4
を張設し、バックアップ材とシール材により固定してい
る。
【0012】サッシ枠2の補助上枠20の中空部内に係
合部材装置105を構成する。中空部21の底壁48
に、図4に示すように、垂直軸線上に沿って台座49を
配設し、台座49の円筒部50の下端の外周に、図6に
示すように、偏心した円形のフランジ51を形成し、台
座49のフランジ51の下部(サッシ枠の内周側)に円
板状の蓋52を回動自在に設け、蓋52は台座49の円
筒部50の下端開口を開閉し、通常は台座49の円筒部
50の下端開口を蓋52により閉塞できるようにしてあ
る。中空部21の上壁53の長手方向中央付近の下部に
アッパハウジング54を配設し(図2、図4)、アッパ
ハウジング54の室内側の一端に下方に向って垂下した
垂下壁55を形成し、水平軸線上に沿ってガイドピン5
6を室外方向に突出させて固設している。
【0013】係合部材5をアッパハウジング54に室内
外方向に移動自在に設ける。係合部材5は中心軸線上に
沿って室内側に開口する挿入穴57を有する。また、係
合部材5は室内側の一端に、図7(a)に示すように、
下方に向って垂下した係合突片58を係合部材5の幅方
向に横断して一体に有する。係合部材5の挿入穴57に
ガイドピン56の先端部を挿入し、ガイドピン56の周
囲にコイルスプリング59を配設する。コイルスプリン
グ59は係合部材5を室外側に向って常時付勢し、通常
では、係合部材5の先端部は補助上枠20の外壁22の
角孔23を通って引戸障子3の上框6の溝41に入り込
んでいる。係合部材5は、平面視で矩形のラッチボルト
状で室内側に開口した孔を有する。アッパハウジング5
4の下部に、ロワハウジング60を配設し、ロワハウジ
ング60に回転操作カム61を台座49(図4)の円筒
部50の中心軸線上に沿って回動自在に設け、回転操作
カム61の軸部62の上端の外周に、図7(a)に示す
ように、円形のフランジ63を形成し、回転操作カム6
1のフランジ63の外周縁寄りに係合突起64を上方に
向って突出させて形成し、係合部材5の係合突片58と
係合させる。なお、回転操作カム61の軸部62は、管
状で上方よりロワハウジング60の支持孔65に嵌入し
て回動可能としている。
【0014】台座49の下部に、図4に示すように、ハ
ンドル66を着脱自在に備えている。ハンドル66はそ
の先端部に角軸67を有し、角軸67を下方より台座4
9の円筒部50に挿通し、先端部を回転操作カム61の
軸部62の内部に嵌入することができる。すなわち
合部材5は サッシ枠2の内周側から操作される。ハン
ドル66は、引戸障子3の第1の開放位置における係合
部材5と当接部材7との係合状態を解除するための操作
具であり、通常はハンドル66を回転操作カム61の軸
部62より取り外してある。サッシ枠2の上枠4の覆い
部17の両側縁寄りの下部に、ストッパー11,11
(図2,3)をそれぞれ配設してある。ストッパー11
は、平板状のベース部68の室外側の一端に下方に向っ
て垂下したアーム受け部69を形成し、ストッパー11
は、ベース部68で上枠4の覆い部17に固定し、アー
ム受け部69を下方へ突出させて取り付けてある。
【0015】引戸障子3の上框6に衝突部材12,12
を配設する。衝突部材12,12には上框6の中空部7
0の上壁71の第2の開放位置に相当する上部に設けて
いる(図2)。衝突部材12は、室外側の一端と室内側
の他端との中間付近に上方に向って開口する凹溝72
と、室内側の他端寄りに上方に向って突出した凸部73
を有する。衝突部材12は、一端をサッシ枠2の上枠4
の垂下フィン18の内側面に当接し、凸部73の上面を
上枠4の覆い部17の内面に近接させて上壁71に固定
している。すなわち、衝突部材12は引戸障子3の上框
6の室内外方向及び上下方向への振れを防止している。
引戸障子3の左右の竪框9は、図3に示すように、その
内部の上方に引寄せ機構13を備え、引寄せ機構13は
固定側ハウジング74を有する。固定側ハウジング74
の内側に可動側ハウジング75を上下方向に移動自在に
配設し、可動側ハウジング75の両側壁の上端部の間に
ローラー軸76を架設している。ローラー軸76にロー
ラー77を回動自在に設け、可動側ハウジング75の両
側壁に上下方向に沿って長孔78を設け、可動側ハウジ
ング75の下部に連結ブロック79を設けている。
【0016】固定側ハウジング74の両側壁の上端寄り
の間に、図3に示すように、アーム軸80を架設し、ア
ーム軸80に引寄せアーム81を室内外方向で揺動自在
に設け、引寄せアーム81の下端寄りの一面に切欠部8
2を形成している。固定側ハウジング74の垂直壁と引
寄せアーム81の切欠部82との間にコイルスプリング
83を配設し、コイルスプリング83は引寄せアーム8
1をローラー77に向って常時付勢している。固定側ハ
ウジング74の両側壁の下端部の間に、図3に示すよう
に、可動側ハウジング75の長孔78に係合するガイド
ピン84を架設し、固定側ハウジング74の両側壁に上
下方向に沿って可動側ハウジング75のローラー軸76
を案内する長孔85を設け、固定側ハウジング74のガ
イドピン84は可動側ハウジング75の長孔78を上下
方向に向って案内するようになっている。また、引戸障
子3の左右の竪框9は、図3に示すように、その内部の
下方に引寄せ機構14を備え、引寄せ機構14は引寄せ
機構13と配置が上下対称で、引寄せ機構14の構造
は、引寄せ機構13と同様のため、同一部位に同一符号
を付して説明を省略する。
【0017】上方と下方の引寄せ機構13,14は、連
動機構86と連結する。連動機構86はハウジング87
を有し、ハウジング87の両側壁の間にクランク88の
一端部のクランク軸89及びピニオン90のギア軸91
をそれぞれ回動自在に架設し、ハウジング87の一方の
側壁の下縁に掛止片92を形成し、図5に示すように、
クランク軸89にハンドル93を装着している。ハンド
ル93は引戸障子3の左右の竪框9の長手方向中央付近
の外部に配置してある。ハウジング87の両側壁の一側
縁寄りの間に、図3に示すように、ピニオン90と噛み
合うラック94を上下方向に移動自在に設け、ラック9
4の上端寄りにロッド連結部95を形成している。ま
た、ハウジング87の両側壁の他側縁寄りの間に、図3
に示すように、ピニオン90と噛み合うラック96を上
下方向に移動自在に設け、ラック96に割ピン97を設
け、ラック96の下端寄りにロッド連結部98を形成し
ている。
【0018】クランク88とラック96との間に、図3
に示すように、リンク99を設け、クランク88の他端
部にリンク99の一端部をピン100を介して連結し、
ラック96にリンク99の他端部をピン101を介して
連結している。ハウジング87の掛止片92とラック9
6の割ピン97との間に、図3に示すように、鉛直方向
に沿ってコイルスプリング102を配設し、下端のフッ
クをハウジング87の掛止片92に引掛けて掛止し、上
端のフックをラック96の割ピン97に引掛けて掛止
し、ラック96を下方に向って常時引張っている。引寄
せ機構13の可動側ハウジング75の連結ブロック79
と連動機構86のラック94のロッド連結部95との間
に、図3に示すように、上下方向に沿って連結ロッド1
03を設け、また、引寄せ機構14の可動側ハウジング
75の連結ブロック79と連動機構86のラック96の
ロッド連結部98との間に連結ロッド103と同一中心
軸線上に沿って連結ロッド104を設け、連結ロッド1
03,104の一端部を引寄せ機構13,14の連結ブ
ロック79,79にそれぞれ連結すると共に、他端部を
連動機構86のラック94,96のロッド連結部95,
98にそれぞれ連結している。
【0019】次に、この実施の形態の作用について説明
する。まず、引戸障子3を図1に示す閉鎖位置から第1
の開放位置に向って図1の矢印A方向に移動すると、当
接部材7,7と当接部材8,8および衝突部材12,1
2が共に移動し、サッシ枠2の補助上枠20における係
合部材5及びサッシ枠2の上枠4における左側のストッ
パー11に向って進行する。引戸障子3の左側の竪框9
は、サッシ枠2の左側の竪枠10を越えて枠外へと移動
する。サッシ枠2側の係合部材5は、補助上枠20の外
壁22の角孔23より室外側に向って突出している。や
がて、右側の当接部材7が係合部材5に当接すると、引
戸障子3は移動を阻止され、第1の開放位置で停止する
(図9)。引戸障子3をサッシ枠2に対して100mmだ
け開放することができる。これにより室内の緊迫した閉
塞感が解放されると共に、室内の換気を行える。また、
この第1の開放位置での開度では、人は外部へ身を乗り
出すことができず、危険は少ない。
【0020】次に引戸障子3を第1の開放位置から、第
2の開放位置へ移動するには、操作部における蓋52を
台座49のフランジ51に対して回転して、台座49の
円筒部50の下端開口を開放し、ハンドル66の角軸6
7を下方より台座49の円筒部50に挿通する(図
4)。ハンドル66の角軸67の先端部を回転操作カム
61の軸部62の内部に嵌入した後、ハンドル66を回
転すると、回転操作カム61がらロワハウジング60の
支持孔65を支点として図7(a)の時計方向に回動
し、回転操作カム61の係合突起64が係合部材5の係
合突片58に係合しながら図7(a)の時計方向に移動
する。すると、図7(b)に示すように、係合部材5が
回転操作カム61の係合突起64の移動に伴ってコイル
スプリング59の付勢力に抗しながらアッパハウジング
54に対して室内側に向って後退し、係合部材5の先端
部が引戸障子3の上框6の右側の当接部材7,8の移動
経路から退避する。この状態になると、引戸障子3を第
1の開放位置から、さらに第2の開放位置へ移動させる
ことができる。
【0021】そして、右側の当接部材7が係合部材5を
通過した後、ハンドル66を回転操作カム61の軸部6
2から抜き外し、さらに、移動させる。ハンドル66が
抜き外されたことによって、係合部材5はコイルスプリ
ング59の付勢力により引戸障子3側に突出し、引戸障
子3における上框6の溝41に入り込んだ状態となる。
したがって、図8に示すように、右側の当接部材8が係
合部材5に当接し、引戸障子3の移動は、第2の開放位
置で停止する。この時の開度は400mmで、ある程度身
を乗り出してガラス44の室外側を清掃することができ
る。身を乗り出すことができるので、落下の危険がある
が、ハンドル66を扱うのは、清掃人など危険に関する
意識を持った特定の者だけなので、事故となることはほ
とんどない。第2の開放位置では、さらに、引戸障子3
を第2の開放位置へ移動した時に、図11に示すよう
に、左側の衝突部材12がサッシ枠2の上枠4の左側の
ストッパー11に当接し、この部分でも引戸障子3の移
動を阻止する。これにより、不注意で、係合部材5を退
避したままの状態で、勢い良く引戸障子3を開き方向へ
移動させたとしても、ストッパー11により、引戸障子
3の脱落を確実に防止することができる。
【0022】なお、同様に、引戸障子3は図1に示す閉
鎖位置から右方向の第1の開放位置とこれよりも大きく
開く第2の開放位置とに開放することもできる。引戸障
子3が図1に示す閉鎖位置の時に、ハンドル93を回動
すると、ラック94、96が背反方向で上下に移動し連
結ロッド103,104連結ブロック79、ローラー7
4を介して、引寄せアーム81がアーム軸80を中心と
して回動し、アーム軸80の先端が上枠4側のストッパ
ー11のアーム受け部69と下枠26側のレール28に
当接し、さらにこの部分を支点に、引戸障子3を室内側
に蹴り出す。これにより、引戸障子3は、室内側に移動
してタイト材25,33,40に接し、サッシ枠2との
間に気密が維持される。引戸障子3のサッシ枠2に対す
る組付けは、左右のストッパー11,11の一方がサッ
シ枠2の上枠4の覆い部17に取り付けていない状態
で、ハンドル66を用いて、係合部材5を室内側に向か
って完全に後退させておき(図7c)、サッシ枠2の一
つの側方から引戸障子3を上枠4の外壁16垂下フィン
18との間の案内溝19に挿入し、下框42の戸車4
3,43をレール28上に乗せる。ついで、上枠4の両
側にストッパー11,11を取り付ける。
【0023】図13は第二の実施形態で、係合部材装置
105の構成が異なる。他の構成は同じなので省略し、
係合部材装置105についてのみ説明する。係合部材装
置105は、アパーハウジング54とロワハウジング6
0からなるハウジング内に、係合部材5を室内外方向で
移動自在に有している。アパーハウジング54は室内側
壁に室内外方向のガイドピン56をねじ106で固定し
ており、係合部材5は室内側に開口した中空部を有し、
中空部にガイドピン56をはめ込みコイルスプリング5
9で常時室外側に突出する方向に付勢してある。係合部
材5は室内側に操作レバー107(操作具)を有し、こ
れをロワーハウジング60に設けた室内外方向の長孔1
08を通して下方へ延出してある。係合部材装置105
は、全体を補助上枠20の中空部内に納め、係合部材5
の先端部を室外方向に突出させて取り付ける。そして、
補助上枠20を上枠4に取り付けた時、係合部材5の突
出位置は引戸障子3の上框6における溝41の位置であ
る。また、補助上枠20の底壁48は、係合部材装置1
05を収納している個所で切り欠かれ、この部分に蓋1
09を丁番110で開閉可能に装着してある。符号11
1はばねなどで構成した係止具である。この係合部材装
置105は、蓋109を開けて指あるいは小道具を差し
込んで回転する。すなわち、操作レバー107を室内側
に移動することにより、第1の開放位置における係合部
材5と引戸障子3側の当接部材7との当接を解除するこ
とができる。また、指を離すと係合部材5は、コイルス
プリング59で室外側に押し出され、当接部材7,8と
の当接が可能な状態になる。
【0024】このように、係合部材装置105を駆動す
るには、まず、蓋109を開けねばならない。したがっ
て、蓋109を開けることの意味を知らない一般の人は
引戸障子3を第1の開放位置から第2の開放位置へ開け
ることはない。その一方で、窓の清掃人など特定の人
は、引戸障子3をスムーズに第2の開放位置間で移動さ
せることができる。このように操作具は、ハンドル66
のように、係合部材装置に対して着脱可能にし、通常は
別個所に保管(隠匿)しておいてもよく、あるいは蓋な
どで隠匿して操作をするには蓋を開ける必要がある、す
なわち、特定の人のみが係合部材5を操作できるように
しても良い。なお、本願の発明は、平面視で円弧状に湾
曲したサッシ枠と引戸障子であって、引戸障子が湾曲面
に沿って移動するサッシに適用することができる。操作
具はハンドル66、操作レバー107の他に引き紐によ
るなど種々のものを採用することができる。操作ボタン
の形式を取り、ボタンを押すことで係合部材5を退避位
置に移動させ、手を離すとコイルスプリング59が係合
部材5を突出させる構造としても良い。
【0025】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば;引戸障
子を開ける際に特に意識しなくとも、常時適切な開度
(第1の開放位置)とでき、いちいち開度を定める煩わ
しさがない、必要に応じて第2の開放位置まで開くこと
ができ、清掃時や緊急脱出時に利用することができる、
高層の建物では、第1の開放位置を小さく設定すること
により、人が身を乗り出して落下するなどの事故を防止
することができる、その一方で、嵌殺し窓のような閉塞
感を解放し、換気も行うことができる。
【0026】また、第1の開放位置から、第2の開放位
置へ移動させる時、第1の開放位置での当接状態を解除
するのに操作具あるいは蓋を開ける操作を必要とするの
で、操作具を保管する、あるいは蓋を開けることの意味
を知っている人だけが、係合部材を駆動して第1の開放
位置での係合部材と当接部材との当接状態を解除するこ
とができるから、一般の人が不注意に第2の開放位置ま
で引戸障子を開放して落下するなどの事故を防止するこ
とができる。請求項2、3に記載の構成によれば、さら
に、引戸障子が1枚であって、嵌め殺し窓のようなシン
プルな外観を得られると共に、引戸障子を左右に移動し
て、任意の側で窓を開閉することができる。
【0027】また、引戸障子の移動は、第2の開放位置
において係合部材と当接部材の当接、および、ストッパ
ーと衝突部材との衝突で二重に停止されることになり、
仮に係合部材を退避させたまま引戸障子を開いても、引
戸障子がサッシ枠から脱落してしまうことがない、すな
わち、サッシ枠に対して、引戸障子が左右の竪枠位置を
越えて左右に移動できる構成のサッシであっても、安全
性が高い。さらに、引戸障子を備えたサッシに通常必要
な部材を衝突部材およびストッパーとして兼用すること
で、部品点数を低減することができる。また、振れ止め
部材を備えた引戸障子は、サッシ枠を安定した状態でス
ムーズに移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すサッシの概略正面図
【図2】図1の要部拡大側断面図
【図3】図1の要部拡大側断面図
【図4】図2の要部(係合部材装置)拡大断面図
【図5】図1の要部拡大横断面図
【図6】図4の要部底面図
【図7】(a)は引戸障子の通常時の要部底面図、
(b)は引戸障子のメンテナンス時の要部底面図、
(c)は引戸障子の組付け時の要部底面図
【図8】当接部材の係合部材に対する係合状態を示す要
部拡大底面図
【図9】引戸障子を第1の開放位置に開放した状態を示
す正面図
【図10】引戸障子を第2の開放位置に開放した状態を
示す正面図
【図11】衝突部材のストッパーに対する係合状態を示
す要部拡大平面図
【図12】引戸障子の引寄せ機構によるサッシ枠に対す
る引寄せ状態を示す要部拡大側断面図
【図13】係合部材装置の拡大断面図(第2の実施形
態)
【符号の説明】
1 サッシ 2 サッシ枠 3 引戸障子 4 上枠 5 係合部材 6 上框 7 当接部材 8 当接部材 9 竪框 10 竪枠 11 ストッパー 12 衝突部材(振れ止め部材) 13 上方の引寄せ機構 14 下方の引寄せ機構 15 中空部 16 外壁 17 覆い部 18 垂下フィン 19 案内溝 20 補助上枠 21 中空部 22 外壁 23 角孔 24 タイト材取付溝 25 タイト材 26 下枠 27 水切り部 28 レール 29 補助下枠 30 中空部 31 外壁 32 タイト材取付溝 33 タイト材 34 上壁 35 結露排水弁 36 排水孔 37 中空部 38 外壁 39 タイト材取付溝 40 タイト材 41 溝 42 下框 43 戸車 44 ガラス 45 ガラス取付溝 46 ガラス取付溝 47 押縁 48 底壁 49 台座 50 円筒部 51 フランジ 52 蓋 53 上壁 54 アッパハウジング 55 垂下壁 56 ガイドピン 57 挿入穴 58 係合突片 59 コイルスプリング 60 ロワハウジング 61 回転操作カム 62 軸部 63 フランジ 64 係合突起 65 支持孔 66 ハンドル(操作具) 67 角軸 68 ベース部 69 アーム受け部 70 中空部 71 上壁 72 凹溝 73 凸部 74 固定側ハウジング 75 可動側ハウジング 76 ローラー軸 77 ローラー 78 長孔 79 連結ブロック 80 アーム軸 81 引寄せアーム 82 切欠部 83 コイルスプリング 84 ガイドピン 85 長孔 86 連動機構 87 ハウジング 88 クランク 89 クランク軸 90 ピニオン 91 ギア軸 92 掛止片 93 ハンドル 94 ラック 95 ロッド連結部 96 ラック 97 割ピン 98 ロッド連結部 99 リンク 100 ピン 101 ピン 102 コイルスプリング 103 連結ロッド 104 連結ロッド 105 係合部材装置 106 ねじ 107 操作レバー(操作具) 108 長孔 109 蓋 110 丁番 111 係止具
フロントページの続き (72)発明者 中嶋 慶一 富山県高岡市早川70番地 三協アルミニ ウム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−280164(JP,A) 実開 昭64−14880(JP,U) 実開 平2−91866(JP,U) 実公 平7−7496(JP,Y2) 実公 昭36−28999(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05C 17/60 - 17/64 E05C 1/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サッシ枠とこれに装着した引戸障子とを
    備え、引戸障子を第1の開放位置とこれより大きく開く
    第2の開放位置に移動可能に設け、サッシ枠の横枠に
    ッシ枠内に内周側から取付けた補助枠に室外側方向ヘ突
    出可能に配置した係合部材を引戸障子に向って出没自在
    に設けると共に、引戸障子の横框の室内側面に2つの当
    接部材を設けてあり、 当接部材の位置を第1の開放位置と第2の開放位置に相
    当し引戸障子の開き方向への移動で係合部材に当接する
    個所とし、第1の開放位置における係合部材と当接部材
    の当接をサッシ枠の内周側から操作具で解除可能として
    あり、操作具が着脱可能、または、蓋部材によって通常
    は隠匿してあることを特徴とするサッシ。
  2. 【請求項2】 サッシ枠とこれに装着した引戸障子と
    を備え、引戸障子はその竪框がサッシ枠の竪枠を越えて
    枠外へ移動可能としてあり、引戸障子を第1の開放位置
    とこれより大きく開いた第2の開放位置とに移動可能に
    設け、サッシ枠の横枠に係合部材を引戸障子に向って出
    没自在に設けると共に、引戸障子の横框に2つの当接部
    材を設けてあり、 当接部材の位置を第1の開放位置と第2の開放位置に相
    当し引戸障子の開き方向への移動で係合部材に当接する
    個所とし、第1の開放位置における係合部材と当接部材
    の当接を操作具で解除可能としてあるとともに、 サッシ枠は上枠に引戸障子の移動を阻止するストッパー
    を備え、引戸障子は上框にサッシ上枠との関係において
    室内外方向と上下方向の変位量を規制する振れ止め部材
    を衝突部材として備え、引戸障子を第2の開放位置へ移
    動した時に衝突部材がストッパーに当接する配置として
    あることを特徴とするサッシ。
  3. 【請求項3】 サッシ枠とこれに装着した引戸障子とを
    備え、引戸障子はその竪框がサッシ枠の竪枠を越えて枠
    外へ移動可能としてあり、引戸障子を第1の開放位置と
    これより大きく開いた第2の開放位置とに移動可能に設
    け、サッシ枠の横枠に係合部材を引戸障子に向って出没
    自在に設けると共に、引戸障子の横框に2つの当接部材
    を設けてあり、 当接部材の位置を第1の開放位置と第2の開放位置に相
    当し引戸障子の開き方向への移動で係合部材に当接する
    個所とし、第1の開放位置における係合部材と当接部材
    の当接を操作具で解除可能としてあるとともに、 サッシ枠は横に、引戸障子をサッシ枠側に向って移動
    させる引寄せ機構のサッシ枠側の部材を引戸障子の移動
    を阻止するストッパーとして備え、引戸障子は横框に衝
    突部材を備え、引戸障子を第2の開放位置へ移動した時
    に衝突部材がストッパーに当接する配置としてあること
    を特徴とするサッシ。
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